JPH0692382B2 - 抽出によるトコフエロールの精製法 - Google Patents

抽出によるトコフエロールの精製法

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JPH0692382B2
JPH0692382B2 JP60170984A JP17098485A JPH0692382B2 JP H0692382 B2 JPH0692382 B2 JP H0692382B2 JP 60170984 A JP60170984 A JP 60170984A JP 17098485 A JP17098485 A JP 17098485A JP H0692382 B2 JPH0692382 B2 JP H0692382B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D311/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings
    • C07D311/02Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings ortho- or peri-condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D311/04Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring
    • C07D311/58Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring other than with oxygen or sulphur atoms in position 2 or 4
    • C07D311/70Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring other than with oxygen or sulphur atoms in position 2 or 4 with two hydrocarbon radicals attached in position 2 and elements other than carbon and hydrogen in position 6
    • C07D311/723,4-Dihydro derivatives having in position 2 at least one methyl radical and in position 6 one oxygen atom, e.g. tocopherols

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は抽出によるトコフェロールの精製法に関する。
[発明の背景] ビタミンEとも称するトコフェロール化合物は多くの植
物油の活性成分である。ビタミンE活性とは、この栄養
物質群の生理学的活性のことをいう。ビタミンE活性を
有するすべての物質はいずれもクロマン−6−オール誘
導体である一連の独立した化合物系に属する。これらの
化合物はすべてイソプレノイドC16側鎖を有するトコー
ル誘導体である。「トコール」の語は2−メチル−2−
(4′,8′,12′−トリメチルデシル)クロマン−6−
オールの意味に用いる。本明細書において同族体と称す
るこれらの化合物は、ビタミンE活性のうちで最も重要
なα、β、γおよびδ−トコフェロールである。
本明細書において「トコフェロール」および「トコフェ
ロール同族体」の語に包含される同じくビタミンE活性
を有するその他の化合物類は、同様にトコ−モノ、トコ
−ジおよびトコ−トリエノールに代表して示される化合
物である。これらのトコエノール類は、不飽和のイソプ
レノイドC16側鎖を有する点だけが他の同族体と異なっ
ている。天然のトコエノール類は、ビタミンE活性を有
するので同様に有用であり、天然材料を用いてビタミン
Eを採取する際、飽和トコフェロール同族体と共に代表
的なものとして分離される。
これらのトコフェロール同族体は、通常の食品中に広く
分布して見いだされる各種の天然供給源から分離され
る。これらは穀類の穀物油、主としてとうもろこし油お
よび小麦油、および大麦油、ライ麦油等に最も高濃度に
含有している。またそのほかにもサフラワー油、大豆
油、ピーナツ油、綿実油、亜麻仁油、ひまわり油、なた
ね油、やし油、そのほかの植物起源の油等の植物油中に
も見いだされる。
天然産のトコフェロール同族体は、一般にエステル化、
ケン化、抽出、蒸留、イオン交換、吸着クロマトグラフ
ィー、ステロール類の析出および結晶化等の方法の各種
組合わせにより、植物油等の天然生産物から分離され
る。分離されるトコフェロール濃縮物は、植物供給源以
外に用いた分離法の違いにより異なる。
天然植物油は少量のトコフェロールを含有している。麦
芽油、大豆油おび綿実油は最良のビタミンE供給源と考
えられる。トコフェロールを抗酸化物質ならびにビタミ
ンE活性体として用いるためにトコフェロール含有物質
を分離濃縮し、またトコフェロールから不純物を除去す
る方法を考案することが商業的目的のために所望されて
いる。この問題を達成するため、多数の方法が開発され
ている。そのような方法の1つが米国特許第3,122,565
号に報告されている。この方法はトコフェロール含有材
料を極性有機溶媒と混合し、この混合物を強塩基性アニ
オン交換樹脂と接触させることによりトコフェロールを
樹脂に吸着させることから成る。この樹脂に酸性溶出液
を通すとによってトコフェロールを溶出することができ
る。この樹脂システムでは汚染等の問題がしばしば起こ
る。また、樹脂は能力が低く、寿命が短いので高価につ
く。したがって、樹脂を使用せず、連続的に行なうこと
ができるトコフェロールの分離精製方法を開発すること
は有利である。
商業的に適した活性を得るいは、トコフェロール類をさ
らに処理し、非α−トコフェロールの品質を向上させ
て、そのビタミンE活性を高める方法がある。然し、こ
れを実施するにはビタミンE活性を有するトコフェロー
ル同族体を単離しステロール類およびその他の不純物を
除去することが望ましく、むしろ必要である。
トコフェロール類を単離する公知の方法のなかに米国特
許第3,402,182号があり、これは塩基性アニオン交換樹
脂を使用してトコフェロール同族体混合物を単一成分に
分離する方法に関する。この方法は時間がかかり、高価
になりがちである。また、樹脂がつまって有効性を失う
傾向がある。
生成物の流れからトコフェロール類を精製した形で単離
する液体分別法が米国特許第4,454,329号に記載されて
いる。この方法では1個またはそれ以上の有機溶媒を使
用して、脱臭留出物の水素添加生成物または遊離脂肪酸
を生成物から除去した後に残っている残留物と溶媒を接
触させる方法である。使用した溶媒混合液と水素添加化
生成物を静置し、上清(溶媒層)を分離した後、回収し
た上清から溶媒を除去するとトコフェロール濃縮物が残
る。
商業的に適した活性は、ヒト用の消費に都合よくするた
めにトコフェロールを、特にα−トコフェロールが固型
状に変換されている。トコフェロールの固型化に用いる
商業的に最良の方法の1つは、トコフェロールのコハク
酸エステルを調製することである。英国特許第1,114,15
0号は、α−トコフェロールのコハク酸エステルの調製
法および回収について記載した1参考文献である。該特
許に記載の回収方法は、反応の完結後、反応混合物を水
に投入することである。ついで、この水性混合物を有機
溶媒で抽出し、水洗した後、生成物を減圧下で濃縮す
る。得られた物質には、α−トコフェロールの酸性コハ
ク酸エスエルがほぼ理論量に近い収率で含有されてい
る。
トコフェロールのコハク酸エステルは、代表的にはトコ
フェロールのコハク酸無水物と反応させ、ついで該ハー
フエスエルを結晶化することによって単離する方法で製
造されている。この特性を記載した参考的方法は米国特
許第3,538,119号および英国特許第866,489号に記載され
ている。結晶化によってトコフェロール・コハク酸エス
テルとして非常に純粋な生成物が得られるが、それに付
随して、この回収方法はこの処理のマイナスとなる不利
な問題をかかえている。1つの不利な点は、過剰のコハ
ク酸を使用してもすべてのトコフェロールがコハク酸ハ
ーフエステルに変換するわけではないことである。即
ち、反応は完全には行なわれない。したがって、トコフ
ェロール・コハク酸エステルの結晶化後に、それを含ん
でいる母液をもう一度戻して使用しないとトコフェロー
ルの損失を招きかねない。然しながらこの手段は、母液
に残留している不純物を反応器へ反復し追加する結果と
なる。
トコフェロールのコハク酸エステルのこの従来からの製
造方法にともなうもう1つの問題は、トコフェロール・
コハク酸ハーフエステルが生成物溶液からすべて結晶化
するわけではないということである。母液を濃縮するこ
とによって不純物も濃厚になって来るので、母液の濃縮
および再使用を行なっても問題が完全に解決するわけで
はない。これらの不純物の多くは使用した天然のトコフ
ェロール源から誘導されたものであるが、トコフェロー
ル・コハク酸エステルの結晶化を妨害しがちであり、こ
のため生成物の量および純度がそこなわれる。
トコフェロールが天然材料から容易に単離されるかどう
かは、トコフェロールの特性に対する不純物特性の類似
性いかんによる。例えば脂肪酸およびそのグリセリド
は、混合物を空気の不存在下に苛性アルカリでまず加水
分解し、二塩化エチレン等の溶媒でトコフェロールを抽
出することによってトコフェロールから分離され、脂肪
酸のアルカリ金属塩およびグリセリンとして水相にとど
まる。この処理において、脂肪酸塩は水相に易溶または
分散可能であるが、トコフェロールは水溶解度が低いの
で有機溶媒相へ分別される。
しかし、脱水されたステロール類はトコフェロールと類
似した特性を有し、極度に分離が困難である。脱水され
たステロール類の沸点はトコフェロールと非常に近接し
ているので、既知の蒸留方法ではこれらを分離できな
い。また、これらは液体であり、結晶化による除去も不
可能である。また塩基性の水抽出を行なっても、これら
はトコフェロールと共に有機溶媒相へ抽出されるので、
この方法でも除去は不可能である。本明細書に記載の方
法はトコフェロールを液体抽出システムで効果的に抽出
し、精製することができる方法である。
本発明の目的は、トコフェロールを高純度の生成物とし
て単離する方法を提供することにある。例えば供給材料
が60(重量)%より少ない場合でも、この方法を用いて
90%を超える純度のトコフェロールを単離することがで
きる。もう1つの目的は、2種の互いに不混和性の溶媒
を使用して精製トコフェロールの収率を向上させるトコ
フェロールの精製方法を提供することである。本発明の
もう1つの目的は、高収率のトコフェロール精製に適し
た抽出システムを提供することにある。また、2〜90
(重量)%のトコフェロールを含む供給材料の流れを精
製し得る広範な多面性を備えたトコフェロールの精製方
法を提供することも、本発明の目的である。また、結晶
を終えた母液から、未結晶のトコフェロールコハク酸エ
ステルを回収することができる方法を提供することも、
本発明の目的である。本発明のもう1つの目的は、トコ
フェロールの酸化を避けるために不活性環境を必要とし
ないトコフェロールの精製法を提供することである。他
の目的は、本明細書の記載によって明らかにする。
[開示の概要] 本発明は、所望のトコフェロール同族体と共にしばしば
存在する不純物からこれら同族体を分離し、濃縮する、
簡単でしかも効果的な方法を提供する。本発明を最も広
汎に示せば、トコフェロールを溶媒和しうる極性溶媒と
トコフェロール含有材料を接触させて不混和性の二相を
作り、この二相を分離してトコフェロールを豊富に含む
極性相からトコフェロールを回収するトコフェロールの
精製方法に関する。特に本発明は、下記(a)〜(d)
の工程を含む有機材料からのトコフェロールの回収法に
関する: (a)トコフェロール含有有機材料を十分な量の強アル
カリ性メタノールおよび炭素原子数3〜17の脂肪族炭化
水素と接触させることによって、トコフェロールを豊富
に含有する強アルカリ性メタノール溶液相と他の有機相
との二相を形成させ、 (b)該二相を分離させ、 (c)トコフェロールを豊富に含有する該強アルカリ性
メタノール溶液を中和酸と接触させることによって該強
アルカリ性メタノール溶液を実質的に中和させ、次い
で、 (d)実質的に中和されたメタノール溶液からトコフェ
ロールを回収する。
本発明の好ましい態様において、本発明のトコフェロー
ル同族体の精製法は (1)トコフェロール含有材料(a)トコフェロールを
溶媒和することが可能な十分な量の極性有機溶媒および
(b)少なくとも(a)の極性溶媒と半−非(不)混和
性である十分な量の非極性有機溶媒と接触させ、それに
よって(I)トコフェロールが濃厚な極性相と、(II)
トコフェロール含有供給材料に当初から含まれている不
純物を含有している非極性相から成る二相を形成し、つ
いでこれらの相を分離して、(I)の相からトコフェロ
ールを回収することからなる。
不混和性の2つの有機溶媒または溶媒混合物を注意深く
選択することにより、トコフェロールの回収および純度
を特異的に向上させた個々の抽出システムを提供するこ
とができ、また供給材料源および存在している不純物の
タイプ等の細目に応じて変化するトコフェロール含有供
給群の個々のタイプに適合し最適化さえできる特別の抽
出システムを提供することができた。
トコフェロールが濃厚な(I)の極性相は、(b)の非
極性溶媒を少量支障なく含有することができる。最も良
好な精製を行なうには、非極性溶媒が極性溶媒と実質的
に不混和性であることが望ましいが、(II)の不純物を
含む非極性相は、同様に少量の極性溶媒(a)を含有す
ることができる。
トコフェロールを溶媒和しうる極性有機溶媒は、十分量
の非極性有機溶媒と共に十分な量トコフェロール含有供
給材料に加える。二相を形成後、各相を分離し、極性相
物質からトコフェロール同族体(α、β、γおよびδ)
を回収する。ステロール類、スクアレン類およびその他
の共沸炭化水素のような不純物は、分離した(II)相の
非極性有機溶媒物質中に存在する。この非極性有機溶媒
物質にトコフェロールが残留していても、上記の方法を
反復するか、または非極性物質を別の不混和性抽出相と
接触させることによって同様に精製することができる。
本発明の方法は、相の接触回数を多くすることができる
向流形式で行なうことが好ましい。最初に非トコフェロ
ール不純物と分配されたトコフェロールは後の接触で非
極性相から取出され、それと同時に、極性相へ一緒に抽
出された不純物は、非極性相により除去されて極性相に
高純度のトコフェロールを高収率で残留させるので、こ
れらの接触方式は段階式であることが最も好ましい。
トコフェロール同族体は、極性相(I)から種々の工程
により回収できる。使用し得る回収技術の代表例は、蒸
発、蒸留、結晶化、吸着およびもう1度抽出を行なう等
であって、これらを単独、または組合わせて用いること
ができる。好ましい回収方法として、トコフェロール濃
厚極性相に異なる極性相を加え、分配係数に変化を起こ
すことができる。次いでトコフェロールを、別の不混和
性非極性溶媒で抽出する。さらに極性相の温度を変化さ
せ、非極性相への抽出が行なわれるよう分配係数を変え
ることによってトコフェロールが回収できることが見い
だされた。
トコフェロール・コハク酸エステル供給材料の適用に
は、トコフェロール・コハク酸含有材料に十部な量の極
性有機溶媒を非極性有機溶媒と共に二相となるように加
える。トコフェロール・コハク酸エステルと遊離トコフ
ェロールは、下記の工程により、それを含有する材料か
ら回収できる。トコフェロールおよびトコフェロール・
コハク酸エステルを含有している材料を、(a)十分な
量の、トコフェロール・エスエルを溶媒和しうる極性有
機溶媒および(b)少なくとも極性溶媒(a)と半−不
混和性である十分な量の非極性有機溶媒の両者と接触さ
せて、それによって、(I)溶媒(a)を十分な割合で
含有しているトコフェロール・コハク酸エステルおよび
トコフェロール豊富相と、(II)有機供給材料由来の不
純物および溶媒(b)を十分な割合で含有している非極
性相から成る二相を形成し、次にこれを分離して、
(I)相の材料からトコフェロール・コハク酸エステル
およびトコフェロールを回収する。トコフェロール・コ
ハク酸エステルが濃厚な(I)の極性相は(b)の非極
性溶媒を少量を含有することができる。最も良好な精製
には、非極性溶媒が極性溶媒と実質的に不混和性である
ことが望ましいが、(II)の、不純物を含む不混和性相
は、同様に少量の極性溶媒(a)を含有することができ
る。相を分離した後、トコフェロール・コハク酸エステ
ルは、好ましくは極性溶媒物質をストリッピングして除
き、ついで結晶化することにより極性相物質から回収す
ることができる。然し、回収方法の別法も使用できる。
そのような回収方法の2つの別法は、(1)再抽出と
(2)トコフェロール・コハク酸エステルを分離相とし
て分離することである。
トコフェロールのコハク酸エステルを含有する材料は、
トコフェロール・コハク酸エステル製法の反応生成物か
ら結晶化を行なう前に直接入手できる。本発明を用いて
このような反応生成物からトコフェロール・コハク酸エ
ステルを採取すると、有利にもトコフェロール・コハク
酸エステルを材料中に存在する不純物から分離すること
ができる。結晶化の前に、そのような不純物からトコフ
ェロール・コハク酸エステルを分離することは有利にも
結晶化を改善する。
トコフェロールとコハク酸無水物の反応は不完全である
ので、一定量のトコフェロールが本発明に好適に供給材
料中に存在する。このトコフェロールもトコフェロール
・コハク酸エステルと一緒に分離できる。トコフェロー
ル・コハク酸エステルの回収後、このトコフェロールは
別のコハク酸無水物との反応に再循環できる。然しなが
ら好ましくは、それを行なう前に、分離した相(I)か
ら実質的にすべての溶媒物質を除去すべきである。溶媒
物質は好ましくは蒸留または真空蒸発によって除去す
る。
トコフェロール・コハク酸エステル含有有機材料は、結
晶化の完了後、未結晶のトコフェロール・コハク酸エス
テルを含有する母液からも得ることができる。有利に
も、本発明を用いることによって、残存している未結晶
のトコフェロール・コハク酸エステルおよび未反応のト
コフェロールを回収することができる。また、好ましい
回収法は、溶媒をストリッピングした後、2回目の結晶
化によって未結晶のトコフェロール・コハク酸エステル
を回収する。かかる2回目の結晶化後、残存している未
反応のトコフェロールは、トコフェロール供給材料へ戻
し、次のコハク酸反応に再循環できる。然しながら別法
として、2回目の結晶化によってトコフェロール・コハ
ク酸エステルを回収する代わりに、トコフェロール・コ
ハク酸エステルおよびトコフェロールを多量含有してい
る極性相をコハク酸無水物との反応へ再循環し、一層多
量のトコフェロール・コハク酸エステルを製造すること
もできる。そのような場合は、極性有機溶媒物質は再循
環の前に除去すべきである。
本発明のもう1つの態様においては、トコフェロール化
合物を植物油等のトコフェロールまたはトコフェロール
含有有機材料を十分な量の苛性アルカリメタノールと接
触させて二相とすることによってトコフェロール化合物
を精製、濃縮することができる。これら二つの相は、
(1)トコフェロール化合物含有濃厚トコフェロールの
苛性アルカリメタノール相、および(2)苛性アルカリ
メタノール相へ移行したトコフェロール化合物が以前に
含まれていた有機材料から成る第2相である。スクアレ
ン類、ろう類、ステロール類等の不純物を含むこの有機
材料は苛性アルカリ性メタノールと実質的に混和せず、
したがって、トコトリエノールまたはトコフェロールを
多量に含んでいる苛性アルカリ性メタノール相から分離
することができる。ついで、これら二相を分離し、苛性
アルカリ性メタノール相をトコフェロールのpKaよりも
低いpKa、即ち10より低いpKa、好ましくは8より低いpK
aよりも低いpKaの酸または塩で中和する。中和後、トコ
フェロールをメタノールおよび中和により生成した塩か
ら単離し、または回収する。これは幾つかの異なる方法
で達成でき、異なった段階またはメカニズムを種々の順
序で利用し、有機不純物から分離することによって精製
した中和溶液からトコフェロールを回収することができ
る。
本発明の主目的は、α、β、γおよびδ−トコフェロー
ルを他の有機不純物から分離、濃縮することであるが、
C16側鎖が不飽和である点だけがトコフェロールと異な
っている化合物であるトコトリエノール等の不飽和トコ
フェロール類も同様にビタミンE活性を有して有用であ
り、同様に分離することができる。トコトリエノールお
よび非α異性体の品質をα−トコフェロールのビタミン
E活性まで高めるのに利用できる化学的処理方法がある
のであるから、本発明を用いてトコトリエノール類を抽
出することが望ましい場合がある。またトコエノール類
がトコフェロール同族体と共存している場合、本発明に
よって、これらの化合物が他のトコフェロール類と共に
抽出され、精製単離されることは注目すべきである。ト
コエノールはβ、γおよびδ配置を有し、これらの生成
物を、例えば水素添化およびメチル化することによって
α−トコフェロールが得られ、ビタミンE活性を増大さ
せることができる。
[詳細な開示] 本発明は、α、β、γおよびδ−トコフェロール同族体
を有機材料から分離し、それによってトコフェロールを
一層精製した形とするのに利用できる。本発明は、トコ
フェロール・コハク酸エステルの反応生成物を結晶化す
る前に精製することにより、トコフェロール・コハク酸
エステルの結晶化の回収率を向上するのに利用でき、ま
た最初の結晶化を行なっな後、以前は捕捉できなかった
未結晶のトコフェロール・コハク酸エステルを回収する
のに利用できる。また本発明は、以前は捕捉できなかっ
た未反応のトコフェロールを確実に回収し、再利用する
のに利用できる。(A)各種の濃度レベルのトコフェロ
ール濃縮物および(B)天然の有機供給源のいずれで
も、本発明の供給材料として利用できる。下記に好適な
天然供給源の代表例を示すが、これだけに限定されるも
のではない。即ち、それらはサフラー油、大豆油、ピー
ナツ油、綿実油、亜麻仁油、ひまわり油、なたね油およ
びパーム油等である。出発材料はまた、しゅろの葉、レ
タス、アルファルファ、ゴム乳液、その他、多くの植物
供給源から得ることができる。
トコフェロール同族体が2(重量)%程度に低い植物材
料または他の材料でも、本発明の出発材料として利用す
ることができる。逆にトコフェロール同族体の純度が90
(重量)%程度に高い供給材料からトコフェロールを精
製するのにも本発明を利用することができる。本発明の
特に優れた利点は、トコフェロール濃縮物からトコフェ
ロール類を精製できることである。トコフェロールが約
25〜約75(重量)%である材料は、本発明の好ましい供
給材料である。有利にも、トコフェロールと共存して、
そのような混合物に残存しているステロール類、スクア
レンおよび炭化水素不純物は、たとえばそれらがトコフ
ェロールと共沸する場合でも、本発明の方法によって都
合よく分離し、除去することができる。
カルボン酸類が極性相へ混入する傾向があることは注意
すべきである。したがって、かかる酸を実質的に含まな
いトコフェロール生成物を所望する場合は、好ましくは
カルボン酸類ができるだけ低値の出発材料を選ぶべきで
ある。
二相抽出系を生成してトコフェロール類を精製する本発
明に用いられる物質は、非極性有機溶媒と、トコフェロ
ールを溶媒和することができる極性有機溶媒とに分類す
ることができる。
トコフェロールを溶媒和することができる極性有機溶媒
は、極性有機溶媒のいずれを用いてもよく、またはそれ
らから選択することができるが、ただし、グリコール類
および非置換アミドは極性有機溶媒の最高約25(重量)
%の範囲内までにとどめ、またアルコール類は極性有機
溶媒の最高約60(重量)%の範囲内とする。好ましく
は、グリコール類および非置換アミド類は、極性有機溶
媒物質の最高約5(重量)%までの範囲内とする。
本発明では、非極性有機溶媒物質は極性有機溶媒物質と
実質的に不混和性であることが好ましい。所望により温
度を低下することにより不混和性を増大させることがで
きる。トコフェロール自身、不混和性の系を混和可能と
する傾向があるので、含有するトコフェロール濃度が高
いほど、この方法は一層好ましい。例えばジメチルアセ
トアミドとヘキサンを使用する場合は、低温(20℃以
下)また低トコフェロール濃度[5(重量)%を超えな
いトコフェロール濃度]のいずれかで操作することが必
要である。
使用する極性有機溶媒は極性・プロトン性または極性・
非プロトン性のいずれであってもよい。また、一定範囲
の水[極性溶媒物質の最高20(重量)%を超えない]を
加えることも差し支えない。これにより極性有機溶媒中
での非極性有機溶媒物質、およびその他の共沸性炭化水
素等の非極性不純物の溶解度を低下させるのに役立つ。
トコフェロールを一層多く抽出するためには、好ましく
は水を極性溶媒物質質量の約20%より多量に加えるべき
ではない。一層好ましい水の量は極性溶媒物質の約15
(重量)%より少なく、最も好ましくは極性溶媒物質の
約10(重量)%より少なくなる。
水は、極性および非極性溶媒物質間の不混和性を一層よ
くするために加えることができる。さらに、極性溶媒と
非極性溶媒は水を加える前から不混和性である必要はな
い。極性および非極性溶媒が混和性の混合物に、不混和
性にし、それによって二相を形成し得るべく十分量の水
を加えることができる。また、トコフェロール含有供給
材料を付加的に含む混合物に、不混和性にしてトコフェ
ロールを多く含む極性相を形成し、これらを分離して回
収するために水を加えることができる。この方法に好ま
しい極性溶媒は、テトラメチル尿素である。
トコフェロールと溶媒和し、不混和性の相を形成する極
性有機溶媒物質であれば、極性相に使用することができ
る。代表的であるが、これだけに限定されるものではな
い好適な極性溶媒例は、テトラメチル尿素、ジメチルア
セトアミド、ニトロエタン、エタノールアミン、N−ヒ
ドロキシエチルメチルアミン、ニトロメタン、N−メチ
ルホルムアミド、アニリン、モノメチル置換アニリン、
テトラメチレンスルホン、アセトニトリル、N−メチル
モルホリン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキ
シド、ジメチルホルムアミドおよびN−(ヒドロキシエ
チル)ピロリドン等である。
好ましい極性溶媒の組み合わせは、ジメチルスルホキシ
ド:メタノール−約40:60〜約60:40の割合およびニトロ
メタン:ニトロエタン約90:10〜約10:90の割合のもので
ある。
最初の抽出の場合でも、回収抽出工程の分離した極性相
からトコフェロールを回収する場合でも、非極性物質は
非極性有機溶媒から選択して使用することができる。好
ましい非極性有機物質は、脂肪族炭化水素溶媒から選ぶ
ことができる。用いることができる脂肪族炭化水素は、
約3〜約25個の炭素原子を有するものであり、好ましく
は約3〜17個の炭素原子、一層好ましくは約3個〜約10
個の炭素原子を有するものである。これらの代表例はペ
ンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ノナンおよびデカンである。
また芳香族類も、抽出に使用される総非極性物質の約20
(重量)%より少ない量で非極性溶媒相物質に包含する
ことができる。芳香族溶媒は不混和性の程度を減少させ
るので、処理を一層困難にする傾向がある。したがって
一般に、芳香族化合物を少量または全く含有しない非極
性相を使用することが望ましい。即ち、好ましい非極性
相物質中の芳香族化合物は5(重量)%より少ない。
液/液抽出中の使用温度および圧力は、当初物質を十分
液体に維持し得るものであるべきである。該方法におい
て温度は重要なファクターである。本発明の方法は室温
で操作できるが、ある場合には、環境温度より高温また
は低温で操作する方が都合よい。高温側を用いるか、ま
たはプロパンまたはブタン等のガス状炭化水素またはペ
ンタン等の低沸点非極性炭化水素を使用することが所望
される場合には、炭化水素を液状に維持するために過圧
を用いる。同様にトコフェロールの回収工程では、用い
る個々の回収のタイプに応じた十分な圧力と温度を用い
るべきである。
極性有機溶媒物質と非極性有機溶媒物質は、トコフェロ
ール含有供給材料と組み合わせたとき、二相を形成する
ように十分な量を加えるべきである。トコフェロール
は、各相用に選ばれた溶媒物質に応じた相対濃度で極性
および非極性溶媒間に分配される。分配は、使用できる
個々の極性溶媒に必須のものではないが、好ましい極性
溶媒ほど非極性相よりも極性相の方へ高濃度のトコフェ
ロールを分配することができる。例えば大量の極性溶媒
物質を使用し、および/または好ましい向流システムを
採用することによって、非極性相物質では後続する多数
の相接触によってトコフェロールが空となる。加えて、
トコフェロールと共に存在する不純物は非極性溶媒相の
方が高度に分配されることが判明した。この挙動によっ
て、本発明で得られる高純度のトコフェロール生成物が
得られる。
使用する極性有機溶媒物質および非極性有機溶媒物質の
個々の量は、いずれも選択した個々の溶媒および用いた
温度によってきまるだけではなく、使用する個々の供給
材料のタイプによっても左右される。加えて、具体的な
場合に所望される相対量はトコフェロールの純度の程度
等の要因にも影響される。例えば供給材料のトコフェロ
ール濃度が40(重量)%以上の場合、不混和性極性相は
好ましくは一層大量のトコフェロールを収容し得るよう
に量を多くし、一方、不混和性非極性相は、供給物中の
不純物の量が少ないので、少量とすべきである。然し、
供給材料のトコフェロールが40(重量)%より少ない場
合は、非極性相は不純物を含有し、それによってそれら
をトコフェロールから分離できるように好ましくは一層
大量とすべきである。極性相を形成する極性溶媒物質の
量(重量)%は、好適には相系の約80〜約20(重量)%
の範囲で変動させることができる。同様に、非極性物質
も2つの相系の約80〜約20(重量)%の範囲で変化させ
ることができる。
相が形成した後、分離され、トコフェロールは極性相か
ら精製された形で回収することができる。回収は蒸留、
真空ストリッピング(留去)、結晶化、吸着または再度
の二相抽出等のいずれか好適な方法で行なうことができ
る。好ましい方法は真空ストリッピングによて極性溶媒
相物質を除去することである。
最初の抽出後、極性相物質中に存在するトコフェロール
の純度が具体的な需要に十分応え得る程度に高ければ、
真空ストリッピングまたは蒸留を行なってトコフェロー
ル生成物を単離することが好ましい。所望される純度は
個々の状況および需要により大きく左右される。
トコフェロールをさらに精製することにもなるトコフェ
ロールの極性相からの好ましい回収方法は、トコフェロ
ールを濃厚に含有している極性相物質に水を加えてトコ
フェロールの溶解度を変える。水は(1)不混和性十分
量の非極性溶媒でのトコフェロールを再抽出できる十分
量、または(2)トコフェロール分離相を形成し、次い
で除去するに十分量を加える。トコフェロール分離相を
形成した場合でも、水性極性有機溶媒物質と少なくとも
半−不混和性である十分量の有機溶媒を好ましく加え
て、トコフェロールの分離および回収を容易にすること
ができる。この工程では、二相は(A)水相極性有機
相、および(B)好ましくは、水性極性相と接触する非
極性有機溶媒を少なくとも一部含んでいるトコフェロー
ルに富んだ相である。相形成後、(A)相および(B)
相を分離し、蒸留、真空ストリッピング、吸着または析
出等の技術によってトコフェロールを回収できる。
水を加えることによってトコフェロールに富んでいる相
からトコフェロールの回収することはそのトコフェロー
ルに富んでいる極性相に水が既に存在していても、また
はいなくても行なうことができる。この抽出・回収方法
に使用する好ましい非極性溶媒は、極性物質と不混和性
であることから望ましい脂肪族炭化水素溶媒である。
トコフェロールの回収に使用できるもう1つの方法はト
コフェロールに富んでいる極性相の温度を、トコフェロ
ールが極性相に抽出された温度より少なくとも10℃低い
値まで下降させることである。こうすることによってト
コフェロールの極性物質に対する溶解度が減少する。つ
いで、十分な量の非極性溶媒物質を加え、別の二相系を
形成できる。これによって、トコフェロールを豊富に含
んでいる非極性相が分離される。このトコフェロールを
豊富に含んでいる非極性物質から、都合よいなんらかの
方法、好ましくは蒸発または蒸留によってきわめて純粋
なトコフェロール生成物を回収できる。この回収方法の
好ましい変法は、トコフェロール豊富極性相のトコフェ
ロールが分離相を形成するに十分な温度に下降すること
である。このトコフェロール相は分離して使用するか、
または所望により、痕跡量の溶媒を除去するため、なん
らかの都合よい方法によりさらに精製することができ
る。好ましい方法は蒸留またはトコフェロール中に残存
する極性溶媒を蒸発することである。最初の抽出時に、
極性および非極性溶媒の温度を上昇させると、有利にも
極性相に対するトコフェロールの溶解度を都合よく増大
させることができる。過圧を用いることにより、高い温
度を用い得るが、非極性および極性溶媒物質をトコフェ
ロール含有供給材料に接触させ、最初の抽出でトコフェ
ロールを極性相へ抽出できる許容し得る最高温度は95℃
である。
液/液相抽出に好適ないずれの装置も使用可能である。
したがって本発明の方法はバッチ式でも連続式でも実施
できる。
好ましくは連続式抽出システムを使用する。最も好まし
い連続法は、多数の向流相接触を提供する(連続多段向
流法)。この接触を段階的に行なうと、最初に非極性相
物質に分配されたトコフェロールは極性相へ移行する。
同様に、最初に極性相へ移った不純物は、それに続く相
接触で非極性相へと移行する。本発明によるこのような
システムによってトコフェロールは高収率で、しかも高
純度に製造される。
最初の極性および非極性相の抽出後、トコフェロールを
豊富極性相から分離した非極性相物質は、時にある量の
トコフェロール類を含有していることがある。バッチ式
の単一接触方式によって抽出を行なった場合、特にこう
いうことが起こる。このような場合、別の極性および非
極性相抽出を行なうと、このトコフェロール回収を完結
することができる。然しながら、数多くの相接触が生じ
るような段階的方式で行なわれる連続抽出方式を用いる
方が一層好ましい。このようなシステムによって、非極
性層に存在するトコフェロール量およびトコフェロール
が豊富極性相物質に溶存する不純物の量を最小にする。
苛性アルカリアルコール法においては、メタノールをト
コフェロールの抽出溶媒に使用する。然し、エタノール
等の他のアルコール類も、分類することなく苛性アルカ
リを溶媒和し得るなら同様の抽出に使用することができ
る。然し、他のアルコール類は、好ましくは有機性不純
物を含有して分離相を形成し得る脂肪族炭化水素溶媒と
共に使用する。これらのアルコール類は、メタノールを
使用するのとは異なる炭化水素を必要とする。例えば、
エタノールはトコフェロールの抽出だけに使用でき、脂
肪族炭化水素溶媒の使用が好ましく、この溶媒は好まし
くは少なくとも8個の炭素を有し、単一の異性体から構
成されるものである。
本発明はまた、トコフェロール同族体が90(重量)%程
度に高い出発物質からこれら同族体を精製するのに使用
できる。植物油はしばしば混合トコフェロールが60%ま
での濃縮物を作るのに使用される。本発明は、このよう
な材料中にあるトコフェロール類をさらに精製、単離す
るのに使用できる。有利にも、トコフェロール同族体と
共にそのような混合物中に残っているステロール類、ス
クアレンおよび炭化水素不純物は、該方法によって分
離、除去することができる。実際、出発物質が90%程度
の高純度のトコフェロール同族体であっても、本発明を
用いて不純物を除去し、トコフェロール類をさらに精製
することができる。このようにして、本発明の処理に使
用する出発物質はトコフェロール量は制限されない。
苛性アルカリ性メタノールと共に水が存在している場
合、形成される相はトコフェロール豊富苛性アルカリ性
メタノールと有機不純物を含有している第2相である。
もし脂肪族炭化水素溶媒を同時に使用すると、この溶媒
の少量だけがトコフェロールおよび苛性アルカリ性メタ
ノール(水性または非水性)を溶媒和するが、そのよう
にすることによりトコフェロールの抽出を促進する。脂
肪族炭化水素溶媒は二相系を維持するに足りる十分な量
を使用すべきである。脂肪族炭化水素溶媒の大部分は第
2相で有機不純物を溶媒和し、次いで分離されて棄てる
か、または別の強アルカリ性メタノール部分でもう一度
洗浄し、残留しているトコフェロールがとり出される。
中和したメタノール相中で溶媒和された精製トコフェロ
ールは、蒸留によってメタノールから回収することがで
きる。このような蒸留により、メタノールと脂肪族炭化
水素溶媒を双方とも除去するか、または脂肪族溶媒は、
次の処理の溶媒としてトコフェロールと共に残すことも
できる。水が存在している場合は、これも蒸留すること
ができ、またはメタノールを蒸留後、分離相として分離
することもできる。好ましくは、形成した塩は、可溶性
の場合は水と共に除去し、そうでない場合は過して除
く。代表的にはトコフェロールを蒸留によってより揮発
性の物質から単離した場合は、塩は固体沈澱物として
過するか、またはトコフェロール残留物を水で洗浄して
除去する。好ましくは、トコフェロール残留物は、その
ような蒸留物がトコフェロールと共に脂肪族炭化水素溶
媒を含有しているか否かにかかわらず、少なくとも2回
水洗する。分離方法による回収、または脂肪族炭化水素
抽出方法による回収の代わりにまたはそれに追加して、
蒸留をトコフェロールの回収に用いることができる。そ
のような場合、相形成が起こるまでまたは脂肪族炭化水
素溶媒による抽出に好適となるまで、所望のトコフェロ
ール含有液から揮発成分を部分的に蒸留することができ
る。いずれの場合でも、トコフェロールを豊富物質が分
離され、1回またはそれ以上、水洗することによって塩
を完全に除去することができる。
また、トコフェロール分離相を形成することによっても
トコフェロールを回収することができる。トコフェロー
ルを分離できるそのような相を形成するには、十分量の
水の存在において、さらに中和を行なう必要がある。ト
コフェロールを有機性不純物から分離する最初の抽出に
脂肪族炭化水素溶媒を使用した場合は、脂肪族炭化水素
の一部はトコフェロールと共存し、それと共に相形成に
よって分離される。この場合、脂肪族炭化水素はトコフ
ェロールと共に残り、さらにメチル化のような処理によ
って処理されるか、または蒸留によって除去することが
でき、トコフェロールを残すことができる。
トコフェロールをメタノール溶液から回収するために相
形成法を採用した場合は、中和するのに加えて十分量の
水を必要とする。この水は中和の間に酸水溶液を用いる
ことによって加えるか、または別個に水を加えてもよ
い。もしこの量の水を中和時に追加しなかった場合は、
中和後に十分な量の水をトコフェロール豊富中和メタノ
ールに加えて、この相形成を生じさせることができる。
また、中和前に十分な量の水を分離した豊富苛性アルカ
リ性メタノールに加えることもでき、この場合は中和の
間にトコフェロール相の分離が起こる。水の存在によっ
て生じる相は、(a)苛性アルカリと中和する酸とから
形成された塩を含む水性メタノール相、および(b)最
初の抽出段階で苛性アルカリ性メタノールと共に使用で
きる少量の脂肪族炭化水素溶媒を含むトコフェロール相
である。相分離によってトコフェロールを分離する場合
は、中和する時に水を加えることが好ましい。
然しながら、中和前にトコフェロール豊富苛性アルカリ
性メタノールに予め十分量の水を加えなかった場合は、
水を加えないと中和中にトコフェロールの分離は起こら
ないか、または完全には行なわれない。このような場合
は、中和中または中和後に、トコフェロール相の分離が
完了するまで水を加え、その後、分離したトコフェロー
ル相を採取することができる。
使用できるもう1つ別の方法は、メタノール中で全部ま
たは一部不溶性の塩を生成し沈澱を生じさせるような酸
または塩基を選択する方法である。過を用いて沈澱を
除去し、トコフェロールを蒸留、抽出または相形成して
分離するいずれかの方法により回収できる。蒸留または
固体塩沈澱の過後に回収したメタノールは再使用でき
る。メタノール中で全部または一部が不溶性の塩を形成
するのに使用し得る酸の代表例は、硫酸、りん酸または
塩酸等の鉱酸であるが、これに限定されるものではな
い。
前記したように、本発明の好ましい態様はトコフェロー
ルの抽出と不純物の分離を行なう第1相の分離を改善す
るために、苛性アルカリメタノールと共に非極性脂肪族
炭化水素溶媒を使用することである。脂肪族炭化水素溶
媒を加える順序は制限されない。さらに、トコフェロー
ルを豊富に含む苛性アルカリ性メタノールと接触するの
に使用でき、または有機供給トコフェロール源およびト
コフェロール豊富苛性アルカリ性メタノールの二相系と
接触させるのに使用できる。脂肪族炭化水素は、その一
部が苛性アルカリ性メタノール中のトコフェロールを溶
媒和するがこの溶媒はその大部分が不純物と共に除去さ
れるように苛性アルカリ性メタノールと実質的に不混和
性でなければならない。
脂肪族炭化水素溶媒、トコフェロール含有非精製有機供
給材料および苛性アルカリ性メタノールを組み合わせる
場合、これらの物質を加える方法および順序は制限され
るものではないが、ただし、トコフェロール含有材料に
加える前に塩基とメタノールを混合することが好まし
い。
炭化水素溶媒の一部は苛性アルカリ性溶媒中でトコフェ
ロールと溶媒和を作り、これはメタノールと共に蒸留に
よって除去することもできるが、トコフェロールを単離
するために第2相を形成すればトコフェロールと分離で
きる。脂肪族炭化水素溶媒とともにトコフェロールを相
分離によってメタノールから分離する場合、β、γおよ
びδ−トコフェロールのメチル化等、さらに処理を行な
うためにトコフェロールを都合よく溶媒中に残すことも
できるが、炭化水素溶媒は蒸留によって除去することも
できる。
好ましいもう1つ別の態様は、処理の第1段階で苛性ア
ルカリ性メタノールに水を加えることである。水を加え
る方法または順序は制限されない。例えば、水はメタノ
ールに前もって混合することもでき、または供給材料に
直接加えることもできる。メタノールの約5(重量)%
を超える水が存在する場合、もし十分量のトコフェロー
ルが存在するなら、トコフェロールの分離は中和中に始
まるが、相分離を完全にするにはさらに水を加えなけれ
ばならない。
トコフェロールを有機材料から抽出するのに苛性アルカ
リ性メタノールに水を加える場合、脂肪族炭化水素は、
この溶媒の一定量がトコフェロールとメタノール中で溶
媒和できるので加えておくべきである。こうすること
で、水が存在している時に最適のトコフェロール抽出を
得ることに役立つ。
苛性アルカリはトコフェロールをメタノールと溶媒和さ
せるのに必要である。メタノールに溶解する苛性(強)
アルカリであれば、いずれも好適に使用できる。好適な
塩基の代表例は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウムおよび水酸化バリウム、または対応する
メトキシドであるが、これだけに限定されるものではな
い。使用する強アルカリ液の許容量はメタノールの約0.
1〜約10(重量)%であり、強アルカリ液は好ましくは
メタノールの約0.5〜約10(重量)%存在させるべきで
ある。
水が存在する場合、強アルカリ液と水を合わせた合計量
は、好ましくはメタノールの約10(重量)%以下であ
る。即ち、最初の抽出には強アルカリ液を最低量として
メタノールの0.1(重量)%存在させるべきであるか
ら、強アルカリ性メタノール中に存在する水の量はメタ
ノールの9.9(重量)%を超えるべきでない。一方、水
が存在する場合、強アルカリ液はメタノールの約10(重
量)%まで存在できるので、少なくと少量の水を存在さ
せるために[メタノールの約0.1(重量)%]、強アル
カリ液の最高量は、好ましくはメタノールの約9.9(重
量)%を限度とする。したがて強アルカリ性メタノール
中に水が存在する場合、好ましくは水はメタノールの約
0.1〜約9.9(重量)%の量で変化し、それに対し、強ア
ルカリ液はその合計した最高量がメタノールの約10(重
量)%までとなるように、メタノールの約9.9〜約0.1
(重量)%の量で好ましく変化する。さらに好ましく
は、水はメタノールの約0.1〜約8(重量)%存在し、
最も好ましく約0.1〜約6(重量)%存在する。
出発材料へ加えるメタノールの量は相を形成させるに足
る十分量であるべきである。出発材料中に存在している
トコフェロールの量は、他の因子と共に、使用すべきメ
タノールの最適量を如何にすべきかの決定に影響を与え
る。例えば、供給材料中のトコフェロール含有量が少量
である(例えば、メタノールの1または2(重量)%)
の場合は、メタノール量は高濃度の抽出に要するメタノ
ール量は少なくてよい。しかし、供給材料中に所望のト
コフェロールが大量に存在している場合[例えば、供給
材料中の50(重量)%]、二相系を生じ得る強アルカリ
性メタノールを最小量使用したのでは、大量のメタノー
ルを使用した場合に得られる抽出可能な所望のトコフェ
ロールが残ることになる。いずれの場合でも、メタノー
ルの使用量は供給材料中のトコフェロールと同量、もし
くはさらに大量でなければならない。
しかしながら、前記したように個々の要件および目的等
の他の因子もメタノール使用量決定に影響を与える。生
成物の使用目的、供給材料の種類および使用する装置の
型等、独立して変化し得る諸要因により供給材料中に存
在するトコフェロール量に対するメタノール使用量の許
容比率は影響をうける。したがってこの比率の範囲は非
常に幅広い。材料中に存在するトコフェロール量に対し
て許容し得るメタノールの使用量は約1:1より大きく、
好ましくは2:1より大きくなければならない。許容し得
るメタノールの最高量は一定の限界はなく、具体的な要
件によって決定される。したがって、メタノール:トコ
フェロールの比率は25:1程度まで高めることができる。
供給材料中のトコフェロール量に対して使用し得るメタ
ノール量の比率の好ましい範囲は、約1:1〜約10:1であ
る。トコフェロールの大半がα−トコフェロールである
か、またはα−トコフェロールだけである場合は、メタ
ノール量を増加すべきであることは注目できる。かかる
場合、材料中のα−トコフェロールに対するメタノール
の比率の好ましい範囲は、少なくとも3:1または4:1であ
る。
トコフェロール豊富極性、強アルカリ性メタノール相と
非極性有機不純物相を形成した後、二相を都合よいいず
れかの方法で分離した後、トコフェロール豊富極性、強
アルカリ性メタノール相はトコフェロールを回収する前
に中和すべきである。中和は、いずれにせよトコフェロ
ール類よりも酸性にすることによって達成できる。即
ち、本明細書におて「中和酸」の語は、トコフェロール
よりも酸性であり、したがって中和が可能である塩類、
鉱酸類およびアミン類を包含する。10以下のpKaを有す
るか、または沈澱物を生成する中和酸を使用することが
できる。酸性樹脂、鉱酸、塩または有機酸はいずれも許
容できる。好ましくはpKaは8またはそれ以下とすべき
である。好ましい酸の代表例は、りん酸、ホスホン酸、
塩酸、臭化水素酸、ヨー化水素酸、フッ化水素酸、硝
酸、硫酸、スルホン酸、亜硫酸、酢酸およびそれらの酸
のアミン塩であるが、これに限定されるものではない。
最も好ましい酸は酢酸塩の溶解性の点から酢酸である。
酸性樹脂を中和に使用することは、本発明の好ましい態
様である。このような中和工程を完全に行なうと、実質
的に中性のメタノールからのトコフェロール回収は容易
である。さらに詳しくは、メタノールを実質的に中和し
た後、トコフェロールは前記したように抽出、または十
分量の水の存在する相形成によって回収することができ
る。あるいはトコフェロールよりも揮発性の物質を蒸留
し、樹脂を除去して生成物を完全に回収できる。
水、または脂肪族炭化水素溶媒を使用し、相形成が生じ
るか否かにかかわらず、先に記載の相形成のメカニズ
ム、沈澱の過、および蒸留は、すべて所望するトコフ
ェロール生成物を他の材料から分離するのに使用でき
る。これらの方法は、いかなる組み合わせまたは配列で
も効果的、便宜的であれば使用可能である。
十分な量の水を中和する酸と共に使用すると、中和によ
ってメタノールからトコフェロールの分離が生じる。好
ましい態様として、これにより中和後に水を加える必要
性を解消し、中和中に分離相としてトコフェロール相の
形成が起こる。トコフェロール相が形成されると、この
相は不溶性の塩を含む水性メタノール相から分離するこ
とができる。中和によって生成する塩が一部または完全
に不溶性である場合は、生成した沈澱をトコフェロール
から分離しなければならない。この場合、トコフェロー
ル生成物を得るために液相分離または蒸留に加えて過
を好ましく適用する。
水を加えずに中和を行なった場合は、水を加えて中和メ
タノールからトコフェロールを分離し、有機トコフェロ
ール相を生成することができる。非極性有機溶媒を使用
しない場合、この有機相のトコフェロールは6.0(重
量)%を超える。供給材料にα−トコフェロールが限ら
れた量しか含まれていない場合[トコフェロール含量の
約25(重量)%)以下]でも生成物のトコフェロールは
脂肪族炭化水素溶媒を使用することなく75(重量)%を
超えることができる。
本発明の脂肪族炭化水素溶媒を使用する態様では、少な
くともメタノールと半・不混和性であれば如何なる脂肪
族(直鎖または分鎖状)炭化水素でも許容できる。約5
〜約15個の炭素原子を有する好適な脂肪族炭化水素はい
ずれも使用可能である。これらの炭化水素の代表例はペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよび
デカン等である。さらに、強アルカリ性メタノールと不
飽和性の相を形成し得る脂肪族炭化水素の混合物または
ケロシン混和物でさえ、いずれも好適である。
好ましいもう1つの別の方法は、トコフェロールの分離
を促進するために分離したトコフェロール豊富メタノー
ル相に脂肪族炭化水素溶媒を加えることである。この方
法は、最初の抽出時に脂肪族炭化水素溶媒を使用してい
ても、使用していなくても行なうことができる。この脂
肪族炭化水素溶媒は水性または非水性中和酸または水を
加える前、加えている間、もしくは加えた後に加えるこ
とができる。脂肪族炭化水素溶媒は分離相を形成する。
十分量の水が存在していて中和する際に、または中和
後、十分な量の水を加えることによってトコフェロール
の分離が起こると、トコフェロールは、第1段階中に強
アルカリ性メタノールを溶媒和した脂肪族炭化水素と共
にトコフェロール豊富強アルカリ性メタノールの分離後
に加えられた脂肪族炭化水素と結合して第2相を形成す
る。生成したトコフェロール濃厚脂肪族炭化水素相を分
離し、蒸留してトコフェロールを単離するか、または、
さらにそのままメチル化等のトコフェロール処理を行な
うのに使用できる。
別法として、脂肪族炭化水素溶媒を使用した場合、中和
後、トコフェロールのメタノールに対する溶解度の減少
を利用することもできる。この態様では、相を分離する
ためにメタノールに水を加える必要はない。その代わり
にトコフェロールを接触する脂肪族炭化水素相に抽出
し、ついでこの相を分離して回収を完了する。ただしト
コフェロールの抽出を最高にするには、水を加えてトコ
フェロール相の分離を起こすべきである。前記したよう
に、回収したトコフェロールを脂肪族炭化水素溶媒中で
さらに処理し、抗酸化組成物として使用するか、または
さらに蒸留して分離することができる。
該方法の最後に回収したトコフェロール生成物は、脂肪
族炭化水素溶媒の存在のいかんにかかわらず、好ましく
は強アルカリ液と中和酸によって生成する残留した塩を
除去するために1回以上洗浄する。
本発明の方法に好ましく用いられる脂肪族炭化水素溶媒
の量は、有機供給材料とその不純物を分離する場合で
も、または後に水性メタノールからトコフェロール採集
する場合でも、少なくとも第2相を提供し得るに足る最
小量とすべきである。この必要な最小量は、その相でこ
の溶媒と溶媒和する物質の量に影響される。分離すべき
物質の量が多い場合は、脂肪族炭化水素溶媒を一層多く
使用すべきである。しかし、脂肪族炭化水素溶媒の使用
量は、材料の量と共に、分離を行なう個々の要請によっ
て大きく左右される。脂肪族炭化水素溶媒の最高量は制
限されず、実際的に決定される。したがっていずれかの
相分離に使用する脂肪族炭化水素溶媒の量も広い幅をも
っている。許容し得る範囲は、溶媒を加える材料の総合
計量に対して脂肪族溶媒約0.2部〜約20部の割合とする
ことがてるきる。
トコフェロールを強アルカリ液と接触させる場合、トコ
フェロールの酸化が起こり得るので不活性雰囲気の使用
が好ましい。そのような不活性雰囲気は未中和の強アル
カリ液が存在する限り、トコフェロール濃厚メタノール
相について維持すべきである。こうすることによって、
トコフェロールの酸化は、仮に排除できないにしても、
著しく減少する。強アルカリ液に反応しなければどのよ
うなガスまたはガス混合物も好適である。不活性雰囲気
を提供できるガス類の代表例は、窒素、アルゴン、ヘリ
ウム、メタンおよびエタンであるが、これらに限定され
るものではない。しかし、強アルカリ液と接触するトコ
フェロールの酸化を回避するか、または最小限にとどめ
るもう1つの方法は、この接触時間の長さをできるだけ
短縮することである。
本発明の方法を用いれば、抽出処理の使用に好適である
方法および装置はいずれも使用できる。例えば不用な炭
化水素不純物を集めるためにトコフェロール濃厚強アル
カリ性メタノール相を少量の脂肪族炭化水素溶媒で逆洗
することが可能であり、差し支えない。または、中性メ
タノール相からトコフェロールを採取した場合、トコフ
ェロールの採取量を最大とするために中和したメタノー
ル物質をヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒で数回に分け
て洗浄することも許容し得る。好ましくは、中和したメ
タノールは少なくとも2回溶媒で洗浄する。ついで溶媒
を蒸留し、トコフェロールを採取することができる。
トコフェロールが採取されるトコフェロール含有相を、
トコフェロールで移行させようとする抽出相物質で繰り
返し連続して接触させることにより再洗浄できることが
できる。また、脂肪族炭化水素溶媒と反復して接触させ
ることにより、中和した水性メタノールからトコフェロ
ールを最大量で採取することができる。連続抽出システ
ムを用いることによって、このような反復する接触また
はそれらの効果が得られ、それによって最大量のトコフ
ェロールの採取が達成できる。
[実施例] 本発明の方法は、以下に挙げる実施例によってさらに明
らかにする。これらの実施例はこの発明を例示して説明
しようとするものであって、発明の範囲を限定するもの
ではない。実施例中の部および百分率は、特に明記しな
い限り重量基準の計算によるものである。
実施例I 一連の抽出は、いずれもヘキサンとジメチルホルムアミ
ドで行なった。トコフェロール含有供給材料は、およそ
下記の組成を有するトコフェロール濃縮物を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(ジメチルホルムアミド、DMF)、非極性
有機溶媒(ヘキサン)およびトコフェロール濃縮物を25
0mlの分液ロートで混合し、環境温度で2分間振盪し
た。2つの相が形成し、これを分離し、秤量した。各相
から採取した試料をバイアルに量り込み、窒素気流中で
穏やかに加温して残存する溶媒を除去した。残渣を回収
し、トコフェロール含量をG.L.C.で分析した。下記の第
1表は、使用した供給材料の重量、極性有機溶媒(ジメ
チルホルムアミド、DMF)および非極性有機溶媒(ヘキ
サン)の容量および各相の残渣のトコフェロール含量を
示す。
供給材料20gをヘキサン50mlおよびDMF50mlと混合したと
き、2つの液相に分れなかったことに注意すべきであ
る。
この例において、前記の表は、一層精製されたトコフェ
ロール濃縮物がDMF相の方に分離して得られることを示
している。
実施例II 2番目の一連の抽出をヘキサンとジメチルホルムアミド
により10℃で行なった。トコフェロール含有供給材料
は、およそ下記の組成を有するトコフェロール濃縮物を
用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(ジメチルホルムアミド、DMF)、非極性
有機溶媒(ヘキサン)およびトコフェロール濃縮物を25
0mlの分液ロートで混合し、2分間10℃で振盪した。2
つの相が形成し、これを分離し、秤量した。各相から採
取した試料をバイアルに秤量して加え、窒素気流中で緩
徐に加温して残存する溶媒を除去した。残渣を回収し、
トコフェロール含量をG.L.C.で分析した。下記の第2表
は、使用した供給材料の重量、極性有機溶媒(ジメチル
ホルムアミド、DMF)および非極性有機溶媒(ヘキサ
ン)の容量および各相の残渣のトコフェロール含量を示
す。
実施例III 3例の抽出を非極性有機溶媒としてヘキサン、極性有機
溶媒としてメタノール10%とDMF90%の混合液を用いて
行なった。トコフェロール含有供給材料は、およそ下記
の組成を有するトコフェロール濃縮物を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(メタノール10%およびジメチルホルムア
ミド、DMF90%)、非極性有機溶媒(ヘキサン)および
トコフェロール濃縮物を250mlの分液ロートで混合し、
環境温度で2分間振盪した。2つの相が形成し、これを
分離し、秤量した。各相から採取した試料をバイアルに
秤量して加え、窒素気流中で緩徐に加温して残存する溶
媒を除去した。残渣を回収し、トコフェロール含量をG.
L.C.で分析した。下記の第3表は、使用した供給材料の
重量、極性有機溶媒物質および非極性有機溶媒物質の容
量および各相残渣のトコフェロール含量を示す。
供給材料20gに、10%CH3OHおよび90% DMFの50mlおよびヘキサンの50mlを使用した場合、2相
に分かれたことに注意すべきである。
実施例IV 5例の抽出を非極性有機溶媒としてヘキサン、極性有機
溶媒としてDMF90%および水10%から成る混合液を用い
て行なった。トコフェロール含有供給材料は、およそ下
記の組成を有するトコフェロール濃縮物を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(DMFおよび水10%)、非極性有機溶媒
(ヘキサン)およびトコフェロール濃縮物を250mlを分
液ロートで混合し、環境温度で2分間振盪した。2つの
相が形成し、これを分離し、秤量した。各相の試料はバ
イアルに秤量して加え、窒素気流中で緩徐に加温して残
存する溶媒を除去した。残渣を回収し、トコフェロール
含量をG.L.C.で分析した。下記の第4表は、使用した食
品材料の重量、極性有機溶媒物質(DMFおよび10%水)
および非極性溶媒物質(ヘキサン)の使用した容量およ
び各相残渣のトコフェロール含量を示す。
この実施例で、供給材料20gおよび30gを水10%を加えた
極性溶媒で処理し、2相を形成できることは実施例Iお
よびIIと対照的であり、注目し得る。しかも、その相に
抽出されたトコフェロールは全例95%を超える純度であ
った。
実施例V 一連の抽出をイソオクタンとジメチルホルムアミドで行
なった。トコフェロール含有供給材料は、およぼ下記の
組成を有するトコフェロール濃縮物を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(ジメチルホルムアミド、DMF)、非極性
有機溶媒(イソオクタン)およびトコフェロール濃縮物
を250mlの分液ロートで混合し、環境温度で2分間振盪
した。2つの相が形成し、これを分離し、秤量した。各
相から採取した試料をバイアルに秤量して加え、窒素気
流中で緩徐に加温して残存する溶媒を除去した。残渣を
回収し、トコフェロール含量をG.L.C.で分析した。下記
の第5表は、使用した供給材料の重量、極性有機溶媒
(DMF)および非極性有機溶媒の容量および各相残渣の
トコフェロール含量を示す。
実施例VI 一連の抽出を石油エーテルとジメチルホルムアミドで行
なった。トコフェロール含有供給材料は、およそ下記の
組成を有するトコフェロール濃縮物を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(ジメチルホルムアミド、DMF)、非極性
有機溶媒およびトコフェロール濃縮物を250mlの分液ロ
ートで混合し、環境温度で2分間振盪した。2つの相が
形成し、これを分離し、秤量した。各相から採取した試
料をバイアルに秤量して加え、窒素気流中で緩徐に加温
して残存する溶媒を除去した。残渣を回収し、トコフェ
ロール含量をG.L.C.で分析した。下記の第6表は、使用
した供給材料の重量、極性有機溶媒(ジメチルホルムア
ミド、DMF)および非極性有機溶媒の容量および各相残
渣のトコフェロール含量を示す。
実施例VII 一連の抽出をオクタンとジメチルホルムアミドで行なっ
た。トコフェロール含有供給材料は、およそ下記の組成
を有するトコフェロール濃縮物を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(ジメチルホルムアミド、DMF)、非極性
有機溶媒(オクタン)およびトコフェロール濃縮物を25
0mlの分液ロートで混合し、環境温度で2分間振盪し
た。2つの相が形成し、これを分離し、秤量した。各相
から採取した試料をバイアルに秤量して加え、窒素気流
中で緩徐に加温して残存する溶媒を除去した。残渣を回
収し、トコフェロール含量をG.L.C.で分析した。下記の
第7表は、使用した供給材料の重量、極性有機溶媒(ジ
メチルホルムアミド、DMF)および非極性有機溶媒(オ
クタン)の容量および各相残渣のトコフェロール含量を
示す。
実施例VIII 一連の抽出をシクロヘキサンとジメチルホルムアミドで
行なった。トコフェロール含有供給材料は、およそ下記
の組成を有するトコフェロール濃縮物を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(ジメチルホルムアミド、DMF)、非極性
有機溶媒(シクロヘキサン)およびトコフェロール濃縮
物を250mlの分液ロートで混合し、環境温度で2分間振
盪した。2つの相が形成し、これを分離し、秤量した。
各相から採取した試料をバイアルに秤量して加え、窒素
気流中で緩徐に加温して残存する溶媒を除去した。残渣
を回収し、トコフェロール含量をG.L.C.で分析した。下
記の第8表は、使用した食品材料の重量、極性有機溶媒
(ジメチルホルムアミド、DMF)および非極性有機溶媒
(シクロヘキサン)の容量および各相残渣のトコフェロ
ール含量を示す。
実施例IX 一連の抽出をヘキサンとジメチルホルムアミドで行なっ
た。トコフェロール含有供給材料のトコフェロール含量
は約10.3%で、残りは不純物であった。
極性有機溶媒(ジメチルホルムアミド、DMF)、非極性
有機溶媒(ヘキサン)および供給材料を250mlの分液ロ
ートで混合し、環境温度で2分間振盪した。2つの相が
形成し、これを分離し、秤量した。各相から採取した試
料をバイアルに秤量して加え、窒素気流中で緩徐に加温
して残存する溶媒を除去した。残渣を回収し、トコフェ
ロール含量をG.L.C.で分析した。下記の第9表は、使用
した供給材料の重量および極性有機溶媒(ジメチルホル
ムアミド、DMF)および非極性有機溶媒(ヘキサン)の
容量を示す。また溶媒物質除去後に残った残渣のトコフ
ェロール含量も併記した。
実施例X 一連の抽出をヘキサンとジメチルホルムアミドで行なっ
た。トコフェロール含有供給材料のトコフェロール含量
は約13.7(重量)%で、残りは不純物であった。
極性有機溶媒(ジメチルホルムアミド、DMF)、非極性
有機溶媒(ヘキサン)およびトコフェロール濃縮物を25
0mlの分液ロートで混合し、環境温度で2分間振盪し
た。2つの相が形成し、これを分離し、秤量した。各相
から採取した試料をバイアルに秤量して加え、窒素気流
中で緩徐に加温して残存する溶媒を除去した。残渣を回
収し、トコフェロール含量をG.L.C.で分析した。下記の
第10表は、使用した供給材料の重量および極性有機溶媒
(ジメチルホルムアミド、DMF)および非極性有機溶媒
(ヘキサン)の容量、および溶媒物質除去後に残った残
渣のトコフェロール含量を示す。
実施例XI 一連の抽出をヘキサンとジメチルホルムアミドで行なっ
た。トコフェロール含有供給材料は、トコフェロール約
73.9(重量)%のトコフェロール濃縮物で、残りは不純
物であった。
極性有機溶媒(ジメチルホルムアミド、DMF)、非極性
有機溶媒(ヘキサン)およびトコフェロール濃縮物を25
0mlの分液ロートで混合し、環境温度で2分間振盪し
た。2つの相が形成し、これを分離し、秤量した。各相
から採取した試料をバイアルに秤量して加え、窒素気流
中で緩徐に加温して残存する溶媒を除去した。残渣を回
収し、トコフェロール含量をG.L.C.で分析した。下記の
第11表は、使用した供給材料の重量および極性有機溶媒
(ジメチルホルムアミド、DMF)および非極性有機溶媒
(ヘキサン)の容量、および溶媒物質除去後残った各相
残渣のトコフェロール含量を示す。
実施例XII 3例の抽出を非極性溶媒としてヘキサン、極性溶媒とし
てジメチルホルムアミド(DMSO)を使用して行なった。
トコフェロール含有供給材料は、およそ下記の組成を有
するトコフェロール濃縮物を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(DMSO)、非極性有機溶媒(ヘキサン)お
よびトコフェロール濃縮物を250mlの分液ロートで混合
し、環境温度で2分間振盪した。2つの相が形成し、こ
れを分離し、秤量した。各相から採取した試料をバイア
ルに秤量して加え、窒素気流中で緩徐に加温して残存す
る溶媒を除去した。残渣を回収し、トコフェロール含量
をG.L.C.で分析した。下記の第12表は、使用した供給材
料の重量、極性有機溶媒(DMSO)および非極性有機溶媒
(ヘキサン)の容量を示す。また溶媒除去後に残った各
相残渣のトコフェロール含量も併記した。
実施例XIII 3例の抽出を、非極性溶媒としてヘキサンならびに極性
溶媒としてメタノールおよびDMSOを1:1(容量)の割合
で使用して行なった。トコフェロール含有供給材料は、
およそ下記の組成を有するトコフェロール濃縮物を用い
た。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒物質(DMSO+CH3OH)、非極性有機溶媒物
質(ヘキサン)およびトコフェロール濃縮物を250mlの
分液ロートで混合し、環境温度で2分間振盪した。2つ
の相が形成し、これを分離し、秤量した。各相から採取
した試料をバイアルに秤量して加え、窒素気流中で緩徐
に加温して残存する溶媒を除去した。残渣を回収し、ト
コフェロール含量をG.L.C.で分析した。下記の第13表
は、使用した供給材料の重量、極性有機溶媒物質(DMSO
およびCH3OH)および非極性有機溶媒物質(ヘキサン)
および溶媒物質除去後の各相残渣のトコフェロール含量
を示す。
実施例XIV 3例の抽出を、非極性溶媒としてヘキサン、極性溶媒と
してアセトニトリルを用いて行なった。トコフェロール
含有供給材料は、およそ下記の組成を有するトコフェロ
ール濃縮物を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒物質(アセトニトリル)、非極性有機溶媒
物質(ヘキサン)およびトコフェロール濃縮物を250ml
の分液ロートで混合し、環境温度で2分間よく振盪し
た。2つの相が形成し、これを分離し、秤量した。各相
から採取した試料をバイアルに秤量して加え、窒素気流
中で緩徐に加温して残存する溶媒を除去した。残渣を回
収し、トコフェロール含量をG.L.C.で分析した。下記の
第14表は、使用した供給材料の重量、極性有機溶媒(ア
セトニトリル)および非極性有機溶媒(ヘキサン)の容
量、および溶媒物質除去後に残った各相残渣のトコフェ
ロール含量を示す。
供給材料20gを、アセトニトリル50mlおよびヘキサン50m
lを混合すると、安定な乳化液を生じることは注目すべ
きである。
実施例XV 2例の抽出を、非極性溶媒のヘキサンとジメチルホルム
アミド(DMA)で行なった。トコフェロール含有供給材
料は、およそ下記の組成を有するトコフェロール濃縮物
を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒物質(ジメチルホルムアミド)、非極性有
機溶媒物質(ヘキサン)およびトコフェロール濃縮物を
250mlの分液ロートで混合し、環境温度で2分間振盪し
た。2つの相が形成し、これを分離し、秤量した。各相
から採取した試料をバイアルに秤量して加え、窒素気流
中で緩徐に加温して残存する溶媒を除去した。残渣を回
収し、トコフェロール含量をG.L.C.で分析した。下記の
第15表は、使用した供給材料の重量、極性有機溶媒物質
(ジメチルホルムアミド、DMA)および非極性有機溶媒
物質(ヘキサン)および溶媒物質除去後の各相残渣のト
コフェロール含量を示す。
実施例XVI 一連の混合を、ヘキサンと、H2O5mlを加えたジメチルア
ミドを用いて行なった。トコフェロール含有供給材料
は、およそ下記の組成を有するトコフェロール濃縮物を
用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(水およびジメチルアセトアミド)、非極
性有機溶媒(ヘキサン)およびトコフェロール濃縮物を
250mlの分液ロートで混合し、環境温度で2分間よく振
盪した。2つの相が形成し、これを分離し、秤量した。
各相から採取した試料をバイアルに秤量して加え、窒素
気流中で緩徐に加温して残存する溶媒を除去した。残渣
を回収し、トコフェロール含量をG.L.C.で分析した。下
記の第16表は、使用した供給材料の重量、極性有機溶媒
(ジメチルアセトアミドおよび水)および非極性有機溶
媒(ヘキサン)の容量を示し、また溶媒物質除去後に残
った各相残渣のトコフェロール含量を示す。
実施例XVII 4例の抽出を、非極性溶媒としてヘキサン、極性溶媒と
してN−メチルピロリドン(N−MPY)を使用して行な
った。トコフェロール供給含有材料は、およそ下記の組
成を有するトコフェロール濃縮物を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(N−MPY)、非極性有機溶媒(ヘキサ
ン)およびトコフェロール濃縮物を250mlの分液ロート
で混合し、環境温度で2分間よく振盪した。2つの相が
形成し、これを分離し、秤量した。各相から採取した試
料をバイアルに秤量して加え、窒素気流中で緩徐に加温
して残存する溶媒を除去した。残渣を回収し、トコフェ
ロール含量をG.L.C.で分析した。下記の第17表は、使用
した供給材料の重量、極性有機溶媒物質(N−MPY)お
よび非極性有機溶媒(ヘキサン)の容量を示し、また溶
媒物質除去後に残った各相残渣のトコフェロール含量を
示す。
実施例XVIII 一連の抽出を、ヘキサンとニトロメタンで行なった。ト
コフェロール含有供給材料は、およそ下記の組成を有す
るトコフェロール濃縮物を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(ニトロメタン)、非極性有機溶媒(ヘキ
サン)およびトコフェロール濃縮物を250mlの分液ロー
トで混合し、環境温度で2分間よく振盪した。2つの相
が形成し、これを分離し、秤量した。各相から採取した
試料をバイアルに秤量して加え、窒素気流中で緩徐に加
温して残存する溶媒を除去した。残渣を回収し、トコフ
ェロール含量をG.L.C.で分析した。下記の第18表は、使
用した供給材料の重量、極性有機溶媒(ニトロメタン)
および非極性有機溶媒(ヘキサン)の容量を示し、また
溶媒物質除去後に残った各相残渣のトコフェロール含量
を示す。
実施例XIX 一連の抽出を、ヘキサンとニトロエタンで行なった。ト
コフェロール含有供給材料は、およそ下記の組成を有す
るトコフェロール濃縮物を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(ニトロエタン)、非極性有機溶媒(ヘキ
サン)およびトコフェロール濃縮物を250mlの分液ロー
トで混合し、環境温度で2分間振盪した。2つの相が形
成し、これを分離し、秤量した。各相から採取した試料
をバイアルに秤量して加え、窒素気流中で緩徐に加温し
て残存する溶媒を除去した。残渣を回収し、トコフェロ
ール含量をG.L.C.で分析した。下記の第19表は、使用し
た供給材料の重量、極性有機溶媒物質(ニトロエタン)
および非極性有機溶媒物質(ヘキサン)の容量を示す。
また、各相の溶媒物質を減圧下で除去した残渣のトコフ
ェロール含量分析し、これも表に示した。
実施例XX 一連の抽出を、ヘキサンとN−メチルホルムアミドで行
なった。トコフェロール含有供給材料は、およそ下記の
組成を有するトコフェロール濃縮物を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(N−メチルホルムアミド)、非極性有機
溶媒(ヘキサン)およびトコフェロール濃縮物を250ml
の分液ロートで混合し、環境温度で2分間振盪した。2
つの相が形成し、これを分離し、秤量した。各相から採
取した試料をバイアルに秤量して加え、窒素気流中で緩
徐に加温して残存する溶媒を除去した。残渣を回収し、
トコフェロール含量をG.L.C.で分析した。下記の第20表
は、使用した供給材料の重量、極性有機溶媒(N−メチ
ルホルムアミド)および非極性有機溶媒(ヘキサン)の
容量を示し、また溶媒物質除去後に残った残渣のトコフ
ェロール含量を示す。
実施例XXI 一連の抽出を、ヘキサンおよびアニリンで行なった。ト
コフェロール含有供給材料は、およそ下記の組成を有す
るトコフェロール濃縮物を用いた。
トコフェロール同族体 75.3% (α、β、γおよびδ) 炭化水素不純物 24.7% 極性有機溶媒(アニリン)、非極性有機溶媒(ヘキサ
ン)およびトコフェロール濃縮物を250mlの分液ロート
で混合し、環境温度で2分間振盪した。2つの相が形成
し、これを分離し、秤量した。各相から採取した試料を
バイアルに秤量して加え、窒素気流中で緩徐に加温して
残存する溶媒を除去した。残渣を回収し、トコフェロー
ル含量をG.L.C.で分析した。下記の第21表は、使用した
供給材料の重量、極性有機溶媒(アニリン)および非極
性有機溶媒(ヘキサン)の容量を示し、また溶媒物質除
去後に残った各相残渣のトコフェロール含量を示す。
実施例XXII トコフェロール濃縮物(α−トコフェロール6%、β−
/γ−トコフェロール44%、δ−トコフェロール21%)
を、下記に示す連続式向流法により精製した。
長さ4フィート、直径1インチのヨーク・シャイベル・
カラム(York Scheibel Colum)の頂部に、N,N−ジメチ
ルホルムアミド(DMF)を27.5g/分の速度で供給した。
混合ヘプタンは7.7g/分の速度でカラムの底部に供給し
た。トコフェロール濃縮物(50%ヘプタン溶液)はカラ
ムの中央から6.6g/分の速度で供給した。カラムが平衡
に達した後、抽出液(DMF)およびラフィネート(ヘキ
サン)を採取した。抽出は19.7時間行ない、抽出物(DM
F)42,330gとラフィネート6,977gが得られた。減圧蒸留
によって、DMF相からトコフェロールを回収し、固型物
2,910.1gを得た。得られた生成物は、総トコフェロール
量96.8%(α−トコフェロール8.1%、β−/γ−トコ
フェロール58.6%、δ−トコフェロール30.1%)であっ
た(収率、98%)。
実施例XXIII (a)テトラメチル尿素とヘキサンを1:1の容量比で混
合した(各50mlづつ)が、1つの相しか形成しなかっ
た。
(b)別に、テトラメチル尿素50mlを、水10mlおよびヘ
キサンと分液ロートに加え、これにトコフェロール75.3
(重量)%のトコフェロール濃縮物2gを加えた。分液ロ
ートを2分間振盪すると2つの相が形成した。これらの
2相を分離し、秤量した。重い方の極性相は53.0gで、
軽い方の非極性相は39.0gであった。該相各々から窒素
気流中で緩和に加温して、溶媒を除去した。重い方の極
性相から単離した生成物のトコフェロール濃縮物の方が
一層精製されており、トコフェロール濃度は95.8%であ
った。非極性相のトコフェロール濃度は、わずかに74.8
%であった。
実施例XXIV 公知の方法により、d−α−トコフェロールをコハク酸
無水物と反応させ、d−α−トコフェロール−コハク酸
エステル組成物を製造した。この組成物を結晶化処理し
て、若干のトコフェロール・コハク酸エステルを採取し
た。結晶を採取した母液は下記の組成物から成る。
d−α−トコフェロール 6.8% d−α−トコフェロール・コハク酸 エステル 15.3% 残りは、ステロール炭化水素とタールであった。
トコフェロール・コハク酸エステル含有母液5gを、ジメ
チルホルムアミド50mlおよびヘキサン異性体混合液50ml
と混合した。不混和性の二相が形成し、これを分離し
た。上相はヘキサンを多く含み、重量は31.4gであり、
その9.5%は溶媒物質ではなかった。ジメチルホルムア
ミド豊富相は重量53.1gで、非溶媒物質を3.4%含んでい
た。この抽出に用いた当初のトコフェロール・コハク酸
エステル母液および分離した各相の蒸発残渣をガラス毛
管クロマトグラフィーで分析した。相対的な分析結果を
下表に示す。
実施例XXV トコフェロール濃縮大豆油100g部を有機供給材料として
使用した。これは、下記の物質を含有している。
共沸炭化水素 21.2% ステロール類 6.7% トコフェロール同族体 60.6% (δ−17.1%、β−γ38.3%、α−5.2%) この供給材料をヘキサン200gに溶解した。ついで得られ
た混合物を、メタノール300gおよび水酸化ナトリウム15
gと接触させた。これによって、(1)トコフェロール
の豊富な強アルカリ性メタノール相と(2)当初の供給
材料から分離された有機不純物を含有しているヘキサン
相から成る二相が形成した。
これらの2つの相を分離し、トコフェロール濃厚強アル
カリ性メタノール相を各100gのヘキサンと3回接触さ
せ、有機不純物をできるだけ除去する。ヘキサン相を合
し、さらに水酸化ナトリウム5gを加えたメタノール100g
と3回接触させてトコフェロールの損失を防いだ。つい
で、これらの強アルカリ性メタノール相を合し、採取し
たすべてのヘキサン相を棄てた。得られたトコフェロー
ル濃厚メタノール相は、氷酢酸(無水)で中和した。中
和は氷酢酸を加えることによって、pH6となるまで行な
った。
この時点で分離は起こらなかった。ついで水100gを加え
ると、相の分離が起こり、2相に分かれた。
水を加えることによって起こった分離の結果、トコフェ
ロールが豊富なヘキサンを含んでいる相が得られた。こ
のヘキサン−トコフェロール相を分離し、中和メタノー
ル相を別のヘキサン100gで洗浄した。これら2つのヘキ
サン相を合し、減圧下にヘキサンを除去し、生成物を分
離した。この生成物は、総トコフェロール81.6%、総ス
テロール類6.6%、共沸炭化水素2%から成る。このト
コフェロールは下記の組成を示す。δ−24.1(重量)
%、β−γ−51.8(重量)%、α−5.7(重量)%。
実施例XXVI 4つの実験を、下記のような条件で行なった。各実験は
メタノール75gに、下表に記載の量の水酸化ナトリウム
を加えて行なった。いずれの場合も、供給材料は大豆油
から得られたトコフェロール濃縮物を使用した。この供
給材料の低沸点不純物およびトコフェロール同族体の重
量は表に示すとおりである。各実験とも、供給材料2gに
ヘキサン50gを加え、次いで強アルカリ性メタノールを
加えた。2つの相が形成し、これを分離した。その1相
であるトコフェロール豊富強アルカリ性メタノール物質
を酢酸で中和し、水50mlをこれに加えた。ついで、この
溶液をヘキサン100mlと接触させてトコフェロールを抽
出した。この抽出から得たトコフェロール豊富ヘキサン
を水洗し、ついで減圧蒸留によって、ヘキサンをトコフ
ェロールから除去した。また、ラフィネート中にもヘキ
サンが存在しているが、これは最初の抽出前に供給材料
に加えられたものである。このヘキサンを減圧蒸留で除
去し、ラフィネートの成分を分析した。残りの供給材料
を含有している最初の抽出のラフィネートは、強アルカ
リ性メタノールと1回だけ接触させたものである。然
し、4例の実験すべてにおいて、ラフィネート中に残っ
た供給材料は大部分が低沸点の不純物であって、残った
トコフェロール同族体はわずか数%であった。分析結果
を下記の表(第2例)に明記した。
供給材料から採取したトコフェロールの純度を評価する
ためにラフィネート成分を抽出相物質成分と比較した。
当初の供給材料は、何ら溶媒を含まず低沸点不純物が3
6.0(重量)%であった。減圧蒸留でヘキサンを除去し
た後に分析した供給材料ラフィネートでは、このラフィ
ネートの大半が低沸点不純物であることが判明した。即
ち、この材料の低沸点不純物の重量%は増加し、逆に供
給材料ラフィネート中のトコフェロールは低下した。ま
た、水酸化ナトリウムの使用量を多くすると、供給材料
中に低沸点不純物を残してトコフェロールの分離がうま
く行なわれることは注目に値する。
実施例XXVII この実施例では、一定量の炭化水素溶媒で溶媒和した一
定量のトコフェロール含有大豆油を強アルカリ性メタノ
ールと1回接触させる実験を7回行なった。この実施例
の7回とも同一の精製および回収処理を行なった。用い
た塩基と脂肪族炭化水素溶媒を変化させた。強アルカリ
性はKOHまたはNaOH、脂肪族炭化水素はヘキサンまたは
オクタンのいずれかを使用した。これにより、KOHとNaO
Hおよびオクタンとヘキサンの処理能力の比較を行なう
ことができる。強アルカリ性メタノールで1回目の抽出
後にラフィネート中に残った当初の供給材料およびトコ
フェロール生成物の回収に使用したヘキサンまたはオク
タンに溶媒和した回収生成物の両方について、低沸点不
純物および各トコフェロール同族体の量(重量)%を2
回分析した。この結果を下表に示す。
7回の各実験とも下記の方法を用いた。下表に示した量
の低沸点不純物およびトコフェロール同族体を含有する
濃厚トコフェロール大豆油(供給材料)25gをヘキサン
またはn−オクタン50gと混合した。この混合物を、NaO
H3.75gまたはKOH6.18g[水15(重量)%含有]を含有す
るメタノール溶液75gと接触させた。
各抽出は5分間撹拌し、静置させて行なった。各相を分
離し、強アルカリ性メタノールを酢酸で中和した。ヘキ
サン50gで中和した物質からトコフェロールを抽出する
ことにより、トコフェロール生成物を回収した。前記し
たように各結果を下表に示した。各実験ごとに、回収生
成物および最初の強アルカリ性メタノール抽出後に残っ
たラフィネート供給材料の両方について、2回づつ別個
に分析した。2回の分析結果の平均値データは合計量の
重量%で示した。当初の供給材料中のトコフェロール同
族体含量および低沸点不純物の結果の比較から、トコフ
ェロールが精製、濃縮されたことが示される。
該表から明らかなごとく、供給材料の低沸点不純物は約
36.5(重量)%であったが、7例の実験を比較すると、
ラフィネート供給材料中に残留した低沸点不純物の重量
%はすべてはるかに増加した。事実、これらの実験のラ
フィネート中の供給材料中に残留した低沸点不純物は、
少なくとも80.2(重量)%であった。同時に、ラフィネ
ート中に残留した供給材料のトコフェロール含量は、た
だ1回の抽出で著しく減少した。さらに、回収生成物物
質中の各トコフェロール同族体は、当初の供給材料中に
存在したよりも実質的にはるかに高い重量を示した。こ
のように、この実験から、本発明の方法を用いることに
よりトコフェロールは精製され、濃縮されることが判明
した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−59885(JP,A) 特開 昭58−180480(JP,A) 特開 昭58−144382(JP,A) 特開 昭58−99475(JP,A) 特開 昭59−5179(JP,A)

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(a)〜(d)の工程を含む有機材料
    からのトコフェロールの回収法: (a)トコフェロール含有有機材料を十分な量の強アル
    カリ性メタノールおよび炭素原子数3〜17の脂肪族炭化
    水素と接触させることによって、トコフェロールを豊富
    に含有する強アルカリ性メタノール溶液相と他の有機相
    との二相を形成させ、 (b)該二相を分離させ、 (c)トコフェロールを豊富に含有する該強アルカリ性
    メタノール溶液を中和酸と接触させることによって該強
    アルカリ性メタノール溶液を実質的に中和させ、次い
    で、 (d)実質的に中和されたメタノール溶液からトコフェ
    ロールを回収する。
  2. 【請求項2】トコフェロールをメタノール溶液相から蒸
    留によって回収する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】強アルカリ性メタノールおよび炭素原子数
    3〜10の脂肪族炭化水素をトコフェロール含有有機材料
    と、該脂肪族炭化水素を液体状態に維持させるのに十分
    な過圧下で接触させる特許請求の範囲第1項記載の方
    法。
  4. 【請求項4】強アルカリ性メタノールおよび脂肪族炭化
    水素をトコフェロール含有供給材料と連続的多段向流方
    式で接触させる特許請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】該二相の分離後、トコフェロールを豊富に
    含む極性相にトコフェロールの分離相を形成させるのに
    十分な量の水を加える特許請求の範囲第1項記載の方
    法。
  6. 【請求項6】該二相の分離後、分離したトコフェロール
    豊富極性相を最少で10℃冷却してトコフェロールの溶解
    度を減少させ、ついでこの冷却したトコフェロール豊富
    極性相物質を不混和性非極性溶媒物質と十分な時間接触
    させてトコフェロール豊富非極性溶媒相を形成させ、つ
    いでこの相を分離し、分離した非極性物質からトコフェ
    ロールを回収する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  7. 【請求項7】トコフェロール・コハク酸エステルをトコ
    フェロール・コハク酸エステル含有材料から回収する特
    許請求の範囲第1項記載の方法。
  8. 【請求項8】トコフェロール・コハク酸エステルを、工
    程(c)で溶媒をストリッピングし、ついで結晶化する
    ことによって回収する特許請求の範囲第7項記載の方
    法。
  9. 【請求項9】脂肪族炭化水素が、所望により芳香族炭化
    水素を20%まで含有する特許請求の範囲第7項記載の方
    法。
  10. 【請求項10】トコフェロールコハク酸エステル含有材
    料を、トコフェロール・コハク酸エステルを結晶化した
    後の母液から採取する特許請求の範囲第7項記載の方
    法。
  11. 【請求項11】トコフェロール含有材料を各々十分な量
    の強アルカリ性メタノールおよび脂肪族炭化水素と接触
    させて各々少量の脂肪族炭化水素を含有する二相を形成
    させ、ついでその二相を分離し、トコフェロールを豊富
    に含む強アルカリ性メタノールを中和し、トコフェロー
    ルを回収する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  12. 【請求項12】トコフェロール含有材料を強アルカリ性
    メタノールと接触させる際、該強アルカリ性メタノール
    がメタノールの約0.1〜約9.9重量%の量の水を含有し、
    該強アルカリがメタノールの約0.1〜約9.9重量%の量で
    存在し、かつ水と強アルカリの合計量が最大でメタノー
    ルの約10重量%を越えない特許請求の範囲第1項記載の
    方法。
  13. 【請求項13】中和工程(c)の間または該工程の終了
    後に、水を、トコフェロールを豊富に含む強アルカリ性
    メタノールに相分離を生じさせるのに十分な量で加え、
    それによって、(1)実質的に中性の塩を含有するメタ
    ノール相および(2)工程(a)の少量の脂肪族炭化水
    素溶媒を含有するトコフェロール相からなる二相を形成
    させ、トコフェロール相を分離してトコフェロールを回
    収する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  14. 【請求項14】十分な量の水を用いて中和する間または
    中和した後に、脂肪族炭化水素をトコフェロールを豊富
    に含む水性メタノール相に加えて水性メタノール相およ
    びトコフェロールを豊富に含む脂肪族炭化水素相を形成
    させ、ついでトコフェロールを豊富に含む脂肪族炭化水
    素相を分離し、トコフェロールを回収する特許請求の範
    囲第1項記載の方法。
  15. 【請求項15】酢酸を中和に用いる特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
  16. 【請求項16】中和酸が鉱酸であって、沈澱した塩を濾
    過によって除去する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  17. 【請求項17】該酸が、トコフェロールを豊富に含有す
    る強アルカリ性メタノール中に存在している塩基性イオ
    ンと水素イオンを交換する酸性イオン交換樹脂である特
    許請求の範囲第1項記載の方法。
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