JPH0692252B2 - 耐熱性水酸化アルミニウム及びその製造方法 - Google Patents

耐熱性水酸化アルミニウム及びその製造方法

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JPH0692252B2
JPH0692252B2 JP63225779A JP22577988A JPH0692252B2 JP H0692252 B2 JPH0692252 B2 JP H0692252B2 JP 63225779 A JP63225779 A JP 63225779A JP 22577988 A JP22577988 A JP 22577988A JP H0692252 B2 JPH0692252 B2 JP H0692252B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ゴム、プラスチックや紙の充填剤として用い
られる水酸化アルミニウムの結晶水の耐熱安定性の改良
に係り、特にハロゲン・フリー難燃電線コンパウンドや
エポキシ−ガラス不織布基材から成るコンポジット銅張
積層基板などの電子・電気絶縁材料やポリエチレン、ポ
リプロピレンのような熱可塑性プラスチックの充填剤と
して、200℃以上の温度で成形・加工が可能な耐熱性水
酸化アルミニウムとその製造方法及び、それを配合して
なるポリマー組成物に関するものである。
[従来の技術] 近年、ハロゲン系のポリマーや難燃剤を含む難燃性ケー
ブルが、火災時に大量の有毒性でかつ腐食性のハロゲン
化水素と煙を発生し、人命や周辺機器に多大の損害を与
える事故が相次いだ。その結果、ハロゲン元素を全く含
まないハロゲン・フリーの難燃材料が開発され、通信ケ
ーブル、光ファイバーケーブル、車両・船舶用ケーブ
ル、電力ケーブル用途に実用化されてきた。ハロゲン・
フリー難燃材料は、ポリオレフィン系のベース・ポリマ
ーに、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムのよう
な結晶水を持つ充填剤を難燃剤の代わりに配合したもの
であり、有毒ガスや煙の発生が少ないという特徴を持
つ。現在、この材料には平均粒径が1μm程度の微粒水
酸化アルミニウムやその表面処理品が使われているが、
従来のハロゲン系難燃材料と同程度の難燃性能(例え
ば、UL規格のV−Oランク)を得るためには、ポリマー
100重量部に対して150重量部以上の添加が必要である。
このような多量の水酸化アルミニウムを、ポリオレフィ
ン系のポリマーに配合すると材料を押出加工するときの
溶融粘度が著しく増大し、加工性能が低下するという欠
点がある。押出機の温度を高くすれば、粘度は低下し加
工性は改良されるが、押出機の温度が200℃に近づくと
水酸化アルミニウムの結晶水が遊離し始め、これにより
発生した水蒸気によって材料が発泡し、押出加工が不可
能になるという問題がある。このため、水酸化アルミニ
ウムを用いる場合は、ベースポリマーが流動性(メルト
・フロー性)の良いポリマーに限定され、かつ押出機の
温度を精密にコントロールしながら、限られた温度範囲
で成形するという工夫が行なわれている。
一方、水酸化マグネシウムは、水酸化アルミニウムより
脱水開始温度が100℃以上高いため、成形加工性は満足
できるが、酸と非常に反応し易いという欠点を有する。
以上のような背景で、ハロゲン・フリー難燃電線材料の
充填剤として、既存の水酸化アルミニウムよりも分解開
始温度が高く、高温で加工が可能な耐熱性水酸化アルミ
ニウムが求められている。
また、ガラス布と不織布を基材としたコンポジット銅張
積層基板(CEM−3)には、スルーホールめっきの信頼
性向上のために、エポキシ樹脂に水酸化アルミニウムな
どの充填剤を配合し、基板の厚さ方向の寸法変化率を小
さくする処方が取られている。
最近の傾向として、基板に電子部品を実装する工程で、
ラインをスピード・アップするために半田浴の温度を高
めたり、また高密度実装のため、リフローハンダ付け技
術(表面実装技術)が導入されるようになり、積層板が
従来の工程より高温にさらされるようになった。そのた
め、基板中の水酸化アルミニウムが熱分解し、発生した
蒸気により銅箔が剥離するというトラブルが生じてい
る。リフローハンダ付け法の場合、基板の表面温度は最
高で240℃程度の高温まで達すると言われており、なる
べく高い温度まで結晶水が安定であり、かつ分解開始温
度以上に加熱される条件下でも、分解速度が小さい水酸
化アルミニウムが望ましい。
従来、この用途には、平均粒子径が10μm以下の微粒水
酸化アルミニウムや不純物であるソーダ分の少ない低ソ
ーダ・水酸化アルミニウムが使われてきたが、200℃以
下の温度でも部分的に熱分解が始まり、240℃まで加熱
すると2〜3%の結晶水を放出するため、最近の半田付
け技術のレベルに対応できなくなってきた。
一方、水酸化アルミニウム(3水和物)の代わりに、熱
分解温度の高いベーマイト(1水和物)を充填剤に用い
ることが提案されているが、ベーマイトは硬度が大き
く、ドリル摩耗性が悪化すると共に、難燃効果や耐アー
ク・トラッキング性が低下する。そこで、水酸化アルミ
ニウムの基本的な特性を維持したまま、熱安定性だけを
改良することが求められている。
さらに、従来ポリエチレンやポリプロピレンのように、
200℃以上で射出成形される熱可塑性プラスチックの用
途でも、水酸化アルミニウムの応用が試みられたが、結
晶水の放出により成形加工自体が不可能であり、実用化
までいたっていない。
このため、これまでにも充填剤用途の水酸化アルミニウ
ムの耐熱性を向上する方法がいくつか提案されている。
例えば、本発明者らの特公昭57−42564号には、水酸化
アルミニウムを加熱処理し、部分的にベーマイト変性し
た耐熱性水酸化アルミニウムが開示されている。かかる
水酸化アルミニウムは、熱分解温度が250℃以上で極め
て優れた熱安定性を有するが、部分的に脱水されている
ため、難燃効果において通常の水酸化アルミニウムより
劣るという欠点を有している。
又、本発明者らの特開昭62−246961号あるいは特開昭59
−204632号には、水酸化アルミニウムの加熱脱水過程で
不純物のNa2O(酸化ナトリウム)が脱水を促進する作用
があることを見出し、Na2Oを0.10重量%以下へ低減する
ことにより、耐熱性を向上する方法が提示されている。
この低ソーダ水酸化アルミニウムは、コンポジット基板
の充填剤として実用化されているが、現在の半田耐熱性
の要求レベルに対応するためには特性的に不十分であ
る。
[発明が解決しようとする課題] 充填剤用途の水酸化アルミニウムは、工業的にはバイヤ
ー法で作られ、その粒径範囲は概ね0.5〜100μm(平均
径)である。
このうち、ハロゲン・フリー難燃コンパウンドや、コン
ポジット積層基板やポリオレフィンの成形品用の充填剤
としては、機械的強度などの物性低下が少ない5μm以
下の微粒が使われている。
水酸化アルミニウムの熱分解特性については、多くの公
知文献で知られているように、一般に200℃付近から、
分解・脱水を始めるとされている。
しかしながら、実際にポリマーに混練して加工する際に
は200℃より低い温度でも結晶水の一部が遊離し、発泡
やシルバーマークが生じることが知られている。
例えば、低密度ポリエチレンやポリエチレンの共重合体
に水酸化アルミニウムを充填した材料を電線の絶縁物や
被覆物に押出加工する際、押出機のシリンダー温度を16
0℃に押えても、長時間流すと、表面に微細の気泡が発
生することがある。
この現象を理解する目的で本発明者らが高感度の熱分析
装置(示差熱・熱天秤装置)を用いて従来の水酸化アル
ミニウム(平均粒子径1μm)の熱分解挙動を精密に解
析したところ、図1に示したように、200℃以上で始ま
る主要な脱水反応(及びの位置)のほかに170℃付
近から微小な吸熱(の位置)を伴った重量減少が生じ
ていることが分かった。この反応の生成物を分析したと
ころ水であった。そこで解離する水分量は1重量%に満
たない量であるが、水蒸気になって体積が増えるので成
形品内部の気泡や表面の肌あれ、シルバー・マークを引
き起こすことが容易に考えられる。
更に主要な脱水反応のうち、250℃付近の吸熱反応は水
酸化アルミニウム(Al(OH))の一部がベーマイト
(AlO−OH)へ転移する反応として知られている。この
反応速度は、水酸化アルミニウムの比表面積とNa2O不純
物量によって変化し、比表面積が大きく、かつNa2Oが少
ないほど小さくなることが知られている。
この反応で放出される水分量を熱天秤による250℃まで
の重量減少率で表わすと、通常の水酸化アルミニウムで
3重量%以上であり、特開昭62−246961号に示されてい
る耐熱性水酸化アルミニウムで1〜2重量%程度であ
る。
コンポジット積層基板の半田耐熱性は260℃の半田浴中
に基板を浸漬し、膨れが発生するまでの時間で評価され
るため、ベーマイトへの転移速度が小さい水酸化アルミ
ニウムが有利である。
以上のように、200℃以下での微小な脱水反応及びベー
マイトへの転移反応を抑制すること、すなわち水酸化ア
ルミニウムの初期の熱分解反応をコントロールし、耐熱
性を高めることは充填剤分野の水酸化アルミニウムにと
って最大の課題となっている。
本発明は、全く新しい着想と手段により、従来の水酸化
アルミニウムでは避けられなかった200℃以下の温度で
の低温脱水反応を抑制し、かつベーマイト転移反応速度
を更に小さくした新しいタイプの耐熱性水酸化アルミニ
ウムとその製造方法を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、ある種の金属元素のイオンやコロイド粒
子が水酸化アルミニウム粒子の表面に強く吸着されると
いう現象を見出し、かつ特定の不純物(金属元素のイオ
ンやコロイド粒子)を吸着した水酸化アルミニウムは、
驚くべきことに低温脱水挙動を示さず、かつベーマイト
転移反応が著しく小さくなるという事実を発見すること
により本発明に到達したものである。
すなわち、ケイ素化合物、特に水に溶存しているコロイ
ド状シリカ及びアルカリ土類金属のイオンを、水酸化ア
ルミニウムが選択的に吸着するという現象を見出すと共
に、両者をある濃度以上に吸着した水酸化アルミニウム
は、200℃以下で見られた低温脱水現象がなくなり、か
つベーマイト転移反応量が少なくなる結果、250℃まで
加熱してもわずか1.5重量%以下の重量減少(脱水量)
しか示さないという事実に基づいて完成されたものであ
る。
かかる新規な耐熱性水酸化アルミニウムを得るための要
件は、ケイ素及びアルカリ土類金属が、単独では効果が
なく共存することが必要であり、かつ両者の化合物と水
酸化アルミニウム粒子が単に混合された状態ではなく、
粒子に吸着されていることが必要である。
ケイ素及びアルカリ土類金属の好ましい種類と形態は、
水に溶存するコロイド状シリカ及びカルシウム・イオン
あるいはカルシウム・イオンとマグネシウム・イオンの
併存である。
ケイ素及びアルカリ土類金属が、水酸化アルミニウムに
吸着されるメカニズムと両者の吸着が水酸化アルミニウ
ムの耐熱性を向上する理由は、十分に解明されていない
のが次のように推察される。
すなわち、水酸化アルミニウムを微粒化する手段として
は、機械的粉砕法と晶析法があるが、前者による場合
は、いわゆるメカノケミカル反応により水酸化アルミニ
ウムの結晶水酸基の結合が部分的に弱くなることが知ら
れており、後者の方法では結晶化度の低い高比表面積の
水和アルミナ種子を用い、かつ比較的短時間で晶析を終
えるため、結晶化度の低い部分を残し易い。
これらの結果、残存する不安定な水酸基が低温脱水反応
のイニシエーターになることは想像に難くない。
かかる不安定基の存在の想定した場合、その部分がケイ
素及びアルカリ土類金属のコロイドやイオンの吸着活性
点となり、両者がある形態で吸着され、熱的に安定な構
造を形成するためではなかろうかと推定される。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
水酸化アルミニウムの吸着現象は次のような実験によっ
て確かめられる。過飽和のアルミン酸ナトリウム溶液か
ら晶析した平均粒子径が1.3μmで全Na2O量が0.08重量
%の水酸化アルミニウムを濾別し、先ずイオン交換水で
洗浄し、付着しているアルカリ分を除去した。
次に、予め調整しておいたコロイド状シリカ及びカルシ
ウム・イオンを含有(濃度は各30mg/、SiO2およびCaO
換算)する水をヌッチェ上のウェット・ケーキに注ぎ、
吸引濾過した。水量を変えて得た含水率が約50%のウェ
ット・ケーキを乾燥し、水酸化アルミニウム中のSiO2
CaOの水酸化アルミニウム粒子表面における吸着された
濃度(本発明においてはケイ素化合物およびアルカリ土
類金属の化合物の粒子表面における濃度はX線光電子分
光分析によって得られた値で示す。)を分析した。
図2は水酸化アルミニウム60gに対して用いた水の量
と、各々の粉末のSiO2及びCaOの濃度を示す実験データ
である。水量の増加に比例して、SiO2及びCaOの濃度が
増えていき、SiO2の場合は約1700ppmで、またCaOは約60
0ppmで飽和している。このデータは、シリカとカルシウ
ム・イオンの吸着を表わしており、各々の水量と濃度を
もとに計算すると、水中のシリカの約68%、カルシウム
・イオンの約25%が吸着されている。更に、比表面積の
異なる水酸化アルミニウムを作成し、同じ方法でSiO2
CaOの飽和吸着量を求めた結果、図3に示すような関係
が得られた。比表面積が2m2/gから6m2/gまで変化する
と、SiO2の吸着量は約1000ppmから2000ppmへ、CaOの吸
着量は約300ppmから700ppmへ増える。マグネシウム・イ
オンあるいは、ストロンチウム・イオン、バリウム・イ
オンもカルシウム・イオンとほぼ同様の吸着特性を持つ
ことが確かめられた。
シリカあるいはアルカリ土類金属を吸着した水酸化アル
ミニウムの熱分解特性を評価するため、乾燥粉末を1定
量(150mg)精秤し、示差熱天秤装置(理学電機(株)
製サーモフレックスTG8110)で200℃以下の低温脱水の
有無とその温度(脱水開始温度−−以下、tdと称す。)
及び250℃までの脱水量(以下、W(250℃)と称
す。)を測定した。
その結果、シリカ単独あるいはアルカリ土類金属単独を
吸着したものは、吸着していないものと比べて何ら変化
は認められなかった。
しかるに、シリカ及びアルカリ土類金属の両者を吸着し
た場合は、図1に例示した通常の微粒水酸化アルミニウ
ムの熱分解挙動に認められた200℃より低温域での微小
な反応(の位置)がなくなるという特異な現象を示し
た。さらに、ベーマイトへ転移する反応(の位置)
も、同時に減少することが分かった。
このような吸着不純物による初期の熱分解遅延効果は、
シリカ及びアルカリ土類金属の吸着量に比例して大きく
なるが、実用上有効な耐熱性のレベル、すなわち200℃
以下では実質的に脱水反応を起こさないレベルを得るた
めには、吸着量としてシリカが200ppm以上(SiO2
算)、アルカリ土類金属が50ppm以上(酸化物表示)で
なければならない。
これ以下のレベルでは、200℃以下の温度で生じる低温
脱水現象をなくすことは出来ない。更に好ましい吸着量
の範囲は、シリカが1000〜5000ppm、アルカリ土類金属
が、200〜2000ppmである。
このレベルを越えることは実用上差し支えはないが、耐
熱性の改良効果が飽和するので必要がない。
かかる不純物を吸着させる水酸化アルミニウムとして
は、ハロゲン・フリー難燃電線コンパウンドやコンポジ
ット銅張積層板等に、従来用いられる充填剤の粒径のも
の、すなわち、平均径が10μm以下、好ましくは5μm
以下のものが良く、かつNa2O含有量が0.10%以下の低ソ
ーダ・水酸化アルミニウムが望ましい。
又、不純物を吸着させる方法としては、いくつか考えら
れるが、もっとも経済的な方法は、過飽和のアルミン酸
ナトリウム溶液から析出した水酸化アルミニウムを溶液
から濾別後、通常の水で付着アルカリ分を除去し、その
後、シリカ及びアルカリ土類金属を含有する水に接触さ
せ吸着させる方法である。
あるいはシリカ及びアルカリ土類金属を含む水を媒体に
水酸化アルミニウムを湿式粉砕し、新生面に吸着させる
方法も有効である。
シリカ、アルカリ土類金属の形態は、コロイダル・シリ
カあるいはアルカリ土類金属のイオンに限定されるもの
ではなく、水溶性あるいは水に溶解度をもつケイ素化合
物、ケイ酸塩、ケイ素とアルカリ土類金属の化合物(例
えば、タルク、ワラストナイト等)、更にはアルカリ土
類金属のコロイド状酸化物、水酸化物も用いることが出
来る。
[作 用] 水酸化アルミニウムがかかる不純物を吸着することは既
に水酸化アルミニウムの濾過、通液テストにより確かめ
られたが、吸着の有無はX線光電子分光分析(ESCA)に
より、水酸化アルミニウムの粒子の表面の数十Åの深さ
の元素を解析すれば知ることができる。
例えば、ケイ素を0.07%(SiO2換算1500ppm)、カルシ
ウム0.04%(CaO換算560ppm)吸着した2μmの水酸化
アルミニウムの粒子の表面原子濃度を半定量したとこ
ろ、ケイ素が2%、カルシウムが0.65%の高濃度で検出
された。又、このとき水酸化アルミニウムのアルミニウ
ムの原子濃度は25.6%であった。すなわち、表面近傍層
には基体の水酸化アルミニウム100重量%に対して、ケ
イ素及びカルシウムが各々酸化物換算で、5.8重量%及
び1.2重量%の割合で存在していることが知られた。
一方、X線マイクロアナライザー(EPMA)では、数μm
の深さまでの元素濃度を知ることができるが、上記の吸
着水酸化アルミニウムを解析したところ、どの粒子から
も微小量のケイ素とカルシウムが検出されたに過ぎな
い。又、遊離したケイ素、カルシウムの化合物は観察さ
れなかった。
かかる不純物の吸着が、水酸化アルミニウムの耐熱性を
高めていることは示差熱分析により、初期の脱水反応が
遅延することで明白であるが、実際にポリマーに充填し
て、結晶水の放出に伴う発泡性の評価を行なえばその効
果がより具体的に示される。
例えば、アクリル酸エチル含有量が15%、メルト・イン
デックスが1.5(g/10分)のエチレン・エチル・アクリ
レート共重合体100重量部と、平均径が1.5μmでシリカ
を2000ppm、カルシウムを600ppm(酸化物換算)吸着し
た耐熱性の水酸化アルミニウム(Na2O含有量0.08%)と
シリカ、カルシウムを吸着していない、同じ水酸化アル
ミニウムの各々150重量部を120℃の温度に加熱したニー
ダーに投入し、30分間溶融混練し、その後2本ロールに
より圧延し、厚さ5m/mのシートを得た。冷却後、シート
を細かく裁断し、ペレットにした。ペレットを90℃に設
定した乾燥機に入れ、10時間加熱し、吸湿分を除去し
た。
シリンダーを190℃に設定したメルトインデクサーにペ
レットを10gずつ装填し、2.16Kgの荷重を加え、溶融し
たコンパウンドをオリフィスから約2時間流出し続け
た。
シリカ・カルシウムを吸着していない水酸化アルミニウ
ムを充填したものは、10分後に流出したコンパウンドの
表面に細かな気泡が観察され、20分後には表面の粗れが
はげしくなり、かつ断面に大きな気泡が発生し、明らか
に結晶水が脱水していることが示された。
一方、シリカ・カルシウムを吸着した水酸化アルミニウ
ムを充填したものは、2時間後に断面にごくわずかの気
泡が観察される程度で、表面に光沢があり滑らかな流出
物が得られた。
このように、示差熱分析の結果とポリマーに混練した後
の発泡性の評価結果には、良い相関があり、本発明の耐
熱性水酸化アルミニウムは200℃前後で混練加工される
ポリマーの充填剤として極めて有用なものである。
同時に、かかる本発明の耐熱性水酸化アルミニウムを配
合してなるポリマー組成物は、高温での加工が可能であ
り、実用性が極めて高いことが判る。この際、本発明に
よる水酸化アルミニウムを配合しうるポリマーとして
は、ポリオレフィンやあるいはエポキシ樹脂等が選択で
き、特にポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレ
ン、エチレン・酢酸ビニルコポリマー、エチレン・エチ
ルアクリレートコポリマー、エチレン・ブテンコポリマ
ー、エチレン・ブタジエンターポリマー、ポリブテン−
1、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリ−α−オレフィン
等が挙げられ、これらは単独使用あるいは2種以上の併
用も可能である。又、エポキシ樹脂の場合は、液状タイ
プ、粉末状タイプいずれも選択可能である。
以下、具体的な実施例をもとに本発明を詳細に説明す
る。
[実施例] <実施例1及び比較例1> アルミン酸アルカリ塩水溶液と酸あるいはアルミニウム
と酸の化合物の水溶液を混合し、中和反応により公知の
水和アルミナ・ゲルを作成した。
アルミナ濃度が115g/、苛性ソーダ濃度が155g/の過
飽和のアルミン酸ナトリウム溶液を80℃に保持し、水和
アルミナ・ゲルを種子結晶として添加し、撹拌しながら
16時間析出反応を行なわしめた。析出した水酸化アルミ
ニウムは平均径が1.7μm、Na2O含有量は0.06%であっ
た。水酸化アルミニウムのスラリーを4つに分割し、各
々をブフナー型濾過ロート上にあけ、真空吸引し、アル
ミネート液を分離した。まず、蒸留水を用いて洗浄し、
付着しているアルカリ分を除去した。
さらに、ロート上の水酸化アルミニウムのウェット・ケ
ーキ(固形分100g)に下記の組成の水を各々10注ぎ、
吸引濾過した。
蒸留水にコロイダル・シリカ(日産化学製スノーテッ
クス20%純分)を100mg/(SiO2換算)の濃度になるよ
うに添加し、更に50mg/の濃度にカルシウム・イオン
を溶解させたもの。<実施例1> 蒸留水にコロイダル・シリカだけを添加したもの(10
0mg/)。<比較例1−1> 蒸留水にカルシウム・イオンのみを溶解させたもの
(50mg/)。<比較例1−2> 蒸留水のみ。<比較例1−3> 〜の水で洗浄した各々のウェット・ケーキを100℃
のオーブン中で1晩乾燥し、水酸化アルミニウムの乾燥
粉末を得た。
各々の粉末について、示差熱天秤分析(昇温速度4℃/
分、途中、100℃にて1時間保持)の結果と、SiO2、Ca
O、付着Na2O(W−Na2O)の分析値及びX線光電子分光
分析(ESCA)の解析によるケイ素、カルシウムの粒子表
面の原子濃度測定値を表1に示した。
示差熱天秤のデータでtdは、低温脱水開始温度(℃)を
W(250℃)は加熱温度250℃までの重量減少率(脱水
量)を表わしている。
実施例1のSiO2及びCaOを吸着したものは、200℃以下の
低温の脱水がなくなり、かつベーマイト転移速度が小さ
くなった結果、加熱温度250℃までの脱水量が半減して
いる。一方、SiO2あるいはCaOを単独で吸着したもの
は、蒸留水だけで洗浄したものと同様に低温部の脱水ピ
ークが現われた。
<比較例2> 実施例1で作成した水酸化アルミニウムをイオン交換水
で充分に洗浄した後、100℃のオーブンで乾燥し、水酸
化アルミニウムの乾燥粉末を得た。
攪拌式高速ミキサーにこの乾燥水酸化アルミニウム2Kg
を投入し、無水シリカ(OX−50、日本アエロジル
(株))8gと水酸化カルシウム(試薬特級)2gを添加し
て、20分間混合した。この混合粉末のtdは175℃、W
(250℃)は0.96重量%であり、単純に混合させただけ
では耐熱性上昇効果は認められなかった。
<実施例2> 実施例1で作成した水酸化アルミニウムのウェット・ケ
ーキ(固形分100g)層に、SiO2を22mg/、カルシウム
・イオンを19mg/(CaO)、マグネシウム・イオンを5m
g/(MgO)の濃度で含有する水道水を10あるいは20
通液し、SiO2、CaO、MgOを吸着させた。乾燥した粉末
について不純物の分析と示差熱天秤分析を行なった。
その結果を表2に示した。析出した水酸化アルミニウム
のMgO量は1ppmであり、水道水の通液によりマグネシウ
ム・イオンも吸着している。いずれの試料も170℃付近
の微小な吸熱ピークが消失し、かつ250℃までの脱水量
が減少していることが確認された。
<比較例3> 実施例2において、水道水の量を通常のケーキ洗浄水量
のレベルである500ccと1000ccに減らした試料を作成し
た。
それらの分析結果を表3に示した。
いずれの試料も不純物の吸着量が少なく、熱分解特性に
は変化がなかった。
<実施例3及び比較例4> 析出温度が60℃すなわち過飽和のアルミン酸ナトリウム
溶液の保持温度が60℃であることを除けば、実施例1と
同じ方法で微粒の水酸化アルミニウムを析出法により得
た。
平均粒子径は、1.0μm、Na2O含有量は0.30%であっ
た。
析出スラリーを2つに分割し、各々の固形分が100gにな
る量をロートにあけ、吸引濾過した。アルミネート液を
分離後、300ccの蒸留水を注ぎ付着しているアルカリ分
を除去した。
予め、SiO2濃度が800mg/及びCaO濃度が400mg/にな
るように、コロイダル・シリカと硫酸カルシウムを溶存
させた水溶液を調整し、その水溶液300ccに対して、上
記のウェット・ケーキの片方をリスラリー化し、30分間
攪拌後、ロート上にあけ吸引濾過した。さらに付着して
いる遊離塩素イオンを除くため、100ccの蒸留水で洗浄
した。<実施例3> また別のウェット・ケーキは、蒸留水300ccにリスラリ
ー化し、吸引濾過した。<比較例4> 各々のウェット・ケーキを乾燥し、不純物の分析と示差
熱天秤により、熱分解特性を評価した。その結果を表4
に示した。
シリカ・カルシウムを吸着した実施例3の試料は、初期
の熱分解反応が遅延していることがわかる。
<実施例4及び比較例5> 実施例1で作成した平均径1.7μmの水酸化アルミニウ
ムを種子として、アルミナと苛性ソーダの濃度比が0.45
のアルミン酸ナトリウム溶液に添加し、液温を60℃に保
ったまま、濃度比が0.75の過飽和のアルミン酸ナトリウ
ム溶液を徐々に加えながら析出させる方法で、1次粒平
均径が3μm、2次粒径が10μmの凝集粒を得た。Na2O
含有量は0.04%であった。アルミネート液から分離後、
蒸留水にて洗浄し付着アルカリを除去した。
ウェット・ケーキ135g(含水率25%、固形分約100g)を
1の回転式ボールミルに入れ、10mmφのアルミナ・ボ
ールを400g、コロイダル・シリカを純分で200mg及び水
酸化カルシウムの微粒子を40mg、蒸留水を100cc添加
し、30分間湿式粉砕した。得られたスラリーをそのまま
噴霧乾燥して平均径2.5μmの粉末を得た。<実施例4
> 示差熱天秤分析で、熱分解特性を評価したところtdは21
4℃、W(250℃)は1.10%であった。
一方、実施例4の操作のうち水酸化カルシウムを添加し
ない条件で粉砕した試料のtdは189℃、W(250℃)は
2.10%であった。
<実施例5> 実施例4の操作でコロイダル・シリカの代わりにケイ酸
ナトリウムを300mg、水酸化カルシウムの代わりに無水
塩化カルシウムを300mg添加し、湿式粉砕した。スラリ
ーを濾別後、付着しているナトリウムと塩素イオンを除
くため200ccの蒸留水にて洗浄し、乾燥した。
粉末のtdは、205℃、W(250℃)は1.30%であった。
<実施例6> 実施例4でコロイダル・シリカの代わりに平均径が1μ
mの石英粉を10g、水酸化マグネシウム(平均径1μ
m)を2g、水酸化カルシウムの微粒子を40mg添加し、湿
式粉砕後にスラリーを直接、噴霧乾燥して粉末を得た。
この粉末を熱分析したところtdは220℃、W(250℃)
は0.95%であった。
<実施例7> 実施例4で水酸化カルシウムの代わりに水酸化バリウム
を同量添加して得た粉末のtdは218℃、W(250℃)
は、1.05%であった。
<実施例8及び比較例6> アクリル酸メチル含有量が15%、メルト・インデックス
が1.5g/10分のエチレン・エチル・アクリレート共重合
体100重量部と実施例1及び比較例1−3で作成した水
酸化アルミニウム150重量部とをそれぞれ120℃に設定し
たニーダーに投入し、30分間溶融混練後、二本ロールに
て圧延して厚さ5mmのシートを二種類作成した。冷却
後、各シートを裁断してペレットを得、90℃に設定した
乾燥器中に10時間保持して吸湿分を除去した。
続いて、シリンダーを190℃に設定したメルト・インデ
クサーに各ペレットを10gづつ装填し、2.16Kgの荷重を
加えて溶融したコンパウンドをオリフィスから2時間流
出し続けた。流出したコンパウンドの表面及び断面を30
倍の顕微鏡で観察し、発泡の有無、発泡の生じるまでの
時間を評価した。
比較例1−3で作成した水酸化アルミニウムを配合した
コンパウンドは、10分後に発泡が観察されたが、実施例
1で作成した水酸化アルミニウムを配合したコンパウン
ドは115分後に極わずかな気泡が表面に観察されたのみ
であり、本発明に係るポリオレフィン系ポリマー組成物
は、耐熱性に優れ、極めて有用な材料であることが確認
された。
<実施例9及び比較例7> 水和アルミナゲルの種子結晶量を変化させた以外は実施
例1と同一の条件で平均粒子径3.0μm、Na2O量0.07%
の水酸化アルミニウムを得た。得られたケーキを半分に
分け、一方は実施例1と同様の方法で、SiO2、CaOをそ
れぞれ4000ppm、800ppm吸着させ、もう一方は蒸留水で
洗浄したのみとした。それぞれのケーキを100℃のオー
ブン中で一晩乾燥させ、水酸化アルミニウムの乾燥粉末
を2種類得た。
エポキシ樹脂と硬化剤の合計100重量部に対して、水酸
化アルミニウム150重量部を加え、充分に攪拌混合し、
減圧脱泡後に角型成形型に注型し、130℃で加熱硬化さ
せて、成形体を得、これから寸法50×100×3mmの試験片
を切り出した。
これを温度260±5℃に保ったハンダ浴中に浸漬せし
め、成形体表面の白化、膨れ、などの変化の有無を調
べ、変化なしと判定した最大の浸漬時間を260℃ハンダ
耐熱性と定義し、上述した2種類の水酸化アルミニウム
を配合した組成物の評価を実施した。
その結果、SiO2,CaOを吸着させなかった水酸化アルミニ
ウムを配合した組成物は160秒、吸着させたものは250秒
以上であり、本発明に係るエポキシ樹脂組成物は耐熱性
に優れ、コンポジット銅張積層基板等として、有用な材
料であることが確認された。
[発明の効果] 以上、詳記した様に本発明の耐熱性水酸化アルミニウム
は、従来の水酸化アルミニウムの欠点である200℃以下
の低温での微小な脱水反応がなく、かつベーマイトへの
転移量が少ないという特徴を持ち、ポリオレフィンやエ
ポキシ樹脂あるいはポリプロピレン等の熱可塑性プラス
チック等の充填剤として極めて有用であり、かつポリオ
レフィンやエポキシ樹脂等に本発明の水酸化アルミニウ
ムを配合したポリマー組成物は、ハロゲンフリー難燃コ
ンパウンドやコンポジット銅張積層基板等として好適な
材料である。
【図面の簡単な説明】
図1は通常の水酸化アルミニウムの示差熱分析及び熱天
秤を用いた熱分解挙動を示す。 図2は水酸化アルミニウム粉末のSiO2及びCaO含有水の
通水量の変化に対応する吸着曲線である。 図3は、水酸化アルミニウムの比表面積とSiO2およびCa
Oの吸着量の関係グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09C 1/40 PBA 8933−4J

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸化アルミニウム粒子の表面に吸着され
    た状態にあり、その含有量が200〜5000ppm(SiO2換算)
    のケイ素化合物及び50〜2000ppm(酸化物換算)のアル
    カリ土類金属の1種以上の化合物又はケイ素化合物とア
    ルカリ土類金属化合物の両者の反応生成物を吸着し、4
    ℃/分の昇温速度の条件下で、200℃以下では実質的に
    脱水反応を起こさず、引き続き250℃まで加熱しても重
    量損失が1.5重量%以下であるポリマー充填用耐熱性水
    酸化アルミニウム。
  2. 【請求項2】アルカリ土類金属がカルシウムまたはカル
    シウムとマグネシウムである特許請求の範囲第1項記載
    のポリマー充填用耐熱性水酸化アルミニウム。
  3. 【請求項3】水酸化アルミニウムの平均粒子径が10μm
    以下、好ましくは5μm以下であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1〜2項記載のポリマー充填用耐熱性水
    酸化アルミニウム。
  4. 【請求項4】水酸化アルミニウムの全Na2O含有量が0.10
    重量%以下であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    〜3項記載のポリマー充填用耐熱性水酸化アルミニウ
    ム。
  5. 【請求項5】ポリマーがポリオレフィンまたはエポキシ
    樹脂である特許請求の範囲第1〜4項記載のポリマー充
    填用耐熱性水酸化アルミニウム。
  6. 【請求項6】ケイ素化合物及びアルカリ土類金属の1種
    以上の化合物を含有する水と、水酸化アルミニウムを接
    触させ、粒子表面に吸着された状態にあり、その含有量
    が200ppm以上のケイ素化合物及び50ppm以上のアルカリ
    土類金属の化合物又は、両者の反応生成物を水酸化アル
    ミニウムの粒子に吸着させる工程から成るポリマー充填
    用耐熱性水酸化アルミニウムの製造方法。
  7. 【請求項7】バイヤー法の水酸化アルミニウム製造工程
    において、析出した水酸化アルミニウムをアルミン酸ナ
    トリウム溶液から分離後、ケイ素及び1種以上のアルカ
    リ土類金属を含有する水で洗浄する工程で両者を吸着さ
    せ、耐熱性水酸化アルミニウムを得る特許請求の範囲第
    6項記載の方法。
  8. 【請求項8】ケイ素及び1種以上のアルカリ土類金属を
    含有する水中で水酸化アルミニウムを粉砕し、両者を吸
    着させることによりポリマー充填用耐熱性水酸化アルミ
    ニウムを得る特許請求の範囲第6〜7項記載の方法。
  9. 【請求項9】ケイ素化合物がコロイド状シリカであり、
    アルカリ土類金属がカルシウム・イオンまたはカルシウ
    ム・イオンとマグネシウム・イオンであることを特徴と
    する特許請求の範囲第6〜8項記載のポリマー充填用耐
    熱性水酸化アルミニウムの製造方法。
  10. 【請求項10】ポリオレフィンまたはエポキシ樹脂に、
    粒子表面に吸着された状態にあり、その含有量が、ケイ
    素化合物を200〜5000ppm(SiO2換算)及びアルカリ土類
    金属の1種以上の化合物を50〜2000ppm(酸化物換算)
    又はケイ素化合物とアルカリ土類金属化合物の両者の反
    応生成物を吸着した耐熱性水酸化アルミニウムを配合し
    てなるポリマー組成物。
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