JPH069005Y2 - 溶融メッキ鋼板用搬送ロール - Google Patents

溶融メッキ鋼板用搬送ロール

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JPH069005Y2
JPH069005Y2 JP1988166662U JP16666288U JPH069005Y2 JP H069005 Y2 JPH069005 Y2 JP H069005Y2 JP 1988166662 U JP1988166662 U JP 1988166662U JP 16666288 U JP16666288 U JP 16666288U JP H069005 Y2 JPH069005 Y2 JP H069005Y2
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roll
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進治 谷本
一成 秋永
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Nippon Steel Corp
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  • Coating With Molten Metal (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、溶融メッキ槽から送り出された鋼板を搬送す
るときに使用する搬送ロールに関する。
〔従来の技術〕
鋼板等の金属板の耐食性を向上させるため、亜鉛,錫,
アルミ等の金属又はこれらの合金を溶融メッキする方法
が知られている。第4図は、この溶融メッキ方法によっ
て、連続走行する鋼帯にメッキ層を形成するときの設備
構成を概略的に示したものである。メッキされる鋼板51
は、ターンダウンロール52によってメッキ浴53を保持す
るポット54に導かれる。鋼板51は、ポット54内でポット
ロール55によって進行方向を曲げられ、サポートロール
56を経てメッキ浴53から搬出される。そして、ワイピン
グノズル57によりメッキ金属の付着量を調整した後、搬
送ロール58で後続する工程に送られる。
このとき、搬送ロール58は、表面に形成されたメッキ層
が半溶融状態にある高温の鋼板51に接触する。このよう
な苛酷な使用条件に耐えるものとしては、耐熱性,耐摩
耗性,耐食性等に優れたロールが要求される。この点、
たとえば実公昭51-34905号公報においては全表面に無電
解ニッケルメッキ被膜を形成したロール、特公昭52-229
34号公報においてはCo−Cr−W系合金を肉盛りしたロ
ール等が提案されている。
しかしながら、これら搬送ロールにおいては、表面層が
金属質であるためメッキ金属に対する濡れ性が高く、鋼
板表面に付着している半溶融状態のメッキ金属をピック
アップし易い。鋼板表面からピックアップされたメッキ
金属は、搬送ロールの周面で凝固し、後続するメッキ鋼
板の表面に押し疵を発生させる原因となる。このように
して押し疵が付けられたメッキ鋼板は、その部分のメッ
キ層が薄くなり、極端な場合は基地の鉄表面が露出す
る。その結果、耐食性及び外観性が著しく損なわれ、商
品価値のないものとなる。
そこで、本考案者等は、この押し疵の発生を防止する搬
送ロールとして、第5図に示すように炭素繊維とアラミ
ド樹脂繊維との混紡織布61で金属製ロール62の周面を取
り囲んだものを開発し、実願昭61-119397号(実開昭63-
27466号公報)として出願した。この混紡織布61は、耐
食性,耐熱性に優れ、しかもメッキ金属に対する濡れ性
も低い材料である。そのため、鋼板51の表面に付着して
いる半溶融状態のメッキ金属がピックアップされること
なく、鋼板51を搬送することができる。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、前述した先願で提案した搬送ロールにおいて
は、混紡織布61を使用している。この混紡織布61とし
て、金属製ロール62の周面に対して一枚物として取り付
けるほどに広い幅をもったものが入手できない。そこ
で、幅の狭い混紡織布61を、第5図に示すようにスパイ
ラル状にして金属製ロール62に巻き付けている。そのた
め、混紡織布61の隣接する周回部分の間に、継目63が形
成される。
このような表面状態をもつ搬送ロールを使用して、メッ
キ金属が未だ半溶融状態にあるメッキ鋼板を搬送すると
き、継目63がメッキ層に転写され易い。その結果、メッ
キ層に筋模様が入った製品となり、外観性を劣化させる
恐れがある。
そこで、本考案は、炭素繊維系の不織布を使用して、継
目がなく耐濡れ性に優れた表面層を金属製ロールの周面
に形成することにより、表面性状及び外観性に優れたメ
ッキ層をもつメッキ鋼板を製造することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案の溶融メッキ鋼板用搬送ロールは、その目的を達
成するために、炭素繊維の不織布又は炭素繊維とアラミ
ド樹脂繊維との混合不織布を、金属製ロールの周面に設
けたことを特徴とする。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら、実施例により本考案の特徴
を具体的に説明する。
本実施例の搬送ロールは、第1図の側面図で示すよう
に、金属製ロール1の周面に炭素繊維不織布又は炭素繊
維とアラミド樹脂繊維との混合不織布2を設けている。
金属製ロール1は、第2図及び第3図で示すように、シ
ャフト3に取り付けたロール鉄心4を備えている。この
ロール鉄心4にたとえばリング状に成形した複数の不織
布2を嵌挿した後、両側から側板5で不織布2を押さえ
込み、ボルト6で固定する。或いは、金属製ロール1周
面の軸方向長さに合わせて製作した筒状の不織布2をロ
ール鉄心4に嵌挿しても良い。
不織布2としては、搬送ロールの表面硬度を上げるた
め、約1〜3mmの厚みをもつことが好ましい。不織布2
の厚みが大きすぎると、繊維が途中で腰折れを起こし、
スリップ,波打ち等を生じ易く、メッキ鋼板の搬送が不
安定になる。他方、不織布2の厚みが小さすぎると、リ
ング状不織布の周方向の強度が低下し、両側から固定す
るときに円周方向に破断する恐れがある。
炭素繊維は耐熱性に優れた材料であり、しかも溶融状態
のメッキ金属に対する濡れ性も低い。したがって、この
炭素繊維を周面に設けることにより、搬送ロールがメッ
キ鋼板からメッキ金属をピックアップすることがなくな
る。
また、不織布2の強度が必要とされるときに、アラミド
樹脂繊維を炭素繊維に混合することが好ましい。このア
ラミド樹脂繊維は、耐熱性及び強度に優れた材料であ
り、耐久性のある不織布2が得られる。アラミド樹脂繊
維の割合が多くなるにしたがって、強度の向上は見られ
るが、耐ピックアップ性が劣化する。この点から、炭素
繊維に対するアラミド樹脂繊維の混合割合は50%以下と
することが必要である。なお、アラミド樹脂繊維の混合
割合は、好ましくは30〜40%の範囲とする。
また、不織布の劣化を防ぎ、寿命を長くするために、ロ
ール外周部をスプレーで水冷することが好ましい。
以上に説明した搬送ロールを、第4図に示した溶融メッ
キラインに組み込み、鋼板を溶融亜鉛メッキした。メッ
キ浴53の温度を460℃に維持し、亜鉛メッキされた鋼板
を100m/秒の速度でメッキ浴53から送り出した。そし
て、このメッキ鋼板をガスワイピングし、目付け量300
g/m2に調整した。このメッキ鋼板が搬送ロール58に到
達したとき、亜鉛メッキ層の表面温度は300℃であり、
粘稠な半溶融状態にあった。
このメッキ鋼板に接触する搬送ロール58として不織布2
を周囲に設けた本実施例の搬送ロールを使用したとこ
ろ、メッキ鋼板から亜鉛をピックアップすることが皆無
となり、ピックアップに起因した押し疵が転写されるこ
ともなく、優れた表面性状をもつメッキ鋼板を製造する
ことができた。また、耐熱性,耐久性も優れており、1
年以上にわたって搬送ロールを使用することができた。
これに対し、無電解ニッケルメッキ層を周面に形成した
搬送ロールを使用した場合、得られたメッキ鋼板に押し
疵が発生していた。また、500時間使用後に無電解ニッ
ケルメッキ層の一部に剥離が見られたため、搬送ロール
の補修が必要とされた。
なお、以上の例においては、側板5でリング状の不織布
2を挟み込むことにより、ロール鉄心4の周面に取り付
ける方法を使用した。しかし、本考案は、これに拘束さ
れるものではなく、たとえば接着剤によって不織布をロ
ール鉄心の周面に接着させる方式を採用しても良い。
〔考案の効果〕
以上に説明したように、本考案においては、炭素繊維不
織布又は炭素繊維とアラミド樹脂繊維との混合不織布を
継目のない状態で搬送ロールの周面に設けているため、
半溶融状態のメッキ金属が表面にあるメッキ鋼板が搬送
ロールに接触したとき、メッキ鋼板から搬送ロール周面
にメッキ金属がピックアップされることがない。また、
織布をスパイラル状にロール周面に巻いた場合と異なり
不織布に継目がないため、継目に起因する筋模様が搬送
後のメッキ鋼板に形成されることもない。このようにし
て、本考案によるとき、表面性状に優れた高品質のメッ
キ鋼板が長期間にわたって安定した条件下で製造され
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案実施例の搬送ロールを示す側面図、第2
図は同じく正面図、第3図は一部断面図である。他方、
第4図は溶融メッキラインを説明するための概略図であ
り、第5図は織布をロール周面に巻き付けた搬送ロール
を示す。 1:金属製ロール、2:不織布 3:シャフト、4:ロール鉄心 5:側板、6:ボルト

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素繊維の不織布又は炭素繊維とアラミド
    樹脂繊維との混合不織布を、金属製ロールの周面に設け
    たことを特徴とする溶融メッキ鋼板用搬送ロール。
JP1988166662U 1988-12-22 1988-12-22 溶融メッキ鋼板用搬送ロール Expired - Lifetime JPH069005Y2 (ja)

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JP1988166662U JPH069005Y2 (ja) 1988-12-22 1988-12-22 溶融メッキ鋼板用搬送ロール

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JPH0287061U JPH0287061U (ja) 1990-07-10
JPH069005Y2 true JPH069005Y2 (ja) 1994-03-09

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