JPH0690432B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

Info

Publication number
JPH0690432B2
JPH0690432B2 JP61274909A JP27490986A JPH0690432B2 JP H0690432 B2 JPH0690432 B2 JP H0690432B2 JP 61274909 A JP61274909 A JP 61274909A JP 27490986 A JP27490986 A JP 27490986A JP H0690432 B2 JPH0690432 B2 JP H0690432B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
density
silver halide
emulsion
positive
sensitive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61274909A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63128337A (ja
Inventor
茂 桑島
皎生 三井
譲 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP61274909A priority Critical patent/JPH0690432B2/ja
Publication of JPS63128337A publication Critical patent/JPS63128337A/ja
Publication of JPH0690432B2 publication Critical patent/JPH0690432B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C5/00Photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents
    • G03C5/02Sensitometric processes, e.g. determining sensitivity, colour sensitivity, gradation, graininess, density; Making sensitometric wedges
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/485Direct positive emulsions

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、反射、半透過、および透過で観賞するポジ−
ポジ型ハロゲン化銀写真感光材料に関するものである。
更に詳しくは、ポジテイブ画像をもつ透過型あるいは反
射型原稿から、優れた調子再現性をもつポジテイブ画像
を、直接得るためのハロゲン化銀写真感光材料に関する
ものである。
(従来の技術と発明が解決しようとする問題点) 反射又は透過型のポジテイブ画像(原稿)から、反射
型、半透過型又は透過型のポジテイブ画像(複写)を得
る方法は従来から多種類の方法が知られている。例えば
一般に普及しているPPCコピー方式、CCPコピー方式、電
子写真を用いたカラーコピー方式、熱転写方式などがあ
り、またハロゲン化銀感光体を用いたものとしては、白
黒反転ペーパー、白黒デユープリケーシヨンフイルム、
白黒オートポジペーパー、白黒オートポジフィルム、カ
ラー反転ペーパー、カラーオートポジペーパー、カラー
反転フイルム、カラーオートポジフイルム、カラー拡散
転写ペーパー(フイルム)、銀色素漂白法(フイルム/
ペーパー)ドライシルバーカラーペーパー(フイルム)
などがある。これらを本特許ではポジ−ポジ型と称す。
これらの方法や材料を用いることにより、インターネガ
テイブフイルムなど中間媒体を用いることなく直接ポジ
テイブ画像を得ることができる。
これらの方法は、インターネガなどの中間媒体を用いる
方法に比べ、作業が簡単であることの他に、焼き付け
(プリント)が1回ですむため、画像の鮮鋭度などの劣
化が少なく、理論的には高品位の複写画像を得る可能性
がある。
しかしながら、これら従来知られている方法は、文字等
の画像の複写には適していたが、写真や絵画などの連続
階調をもつピクトリアル画像の複写画像を得るにはいず
れも十分な性能を示さなかつた。
即ち、得られるポジ画像は原稿であるポジ画像と比較す
ると、白地の白さが失なわれるとか、十分高濃度の黒が
出にくいとか、あるいは原稿に比べて硬調な仕上りにな
るなど、これらの1つないしはいくつかの欠点を有して
いた。
透明陽画や反射型陽画に忠実な複製を得るため、従来種
々な試みがなされてきた。例えば、画質劣化を生ずる要
因として、プリンター(ないしはコピーマシン)中の光
学的フレアが見い出され、このフレアを極力減少する試
みがなされた。例えば光学系を無光沢黒色にするとか、
フレアの少ないミラーやレンズを設計するなどである。
また感光材料においてもそのHD曲線を、光学系のフレア
を補正するため高濃度側を高いガンマに設計にするなど
の工夫がなされた。
しかしながら、ポジ−ポジ型感光材料における忠実再現
を実現するための提案は数少ない。例えば西独特許1,12
1,470号、米国特許2,688,538号、英国特許813,687号、7
32,694号等には、感光領域を広げるため2つ以上の乳剤
を2層に分けて使用し、直線領域の広い(ラチチユード
の広い)階調を得る方法について述べられている。
また、米国特許4,301,242号には、狭い粒度分布で、し
かもほぼ同一平均粒子サイズをもつ2種類の乳剤を各々
の減感レベルを変えてカラー反転反射感料に使う方法が
述べられている。これらに述べられている技術をその他
のポジ−ポジ型感材に応用することによつて、原稿の巾
広い濃度領域を忠実に再現する感光材料を作ることがで
きる。しかしながらこれらの技術では、巾広い濃度領域
の再現を達成することができても複写にとつて最も重要
な、画像のハイライト部の描写や、白地の再現をするこ
とはできなかつた。即ち、白地は完全に白くならず灰色
に濃度が上昇してしまい、またハイライト部の原画のコ
ントラストは圧縮され、低いコントラストになつてしま
つた。
複写におけるハイライト部の調子再現性改良のために、
特開昭46−19024号には、感度の異なる二つの乳剤を用
い、低感乳剤層をより支持体に近く、さらに該低感乳剤
のハロゲン化銀粒子の外殻にAgIを含まない事が特徴の
反転感光材料を使用する事が提案されている。この提案
では、こうした態様によつて低濃度部のコントラスト減
少を目的としている。これは後に述べる本発明の目的と
は相反するもので、その他のポジ−ポジ型感光材料に用
いた場合は、かえつて白地やハイライトの調子再現性が
損なわれる。更にハイライトの調子再現性については、
特開昭61−50135号に発色濃度が0.3から0.2に対応する
露光域内の各点におけるポイントガンマの絶対値が0.3
以上であるカラー反転反射材料が透過ポジ原画と反射ポ
ジ原画の双方からのプリントに適していることがのべら
れている。この方法は、ポジ−ポジ型感光材料における
原画の忠実な再現を達成する方法として、確かに他の従
来知られている方法に比べて優れているが、本発明の目
的にとつては十分ではなかつた。
即ち、本発明の目的は、第1に、原画が透明陽画であろ
うと反射原画であろうと、原画により忠実な反射型、半
透過型、透過型の複製を得ることができるポジ−ポジ型
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することである。
本発明の第2の目的は、低濃度域から高濃度域に亘つ
て、原画により忠実な調子再現を実現するポジ−ポジ型
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
第3の目的は、白地を有する原画から、反射型、半透過
型あるいは透過型複製を作成したとき、より白さの改良
された複製を実現する写真感光材料を提供することにあ
る。
(問題点を解決するための手段) 前記本発明の目的は、不透明、半透明又は透明支持体上
に1層以上の感光層を塗布してなるポジ−ポジ型ハロゲ
ン化銀写真感光材料であって、該感光層に含まれる乳剤
の少なくとも1種類は内潜型直接ポジ乳剤であり、かつ
該乳剤はコア/シェル型ハロゲン化銀粒子を含有し、該
粒子はコア形成中にロジウム化合物もしくは鉛化合物を
存在させたものであり、該感光材料の特性曲線におい
て、i)現像濃度から最低濃度を引いた濃度値を最高濃
度で除した値で0.3〜0.7に対応する露光域内の各点にお
けるポイントガンマの平均値(A)が1.0〜3.0で、且つ
その変動幅が該露光域内のポイントガンマの平均値に対
して±15%以内であり、更にii)現像濃度から最低濃度
を引いた濃度値で0.05以上0.1未満に対応する露光域内
の各点におけるポイントガンマの平均値(B)が0.2以
上であり、且つiii)現像濃度から最低濃度を引いた濃
度値で0.1〜0.2に対応する露光域内の各点におけるポイ
ントガンマの平均値(C)が0.3以上である事を特徴と
するハロゲン化銀写真感光材料によつて効果的に達成さ
れた。また本発明の感光材料は、前記AとCの関係式:
(A2×C)の値で0.8〜10である事が好ましい。
本願明細書でいう「特性曲線」とは、第1図の実線グラ
フで示したように、横軸にlogE(Eは露光量)を、縦軸
にD(濃度)をとつてプロツトした、いわゆるD−logE
曲線のことであり、例えば、T.H.James編、“The Theor
y of the Photographic Process"第4版、第501〜509頁
に詳しく述べられている。
また、「ポイントガンマ(point−gamma)」とは、上掲
書第502頁に定義されているように、 point−gamma=dD/dlogE であり、特性曲線上の任意の点における微分値を表わ
す。この値のもつ意味については、 R.Luther,Traus.Faraday Soc.,19,第340頁(1923)
や、L.A.Jones,J.Franklin Inst.,227,第297頁および
第497頁(1939)で議論されている。
D−logE曲線と同一グラフ上にdD/dlogE−logE曲線を表
示したものが第1図の破線グラフである。このグラフか
らわかるように、D−logE曲線のDmax(最大濃度)およ
びDminに相当する露光域でポイントガンマは0となり、
階調部では各点における0以外の値をもつことになる。
ここで、D−logE曲線を得るためのD(濃度)として
は、光源として色温度3200°Kを用い、R、G、B各々
644nm、546nm、436nmに吸収ピークを持つ金属干渉フイ
ルターを用いて求めたモノクロ三色濃度を用いた。又白
黒感材の場合は546nmのフイルターを使つて得た濃度値
を用いた。
本発明でいう「ポイントガンマの平均値」(コントラス
ト)は次のように算出することができる。ポイントガン
マはlogEの関数であるから、dD/dlogE=f(logE)と表
わすと、「logEがaからb(a<b)の領域におけるポ
イントガンマの平均値」は、 で与えられる。
本発明でいう露光スケールとは、ポイントガンマが実質
的に0になる2つのlogEの値、即ちDmaxとDminを与える
logE値の差ΔlogEで表わすことができる。露光スケール
が大きいということは、広範囲な光強度領域を識別でき
る感材であることを示す。
ここでハロゲン化銀の粒子サイズとは、粒子が球又は球
に近似できる形成の場合には粒子直径で、粒子が立方体
の場合には で表わされ、個々の粒子の投影面積から算出される値で
ある。粒子サイズ測定の詳細についてはC.E.Mees及びT.
H.James著「The Theory of the Photographic Proces
s」第3版36〜43頁(1966年)McMillan社刊、日本写真
学会編「写真工学の基礎(銀塩写真編)」277〜278頁
(1979年)コロナ社発行などの成書や「The Photograph
ic Journal」第79巻330〜338頁の報告を参考にできる。
以下に、本発明の構成をさらに詳しく説明する。
本発明の目的を達成するための条件は次の3点に要約す
ることができる。
(イ)ポジ原画を忠実に複写するために、特性曲線の中
間濃度領域をできるだけ直線に近づけ、その傾き(コン
トラスト)は1〜3にする事。
(ロ)複写画像上での白ヌケを良くするために、特性曲
線の低濃度領域のコントラストを一定以上の値にするこ
と。
(ハ)更に望ましくは、中間濃度領域と低濃度領域のコ
ントラストの間に一定の関係があり、中間濃度領域のコ
ントラストが低く1に近い程、低濃度領域のコントラス
トが高いこと。
前記の(イ)、(ロ)及び(ハ)について更に具体的に
説明する。
(イ)特性曲線の中間濃度領域とは、特性曲線の現像濃
度から最低濃度を引いた濃度値を、最高濃度で除した値
が0.3から0.7に対応する濃度域を指す。中間濃度領域の
特性曲線を傾き1から3の直線にするということは、原
画の中間濃度領域のコントラストを一定の割合で増幅し
て再現することを意味する。この増幅は原画を忠実に再
現するために必要である。何故なら各種プリンターの光
学的フレアや、原画に使用されている色材の吸収ピーク
と、感光材料の分光感度のズレなどがそれぞれ、プリン
ト上のコントラストを減ずる方向に作用し、忠実再現に
はこれを補正する必要があるためである。
(ロ)特性曲線の低濃度領域のコントラストは、濃度値
が最低濃度から0.05以上0.1未満とと、0.1から0.2の2
つの領域でのポイントガンマーの値で規定することが良
いことを見い出した。2つの領域を指定したのは、第1
に低濃度領域がより重要であること、及び第2に1つの
領域の規定では不十分なことによる。特開昭61−50135
号のような濃度0.3〜0.2の領域という単一の、しかも本
発明に比べて高い濃度域のコントラスト指定では、本発
明の効果を発揮するには不十分であることが判明した。
(ハ)更に、忠実再現には中間濃度領域と低濃度領域の
コントラスト間のある特定の関係が必要であることを見
い出した。即ち、中間濃度領域のコントラストが1に近
く、原画のコントラストにより近いような設計では、ハ
イライト領域の調子再現を忠実にするためにはハイライ
トのコントラストも1に近づける必要があり、一方、中
間濃度領域のコントラストが1より大きく2ないし3に
近づく程、ハイライト領域の調子再現を失なわないため
には、ハイライトのコントラストをやや低目に設定する
方が望ましいという法則が判明したことによる。この関
係を満足させるには、ポイントガンマの平均値である前
記のAとCとで構成される式:A2×Cの値が0.8〜10の
範囲に入るように感材設計するのが好ましい。
これらの要件は、以下にのべるようないくつかの方法を
併用することができる。
まず第1に同一感色層に多分散ハロゲン化銀乳剤を用い
るか、又は2つ以上のハロゲン化銀乳剤を同一層に混用
又は別層に分けて用いることで達成される。ここで多分
散ハロゲン化銀乳剤とは、粒子の5%以上の粒子サイズ
が平均サイズの±30%以上である乳剤を指す。
第2に、上記ハロゲン化銀乳剤を含む感光層に、以下に
述べる特定の有機化合物を含有することにより達成され
る。同一感色性層が2つ以上ある場合は、この化合物は
少なくとも特性曲線の低濃度分担層に含有することによ
り達成される。
第3に、ハロゲン化銀乳剤として、ハロゲン化銀粒子の
95%以上の粒子サイズが平均粒子サイズの±20%以内で
ある単分散乳剤を使用することによつて達成される。同
一感色性乳剤を2つ以上用いる場合は、この単分散乳剤
を特性曲線の少なくとも低濃度側を分担する層に用いる
ことによつて達成される。
上記の1〜3を任意の組み合わせで組み合わせても良
い。
本発明に用いるロジウム化合物、鉛化合物の、ハロゲン
化銀に対する使用量は、 10-2ないし10-10モル。更に望ましくは10-3ないし10-8
モルである。
上記の特定の有機化合物とは、下記一般式(1)の化合
物である。
X1、X2、X3、X4、X5は水素原子、置換又は無置換のアルキル
基(好ましくは炭素数1〜20、例えばメチル基、t−ア
ミル基、t−オクチル基、オクタデシル基など)、アル
キルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、例えばメチルチ
オ基など)、スルホ基、スルホアルキル基(好ましくは
炭素数1〜20、例えばスルホプロピル基など)、アミド
基、ヒドロキシル基、スルホンアミド基、カルバミド
基、カルボニル基(アシル基やエステル基など)を表わ
す。
これらの化合物は米国特許2,701,197号、特開昭60−17
2,040号、同55−43521号、同56−109344号、同57−2223
7号などに記載されている。
これらの化合物の中で特に好ましいものは一般式(1a)
で示すことができる。
ここでR1、R2は水素原子、置換又は無置換のアルキル基
(好ましくは炭素数1〜20、例えば、メチル基、(t)
−オクチル基)、スルホ基を示す。更にR1とR2の合計の
炭素数は7〜20が望ましい。
以下に一般式(1)の好ましい化合物の具体例を挙げる
が、これに限るものではない。
これらの化合物はアルカリ水溶液に溶かして感光材料に
含有せしめても良いし、高沸点オイルに溶解して、乳化
分散物として含有せしめても良い。これらの化合物は、
10-4〜1g/m2の塗布量で使用することが好ましい。
本発明における、ハロゲン化銀粒子の個数の95%以上の
粒子サイズが平均粒子サイズ±30%以内であることを特
徴とするハロゲン化銀乳剤は、例えば次のような方法に
よつて調製される。
その1つはいわゆるコントロールド・ダブルジエツト法
を用いる方法で、可溶性銀塩と、可溶性ハロゲン塩の反
応に際し、同時混合法を用い、ハロゲン化銀の生成され
る液相中のpAgを一定に保つ方法である。この方法によ
ると一定に保つpAgの値によつて、必要とする規則的な
結晶形が得られ、又粒子サイズが均一(単分散)の粒子
サイズ分布を達成することが可能である。
又、本発明の上記ハロゲン化銀粒子サイズ分布を達成す
るもう1つの有効な方法としてハロゲン化銀溶剤を粒子
形成時に用いる方法があげられる。例えば、アンモニ
ア、ロダンカリ、ロダンアンモン、チオエーテル化合物
(例えば米国特許第3,271,157号、同第3,574,628号、同
第3,704,130号、同第4,297,439号、同第4,276,374号な
ど)、チオン化合物(例えば特開昭53−144319号、同53
−82408号、同55−77737号など)、アミン化合物(例え
ば特開昭54−100717号など)等を用いることが望まし
い。
本発明の目的のために、中でも特に好ましく用いられる
溶剤は、特開昭53−82408号の3〜4頁、特開昭55−777
37号の4頁に記載の四置換チオ尿素化合物;米国特許第
3,271,157号の11頁、同第4,297,439号の3頁、同4,297,
439号の3〜6頁、同4,276,374号の2〜3頁に記載のチ
オエーテル化合物;特開昭53−144319号の5頁に記載の
チオン化合物である。
本発明に用いるハロゲン化銀溶剤の量は所望の効果、利
用される化合物の性質その他により広範囲に変更せられ
る。一般にハロゲン化銀1モル当り10-5モル〜2.5×10
-2モルが特に好ましい。
本発明に於て、ハロゲン化銀溶剤は、乳剤製造時に於け
る、ハロゲン化銀粒子の沈澱生成時、それに続く物理熟
成時から選ばれる少なくとも1工程に於て添加される。
本発明に用いられる写真感光材料の写真乳剤層には、臭
化銀、沃臭化銀、沃塩臭化銀、塩臭化銀および塩化銀の
いずれのハロゲン化銀を用いてもよい。好ましいハロゲ
ン化銀は約30モル%以下の沃化銀を含む、沃臭化銀もし
くは沃塩臭化銀である。特に好ましいのは約0.5モル%
から約10モル%までの沃化銀を含む沃臭化銀である。
写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十
四面体のような規則的な結晶体を有するいわゆるレギユ
ラー粒子でもよく、また球状などのような変則的な結晶
形を持つもの、双晶面などの結晶欠陥を持つものあるい
はそれらの複合形でもよい。また種々の結晶形の粒子の
混合物を用いてもよい。
ハロゲン化銀の粒径は、約0.1ミクロン以下の微粒子で
も投影面積直径が約10ミクロンに至る迄の大サイズ粒子
でもよい。
本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤は、公知の方
法で製造でき、例えば「リサーチ・デイスクロージヤ
ー」誌、176巻、No.17643(1978年12月)、22〜23頁、
“1.乳剤製造(Emulsion Preparation and Types)”お
よび同、187巻、No.18716(1979年11月)、648頁に記載
の方法に従うことができる。
また、アスペクト比が5以上であるような平板状粒子も
本発明に使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フオト
グラフイク・サイエンス・アンド・エンジニアリング
(Gutoff,Photographic Science and Engineering)、
第14巻,248〜257頁(1970年);米国特許第4,434,226
号、同4,414,310号、同4,433,048号、同4,439,520号お
よび英国特許第2,112,157号などに記載の方法により簡
単に調製することができる。
本発明で使用する乳剤は、通常、物理熟成、化学熟成お
よび分光増感を行つたものを使用する。このような工程
で使用される添加剤は前述の「リサーチ・デイスクロー
ジヤー」誌、No.17643および同No.18716に記載されてお
り、その該当個所を後掲の表にまとめた。
本発明に使用できる公知の写真用添加剤も上記の2つの
リサーチ・デイスクロージヤーに記載されており、後掲
の表に記載個所を示した。
本発明には種々のカラーカプラーを使用することがで
き、その具体例は前出の「リサーチ・デイスクロージヤ
ー」誌、No.17643のVII−C〜Gに記載された特許に記
載されている。色素形成カプラーとしては、減色法の三
原色(すなわち、イエローマゼンタおよびシアン)を発
色現像で与えるカプラーが重要であり、耐拡散化された
疎水性の、4当量または2当量カプラーの具体例は前述
の「リサーチ・デイスクロージヤー」誌No.17643のVII
−CおよびD項記載の特許に記載されたカプラーの外、
下記のものを本発明で好ましく使用できる。
又本発明には、リサーチデイスクロージヤー誌No.17643
のVII〜G項記載のカラードカプラー、同一No.17643のV
II−F項記載のDIRカプラーも用いることが出来る。
直接ポジ型感光材料は、反転処理型感光材料のような反
転(第2)現像工程なしに、1回の黒白現像又は発色現
像を行ない、直接ポジ像を得る事ができる。直接ポジ型
感光材料に適したハロゲン化銀乳剤としては代表的には
予めハロゲン化銀粒子表面がかぶらされた乳剤と内部潜
像型乳剤とがあり、後者は更に光カブラセ型と造核剤使
用型が知られている。特に感度の点で優れているものは
内部潜像型ハロゲン化銀乳剤である。直接ポジ型感光材
料の現像処理は、一般に黒白感材の場合、現像−定着−
水洗−乾燥工程からなる処理を行なうものである。カラ
ー感材の場合は、発色現像−水洗−漂白−定着−水洗−
安定−乾燥工程からなる処理を行なうことを基本にす
る。これらの工程のうちいくつかの水洗は省いたり、リ
ンスにおきかえることができる。またいくつかの工程は
例えば漂白定着のように同一の工程で同時に行なわせて
もよい。また現像工程(発色現像工程)の直前または洛
中で、反転特性を向上させるため、かぶり露光を与える
こともできる。
本発明に用いる予めかぶらされてない内部潜像型ハロゲ
ン化銀乳剤はハロゲン化銀粒子の表面が予めかぶらされ
てなく、しかも潜像を主として粒子内部に形成するハロ
ゲン化銀を含有する乳剤であるが、更に具体的には、ハ
ロゲン化銀乳剤を透明支持体上に銀して0.5〜3g/m2塗布
し、これに0.01ないし10秒の固定された時間で露光を与
え下記現像液A(内部型現像液)中で、18℃で5分間現
像したとき通常の写真濃度測定方法によつて測られる最
大濃度が、上記と同量塗布して同様にして露光したハロ
ゲン化銀乳剤を下記現像液B(表面型現像液)中で20℃
で6分間現像した場合に得られる最大濃度の、少なくと
も5倍大きい濃度を有するものが好ましく、より好まし
くは少なくとも10倍大きい濃度を有するものである。
内部現像液A メトール 2 g 亜硫酸ソーダ(無水) 90 g ハイドロキノン 8 g 炭酸ソーダ(一水塩) 52.5g KBr 5 g KI 0.5 g 水を加えて 1 表面現像液B メトール 2.5g l−アスコルビン酸 10 g NaBO2・4H2O 35 g KBr 1 g 水を加えて 1 内潜型乳剤の具体例としては例えば、米国特許第2,592,
250号、特公昭58−54379号、同58−3536号、同60−5582
号、特開昭52−156614号、同57−79940号、同58−70221
号の明細書に記載されているコンバージヨン型ハロゲン
化銀乳剤、およびそれにシエルをつけた乳剤、米国特許
3,761,276号、同3,850,637号、同3,923,513号、同4,03
5,185号、同4,395,478号、同4,431,730号、同4,504,570
号、特開昭53−60222号、同56−22681号、同59−208540
号、同60−107641号、同61−3137号、特願昭61−3642
号、リサーチ・デイスクロージヤー誌No.23510(1983年
11月発行)P236、同No.18155(1979年5月発行)P265〜
268に開示されている特許に記載の内部に金属をドープ
したコア/シエル型ハロゲン化銀乳剤を挙げることがで
きる。
熱現像感光材料は当該技術分野では公知であり熱現像感
光材料とそのプロセスについては、たとえば写真工業の
基礎(1979年コロナ社発行)の553頁〜555頁、1978年4
月発行映像情報40頁、ネブレツツ、「フオトグラフイー
とリプログラフイーのハンドブツク」第7版 (Nebletts、Handbook of Photography and Reprograoh
y 7 th Ed.)ヴアン・ノストランド・ラインホールド
カンパニー(Van Nostrand Reinhold Company)の32〜3
3頁、米国特許第3,152,904号、第3,301,678号、第3,39
2,020号、第3,457,075号、英国特許第1,131,108号、第
1,167,777号および、リサーチデイスクロージヤー誌197
8年6月号9〜15ぺージ(RD−17029)、欧州特許公開第
76,492号、同79,056号、特開昭58−28928号、同58−260
08号に開示されている。
また感光銀色素漂白法により、ポジの色画像を形成する
方法については、たとえば、リサーチデイスクロージヤ
ー誌1976年4月号30〜32ページ(RD−14433)、同誌197
6年12月号14〜15ページ(RD−15227)、米国特許第4,23
5,957号などに有用な色素と漂白の方法が記載されてい
る。
また拡散転写法により、ポジ画像を形成する方法として
は、黒白画像を形成する銀塩拡散転写法とカラー画像を
形成するカラー拡散転写法があり、後者は更に表面潜像
型ハロゲン化銀乳剤を使用するタイプのものと直接ポジ
ハロゲン化銀乳剤(特に内部潜像型乳剤)を使用するも
のとに大別される。またこれらの乳剤と組合せて使用さ
れるカラー画像形成材料(色材)もこれらのハロゲン化
銀乳剤の型に応じて色素現像薬や米国特許4,139,379号
に開示されているようなBEND化合物で代表されるポジ型
色材や、拡散性色素を放出するカプラーやレドツクス化
合物で代表されるネガ型色材が使用できる。本発明のハ
ロゲン化銀写真感光材料がカラー写真感光材料の場合、
感光層として青感層、緑感層および赤感層のそれぞれ少
なくとも一層を有し、かつこれらの感光層のすべての特
性曲線が本発明の特徴を有することが好ましい。
本発明の写真感光材料において写真乳剤層その他の層は
写真感光材料に通常用いられているプラスチツクフイル
ム、紙、布などの可撓性支持体またはガラス、陶器、金
属などの剛性の支持体に塗布される。可撓性支持体とし
て有用なものは、硝酸セルロース、酢酸セルロース、酢
酸酪酸セルロース、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の半合
成または合成高分子から成るフイルム、バライタ層また
はα−オレフインポリマー(例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン/ブテン共重合体)等を塗布また
はラミネートした紙等である。
また金属箔膜や金属光分体粒子の充填層を設けて鏡面反
射性や第2種の拡散反射性をもたせた表面をもつ支持体
(例えば特願昭61−168800号や同61−168801号などに記
載されたもの)であつてもよい。支持体は染料や顔料を
用いて着色されてもよい。遮光の目的で黒色にしてもよ
い。これらの支持体の表面は一般に、写真乳剤層等との
接着をよくするために、下塗処理される。支持体表面は
下塗処理の前または後に、グロー放電、コロナ放電、紫
外線照射、火焔処理などを施してもよい。
(参考例) 厚さ180ミクロンのポリエチレンテレフタレートフイル
ム上に次の第1層から第8層を塗布しカラー写真材料10
1〜103を作成した。その層構成と各層を構成する素材に
ついて下表に示す。
同一の支持体上に次の第1層から第11層を塗布しカラー
写真材料104〜113を作成した。
その層構成を下記に示す。
ここで上記層構成のうち(* )で表わした素材の具体
的化合物名は下記のものである。これらは試料101〜113
において共通に使用した。又各層に使用されるカプラー
および退色防止剤等の油溶成分は、表中に示されるカプ
ラー溶媒および酢酸エチル等の補助溶媒に溶解したのち
アルキルベンゼンスルホン酸ソーダー等の乳化剤の存在
下にゼラチン溶液と混合し、ミキサー等により機械的に
混合乳化して塗布液へ添加した。
*1 5−クロル−2−(2−ヒドロキシ−3−t−
ブチル−5−オクチル) *2 リン酸トリノニルエステル *3 2,5−ジセカンダリ−オクチルハイドロキノン *4 トリエチルアンモニウム3−〔2−(3−ベン
ジルロダニン−5−イリデン)−3−ベンズオキサゾニ
ル〕プロパンスルホネート *5 α−ピバロイル−α−〔2,4−ジオキソ−1−
ベンジル−5−エトキシヒダントイン−3−イル)−2
−クロロ−5−〔α−2,4−ジ−t−アミルフエノキ
シ)ブタンアミド〕アセトアニリド *6 2,5−ジタ−シヤリ−オクチルハイドロキノン *7 リン酸−o−クレジルエステル *8 5,5′−ジフエニル−9−エチル−3,3′−ジス
ルホプロピルオキサカルボシアニンナトリウム塩 *9 1−(2,4,6−トリクロロフエニル)−3−
〔2−クロロ−5−テトラデカンアミド〕アニリノ−2
−ピラゾリノ−5−オン *10 3,3,3′,3′−テトラメチル−5,6,5′,6′−テト
ラプロポキシ−1,1′−ビススピロインダン *11 ジ−〔2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メ
チルフエニル〕メタン *12 2,5−ジタ−シヤリ−ヘキシルハイドロキノン *13 リン酸−トリオクチルエステル *14 ポリエチルアクリレート *15 トリエチルアンモニウム3−〔2−{2−〔3−
(3−スルホナトプロピル)ナフト〔1,2−d〕チアゾ
リン−2−イリデンメチル〕−1−ブテニル}−3−ナ
フト〔1,2−d〕チアゾリノ〕プロパンスルホネート *16 5,5′−ジクロル−3,3′−ジ(3−スルホブチ
ル)−9−エチルチアカルボシアニンナトリウム塩 *17 2−〔d−(2,4−ジ−t−アシルフエノキシ)
ブタンアミド〕−4,6−ジクロロ−5−メチルフエノー
ル *18 2−(2−ヒドロキシ−3−Sec−ブチル−5−
t−ブチルフエニル)ベンゾトリアゾール *19 ジオクチルフタレート これらの他に各塗布液には界面活性剤、増粘剤、硬膜剤
が含まれる。
各減色層に使用されるハロゲン化銀乳剤は第一表のよう
な特性をもつものを片側2段混合、両側2段混合、銀電
位コントロール両側混合を用いて調製した。
得られた各試料を、銀蒸着の連続ウエツジを用いて露光
し、下記のカラー反転処理を施した。
処理工程 第一現像(白黒現像) 38℃ 75秒 水洗 38℃ 90秒 反転露光 100lux カラー現像 38℃ 135秒 水洗 38℃ 45秒 漂白定着 38℃ 120秒 水洗 38℃ 135秒 乾燥 処理液組成 (第一現像液) ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸6ナトリ
ウム塩 3.0g 無水亜硫酸カリウム 20.0g チオシアン酸ナトリウム 1.2g 1−フエニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−
3−ピラゾリドン 2.0g 無水炭酸ナトリウム 30.0g ハイドロキノンモノスルホネ−トカリウム塩 30.0g 臭化カリウム 2.5g 沃化カリウム(0.1%水溶液) 2ml 水を加えて 1000ml pHを9.7に合わせる。
(発色現像液) ベンジルアルコール 15.0ml エチレングリコール 12.0ml ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸6ナトリ
ウム塩 3.0g 炭酸カリウム 26.0g 亜硫酸ナトリウム 2.0g 1,2−ジ(2′−ヒドロキシエチル)メルカプトエタ
ン 0.6g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g 3−メチル−4、アミノ−N−エチル−Nβ−メタン
スルホンアミドエチルアニリン硫酸塩 5.0g 臭化ナトリウム 0.5g 沃化カリウム(0.1%水溶液) 0.5ml 水を加えて 1000ml pHを10.5に合わせる。
(漂白定着液) エチレンジアミン−N,N,N′,N′−4酢酸鉄(III)ア
ンモニウム(2水塩) 80.0g メタ重亜硫酸ナトリウム 15.0g チオ硫酸アンモニウム(58%水溶液) 126.6ml 2−メルカプト−1,3,5−トリアゾール 0.20g 水を加えて 1000ml pHを6.5に合わせる。
処理後の色素像のイエロー、マゼンタ、シアン色素濃度
を既述の方法により求め、露光量の対数logEに対してプ
ロツトし、各々、青感層、緑感層、赤感層の特性曲線を
得た。又この曲線(D−logE曲線)からdD/dlogE値(ポ
イントガンマ)を求めた。
感材101〜113についてその使用乳剤の種類とともに各々
の緑感層の特性曲線から得た、本発明に関わる特性値を
掲げた。(第2表) 第2表に記載の通り本実施例における試料102〜103、10
5〜107、109〜113は本発明にかかわるものであり、一方
試料101、104、108は本発明の要件を満たしていない。
これらの試料を用いて透過原稿及び反射原稿に対して調
子再現性の比較をするために、各々同一の透過及び反射
原稿からのプリントを行なつた。
透過原稿としてはフジクロームプロフエツシヨナル反転
フイルム(RDP)(富士写真フイルム(株)製)から得
たカラースライドを使用し、反射原稿としてはフジカラ
ーペーパー(ハイテクカラーペーパー12)(富士写真フ
イルム(株)製)から得たカラープリントを用いた。
各々の原稿について原稿上の濃度0.2の点と0.3点がプリ
ント上で示す濃度差をΔD(0.2−0.3)とした。同様に
原稿上の濃度1.5の点と1.6の点がプリント上で示す濃度
差をΔD(1.5−1.6)とした。原稿上で濃度差0.1を示
すこれらの点がプリント上でも0.1に近く再現されるこ
とが好ましい。試料101〜113についてこれらの値を第2
表に掲げた。
又、各プリント上での最低濃度も示した。原稿の最低濃
度は透明陽原画で0.05、反射原画で0.12であつた。
第2表にはマゼンタ(緑感層)に関するデーターのみを
示したが、シアン(赤感層)、イエロー(青感層)につ
いても全く同様の結果が得られた。
第2表で明らかなように比較例においてはいずれも最低
濃度が高く、ハイライト部の濃度があがり、暗くみえる
のに対し、本発明による試料はいずれも原稿の白さを損
なうことが少ない。
さらに試料101〜103を比較すると、比較例の試料101で
はΔD(0.2−0.3)が0.018しかなく原稿のハイライト
の階調が圧縮されて表現されるのに対し、本発明の試料
102、103は、その値が比較的高く、原稿の元の濃度差0.
1により近くなつており、より忠実に原稿の調子を再現
している。これらのことは104〜113の試料についても同
様であり、試料110〜113においてはさらに原稿に近いプ
リントが得られた。
一方反射原画を用いた場合も同様に本発明によればオリ
ジナルにより近い最低濃度と濃度差が得られている。特
に反射原稿では、原稿の最も明るい部分でも十分な反射
光量が得にくいために、比較例ではいずれも最低濃度が
高くなつているのに対し、本発明によれば、原稿により
近い低い最低濃度が達成されているのがわかる。比較例
の感材で原稿に忠実な最低濃度を得るためには、露光量
をあげることが必要であり、この場合には高濃度の再現
が十分に出来なくなる問題が生じる。
さらに上記試料101〜113について、下記に示す処理工程
及び処理液組成のものを使用した以外は実施例1と同様
にして実施したところ、実施例1と同様の結果を得た。処理工程 時間 温度 第一現像 60秒 38℃ 第一水洗 60〃 33〃 発色現像 90〃 38〃 漂 白 60〃 38〃 漂白定着 60〃 38〃 第二水洗 60〃 33〃乾 燥 45〃 75〃 各処理液の組成は、以下のとおりであつた。
pHは、塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
pHは、塩酸又は水酸化カリウムで調整した。
pHは、塩酸又は水酸化カリウムで調整した。
pHは、酢酸又はアンモニア水で調整した。
pHは、酢酸又はアンモニア水で調整した。
第二水洗液 母液、補充液とも 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型アニオン交
換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充填した混床式
カラムに通水してカルシウム及びマグネシウムイオン濃
度を3mg/l以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌール
酸ナトリウム20mg/lと硫酸ナトリウム1.5g/lを添加し
た。この液のpHは6.5〜7.5の範囲にある。
実施例 以下の如くして乳剤A及び乳剤Bを製造した。
乳剤A 臭化カリウムの水溶液と硝酸銀の水溶液をAg1モルあた
り0.56gの3,4−ジメチル−1,3−チアゾリン−2−チオ
ンを添加したゼラチン水溶液に激しく攪拌しながら、75
℃で約20分を要して同時に添加し、平均粒子径が0.21μ
mの八面体単分散の臭化銀乳剤を得た。この乳剤に銀1
モル当りそれぞれ55mgのチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸
(4水塩)を加えて75℃で80分間加熱することにより化
学増感処理を行なつた。こうして得た臭化銀粒子をコア
として、第1回目と同じ沈澱環境でさらに40分間処理す
ることによりさらに成長させ、最終的に平均粒子径0.45
μmの八面体単分散コア/シエル臭化銀乳剤を得た。水
洗、脱塩後のこの乳剤に銀1モル当りそれぞれ3.1mg量
のチオ硫酸ナトリウムおよび塩化金酸(4水塩)を加え
60℃で60分加熱して化学増感処理を行い、内部潜像型ハ
ロゲン化銀乳剤Aを得た。
乳剤B 臭化カリウムの水溶液と硝酸銀の水溶液をAg1モルあた
り0.56gの3,4−ジメチル−1,3−チアゾリン−2−チオ
ンを添加したゼラチン水溶液に激しく攪拌しながら、75
℃で約20分を要して同時に添加し、平均粒子径が0.42μ
mの八面体単分散の臭化銀乳剤を得た。この乳剤に銀1
モル当りそれぞれ55mgのチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸
(4水塩)を加えて75℃で80分間加熱することにより化
学増感処理を行なつた。こうして得た臭化銀粒子をコア
として、第1回目と同じ沈殿環境でさらに40分間処理す
ることによりさらに成長させ、最終的に平均粒子径0.9
μmの八面体単分散コア/シエル臭化銀乳剤を得た。水
洗脱塩後この乳剤に銀1モル当りそれぞれ2.3mg量のチ
オ硫酸ナトリウムおよび塩化金酸(4水塩)を加え60℃
で60分加熱して化学増感処理を行い、内部潜像型ハロゲ
ン化銀乳剤Bを得た。
乳剤C 乳剤Aにおいて、臭化銀コア粒子形成時に銀に対し10-4
モルの塩化鉛を加え、乳剤Aと同様の化学増感を施し、
シエル付を行なつた平均粒子径0.45μmの八面体単分散
コア/シエル臭化銀乳剤を得、更に乳剤Aと同様の処理
を行ない乳剤Cを得た。
乳剤D 乳剤Cの塩化鉛の代りに10-4モルの塩化ロジウムを用い
て乳剤Cと同様にして乳剤Dを得た。
乳剤E 乳剤Cの塩化鉛の代りに10-4モルの黄血塩を用いて乳剤
Cと同様にして乳剤Eを得た。
乳剤F 乳剤Cの塩化鉛の代りに10-4モルの六塩化イリジウム・
2カリウム塩を用いて乳剤Cと同様にして乳剤Fを得
た。
コア/シエル型内部潜像型乳剤AとBを2:3の割合で用
いてポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体の上に
第3表に示す層構成の全重層カラー印画紙(201)を作
成した。塗布液は下記の様にして調製した。
第1層塗布液調製:マゼンタカプラー(a)10g及び色
像安定剤(b)2.3gに酢酸エチル10ml及び溶媒(c)4m
lを加え溶解しこの溶液を10%ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム5mlを含む10%ゼラチン水溶液90mlに乳
化分散させた。一方、前記のハロゲン化銀乳剤(Ag70g/
kg含有)に下記に示す赤感性色素をハロゲン化銀1モル
当り2.0×10-4モル加え赤感性乳剤としたもの90gをつく
つた。
さらに造核剤(*イ)をハロゲン化銀1モル当り6.5×1
0-4モル及び造核剤促進剤(*ロ)をハロゲン化銀1モ
ル当り5×10-6モル加えた後、乳化分散物と乳剤と現像
促進剤とを混合溶解し第1表に示す組成となる様にゼラ
チンで濃度を調節して第1層用塗布液を調製した。
第2層〜第7層用塗布液も第1層用塗布液と同様の方法
で調製した。
各層のゼラチン硬化剤として1−オキシ−3,5−ジクロ
ロ−s−トリアジンナトリウム塩を用いた。
第5、3、1層の分光増感色素としては夫々下記の化合
物を用いた。
青感性乳色素; 赤感性乳色素; 緑感性色素 第3表における(*1)〜(*19)は実施例−1に記し
た化合物であり、(*a)〜(*e)は夫々下記の化合
物である。
造核剤(*イ)、及び造核促進剤(*ロ)を下記に示
す。
試料(201)の乳剤Aを乳剤C、乳剤D、乳剤E、乳剤
Fにおきかえて、試料(202)、(203)、(204)、(2
05)を作成した。
このようにして作成されたカラー印画紙をウエツジ露光
(1/10秒、10CMS)を与えた後に下記の処理を行ない濃
度測定をした。
安定浴の補充方式は、安定浴に補充し、安定浴のオ
ーバーフロー液を安定浴に導き、安定浴のオーバー
フロー液を安定浴に導く、いわゆる向流補充方式とし
た。
〔発色現像液〕 母液 ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 g ベンジルアルコール 12.8 g ジエチレングリコール 3.4 g 亜硫酸ナトリウム 2.0 g 臭化ナトリウム 0.26g 硫酸ヒドロキシルアミン 2.60g 塩化ナトリウム 3.20g 3−メチル−4−アミノ−N− 4.25g エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−
アニリン炭酸カリウム 30.0 g蛍光増白剤(スチルベン系) 1.0 g 水を加えて 1000 ml pH 10.20 pHは水酸化カリウム又は塩酸で調整した。
〔漂白定着液〕 母液 チオ硫酸アンモニウム 110 g 亜硫酸水素ナトリウム 10 g ジエチレントリアミン五酢 56 g 酸鉄(III)アンモニウム1水塩エチレンジアミン四
酢酸2 5 g ナトリウム・2水塩2−メルカプト−1,3,4− 0.5g トリアゾール 水を加えて 1000ml pH 6.5 pHはアンモニア水又は塩酸で調整した。
〔安定液〕 母液 1−ヒドロキシエチリデン 1.6 ml −1,1′−ジホスホン酸(60%)塩化ビスマス 0.35g ポリビニルピロリドン 0.25g アンモニア水 2.5 ml ニトリロ三酢酸・3Na 1.0 g 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オ
ン 50 mg 2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン 50mg 蛍光増白剤(4,4′−ジア ミノスチルベン系) 1.0g 水を加えて 1000ml pH 7.5 pHは水酸化カリウム又は塩酸で調整する。
その結果を第4表に示す。
試料(201)〜(205)について、実施例1と同様な透過
原稿及び反射原稿からの複写を行なつたところ同様に試
料(202)と(203)の方が原稿により忠実な、白地の再
現やハイライト部の調子再現の優れた画像を得ることが
できた。
試料(204)と(205)は(201)よりは若干効果は認め
られるが充分なものではなかった。
(発明の効果) 本発明によれば、低濃度域から高濃度域に亘り、広範囲
に原画に忠実な調子再現を与えるポジ−ポジ型ハロゲン
化銀写真感光材料が得られる。これにより、原画に忠実
な反射型、半透過型、透過型の複製を得ることが可能で
あり、実用上きわめて有益である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の直接ポジハロゲン化銀カラー写真感
光材料のD−logE曲線(実線)及びdD/dlogE−logE曲線
(破線)の一例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−231550(JP,A) 特開 昭59−172030(JP,A) 特開 昭61−50135(JP,A) 特開 昭63−91658(JP,A) 特開 昭50−138820(JP,A) 特開 昭63−128337(JP,A) 特開 昭58−209738(JP,A) 特開 昭60−41035(JP,A) 特公 平4−52449(JP,B2)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不透明、半透明又は透明支持体上に1層以
    上の感光層を塗布してなるポジ−ポジ型ハロゲン化銀写
    真感光材料であって、該感光層に含まれる乳剤の少なく
    とも1種類は内潜型直接ポジ乳剤であり、かつ該乳剤は
    コア/シェル型ハロゲン化銀粒子を含有し、該粒子はコ
    ア形成中にロジウム化合物もしくは鉛化合物を存在させ
    たものであり、該感光材料の特性曲線において、i)現
    像濃度から最低濃度を引いた濃度値を最高濃度で除した
    値で0.3〜0.7に対応する露光域内の各点におけるポイン
    トガンマの平均値(A)が1〜3で、且つその変動幅が
    該露光域内のポイントガンマの平均値に対して±15%以
    内であり、更にii)現像濃度から最低濃度を引いた濃度
    値で0.05以上0.1未満に対応する露光域内の各点におけ
    るポイントガンマの平均値(B)が0.2以上であり、且
    つiii)現像濃度から最低濃度を引いた濃度値で0.1〜0.
    2に対応する露光域内の各点におけるポイントガンマの
    平均値(C)が0.3以上である事を特徴とするハロゲン
    化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】前記AとCの関係式:(A2×C)の値が0.
    8〜10である事を特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    のハロゲン化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】支持体上に青感層、緑感層および赤感層の
    それぞれ少なくとも一層を有し、かつこれらの感光層の
    すべての特性曲線が特許請求の範囲第1項記載の条件を
    満たすことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
JP61274909A 1986-11-18 1986-11-18 ハロゲン化銀写真感光材料 Expired - Lifetime JPH0690432B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61274909A JPH0690432B2 (ja) 1986-11-18 1986-11-18 ハロゲン化銀写真感光材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61274909A JPH0690432B2 (ja) 1986-11-18 1986-11-18 ハロゲン化銀写真感光材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63128337A JPS63128337A (ja) 1988-05-31
JPH0690432B2 true JPH0690432B2 (ja) 1994-11-14

Family

ID=17548221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61274909A Expired - Lifetime JPH0690432B2 (ja) 1986-11-18 1986-11-18 ハロゲン化銀写真感光材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0690432B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06236006A (ja) * 1993-02-10 1994-08-23 Fuji Photo Film Co Ltd ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JP7405827B2 (ja) * 2018-08-21 2023-12-26 ウミコレ・ガルファノテフニック・ゲーエムベーハー 銀の非シアン系析出用電解質

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59214027A (ja) * 1983-05-20 1984-12-03 Konishiroku Photo Ind Co Ltd X線用ハロゲン化銀写真感光材料
JPH0623832B2 (ja) * 1984-08-17 1994-03-30 富士写真フイルム株式会社 ハロゲン化銀カラ−反転反射プリント感光材料
JPS61231550A (ja) * 1985-04-06 1986-10-15 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 画像形成方法
JPS6391658A (ja) * 1986-10-06 1988-04-22 Fuji Photo Film Co Ltd 直接ポジカラ−画像形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63128337A (ja) 1988-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4775617A (en) Silver halide color photographic material containing monodispersed tabular silver halide grains
JPH0216906B2 (ja)
JPH0643605A (ja) カラー写真記録材料
US5024925A (en) Method of forming color image from a color reversal photographic material comprising a specified iodide content and spectral distribution
JPH0619075A (ja) 写真記録材料
JPH0643606A (ja) カラー写真記録材料
JPH0690432B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
US5378591A (en) Reversal color photographic material
JP2942956B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH07140594A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料及び画像形成方法
EP0537234B1 (en) Reversal color photographic material with a fine grain sublayer
JP3391599B2 (ja) 写真要素および可視画像提供方法
JPS62220954A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3616197B2 (ja) 改良された感度を有するハロゲン化銀写真成分
JPH11143033A (ja) 映画用カラー写真プリント要素
JPS6391658A (ja) 直接ポジカラ−画像形成方法
JP2582547B2 (ja) ハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方法
JPH1165045A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法並びに画像形成方法
Vittum A Tutorial Paper: Chemistry and Color Photography
JPH05188545A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JPH10186558A (ja) ハロゲン化銀乳剤及びハロゲン化銀写真感光材料
JPH1165044A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法並びに画像形成方法
JPS61196241A (ja) カラ−反転写真感光材料の処理方法
JPH05127295A (ja) 直接ポジ写真感光材料
JPH01112238A (ja) ハロゲン化銀カラー写真画像形成方法