JPH0692085A - 隠蔽修正用転写テープ - Google Patents

隠蔽修正用転写テープ

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JPH0692085A
JPH0692085A JP4246347A JP24634792A JPH0692085A JP H0692085 A JPH0692085 A JP H0692085A JP 4246347 A JP4246347 A JP 4246347A JP 24634792 A JP24634792 A JP 24634792A JP H0692085 A JPH0692085 A JP H0692085A
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JP
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JP4246347A
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English (en)
Inventor
Fumikazu Kawanami
文和 河南
Masaaki Nishizaki
雅昭 西崎
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Fujicopian Co Ltd
Original Assignee
Fuji Kagakushi Kogyo Co Ltd
Fujicopian Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H37/00Article or web delivery apparatus incorporating devices for performing specified auxiliary operations
    • B65H37/002Web delivery apparatus, the web serving as support for articles, material or another web
    • B65H37/005Hand-held apparatus
    • B65H37/007Applicators for applying coatings, e.g. correction, colour or adhesive coatings

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  • Adhesive Tape Dispensing Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 修正面の反対からみても元の文字が判読不可
能な隠蔽修正用転写テープを提供すること。 【構成】 基材12の片面に隠蔽修正用感圧転写層11が設
けられてなる隠蔽修正用転写テープ10において、前記隠
蔽修正用感圧転写層11が、着色顔料とベヒクルとからな
る隠蔽層と、その表面に設けられた、隠蔽修正する像の
色と同系色に着色された感圧接着層とからなることを特
徴とする隠蔽修正用転写テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、手持ちタイプの押圧具
によって紙面などに押しつけられることにより、隠蔽修
正用感圧転写層が紙面などに転写されて、当該箇所にあ
る像を隠蔽して消去するとともに、転写された前記隠蔽
修正用転写層の表面にボールペンあるいは鉛筆などの筆
記具を使用して像を書くことができる、隠蔽修正用転写
テープに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】この
ような隠蔽修正用転写テープとしては、基材の片面に白
色顔料を含有する隠蔽修正用感圧転写層を設けた構造の
ものが知られている。
【0003】この種の隠蔽修正用転写テープにおいて
は、被修正面に隠蔽修正用感圧転写層を転写して修正し
たあと、元の文字などが見えないことが、当該修正用転
写テープの良否を決める重要な要件である。
【0004】しかし、一般の印字用紙などのうえに形成
された文字を前記従来の修正用転写テープで修正したば
あい、修正した側から見るかぎり文字は隠蔽されて見え
ないが、紙の裏側からみると、一般の印字用紙は充分な
隠蔽性を有さないことや隠蔽層の白色度が高いことなど
によって元の文字が比較的はっきりと見えてしまうとい
う欠点がある。
【0005】本発明は前記の点に鑑みて、修正面の反対
側からみても元の文字などが判読不可能な隠蔽修正用転
写テープを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材の片面に
隠蔽修正用感圧転写層が設けられてなる隠蔽修正用転写
テープにおいて、前記隠蔽修正用感圧転写層が、着色顔
料とベヒクルとからなる隠蔽層と、その表面に設けられ
た、隠蔽修正する像の色と同系色に着色された感圧接着
層とからなることを特徴とする隠蔽修正用転写テープに
関する。
【0007】
【作用および実施例】本発明の隠蔽修正用転写テープ
は、隠蔽修正用感圧転写層を、隠蔽作用を有する隠蔽層
と修正面に接着させるための感圧接着層とに機能分離せ
しめ、かつ感圧接着層を修正する像の色と同系色に着色
したことを特徴とするものである。前記において、たと
えば修正する像の色が黒色のばあいは、感圧接着層を黒
系統の色に着色する。
【0008】このように構成されている本発明の修正転
写テープを用いて、一般の印字用紙上の文字を修正した
ばあい、用紙の裏面からみても文字と同系色に着色され
た感圧接着層の色による一種の保護色としての作用効果
により当該文字の判読が不可能となる。なお、修正面側
から見たばあい隠蔽層の隠蔽力は大きいから、感圧接着
層の色は隠蔽されて見えない。
【0009】本発明の好ましい実施態様においては、隠
蔽層と着色感圧接着層との間に浸透防止層を設けること
により、感圧接着層に含有されている着色剤が隠蔽層に
移行するのが完全に防止され、隠蔽層の所期の色が損な
われる惧れがなくなる。
【0010】つぎに本発明を具体的に説明する。
【0011】本発明における隠蔽層はベヒクルとベヒク
ル中に含有された着色顔料とからなり、隠蔽力の大きな
ものであれば、その構成はとくに制限されないが、隠蔽
修正用転写テープに要求されるその他の要件、たとえば
切断性、耐ひび割れ性、転写性、筆記性などの諸性質が
すぐれている点から以下に述べるものが好ましく用いら
れる。
【0012】ここで切断性とは、転写層に圧力を加えた
ときにその部分が他の部分から容易に切れ、余分な部分
が転写されないことをいう。耐ひび割れ性とは、所望箇
所に転写層が転写されたとき、その転写層がひび割れな
どしないことをいう。転写性とは、圧力が加えられた部
位の転写層が完全に転写されることをいう。筆記性と
は、転写された転写層上に鉛筆、ボールペンなどの筆記
具により筆記したときに筆圧による転写層の盛り上りが
生じないことをいう。
【0013】すなわち本発明の好ましい実施態様におい
ては、隠蔽層におけるベヒクルの伸び率(常温での測定
値、以下同様)が3.5 ×102 %以上であり、前記隠蔽層
は空隙率が30〜50%である多孔質構造を有し、かつその
破断強度(常温での測定値、以下同様)が1.7 ×102
/mm2 以下であるものが好ましい。
【0014】なお隠蔽層の前記空隙率とは次式で示され
るものである。
【0015】空隙率(%) =[(A-B/C)/A ]× 100 ここで、A、B、Cはつぎのことを表わす。
【0016】A:隠蔽層の厚さ(ミリトロン厚さ測定機
による測定値、μm) B:隠蔽層の固形分塗布量(g/m2 ) C:隠蔽層の固形分を5kg/cm2 の圧力で圧縮成形した
ものを密度勾配管法で測定してえた密度(g/cm3 ) 本発明の隠蔽修正用転写テープが紙面などに押しつけら
れたとき、隠蔽修正用感圧転写層は感圧接着層によって
強く接着されるのであるが、隠蔽層の破断強度が1.7 ×
102 g/mm2 以下であると、圧が加えられた箇所と圧が
加えられていない箇所との境界線でほぼ確実に切断で
き、良好な切断性を有することとなる。
【0017】一方、前記隠蔽層にはベヒクルとして前記
の大きな伸び率を有するものを用いているので、隠蔽層
は被転写体に柔軟に対応して転写される結果、耐ひび割
れ性に優れ、かつ局部的な非転写などを生せず良好な転
写性を示す。
【0018】もし単純に隠蔽層のベヒクルの伸び率を高
くすれば、前記境界線を超えた転写されるべきでない部
位の転写層も転写された箇所に引きづられて基材から剥
離されてしまう傾向となるが、隠蔽層を前記のごとく30
〜50%の空隙率を有する多孔質構造とすることによっ
て、ベヒクルの伸び率を3.5 ×102 %以上にしても転写
された箇所に引きづられてその近くの転写されていない
箇所までもが基材から剥離するという現象を防止してい
る。つまり、隠蔽層を前記空隙率を有する多孔質構造に
することによって、隠蔽層に伸び率の大きなベヒクルを
用いながら良好な切断性がえられる前記破断強度をもた
せているのである。
【0019】さらに隠蔽層は、転写の際に与えられた圧
力によってその多孔質構造が破壊され、転写後は転写前
よりも緻密な層となる。その結果転写後隠蔽層上にボー
ルペンや鉛筆で筆記をしても隣接部分が盛り上るような
こともなく、すぐれた筆記性を発揮する。
【0020】さらに隠蔽層のベヒクルをゴム状の樹脂
と、伸び率の小さいガラス状の樹脂とを混合して構成す
ると、前記転写後の隠蔽層の硬さが増し、筆記に適した
ほどよい硬さを有しながら切断性により一層優れた隠蔽
層をうることができる。
【0021】さらにゴム状の樹脂にガラス状の樹脂を混
合したベヒクルでは、染料を含むインクによって書かれ
た文字を修正するときでも、そのインクの染料が当該隠
蔽層に滲透し隠蔽層の隠蔽力を阻害するという問題も生
じない。またゴム状の樹脂とガラス状の樹脂との混合割
合を調節することで筆記感をより改善することも可能で
ある。
【0022】また隠蔽層の空隙率を30〜50%としたこと
との関係で、感圧接着層の接着剤の乾燥後の塗布量を好
ましくは1〜5g/m2 (より好ましくは2〜4g/m
2 )にすることによって、転写後に接着剤が空隙を通っ
て転写後の隠蔽層の表面ににじみだすことが防げ、転写
後の隠蔽層の表面が他物と接着するようなこともない。
【0023】前記ベヒクルとしては前記伸び率を満す樹
脂が単独でも使用可能であるが、とくにゴム状の樹脂と
ガラス状の樹脂との組み合せからなるもの、なかんづく
伸び率が4.5 ×102 %以上のゴム状の樹脂と伸び率が50
%以下のガラス状の樹脂との組み合せからなるものが好
ましい。
【0024】使用できるゴム状の樹脂としては可塑剤を
少量しか含まずとも柔軟性を有するものが好ましく、た
とえばスチレン- ブタジエン- スチレンブロック共重合
体(SDS)、スチレン- エチレン- ブチレン- スチレ
ンブロック共重合体(SEBS)、スチレン- ブタジエ
ンゴム、スチレン- イソプレン- スチレンブロック共重
合体(SIS)、スチレン- エチレン/プロピレンブロ
ック共重合体(SEP)、ウレタンゴム、フッ素ゴム、
アクリロニトリル- ブタジエンゴム、エチレン- 酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン- エチルアクリレート共重合
体、クロロスルホン化ポリエチレン、環化ゴムなど通常
の合成ゴムないしゴム状樹脂などの1種または2種以上
があげられる。
【0025】また前記ガラス状の樹脂としては、伸び率
が小さく、融点ないし軟化点が100℃以上、かつ高い
硬度を有するものが好ましい。使用できる好ましいガラ
ス状の樹脂としては、たとえば飽和または不飽和の脂環
式炭化水素系樹脂、スチレン−アクリル系共重合体樹
脂、ケトン樹脂、塩化ビニル- 酢酸ビニル共重合体樹
脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン樹脂などの1種または2種以上があげられる。
【0026】前記好ましいベヒクルにおける前記ゴム状
の樹脂とガラス状の樹脂との配合割合は、使用するゴム
状の樹脂の伸び率とガラス状の樹脂の伸び率によって変
りうるが、ベヒクルの伸び率が3.5 ×102 %以上となる
ように調整する。この際伸び率が4.5 ×102 %以上のゴ
ム状の樹脂と伸び率が50%以下のガラス状の樹脂とを組
み合せて使用することによって、柔軟性、筆記性、切断
性などの点でより優れた性質のベヒクルをうることがで
きる。具体的には、ゴム状の樹脂10部(重量部、以下同
じ)に対してガラス状の樹脂2〜30部、好ましくは5〜
15部である。このような配合割合にしてえられるベヒク
ルは適当な弾性を有し転写後の隠蔽層への筆記性にすぐ
れた隠蔽層を形成する。ガラス状の樹脂の配合が前記範
囲を超えるか、ガラス状の樹脂のみとすると、隠蔽層の
柔軟性が失なわれ、転写時にひび割れが生じやすくな
る。ガラス状の樹脂の配合が前記範囲未満では、筆記性
が悪くなるほか隠蔽層の切断性が低下する。ベヒクルを
ゴム状の樹脂のみで構成すると切断性がより低下する。
【0027】前記隠蔽層に、前記の空隙率をもたせるた
めには通常多孔質調整剤が混合される。該多孔質調整剤
としては、たとえば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、
二酸化ケイ素、セライト、クレー、タルクなどがあげら
れる。多孔質調整剤の平均粒径は1〜20μmの範囲が好
ましい。粒径が小さすぎると切断性が低下し、大きすぎ
ると筆記性が劣化する。
【0028】前記多孔質調整剤はベヒクル10部に対して
5〜40部、好ましくは8〜18部の割合で混合される。多
孔質調整剤が多すぎるとチョーキング現象が発生し、多
孔質調整剤が不足するか全く用いられないと隠蔽層の切
断性が低下する。
【0029】前記隠蔽層の空隙率の調整は、前記多孔質
調整剤の種類、量などの選択によって行なうことができ
る。空隙率が30%未満では切断性が低下し、50%を超え
ると筆記性、耐ひび割れ性が低下する。
【0030】前記隠蔽層の破断強度(オートグラフAG-1
00A ((株)島津製作所製引張試験機)による測定値、
以下同様)は1.7 ×102 g/mm2 以下であるのが好まし
い。破断強度が前記範囲より大きいと、切断性が低下す
る。破断強度の下限値は通常0.4 ×102 g/mm2 であ
る。
【0031】修正処理の対象物は一般に白色の紙である
から、隠蔽層は通常白色に着色される。しかし対象物が
白色以外の色に着色された紙などのばあいは、隠蔽層を
対象物の地色とほぼ同じ色に着色し、修正部分が地の部
分と見分けられず、目立たないようにする。
【0032】前記白色顔料としては酸化チタン粉末が隠
蔽力がすぐれている点から主として用いられる。白色顔
料は隠蔽力の点から平均粒径が0.1 〜1.0 μm程度のも
のが好ましい。
【0033】なお白色顔料に加えて色彩を調整するため
の色彩調整剤を混合してもよい。その例にはアルミニウ
ム粉末、銅粉末、真鍮粉末、染料などがある。
【0034】本発明で用いる白色顔料以外の着色顔料と
しては、チタンエロー、酸化鉄系、群青、コバルトブル
ー、酸化クロムグリーン、スピネルグリーン、黄鉛、ク
ロムバーミリオン、カドミウムエロー、カドミウムレッ
ドなどの無機顔料、アゾレーキ系、ハンザ系、ベンズイ
ミダゾロン系、モノアゾ系、ジアリライド系、ピラゾロ
ン系、縮合アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン
系、ペリレン系、ペリノン系、ジオキサジン系、アンス
ラキノン系、イソインドリノン系などの有機顔料があげ
られる。
【0035】着色顔料の使用量はベヒクルに対する分散
性、隠蔽力などにもよるが、ベヒクル10部に対して5〜
40部、好ましくは10〜20部である。着色顔料の使用量が
多すぎると隠蔽層の表面に顔料粉が析出するチョーキン
グ現象が発生し、使用量が少なすぎるばあいには隠蔽力
が不足する。
【0036】隠蔽層を白色以外の色に着色するばあい、
白色顔料以外の前記着色顔料は酸化チタンと併用して、
それらの比較的劣る隠蔽力を補うようにするのが好まし
い。そのばあい、酸化チタンはベヒクル10部に対して少
なくとも5部、なかんづく少なくとも10部使用するのが
好ましく、その他の着色顔料はこれと酸化チタンの合計
量がベヒクル10部に対して5〜40部、なかんづく10〜20
部となるように使用するのが好ましい。
【0037】前記隠蔽層の乾燥後の厚さは約20〜40μm
が適当である。厚さが20μm未満では隠蔽力が不足し、
厚さが40μmをこえると修正後の用紙をコピーしたとき
に、修正部分と未修正部分との境界が影となってコピー
されてみにくくなる。
【0038】前記感圧接着層は前記隠蔽層上に設けられ
る、感圧接着剤と着色剤とからなるものである。該接着
層に使用される感圧接着剤としては紙に対して強い接着
力を有し前記フィルム状基材に対しては接着力が低いも
のであれば、従来より知られている感圧接着剤がいずれ
も使用できる。たとえばアクリル系、ロジン系などのも
のがあげられ、具体的にはDNC-1 (商品名、大日本イン
キ工業(株)製)、AB-461(商品名、昭和高分子(株)
製)、ニカゾールTS662(商品名、日本カーバイド工業
(株)製)などがあげられる。
【0039】感圧接着層に用いる着色剤は該層を隠蔽修
正する像の色と同系色(同色を含む、以下同様)に着色
するために使用される。このような着色剤としては各種
の着色顔料、染料が適宜選択使用され、たとえば着色顔
料としてはカーボンブラックや、隠蔽層に用いた着色顔
料などがあげられる。感圧接着層における着色剤の含有
量は、着色された感圧接着層の存在によって隠蔽修正さ
れた元の像が修正面の反対側から見たばあいに判読でき
ないような量とすればよく、通常5〜50%(重量%、以
下同様)程度とされる。
【0040】前記感圧接着層の塗布量は1〜5g/
2 、好ましくは2〜4g/m2 とするのがよい。この
範囲を超えた多量の接着剤を前記隠蔽層表面に塗布した
ばあいには、リボン状の製品をパンケーキ状に加工した
とき巻芯部で裏移り(すなわち感圧接着層や隠蔽層が基
材の裏側に接着する現象)が発生しやすい。一方この範
囲よりも少ない量の接着剤を塗布するばあいには、転写
不良、再筆記性の低下などの欠点が生じる。
【0041】本発明の好ましい実施態様において隠蔽層
と感圧接着層との間に設けられる浸透防止層としては樹
脂を主体とするものが使用されるが、感圧接着層と異質
の材料であると、層間が不相溶の状態となり、層間剥離
が発生しやすいから、通常は前記感圧接着層に用いた感
圧接着剤を主体とするものが好ましく用いられる。浸透
防止層の塗布量はその作用を奏するかぎり薄い方が好ま
しく、通常0.5 〜20g/m2 程度とされる。
【0042】本発明に用いる基材としては、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレー
トなどのポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン
などのプラスチックフィルムや紙を用いることができ
る。その厚さは約10〜50μmが適当である。これらの基
材には、必要に応じて、その両面または片面に離型剤を
塗布して、保存中の接着剤層と基材裏面との接着を防止
したり、隠蔽層が基材から容易にはがれて転写できるよ
うにする。離型剤としては、たとえばシリコーン樹脂、
フッ素系樹脂などが使用できる。市販の離型剤を塗布し
た基材も使用でき、たとえば紙基材では40 GW (商品
名、本州製紙(株)製)、プラスチック基材ではPET の
50RLW-01(商品名、本州製紙(株)製)などがあげられ
る。
【0043】本発明の隠蔽修正用転写テープを使用して
修正するには、被修正面に当該テープをその感圧接着層
が接するように重ね、適宜の押圧具で押圧して転写層を
転写すればよい。
【0044】本発明の隠蔽修正用転写テープで修正を行
なうには、とくに市販されている手持タイプの転写具が
好適に使用できる。図1はかかる手持ちタイプの転写具
を使用して行なう隠蔽修正操作を示す説明図であり、図
2は該転写具の内部を示す見取図である。
【0045】図1および図2において、1は転写具本体
(ホルダー)であり、この中に隠蔽修正用転写テープの
入ったカセットが収容されている。3は隠蔽修正用転写
テープ10の巻出しリール、4は巻取りリールである。隠
蔽修正用転写テープ10が巻かれた巻出しリール3および
巻取りリール4はカセットに収容され、このカセットを
転写具本体1に装着するようになっている(図2では該
カセットは図示されていない)。転写具本体1には巻出
し側ギヤ5と巻取り側ギヤ7が噛合状態で取付けられて
おり、巻出しリール3および巻取りリール4はそれぞれ
巻出し側ギヤ5の軸6および巻取り側ギヤ7の軸8に取
付けられる。隠蔽修正用転写テープ10は巻出しリール3
から押圧部材2およびテンションピン9を介して巻取り
リール4に巻取られるようになっている。押圧部材は通
常クサビ状とされる。
【0046】つぎに前記転写具を用いる修正操作を説明
する。
【0047】押圧部材2の先端(エッジ部分)2aを転
写テープ10を介して被修正面に接触させ、押圧しながら
矢印方向に動かすと、押圧部材先端2aで被修正面に押
圧された転写テープ10は接着層側で被修正面に接着され
る。転写具本体1を移動させるにつれ、テープ10は巻出
しリール3から順次送り出され順次接着される。巻出し
リール3の回転に伴って回転するギヤ5に従動してギヤ
7が回転し、巻取りリール4が回転する。転写テープ10
は押圧部材2の先端2aを通過した時点で、被修正面に
接着された転写層11とフィルム基材12とに分離され、該
フィルム基材12のみが巻取りリール4に巻取られる。被
修正面の修正部位への転写層11の転写が終った時点で、
押圧部材の先端2aを一旦被修正面に強く押しつけてか
ら転写具本体1を持ちあげると、押圧部材2の先端2a
で強く押圧された部位で転写層11が切断され、修正操作
が完了する。
【0048】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0049】実施例1〜3および比較例 表1に示す隠蔽層用成分の総量100 部とトルエン163 部
とをアトライターにて20分間混合し、塗工液を調製し
た。これをグラビアコーターにて基材である厚さ50μm
の両面離型性PETフィルムの片面に乾燥後厚さが28μ
mになるように塗布し乾燥して表1に示す物性値、色を
有する隠蔽層を形成した。なお実施例3においては、基
材上に表1に示す感圧接着剤を乾燥後塗布量2g/m2
で塗布して浸透防止層を形成し、そのうえに隠蔽層を形
成した。
【0050】つぎに、前記隠蔽層の表面に表1に示す感
圧接着剤組成物を乾燥後塗布量3g/m2 になるように
塗布して表1に示す色の感圧接着層を形成して、隠蔽修
正用転写テープをえた。
【0051】これを幅5mmにスリットしながら12mの長
さをコアに巻取り、直径3.4 cmのパンケーキ状のサンプ
ルをえた。
【0052】前記実施例1〜3および比較例でえられた
パンケーキ状隠蔽修正用転写テープを図1〜2に示され
る転写具に装着し、この転写具を用い、表1に示される
被修正印刷物(印刷物の紙は坪量70g/m2 の上質紙で
ある)上に約600 gの荷重下に転写層を転写し転写層側
から見て修正文字が完全に隠蔽されているか否か、およ
び転写層の反対側から紙を透して文字が判読できるか否
かを調べた。結果を表1に示す。
【0053】なお浸透防止層を設けた実施例3の白色隠
蔽層は純白であったが、浸透防止層を設けていない実施
例1の白色隠蔽層はわずかに灰色がかっており、実施例
2の黄色隠蔽層はわずかに赤味を帯びていた。
【0054】また前記修正操作における切断性、耐ひび
割れ性、転写性および筆記性を調べたところ、いずれも
良好であった。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明の隠蔽修正用転写テープを用いて
隠蔽修正すると、修正面側から見て修正文字が完全に隠
蔽されていると共に、反対側からみても元の文字が判読
できない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の隠蔽修正用転写テープを装着した転写
具を使用して行なう修正操作を示す説明図である。
【図2】該転写具の内部を示す見取図である。
【符号の説明】
1 転写具本体 2 押圧部材 2a 押圧部材先端 3 巻出しリール 4 巻取りリール 10 隠蔽修正用転写テープ 11 隠蔽修正用感圧転写層 12 基材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の片面に隠蔽修正用感圧転写層が設
    けられてなる隠蔽修正用転写テープにおいて、前記隠蔽
    修正用感圧転写層が、着色顔料とベヒクルとからなる隠
    蔽層と、その表面に設けられた、隠蔽修正する像の色と
    同系色に着色された感圧接着層とからなることを特徴と
    する隠蔽修正用転写テープ。
  2. 【請求項2】 前記隠蔽層と感圧接着層との間に浸透防
    止層が設けられてなる請求項1記載の隠蔽修正用転写テ
    ープ。
  3. 【請求項3】 前記隠蔽層の着色顔料が白色顔料である
    請求項1または2記載の隠蔽修正用転写テープ。
JP4246347A 1992-09-16 1992-09-16 隠蔽修正用転写テープ Pending JPH0692085A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002337830A (ja) * 2001-05-18 2002-11-27 Seed:Kk マーク転写具およびマーク転写テープ
JP2005212158A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Tombow Pencil Co Ltd 感圧転写型修正テープ
JP2024018851A (ja) * 2022-07-27 2024-02-08 台生企業股▲分▼有限公司 感圧式修正構造

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