JPH0687375U - 電線ケーブル繰出器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 支持用枠体１と、回転自在に支持用枠体１に
枢支された回転体２と、を備え、回転体２は一対の回転
輪７，８と、この一対の回転輪７，８を相互に連結する
と共に電線ケーブル巻設体Ｂの孔部13の内周面を吊持保
持する複数本の可撓性ベルト９…と、枢支軸10とから成
り、さらに、一対の回転輪７，８は相対的に回転しない
と共に相互間隔Ｗが増減調整可能なように枢支軸10に取
付けられている。 【効果】 電線ケーブル巻設体の大小種々の寸法に対応
できる。かつ、可撓性ベルトにねじれが生じない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電線ケーブル繰出器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

電線ケーブル巻設体をケーブル保持回転体に保持して引出すことのできる繰出 装置に於て、従来のこの回転体の寸法は固定であって、特に、一対の外鍔状回転 輪の間隔は一定サイズであり、かつ、電線ケーブルの巻設体の孔部に挿通される 部分の胴部外径も一定サイズであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そのため、繰出す（引出す）電線ケーブル巻設体（リール状に巻いたもの）の 幅寸法及び径寸法が、繰出装置の回転体のサイズに合わないと、引出し時に空回 りしたり、電線ケーブル巻設体の取付け自体ができないといった問題があった。

【０００４】 そこで、本考案は従来のこのような問題点を解決し、かつ、スムーズに回転体 が回転して繰出しが可能な電線ケーブル繰出器を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、そこで、支持用枠体と、回転自在に該支持用枠体に枢支された回転 体と、を備え、該回転体は一対の回転輪と、この一対の回転輪を相互に連結する と共に電線ケーブル巻設体の孔部の内周面を吊持保持する複数本の可撓性ベルト と、枢支軸とから成り、さらに、上記一対の回転輪は相対的に回転しないと共に 相互間隔が増減調整可能なように上記枢支軸に取付けられている。

【０００６】 また、本考案は、一対の回転輪と、この一対の回転輪を相互に連結すると共に 電線ケーブル巻設体の孔部の内周面を吊持保持する複数本の可撓性ベルトと、を 備え、かつ、上記一対の回転輪の間隔は増減調整可能なように、枢支軸に対して 、一方の回転輪はスライド自在に外嵌され、しかも、スライド自在に外嵌する上 記枢支軸と上記回転輪の孔部は、相対的に回転しない角軸角孔嵌合であって、他 方の回転輪は上記枢支軸に固着されている。

【０００７】

【作用】

リール状の電線ケーブル巻設体の孔径寸法と幅寸法に合わせて、一対の回転輪 の相互間隔を増減調整して、確実に保持し、スムーズに繰出しできる。一台の装 置で、各種寸法の電線ケーブル巻設体に対応できる。

【０００８】 可撓性ベルトはリール状の電線ケーブル巻設体を吊持状に保持する。

【０００９】 一対の回転輪は、相対的に回転すると、可撓性ベルトがねじれを生ずることと なる。しかし、本考案では、このような相対的回転がないように枢支軸に対して 回転輪が取付けられており、可撓性ベルトは平面的に見ると、枢支軸と平行を維 持する。従って、一対の回転輪は一体状に同速で回転し相対的に回転方向の位置 ずれを生じないでスムーズに回転する。

【００１０】

【実施例】

以下、図示の実施例に基づき本考案を説明する。

【００１１】 図１の平面図、図２の側面図、及び図３の正面図に示すように、この電線ケー ブル繰出器は、支持用枠体１と、回転自在にこの支持用枠体１に枢支された回転 体２と、を備えている。

【００１２】 支持用枠体１は、への字型のプラスチック製前後枠３，４と、その下端を相互 に連結する連結杆５，６を、有する。また、回転体２は、プラスチック製の一対 の回転輪７，８と、この一対の回転輪７，８を相互に連結する４本の可撓性ベル ト９…と、枢支軸10とから成る。

【００１３】 支持用枠体１の前後枠３，４の頂部には、受支凹所11が形成され、これに落し 込み状に、枢支軸10の両端部が枢支され、受支凹所11内で枢支軸10の両端部が回 転自在である。

【００１４】 そして、一対の回転輪７，８は相対的に回転しないと共に相互間隔Ｗが増減可 能なように上記枢支軸10に取付けられる。図例では、枢支軸10は、両端に丸棒部 を有するが、その間は４角棒状部10ａとされる。

【００１５】 一対の（外鍔状に設けられた）回転輪７，８の中心ボス部12には角孔が貫設さ れており、枢支軸10の４角棒状部10ａに外嵌され、一方の回転輪７はＡの矢印の ようにスライド自在であり、他方の回転輪８は枢支軸10に固定される。

【００１６】 このようにして、枢支軸10に対して、一方の回転輪７は矢印Ａ方向にスライド 自在に外嵌され、しかも、相対的に回転しないように角軸角孔嵌合である。

【００１７】 しかして、仮想線で示すドーナツ状（リール状）の電線ケーブル巻設体Ｂの孔 部13の内周面を、複数本の可撓性ベルト９…が吊持保持する。つまり、図３のよ うに、回転輪７，８には、その外周縁に沿って、各々、４個のフック爪14…が一 体に形成されており、これに、可撓性ベルト９の両端が着脱可能に係着されてい て、電線ケーブル巻設体Ｂの孔部13へ可撓性ベルト９…を挿入するときには、可 撓性ベルト９の一方の係着を離脱して行う。

【００１８】 実際上は、回転する回転輪７，８の上方側の位置に在る可撓性ベルト９…の１ 本乃至２〜３本が、孔部13内周面に接して吊持の役目をする。

【００１９】 なお、15はガイドアームであって、引出孔16に、電線ケーブル巻設体Ｂの引出 しつつある電線ケーブルを挿通し、電線ケーブルを引張ると、上記ガイドアーム 15は持ち上げられ、引張力が無くなれば、自重でガイドアーム15は降下揺動して 、ブレーキシュー17が回転輪８に接触して、回転輪８の自走を防ぎ、過分な繰出 しを防止する。

【００２０】

【考案の効果】

本考案は上述のように構成されており、大小種々の寸法の電線ケーブル巻設体 Ｂに対応できる。特に、一対の回転輪７，８が同調（シンクロナイズ）して回転 するので、可撓性ベルト９が、枢支軸に対して、傾斜する方向によじれることを 防止できて、スムーズな回転と、それに伴う電線ケーブルの円滑引出しを実現で きた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す平面図である。

【図２】その側面図である。

【図３】その正面図である。

【符号の説明】

１ 支持用枠体 ２ 回転体 ７ 回転輪 ８ 回転輪 ９ 可撓性ベルト 10 枢支軸 13 孔部 Ｗ 相互間隔 Ｂ 電線ケーブル巻設体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 支持用枠体１と、回転自在に該支持用枠
   体１に枢支された回転体２と、を備え、該回転体２は一
   対の回転輪７，８と、この一対の回転輪７，８を相互に
   連結すると共に電線ケーブル巻設体Ｂの孔部13の内周面
   を吊持保持する複数本の可撓性ベルト９…と、枢支軸10
   とから成り、さらに、上記一対の回転輪７，８は相対的
   に回転しないと共に相互間隔Ｗが増減調整可能なように
   上記枢支軸10に取付けられていることを特徴とする電線
   ケーブル繰出器。
2. 【請求項２】 一対の回転輪７，８と、この一対の回転
   輪７，８を相互に連結すると共に電線ケーブル巻設体Ｂ
   の孔部13の内周面を吊持保持する複数本の可撓性ベルト
   ９…と、を備え、かつ、上記一対の回転輪７，８の間隔
   Ｗは増減調整可能なように、枢支軸10に対して、一方の
   回転輪７はスライド自在に外嵌され、しかも、スライド
   自在に外嵌する上記枢支軸10と上記回転輪７の孔部は、
   相対的に回転しない角軸角孔嵌合であって、他方の回転
   輪８は上記枢支軸10に固着されていることを特徴とする
   電線ケーブル繰出器。