JP5328308B2 - 脂溶性ビタミンの濃縮方法 - Google Patents

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本発明は、トコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する油脂からトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを濃縮する方法に関する。
天然油脂、特に植物油脂には、脂溶性ビタミン(ビタミンA:カロチノイド、ビタミンD、ビタミンE:トコフェロール、トコトリエノール、ビタミンK)、脂肪酸およびステロールが含有されているが、その含有量は少なく、植物油脂から脂溶性ビタミンを精製して用いることは高コストでありほとんど行われてこなかった。その一方で、植物性油脂からトリグリセリドなどを製造する工程においては、脂溶性ビタミンは、その多くが廃棄分に移行するため廃棄されていた。例えば、米糠から油脂を抽出し精製する脱臭工程で除かれる成分である米脱臭スカム(以下、コメスカムという)には、1%程度のトコフェロールおよびトコトリエノールが含まれるが、従来はこれらのものは廃棄され有効に活用されていなかった。
一方、従来から、トコフェロールおよびトコトリエノールを含有する油脂から、これらを選択的に精製する方法が模索されてきた。ところが、トコフェロールやトコトリエノールは、夾雑する脂肪酸と沸点が近く、油脂から分留によってトコフェロールやトコトリエノールを得ようとした場合、分子蒸留などの高性能な蒸留装置を用いる必要があるため、高コスト、低効率であった。この問題に対して、夾雑する脂肪酸をアルキル化することによって低沸点化し、分留する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2)。しかしながらこの方法では、蒸留法を用いるため、加熱中にトコフェロールやトコトリエノールの分解が起こることや、アルキル化反応の際に、油脂中のトコフェロールおよびトコトリエノールの一部も変性してしまい回収率の低下が避けられないことなどの問題があった。
また、特許文献3では、油脂中の夾雑物であるステロールと脂肪酸とをエステラーゼを用いて不揮発性のエステルとし、これを除去することでトコフェロールを精製する方法が提案されている。しかしながらこの方法では、エステラーゼの作用によって油中に存在するトリグリセリドやモノグリセリドが分解されて脂肪酸が遊離し、かえって脂肪酸が増加するという問題があった。
特許文献4では、順相液体クロマトグラフィーを用いてトコトリエノールを分離する方法が提案されている。しかしながら、クロマトグラフィー法では、大量の有機溶媒を用いるうえ、大量精製には向かないという問題があった。
したがって、簡便で大量の植物成分を処理できるトコトリエノールの精製方法が切望されていた。
特開2004−175805号公報 特開2007−176801号公報 特開2000−302777号公報 特開2003−292489号公報
本発明の課題は、微量なトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する油脂から品質低下を生じることなく効率的にトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを濃縮する方法であって、有機溶媒を大量に消費する蒸留法を用いない方法を提供することである。
本発明者は、トコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する油脂中に含まれる夾雑物をアルカリ条件下でケン化した後、ヘキサン、エタノール、アセトンおよび水の混合溶液を用いた分配抽出で脂肪酸ケン化物を除去することにより、トコフェロールおよび/またはトコトリエノールを極めて効率良く濃縮できることを見出した。
また、トコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する油脂を、アセトン水溶液を用いて抽出・晶析すると、アセトンの濃度、量および抽出時の温度を調節することによって、夾雑物であるステロールを極めて効率的に除去できること、これを上記の分配抽出と組み合わせることによって、簡便かつ効率よくトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを濃縮できることを見出した。
さらに、上記で得られたトコフェロールおよび/またはトコトリエノールの濃縮物を、クロマト精製に付すことによって、熱による品質劣化を生じることなく、最初からクロマトグラフィーを行って精製した場合に比べて使用する溶媒量を劇的に低減することができ、しかもトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを極めて高い回収率で精製濃縮できるうえ、トコフェロールとトコトリエノールを分別して回収できることを見出した。
すなわち本発明は以下を包含する。
(1) トコフェロールおよび/またはトコトリエノールの濃縮方法であって、
トコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する油脂をアルカリ処理する工程、および
得られたアルカリ処理液を、ヘキサン、エタノール、アセトンおよび水を含む混合溶液を用いる分配抽出に付し、ケン化物を除去する工程
を含む、前記方法。
(2)トコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する油脂が米に由来するものである、(1)記載の方法。
(3)得られた濃縮物に有機溶媒を加えて冷却し、生成した析出物を除去する工程をさらに含む、(1)または(2)記載の方法。
(4)得られた濃縮物を、分配クロマトグラフィーおよび/または吸着クロマトグラフィーに付す工程をさらに含む、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5)得られた濃縮物を、合成吸着剤を用いたクロマトグラフィーに付す工程をさらに含む、(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
(6)トコフェロールとトコトリエノールを選択的に濃縮する、(4)または(5)記載の方法。
本発明により、微量なトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する油脂から品質低下を生じることなく効率的にトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを濃縮することができる。本発明の方法は、熱による品質の劣化が避けられない蒸留法を用いる必要がなく、しかも効率が高いため環境の観点からも望ましい。
本発明において、トコフェロールには、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロールおよびδ−トコフェロールが包含される。また、本発明において、トコトリエノールには、α−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノールおよびδ−トコトリエノールが包含される。天然由来のトコフェロールおよびトコトリエノールは全てd体であるが、合成由来のトコフェロールおよびトコトリエノールは通常はdl体である。本明細書において特に記載しない限り、トコフェロールおよびトコトリエノールはd体、l体およびdl体のいずれも包含するものとする。トコフェノールとトコトリエノールは構造が非常に類似していることから、通常、トコトリエノールを濃縮できる方法において、トコフェロールも同時に濃縮することができる。
本発明において原料として用いる、トコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する油脂としては、上記のトコフェロール、トコトリエノールのうちいずれか1種を含有するものであればよく、2種以上を含有するものであってもよい。
そのようなトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する油脂としては、植物由来の油脂が好ましい。本発明の方法は、トコフェロールおよび/またはトコトリエノールに加えて、脂肪酸およびステロールを含む油脂からのトコフェロールおよび/またはトコトリエノールの濃縮に好適に用いられる。コスト面、ならびにトコフェロールおよび/またはトコトリエノールの含有量の点において、植物油脂を製造する工程で副生物として得られる脱臭スカムが特に好ましく用いられる。脱臭スカムは、油脂の製造工程の一つである脱臭工程において副産物として得られ、トコフェロールおよび/またはトコトリエノールに加えて、脂肪酸およびステロールを含む。原料油脂の具体例としては、大豆油、米糠油、小麦胚芽油、紅花油、月見草油、パーム油、サフラワー油、コーン油、オリーブ油、ナタネ油、綿実油、落花生油、エゴマ油、シソ油およびアマニ油、ならびにこれらを製造する工程で副産物として得られる脱臭スカムなどが挙げられる。本発明の方法は、米に由来する油脂、特にコメスカム(米糠から油を抽出し精製する脱臭工程で除かれる成分)からのトコフェロールおよび/またはトコトリエノールの濃縮に特に好適に用いられる。
原料油脂には、例えば、炭素数が6〜24の飽和または不飽和の、直鎖または分岐の脂肪酸またはその塩が、通常、1種または複数種含まれる。ステロールは、ステロイド骨格に水酸基を有する物質をさし、コレステロール、ブラシカステロール、カンペステロール、スチグマステロール、β−シトステロール、エルゴステロール等が挙げられる。原料油脂には、これらのステロールが、通常、1種または複数種含まれる。
本発明の方法は、トコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する油脂をアルカリ処理する工程、および得られたアルカリ処理液を、ヘキサン、エタノール、アセトンおよび水を含む混合溶液を用いる分配抽出に付し、ケン化物を除去する工程を含む(以下、第1工程と称する)。
第1工程は、主として、夾雑する不要な脂肪酸をアルカリ処理によってケン化物とした後に除去する工程である。ケン化反応に用いるアルカリは特に制限されるものではなく、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物が好適に用いられる。水酸化ナトリウムを用いてケン化を行う場合、油脂1kgに対して、5〜80w/v%、好ましくは10〜50w/v%の水酸化ナトリウム水溶液0.1〜2kg、ならびにアルコール(例えば、メタノール、エタノール、グリセリン等の炭素数1〜6の低級アルコール)を添加して、5〜80℃、好ましくは20〜65℃の温度で、10分〜24時間反応させる方法を使用できる。ケン化反応が終了したアルカリ処理液にヘキサン、エタノール、アセトンおよび水を含む混合溶液を添加してよく攪拌することにより、ケン化物を水相に分離し、かつ目的とするトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを油相中に抽出することができる。分配抽出は、分液漏斗法などの常法の分液手法によって実施でき、通常、下相に水相が上相に油相が分離される。下相の水相を取り除くことによりケン化物が除去される。得られたトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する上相(油相)を、そのままトコフェロールおよび/またはトコトリエノールの濃縮物としてもよいし、必要に応じて溶媒を除去してもよい。
分配抽出に用いる溶媒、すなわち、ヘキサン、エタノール、アセトンおよび水の割合は、原料油脂に対する体積比で、ヘキサンは5倍以上、エタノールは2.5倍以上、アセトンは2.5倍以上、水は1.5倍以上が好ましく、ヘキサン7〜12倍、エタノール3〜9倍、アセトン3〜7倍、水1.5〜8倍がより好ましい。
第1工程で用いる溶媒のうち、ヘキサンおよびアセトンは回収して再利用することができるため、本工程は有用である。
本発明の方法では、上記第1工程で得られた濃縮物に、有機溶媒を加えて冷却し、生成した析出物を除去する工程(以下、第2工程と称する)をさらに実施してもよい。
第2工程は、主として、夾雑する不要なステロールを晶析によって除去する工程である。第2工程は、上記の第1工程で得られた濃縮物(好ましくは溶媒を蒸発させたもの)を有機溶媒に溶解し冷却することによって、ステロールを析出(晶析)させ、これを固液分離するものである。晶析に用いる有機溶媒は特に制限されるものではなく、目的とするトコフェロールおよび/またはトコトリエノールの溶解度と、不要物であるステロールの溶解度とに差がある溶媒を適宜用いればよい。そのような溶媒の例として、ケトン、例えば、アセトン、酢酸エチル、ジメチルケトン、エチルメチルケトン、シクロヘキシルケトンおよびこれらの水溶液を例示できる。これらの中でもアセトン水溶液が好ましく、50〜99.9体積%のアセトン水溶液がさらに好ましく、75〜99体積%のアセトン水溶液が最も好ましい。晶析は、第1工程で得られた濃縮物(溶媒を蒸発させたもの)に対して5〜40倍量(v/w)の溶媒を添加し、4〜−50℃、好ましくは2〜−35℃、さらに好ましくは0〜−20℃の温度に冷却し、10分〜24時間反応させることにより実施できる。その際、有機溶媒の添加後、30〜60℃で10分〜2時間攪拌して得られる不溶物を除去した後に上記晶析を行うと精製効率が増加するため好ましい。晶析によって得られた不要物の結晶を、ろ過、遠心ろ過などの常法の固液分離方法によって分離することにより、ステロールを除去する。液相として得られたトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する有機溶媒は、そのままトコフェロールおよび/またはトコトリエノールの濃縮物としてもよいし、必要に応じて有機溶媒を除去して用いてもよい。
第2工程においてアセトン水溶液中で晶析を行う場合、好ましくは固液分離後の液相からアセトンを蒸発させ、これにパラフィン炭化水素(例えば、ヘキサン)やエーテル(例えば、イソプロピルエーテル)などの有機溶媒を再度加えてトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを溶解させてよい。この溶液をそのままトコフェロールおよび/またはトコトリエノールの濃縮物としてもよいし、必要に応じて有機溶媒を除去して用いてもよい。本工程で用いるアセトンは回収して再利用することができるため、本工程は有用である。
本発明の方法では、上記第1工程または第2工程で得られた濃縮物を、分配クロマトグラフィーおよび/または吸着クロマトグラフィーに付す工程(以下、第3工程と称する)をさらに実施してもよい。
第3工程は、分配クロマトグラフィーおよび/または吸着クロマトグラフィーを用いてトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを濃縮する工程である。クロマトグラフィーに用いる固相担体としては、二酸化ケイ素(シルカゲル)、酸化アルミニウム(アルミナ)、多孔性ポリマー等が挙げられる。移動相としては、上記第1工程または第2工程で得られた濃縮物が溶解する溶媒であればいずれのものも用いることができるが、例えば、ヘキサンなどのパラフィン炭化水素、イソプロピルエーテルなどのエーテル、ならびにアセトンおよび酢酸エチルなどのケトンから選択される1種または2種以上の混合溶液を用いることができる。これらの中で、アセトンまたはヘキサンを用いるのが好ましく、アセトンとヘキサンの混合溶媒を用いるのがさらに好ましい。その際のアセトン濃度は、0.1〜20体積%、好ましくは0.5〜10体積%である。
一実施形態において第3工程は、上記第1工程または第2工程で得られた濃縮物を、アセトン濃度が0.1〜20体積%、好ましくは0.5〜10体積%のアセトン/ヘキサンを移動相とし、シリカゲル粒子を固相とするクロマト処理に付すことによりトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを濃縮する工程である。ここで用いるカラムは通常用いられるオープンタイプや中圧カラムなどを用いることができるため、操作が簡便である。また担体に対して負荷量を10%以上にすることも可能であり、処理能力が大きい。更に移動相の量も抑えられるため有利である。
本発明の方法では、上記第1工程〜第3工程のいずれかで得られた濃縮物を、合成吸着剤を用いたクロマトグラフィーに付す工程(第4工程)をさらに実施してもよい。
第4工程は、合成吸着剤を用いたクロマトグラフィー法を用いてトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを濃縮する工程である。この工程は、合成吸着剤の樹脂表面の疎水性と、トコフェロールおよび/またはトコトリエノールの疎水性部分との間に働く、ファンデルワールス力(Van der Waales力)による吸着を利用して、分離・濃縮するものである。クロマトグラフィーに用いる固相担体としては、ポリスチレン系合成吸着剤、修飾ポリスチレン系合成吸着剤、メタクリル系合成吸着剤、スチレン−ジビニルベンゼン系合成吸着剤等が挙げられる。市販品として販売されているものを使用してもよい。ポリスチレン系合成吸着剤として、例えば、三菱化学(株)製のダイヤイオンHP、セパビーズSPなどが挙げられ、修飾ポリスチレン系合成吸着剤としては、例えば、三菱化学(株)製のセパビーズSP207が挙げられ、メタクリル系合成吸着剤としては、例えば、ダイヤイオンHP1MG、ダイヤイオンHP2MGなどが挙げられる。移動相としては、本発明の第1工程〜第3工程で得られた濃縮物が溶解する溶媒であればいずれのものも用いることができるが、例えば、ヘキサンなどのパラフィン炭化水素、イソプロピルエーテルなどのエーテル、ならびにアセトンおよび酢酸エチルなどのケトンから選択される1種または2種以上の混合溶液を用いることができる。これらの中で、アセトンまたはアセトン水溶液を用いるのが好ましく、アセトン水溶液を用いるのがさらに好ましい。アセトン水溶液におけるアセトン濃度は、50〜99体積%、好ましくは65〜90体積%である。一実施形態において、第4工程は、上記第1工程〜第3工程のいずれかで得られた濃縮物を、アセトン濃度30〜99体積%のアセトン水溶液を移動相とし、ポリスチレン系合成吸着剤粒子を固相とするクロマト処理に付すことによりトコフェロールおよび/またはトコトリエノールを濃縮する工程である。
第3工程および第4工程においては、移動相である溶媒を適切に選択することにより、また適切な画分を選択することにより、トコトリエノールとトコフェロールを選択的に濃縮・精製することができる。
本発明によって得られる濃縮物における総トコトリエノール含量の測定は、例えば、液体クロマトグラフィー(HPLC)において、d−α−トコトリエノール、d−β−トコトリエノール、d−γ−トコトリエノールおよびd−δ−トコトリエノールの含量を決定した混合物を標準試薬として標準液を調製し、検液のd−α−トコトリエノール、d−β−トコトリエノール、d−γ−トコトリエノールおよびd−δ−トコトリエノールのピーク高さまたはピーク面積、ならびに標準液のd−α−トコトリエノール、d−β−トコトリエノール、d−γ−トコトリエノールおよびd−δ−トコトリエノールのピーク高さまたはピーク面積などを測定することにより実施できる。総トコフェロール含量の測定も同様に、標準試薬として、d−α−トコフェロール、d−β−トコフェロール、d−γ−トコフェロールおよびd−δ−トコフェロールの含量を決定した混合物を用いることにより実施できる。
本発明の方法は、上記第1工程〜第4工程をすべて含むことが最も好ましい。従って、一実施形態において本発明のトコフェロールおよび/またはトコトリエノールの濃縮方法は、
トコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する油脂をアルカリ処理する工程、および得られたアルカリ処理液を、ヘキサン、エタノール、アセトンおよび水を含む混合溶液を用いる分配抽出に付し、ケン化物を除去する工程(第1工程)
第1工程で得られた濃縮物(好ましくは溶媒を蒸発させたもの)に有機溶媒を加えて冷却し、生成した析出物を除去する工程(第2工程)
第2工程で得られた濃縮物(好ましくは溶媒を蒸発させたもの)を、分配クロマトグラフィーおよび/または吸着クロマトグラフィーに付す工程(第3工程)、ならびに
第3工程で得られた濃縮物を、合成吸着剤を用いたクロマトグラフィーに付す工程を含むものである。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
実施例1
出発原料として、米糠油脱臭スカム(以下コメスカムという)、すなわち、コメ油を蒸留した際に除去される留分で、トコトリエノールおよびトコフェロールを各約1%含有するオイルを用いた。
第1工程:
(1)コメスカム1kgをエタノール1Lで加熱溶解し、25%水酸化ナトリウム水溶液0.4kgを加え、温度60℃で50分間ケン化反応を行った。
(2)ヘキサン10L、30%エタノール水10Lおよびアセトン5Lを(1)に加え、撹拌・静置して下相の水相を抜き取り、上相の溶媒を除去することにより、ケン化物を除去した濃縮物を得た。得られた濃縮物の収率は原料コメスカムを基準として約30%(重量収率)、総トコトリエノール含量は1.9重量%であった。
第2工程:
(3)上記第1工程で得られた濃縮物0.3kgに85%アセトン水溶液6Lを加え、45〜48℃の範囲に調節しながら撹拌後、静置して下相のオイルを抜き取った。
(4)(3)で残ったアセトン水溶液を撹拌しながら徐々に冷却し、12時間で液温0〜−10℃まで下げて晶析を行った。生成した結晶を濾過し、得られた結晶を冷アセトンで洗浄した。
(5)(4)の濾液および洗浄液を合一し、加熱してアセトンを蒸発させて濃縮し、ここにヘキサン1.5Lを加えて撹拌し、静置して下相の水相を抜き取った。上相を数回水で洗浄して水相を廃棄した。上相の溶媒を除去して、植物ステロール等を除去した濃縮物を得た。得られた濃縮物の収率は出発原料である第1工程の濃縮物を基準として約20%(重量収率)、また得られた濃縮物の総トコトリエノール含量は7.1重量%であった。
第3工程:
(6)上記第2工程で得られた濃縮物0.06kgをシリカゲル充填したカラムにアプライした。アセトン濃度が3体積%のアセトン/ヘキサン混合溶液を移動相としてクロマト精製し、濃縮物を得た。得られた濃縮物の収率は第2工程の濃縮物を基準として約19%(重量収率)、また得られた濃縮物の総トコトリエノール含量は約38重量%であった。
第4工程
(7)さらに上記第3工程で得られた濃縮物を、ポリスチレン系合成吸着剤を充填したカラムを用い、70体積%アセトン水溶液を移動相としてクロマト精製し、濃縮物を得た。得られた濃縮物の収率は第3工程の濃縮物を基準として約60%(重量収率)、また得られた濃縮物の総トコトリエノール含量は約60重量%であった。
なお、総トコトリエノール含量は以下のように定量した。
試料0.10gを褐色ナスフラスコに精密に量り、ヘキサンに溶かして、正確に50mLとし、検液とした。別にビタミンE定量用標準試薬でd−α−トコトリエノール、d−β−トコトリエノール、d−γ−トコトリエノールおよびd−δ−トコトリエノールの含量を決定したビタミンE類混合物を褐色メスフラスコに精密に量り、ヘキサンに溶かして、正確に50mLとし、標準液とした。検液および標準液をそれぞれ20μLずつ量り、次の操作条件で液体クロマトグラフィー(HPLC)を行った。検液のd−α−トコトリエノール、d−β−トコトリエノール、d−γ−トコトリエノールおよびd−δ−トコトリエノールのピーク高さHαT、HβT、HγT、HδT、ならびに標準液のd−α−トコトリエノール、d−β−トコトリエノール、d−γ−トコトリエノールおよびd−δ−トコトリエノールのピーク高さHαs、Hβs、Hγs、Hδsを測定した。液体クロマトグラフィーの操作条件は以下のとおりである。
(操作条件)
検出器:紫外吸光光度計(測定波長 292nm)
カラム充てん剤:5μmの液体クロマトグラフィー用シリカゲル
カラム管:内径4.6mm、長さ25cmのステンレス管
カラム温度:40℃
移動相:ヘキサン/1,4−ジオキサン/2−プロパノール混液(985:10:5)
流量:d−α−トコフェロールの保持時間が約7〜8分になるように調整
式Iに基づいて各トコトリエノール含量を求め、式IIに基づいて総トコトリエノール含量を求めた。
Figure 0005328308
Figure 0005328308
総トコフェロール含量は、標準試薬として、d−α−トコフェロール、d−β−トコフェロール、d−γ−トコフェロールおよびd−δ−トコフェロールの含量を決定した混合物を用いた以外は、上記トコトリエノール含量の測定方法と同様に測定した。
実施例2
コメスカム20g(20mL)をエタノール20mLで加熱溶解し、25%水酸化ナトリウム水溶液8gを加え、温度60℃で50分間ケン化反応を行った。ケン化した後、ヘキサン、エタノール、アセトンおよび水の混合比率を変えて実施例1の第1工程(2)と同様に抽出を行った。得られたオイルの原料コメスカムに対する収率(重量収率)、および総トコトリエノール含量(重量%)を測定した。総トコトリエノール含量は実施例1と同様にHPLCで測定した。
Figure 0005328308
抽出状態はいずれも良好で、条件5はオイル収率も高く、得られたオイルの総トコトリエノール含量は2.3重量%であった。表1から抽出時に使用する溶媒の量は、コメスカムに対して、体積比で、ヘキサンは5倍以上、エタノールは3.5倍以上、アセトンは2.5倍以上、水は1.5倍以上が好ましく、ヘキサン10倍、エタノール7倍、アセトン5倍、水3倍がより好ましいことがわかった。
実施例3
実施例1の第1工程で得られた濃縮物(総トコトリエノール含量1.9重量%)10gに対し、アセトン水溶液におけるアセトン濃度(体積%)を変えて実施例1の第2工程と同様に抽出・晶析を行った。得られたオイルの原料である第1工程の濃縮物に対する収率(重量収率)、得られた濃縮物における総トコトリエノール含量(重量%)、および原料である第1工程の濃縮物中の総トコトリエノールに対する回収率は表2の通りであった。総トコトリエノール含量は実施例1と同様にHPLCで測定した。
Figure 0005328308
アセトン濃度が高いとオイル収率は高くなる一方で、得られるオイルの総トコトリエノール含量は低下した。しかし、アセトン濃度が高いほど総トコトリエノール回収率は高かった。
実施例4
実施例1の第2工程で得られた濃縮物(総トコトリエノール含量7.1重量%)10gをシリカゲル充填(100g)したオープンカラムで3%アセトン/ヘキサンを展開溶媒として精製した。各画分で得られた濃縮物の収量(g)、収率(重量収率)、総トコトリエノール含量(重量%)および総トコフェロール含量(重量%)を測定した。総トコトリエノール含量は実施例1と同様にHPLCで測定した。総トコフェロール含量も総トコトリエノール含量と同様に測定した。結果を表3に示す。
Figure 0005328308
表3から、画分を選択することによって、濃縮物におけるトコトリエノールとトコフェロールの含有量を適宜調整できることがわかる。
実施例5
実施例1の第3工程で得られた総トコトリエノール含量約38重量%のオイル9.47gを原料にして、ポリスチレン系合成樹脂粒子を充填(94.7g)したオープンカラムで70%アセトン/水を展開溶媒として、トコフェロールおよびトコトリエノールの濃縮・精製を行った。結果を以下の表4に示す。
Figure 0005328308
実施例4と同様に、本工程はオープンカラムで実施することができ、充填材として負荷量が10%と高く、処理能力が大きい。表4から明らかなように、トコトリエノールをほぼ選択的に80%まで精製することが可能であった。また、画分を選択することによりトコフェロールとトコトリエノールを選択的に濃縮・精製することが可能であった。
比較例1
実施例1の第1工程(2)において抽出溶媒をIPE(イソプロピエルエーテル)と置き換えて精製を行った。
コメスカム(総トコトリエノール含量0.9重量%)20gをエタノール20mLで加熱溶解し、25%水酸化ナトリウム水溶液8gを加え、温度60℃で50分間ケン化反応を行った。ケン化した後、IPEで抽出した。得られたオイルの原料コメスカムに対する収率(重量収率)およびオイルにおける総トコトリエノール含量(重量%)は表5の通りであった。
Figure 0005328308
IPE単一溶媒で抽出できる利点はあるが、オイル収率および総トコトリエノール含量ともに実施例1の第1工程で得られた濃縮物と比較して劣っていた。また、結果として総トコトリエノール回収率は40%未満であった。また、食品素材の開発を想定した場合、IPEを使用することは望ましくない。
比較例2
実施例1の第3工程を分子蒸留と置き換えて精製を行った。
実施例1の第1工程で得られた濃縮物(総トコトリエノール含量1.9重量%)10gを、アセトン水溶液の代わりにアセトン100%を用いて実施例1の第2工程と同様に抽出・晶析を行った。得られた濃縮物(総トコトリエノール含量2.2重量%)684gを分子蒸留(蒸留装置名:MS-150、日本車両(株)製)にて精製を行った。得られたオイルの収量(g)および原料コメスカムに対する収率(重量収率)、ならびにオイルにおける総トコトリエノール含量(重量%)は表6のとおりであった。
Figure 0005328308
分子蒸留では蒸留初期からトコトリエノールが検出された。また、総トコトリエノール含量はいずれの画分においても6重量%に達せず、実施例1の第3工程と比較すると精製効率は低かった。
実施例6
出発原料として、トコトリエノールを約0.7%含有するコメスカムを使用し、スケールアップ製造を実施した。
第1工程:
(1)コメスカム120kgをエタノール30Lとヘキサン120Lで加熱溶解し、25%水酸化ナトリウム水溶液48kgを加え、温度60℃で100分間ケン化反応を行った。
(2)ヘキサン1000L、30%エタノール水1200Lおよびアセトン600Lを(1)に加え、撹拌・静置して下層の水相を抜き取り、上層の溶媒を除去することにより、ケン化物を除去した濃縮物を得た。得られた濃縮物の収率は原料コメスカムを基準として約33%(重量収率)、総トコトリエノール含量は1.2重量%であった。
第2工程:
(3)上記第1工程で得られた濃縮物39kgに85%アセトン水溶液880Lを加え、45〜48℃の範囲に調節しながら撹拌後、静置して下層のオイルを抜き取った。
(4)(3)で残ったアセトン水溶液を撹拌しながら徐々に冷却し、12時間で液温0〜−10℃まで下げて晶析を行った。精製した結晶を濾過し、得られた結晶を冷アセトンで洗浄した。
(5)(4)の濾液および洗浄液を合一し、過熱してアセトンを蒸発させて濃縮し、ここにヘキサン200Lを加えて撹拌し、静置して下層の水相を抜き取った。上層を数回水で洗浄して水相を廃棄した。上層の溶媒を除去して、植物ステロール等を除去した濃縮物を得た。得られた濃縮物の収率は出発原料である第1工程の濃縮物を基準として約17%(重量収率)、また得られた濃縮物の総トコトリエノール含量は9.1%重量%であった。
第3工程:
(6)上記第2工程で得られた濃縮物6.6kgをシリカゲル(35kg)充填したカラム(φ300×1000)にアプライした。アセトン濃度が2体積%のアセトン/ヘキサン混合溶液を移動相としてクロマト精製し、濃縮物を得た。得られた濃縮物の収率は第2工程の濃縮物を基準として約9.4%(重量収率)、また得られた濃縮物の総トコトリエノール含量は約77重量%であった。
なお、総トコトリエノール含量は、実施例1と同様に定量した。ただし、ピークの高さ(HαT、HβT、HγT、HδT、Hαs、Hβs、Hγs、Hδs)の代わりに、ピークの面積(AαT、AβT、AγT、AδT、Aαs、Aβs、Aγs、Aδs)を測定して定量した。

Claims (6)

  1. トコフェロールおよび/またはトコトリエノールの濃縮方法であって、
    トコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する油脂をアルカリ処理する工程、および
    得られたアルカリ処理液を、ヘキサン、エタノール、アセトンおよび水を含む混合溶液を用いる分配抽出に付し、ケン化物を除去する工程
    を含む、前記方法。
  2. トコフェロールおよび/またはトコトリエノールを含有する油脂が米に由来するものである、請求項1記載の方法。
  3. 得られた濃縮物に有機溶媒を加えて冷却し、生成した析出物を除去する工程をさらに含む、請求項1または2記載の方法。
  4. 得られた濃縮物を、分配クロマトグラフィーおよび/または吸着クロマトグラフィーに付す工程をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 得られた濃縮物を、合成吸着剤を用いたクロマトグラフィーに付す工程をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. トコフェロールとトコトリエノールを選択的に濃縮する、請求項4または5記載の方法。
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