JPH068530B2 - 岩盤固結工法およびそれに用いるパイプ状ロツクボルト - Google Patents

岩盤固結工法およびそれに用いるパイプ状ロツクボルト

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JPH068530B2 JP30468088A JP30468088A JPH068530B2 JP H068530 B2 JPH068530 B2 JP H068530B2 JP 30468088 A JP30468088 A JP 30468088A JP 30468088 A JP30468088 A JP 30468088A JP H068530 B2 JPH068530 B2 JP H068530B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、軟弱または破砕された岩盤等を岩盤固結用
薬液により堅固な岩盤に改善する岩盤固結工法およびそ
れに用いるパイプ状ロツクボルトに関するものである。
〔従来の技術〕
従来から軟弱な岩盤(地山)ないしは破砕された地山等
の地層帯では、トンネル切羽の天盤の崩落等の防止のた
めに、トンネル切羽先端の天盤部に、天盤のアーチに沿
つて孔を穿設し、この孔内にロツクボルトを挿入ないし
はこのボルトをモルタルで固結する先受ボルト工法や固
結薬液を用いる薬液注入工法等の対応方法が講じられ、
地山を強化することが行われている。しかしながら、こ
のような従来の対応方法のうち、先受ボルト工法では効
果が少なく1回の改良延長が2〜4mと短い。また、薬
液注入方法では1度に10〜30m改良できるが、設備
が大掛りとなり、機械の設置や注入の準備に手間がかか
り、またこれらの作業のために現場の作業をかなりの期
間停止しなければならないという難点を生じていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
そこで、本発明者は、このような難点を解消するため、
先端に刃部および吐出孔が形成されたロツクボルトを削
岩機等の削岩装置に取り付け、これを用いてトンネル切
羽先端の天盤部に孔を穿設し、この孔内に、上記ロツク
ボルトを残したままこのロツクボルト内にウレタン樹脂
等を圧入してロツクボルトと孔壁との間隙を埋めると同
時にウレタン樹脂を地山内に浸透させ硬化させることに
より、上記孔周囲の岩盤を固結させる方法を提案しすで
に特許出願している(特願昭61−152357号)。
すなわち、この方法は、まず、第17図に示すように、
削岩機等の削岩装置1に、先端に刃部2および吐出孔2
aを有するロツクボルト3を取り付け、水送入パイプ1
aからロツクボルト3内に水を圧入する。ついで、ロツ
クボルト3を回転させ、その状態で先端の刃部2を岩盤
に押圧するとともに、吐出孔2aから水を吐出させてト
ンネル切羽先端の天盤部4に長孔5を穿孔する。つぎ
に、このロツクボルト3を長孔5内に残したまま、ロツ
クボルト3から削岩装置1を取り外し、第18図に示す
ように、ロツクボルト3の根元側端部に、接続ユニツト
6を備えた一対のホース7を連結する。そして、ロツク
ボルト3の吐出孔2aから、上記ホース7を介してロツ
クボルト3内に供給される二液型発泡ウレタン樹脂を吐
出させることによりウレタン樹脂で長孔5を埋め、さら
にそのウレタン樹脂を地山内に第19図のように浸透さ
せ硬化させることにより岩盤の固結を行うものである。
トンネルの形成は、このようにしてトンネル切羽先端の
天盤部4を天盤のアーチに沿つて硬化樹脂で固め、その
状態でトンネル切羽先端を掘削し、一定距離掘削したの
ち、さらにトンネル切羽先端の天盤部4を固結するとい
うことを繰返して行われる。この工法によれば、施行に
大型の機械を要しないため大掛りな設備が不要となり、
かつ固結が簡単であるため現場作業の中断が極めて短時
間ですむという利点がある。
しかしながら、上記工法では、岩盤固結用のウレタン樹
脂がロツクボルト3先端の吐出孔2aから吐出するた
め、第19図に示すように、形成される固結領域8が長
孔5の先端側の周囲にかたよつてしまい、長孔5の周囲
全体の領域を均一な状態で固結することができないとい
う問題を有している。
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、岩
盤に穿孔した長孔の周囲全体を均一な状態で固結するこ
とのできる岩盤固結工法およびそれに用いるパイプ状ロ
ツクボルトの提供をその目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明は、先端に掘削用刃
部および先端吐出孔が形成され、かつ上記先端から所定
距離をおいた中間部の周壁部に複数の中間吐出孔が円周
方向に所定間隔で設けられたパイプ状のロツクボルトを
準備するとともに、上記ロツクボルト内に嵌挿しうる両
端開口のチユーブを準備し、上記ロツクボルト内に上記
チユーブを嵌挿して上記ロツクボルトの中間吐出孔を塞
ぎ、その状態で上記ロツクボルトを削岩装置に取り付
け、上記先端吐出孔から水またはエアーを吐出させなが
ら回転させることにより岩盤に長孔を穿設し、その長孔
内に上記ロツクボルトを残したまま、そのロツクボルト
から上記チユーブを取り除き、その状態で上記ロツクボ
ルト内に岩盤固結用薬液を圧入し、上記先端吐出孔およ
び中間吐出孔から上記長孔内に岩盤固結用薬液を充満さ
せたのち岩盤に浸透させ、これを硬化させることにより
上記ロツクボルトを岩盤内に残したまま岩盤固結を行う
岩盤固結工法を第1の要旨とし、それに用いるパイプ状
のロツクボルトを第2の要旨とする。
〔作用〕
すなわち、本発明者は、岩盤に穿孔した長孔の周囲の領
域全体を均一な状態で固結するためには、ロツクボルト
の先端に吐出孔を設けるだけでなく、中間部の周壁部に
も所定間隔で複数の吐出孔を穿設し、これらすべての吐
出孔から岩盤固結用薬液を長孔内に吐出させることが有
効であることに着目し、さらに研究を重ねた。その結
果、長孔の穿孔時には、ロツクボルトの内部に、チユー
ブを嵌挿して中間吐出孔を閉塞し、先端吐出孔からだけ
水またはエアーを吐出させることにより穿孔が円滑に行
われるようにし、岩盤固結用薬液を長孔内に吐出させる
際には、上記チユーブをロツクボルトら取り外し、先端
吐出孔および中間吐出孔から岩盤固結用薬液を吐出させ
ることにより、長孔内およびその周囲の岩盤全体を均一
な状態で固結することができることを見出しこの発明に
到達した。すなわち、ロツクボルトの中間吐出孔を閉塞
せずに穿孔を行うと、ロツクボルト内に圧入される水ま
たはエアーの大部分が中間吐出孔から長孔内に吐出し、
ロツクボルトの先端側にとどきにくいため、穿孔がしに
くくなるか、または全く不可能になる。したがつて、穿
孔時には、中間吐出孔を閉塞し先端吐出孔からだけ水ま
たはエアーを吐出させ、岩盤固結用薬液の吐出の際に
は、チユーブを取り除いて上記中間吐出孔を開け、先端
吐出孔および中間吐出孔の双方から岩盤固結用薬液を吐
出するようにしたのである。
つぎに、この発明を実施例にもとづいて詳しく説明す
る。
〔実施例〕
第1図は、この発明に使用する中空パイプ状のロツクボ
ルトを示している。すなわち、このロツクボルト11
は、外径が27mm,内径が13mmで全長が10mに設定
されており、先端部が、第2図に示すような刃部12を
有するドリル部13に形成されている。このドリル部1
3は、先端の端面に4枚の刃部12が円周方向に90°
間隔で設けられており、端面の中央部に直径が10mmの
中心孔14が形成され、刃部12と12の間にそれぞれ
直径が6mmの外周孔15が形成されている。また、この
ロツクボルト11の周壁部には、ドリル部13から3m
の位置および6mの位置にそれぞれ、直径3mmの吐出孔
16が円周に沿つて90°間隔で4個づつ穿設されてい
る。
上記ロツクボルト11を用いて、岩盤固結はつぎのよう
にして行われる。すなわち、まず、ロツクボルト11の
内部に両端が開口したナイロンチユーブ(第3図参照)
17を挿入し、吐出孔16を閉塞するとともに、このロ
ツクボルト11を第17図に示すような削岩装置1にド
リルとして取付ける。ついで、削岩装置1に設けられた
水送入パイプ1aからロツクボルト11内に水,エアー
を圧入してロツクボルト11先端の中心孔14,外周孔
15から吐出させながらロツクボルト11を回転させて
岩盤に押圧する。その結果、ロツクボルト11のドリル
部13が削り出す土,砂等が、ロツクボルト11の外周
に沿つて孔内を後方に移行し孔の開口から外部に排出さ
れて長孔の穿孔が行なわれる。この際、長孔の傾斜角度
は仰角が10〜20°になるように設定しておく。この
ようにロツクボルト11をドリルとして使用して長孔を
形成し、その長孔内にロツクボルト11を残したまま削
岩装置1をロツクボルト11から取り外すとともに、こ
のロツクボルト11から内部のナイロンチユーブ17を
取り出す。つぎに、ロツクボルト11の後端内部に、第
4図ないし第6図に示すような静止ミキサー18を挿入
するとともに、ロツクボルト11の後端側外周に第7図
に示すような注入ホース9付の通液性袋体10を取り付
け、ロツクボルト11の後端に接続ユニツト6を備えた
一対のホース7を接続する。そして、注入ホース9から
ウレタン樹脂を通液性袋体10内に注入して通液性袋体
10を膨らませ、第8図に示すように長孔5aの開口を
塞ぐとともに、ホース7からロツクボルト11内に二液
型発泡ウレタン樹脂を注入し、ロツクボルト11先端の
ドリル部13に設けられた中心孔14,外周孔15およ
びロツクボルト11の周壁部の吐出孔16から吐出させ
る。その結果、上記ウレタン樹脂は、長孔5a内に充満
するとともに、長孔5aの周囲の岩盤に略均一な状態で
浸透し、浸透したのち硬化して上記岩盤を固結し、第9
図に示すような固結領域19を形成させる。
なお、上記静止ミキサー18は、根元側リング部20の
中心から前方(矢印X方向)に延びる線状中心軸21を
中心に、右半分にV字状2重羽根22が一定間隔で傾斜
配設されているとともに、左半分には1重羽根23が一
定間隔で傾斜配設され、先端側をロツクボルト11の先
端側に向けた状態で固定されている。この静止ミキサー
18は、ロツクボルト11内に圧入されるウレタン樹脂
の二液をそれぞれ左半分,右半分に受け入れ上記両液を
同方向に異なる流速で旋回させながらミキシングし移送
するようになつており、その作用によつて、上記両液は
途中で硬化することなくミキシング移送され、ロツクボ
ルト11先端の中心孔14,外周孔15および側面の吐
出孔16から吐出するようになつている。また、ロツク
ボルト11に圧入するウレタン樹脂としては、速硬性の
二液型発泡ウレタン樹脂(例えば2液混合後の硬化時間
が5〜30秒のもの)を使用する。これによつて、短時
間で効果的に固結領域を形成することができるようにな
り、施工時間の大幅な短縮を実現できるようになる。
このように、この発明では、長孔5aの穿孔時には、ロ
ツクボルト11の内周面にナイロンチユーブ17を取り
つけてロツクボルト11の側面の吐出孔16を閉塞し、
先端の中心孔14,外周孔15からだけ水を吐出させる
ことにより、先端のドリル部13で円滑な穿孔が行える
ようになつている。また、このロツクボルト11からウ
レタン樹脂液を長孔5a内に吐出させる際には、上記ナ
イロンチユーブ17をロツクボルト11から取り外し、
中心孔14、外周孔15および吐出孔16からウレタン
樹脂液を吐出させるようになつている。したがつて、長
孔5a内およびその周囲の岩盤全体に均一な状態でウレ
タン樹脂液が行きわたるようになり岩盤を均一な状態で
固結することができるようになる。また、その際、ロツ
クボルト11の後端部に、静止ミキサー18が挿入され
ているため、ウレタン樹脂が、途中で硬化することなく
長孔5a内に充満するとともに、長孔5aの周囲の岩盤
に浸透するようになる。さらに、ロツクボルト11の後
端部外周面に通液性袋体10を設け、この通液性袋体1
0内にウレタン樹脂を注入するため、長孔5aの開口か
らウレタン樹脂が外部に漏れることがなくなるととも
に、通液性袋体10の表面からも岩盤にウレタン樹脂が
浸透していき上記開口周囲の岩盤の固結も行えるように
なる。また、上記ウレタン樹脂が、速硬性であるため、
短時間で効果的に固結領域を形成することができるよう
になり、施工時間の大幅な短縮を実現できるようにな
る。
第10図は第1図のロツクボルト11の変形例を示して
いる。すなわち、このロツクボルト11aは、パイプ状
の部分が3分割されているとともに、そのそれぞれを2
個のねじ継手24で結合している。そして、周壁部にお
ける先端のドリル部13から、3m,6m,8mの位置
に、それぞれ吐出孔25a,25b,25cが円周に沿
つて120°間隔で3個づつ穿設されており、上記吐出
孔25aの直径が4mm,吐出孔25bの直径が2mm,吐
出孔25cの直径が1.5mmに設定されている。それ以
外の部分は上記第1図のロツクボルト11と同様に構成
されている。このように、ロツクボルト11aの先端側
の吐出孔ほど大径になるように形成することにより、ロ
ツクボルト11aを岩盤に打ち込む際の傾斜角度(仰
角)が大きくなつても、すべての吐出孔から均一な状態
でウレタン樹脂が吐出できるようになるとともに、吐出
孔同士の間隔が狭くなるようにしているため固結領域を
より均一な状態にすることができる。このロツクボルト
11aを用いて岩盤固結を行つた場合のその他の作用効
果については、上記実施例と同様である。
第11図はロツクボルト11の他の変形例を示してい
る。このロツクボルト11bは、吐出孔26aが先端の
ドリル部13から2mの位置に設けられているととも
に、直径が3mmに設定され、吐出孔26bの直径が3mm
に、吐出孔26cの直径が2mmにそれぞれ設定されてい
る。それ以外の部分の構成については、第10図のロツ
クボルト11aと同様である。このロツクボルト11b
もやや大きな傾斜角度に対応できるとともに、固結領域
をより均一な状態にすることができる。このロツクボル
ト11bを用いて岩盤固結を行つた場合のその他の作用
効果についても、上記実施例と同様である。
第12図は、ロツクボルト11のさらに他の変形例を示
している。このロツクボルト11cは、第10図のロツ
クボルト11aにおける吐出孔25a,25b,25c
に対応する部分で分割され4個のパイプ状体からなつて
いるとともに、その分割部がねじ継手24で継合して構
成されている。そして、その継合部に隙間を設けこの隙
間を吐出孔とし、側面には吐出孔が設けられていない。
それ以外の部分については、第10図のロツクボルト1
1aと同様に構成されている。このように構成すること
により、特に吐出孔を設ける必要がなくなり、ロツクボ
ルト11cの製造が容易になる。このロツクボルト11
cを用いて岩盤固結を行つた場合の作用効果について
は、上記実施例と同様である。
上記ロツクボルト11a,11bを用いてウレタン樹脂
液の吐出試験を行った。その結果を以下に述べる。すな
わち、上記ロツクボルト11aおよび11bを、第13
図に示すように、2個の脚立27に仰角Aが7°になる
ように配置するとともに、それぞれの吐出孔の部分にビ
ニル袋28を取り付け、そのビニル袋28内に圧入機2
9から薬液(ポリオール成分)を5〜20/分の流量
で圧入した。その結果、各吐出孔から吐出する吐出量の
比率は、ロツクボルト11aを使用した場合、第14図
のようになり、ロツクボルト11bを使用した場合は第
15図に示すようになつた。なお、第14図において、
0はロツクボルト11aのドリル部13の吐出孔を、2
5aは吐出孔25aを、25bは吐出孔25bを、25
cは吐出孔25cを示しており、第15図において、0
はロツクボルト11bのドリル部13の吐出孔を、26
aは吐出孔26aを、26bは吐出孔26bを、26c
は吐出孔26cをそれぞれ示している。また、これらの
図において、実線aは流量を5/分にした場合、破線
bは流量をl0/分にした場合、一点鎖線cは流量を
15/分にした場合、二点鎖線dは流量を20/分
にした場合の吐出比率をそれぞれ示している。これらの
曲線より時間当たりの流量を大きくするほど各吐出孔か
ら吐出される液量の比率に差が少なくなることがわか
る。また、吐出液として混合薬液(ポリオール成分とイ
ソシアネート成分を1対1の割合で混合したもの)を用
い、流量を20/分にした場合の上記両者の吐出比率
を第16図に示している。この場合、ロツクボルト11
aを使用したものを実線eで表し、ロツクボルト11b
を使用したものを一点鎖線fで表している。この場合、
上記試験結果よりも各吐出孔からの吐出比率が均等化さ
れている。これは、二液を混合することによりウレタン
液の粘性が低下するためである。このように、この試験
の結果では、各吐出孔の位置,直径および圧入する液の
時間当たりの流量の差によつて各吐出孔から吐出される
液の吐出量にかなりの差がでた。しかしながら、この差
は液の流量,粘性、吐出孔を設ける位置およびその直径
を調節することにより消失させることができ、均一な状
態で液を吐出させることができるようになる。
なお、前記実施例において使用した注入ホース9付の通
液性袋体10は、必ず使用するものではなく、これに代
えて布等からなるパツキンを使用してもよいし、ウレタ
ン樹脂液が長孔5aから漏れることのない場合は用いな
い。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明は、先端部に掘削用刃部および
吐出孔が設けられているともに、中間部の周壁部に所定
間隔で吐出孔が設けられたロツクボルトを使用するよう
になつている。そして、穿孔時には、チユーブで上記ロ
ツクボルトの中間吐出孔を閉塞し、先端吐出孔からだけ
水またはエアーを吐出させ、岩盤固結用薬液をロツクボ
ルトから長孔内に吐出させる際には、上記チユーブを取
り外し、先端吐出孔および中間吐出孔の双方から岩盤固
結用薬液を吐出させるようにしている。したがつて、穿
孔が円滑に行われるとともに、穿孔された長孔内および
その周囲の岩盤全体を均一な状態で固結することができ
るようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に用いるロツクボルトの一例と正面
図、第2図はその先端部の斜視図、第3図は第1図のロ
ツクボルトにナイロンチユーブを取り付けた状態を示す
縦断面図、第4図および第5図はロツクボルト内に配設
される静止ミキサーの斜視図、第6図は同じくその正面
図、第7図,第8図はロツクボルトの使用説明図、第9
図はそれによつて得られた固結領域を示す説明図、第1
0図はこの発明に用いるロツクボルトの他の例の正面
図、第11図および第12図はそのさらに他の例の正面
図、第13図は第10図および第11図のロツクボルト
を用いて吐出試験を行つている状態を示す説明図、第1
4図は第10図のロツクボルトを用いて吐出試験を行つ
た結果を示す曲線図、第15図は第11図のロツクボル
トを用いて吐出試験を行つた結果を示す曲線図、第16
図は第10図および第11図のロツクボルトを用いて吐
出試験を行つた結果を示す曲線図、第17図および第1
8図は従来例の施工状態を示す縦断面図、第19図はそ
れによつて得られた固結領域を示す説明図である。 1…削岩装置 5a…長孔 11…ロツクボルト 12
…刃部 14…中心孔 15…外周孔 16…吐出孔
17…ナイロンチユーブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端に掘削用刃部および先端吐出孔が形成
    され、かつ上記先端から所定距離をおいた中間部の周壁
    部に複数の中間吐出孔が円周方向に所定間隔で設けられ
    たパイプ状のロツクボルトを準備するとともに、上記ロ
    ツクボルト内に嵌挿しうる両端開口のチユーブを準備
    し、上記ロツクボルト内に上記チユーブを嵌挿して上記
    ロツクボルトの中間吐出孔を塞ぎ、その状態で上記ロツ
    クボルトを削岩装置に取り付け、上記先端吐出孔から水
    またはエアーを吐出させながら回転させることにより岩
    盤に長孔を穿設し、その長孔内に上記ロツクボルトを残
    したまま、そのロツクボルトから上記チユーブを取り除
    き、その状態で上記ロツクボルト内に岩盤固結用薬液を
    圧入し、上記先端吐出孔および中間吐出孔から上記長孔
    内に岩盤固結用薬液を充満させたのち岩盤に浸透させ、
    これを硬化させることにより上記ロツクボルトを岩盤内
    に残したまま岩盤固結を行うことを特徴とする岩盤固結
    工法。
  2. 【請求項2】先端に掘削用刃部および先端吐出孔が形成
    され、かつ上記先端から所定距離をおいた中間部の周壁
    部に複数の中間吐出孔が円周方向に所定間隔で設けられ
    ているパイプ状のロツクボルト。
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