JPS642731B2

JPS642731B2 -

Info

Publication number: JPS642731B2
Application number: JP1952481A
Authority: JP
Inventors: Kingo Asayama
Original assignee: Takechi Koumusho KK
Current assignee: Takechi Koumusho KK
Priority date: 1981-02-12
Filing date: 1981-02-12
Publication date: 1989-01-18
Also published as: JPS57133920A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は地中に打設した杭の水平耐力を強化す
る工法に関し、地中に杭を打設したのち、杭の地
表側の外周を新たに掘削すると共にこの掘削に当
たつて地表近くを拡大して掘削し、この杭の外周
に新たに掘削した部分にセメントミルク、水ガラ
ス、モルタル等の固結用液を注入することを特徴
とする杭の水平耐力強化工法を特定発明とし、併
せて、杭の外周に被嵌して回転駆動されるケーシ
ングオーガーと、ケーシングオーガーの下端に設
けた掘削撹乱刃と、ケーシングオーガーに設けら
れた複数種の異なる固結用液を吐出するための吐
出口を有する２本以上の注入管とより成る水平耐
力強化装置を用い、既に地中に打設されている杭
の地表側の外周を新たに掘削し、この掘削に当た
り、２本以上の注入管の吐出口よりそれぞれ異な
る複数種の固結用液を吐出して、掘削撹乱刃によ
り複数種の固結用液を撹拌することを特徴とする
杭の水平耐力強化工法を第１併合発明とし、併せ
て、杭の外周に被嵌して回転駆動されるケーシン
グオーガーと、ケーシングオーガーの下端に設け
られた掘削撹乱刃と、ケーシングオーガーに設け
られた固結用液を吐出するための吐出口と、ケー
シンゲオーガーの下部外周に設けられた掘削撹乱
刃による掘削と反対方向にケーシングオーガーを
回転駆動することにより上記掘削より大きな径の
掘削をする拡径撹乱刃とより成る水平耐力強化装
置を用い、既に地中に打設されている杭の地中側
の外周を新たに掘削し、吐出口より固結用液を吐
出すると共にケーシングオーガーを引き上げる際
にケーシングオーガーを反対方向に回転駆動して
拡径撹乱刃を拡径してケーシングオーガーが下降
する際よりも大きな径に掘削することを特徴とす
る杭の水平耐力強化工法を第２併合発明とするも
のに係る。

一般に基礎杭、特に既製杭を打設する場合ハン
マーで打撃して打込む以外は所謂無音無振動工法
で行なつている。つまりスクリユーオーガーで掘
孔し、セメントミルク、モルタル等を注入後既製
杭を吊下げ圧入するか、或いは杭内孔にオーガー
を入れ、オーガーで掘孔しながら杭を圧入し、所
定深さに到達後、杭先端部にセメントミルク等を
注入し、しかる後オーガーを引き上げる方法等で
行なわれている。しかし上記の方法では杭を圧
入する必要から掘削を掘孔径を杭径よりやや大き
くするため余掘りする事、前者では掘孔より杭
圧入までの間に杭周地盤がゆるむ事、後者では
先端部で吐出したセメントミルクが地上近辺の杭
周地盤まで行き亘らない事等の理由から特に地上
周辺の杭周地盤が緩み、地震時等に杭に働く水平
力に対し耐力、即ち杭の水平耐力を低下するとい
う欠点があつた。

本発明は叙述の点に鑑みてなされたものであつ
て、本発明の目的とするところは杭の地表側の外
周を固結用液で補強できて杭の水平耐力を強化で
きる杭の水平耐力強化方法を提供するにある。

以下本発明を実施例により詳述する。第１図に
示す１は杭Ｐの外径より若干径の大きいケーシン
グオーガーであつて、ケーシングオーガー１の下
端には掘削撹乱刃２を１個乃至数個設けてある。
ケーシングオーガー１の下端外周には掘削撹乱刃
２のみによる掘削と反対方向に回転することより
広がつて掘削し得る拡径撹乱刃４を軸１６にて枢
着して設けてある。また掘削撹乱刃２と拡径撹乱
刃４とは第１図に示すように別々に設けてあつて
も、第２図に示すように一体的に設けてあつても
よい。ところで、ケーシングオーガー１の下部外
周に設けられた掘削撹乱刃２による掘削と反対方
向にケーシングオーガー１を回転駆動することに
より上記掘削より大きな径の掘削をする拡径撹乱
刃４としては、従来から公知の拡径撹乱刃を用い
ることができる。すなわち、ケーシングオーガー
１に設ける拡径撹乱刃の構造としては例えば、特
開昭54―3314号公報に示された拡径撹乱刃を用い
ることができる。またケーシングオーガー１には
軸部５の内孔６と外孔７と夫々連通する２本の注
入管８，９を設けてあつて、注入管８，９の先端
をケーシングオーガー１の下端に位置させてノズ
ル弁のある吐出孔３を設けてある。かかる２本の
注入管８，９は第３図に示すように対称に設けて
もよいが、第４図に示すように注入管８，９を並
設して注入管８，９の吐出口３を近接させる方が
望ましい。つまり２液注入の場合掘削撹乱刃２に
よる撹拌、混練が良好となる。１７は保持具であ
る。また注入管８，９は第６図に示すようにケー
シングオーガー１の外側に連設してもよい。この
場合掘削撹乱刃２及び拡径撹乱刃４が第７図及び
第８図に示すようにケーシングオーガー１の外側
に付く事となる。また上記注入管は３本以上であ
つてもよい。さらにケーシングオーガー１の外周
に第６図想像線のようにスクリユー羽根１５を設
けてあつてもよい。またケーシングオーガー１の
軸部５のジヨイント部１０は二重スイベル装置１
１を介して減速オーガー１２に連結してあり、減
速オーガー１２は施工機リーダに昇降自在にセツ
トされている。上記二重スイベル装置１１は回転
する二重管の軸部５の外孔７に液を供給する装置
であつて、外周に外孔送通口１３を設けてある。
減速オーガー１２はケーシングオーガー１を正転
乃至逆転し得るものであつて、外周に内孔送通口
１４を設けてある。かかる外孔送通口１３及び内
孔送通口１４にはグラウドポンプにて固結用液Ｌ
を供給できるようになつている。

次に上述の如く構成せる本発明杭の水平耐力強
化装置にて本発明方法を実施する動作を説明す
る。先ず第９図ａのように予じめ地中Ｇ内に杭Ｐ
を打設しておく。ここでａは杭Ｐの地表GL側の
地盤の緩んだ部分である。予じめ打設した杭Ｐの
外周にケーシングオーガー１を下降させ、ケーシ
ングオーガー１を第９図ｂの方向に回転させて掘
削撹乱刃２で杭Ｐの外周の土を掘削し、ケーシン
グオーガー１を所定深さまで圧入する。この場合
掘削の補助手段として注入管８，９の何れかを使
つた送水し吐出口３より射水することもある。次
いで２本の注入管８，９の各吐出口３からそれぞ
れ２種の固結用液Ｌを注入し、第９図ｂのように
ケーシングオーガー１を回転させながら掘削撹乱
刃２で固結用液をミキシングし、（この場合、掘
削土砂と固結用液ともミキシングされる）徐々に
地上に引き上げ、第９図ｃのように固結用液Ｌを
充満させ、周辺地盤強化部Ｆを形成する。さらに
地上周辺の杭周地盤を強化するに当つてはケーシ
ングオーガー１の引き上げ途中の所定位置でケー
シングオーガー１を第１０図ａの矢印のように逆
転させて拡径撹乱刃を開いて拡径し、固結用液Ｌ
を注入し、ミキシングを行ないながら地上に引き
上げ、第１０図ｂのように固結用液Ｌを充満さ
せ、大径強化部（F₁）と小径強化部F₂よりなる
周辺地盤強化部Ｆを形成する。

上述の固結用液Ｌとしては次のものがある。

すなわち、固化スピード、地盤の浸透効果等に
より吐出口で混合した方が有利な固結用液を２本
の注入管からそれぞれ別々に送る。この場合、例
えば、(イ)セメントミルク、モルタル等、(ロ)水ガラ
スにセメントミルク、モルタル等の硬化剤を混合
したもの、(ハ)水ガラスに無機、有機化合物の硬化
剤を混合したもの、(ニ)上記(イ)、(ロ)、(ハ)に各々膨
張
剤を添加したもののうち、(ロ)、(ハ)の主剤（水ガラ
ス）と硬化剤を別々に送り吐出口近辺で混合した
り、あるいは(ロ)、(ハ)、(ニ)を別々に送り吐出口近辺
で混合したりするものである。また、(ロ)、(ハ)で混
合した固結用液（各々固結用液として特徴を持つ
例えば瞬結性グラウト液と浸透性グラウト液）を
各々別々の注入管で個別に注入吐出し各々の特性
を生かした複合注入をおこなつたりする。

上記のような固結用液を注入すると次の効果が
ある。水ガラス、硬化剤、膨張剤の夫々の効果
により杭圧入施工時に緩んだ地盤を浸透、膨張、
固化し在来地盤より強化する（注入管８，９の使
い分けや固結用液の組合せにより）。固結用液
の配合、組合せにより在来地盤の強度、性状をも
つ注入修復が可能である。複合注入が可能で杭
周辺地盤の土質性状に適合した注入ができ、特に
地上近辺の杭周地盤が粘土層、砂層等多層に亘た
る場合注入管８，９を使い分け固結用液Ｌを使い
分け、或いは混合し、強固な地盤に強化できる。

本発明は叙述の如く地中に杭を打設したのち、
杭の地表側の外周を新たに掘削すると共にこの掘
削に当たつて地表近くを拡大して掘削し、この杭
の外周に新たに掘削した部分にセメントミルク、
水ガラス、モルタル等の固結用液を注入するの
で、地表近辺の杭周地盤が固結用液で強化され、
杭の水平耐力が向上するという利点がある。また
本発明の第１併合発明にあつては杭の外周に被嵌
して回転駆動されるケーシングオーガーと、ケー
シングオーガーの下端に設けた掘削撹乱刃と、ケ
ーシングオーガーに設けられた複数種の異なる固
結用液を吐出するための吐出口を有する２本以上
の注入管とより成る水平耐力強化装置を用い、既
に地中に打設されている杭の地表側の外周を新た
に掘削し、この掘削に当たり、２本以上の注入管
の吐出口よりそれぞれ異なる２種以上の固結用液
を吐出して、掘削撹乱刃により複数種の固結用液
を撹拌するので、ケーシングオーガーを杭の外周
に被嵌し、杭の地表近辺の外周を掘削して掘削し
た部分に固結用液を注入することができ、杭の地
表近辺の外周を簡単に強化できるものであり、し
かも、ケーシングオーガーに設けた２本以上の注
入管の吐出口よりそれぞれ異なる２種以上の固結
用液を吐出して掘削撹乱刃で撹拌することで、あ
らかじめ混合していてはまずいものを地中で混合
したり、あるいは地盤の状態に応じて２種以上の
固結用液を使い分けることで地盤に対応した最も
好ましい地盤強化がきるという利点がある。さら
に本発明の第２併合発明にあつては杭の外周に被
嵌して回転駆動されるケーシングオーガーと、ケ
ーシングオーガーの下端に設けられた掘削撹乱刃
と、ケーシングオーガーに設けられた固結用液を
吐出するための吐出口と、ケーシングオーガーの
下部外周に設けられた掘削撹乱刃による掘削と反
対方向にケーシングオーガーを回転駆動すること
により上記掘削より大きな径の掘削をする拡径撹
乱刃とより成る水平耐力強化装置を用い、既に地
中に打設されている杭の地中側の外周を新たに掘
削し、吐出口より固結用液を吐出すると共にケー
シングオーガーを引き上げる際にケーシングオー
ガーを反対方向に回転駆動して拡径撹乱刃を拡径
してケーシングオーガーが下降する際よりも大き
な径に掘削するので、掘削撹乱刃の掘削と逆方向
にケーシングオーガーを回転駆動することにより
掘削撹乱刃による掘削より大きな径に掘削でき、
固結用液の注入厚さが地表近辺でより厚くなると
いうような異形注入をすることができて一層杭の
水平耐力を強化できるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の一実施例の正面から見た
半断面図、第２図は同上の他の実施例の正面図、
第３図は第１図のＸ―X′断面図、第４図は第３
図の他の実施例の断面図、第５図は第１図のＹ―
Y′断面図、第６図は同上の他の実施例の一部切
欠正面図、第７図は第６図の掘削撹乱刃を示す平
断面図、第８図は第６図の拡径撹乱刃を示す平断
面図、第９図ａ，ｂ，ｃは同上の装置により本発
明方法を実施する工程の断面図、第１０図ａ，ｂ
は同上の他の方法の断面図であつて、１はケーシ
ングオーガー、２は掘削撹乱刃、３は吐出口、４
は拡径撹乱刃、Ｇ地中、GL地表、Ｌは固結用液、
Ｐは杭である。

Claims

【特許請求の範囲】１地中に杭を打設したのち、杭の地表側の外周
を新たに掘削すると共にこの掘削に当たつて地表
近くを拡大して掘削し、この杭の外周に新たに掘
削した部分にセメントミルク、水ガラス、モルタ
ル等の固結用液を注入することを特徴とする杭の
水平耐力強化工法。２杭の外周に被嵌して回転駆動されるケーシン
グオーガーと、ケーシングオーガーの下端に設け
た掘削撹乱刃と、ケーシングオーガーに設けられ
た複数種の異なる固結用液を吐出するための吐出
口を有する２本以上の注入管とより成る水平耐力
強化装置を用い、既に地中に打設されている杭の
地表側の外周を新たに掘削し、この掘削に当た
り、２本以上の注入管の吐出口よりそれぞれ異な
る２種以上の固結用液を吐出して、掘削撹乱刃に
より複数種の固結用液を撹拌することを特徴とす
る杭の水平耐力強化工法。３杭の外周に被嵌して回転駆動されるケーシン
グオーガーと、ケーシングオーガーの下端に設け
られた掘削撹乱刃とケーシングオーガーに設けら
れた固結用液を吐出するための吐出口と、ケーシ
ングオーガーの下部外周に設けられた掘削撹乱刃
による掘削と反対方向にケーシングオーガーを回
転駆動することにより上記掘削より大きな径の掘
削をする拡径撹乱刃とより成る水平耐力強化装置
を用い、既に地中に打設されている杭の地中側の
外周を新たに掘削し、吐出口より固結用液を吐出
すると共にケーシングオーガーを引き上げる際に
ケーシングオーガーを反対方向に回転駆動して拡
径撹乱刃を拡径してケーシングオーガーが下降す
る際よりも大きな径に掘削することを特徴とする
杭の水平耐力強化工法。