JPH064727B2 - 農業用フイルム - Google Patents

農業用フイルム

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JPH064727B2
JPH064727B2 JP61014677A JP1467786A JPH064727B2 JP H064727 B2 JPH064727 B2 JP H064727B2 JP 61014677 A JP61014677 A JP 61014677A JP 1467786 A JP1467786 A JP 1467786A JP H064727 B2 JPH064727 B2 JP H064727B2
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silica
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particles
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政英 小川
繁久 今福
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は農業用フィルムに関するもので、より詳細に
は、透明性、保温性及び滑り性に優れた農業用フィルム
に関する。
(従来の技術) 従来、温室栽培に用いる温室被覆用フィルムとしては、
ポリ塩化ビニルフィルムやポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂フィルムが使用
されているが、後者のオレフィン系樹脂フィルムは保湿
性が前者に比して劣ることから、赤外線波長域に光線遮
断能を有する非晶質のシリカ、アルミナ−シリカ等の無
機配合剤を配合して保温性を改良することが行われてい
る。
しかしながら、公知の無機配合剤含有フィルムは表面に
凹凸があり、透明性が低下し、また摩擦が大きいことか
ら無機配合剤含有オレフィン樹脂フィルムの両表面に無
機配合剤を含有しないオレフィン樹脂表面積を積層する
ことが提案されている(実開昭52−69447号及び
特公昭60−37792号公報)。
(発明が解決しようとする問題点) 非晶質のシリカやアルミナ−シリカ系の粒子が配合剤と
して利用されている理由は、これらの屈折率がオレフィ
ン系樹脂のそれと近似した範囲内にあり、従って配合樹
脂組成物が透明性に優れていることにあるが、公知の非
晶質のシリカやアルミナ−シリカ粒子を配合して得られ
る実際のオレフィン系樹脂フィルムが透明性に劣るの
は、それらの一次粒子そのものは微細であるとしても、
樹脂中に分散している状態では、これらの一次粒子が多
数凝集して大きい二次粒子構造をとっており、このため
表面に凹凸が形成されるものと推定される。
しかしながら、単層の状態でも透明性、保温性及び滑り
性に優れた無機配合剤充填のオレフィン系樹脂フィルム
が得られれば、価格の点でもまた生産性の点でも多くの
利点となることは多言を要しない。
従って、本発明の技術的課題は、オレフィン系樹脂に配
合したとき、単層の状態においても、優れた透明性、保
温性及び滑り性に優れた農業用フィルム用の無機配合剤
を見出すにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明によればオレフィン系樹脂とオレフィン系樹脂当
り3乃至30重量%のアルミナ−シリカ系配合剤とを含
有する組成物から形成された農業用フィルムにおいて、 該アルミナ−シリカ系配合剤がAl2O3:SiO2のモル比が
1:1.8乃至1:5の範囲にある組成を有し且つ明確に
立方体乃至球体の一次粒子形状と0.1乃至1ミクロンの
電子顕微鏡法一次粒子直径とを有する粒子から成り、該
粒子はX−線回折学的に実質上非晶質で且つ100m
/g以下のBET比表面積を有する酸処理ゼオライトで
あることを特徴とする農業用フィルムが提供される。
本発明においては、上記組成物を単層のフィルムの形で
用いる他に、この組成物から成る基体層の表面にアルミ
ナ−シリカ系配合剤未含有のオレフィン系樹脂の表面層
を設け、積層フィルムの形でも使用することが可能であ
る。
(作用) 本発明に用いるアルミナ−シリカ系配合剤は、ゼオライ
トを前駆体とし、これを酸処理することにより得られ
る。この粒子は、X−線回折学的に非晶質でありなが
ら、粒子相互間は勿論のこと、粒子内においても化学組
成が均質で、Al2O3:SiO2のモル比が1:1.8乃至1:5
の範囲内で一定である。このため、この粒子は屈折率が
1.46乃至1.52の範囲内で一定の値をとり、粒子相互のバ
ラツキが殆どないことが顕著な特徴である。しかも、こ
のものの屈折率はオレフィン系樹脂のそれと重なること
から、透明性に優れたオレフィン系樹脂組成物とするこ
とができる。
また、このアルミナ−シリカ系配合剤は、ゼオライトに
特有の結晶粒子形状を保有しており、明確な立方体乃至
球体の一次粒子形状と0.1乃至1ミクロンの電子顕微鏡
法一次粒子直径とを示すことが第二の特徴であり、この
ことは本発明名の配合剤は、二次粒径と一次粒径とがほ
ぼ同様で、この配合剤は一次粒子の形でオレフィン系樹
脂中に均一且つ微細に分散し、その結果として製造され
るフィルムの表面に凹凸の形成が殆どないという利点を
もたらす。
このため、本発明によるフィルムは単層の状態でも透明
性に優れ、従来のシリカ、アルミナ−シリカ等に比して
ヘイズ(霞度)が著しく小さいという利点をもたらす。
また、表面凹凸の形成が少ないと共に、この配合剤自体
が滑性に優れており、耐摩擦性及び耐摩耗性にも顕著に
優れている。また、前述した分散構造をとることから、
比較的多量に含有させてもフィルム強度の低下が少な
く、例えば5重量%の配合では強度の低下が殆ど認めら
れない。
この配合剤は実質上非晶質であることも重要であり、結
晶したゼオライト粒子の場合には、フィルム成形時に結
晶水離脱による発泡があり、これにより透明性低下があ
るが、本発明によればこのような発泡も防止される。
しかも、本発明に用いるアルミナ−シリカ系配合剤は前
述した化学組成を有する非晶質物質であることから、赤
外線遮断性にも特に優れており、保温効果も極めて大で
ある。
(発明の好適実施態様の説明) 配合剤 本発明に用いるアルミナ−シリカ系樹脂配合剤は、Al2O
3:SiO2のモル比が1:1.8乃至1:5、特に1:1.8乃
至1:4の範囲にある組成を有する。Al2O3:SiO2のモ
ル比が上記範囲外では、このアルミナ−シリカを明確で
しかも粒度の一定の立方体乃至球体粒子とすることが困
難であり、更に農業用フィルムに要求される各種特性も
本発明範囲内のものに比して劣ったものとなる。
このアルミナ−シリカ系粒子においては、850℃で30
分間での灼熱減量として定義される水分含有量が一般に
30%以下、特に10%の範囲にある。この水分含有量
は、アルミナ−シリカ系粒子の製造条件によっても相違
し、後に詳述する方法で製造されたままの粒子では、水
分含有量が1乃至30%の範囲にあるが、乾燥乃至は焼
成の温度が高くなるにつれて水分含有量は次第に減少す
る。本発明の目的には、一般に含水アルミナ−シリカ系
粒子が好適である。
本発明に用いるアルミナ−シリカ系配合剤は、アルミナ
分及びシリカ分の必須成分以外に、若干の塩基性成分、
特にアルカリ金属成分を含有することが許容される。
只、このアルカリ金属分の含有量は、Al2O3:SiO2のモ
ル比が同じ範囲内にあるゼオライトのアルカリ金属分含
有量の50%以下、特に30%以下であり、デオライト
に比して塩基性成分の含有量が著しく少ない点に注目さ
れるべきである。
本発明の目的に望ましいアルミナ−シリカ系配合剤の組
成重量基準の数例を以下に示す。
第I型 Al 27〜45% SiO 32〜55% NaO 0.1〜20% HO 25%以下 第II型 Al 38〜54% SiO 32〜64% NaO 0.1〜20% HO 30%以下 第III型 Al 47〜64% SiO 38〜78% NaO 0.1〜20% HO 30%以下 従来、非晶質ゼオライトと呼ばれるものが知られてい
る。この非晶質ゼオライトは、アルミナ分、シリカ分、
アルカリ金属分及び水分がゼオライト形成範囲にある組
成物を、熟成次いで反応させ、ゼオライトの結晶が晶出
し始める前に反応を停止するものであって、アルミナ
分、シリカ分及びアルカリ金属分が結晶ゼオライトのそ
れとほぼ同じ割合で含有されるものである。これに対し
て、本発明で用いる配合剤では、アルカリ金属分の含有
量が非晶質ゼオライトのそれよりも著しく少ないもので
あって、この点で明確に区別し得るものである。
本発明に用いるアルミナ−シリカ系樹脂配合剤はまた、
X−線回折学的に実質上非晶質でありながら、しかも寸
法及び形態の一定した立方体粒子として存在する。添付
図面において、第1−A図はゼオライトAのX−線回折
図(Cu−Kα)であり、第1−B図は本発明に用いる
アルミナ−シリカ配合剤のX−線回折図である。更に、
第2−A図はゼオライトAの電子顕微鏡写真(倍率10,0
00倍)であり、第2−B図はこのアルミナ−シリカ配合
剤の電子顕微鏡写真(倍率10,000倍)である。
従来、非晶質のアルミナ−シリカは、例えばアルミナ−
シリカゲルのように一次粒子の形態が不定形のものが多
く、本発明のように明確な立方体乃至球体の形状をとる
ものは殆ど知られていない。
本発明の配合剤においては、この立方体一次粒子は、電
子顕微鏡写真により測定した径が1ミクロン以下となる
一次粒度を有する。配合剤粒子の凝集を防止するという
見地からは、この一次粒度は、0.1ミクロン以上である
ことが望ましい。
更に、本発明に使用する非晶質アルミナ−シリカ粒子
は、前述した粒子形態及び粒度特性を有することに関連
して、100m/g以下、特に50m/g以下のB
ET比表面積を有する。即ち公知の非晶質アルミナ−シ
リカは100m/gよりもかなり大きい比表面積う有
するのに対して、本発明のアルミナ−シリカ立方体粒子
は、比表面積が著しく小であり、樹脂との混練が容易で
あると共に、フィルムへの成形に際して溶融粘度を高め
る傾向も少なく、成形作業性に優れている。
更にまた、本発明に用いる配合剤粒子は、立方形でしか
も比較的大きい一次粒径を有することにも関連して、嵩
密度が0.3乃至0.7g/ccの比較的大きい範囲にあり、例
えば公知のシリカ系アンチブロッキング剤のそれに比し
て嵩密度が1.5倍以上であり、樹脂への配合が著しく容
易である。
本発明の非晶質アルミナ−シリカ配合剤粒子は、立方体
の粒子形態を有する結晶性ゼオライトを、その結晶構造
が実質的に破壊されるが、その粒子形態が実質上損われ
ない条件下に酸で中和して、該ゼオライト中のアルカリ
金属分を除去することにより製造される。
原料の結晶性ゼオライトとしては、合成及び入手の容易
さ、並びに処理の容易さの点から、重要な順に、ゼオラ
イトA、ゼオライトX、ゼオライトY等が使用される。
用いる酸は、無機酸でも有機酸でも格別の制限なしに使
用されるが、経済的には、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等
の酸が使用される。これらの酸は、稀釈水溶液の形で結
晶性ゼオライトとの中和反応に用いる。
結晶ゼオライトの水性スラリーに酸を添加すると、酸の
添加につれてpHは当然酸性側に移行するが、添加終了
後、液のpHは再びアルカリ側に移行し、一定のpH値に飽
和する傾向がある。この傾向するpH、即ち安定時pHが7.
0乃至3.0、特に6.5乃至4.0の範囲となるように中和を行
うことが、本発明の目的に望ましい。即ち、このpHが上
記範囲よりも高いときには、ゼオライト中のアルカリ分
を有効に除去して非晶質化することが困難となる。一方
pHが上記範囲よりも低いときには、ゼオライト中のアル
ミナ分も溶出されて、立方体の粒子形態を残すことが困
難となる傾向がある。使用する酸量は、ゼオライト中の
アルカリ分の50%以上、特に70%以上を除去するに
足るものでなければならない。
酸処理によりアルカリ分を溶出除去されることにより得
られる非晶質アルミナ−シリカ立方体粒子は、濾過し、
必要により水洗し、乾燥し、或は更に所望により焼成し
て、樹脂配合剤とする。
オレフィン系樹脂 オレフィン系樹脂としては、α−オレフィン系の単独重
合体、α−オレフィン系同志の共重合体或はα−オレフ
ィン系単量体を主体とし、他の共単量体を含む共重合
体、或はこれらの2種類以上を含有するポリマーブレン
ドを挙げることができる。適当な例は、これに限定され
ないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エ
チレン−プロピレン−ブテン三元重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、イ
オン架橋エチレン共重合体(アイオノマー)等であり、
このうちでも低密度ポリエチレン、酢酸ビニル含有量が
0.5乃至25重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体が
好ましい。これらのエチレン系重合体は、一般に0.1乃
至10g/10分のメルトフローレートを有するものが
好適である。
組成物及びフィルム 本発明においては、オレフィン系樹脂当り3乃至30重
量%、特に3乃至10重量%のアルミナ−シリカ系配合
剤を配合するのがよい。上記範囲よりも少ないと保湿性
が十分でなく、また上記範囲よりも多いと、フィルムの
機械的特性が低下するようになる。
勿論、この組成物にはそれ自体公知の配合剤、例えば酸
化防止剤、滑剤、帯電防止剤等をそれ自体公知の処方に
従って配合し得る。
この組成物は、ロール型或はバンバリー型の混合機或は
押出機で混練し、次いでインフレーション製膜法、カレ
ンダー製膜法、或はT−ダイ製膜法等のそれ自体公知の
方法でフィルムに成形する。フィルムの厚みは特に制限
はないが一般に20乃至100ミクロンの範囲が適当で
ある。
本発明のフィルムは単層で十分所期の目的が達成され、
所期の効果が奏されるが、所望によっては、組成物から
成る基体層に配合剤未配合のオレフィン系樹脂の表面層
を設けることができる。この積層は、共押出法、押出コ
ート法、サンドイッチラミネーション法等のそれ自体公
知の手法によることができる。表面層の厚みは10乃至
20ミクロンの範囲とすることができる。
(発明の作用効果) 本発明によれば、単層の状態でさえ、透明性、保温性及
び滑り性に優れたオレフィン系樹脂の農業用フィルムが
得られ、しかもこのフィルムを安価に高生産性をもって
提供することが可能となる。また、無機配合剤を配合す
る場合に生じるフィルム強度の低下がなく、優れた機械
的強度を維持し得るという利点がある。
(実施例) 本発明の優れた効果を次に例で具体的に説明する。
参考例1及び2 本参考例で使用するゼオライトは以下の方法で合成した
4A型ゼオライトである。
ケイ酸分としては、スメクタイト族粘土鉱物である新潟
県中条産酸性白土を酸処理して得た微粒子ケイ酸質ゲル
を選んだ。
新潟県中条産酸性白土は天然の状態で水分を45重量%
含有しており、その主成分は乾燥物基準量パーセント
(110℃乾燥)でSiO272.1,Al2O3 14.2,Fe2O3 3.
87,MgO 3.25,CaO 1.06、灼熱減量 3.15であった。
この原料酸性白土を直径5mm×長さ5〜20mmの円柱状
に成型し、乾燥物換算で765gに相当する量を5の
コニカルビーカーにそれぞれ採取し、50重量%濃度の
硫酸溶液を2加え、90℃に加温、処理時間として7
時間を選び、粒状で酸処理したのち、デカンテーション
法にて薄い硫酸溶液ならびに水を用いて硫酸と反応した
塩基性成分の硫酸塩を洗浄除去し、引き続き硫酸根がな
くなるまで水洗して、酸性白土の粒状酸処理物を得た。
次いで、ゼオライトを製造するために、まず上記で製造
した粒状酸処理物を、合成原料として好適状態の粒度に
分布せしめるために、家庭用ミキサー(日立製作所日立
ミキサー、VA−853型)に、固形分濃度が20重量
%になるように水を加え、20分間攪拌して解砕し、次
いで、200メッシュ金網を用いて分級後7のボール
ミルで3時間粉砕し粒度調整された酸処理粘土のスラリ
ーを得た。
その粒度分布(%)をそれぞれ測定し、その結果を下記第
1表に表示する。
また、ここに得られた酸処理粘度スラリーの化学組成分
析(110℃乾燥物基準による重量%)を行い、その結
果を下記に示す。
灼熱減量 3.93,SiO2 94.19,Al2O3 1.05,Fe2O3
0.15,CaO 0.49,MgO 0.10 ゼオライトの製造条件としては、まず組成モル割合とし
て、酸化物基準で下記のモル割合を選んだ。
Na2O/SiO2=1.2 SiO2/Al2O3=2.0 H2O/Na2O=35 上記の必要な組成モル割合にするために、粘土の酸処理
物のスラリーに対して、不足するところのアルミナ分と
反応に必要なアルカリ分と反応に必要な水分とを、市販
試薬のアルミン酸アルカリ溶液(組成 Na2O 21.0%,A
l2O3 18.8%)と市販試薬の苛性ソーダ(NaOH)と水と
を用いて、上記目的配合割合になるように混合し、この
混合液を濾過して精製した混合液を選び、酸処理物のス
ラリーと精製混合液を10のステンレス製容器に採
り、それぞれこの反応系の液量として、約7になるよ
うにして、20℃で攪拌によって原料を混合すると、こ
の混合系は、一時ゲル状態を経過して、均質なスラリー
として得られる。次いで、95℃に加温して、3時間攪
拌反応をして行くと、アルミノケイ酸アルカリ(ゼオラ
イト)の結晶粒子が生成する。結晶生成後前記温度で2
時間熟成した後過方式により、まず結晶を含む反応生
成物と反応母液を別し、過ケーキを回収し、次い
で、ここに得た反応生成物過ケーキを乾燥物基準で1
重量部に対して、イオン交換水4重量部になる量割合で
添加混合し、攪拌し、均質スラリートなしたのち、再
度、過方式によりこの母液を別した。この時の液
はpHは12.5であった。このものの走査型電子顕微鏡によ
る1次粒子径は約0.5μであった。また、X線回折によ
り4A型ゼオライトであることが確認された(参考例−
1)。
この4A型ゼオライトの過ケーキ1000g(無水物
で515g)をpH2に調製した希硫酸5に分散させた
後、高速攪拌基付200容器に上記希硫酸と同時に注
加した。使用した希硫酸量は172で注加終了時点の
pHは5.8であった。次いで50℃に加温して1時間保持
した後過水洗乾燥した。さらに350℃で2時間焼成
してからアトマイザー粉砕して無定形アルミノシリケー
トを得た。このものの物性値を表2に示す。
本実施例における試験法は以下に依った。
(1)充填密度 JIS-K6220に依った。
(2)比表面積 あらかじめ150℃で恒量になる迄乾燥したものを0.5
〜0.6g秤量びんにとり、150℃の恒温乾燥器中で1
時間乾燥し直ちに重量を精秤する。この試料を吸着試料
管(2〜5ml)にいれ200℃に加熱し吸着試料管内の
真空度が10−4mmHgに到達する迄脱気し、放冷後約−
196℃の液体窒素中に吸着試料管をいれ Pn2/Po=0.05〜0.30 (Pn2:窒素ガス圧力、Po:測定時の大気圧) の間で4〜5点Nガスの吸着量を測定する。そして死
容積を差し引いたNガスの吸着量を0℃1気圧の吸着
量に変換し、BET式に代入して、Vm[ml/g](試料
表面に単分子層を形成するに必要な窒素ガス吸着量を示
す)を求める。
比表面積Sは次式により求める。
S=4.35×Vm[m2/g] (3)吸油量 JIS-K-5101に依った。
(4)白色度 JIS-K-8101によった。
(5)電子顕微鏡による粒径 試料微粉末の適量を金属試料板上にとり、十分分散させ
たメタルコーティング装置(日立製E−101型イオン
スパッター)で金属コートし撮影試料とする。次いで常
法により走査形電子顕微鏡(日立製S−570)で視野
を変えて4枚の一次粒子測定に適した10000倍の電
顕写真像を得る。視野中の立方体粒子像の中から代表的
な粒子6個を選んで、スケールを用い各立方体粒子像の
一辺の長さを測定し、本明細書実施例の一次粒子径とし
て表示した。
(6)X線回折による結晶化度 試料は予め200meshの標準篩を通過させ、標準サンプ
ル(UCC社製Na−A型ゼオライト標準サンプル)と共
に、105℃×3hrs電気恒温乾燥器で乾燥後、デシケ
ーター中で放冷して、X線回折の測定を行ない、下式に
従って結晶化度を算出する。
(装置) 理学電機(株)製 X−線回折装置 ゴニオメーターPMG−s2 レートメーターECP−D2 (測定条件) ターゲット Cu フィルター Ni 電圧 35kV 電流 20mA カウントフル スケール 4×10 C/S 時定数 1sec チャート速度 1cm/min スキャニング速度 1°/min 回折角 1° スリット巾 0.15mm 測定範囲 2θ=20°〜3
2° Na−Aゼオライト結晶化度=100 (7)粘度分布 セイシン企業ミクロンフォートサイザーSKN−1000
型を用いて測定を行った。分散媒体として0.2%ピロリ
ン酸ソーダ水溶液を用いる。測定のはじめに分散媒体の
みで記録計の零点調整及び振り巾調整を行なう。ブラン
クの光透過量は記録紙のlog 1.95にあわせる。
試料分散液の調整は次のようにして行なった。200ml
ビーカーに分散媒体100mlをとり、試料約15mgに加
え、SK Disperser(超音波分散器)で約2時間分散させ
る。この際、攪拌機で時時攪拌する。分散終了後、液温
が所定の温度になるまで冷却あるいは加温する。この分
散液を均一な分散状態を保ったままガラスセルの標線ま
で入れる。セルをセルホルダーにセットして光源ランプ
を点灯させた時、記録計のペンがlog 1.3〜log 1.4の間
にくるようであれば分散液濃度は適当である。log 1.3
以下であれば濃過ぎ、log 1.4以上であれば薄過ぎるの
で再調製を行なう。測定は最大粒径30μとなる条件で
行なう。
参考例3 ケイ酸ソーダ溶液(組成 SiO2 18.0%,Na2O6.2%)1
670gにアルミン酸ソーダ溶液(組成Al2O3 13.4%,
Na2O 13.0%)2000gおよび水1550gを10
型ステンレス容器中で高速攪拌下に徐々に添加混合し
て、均質なアルミノケイ酸アルカリゲルのスラリーを作
成した。
このアルミノケイ酸アルカリゲルスラリーを攪拌しなが
ら95℃に加温して、5時間攪拌反応して行くと、アル
ミノケイ酸アルカリ(ゼオライト)の結晶粒子が生成す
る。
結晶生成後前記温度で2時間熟成した後、前述の方法と
同様に反応母液を分離し、過ケーキを回収した。
この過ケーキに対し乾燥物基準で1重量部当り4重量
部の割でイオン交換水を添加混合、攪拌し均質なスラリ
ーとなしたのち、過方式により母液を分離した。この
操作を3回実施した。
このものの走査電子顕微鏡による一次粒子径は約2.3ミ
クロンであった。またX線回折により4A型ゼオライト
であることが確認された。
この4A型ゼオライトの過ケーキ約1000gをpH2
に調製した希硫酸5に分散させた後、高速攪拌機付2
00容器にて前記参考例1と同様の方法にて処理し
た。
得られたものの性状を第1表に示した。
参考例−4に用いた非晶質アルミニウムシリケートゲル
は下記の方法によって作成した。
ケイ酸ソーダ溶液(組成 SiO2 19.8%,Na2O 6.2%)
1400gに硫酸アルミニウム溶液(Al2O3として10
%)1000gに水5000gを約30分の時間を掛け
て徐々に添加混合して均質なアルミノケイ酸ゲルスラリ
ーとし、95℃の加温下で3時間反応し、その後過し
液を分離し、イオン交換水を用いて充分洗浄したの
ち、過ケーキを110℃恒温乾燥器中で乾燥し、粉
砕、分級して所定の粉末非晶質アルミニウムシリケート
ゲルを作成した。
測定した性状を第1表に示した。
実施例1 メルトフローレートが1.5g/10分及び密度が0.920g/
ccの低密度ポリエチレンに、下記第1表に示すアルミナ
−シリカ系配合剤を夫々第2表に示す量で配合し、押出
機で150℃の温度で溶融混練後ペレタイズした。
このペレットを押出機に供給し、溶融部160℃、ダイ
170℃、膨脹比2.0の条件下で厚さ70ミクロンのフ
ィルムにインフレーション製膜した。
得られた各フィルムについて次の物性を測定した。
霞み度(ヘイズ) ASTM-D-1003による。
破断点抗張力 ASTM-D-638-58Tによる。
保温性 試料フィルムで直径20cmの半円筒のトンネル被覆を地
面上に形成し、地表中央部の夜間(午前3時)における
温度を測定し、シリカ−アルミナ粒子未配合のポリエチ
レンフィルムの温度を基準とした温度差(ΔT)で示し
た。
耐摩耗性 ASTM-D-1044による。
得られた結果を第2表に示す。
実施例2 実施例1の試料2のフィルムの両表面に実施例1で用い
た配合剤未配合の定密度ポリエチレンを厚さ20ミクロ
ンとなるように押出コートした。
この積層フィルムの霞み度は8.7%であった。
【図面の簡単な説明】
第1−A図は、ゼオライトAのX−線回折図、第1−B
図は、本発明に用いるアルミナ−シリカ配合剤のX−線
回折図、 第2−A図は、ゼオライトAの粒子構造を示す電子顕微
鏡写真(倍率10,000倍)、 第2−B図は、本発明に用いるアルミナ−シリカ配合剤
の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(倍率10,000倍)であ
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−151044(JP,A) 特開 昭55−123625(JP,A) 特開 昭52−32938(JP,A) 特開 昭62−62843(JP,A) 特開 昭62−62842(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オレフィン系樹脂とオレフィン系樹脂当り
    3乃至30重量%のアルミナ−シリカ系配合剤とを含有
    する組成物から形成された農業用フィルムにおいて、 該アルミナ−シリカ系配合剤がAl2O3:SiO2のモル比が
    1:1.8乃至1:5の範囲にある組成を有し且つ明確に
    立方体乃至球体の一次粒子形状と0.1乃至1ミクロンの
    電子顕微鏡法一次粒子直径とを有する粒子から成り、該
    粒子はX−線回折学的に実質上非晶質で且つ100m
    /g以下のBET比表面積を有する酸処理ゼオライトで
    あることを特徴とする農業用フィルム。
  2. 【請求項2】オレフィン系樹脂とオレフィン系樹脂当り
    3乃至30重量%のアルミナ−シリカ系配合剤とを含有
    する組成物から成る基体層と該基体層の表面に施された
    該配合剤未含有のオレフィン系樹脂の表面積との積層体
    から成る農業用フィルムにおいて、 該アルミナ−シリカ系配合剤がAl2O3:SiO2のモル比が
    1:1.8乃至1:5の範囲にある組成を有し且つ明確に
    立方体乃至球体の一次粒子形状と0.1乃至1ミクロンの
    電子顕微鏡法一次粒子直径とを有する粒子から成り、該
    粒子はX−線回折学的に実質上非晶質で且つ100m
    /g以下のBET比表面積を有する酸処理ゼオライトで
    あることを特徴とする農業用フィルム。
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