JPH0689195B2 - 難燃性スチレン系樹脂組成物 - Google Patents
難燃性スチレン系樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0689195B2 JPH0689195B2 JP20092287A JP20092287A JPH0689195B2 JP H0689195 B2 JPH0689195 B2 JP H0689195B2 JP 20092287 A JP20092287 A JP 20092287A JP 20092287 A JP20092287 A JP 20092287A JP H0689195 B2 JPH0689195 B2 JP H0689195B2
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- Japan
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- flame
- styrene resin
- parts
- resin
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、難燃性の優れたスチレン系樹脂組成物に関す
る。
る。
[従来技術] スチレン系樹脂は、現在広範囲の用途に使用されている
が、易燃性という大きな欠点を有している。このため、
従来より反応型や添加型の種々の難燃剤が提案されてい
る。しかしながら、反応型難燃剤は、目的とする難燃性
の程度に応じて難燃剤の共重合比を変える必要があり、
また難燃剤の種類によっては重合の調節が面倒であるた
め余り好ましいものではない。これに対して添加型難燃
剤は、これらの点では有利であるが、特に低分子量の難
燃剤を使用した場合には、樹脂のもつ本来の性質、殊に
耐熱性や機械的物性が低下することが多く、また使用す
る難燃剤の種類や量によっては成形性,成形品の外観等
に問題を生ずるため、要求される諸特性をバランスよく
備えた難燃性スチレン系樹脂組成物を得ることは容易で
ない。
が、易燃性という大きな欠点を有している。このため、
従来より反応型や添加型の種々の難燃剤が提案されてい
る。しかしながら、反応型難燃剤は、目的とする難燃性
の程度に応じて難燃剤の共重合比を変える必要があり、
また難燃剤の種類によっては重合の調節が面倒であるた
め余り好ましいものではない。これに対して添加型難燃
剤は、これらの点では有利であるが、特に低分子量の難
燃剤を使用した場合には、樹脂のもつ本来の性質、殊に
耐熱性や機械的物性が低下することが多く、また使用す
る難燃剤の種類や量によっては成形性,成形品の外観等
に問題を生ずるため、要求される諸特性をバランスよく
備えた難燃性スチレン系樹脂組成物を得ることは容易で
ない。
例えば、スチレン系樹脂の難燃化には、難燃剤として2,
2−ビス(4−アリロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プ
ロパン(特開昭53-125457号公報)、ヘキサブロモシク
ロドデカン(特公昭43-29658号公報)、ペンタブロモモ
ノクロロシクロヘキサン(特公昭36-6683号公報)等が
加られている。
2−ビス(4−アリロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プ
ロパン(特開昭53-125457号公報)、ヘキサブロモシク
ロドデカン(特公昭43-29658号公報)、ペンタブロモモ
ノクロロシクロヘキサン(特公昭36-6683号公報)等が
加られている。
これらの難燃剤は、スチレン系樹脂に対する難燃効果が
大きいため、他の難燃剤に比して、その使用量は比較的
少量ですむが、樹脂の物性低下が大きいという欠点を有
している。
大きいため、他の難燃剤に比して、その使用量は比較的
少量ですむが、樹脂の物性低下が大きいという欠点を有
している。
[発明の目的] 本発明の目的は、スチレン系樹脂のもつ本来の特性、特
に耐熱性,機械的物性を損うことなく、これらをバラン
スよく備えた難燃性スチレン系樹脂組成物を提供するこ
とにある。
に耐熱性,機械的物性を損うことなく、これらをバラン
スよく備えた難燃性スチレン系樹脂組成物を提供するこ
とにある。
[発明の構成] 本発明は、スチレン系樹脂100重量部に、一般式(I) で表わされる繰返し単位を主とし且つ該繰返し単位を5
〜50有する化合物を0.5〜10重量部配合してなる難燃性
スチレン系樹脂組成物である。
〜50有する化合物を0.5〜10重量部配合してなる難燃性
スチレン系樹脂組成物である。
本発明において使用されるスチレン系樹脂は、スチレン
及び/又はメチルスチレンをモノマー成分として含有す
る樹脂を言い、例えばポリスチレン,ポリメチルスチレ
ン,AS樹脂,ABS樹脂,AAS樹脂,AES樹脂,MBS樹脂などの
(グラフト)コポリマーおよびハイインパクトポリスチ
レン等が挙げられる。
及び/又はメチルスチレンをモノマー成分として含有す
る樹脂を言い、例えばポリスチレン,ポリメチルスチレ
ン,AS樹脂,ABS樹脂,AAS樹脂,AES樹脂,MBS樹脂などの
(グラフト)コポリマーおよびハイインパクトポリスチ
レン等が挙げられる。
本発明において難燃剤として使用する一般式(I)で示
される繰返し単位を主とする化合物は種々の方法で合成
できる。例えばポリ(4−ヒドロキシポリブロモスチレ
ン)と臭化アリルとを苛性ソーダのような脱酸剤,水及
びハロゲン化炭化水素の存在下で反応せしめて合成され
るもので、一般式(I)で表わされる繰返し単位が5〜
50のものであり、望ましくは繰返し単位が10〜30のもの
がよい。繰返し単位が5未満では、耐熱性が不十分であ
り、50を超えるときは、相溶性や分散性が悪くなり良い
結果が得られない。
される繰返し単位を主とする化合物は種々の方法で合成
できる。例えばポリ(4−ヒドロキシポリブロモスチレ
ン)と臭化アリルとを苛性ソーダのような脱酸剤,水及
びハロゲン化炭化水素の存在下で反応せしめて合成され
るもので、一般式(I)で表わされる繰返し単位が5〜
50のものであり、望ましくは繰返し単位が10〜30のもの
がよい。繰返し単位が5未満では、耐熱性が不十分であ
り、50を超えるときは、相溶性や分散性が悪くなり良い
結果が得られない。
上記難燃剤の使用量は、スチレン系樹脂100重量部に対
して0.5〜10重量部、好ましくは1〜7重量部である。
0.5重量部未満では充分な難燃性が得られ難く、10重量
部より多くなると物性を低下させるようになる。
して0.5〜10重量部、好ましくは1〜7重量部である。
0.5重量部未満では充分な難燃性が得られ難く、10重量
部より多くなると物性を低下させるようになる。
本発明組成物を製造するには、任意の混和方法を利用す
ることができる。例えば、スチレン系樹脂に上記難燃剤
を添加して射出成形,押出成形,ビーズ発泡成形,圧縮
成形等の方法によって成形品にすることができる。
ることができる。例えば、スチレン系樹脂に上記難燃剤
を添加して射出成形,押出成形,ビーズ発泡成形,圧縮
成形等の方法によって成形品にすることができる。
本発明の組成物は樹脂成形品,発泡成形品,フイルム製
品等に成形可能であり、建築用材,電気機器用材,イン
テリア用品,その他の雑貨用品として利用することがで
きる。
品等に成形可能であり、建築用材,電気機器用材,イン
テリア用品,その他の雑貨用品として利用することがで
きる。
なお、本発明の組成物には、通常配合される酸化アンチ
モン等の難燃助剤,ガラス繊維,カーボン繊維等の繊維
状強化剤,ガラス粉末,炭酸カルシウム,タルク,シリ
カ等の無機充填剤,酸化防止剤,紫外線吸収剤,離型
剤,染顔料および発泡剤等を必要に応じて添加すること
ができる。
モン等の難燃助剤,ガラス繊維,カーボン繊維等の繊維
状強化剤,ガラス粉末,炭酸カルシウム,タルク,シリ
カ等の無機充填剤,酸化防止剤,紫外線吸収剤,離型
剤,染顔料および発泡剤等を必要に応じて添加すること
ができる。
[発明の効果] 本発明において使用する難燃剤は、スチレン系樹脂との
相溶性が優れており、少量の添加で優れた難燃性が得ら
れ、耐熱性も優れている。そのため、成形時の樹脂の分
子量低下が少なく、従って成形品の機械的性質等の低下
も少ないという優れた効果を奏する。
相溶性が優れており、少量の添加で優れた難燃性が得ら
れ、耐熱性も優れている。そのため、成形時の樹脂の分
子量低下が少なく、従って成形品の機械的性質等の低下
も少ないという優れた効果を奏する。
[実施例] 以下に実施例を挙げて本発明を詳述する。酸素指数(O.
I)はASTM-D-2863によって求めた。比粘度は10g/のト
ルエン溶液について30℃で測定して求めた。また、衝撃
強度はASTM-D-256によって求めた。
I)はASTM-D-2863によって求めた。比粘度は10g/のト
ルエン溶液について30℃で測定して求めた。また、衝撃
強度はASTM-D-256によって求めた。
参考例 撹拌機,還流コンデンサーおよび温度計を設けた500ml
三ツ口フラスコに四塩化炭素204重量部,水136重量部,
水酸化ナトリウム5重量部および重量平均分子量6,500
で臭素含有率55重量%のポリ(4−ヒドロキシポリブロ
モスチレン)(丸善石油(株)製マルゼンレジンMB)24
重量部添加して撹拌し、反応温度30℃で臭化アリル15.1
重量部を添加した後、反応温度を38〜40℃に保ちながら
5時間撹拌続けて反応を終了した。次いで室温まで冷却
し、有機相を分離した後、水500mlを添加して水洗を5
回繰返した。
三ツ口フラスコに四塩化炭素204重量部,水136重量部,
水酸化ナトリウム5重量部および重量平均分子量6,500
で臭素含有率55重量%のポリ(4−ヒドロキシポリブロ
モスチレン)(丸善石油(株)製マルゼンレジンMB)24
重量部添加して撹拌し、反応温度30℃で臭化アリル15.1
重量部を添加した後、反応温度を38〜40℃に保ちながら
5時間撹拌続けて反応を終了した。次いで室温まで冷却
し、有機相を分離した後、水500mlを添加して水洗を5
回繰返した。
水洗が終了した有機相にメタノール500mlを添加して粉
末化し、過し、熱風乾燥して粉末状のポリ(4−アリ
ロキシポリプロモスチレン)20.1重量部を得た。
末化し、過し、熱風乾燥して粉末状のポリ(4−アリ
ロキシポリプロモスチレン)20.1重量部を得た。
このものは淡褐色粉末で融点128〜131℃,臭素含有率は
48.8重量%であった。
48.8重量%であった。
実施例1,2および比較例1 一般用スチレン樹脂(三菱モンサント化成(株)製ダイ
ヤレックスHH-102)100重量部に対し、参考例で得たポ
リ(4−アリロキシポリブロモスチレン)(以下化合物
Aと略称する)を表−1記載の量配合し、220℃で押出
して得たペレットを80℃で3時間乾燥した後、180℃で
射出成形して試験片を得た。
ヤレックスHH-102)100重量部に対し、参考例で得たポ
リ(4−アリロキシポリブロモスチレン)(以下化合物
Aと略称する)を表−1記載の量配合し、220℃で押出
して得たペレットを80℃で3時間乾燥した後、180℃で
射出成形して試験片を得た。
それらについてO.I.と比粘度を測定した結果を表−1に
示す。
示す。
実施例3,4および比較例2 ハイインパクトポリスチレン(三井東圧化学(株)製ト
ーポレックス855-51)100重量部に対し、化合物Aを表
−2記載の量配合し、210℃で押出して得たペレットを8
0℃で3時間乾燥した後、210℃で射出成形して試験片を
得た。
ーポレックス855-51)100重量部に対し、化合物Aを表
−2記載の量配合し、210℃で押出して得たペレットを8
0℃で3時間乾燥した後、210℃で射出成形して試験片を
得た。
それらについてO.I.と衝撃強度を測定した結果を表−2
に示す。
に示す。
比較例3,4 化合物Aに代えてポリ(4−ヒドロキシポリブロモスチ
レン)(以下化合物Bと略称する)を使用する以外は実
施例1,2と同様に行ない、結果を表−3に示す。
レン)(以下化合物Bと略称する)を使用する以外は実
施例1,2と同様に行ない、結果を表−3に示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25:18) (C08L 51/04 25:18) (C08L 55/02 25:18)
Claims (1)
- 【請求項1】スチレン系樹脂100重量部に、一般式
(I) で表わされる繰返し単位を主とし且つ該繰返し単位を5
〜50有する化合物を0.5〜10重量部配合してなる難燃性
スチレン系樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20092287A JPH0689195B2 (ja) | 1987-08-13 | 1987-08-13 | 難燃性スチレン系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20092287A JPH0689195B2 (ja) | 1987-08-13 | 1987-08-13 | 難燃性スチレン系樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6445449A JPS6445449A (en) | 1989-02-17 |
JPH0689195B2 true JPH0689195B2 (ja) | 1994-11-09 |
Family
ID=16432507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20092287A Expired - Lifetime JPH0689195B2 (ja) | 1987-08-13 | 1987-08-13 | 難燃性スチレン系樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0689195B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7100332B1 (ja) * | 2022-02-14 | 2022-07-13 | 良彦 田中 | Bcp対応設備システム |
-
1987
- 1987-08-13 JP JP20092287A patent/JPH0689195B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7100332B1 (ja) * | 2022-02-14 | 2022-07-13 | 良彦 田中 | Bcp対応設備システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6445449A (en) | 1989-02-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
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