JPH068956Y2 - ブレーキ液圧制御弁 - Google Patents

ブレーキ液圧制御弁

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JPH068956Y2
JPH068956Y2 JP1989098220U JP9822089U JPH068956Y2 JP H068956 Y2 JPH068956 Y2 JP H068956Y2 JP 1989098220 U JP1989098220 U JP 1989098220U JP 9822089 U JP9822089 U JP 9822089U JP H068956 Y2 JPH068956 Y2 JP H068956Y2
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JP
Japan
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valve
brake fluid
stepped piston
fluid pressure
diameter portion
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JP1989098220U
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久仁男 柳
彰天 上吉原
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自動車機器株式会社
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  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本考案は、車両のブレーキ装置に用いられるブレーキ液
圧制御弁に関する。
b.従来の技術 従来、車両のブレーキ装置に用いられるブレーキ液圧制
御弁として、マスタシリンダからブレーキ液圧が供給さ
れた際に、フロントホイールシリンダに供給するブレー
キ液圧に対してリヤホイールシリンダに供給するブレー
キ液圧を所定の割合で減少させるようにしたものが知ら
れている。
そして一般に、この種のブレーキ液圧制御弁は、マスタ
シリンダのハウジングに取付けたケーシング内に大径部
と小径部とを有する段付ピストンを摺動自在に嵌合し、
この段付ピストンを一方向に付勢して通常は非作動位置
に保持させ、また上記段付ピストンの一端小径部と他端
大径部とにそれぞれブレーキ液圧を作用させてその受圧
面積差で段付ピストンを上記非作動位置から上記付勢方
向と逆方向に変位させる一方、上記段付ピストンの小径
部側のブレーキ液通路と大径部側のブレーキ液通路とを
連通する連通路を上記段付ピストン内に形成すると共
に、この連通路にバルブを配設し、上記段付ピストンの
非作動時に上記バルブを開放状態に維持させ、かつ上記
段付ピストンの作動時に上記バルブを開閉させるように
している (実開昭63-64561号)。
c.考案が解決しようとする課題 ところで、上述した従来のブレーキ液圧制御弁にあって
は、第4図に示す段付ピストン51の左行に伴ないバルブ
シート52をバルブ53に当接させて該バルブ53の作動を開
始するようになっているが、この作動開始点(第5図中
の折点A)以降はバルブ53の開閉と同時にブレーキ液が
通路54を介して吐出側へ急激に流れることによりバルブ
53が自励振動を起こしていた。このため、とくに車両走
行中に急ブレーキを踏んだりすると、上記現象によって
異音(ピー音)が発生し、乗員に不快感を与えていた。
本考案はこのような実状に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、上述の如き欠点を解消し、構造が簡単
でかつ異音の発生しないブレーキ液圧制御弁を提供する
ことにある。
d.課題を解決するための手段 上記従来技術の有する課題を解決するために、本考案に
おいては、マスタシリンダのハウジングに取付けたケー
シング内に大径部と小径部とを有する段付ピストンを摺
動自在に嵌合し、この段付ピストンを一方向に付勢して
通常は、孔を有するキャップ状部材に当接する非作動位
置に保持させ、また上記段付ピストンの一端小径部と他
端大径部とにそれぞれブレーキ液圧を作用させてその受
圧面積差で段付ピストンを上記非作動位置から上記付勢
方向と逆方向に変位させる一方、上記段付ピストンの小
径部側のブレーキ液通路と大径部側のブレーキ液通路と
を連通する連通路を上記段付ピストン内に形成すると共
に、この連通路に別体のバルブを遊挿状態で配設し、上
記段付ピストンの非作動時に上記バルブを開放状態に維
持させ、かつ上記段付ピストンの作動時に上記バルブを
開閉させるようにしたブレーキ液圧制御弁において、上
記バルブの軸部の中間に拡径部を形成すると共に、上記
段付ピストンの弁座側に位置するバルブの軸部端面に外
周側端部より拡径部側に向って径方向へ傾斜面を設け、
上記バルブの傾斜面の外周側端部にスプリングによって
上記キャップ状部材に当接させ、上記バルブの開閉時
に、該バルブの傾斜面の外周側端部を上記キャップ状部
材に押しつけた状態で上記バルブを傾動させることによ
り、上記拡径部の片側外壁面が上記段付ピストンの内壁
面に接触するように構成している。
e.作用 本考案に係るブレーキ液圧制御弁では、バルブの開閉時
に該バルブを傾動させることにより、拡径部の片側外壁
面を段付ピストンの内壁面に接触させているため、ブレ
ーキ液が吐出側へ流れることによって起こるバルブの自
励振動を防止することが可能になる。
f.実施例 以下、本考案を図示の実施例に基づいて詳細に説明す
る。
第1図〜第3図は本考案に係るブレーキ液圧制御弁の一
実施例を示したものである。図におけるブレーキ液圧制
御弁1は、内部にブレーキ液通路2を形成したマスタシ
リンダのハウジング3に着脱自在に取付けられており、
図示しないブレーキペダルの踏込みによってマスタシリ
ンダにブレーキ液圧が発生した際には、そのブレーキ液
圧を分岐通路2aからブレーキ液圧制御弁1を介して図外
のリヤホイールシリンダに供給するようになっている。
また発生したブレーキ液圧は。分岐通路2bを介して図外
のフロントホイールシリンダにも供給することができる
ようになっている。
上記ブレーキ液圧制御弁1は全体をほぼ筒状に形成した
ケーシング4を備えており、このケーシング4の内部に
は貫通孔5が軸方向に沿って穿設されている。また、ケ
ーシング4のハウジング3側の端部には蓋体6がカシメ
付けされている。そして貫通孔5内には、大径部7aと小
径部7bとを備えた段付プランジャ(段付ピストン)7が
摺動自在に嵌合して配設されており、ハウジング3側に
位置する小径部7bは蓋体6およびシール部材8を摺動自
在に貫通し、その先端部がブレーキ液の分岐通路2a内に
突出するように配置されている。
上記段付プランジャ7の大径部7aにはシール部材9が設
けられており、このシール部材9と上記シール部材8と
の間であって、小径部7bの外周面と貫通孔5の内周面と
によって囲まれた部分は戻しばね10を収納する室11にな
っている。戻しばね10は、蓋体6と段付プランジャ7の
段部端面7cとの間に弾装されており、通常はこの戻しば
ね10の弾撥力によって段付プランジャ7を第1図に示す
如く貫通孔5内に嵌合したキャップ状部材12に当接する
非作動位置に保持している。
また、上記段付プランジャ7の内部には、連通路13が軸
方向に沿って形成されており、この連通路13はキャップ
状部材12の孔12aを介してケーシング4に設けたブレー
キ液通路14に連通していると共に、ハウジング3側に設
けたブレーキ液の分岐通路2aに連通している。そして、
段付プランジャ7の大径部7a側に位置する連通路13内に
は、当該連通路13を開閉する別体のバルブ15が遊挿状態
で配設されている。
すなわち、このバルブ15は、ハウジング3側に設けた圧
縮ばね16の弾撥力によってその一部(後述する傾斜面の
外周側端部)がキャップ状部材12に当接しており、段付
プランジャ7の作動状態において、連通路13の周囲に固
着したバルブシート17に着座することにより連通路13を
閉塞するように構成されている。また、圧縮ばね16の弾
撥力は戻しばね10の弾撥力よりも小さく設定されてお
り、段付プランジャ7がキャップ状部材12に当接してい
る非作動状態では、バルブ15をバルブシート17から離座
させて連通路13を開放状態に維持している。
上記バルブ15は、軸部18とこの軸部18のほぼ中央位置に
形成され、かつ外径が連通路13の内径よりも小さな拡径
部19とからなり、バルブシート17側に位置する軸部18a
の端面には外周側下端縁部より拡径部19側に向って径方
向へ傾斜する傾斜面(傾斜角は10°以下が望ましい)20
が設けられている。また、バルブシート17に対向する拡
径部19は半径rの円弧状湾曲面に形成され、当接するバ
ルブシート17に対して容易に傾動しうるようになってい
る。さらに、バルブ15の傾斜面20の外周側端部は、圧縮
ばね16の弾撥力によってキャップ状部材12に当接されて
いる。しかして、バルブ15が閉じると、第3図に示す如
く受圧面積Sに対応する部分はブレーキ液圧を受け、力
FBでバルブ15を軸心方向に沿って図中右方へ押圧する。
この時、キャップ状部材12との接触点Bにおいては、点
Oを中心に力FAが傾いて合力FCとなる。この結果、バル
ブ15は接触点Bを中心として時計方向に回動して傾くた
め、拡径部19の片側外壁部(点D)が段付プランジャ7
の内壁面に接触するようになっている(図中鎖線で示
す)。
すなわち、作動時のバルブ15は、バルブシート17と接触
しきらない不安定な状態に置かれ、ブレーキ液の流速に
対し当該バルブ15の軸部18a先端(キャップ状部材12と
の接触点B)を支点として径方向へ振動しやすくなって
いても、圧縮ばね16によって軸部18aの外周側端部をキ
ャップ状部材12に押しつけた状態で、拡径部19の片側外
壁面を段付プランジャ7の内壁面に接触させているた
め、ブレーキの急作動によるバルブ15の自動振動が抑え
られるようになっている。
上記構成を有するブレーキ液圧制御弁1においては、マ
スタシリンダのブレーキ液通路2にブレーキ液圧が供給
されると、このブレーキ液圧は分岐通路2aより段付プラ
ンジャ7の連通路13内を通り、バルブ15とバルブシート
17との間隙、キャップ状部材12の孔12aおよびブレーキ
液通路14を介して図示しないリヤホイールシリンダに送
給される。
そして、上記ブレーキ液圧が上昇して所定値を越える
と、このブレーキ液圧は段付プランジャ7の端面とキャ
ップ状部材12との間隙を通って大径部7aに供給されるた
め、段付プランジャ7の出力側の受圧面積と入力側の受
圧面積との差から段付プランジャ7が左行されてバルブ
15が閉じ、上記リヤホイールシリンダへのブレーキ液圧
の上昇を停止させる(第2図参照)。
この後、さらにブレーキ液通路2側のブレーキ液圧が上
昇すると、その上昇に伴って段付プランジャ7が進退動
し、上記受圧面積の割合に応じてフロントホイールシリ
ンダへのブレーキ液圧の増加率に対し低い増加率でリヤ
ホイールシリンダへのブレーキ液圧を上昇させるように
なる。
そして本実施例においては、上記段付プランジャ7の進
退動に伴ってバルブ15が開閉するとき、バルブ15の軸部
18aの外周側端部が圧縮ばね16によってキャップ状部材1
2に押しつけられた状態で、バルブ15が上方へ傾動し、
第2図に示す如く拡径部19の片側外壁面が段付プランジ
ャ7の内壁面に接触するため、ブレーキ液がバルブ15と
バルブシート17との間を吐出側へ急激に流れても、バル
ブ15の径方向への振動が規制されることになる。
以上、本考案の一実施例につき述べたが、本考案は既述
の実施例に限定されるものではなく、本考案の技術的思
想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、既述の実施例においては、軸部18aの外周側下
端縁部より拡径部19側に向って径方向へ傾斜させて傾斜
面20を設けたが、軸部18aの軸心より外周側に偏心して
いれば、当該位置より拡径部19側に向って傾斜させるこ
とにより傾斜面を形成してもよい。
g.考案の効果 上述の如く、本考案に係るブレーキ液圧制御弁は、バル
ブの軸部の中間に拡径部を形成すると共に、段付ピスト
ンの弁座側に位置するバルブの軸部端面に外周側端部よ
り拡径部側に向かって径方向へ傾斜面を設け、上記バル
ブの傾斜面の外周側端部をスプリングによってキャップ
状部材に当接させ、上記バルブの開閉時に、該バルブの
傾斜面の外周側端部を上記キャップ状部材に押しつけた
状態で上記バルブを傾動させることにより、上記拡径部
の片側外壁面が上記段付ピストンの内壁面に接触するよ
うに構成したので、バルブの開閉と同時にブレーキ液
が、不安定な状態に置かれているバルブと弁座との間を
吐出側へ流れても、性能を損なうことなくブレーキの急
作動によるバルブの自励振動を確実に防止することがで
き、従って、車両走行中にブレーキを踏んでも異音が発
生することはなくなり、快適な運転を実現することがで
きる。また、本考案のブレーキ液圧制御弁は、バルブの
軸部端面を傾斜させればよいので、構造が簡単で安価に
製作することができ、経済的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本考案の一実施例を示すものであっ
て、第1図はブレーキ液圧制御弁の全体断面図、第2図
は閉状態にあるバルブの断面図、第3図はバルブが傾動
する原理を表わす概念図、第4図は従来のブレーキ液圧
制御弁の一部を示す断面図、第5図はブレーキ液圧制御
弁における入力圧と出力圧との関係を示す特性線図であ
る。 1…ブレーキ液圧制御弁、 2,14…ブレーキ液通路、3…ハウジング、 4…ケーシング、7…段付プランジャ、 7a…大径部、7b…小径部、 8,9…シール部材、10…戻しばね、 11…室、12…キャップ状部材、 12a…孔、13…連通路、 15…バルブ、16…圧縮ばね、 17…バルブシート、18…軸部、 19…拡径部、20…傾斜面。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスタシリンダのハウジングに取付けたケ
    ーシング内に大径部と小径部とを有する段付ピストンを
    摺動自在に嵌合し、この段付ピストンを一方向に付勢し
    て通常は、孔を有するキャップ状部材に当接する非作動
    位置に保持させ、また上記段付ピストンの一端小径部と
    他端大径部とにそれぞれブレーキ液圧を作用させてその
    受圧面積差で段付ピストンを上記非作動位置から上記付
    勢方向と逆方向に変位させる一方、上記段付ピストンの
    小径部側のブレーキ液通路と大径部側のブレーキ液通路
    とを連通する連通路を上記段付ピストン内に形成すると
    共に、この連通路に別体のバルブを遊挿状態で配設し、
    上記段付ピストンの非作動時に上記バルブを開放状態に
    維持させ、かつ上記段付ピストンの作動時に上記バルブ
    を開閉させるようにしたブレーキ液圧制御弁において、
    上記バルブの軸部の中間に拡径部を形成すると共に、上
    記段付ピストンの弁座側に位置するバルブの軸部端面に
    外周側端部より拡径部側に向って径方向へ傾斜面を設
    け、上記バルブの傾斜面の外周側端部をスプリングによ
    って上記キャップ状部材に当接させ、上記バルブの開閉
    時に、該バルブの傾斜面の外周側端部を上記キャップ状
    部材に押しつけた状態で上記バルブを傾動させることに
    より、上記拡径部の片側外壁面が上記段付ピストンの内
    壁面に接触するように構成したことを特徴とするブレー
    キ液圧制御弁。
JP1989098220U 1989-08-23 1989-08-23 ブレーキ液圧制御弁 Expired - Lifetime JPH068956Y2 (ja)

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JP1989098220U JPH068956Y2 (ja) 1989-08-23 1989-08-23 ブレーキ液圧制御弁
US07/563,245 US5066072A (en) 1989-08-23 1990-08-06 Hydraulic brake pressure control valve

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5726030A (en) * 1980-07-21 1982-02-12 Akebono Brake Ind Co Ltd Proportioning valve

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