JPH0690047B2 - 移動量検出装置 - Google Patents

移動量検出装置

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JPH0690047B2
JPH0690047B2 JP1014697A JP1469789A JPH0690047B2 JP H0690047 B2 JPH0690047 B2 JP H0690047B2 JP 1014697 A JP1014697 A JP 1014697A JP 1469789 A JP1469789 A JP 1469789A JP H0690047 B2 JPH0690047 B2 JP H0690047B2
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正幸 渡辺
伸広 藤原
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エスエムシー株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は移動量検出装置に関し、一層詳細には、磁気ス
ケール、スリット板等の検知信号発生用部材と当該検知
信号発生用部材との協働のもとに信号を導出する磁気検
出装置、受発光素子等の検知素子とによって、当該検知
信号発生用部材と検知信号との間の相対移動量、相対速
度等(以下、必要に応じて変位置という)を前記検知素
子から導出される信号に基づき検出する移動量検出装置
に関する。
[発明の概要] 本発明は検知信号発生用部材と、当該検知信号発生用部
材に対応して信号を導出する検知素子との間における相
対移動量を前記検知素子から導出される信号に基づき検
出する移動量検出装置に関し、同一の幅lの作用の異な
る検知信号発生用機能部が交互に連設された検知信号発
生用部材に対向して、前記幅2l間の相対移動量において
1周期(ここで周期は、サイクル、周波数の波長をい
う)の正弦波および余弦波信号を導出する検出素子でな
る検知器が採用されると共に、2n-1周期信号を導出する
ように構成された検出手段を二組連接し、且つ夫々から
導出される信号の位相差が90゜/2nとなるべく形成して2
n-1周期の正弦波および余弦波信号を得、得られた信号
の夫々の1周期分を前記検出器から導出される1周期信
号と同数の位相分割等の信号処理を施すことにより、変
位量の検出における分解能が前記検知器から導出される
1周期信号に対して2n倍に向上するようにしたものであ
る。
[発明の背景] 近時、変位量を測定する際に変位センサが採用された移
動量検出装置が多用される。変位センサはその移動に伴
い磁束密度または光量等を変化せしめるように、作用の
異なる検知信号発生用機能部が交互に連設された検知信
号発生用部材と、前記変化の量を検知して信号を導出す
る検知素子等を含む。
当該移動量検出装置では、変位量の測定にリニア型変位
センサが採用され、また、回転体の変位量の測定にはロ
ータリ型変位センサが採用されている。例えば、リニア
型で、且つ前記検知信号発生用機能部としての磁気式の
変位センサを採用する検知手段では、同一幅のS極性お
よびN極性の磁石あるいは磁化部分が交互に配列された
前記検知信号発生用部材としての磁気スケールが移動体
に固着される。そして、前記磁気スケールの近傍に配設
された磁気検知素子から磁気スケールの移動に相応した
信号が導出されるように構成されている。ここで、前記
リニア型の磁気式の変位センサを採用する検知手段を第
1図に示す。図に示される例は移動体12に磁気スケール
14が固着され、当該磁気スケール14は同一の幅lのS極
性またはN極性の磁化部分が交互に形成されている。ま
た、磁気スケール14の近傍には一組の可飽和コア等の磁
気検知素子16aおよび16bが3/2l離間して、且つ平行に配
設されている。そして、移動体12の方向ViあるいはVoに
おける2l分の移動に伴い、磁気検知素子16aおよび16bか
ら第2図に示される正弦波および余弦波信号S1およびS2
が同時に導出される。斯かる後、当該正弦波および余弦
波信号S1およびS2の1周期を信号処理部20で位相分割等
の信号処理を施し、相対移動量を示す信号S3が導出され
る。さらに、幅2l分の相対移動量における分解能の向上
を図るため、前記幅lをより小なる値に形成し、且つ磁
気検知素子間の距離3/2lを相応して離間せしめ、それに
より分解能の向上を図る検知手段が知悉されている。
斯かる分解能の向上を図るための検知手段は導出される
信号の1周期の位相分割をより大なる数にするか、ある
いはS極性およびN極性の幅lを極力小なる値に形成す
ると共に、相応した磁気検知素子等の機能が必要とされ
る。従って、比較的高性能の電気的な処理回路と共に精
密な機械的構成が必要とされる。その処理回路あるいは
機械的構成における作用および機能に限界を有してお
り、より分解能の向上を図るためには処理回路あるいは
機械的構成等の技術的な困難を伴う不都合を露呈する。
[発明の目的] 本発明は前記の不都合を克服するためになされたもので
あって、検知信号発生用部材との幅2l分の相対移動にお
いて、先ず1周期の正弦波および余弦波信号を導出する
検出素子からなる検知器を、45゜の位相差の信号を導出
する間隔で連接し、夫々の検知器から導出される夫々の
1周期の正弦波および余弦波信号を2周期の信号に生成
し、且つ形成された信号を合成して2周期の正弦波およ
び余弦波信号を形成する2周期信号検出手段を形成し、
次に、前記2周期信号検出手段を22.5゜の位相差を有す
る信号を導出すべき間隔で連接し、夫々2周期検出手段
から導出される夫々の2周期の正弦波および余弦波信号
とから4周期の信号を生成し、且つ生成された信号を合
成して4周期の正弦波および余弦波信号を生成する4周
期信号検出手段を形成する。このように、2周期および
4周期信号検出手段が夫々関連性のもとに形成される過
程、すなわち、帰納的に理解されるように、前記検知器
から導出される1周期信号に対して2n-1周期信号を導出
する検出手段を二組連接し、しかも位相差が90゜/2nを
有するように構成して、2n-1周期の正弦波および余弦波
信号を得、得られた信号の夫々の1周期分を前記検出器
から導出される1周期の信号と同数の位相分割等の信号
処理を施して相対移動量を示す信号を導出することによ
り、変位量の検出における分解能が前記検知器から導出
される1周期信号に対して2n倍に向上する移動量検出装
置を提供することを目的とする。
[目的を達成するための手段] 前記の目的を達成するために、本発明は、検知信号発生
用部材と当該検知信号発生用部材に対応して信号を導出
する検知素子との間における相対移動量を前記検知素子
から導出される信号に基づき検出する移動量検出装置に
おいて、同一の幅(l)の作用の異なる検知信号発生用
機能部が交互に連設された検知信号発生用部材と、当該
検知信号発生用部材との移動量2lの相対移動に対応して
正弦波信号を導出する第1の検知素子と余弦波信号を導
出する第2検知素子とからなる一組の検知器とを備え、
当該検知器は2n個連設されると共に、当該2n個を所定の
個数で区分し且つ2n-1周期信号を導出する二組の検知手
段が形成され、前記検知手段間にあって90゜/2nの位相
差信号が導出されると共に前記検知手段から導出される
信号から2n-1周期信号を導出する位置検知信号形成部と
を備え、位置検知信号形成部は検知手段を構成する各検
知器の第1および第2の検出素子の出力を夫々各別に全
波整流する第1および第2の全波整流回路と第1の全波
整流回路の出力と第2の全波整流回路の出力の差をとる
差動増幅器とを備えることを特徴とする。
[実施態様] 次に、本発明に係る移動量検出装置について好適な一実
施態様を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説
明する。また、本実施態様では理解を容易になすため表
記G1で第1の実施態様の構成を説明し、次に、表記G2
第1の実施態様の作用および効果を説明する。さらに、
表記G3で第1の実施態様の変形例を説明し、また、表記
G4で第2の実施態様の構成を説明する。また、表記G5
第2の実施態様の作用および効果を説明し、表記G6にお
いて第2の実施態様の変形例を説明する。なお、文中の
煩瑣を避けるため同一の構成要素には同一の参照符号を
付し、また重複した説明は省略する。
〈G1〉第1の実施態様の構成(第3図) 第3図は第1の実施態様に係る磁気スケールと磁気検知
素子を採用した移動量検出装置を示し、当該移動量検出
装置は移動体に32に取着された磁気スケール34と、当該
磁気スケール34の近傍に対向、且つ平行して配設される
と共に、磁気スケール34の矢印方向ViあるいはVoへの移
動に伴い磁気を感知して信号を導出する磁気ヘッド38と
を有している。さらに、磁気ヘッド38から供給される信
号を所定の信号に形成して導出する信号処理部40とで概
略構成されている。磁気スケール34は同一幅lのS極性
Sa乃至SnおよびN極性Na乃至Nnの磁化部分を有した、例
えば、磁石が交互に配列されている。
前記磁気ヘッド38は、例えば、可飽和コアが採用されて
いる。なお、印加電圧に関する回路等は省略する。そし
て、可飽和コア42と当該可飽和コア42と1/2l離間された
位置に可飽和コア44が配設されている。さらに、可飽和
コア44と1/4l離間された位置に可飽和コア46が配設さ
れ、また、当該可飽和コア46と1/2l離間された位置に可
飽和コア48が配設されている。この場合、可飽和コア42
乃至48は一直線上に配置されている。このように構成さ
れることにより、幅lのS極性とN極性の磁石が交互に
並べられた磁気スケール34に対し、磁気ヘッド38は1/2l
間隔で形成された2個の可飽和コアからなる検出部が1/
4l間隔で二組配置されていることが諒解されよう。
前記可飽和コア42乃至48からは検知信号S4乃至S7が導出
される。前記信号処理部40は可飽和コア42から導出され
る検知信号S4が供給される全波整流回路52と、過飽和コ
ア44から導出される検知信号S5が供給される全波整流回
路54とを備え、さらに可飽和コア46から導出される検知
信号S6が供給される全波整流回路56と、可飽和コア48か
ら導出される検知信号S7が供給される全波整流回路58と
を備える。また、全波整流回路52および54とから導出さ
れる整流信号S8およびS9が供給される差動増幅器62と、
全波整流回路56および58とから導出される整流信号S10
およびS11が供給される作動増幅器64とを有している。
なお、差動増幅器62および64は出力端子T1およびT2を含
む。
〈G2〉第1の実施態様の作用および効果(第3図、第4
図) 以上のように構成される第1の実施態様の作用並びに効
果について説明する。
第3図の矢印方向ViあるいはVoへの磁気スケール34を幅
2l分だけ移動すると、第4図Aに示されるように、可飽
和コア42および44から余弦波および正弦波の検知信号S4
およびS5が導出される。また、同時に、第4図Bに示さ
れるように、可飽和コア46および48から正弦波および余
弦波の検知信号S6およびS7が導出される。さらに、前記
検知信号S4およびS5は全波整流回路52および54で夫々全
波整流が行われ、第4図Cに示される整流信号S8および
S9が導出される。また、同時に検知信号S6およびS7が全
波整流回路56および58で全波整流が行われて、第4図D
に示される整流信号10およびS11が導出される。
ここで、整流信号S8、S9およびS10、S11は差動増幅器62
および64に夫々供給され、ここで、第4図EおよびFに
示されるように、差の信号が増幅せしめられ、前記検知
信号S4、S5およびS6、S7に対して2周期に生成された出
力信号S12およびS13が出力端子T1およびT2に導出され
る。
このようにして導出された出力信号S12およびS13は、例
えば、図示しない位相分割回路等を有した移動量検出信
号形成部に供給される。当該移動量検出信号形成部の処
理においては、先ず、第4図Gに示されるように、出力
信号S12およびS13を余弦波および正弦波信号に合成し、
次に、2周期信号の位相分割を行うことにより、1周期
分の位相分割等の信号処理に比較して分解能は2倍にな
る。
〈G3〉第1の実施態様の変形例(第5図) 前記第1の実施態様において、磁気ヘッド38における可
飽和コアの形状は比較的大なるものであり、その物理的
な配置に比較的困難を伴う場合を生起する。このような
場合に有効な変形例を第5図に示す。この場合、可飽和
コア42aと可飽和コア44aとの間が3/2l離間されて配設さ
れている。さらに、可飽和コア44aと11/4l離間された位
置に可飽和コア46aが配設され、また、当該可飽和コア4
6aと、3/2l離間された位置に可飽和コア48aが配設され
ている。
このように構成される可飽和コア42a乃至48aから導出さ
れる検知信号S4a、S5aおよびS6a、S7aは信号処理部40に
供給され、出力信号S12aおよびS13aが出力端子T1および
T2に導出される。
当該構成の作用および信号処理における波形等は前記第
1の実施態様と基本的に同様であり、その詳細な説明は
省略する。このような可飽和コア42a乃至48aの配列が行
われる際には、その取着の作業等が困難を伴うことなく
出来る利点がある。
〈G4〉第2の実施態様の構成(第6図) 第2の実施態様を説明する。当該実施態様では移動体32
に取着された磁気スケール34と、当該磁気スケール34の
近傍に対向、且つ並列に配置され、磁気スケール34の移
動に伴う磁気を感知して信号を導出する磁気ヘッド38と
を有している。さらに、磁気ヘッド38から供給される信
号を所定の信号に形成して導出する信号処理部40とで概
略構成されている。前記磁気スケール34は第1の実施態
様と同様に構成されている。また、磁気ヘッド38は、例
えば、可飽和コアが用いられると共に第1検出部90およ
び第2検出部95に2区分されている。
第1検出部90は可飽和コア102と1/2l離間された位置に
可飽和コア104が配設されている。さらに、可飽和コア1
04と1/4l離間された位置に可飽和コア106が配設され、
また、当該可飽和コア106と1/2l離間された位置に可飽
和コア108が配設されている。また、第2検出部95は第
1検出部90内の可飽和コア108と1/8l離間された位置に
可飽和コア110が配設されている。また、可飽和コア110
と1/2l離間された位置に可飽和コア112が配設されてい
る。さらに、可飽和コア112と1/4l離間された位置に可
飽和コア114が配設され、また、可飽和コア114と1/2l離
間した位置に可飽和コア116が配設されている。この場
合、可飽和コア102乃至116は一直線上に配置されるよう
に構成されている。
このように構成されることにより、同一幅lでS極性と
N極性の磁石が交互に並べられた磁気スケール34に対向
して、可飽和コアが1/2l間隔および1/4l間隔で形成され
た検出部90および95の二組が1/8l間隔で直線状に配置さ
れているのが諒解されよう。
前記可飽和コア102乃至116からは検知信号S22乃至S29
導出される。そして、前記検知信号S22乃至S29が供給さ
れる信号処理部40は前記第1および第2検出部90および
95に対応して、第1信号処理部120および第2信号処理
部130に2区分された信号処理系を有している。
第1信号処理部120は可飽和コア102から導出される検知
信号S22が供給される全波整流回路132と、可変コア104
から導出される検知信号S23が供給される全波整流回路1
34とを備える。さらに、可飽和コア106から導出される
検知信号S24が供給される全波整流回路136と、可飽和コ
ア108から導出される検知信号S25が供給される全波整流
回路138とを備える。また、全波整流回路132および134
から導出される整流信号S31およびS32が夫々供給される
差動増幅器142とを有している。さらに、全波整流回路1
36および138とから導出される整流信号S33およびS34
供給される差動増幅器144と、また差動増幅器142および
差動増幅器144から導出される増幅信号S41およびS42
夫々全波整流回路148および150に供給される。全波整流
回路148および150から導出される整流信号S51およびS52
が差動増幅器152に入力され、そして、差動増幅器152か
らの信号信号S57が出力端子T1に導出されるように構成
されている。次に、第2信号処理部130は第2検出部95
内の可飽和コア110から導出される検知信号S26が供給さ
れる全波整流回路162と、可飽和コア112から導出される
検知信号S27が供給される全波整流回路164と、可飽和コ
ア114から導出される出力信号S28が供給される全波整流
回路166とを備える。さらに可飽和コア116から導出され
る検知信号S29が供給される全波整流回路168とを備え
る。また、全波整流回路162および全波整流回路164とか
ら導出される整流信号S35およびS36が供給される差動増
幅器170と、全波整流回路166および168とから導出され
る整流信号S37およびS38が供給される差動増幅器172を
有している。さらに、差動増幅器170および172から導出
される増幅信号S43およびS44が夫々全波整流回路174お
よび176に供給されるように構成されている。さらに、
全波整流回路174および176から導出される整流信号S53
およびS54が差動増幅器178に入力される。そして、差動
増幅器178からの出力信号S58は出力端子T2に導出される
ように構成されている。
〈G5〉第2の実施態様の作用および効果(第6図、第7
図) 以上のように構成されている第2の実施態様の作用並び
に効果について説明する。なお、前記第1信号処理部12
0および第2信号処理部130における信号処理は磁気スケ
ール34を第6図の矢印方向ViまたはVoへの幅2l分の移動
に対して、同時に行われるが理解を容易にするため夫々
弁別して説明する。
第1信号処理部120においては、第7図AおよびBに示
されるように、可飽和コア102、104および106、108から
導出される検知信号S22、S23およびS24、S25が全波整流
回路132、134および136、138に夫々供給される。当該全
波整流回路132、134および136、138では全波整流が行わ
れ、第7図CおよびDに示される整流信号S31、S32およ
びS33、S34が導出される。前記整流信号S31およびS32
差動増幅器142に供給されて夫々の信号の差の増幅が行
われ、第7図Eに示される増幅信号S41が得られる。ま
た、整流信号S33およびS34は差動増幅器144に供給され
て夫々の信号の差の増幅が行われ、第7図Fに示される
増幅信号S42が得られる。このように信号処理が施され
ることにより増幅信号S41およびS42は検知信号S22、S23
およびS24、S25に対して2倍の周期(周波数)の信号に
生成されることが諒解されよう。
前記増幅信号S41およびS42は夫々全波整流回路148およ
び150に供給され、第7図Gに示されるように、全波整
流が行われて整流信号S51およびS52が導出され、差動増
幅器152に供給される。当該差動増幅器152では夫々の信
号の差の増幅が行われ、第7図Hに示される出力信号S
57が得られる。このように信号処理が施されることによ
り、出力信号S57は検知信号S22、S23およびS24、S25
対して4倍の周期(周波数)の信号に生成されることが
諒解されよう。
次に、第2信号処理部130を説明する。第7図Kおよび
Lに示されるように、可飽和コア110、112および114、1
16から導出される検知信号S26、S27およびS28、S29が全
波整流回路162、164および166、168に供給される。当該
全波整流回路162、164および166、168では全波整流が行
われ、第7図MおよびNに示される整流信号S35、S36
よびS37、S38が導出される。整流信号S35およびS36は差
動増幅器170に供給されて夫々の信号の差の導出が行わ
れ、第7図Oに示される増幅信号S43が得られる。ま
た、整流信号S37およびS38は差動増幅器172に供給され
て夫々の信号の差の導出が行われ、第7図Pに示される
増幅信号S44が導出される。このように信号処理が施さ
れることにより、増幅信号S43およびS44は検知信号
S26、S27およびS28、S29に対して2倍の2周期(周波
数)の信号に生成されることが諒解されよう。
次に、前記増幅信号S43およびS44は夫々全波整流回路17
4および176に供給され、第7図Qに示されるように、全
波整流が行われた整流信号S53およびS54が導出され、差
動増幅器178に供給される。当該差動増幅器178では夫々
の信号の差の増幅が行われ、第7図Rに示される出力信
号S58が得られる。このように信号処理が施されること
により出力信号S58は検知信号S26、S27およびS28、S29
に対して4倍の4周期(周波数)の信号に生成されるこ
とが諒解されよう。出力信号S57およびS58は、例えば、
図示しない位相分割回路等を有した移動量検出信号形成
部に供給される。当該移動量検出信号形成部からは第7
図Sに示される出力信号S57およびS58を余弦波および正
弦波信号に合成せしめ、しかる後、4周期の信号の位相
分割を行うことにより1周期分の位相分割等の信号処理
に比較して分解能が4倍になる信号を導出する。
〈G6〉第2の実施態様の変形例(第8図) 前記第2の実施態様においては、磁気ヘッド38における
比較的大なる可飽和コアの物理的な配置に困難を伴う場
合を生起する。このような場合に有効に対処可能な構成
を第8図に示す。第8図に示される例においては、先
ず、第1検出部90aは可飽和コア102aと可飽和コア104a
との間が3/2l離間されて配置されている。さらに、可飽
和コア104aと11/4l離間された位置に可飽和コア106aが
配設され、また、当該可飽和コア106aと3/2l離間された
位置に可飽和コア108aが配設されている。第2検出部95
aもまた同様に可飽和コア108aと51/8l離間した位置に可
飽和コア110aが配設される。さらに、可飽和コア110aと
可飽和コア112aとの間が3/2l離間されている。さらに、
可飽和コア112aと9/4l離間された位置に可飽和コア114a
が配設され、また当該可飽和コア114aと3/2l離間された
位置に可飽和コア116aが配設されている。このように構
成される可飽和コア102a乃至116aから導出される検知信
号S22a乃至S29aは信号処理部40に供給される。そして、
出力信号S57aおよびS58aが出力端子T1およびT2に導出さ
れる。
当該構成における作用および信号処理またその処理波形
については前記第2の実施態様と基本的に同様であり、
その詳細な説明は省略する。
このように可飽和コア102a乃至116aの配列の構成ではそ
の取着の作業等が困難を伴うことなく出来る利点があ
る。
ここで、さらに8周期、すなわち、8倍の分解能を得る
信号を導出するためには、前記の第2の実施態様の二組
の構成、すなわち、4周期の信号検出手段を二組使用
し、そして4周期の信号検出手段間の信号が11.25゜の
位相差の信号を導出すべく間隔で連設する。さらに、夫
々導出される信号の全波整流を行い、且つ、差の信号を
抽出すると共に合成して8周期の信号を形成することに
より可能となる。
以上の説明から諒解されるように、2周期、4周期およ
び8周期信号検出手段が夫々関連のもとに形成される過
程、すなわち、帰納的理解において説明すれば、分解能
を幅2l分の相対移動において導出される1周期の信号に
対して2n倍する場合は分解能が2n-1倍となる信号検出手
段を二組連設し、且つ、導出される信号間が位相差を90
゜/2nを有するように構成することにより可能となる。
このような磁気スケールと検出ヘッドの位置関係は幅l
でN極性とS極性の磁石等が交互に配列されている磁気
スケールの場合、先ず、正弦波および余弦波信号の2相
の出力信号を得るため、検出ヘッドの間隔を示す(1/2
+a)lの式(但し、n、aは正の整数)において、2
相の出力信号が得られる相対的な距離を算出し、分解能
を2、4、8、…2n倍と向上させる場合、2n-1倍の分解
能を持つ検出ヘッドを二組連設し、また、l(1/2n+1
a/2n)の式によりその相対的な距離を算出することによ
り検出ヘッドと磁気スケールの相対的移動量が導き出せ
る。
さらに、本実施態様では磁気スケールと可飽和コアを用
いた磁気式リニア型センサを用いて説明したがこれに限
定されるものではなく、検知用の素子としてホールIC、
磁気抵抗効果素子(MR素子)等を使用して構成してもよ
く、また、略正弦波および余弦波信号等が導出される構
成であればどのように構成してもよい。
本実施態様では、信号処理部に全波整流回路を用いると
共に、差動増幅回路を用いているが、これに限ることな
く、例えば、検知素子から導出される正弦波、余弦波信
号をデジタル信号に形成して処理を施すこと、あるい
は、逓倍回路を用いて所望の周期信号を得ることも本発
明に含まれる。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、検知信号発生用部材と
の幅2l分の相対移動において、先ず1周期の正弦波と余
弦波信号を導出する検出素子からなる検知器を、45゜の
位相差の信号を導出すべく間隔で連接し、夫々の検知器
から導出される夫々の1周期の正弦波と余弦波信号を2
周期の信号に生成し、且つ形成された信号を合成して2
周期の正弦波および余弦波信号を形成する2周期信号検
出手段を形成し、次に、前記2周期信号検出手段を22.5
゜の位相差を有する信号を導出すべき間隔で連接し、夫
々2周期検出手段から導出される夫々の2周期の正弦波
および余弦波信号とから4周期の信号を生成し、且つ生
成された信号を合成して4周期の正弦波および余弦波信
号を生成する4周期信号検出手段を形成する。このよう
に、2周期および4周期信号検出手段が夫々関連性のも
とに形成される過程、すなわち、帰納的に理解されるよ
うに、前記検知器から導出される1周期信号に対して2n
-1周期信号を導出する検出手段を二組連接して、しか
も、位相差が90゜/2nを有するように構成し、2n-1周期
の正弦波および余弦波信号を得、得られた信号の夫々の
1周期分を前記検出器から導出される1周期の信号と同
数の位相分割等の信号処理を施して相対移動量を示す信
号を導出することにより、変位量の検出における分解能
が前記検知器から導出される1周期信号に対して2n倍に
向上する効果を奏する。
また、本発明によれば、検知手段を構成する各検知器の
第1および第2の検出素子の出力を夫々各別に全波整流
し、全波整流出力を差動増幅し、各検知器からの差動増
幅出力に基づいて検知信号発生用部材と検知素子との相
対移動量を検出するようにしたため、全波整流された第
1および第2の検出素子の出力の全波整流出力が差動増
幅される。したがって、検知器の組数が同一で全波整流
を行わない場合に比較して、本発明では位置信号形成部
における電気的処理によって分解能が2倍になる効果が
得られる。
以上、本発明について好適な実施態様を挙げて説明した
が、本発明はこの実施態様に限定されるものではなく、
本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並び
に設計の変更が可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来技術に係る移動量検出装置の一例の概略を
示す構成図、 第2図は第1図に示される従来技術の移動量検出装置に
おける動作説明に供される信号波形図、 第3図は本発明に係る移動量検出装置の第1の実施態様
を示す構成図、 第4図は第3図に示される移動量検出装置の動作説明に
供される信号波形図、 第5図は第3図に示される第1の実施態様の変形例を示
す構成図、 第6図は本発明に係る移動量検出装置の第2の実施態様
を示す構成図、 第7図は第6図に示される移動量検出装置の動作説明に
供される信号波形図、 第8図は第6図に示される第2の実施態様の変形例を示
す構成図である。 34……磁気スケール、38……磁気ヘッド 40……信号処理部 42、44、46、48……可飽和コア 52、54、56、58……全波整流回路 62、64……差動増幅器 102〜116……可飽和コア 132〜138……全波整流回路 142、144……差動増幅器 148、150……全波整流回路、152……差動増幅器 162〜168……全波整流回路、 170、172……差動増幅器 174、176……全波整流回路、178……差動増幅器 l……S極性およびN極性磁化部分の幅 S4〜S7……可飽和コアからの検知信号 S8〜S11……全波整流回路からの整流信号 S12、S13……信号処理部からの出力信号 S22〜S29……可飽和コアからの検知信号 S31〜S38……全波整流回路からの整流信号 S41〜S44……差動増幅器からの増幅信号 S51〜S54……全波整流回路からの整流信号 S57、S58……差動増幅器(信号処理部)からの出力信号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検知信号発生用部材と当該検知信号発生用
    部材に対応して信号を導出する検知素子との間における
    相対移動量を前記検知素子から導出される信号に基づき
    検出する移動量検出装置において、同一の幅(l)の作
    用の異なる検知信号発生用機能部が交互に連設された検
    知信号発生用部材と、当該検知信号発生用部材との移動
    量2lの相対移動に対応して正弦波信号を導出する第1の
    検知素子と余弦波信号を導出する第2の検知素子とから
    なる一組の検知器とを備え、当該検知器は2n個連設され
    ると共に、当該2n個を所定の個数で区分し且つ2n-1周期
    信号を導出する二組の検知手段が形成され、前記検知手
    段間にあって90゜/2nの位相差信号が導出されると共に
    前記検知手段から導出される信号から2n-1周期信号を導
    出する位置検知信号形成部とを備え、位置検知信号形成
    部は検知手段を構成する各検知器の第1および第2の検
    出素子の出力を夫々各別に全波整流する第1および第2
    の全波整流回路と第1の全波整流回路の出力と第2の全
    波整流回路の出力の差をとる差動増幅器とを備えること
    を特徴とする移動量検出装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の移動量検出装置において、
    検知信号発生用部材は同一幅(l)のS極性およびN極
    性の磁化形成部が配列された磁気スケールが用いられる
    と共に、一組の検知器は前記S極性およびN極性の磁気
    に感応して信号を導出する磁気検知素子が用いられるこ
    とを特徴とする移動量検出装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の移動量検出装置において、
    検知信号発生用部材は同一幅(l)の遮光部および透光
    部が配列されるスリット板が用いられると共に、一組の
    検知器は前記遮光部および透光部に対応した信号を導出
    する受発光素子が用いられることを特徴とする移動量検
    出装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の移動量検出装置において、
    位置検知信号形成部は少なくとも1以上の逓倍回路を備
    えることを特徴とする移動量検出装置。
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JPS6129250A (ja) * 1984-07-19 1986-02-10 Nec Corp 局線着信呼の転送方式
JPS61189414A (ja) * 1985-02-16 1986-08-23 Sankyo Seiki Mfg Co Ltd 磁束密度変化検知装置

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