JPH0688576A - 内側かみあい歯車ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 最高圧においても騒音レベルを著しく低下で
きる内側かみあい歯車ポンプを提供する。 【構成】 内側かみあい歯車は、内側に歯を設けた中空
歯車と、これと噛み合うピニオンと、これを担持するシ
ャフトと、中央ハウジング部材４と、軸線方向へ見て両
側にあるハウジング中間部材５，６とを有する。双方の
中間部材の両側には、ハウジング内部スペースを端面で
閉鎖する支持カバー７，８がある。各中間部材に設けて
あって円周方向へ弧状に延びる開口とを有する。各開口
を蔽うウェブが設けてあり、少くともほぼ高圧接続に直
径方向へ対向するピニオン範囲に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、請求項１のプレアンブ
ルに記載の内側かみあい歯車ポンプに関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のポンプは、ＤＥ４１０４３９７
Ａ１から公知である。

【０００３】この種の内側かみあい歯車ポンプは簡単な
構造で、即ち、単一ポンプとして使用される。この場
合、リング状ハウジング中間部材孔には軸線方向へ、ハ
ウジング内部スペースを端面で閉じるハウジング蓋が設
けてある。しかしながら、２つまたはより多数の内側か
みあい歯車ポンプを組合せ、同軸にフランジ止めでき
る。この場合、２つの隣接するポンプの間に上記蓋を設
ける必要はない。更に、いわゆる充填材に属する充填ピ
ンが、ピニオンと中間歯車との間に設けてあり、本質的
に鎌形状を有し、この場合、本質的に中空歯車とピニオ
ンとの間のキャビティの象限にわたって延びる形式のポ
ンプがある。

【０００４】この種のポンプの場合、特に、出力特性、
即ち、吐出し量、達成可能な圧力および効率などのパラ
メータが重要である。しかしながら、騒音特性がますま
す重要になりつつある。この問題は、作業環境のヒュー
マニゼーションに関連してますます関心が持たれてい
る。この場合、最近、著しい成果を達成できた。騒音レ
ベルは、１９８７年、公知の機種の場合、７８ｄＢ
（Ａ）であったが、１９９１年には６９ｄＢ（Ａ）にな
った。この成果の達成のため、最重要な構造特徴を最適
化した。この種の構造的特徴は、特に、内側かみあい、
すべり軸受および半径方向、軸線方向補償に関する。し
かしながら、すべての努力に拘らず、通常の方策によっ
ては、騒音レベルを更に低下することは不可能である。
従って、連続圧力が高い場合は、常に、極めて好ましく
ない騒音負荷が現れる。ある場合には、高圧の利用を断
念しなければならないか、遮音のため経費のかかる方策
を構じなければならない。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、これ
まで達成された低下度を越えて明確に騒音レベルが低下
されるよう、請求項１のプレアンブルに記載の内側かみ
あい歯車を構成することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題は、請求項１の
特徴記載部分に開示の特徴によって解決される。この場
合、双方の中間部材の少くとも１つに軸線方向へ見て、
当該の開口を被うウエブを設ける。このウエブは、高圧
接続から流出する媒体流の方向に対して少くともほぼ平
行に延ばす。軸線方向平面にウエブを配置するのが特に
好ましい。

【０００７】

【作用】この極めて簡単で低廉な解決法によって、最高
圧においても騒音レベルを更に著しく、一般に５ｄＢ
（Ａ）だけ低下できる。従って、騒音負荷が大きいた
め、これまでポンプを使用できなかったような用途に
も、ポンプを使用できる。

【０００８】本発明は、すべての構造の内側かみあいポ
ンプ、例えば、充填材を含むポンプ、充填材を含まない
ポンプ、単一ポンプおよび多重ポンプに適用できる。

【０００９】

【実施例】図面を参照して本発明を詳細に説明する。

【００１０】内側かみあい歯車は、内側に歯を設けた中
空歯車１と、この歯車と噛み合うピニオン２と、ピニオ
ン２を担持するシャフト３と、中空歯車１およびピニオ
ン２を囲む中央ハウジング部材４と、軸線方向へ見て中
央ハウジング部材４の両側にあるハウジング中間部材
５，６とを有する。双方の中間部材の両側には、ハウジ
ング内部スペースを端面で閉鎖する支持カバー７，８が
設けてある。

【００１１】ハウジングは、吸込接続９および高圧接続
１０を有する。図示の実施例の場合、高圧接続１０は垂
直下法へ向く。中空歯車１とピニオン２との間の作業チ
ャンバには、充填ピン２１を含む充填材２０が設けてあ
る。

【００１２】図３〜５に本質的部分を示した。図示のハ
ウジング中間部材５は、シャフト３が貫通するボア５．
１を有する。上記中間部材５（および中間部材６）は、
シャフト３の支持に役立つ。中間部材５は、開口５．２
を有する。この開口は、中間部材の円周の一部にわたっ
て（図示の実施例の場合に約１３０°にわたって）弧状
に延びる。図４，５に示した開口は、少くともほぼソー
セージの形状を有する。図５から明らかな如く、開口
５．２は、シャフト３の垂直な軸線方向平面の両側に延
びる。すべての場合、開口５．２は、軸線に垂直な断面
で見て高圧接続１０を設けた平面を越えて延びる。

【００１３】ウエブ５．３は極めて重要である。このウ
エブは、開口５．２を被う。このウエブは、軸線方向平
面内（図示の実施例では垂直な軸線方向平面内）にあ
る。従って、このウエブは、高圧接続を介して流出する
媒体流の方向に対して平行に延びる。このウエブは、開
口を通過する媒体流をできる限り妨害しないよう構成さ
れている。即ち、ウエブは、流動に好適なよう構成でき
る。更に、ウエブは、比較的薄く構成する必要がある。
更に、ウエブはフォーク状であってよく、かくして、相
互に平行でより薄い２つまたはより多数のウエブが得ら
れる。

【００１４】複数の単一ポンプを相互に組合せて多重流
ポンプを形成する場合は、隣接のポンプに接する各ポン
プにおいて支持カバー７，８（図１，２参照）を設ける
必要はない。

【００１５】充填ピン２１を含む充填材２０は、本発明
にとって重要ではない。本発明は、これら双方の要素を
含まないポンプにも適用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】内側かみあい歯車ポンプの部分縦断面図であ
る。

【図２】図１のポンプの横断面図である。

【図３】双方のハウジング中間部材のうち１つの中間部
材の、図１，２に比して僅かに拡大した図面である。

【図４】図３の中間部材のIV−IV矢印方向から視た平面
図である。

【図５】図３の中間部材のＶ−Ｖ矢印方向から視た平面
図である。

【符号の説明】

１ 中空歯車 ２ ピニオン ３ シャフト ４ 中央ハウジング部材 ５，６ ハウジング中間部材 ５．２ 開口 ５．３ ウエブ ７，８ 支持カバー ９ 吸引接続 １０ 高圧接続

フロントページの続き (72)発明者 ペ−タ− パイツ ドイツ国 7920 ハイデンハイム シュナ イトハイマ− シュトラ−セ．145

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （ａ）内側に歯を設けた中空歯車（１）
   と、（ｂ）中空歯車（１）に対して偏心させて軸支して
   あって中空歯車（１）と噛み合うピニオン（２）と、
   （ｃ）ピニオン（２）を担持するシャフト（３）と、
   （ｄ）中空歯車（１）およびピニオン（２）を囲み、吸
   込接続（９）および高圧接続（１０）を含む中央のリン
   グ状ハウジング部材（４）と、（ｅ）中央ハウジング部
   材（４）の両側にそれぞれ設けてあってシャフト（３）
   を軸支するリング状ハウジング中間部材（５，６）と、
   （ｆ）各中間部材（５，６）に設けてあって円周方向へ
   弧状に延びる開口（５．２）とを有する内側かみあい歯
   車ポンプにおいて；（ｇ）各開口（５．２）を被うウエ
   ブ（５．３）が設けてあり、（ｈ）ウエブが、少くとも
   ほぼ、高圧接続（１０）に直径方向へ対向するピニオン
   （２）の範囲に配置されていることを特徴とする、内側
   かみあい歯車ポンプ。
2. 【請求項２】 ウエブ（５．３）が、高圧接続（１０）
   内の媒体流の方向に対して本質的に平行に配置されてい
   ることを特徴とする、請求項１の内側かみあい歯車ポン
   プ。
3. 【請求項３】 ウエブが、シャフト（３）の軸線方向平
   面内に配置されていることを特徴とする、請求項１また
   は２の内側かみあい歯車ポンプ。
4. 【請求項４】 ２つまたはより多数のウエブが設けてあ
   ることを特徴とする、請求項１〜３の１項に記載の内側
   かみあい歯車ポンプ。