JPH0689101B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JPH0689101B2
JPH0689101B2 JP61288896A JP28889686A JPH0689101B2 JP H0689101 B2 JPH0689101 B2 JP H0689101B2 JP 61288896 A JP61288896 A JP 61288896A JP 28889686 A JP28889686 A JP 28889686A JP H0689101 B2 JPH0689101 B2 JP H0689101B2
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は弾力性に富み、伸びおよび耐衝撃性の温度依存
性が小さく低温時の伸びの保持率が高く、耐衝撃性及び
下地コンクリートに対する耐アルカリ性、接着性に優
れ、且つ大きな強度を有する、防水材、床材などの各種
ライニングや塗料、パテ、接着剤などの用途に供される
硬化性樹脂組成物に関するものである。
〔従来の技術とその問題点〕 不飽和ポリエステル樹脂は機械的、電気的、耐薬品性、
耐熱性等の特性に優れているため、補強材にガラス繊維
を用いた繊維強化プラスチックス(FRP)、塗料、パ
テ、接着剤、各種ライニング等の用途に広く用いられて
いる。
しかし、不飽和ポリエステル樹脂は一般に剛性および耐
熱性は大きいが、靱性、耐アルカリ性に乏しく、低温時
の伸びの保持率が低く、衝撃によって破壊されやすい欠
点を有している。
屋上防水やベランダ、廊下等のライニング用途では、建
造物の振動や下地コンクリートやモルタルの亀裂および
落下物の衝撃に低温下でも常温時と同じように伸びを保
持し、防水層が追従し、防水層が接触する下地コンクリ
ートに対しての耐アルカリ性、下地との高い接着性且つ
耐衝撃性を有する性質が望まれるが、不飽和ポリエステ
ル樹脂の低温時の伸びの高い保持率と耐衝撃性を改良し
たものは得られていない。
従来、不飽和ポリエステル樹脂に伸びと耐衝撃性を付与
する方法としては、不飽和ポリエステル樹脂に可撓性付
与剤たとえば可撓性樹脂、可塑剤等を添加する方法、不
飽和ポリエステル樹脂に末端カルボキシル基変性ブタジ
エン−アクリロニトリル共重合体、末端ビニル基変性ブ
タジエン−アクリロニトリル共重合体等の液状ポリブタ
ジエン共重合体を分散改質する方法、または不飽和ポリ
エステル樹脂に相溶性のゴム状成分を溶解して硬化させ
る方法、さらに特開昭56-92917号に開示されたような不
飽和ポリエステルの分子構造の主鎖及び末端の不飽和酸
のモル%を規定して弾性ポリマーを得る方法などが公知
の技術として知られている。
しかし、前記従来技術では、たとえば可撓性樹脂、可塑
剤を添加する方法は低温では常温時に近い伸びと耐衝撃
性を得ることは難しい。また液状ポリブタジエン共重合
体を分散する方法は2成分の相溶性が悪く、実際面にお
いて、低温下で伸びと耐衝撃性の維持の改良を行うこと
は容易ではない。さらにゴム状成分を溶解して硬化させ
る方法も、ゴム状成分のゴム粒子の粒径制御、均一分散
が難しく、不飽和ポリエステル樹脂の欠点を改良するに
至らない。不飽和ポリエステルの分子構造中の主鎖及び
末端の不飽和酸のモル%を規定して、弾性ポリマーを得
る方法も常温時の伸び及び耐衝撃性の付与には効果があ
るが、低温時の高い伸びと耐衝撃性を得ることは困難で
ある。
〔問題点を解決する為の手段〕
本発明者等はかかる不飽和ポリエステル樹脂の欠点の解
決を図るために種々の研究を重ねた結果、分子構造中の
主鎖及び末端の不飽和酸のモル%を規定した不飽和ポリ
エステル、ポリイソシアネート、重合性単量体からなる
硬化性樹脂組成物による耐寒靱性、耐アルカリ性及び接
着性付与効果を見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明は (1)a)5および60の間の酸価および10および60の間
のヒドロキシル価を有し、その分子がジオール成分およ
びジカルボン酸成分よりなる不飽和ポリエステルであっ
て、ジカルボン酸全量について1〜25モル%の末端1,2
−アルケンジカルボン酸および鎖中のジカルボン酸基が
8モル%以下のトランス−1,2−アルケンジカルボン酸
を含む不飽和ポリエステル、又は、該不飽和ポリエステ
ルと、分子中にエポキシ基を1個以上含むエポキシ化合
物と不飽和一塩基酸を主とする塩基酸とを反応させて得
られる分子中に遊離のヒドロキシル基を1個以上含むビ
ニルエステル化合物との混合物、 b)末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマ
ー(以後、単にウレタンプレポリマーという)、 c)重合性単量体 からなる樹脂組成物であって、前記a)の不飽和ポリエ
ステル中のヒドロキシル基とビニルエステル化合物中の
ヒドロキシル基を合計したヒドロキシル基に対するポリ
イソシアネートの遊離イソシアネート基の当量比(NCO/
OH)が0.01〜1.0の範囲内にあることを特徴とする硬化
性樹脂組成物、 により、硬化物の伸びが大きく、ゴム弾性を有し、耐衝
撃性に優れ、且つ低温時でも高い伸びと、耐衝撃性、ゴ
ム弾性を有する組成物を提供するものである。
本発明のa)の不飽和ポリエステルのジオール成分は主
としてジヒドロキシル化合物から成るが部分的には、例
えば20モル%までのトリオールを含んでもよく、その場
合には、例えば同じモル量のモノヒドロキシ化合物を配
合することによって平均官能価を補うことがしばしば適
している。
かかるジオール成分としは脂肪族アルコール、脂環式ア
ルコールおよび芳香族アルコールを用いることができ
る。極めて好適な例は次のものである。エチレングリコ
ール、プロピレングリコール−1,2、プロピレングリコ
ール−1,3、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、ピ
ナコール、2,2−ビス〔4−(2−ヒドロキシ−プロポ
キシ)−フェニル〕プロパンおよびビスフェノールAと
数分子の酸化プロピレンまたは酸化エチレンとの付加
物、ヒドロキシピバリン酸のネオペンチルグリコールモ
ノエステル、2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,
3、3−メチルペンタンジオール、トリス(ヒドロキシ
−エチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、グリセロール等が例示でき
る。
ジカルボン酸成分はトランス−1,2−アルケンジカルボ
ン酸およびその他のジカルボン酸の両方で構成される。
後者のジカルボン酸は脂肪族、芳香族、脂環式ジカルボ
ン酸またはアルケンジカルボン酸でトランス−1,2−形
態のものを持たないものである。
好適なトランス−1,2−アルケンジカルボン酸はフマー
ル酸およびメサコン酸である。フマール酸が望ましい。
その他の好適なジカルボン酸は望ましくは4〜36個のC
原子を有する脂肪族、芳香族または脂環式ジカルボン酸
である。望ましくは、ジカルボン酸は6個から20個まで
の炭素原子を含む、ここで使用することができる酸の例
は次のものである。こはく酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、二量体脂肪酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒド
ロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、ヘ
キサクロロエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、ジメ
チルテレフタル酸およびイタコン酸。また例えば、トリ
メリット酸、1,2,3,4−ブタン−テトラカルボン酸、1,
2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸または1,4,5,8−ナフ
タレンテトラカルボン酸を使用することも可能である。
高い官能価はその際しばしばモノカルボン酸の手段で補
われる。
ジシクロペンタジエニル単位および/またはシクロペン
タンジエニル単位もまた配合できる。ジシクロペンタジ
エンもまた、例えばアルケンジカルボン酸との反応によ
って配合できる。
その他のジカルボン酸、例えばマレイン酸およびシトラ
コン酸のようなシス−アルケンジカルボン酸、または1,
2−形態を持たないトランス−アルケンジカルボン酸、
または例えばイタコン酸も使うことができる。
本発明に係わる不飽和ポリエステルは上述の原料または
それらの官能誘導体、例えば酸無水物、低級アルキルエ
ステルおよびこれに類するものをそれ自身既知の方法に
よって反応させることにより調製することができる。
本発明に用いるa)の不飽和ポリエステルの鎖中にはト
ランス−1,2−アルケンジカルボン酸がカルボン酸全量
に対して0.1モル%以上、8モル%以下存在する。トラ
ンス−1,2−アルケンジカルボン酸としてはフマル酸お
よびメサコン酸が好ましい。また、末端にはカルボン酸
の全量に対して1〜25モル%の1,2−アルケンジカルボ
ン酸が存在する。1,2−アルケンジカルボン酸としては
マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸が好
ましい。
鎖中のトランス1,2−アルケンジカルボン酸が0.1モル%
未満かまたは末端1,2−アルケンジカルボン酸が1モル
%未満の場合、引張強度、引裂強度が低下し、且つゲル
化時間及び硬化時間が極端に遅くなり硬化物表面の硬化
状態が悪く粘着性がいつまでも残存するため、塗膜表面
が汚れ易くなり美観が著しく損なわれることや、歩行し
たり物を落とした際に傷つき易くなる等の問題がある。
また鎖中のトランス1,2−アルケンジカルボン酸が8モ
ル%を超えるかまたは末端1,2−アルケンジカルボン酸
が25モル%を超える場合、伸び率、耐衝撃性の温度依存
性が大きく20℃の状態に比べ0℃の伸び率、耐衝撃性が
極端に低下する。
なおシス−アルケンジカルボン酸に関しては、製造の間
に全部または大部分異性化によってトランス化合物に変
換されることがあり、異性化した部分についてはトラン
ス−1,2−アルケンジカルボン酸に含めるべきである。
なお、不飽和ポリエステルの酸価は5から60、ヒドロキ
シル価は10から60である。酸価が5未満または60を超え
るか、又はヒドロキシル価が60を超えると機械的強度の
低下及び硬化が遅く屋上防水材料として使用できず、ま
た粘度が高くなり製造上不都合を生じる等の問題があ
る。ヒドロキシル価が10未満ではポリイソシアネートの
遊離イソシアネート基との分子間架橋が低いため伸び及
び耐衝撃性の温度依存性が大きい。
本発明のb)のウレタンプレポリマーは、ポリイソシア
ネートとして2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−ト
リレンジイソシアネート、2,4及び2,6−トリレンジイソ
シアネート混合物、4,4′−ジフエニルメタンジイソシ
アネート、m−フエニレンジイソシアネート、p−フエ
ニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、リジンジイソシアネートエステル、
1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4′−ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3′−ジメチ
ル−4,4′−ビフエニレンジイソシアネート、3,3′−ジ
メトキシ−4,4′−ビフエニレンジイソシアネート、3,
3′−ジクロロ−4,4′−ビフエニレンジイソシアネー
ト、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒ
ドロナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート等のジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート系ビュウレット化合物、トリメチロールプロ
パンアダクトイソホロンジイソシアネート系化合物のよ
うなトリイソシアネート等にポリオール、ポリエーテル
ポリオール、ポリエステルポリオールのいずれかまたは
混合物を付加させて得られる末端にイソシアネート基を
有するウレタンプレポリマーが挙げられる。
上記、ポリエステルポリオールとしては、種々のジカル
ボン酸とポリオールとから通常の方法で製造されるもの
が使用できる。またポリエ−テルポリオールとしては、
通常の方法、すなわちエチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド、トリメチレンオキサイド、ブチレンオキサ
イド、α−メチルトリメチレンオキサイド、3,3−ジメ
チルトリメチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、ジオキサミン等のような環状エーテルの開環
重合又は共重合によって製造されるものが使用できる。
ウレタンプレポリマーの製造に際しては、上記ジイソシ
アネート又はポリイソシアネート中のイソシアネート基
と上記ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオ
ール中のヒドロキシル基の当量比(NOC/OH)を、通常1.
5〜20として製造するのが好ましく、ウレタンプレポリ
マー中に含まれる遊離イソシアネート基の割合を2〜15
重量%程度とするのが好ましい。また、上記ポリエステ
ルポリオールまたはポリエーテルポリオールの平均分子
量は、通常300〜10,000、特に1,000〜7,000の範囲が好
ましい。
前記ウレタンプレポリマーは、通常の方法で製造される
ものであって、ジイソシアネート又はポリイソシアネー
トとポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオー
ルを例えば30〜100℃程度の温度で反応させて得られ
る。
なお、b)のウレタンプレポリマーの用いられる範囲は
a)の不飽和ポリエステル100重量部に対して通常3.5〜
100重量部の範囲で用いられるが、使用量はa)の不飽
和ポリエステル中のヒドロキシル基とビニルエステル化
合物中のヒドロキシル基を合計したヒドロキシル基に対
するb)のウレタンプレポリマーの遊離イソシアネート
基の当量比(NCO/OH)で規定する。すなわち該当量比は
通常0.01〜1.0の範囲であり、好ましくは0.1〜0.9であ
る。0.01未満では硬化性樹脂組成物の硬化過程でウレタ
ンプレポリマーの遊離イソシアネート基と不飽和ポリエ
ステル中のヒドロキシル基とのウレタン結合による分子
間架橋の生成が低く、伸び率、耐衝撃性の温度依存性が
大きく、20℃の状態に比べ0℃の伸び率、耐衝撃性が極
端に低下する。また1.0を超えると前記分子間架橋によ
る三次元構造化が進み、硬化物の伸び及び耐衝撃性は極
端に低下し好ましくない。
本発明に用いるc)重合性単量体としては、例えばスチ
レン、α−メチルスチレン、p−クロルスチレン、酢酸
ビニル、ビスアリルカーボネート、p-t-2-ブチルスチレ
ン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、4−ビニルシ
クロヘキサン、アクリル酸メチル、グリシジルアクリレ
ート、グリシジルメタクリレート、トリアリルシアヌレ
ート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシメチ
ルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、エチレングリコールメタクリレート、ジエチレング
リコールアクリレート、トリメチロールプロパントリア
クリレート、グリセリンモノアクリレートモノメタクリ
レート、イソシアヌール酸のモノヒドロキシアクリレー
ト等があり、これらの各種重合性単量体の少なくとも1
種以上を用いることができる。
本発明においては、a)不飽和ポリエステル、又は不飽
和ポリエステル樹脂とビニルエステル化合物との混合物
100重量部に対して重合性単量体を20〜150重量部、好ま
しくは30〜150重量部を用いる。重合性単量体の使用量
がこの範囲から外れる場合には、a)不飽和ポリエステ
ル、又は不飽和ポリエステル樹脂とビニルエステル化合
物との混合物、b)ウレタンプレポリマー及び重合性単
量体からなる硬化性樹脂組成物の硬化物(以下硬化物と
略記)の機械的特性が低下する。
本発明に用いるビニルエステル化合物とは、分子中にエ
ポキシ基を1個以上含むエポキシ化合物を不飽和一塩基
酸或いは必要に応じて不飽和一塩基酸の一部分を飽和一
塩基酸、飽和多塩基酸、無水飽和多塩基酸、不飽和多塩
基酸、無水不飽和多塩基酸の中から選ばれた1種又はそ
れ以上の塩基酸で置換したものを反応させて得られる分
子中に遊離のヒドロキシル基を1個以上含むビニルエス
テル化合物である。
このビニルエステル化合物は、通常の方法、例えばエポ
キシ基を1個以上含むエポキシ化合物と不飽和一塩基酸
に、重合防止剤、特定の反応触媒及び必要に応じて溶剤
を加え、100〜130℃で反応を行わせて製造される。
上記エポキシ化合物としては、ジグリシジルエーテル更
にはノボラック型エポキシ樹脂のようなポリグリシジル
エーテル等があり、もちろん分子内二重結合を過酢酸で
エポキシ化して得られる化合物を用いることができる。
また、上記不飽和一塩基酸としては、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、メチルマレート、プロ
ピルマレート、2−エチルマレート、メチルフマレー
ト、プロピルフマレート、ブチルフマレート、2−エチ
ルヘキシルフマレート等が挙げられる。
本発明に好適なビニルエステル化合物を得るには、用い
るエポキシ化合物のエポキシ基1モルに対する不飽和一
塩基酸のモル比を、通常0.1〜1.9モル、好ましくは0.3
〜1.2モルの範囲とするのがよい。
なお、本発明においては、上記不飽和一塩基酸の約10モ
ル%までを、例えば酢酸、プロピオン酸、イソフタル
酸、ヘット酸のような飽和多塩基酸、無水マレイン酸、
フマール酸、シトラコン酸のような不飽和多塩基酸の少
なくとも1種で置換して使用することは差し支えなく、
この場合上記モル比はこれらの酸を含んだ値である。
なお、ビニルエステル化合物の用いられる範囲は、a)
の不飽和ポリエステル100重量部に対して通常10〜100重
量部であり、好ましくは30〜80重量部である。10重量部
未満では耐アルカリ性及び下地との接着力が低い。また
100重量部を越えると、a)の不飽和ポリエステルの特
徴である靱性と伸び及び耐衝撃性が低下し好ましくな
い。
本発明の硬化性樹脂組成物は、通常、例えばベンゾイル
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド、イソブチルケトンパー
オキサイド、シクロヘキサノイルパーオキサイド、ラウ
リルパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド等のよ
うな硬化触媒及びナフテン酸金属塩、例えばコバルト、
マンガン、鉄、鉛の塩等、ジメチルアニリン等の第3級
アミン、ナトリウムメチラート等のアルコラート、ラウ
リルメルカプタン、N−メチルメタトルイジン等の硬化
促進剤を併用することにより硬化する。この場合、該硬
化触媒の添加量は、ビニルエステル化合物とビニルモノ
マーの合計100重量部に対して0.5〜15重量部の範囲で用
いられる。
本発明の硬化性樹脂組成物においては、これらの成分の
他に粘度の調整、硬化物の物性の改質を目的として必要
に応じて種々の物質を添加することができる。これらの
添加物としては、チタンホワイト、カーボンブラック、
ベンガラ等の顔料、ベンゼン、トルエン、メチルエチル
ケトン、ミネラルスピリット等の溶剤、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ナイロン、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、アルミナ、
クレー、カリオン、タルク、珪そう土、シリカゲル、マ
イカ粉末、ガラス繊維粉末、アスベスト粉末、珪石粉等
の充填剤、ベントナイト、コロイド性珪酸、ヒマシ油誘
導体等の揺変剤を添加することができる。
このようにして低温での延び率、耐衝撃性が大きく、か
つ機械的強度の大きい硬化性樹脂組成から成る屋上防水
材を得ることができる。
これらの防水材は、各種下地との接着性が良く、広い温
度範囲での下地追従性が良く、更に耐候性、機械的強度
が非常に優れている。また、低粘度であることから刷
毛、ローラー等での作業性にも優れ、屋上防水材として
極めて有利である。
〔実施例〕
以下、実施例、参考例、比較例により本発明をさらに詳
細に説明するが、これにより本発明を限定するものでは
ない。以下において特記する以外は%、部は重量基準で
ある。
実施例−1 攪拌器、温度計、コンデンサー付き分溜器及び窒素導入
管を備えた4つ口フラスコに1,4ブタンジオール96.3
部、無水マレイン酸5.9部を仕込み、温度130℃にて反応
させた後、アジピン酸124.1部、フマール酸11.6部を添
加し、窒素気流中210℃においてエステル化反応させ、
ヒドロキシル価32mgKOH/gを有する常温高粘調液体の不
飽和ポリエステルを得た。これをハイドロキノン0.05部
を溶解せしめたスチレン220部に溶解せしめ淡黄色な不
飽和ポリエステル樹脂を得た。
この不飽和ポリエステル樹脂100部に炭酸カルシウム10
部、酸化チタン10部、を常温、高速攪拌下に均一に混合
分散せしめた。
使用直前にハイプレンP760(三井東圧化学(株)、活性
イソシアネート含有量7.5%)11.2部を加えて混合し、
更にベンゾイルパーオキサイド2.0部、ジメチルアニリ
ン0.5部を配合した。
JIS A 5340「歩道用コンクリート平板」に規定され
ている平板上にこの配合物を3mm厚みに塗布し、20℃、1
68時間養生させた後4cm×4cmの接着面積を有する鉄製ア
タッチメントを貼りつけ、アタッチメントを50mm/分の
速度で引っ張り、最大加重を求め、接着面積で除して付
着強さ(kgf/cm)とした。
また、ポリエステルフィルムに離型シリコンTSM 650
(東芝シリコーンK.K)を塗布し、その上に上記配合物
を3mm厚みに塗布し、20℃、168時間養生させた後、ポリ
エステルフィルムより脱離させ、JIS K 6301に記載
のダンベル3号形状試験片を打ち抜き、JIS A 6021
に準じて試験時温度20℃及び0℃の引張り試験を行い、
引張り強さ、伸びを測定した。
又、同一シートより寸法5cm角の試験片を切断し、デュ
ポン式衝撃試験機を用いて、500grの鋼球の高さ1mより
落球させ試験時温度20℃及び0℃における耐衝撃性を調
べた。
更に又、同一シートより3cm×7cmの試験片を切り出し、
温度50℃の5%カセイソーダ水溶液に24時間浸漬し外観
より耐アルカリ性を判定した。
実施例−2 実施例−1にて得られた不飽和ポリエステル樹脂60部に
対して、エスターH6500(三井東圧化学(株)、ヒドロ
キシル価27mgKOH/gを有するビニルエステル樹脂)40部
を加えてヒドロキシル価20mgKOH/gの樹脂組成物を得
た。
この樹脂100部にタルク30部を常温高速攪拌下に均一に
混合分散させ、使用直前にハイプレンP820(三井東圧化
学(株)、活性イソシアネート含有量5.5%)19.1部を
加えて混合し、更にベンゾイルパーオキサイド2.0部、
バラトルイジン0.5部を加えて実施例−1と同様にして
硬化させ、引張り強さ、伸び、耐衝撃性、耐アルカリ性
及び付着強さを調べた。
比較例−1 攪拌器、温度計、コンデンサー付き分溜器及び窒素導入
管を備えた4つ口フラスコにジエチレングリコール113.
4部、無水マレイン酸14.7部を仕込み、温度130℃にて反
応させた後、セバチン酸131.3部、メサコン酸26.0部を
添加し、窒素気流中210℃においてエステル化反応さ
せ、ヒドロキシル価30mgKOH/gを有する常温高粘調液体
の不飽和ポリエステルを得た。ハイドロキノン0.05部を
溶解せしめたスチレン267部に溶解させ、不飽和ポリエ
ステル樹脂を得た。
この不飽和ポリエステル樹脂100部に炭酸カルシウム10
部、酸化チタン10部を常温、高速攪拌下に均一に混合分
散せしめた。
使用直前にハイプレンP760を10.5部加えて混合し、更に
ベンゾイルパーオキサイド2.0部、ジメチルアニリン0.5
部を配合した。
実施例−1と同様にして引張り強さ、伸び、耐衝撃性、
耐アルカリ性及び付着強さを測定した。
比較例−2 ハイプレンP760を24部配合した以外は実施例−1と全く
同様にして試験片を作成し、引張り強さ、伸び、耐衝撃
性、耐アルカリ性及び付着強さを測定した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)5および60の間の酸価および10および
    60の間のヒドロキシル価を有し、その分子がジオール成
    分およびジカルボン酸成分よりなる不飽和ポリエステル
    であって、ジカルボン酸全量について1〜25モル%の末
    端1,2−アルケンジカルボン酸および鎖中のジカルボン
    酸基が8モル%以下のトランス−1,2−アルケンジカル
    ボン酸を含む不飽和ポリエステル、又は、該不飽和ポリ
    エステルと、分子中にエポキシ基を1個以上含むエポキ
    シ化合物と不飽和一塩基酸を主とする塩基酸とを反応さ
    せて得られる分子中に遊離のヒドロキシル基を1個以上
    含むビニルエステル化合物との混合物、 b)末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマ
    ー、 c)重合性単量体 からなる樹脂組成物であって、前記a)の不飽和ポリエ
    ステル中のヒドロキシル基とビニルエステル化合物中の
    ヒドロキシル基を合計したヒドロキシル基に対するポリ
    イソシアネートの遊離イソシアネート基の当量比(NCO/
    OH)が0.01〜1.0の範囲内にあることを特徴とする硬化
    性樹脂組成物。
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