JPH0347373Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は配電線、通信線、或は電話線のケーブ
ル架設用移動滑車に関する。

（従来の技術） 周知の如く従来の配電線、通信線、或は電話線
のケーブル架設用滑車は、フレームの上端側にメ
ツセンジヤーワイヤー及び既設の旧の電話線ケー
ブルに掛吊りし、メツセンジヤーワイヤー及び旧
ケーブル上を回転移動せしめる吊りローラを設
け、下端側には、新ケーブルを載置移送せしめる
主ローラを回転自在に設けた構成となつている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながらメツセンジヤーワイヤー及び旧ケ
ーブルは周知の如く通常電柱に巻付チエンで締付
け固定したサポート金具で支持されており、メツ
センジヤーワイヤー及び旧ケーブルは巻付チエン
より突出した取付金具のクランプで挾持固定され
ているため、従来のケーブル架設用移動滑車で
は、移動中横揺れが大きくなるとフレームが前記
突出した取付金具に衝突したり、或はクランプ上
に吊りローラが乗り上げたりして、メツセンジヤ
ーワイヤー及び旧ケーブルより、吊りローラが外
れ、ケーブル架設用移動滑車が架設中の新ケーブ
ル共々落下する危険性を有する問題点を有してい
た。本考案はこれらの問題点を解決し、吊りロー
ラが外れて落下する危険の無いケーブル架設用移
動滑車を提供する目的で考案された落下安全装置
である。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記の問題点を解決すべく研究の結果
吊りローラの下側位置に、進行方向と略平行な横
方向に向かつて左右に先端側が揺動可能に枢着し
たメツセンジヤーワイヤー及び旧ケーブルを抑止
する抑止杆を設けることにより、問題点を解決し
たものである。

以下本考案を図面に基づいて説明すると、１は
吊りローラで、吊りローラフレーム２の上端部を
倒伏コ字形に折曲げした内側に、縦方向に回動自
在に設ける。３は吊りローラ１の下側位置に進行
方向（吊りローラ１の回動進行方向）と略平行な
横方向に先端側が傾動可能に枢着したメツセンジ
ヤーワイヤー及び旧ケーブルを抑止するケーブル
抑止杆で、ケーブル抑止杆３の基部の上下に半円
形の傾動板４，４′の直径側を固着し、傾動板４，
４′の各々の半円周面５，５′の各々、吊りローラ
フレーム２の内面６に接触せしめる。７は前記上
下に設けた傾動板４，４′の中央位置に向かつて
吊りローラフレーム２の外側より内側の先端側を
遊嵌した傾動板牽引軸である。８は上下に設けた
傾動板４，４′及び傾動板牽引軸７の内側の先端
位置に鉛直方向に挿通した牽引軸である。９は傾
動板牽引軸７の外周に巻繞した常引バネで、内側
一端は吊りローラフレーム２の外側面に圧接し外
側の一端は調整ナツト１０に圧接する。１１，１
１′は前記上下に位置する傾動板４，４′の左右端
の内側に上半部が遊嵌する位置の前記内面６に植
立せしめた傾動板案内突起である。その他の符号
１２は吊りローラフレーム２の下端側に螺着吊下
した公知の主ローラフレーム、１３は主ローラフ
レーム１２内に回動自在に設けた主ローラ、１４
はロープ取付環である。

（作用） 本考案を実施し、既存のメツセンジヤーワイヤ
ー及び旧ケーブルＡに吊りローラ１を掛吊りし、
主ローラ２に新ケーブルＢを載置して、ロープ取
付環１４にロープを掛けて周知の如く移動せしめ
た場合、電柱部分に到達すると、前記のメツセン
ジヤーワイヤー及び旧ケーブルの取付金具及びク
ランプが突出しているが、取付金具或はクランプ
にケーブル抑止杆３が接当すると、ケーブル抑止
杆３の先端側は進行方向と逆方向に押されるが、
此の場合、ケーブル抑止杆３の先端側が押される
とケーブル抑止杆３の基部の傾動板４，４′は、
牽引軸８を中心に回動しケーブル抑止杆３の先端
側は押される方向に除々に無理なく横方向に逃
げ、逃げ量が大きい場合は、傾動板牽引軸７を内
側牽引しながらケーブル抑止杆３が横方向に逃げ
るため円滑な横振れが可能となり、吊りローラ１
を掛吊りしたメツセンジヤーワイヤー及び旧ケー
ブルＡの下側位置よりメツセンジヤーワイヤー及
び旧ケーブルＡの抑止め効果を絶えず維持しなが
ら円滑な移動が確保出来るものである。

（考案の効果） 本考案を実施すると、絶えず吊りローラ１が移
動するメツセンジヤーワイヤー及び旧ケーブルＡ
の下側位置にケーブル抑止杆３がメツセンジヤー
ワイヤー及び旧ケーブルＡの直径方向に下側より
受止めする位置に存在するため、吊りローラフレ
ーム２が横振れ等して吊りローラ１がメツセンジ
ヤーワイヤー及び旧ケーブルＡより外れそうにな
つて浮揚すると、ケーブル抑止杆３がメツセンジ
ヤーワイヤー及び旧ケーブルＡの下面に接当し、
吊りローラ１の浮揚を防止するため、吊りローラ
１はメツセンジヤーワイヤー及び旧ケーブルＡよ
り絶対に外れることなく、又、電柱部分を通過す
るときに取付金具及びクランプにケーブル抑止杆
３が接当しても進行方向と逆方向に先端側のみが
無理なく横方向に傾むくのみで、ケーブル抑止杆
３の基部側はメツセンジヤーワイヤー及び旧ケー
ブルＡの下側位置に依然として存在するため、吊
りローラ１の浮上がりが防止出来、如何なる場合
でも吊りローラ１がメツセンジヤーワイヤー及び
旧ケーブルＡより浮き上がつて外れ落下すること
がなく、安全で、能率的なケーブル架設作業が保
障される考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を示す斜視図である。第２図は
正面図である。第３図は右側面図である。 １……吊りローラ、２……吊りローラフレー
ム、３……ケーブル抑止杆、４，４′……傾動板、
５……半円周面、６……内面、７……傾動板牽引
軸、８……牽引軸、９……常引バネ、１０……調
整ナツト、１１……傾動板案内突起、１２……主
ローラフレーム、１３……主ローラ、１４……ロ
ープ取付環、Ａ……メツセンジヤーワイヤー及び
旧ケーブル、Ｂ……新ケーブル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端側に回動自在に吊りローラ１を設けた吊り
   ローラフレーム２において、前記吊りローラ１の
   稍、下側位置に吊りローラフレーム２より外向き
   に常引する傾動板牽引軸７を設け、該傾動板牽引
   軸７の内側先端部に鉛直方向に挿通した牽引軸８
   に、半円形の傾動板４，４′を枢着し、該傾動板
   ４，４′の半円周面５，５′を吊りローラフレーム
   ２の内面６に常に索引接当せしめ、傾動板４，
   ４′にケーブル抑止杆３の基部を固着してケーブ
   ル抑止杆３を前記吊りローラ１の下側位置に向け
   て突出して設け、前記傾動板４，４′の回動によ
   りケーブル抑止杆３が吊りローラ１の下側位置に
   横振れ可能に枢着したことを特徴とするケーブル
   架設用移動滑車。