JPH0687611U - 内燃機関のカム軸潤滑構造 - Google Patents
内燃機関のカム軸潤滑構造Info
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- JPH0687611U JPH0687611U JP5-30059U JP3005993U JPH0687611U JP H0687611 U JPH0687611 U JP H0687611U JP 3005993 U JP3005993 U JP 3005993U JP H0687611 U JPH0687611 U JP H0687611U
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- cylinder block
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 クランク軸やカム軸の軸受部、また、カムや
タペット等の潤滑が確実にできるようになり、耐久性及
び信頼性を向上でき、製造コストの低減化を図る。 【構成】 内燃機関のシリンダブロック1内にカム軸1
0を有し、吸・排気弁を駆動するカム軸に潤滑油通路を
形成した構成において、カム軸が軸受され、潤滑油供給
油路1dと連通するカム軸部分に放射状に複数の吸入孔
10dを開口し、該吸入孔をカム軸に形成した油路10
bと連通し、カム部及びタペット12へ注油し、また、
クランク軸の中心で上下にシリンダブロックを分割し、
該クランク軸に対してカム軸と反対側に潤滑油路1iを
配置した構成において、クランク軸軸受部及びシリンダ
ブロック分割面に潤滑油通路1e・1f・1gを形成
し、分割面より垂直に供給油路1d・1hを設けてカム
軸軸受を潤滑した。
タペット等の潤滑が確実にできるようになり、耐久性及
び信頼性を向上でき、製造コストの低減化を図る。 【構成】 内燃機関のシリンダブロック1内にカム軸1
0を有し、吸・排気弁を駆動するカム軸に潤滑油通路を
形成した構成において、カム軸が軸受され、潤滑油供給
油路1dと連通するカム軸部分に放射状に複数の吸入孔
10dを開口し、該吸入孔をカム軸に形成した油路10
bと連通し、カム部及びタペット12へ注油し、また、
クランク軸の中心で上下にシリンダブロックを分割し、
該クランク軸に対してカム軸と反対側に潤滑油路1iを
配置した構成において、クランク軸軸受部及びシリンダ
ブロック分割面に潤滑油通路1e・1f・1gを形成
し、分割面より垂直に供給油路1d・1hを設けてカム
軸軸受を潤滑した。
Description
【0001】
本考案は内燃機関の吸気バルブや排気バルブ等を駆動するカム軸及びカム軸に 当接するタペット等への潤滑構造に関する。
【0002】
従来から内燃機関のシリンダヘッド内に収納配置した吸気バルブや排気バルブ を駆動するカム軸やタペットの摺動部分や軸受け部分を潤滑するための技術は公 知となっている。例えば実公昭55−16095号や実公昭57−45366号 公報の技術である。カム軸の軸受部1c”は図8、図9に示すように、カム軸1 0”の外周に油溝Vを設け、供給油路1d”より潤滑油が供給されて、油溝Vに 入り連続注油し、吸入孔10d”よりカム軸10”内に形成した油路に供給して いたのである。また、油圧ポンプから各クランク軸の軸受に潤滑油を供給するた めに、シリンダブロックに形成した潤滑油路1i”から前記供給油路1d”へ潤 滑油を供給するために、図10、図11に示すように、クランク軸受部より潤滑 油路1i”及びカム軸の軸受部1c”へ斜め方向に供給油路1d”・1h”を穿 設していたのである。
【0003】
このような従来の潤滑構成であると、潤滑油の温度が高く、低速回転でしかも 高負荷である時等においては、カム軸に設けた油溝から潤滑油が連続的に噴出す るので、潤滑油の油圧が低くなって最先端側の軸受部まで行き渡らなくなって、 最悪の場合にはクランク軸に焼きつきが発生したり、タペットの摺動部が摩耗し たりしていたのである。また、供給油路1d”・1h”を斜め方向に穿設してい たので、キリ孔加工することになり、専用の機械設備を必要とし、加工時間も長 くかかっていたのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本考案は上記のような課題を解決するために次のように構成したものである。 即ち、内燃機関のシリンダブロック内にカム軸を有し、吸・排気弁を駆動するカ ム軸に潤滑油通路を形成した構成において、カム軸が軸受され、潤滑油供給油路 と連通するカム軸部分に放射状に複数の吸入孔を開口し、該吸入孔をカム軸に形 成した油路と連通し、カム部及びタペットへ注油し、また、クランク軸の中心で 上下にシリンダブロックを分割し、該クランク軸に対してカム軸と反対側に潤滑 油路を配置した構成において、クランク軸軸受部及びシリンダブロック分割面に 潤滑油通路を形成し、分割面より垂直に供給油路を設けてカム軸軸受を潤滑した ものである。
【0005】
このような手段を用いることによって、エンジン作動時に油圧ポンプより潤滑 油が潤滑油路1iに圧送されてくると、供給油路1h、潤滑油通路1f・1gに 潤滑油が送られてクランク軸5の軸受部が潤滑され、更に、潤滑油は潤滑油通路 1e、供給油路1dを介してカム軸10の軸受部1cに送油され、該カム軸10 の流入路10d・10d・・・の入口はそれ自体の回転により間欠的に潤滑油が 供給され、潤滑油の油圧を確保し、該油路10bより吐出孔10c・10c・・ ・から潤滑油が吐出されて、タペット12との当接部を潤滑するのである。
【0006】
本考案の解決しようとする課題及び解決手段は以上の如くであり、添付した図 面に従い実施例の構成について説明する。図1はエンジンの正面図一部断面図、 図2はシリンダブロックの側面断面図、図3は図2におけるA−A拡大断面図、 図4は図2におけるB−B位置の正面断面図、図5は図4におけるC−C矢視図 、図6は供給油路構成の他の実施例を示す正面断面図、図7は図6におけるD− D矢視図である。
【0007】 図1、図2、図4において、エンジンはシリンダブロック1上にシリンダヘッ ド2を載置し、該シリンダヘッド2上をシリンダヘッドカバー3にて覆い、シリ ンダブロック1下部にはオイルパン4を付設してエンジンオイルを溜めている。 そして、前記シリンダブロック1はクランク軸5の中心で上下に上シリンダブロ ック1aと下シリンダブロック1bに分割されて、その割面でクランク軸5を軸 支し、該クランク軸5にコネクティングロッド6の下部を枢支し、該コネクティ ングロッド6上部にピストン7を枢支し、該ピストン7を上シリンダブロック1 a内で上下摺動可能に挿入している。但し、シリンダブロック1内にはピストン が複数並列に、あるいは一つ配設される。
【0008】 そして、上シリンダブロック1aの一側(図1では右側)にカム軸10が回転 自在に横架され、該カム軸10の一端には歯車11が固設されてクランク軸5に 固設した歯車(図示せず)と噛合し、クランク軸5の回転と同期して回転するよ うにしている。該カム軸10上には楕円状のカム部10a・10a・・・がバル ブの数と同数形成されて、該カム部10a・10a・・・にタペット12・12 ・・・が当接され、該タペット12・12・・・にプッシュロッド13・13・ ・・下部が嵌合され、該プッシュロッド13・13・・・上部はシリンダヘッド 2内のロッカアームを介して吸気バルブ又は排気バルブの上部に当接させて、開 閉するように連動配置されている。
【0009】 前記カム軸10は図2に示すように、軸芯に油路10bを穿設し、該油路10 bよりタペット12・12・・・当接部の半径方向に吐出孔10c・10c・・ ・を開口して当接部を潤滑するようにし、該カム軸10の軸受部1cを潤滑して 潤滑油を供給するように、図3に示すように、上シリンダブロック1aに供給油 路1dが形成され、該供給油路1dと油路10bの間を連通するように、カム軸 10に油路10bより放射状に複数の吸入孔10d・10d・・・を開口してい る。該吸入孔10dの外周側には従来のように油溝は形成されておらず、潤滑油 は常時流れ出ることはなく、カム軸10の軸受部1cの間の隙間より流れ出て潤 滑する程度である。
【0010】 前記供給油路1dは図4、図5に示すように、上シリンダブロック1aと下シ リンダブロック1bとの割面に溝状に形成した潤滑油通路1e・1f及び、クラ ンク軸5の軸受部に形成した潤滑油通路1gと連通されて、該潤滑油通路1fの 端部は供給油路1hと連通され、該供給油路1hの他端は油圧ポンプに接続され る潤滑油路1iと連通されている。該潤滑油路1iはクランク軸5に対してカム 軸10と反対側(左側)に平行に配設されて、それぞれのピストン側部のクラン ク軸5軸受け部分を潤滑するように潤滑油を供給している。
【0011】 前記供給油路1d・1hは割面に対して垂直方向に開けられており、従来はキ リ穴加工により形成していたが、本考案ではシリンダブロック1をアルミダイカ スト製として、該供給油路1d・1h及び潤滑油通路1e・1f・1gは型抜き で形成できるようにし、製造工程を簡素化してコスト低減化を図っている。また 、前記供給油路1h’は図6、図7に示すように、従来と同様に斜めに形成して もよいものである。
【0012】 このような構成によって、エンジン作動時に油圧ポンプより潤滑油が潤滑油路 1iに圧送されてくると、供給油路1h、潤滑油通路1f・1gに潤滑油が送ら れてクランク軸5の軸受部が潤滑され、更に、潤滑油は潤滑油通路1e、供給油 路1dを介してカム軸10の軸受部1cに送油されて、カム軸10の回転により 吸入孔10d・10d・・・の入口は開閉されることになって間欠的に油路10 bへ潤滑油が流れ、このように潤滑油は常時流れ出ないので潤滑油路1i・潤滑 油通路1gでの油圧の低下が生じることなく、該油路10bより吐出孔10c・ 10c・・・から潤滑油が吐出されて、タペット12との当接部を潤滑し、更に 、油路10b両端より吐出した潤滑油はカム軸10の軸受部及び歯車11等の潤 滑も行うのである。
【0013】
本考案は以上のように構成したので次のような効果を奏するものである。即ち 、請求項1の如く構成したので、エンジンが低速回転で高負荷時であっても潤滑 油の油圧を確保することができるようになって、クランク軸やカム軸の軸受部、 また、カムやタペット等の潤滑が確実にできるようになり、耐久性及び信頼性を 向上できたのである。
【0014】 請求項2の如く構成したので、シリンダブロックをアルミダイカストで製作し て、鋳造時に型抜きにより垂直な穴及び上下合わせ面の潤滑油通路を形成するこ とができるようになり、別工程の斜め穴加工は不要となり、製造コストを低減で き、製造時間も短縮することができたのである。
【図1】エンジンの正面図一部断面図である。
【図2】シリンダブロックの側面断面図である。
【図3】図2におけるA−A拡大断面図である。
【図4】図2におけるB−B位置のエンジンの正面断面
図である。
図である。
【図5】図4におけるC−C矢視図である。
【図6】供給油路構成の他の実施例を示す正面断面図で
ある。
ある。
【図7】図6におけるD−D矢視図である。
【図8】従来のシリンダブロックの側面断面図である。
【図9】図8におけるE−E拡大断面図である。
【図10】図8におけるE−E位置のエンジン正面断面
図である。
図である。
【図11】図10におけるF−F矢視図である。
1 シリンダブロック 1a 上シリンダブロック 1b 下シリンダブロック 1c 軸受部 1d・1h 供給油路 1e・1f・1g 潤滑油通路 1i 潤滑油路 5 クランク軸 10 カム軸 10d 吸入孔 12 タペット
Claims (2)
- 【請求項1】 内燃機関のシリンダブロック内にカム軸
を有し、吸・排気弁を駆動するカム軸に潤滑油通路を形
成した構成において、カム軸が軸受され、潤滑油供給油
路と連通するカム軸部分に放射状に複数の吸入孔を開口
し、該吸入孔をカム軸に形成した油路と連通し、カム部
及びタペットへ注油したことを特徴とする内燃機関のカ
ム軸潤滑構造。 - 【請求項2】 シリンダブロック内にカム軸を有し、ク
ランク軸の中心で上下にシリンダブロックを分割し、該
クランク軸に対してカム軸と反対側に潤滑油路を配置し
た構成において、クランク軸軸受部及びシリンダブロッ
ク分割面に潤滑油通路を形成し、分割面より垂直に供給
油路を設けてカム軸軸受を潤滑したことを特徴とする内
燃機関のカム軸潤滑構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US09/030,136 US6143977A (en) | 1992-08-06 | 1998-02-25 | Heat-generating element cooling device |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0687611U true JPH0687611U (ja) | 1994-12-22 |
Family
ID=
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010174829A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Hitachi Koki Co Ltd | エンジン工具 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010174829A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Hitachi Koki Co Ltd | エンジン工具 |
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