JPH06299780A - 地山改良工法 - Google Patents
地山改良工法Info
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- JPH06299780A JPH06299780A JP8750693A JP8750693A JPH06299780A JP H06299780 A JPH06299780 A JP H06299780A JP 8750693 A JP8750693 A JP 8750693A JP 8750693 A JP8750693 A JP 8750693A JP H06299780 A JPH06299780 A JP H06299780A
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- Japan
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- ground
- lock bolt
- liquid
- chemical
- slot
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- Pending
Links
Landscapes
- Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
- Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 長孔とロックボルトとの隙間の閉塞が迅速確
実に行なえる地山改良工法を得る。 【構成】 切羽62の天盤64に所定の間隔で長孔24
を穿孔し、先端に吐出口22が設けられたロックボルト
10を根元まで挿入して位置決めし、ロックボルト10
の注入口から薬液を圧入し、長孔24から亀裂Cへ浸透
硬化させ天盤62を固結すると共に、ロックボルト10
と長孔24との隙間を充填してロックボルト10で天盤
62を緊結する。このとき、ロックボルト10の注入口
の外周部に取付けられたゴムチューブ26を膨張させ、
長孔24の開口部付近に位置するロックボルト10と長
孔24との隙間を閉塞する。このため、施工時間が短縮
でき、確実に長孔24の開口からの薬液の漏れを防止す
ることができる。
実に行なえる地山改良工法を得る。 【構成】 切羽62の天盤64に所定の間隔で長孔24
を穿孔し、先端に吐出口22が設けられたロックボルト
10を根元まで挿入して位置決めし、ロックボルト10
の注入口から薬液を圧入し、長孔24から亀裂Cへ浸透
硬化させ天盤62を固結すると共に、ロックボルト10
と長孔24との隙間を充填してロックボルト10で天盤
62を緊結する。このとき、ロックボルト10の注入口
の外周部に取付けられたゴムチューブ26を膨張させ、
長孔24の開口部付近に位置するロックボルト10と長
孔24との隙間を閉塞する。このため、施工時間が短縮
でき、確実に長孔24の開口からの薬液の漏れを防止す
ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟弱な地山に薬液を注
入し、薬液の発泡硬化によって地山を固結する地山改良
工法に関する。
入し、薬液の発泡硬化によって地山を固結する地山改良
工法に関する。
【0002】
【従来の技術】崩落し易い地山や軟弱な地山にトンネル
を掘削していく際、アーチ状に成形された切羽の天盤を
ロックボルトで縫って、切羽面の崩落を防止するロック
ボルト工法が用いられる。
を掘削していく際、アーチ状に成形された切羽の天盤を
ロックボルトで縫って、切羽面の崩落を防止するロック
ボルト工法が用いられる。
【0003】このロックボルト工法は、以下のような手
順で施工される。先ず、図6及び図7に示すように、切
羽60の天盤62に所定の間隔で長孔24を穿孔する。
次に、図9に示すように、先端に吐出口66が設けられ
た中空のロックボルト68を根元まで挿入して位置決め
し、注入口70から薬液を圧入する。この注入口70か
ら圧入された薬液は、地山の亀裂Cに浸透硬化して天盤
62を固結すると共に、ロックボルト68と長孔24と
の隙間を充填して、ロックボルト68を天盤60に緊結
する。
順で施工される。先ず、図6及び図7に示すように、切
羽60の天盤62に所定の間隔で長孔24を穿孔する。
次に、図9に示すように、先端に吐出口66が設けられ
た中空のロックボルト68を根元まで挿入して位置決め
し、注入口70から薬液を圧入する。この注入口70か
ら圧入された薬液は、地山の亀裂Cに浸透硬化して天盤
62を固結すると共に、ロックボルト68と長孔24と
の隙間を充填して、ロックボルト68を天盤60に緊結
する。
【0004】ところで、上記のようなロックボルト工法
において、最も重要な課題は、どのようにして地山の亀
裂の必要範囲内へ薬液を浸透させるか、また、長孔24
の開口24Aから漏れる薬液の量を最小限に抑えるか、
さらに、作業時間を短縮するかである。このような課題
を解決するため、以下に示すような種々の施工方法が提
案されている。
において、最も重要な課題は、どのようにして地山の亀
裂の必要範囲内へ薬液を浸透させるか、また、長孔24
の開口24Aから漏れる薬液の量を最小限に抑えるか、
さらに、作業時間を短縮するかである。このような課題
を解決するため、以下に示すような種々の施工方法が提
案されている。
【0005】一の施工方法として、ロックボルト68の
注入口外周部に吸液性のパッキンを取付け、このパッキ
ンに発泡樹脂を含浸させて、発泡層を形成し、長孔24
とロックボルト68との隙間を閉塞し、ロックボルト6
8へ圧入される薬液の漏れを防ぐものがある(特開昭6
0−33925号公報参照)。
注入口外周部に吸液性のパッキンを取付け、このパッキ
ンに発泡樹脂を含浸させて、発泡層を形成し、長孔24
とロックボルト68との隙間を閉塞し、ロックボルト6
8へ圧入される薬液の漏れを防ぐものがある(特開昭6
0−33925号公報参照)。
【0006】しかしながら、ロックボルト68へパッキ
ンを装着し、さらにこのパッキンを発泡させるのは手間
であり、工期の短縮が図れない。また、この施工方法で
使用される薬液は、通常、2液型発泡ウレタン樹脂で、
2液混合後の硬化時間が3〜5分と長い。このため、圧
入したウレタン樹脂が亀裂から必要以上に浸透し、使用
樹脂量が多くなると共に、地山の亀裂を通じて切羽面か
ら樹脂が漏れてくることがある。
ンを装着し、さらにこのパッキンを発泡させるのは手間
であり、工期の短縮が図れない。また、この施工方法で
使用される薬液は、通常、2液型発泡ウレタン樹脂で、
2液混合後の硬化時間が3〜5分と長い。このため、圧
入したウレタン樹脂が亀裂から必要以上に浸透し、使用
樹脂量が多くなると共に、地山の亀裂を通じて切羽面か
ら樹脂が漏れてくることがある。
【0007】このような不都合を解消すべく、ロックボ
ルト68内に装着された特殊の静止ミキサーで硬化時間
(5〜30秒)の著しく速い特殊な二液型発泡ウレタン
樹脂を、注入(注入圧力は15〜20kg/cm2 )す
る施工方法も提案されている(特公平5−15880号
参照)。
ルト68内に装着された特殊の静止ミキサーで硬化時間
(5〜30秒)の著しく速い特殊な二液型発泡ウレタン
樹脂を、注入(注入圧力は15〜20kg/cm2 )す
る施工方法も提案されている(特公平5−15880号
参照)。
【0008】この施工方法によれば、ロックボルト68
の吐出口66から吐出された樹脂が、長孔24を流下し
て、開口付近に至るまでに丁度硬化して、長孔24とロ
ックボルト68との隙間を閉塞するようになっている。
このため、ロックボルト68へパッキンを装着し発泡さ
せるという工程も省くことができる。
の吐出口66から吐出された樹脂が、長孔24を流下し
て、開口付近に至るまでに丁度硬化して、長孔24とロ
ックボルト68との隙間を閉塞するようになっている。
このため、ロックボルト68へパッキンを装着し発泡さ
せるという工程も省くことができる。
【0009】しかしながら、施工雰囲気によって、樹脂
の硬化時間が変化し、長孔24の開口付近でうまい具合
に樹脂を発泡硬化させることは容易ではない。また、上
記施工方法では、特殊な二液型発泡ウレタン樹脂を上手
く混合するために、特殊な静止ミキサーを必要とし、汎
用されている静止ミキサーが使用できない。この特殊な
静止ミキサーは入手が困難なことがあり、またコストも
嵩む。
の硬化時間が変化し、長孔24の開口付近でうまい具合
に樹脂を発泡硬化させることは容易ではない。また、上
記施工方法では、特殊な二液型発泡ウレタン樹脂を上手
く混合するために、特殊な静止ミキサーを必要とし、汎
用されている静止ミキサーが使用できない。この特殊な
静止ミキサーは入手が困難なことがあり、またコストも
嵩む。
【0010】さらに、樹脂の注入圧が低圧であるため、
細かい亀裂へ樹脂を充填することが難しく、地山を完全
に固結することができない。
細かい亀裂へ樹脂を充填することが難しく、地山を完全
に固結することができない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮して、長孔とロックボルトとの隙間の閉塞が迅速確実
に行なえ、また、細かい亀裂に確実に薬液が行き渡り、
必要最小限の薬液の使用で地山を改良することができる
地山改良工法を提供することを目的とする。
慮して、長孔とロックボルトとの隙間の閉塞が迅速確実
に行なえ、また、細かい亀裂に確実に薬液が行き渡り、
必要最小限の薬液の使用で地山を改良することができる
地山改良工法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の地山改
良工法は、地山に所定の間隔で長孔を穿孔し、先端に吐
出口が設けられた中空管を根元まで挿入して位置決め
し、中空管の注入口から薬液を圧入し、長孔から地山の
亀裂へ浸透硬化させ地山を固結すると共に、中空管と長
孔との隙間を充填して中空管で地山を緊結する地山改良
工法において、前記中空管の注入口の外周部に流体の流
入によって膨張し前記中空管と前記長孔との隙間を閉塞
する閉塞手段を設けたことを特徴としている。
良工法は、地山に所定の間隔で長孔を穿孔し、先端に吐
出口が設けられた中空管を根元まで挿入して位置決め
し、中空管の注入口から薬液を圧入し、長孔から地山の
亀裂へ浸透硬化させ地山を固結すると共に、中空管と長
孔との隙間を充填して中空管で地山を緊結する地山改良
工法において、前記中空管の注入口の外周部に流体の流
入によって膨張し前記中空管と前記長孔との隙間を閉塞
する閉塞手段を設けたことを特徴としている。
【0013】請求項2に記載の地山改良工法は、前記薬
液の注入圧を、地山の状態に応じて調整することを特徴
としている。
液の注入圧を、地山の状態に応じて調整することを特徴
としている。
【0014】請求項3に記載の地山改良工法は、前記薬
液の液温を、施工雰囲気にかかわらず所定の液温に保持
することを特徴としている。
液の液温を、施工雰囲気にかかわらず所定の液温に保持
することを特徴としている。
【0015】
【作用】上記構成の本発明では、中空管の注入口の外周
部に取付けられた閉塞手段が、流体の流入によって膨張
し、長孔の開口部付近に位置する中空管と長孔との隙間
を閉塞する。このため、隙間の閉塞作業が迅速に行な
え、長孔の開口からの薬液の漏れを確実に防止すること
ができる。
部に取付けられた閉塞手段が、流体の流入によって膨張
し、長孔の開口部付近に位置する中空管と長孔との隙間
を閉塞する。このため、隙間の閉塞作業が迅速に行な
え、長孔の開口からの薬液の漏れを確実に防止すること
ができる。
【0016】また、薬液の注入圧を、地山の状態に応じ
て変化させることで、地山の亀裂へ必要以上に薬液が充
填されることがなく、さらに、細かい亀裂であっても、
高圧注入とすることで確実に薬液が充填される。
て変化させることで、地山の亀裂へ必要以上に薬液が充
填されることがなく、さらに、細かい亀裂であっても、
高圧注入とすることで確実に薬液が充填される。
【0017】さらに、薬液を所定の液温に保持すること
によって、施工雰囲気に作用されずに、薬液を設定時間
で発泡硬化させることができる。
によって、施工雰囲気に作用されずに、薬液を設定時間
で発泡硬化させることができる。
【0018】
【実施例】先ず、本実施例に係る地山改良工法で使用さ
れる薬液注入装置及び薬液について説明する。
れる薬液注入装置及び薬液について説明する。
【0019】図1に示すように、薬液注入装置に用いら
れるロックボルト10は中空管で構成され、その注入口
12付近の内部には、スタティックミキサー14が配設
されている。このスタティックミキサー14は、図2に
示すように、中空管16内に右ねじりの螺旋状の右羽根
18と左ねじりの螺旋状の左羽根20とが交互に挿入固
定されている。この右羽根18の先端と、と左羽根20
との後端は、直交するように連結されている。従って、
注入口12から注入されたA液(実線で表示)とB液
(破線で表示)は、右羽根18で2層に分流され、次
に、右羽根18の先端では、A液とB液とが合流し混合
され、再び左羽根20の後端で2層に分流される。次
に、左羽根20の先端で、さらにA液とB液が合流して
混合され、右羽根18の後端で再び2層に分流される。
れるロックボルト10は中空管で構成され、その注入口
12付近の内部には、スタティックミキサー14が配設
されている。このスタティックミキサー14は、図2に
示すように、中空管16内に右ねじりの螺旋状の右羽根
18と左ねじりの螺旋状の左羽根20とが交互に挿入固
定されている。この右羽根18の先端と、と左羽根20
との後端は、直交するように連結されている。従って、
注入口12から注入されたA液(実線で表示)とB液
(破線で表示)は、右羽根18で2層に分流され、次
に、右羽根18の先端では、A液とB液とが合流し混合
され、再び左羽根20の後端で2層に分流される。次
に、左羽根20の先端で、さらにA液とB液が合流して
混合され、右羽根18の後端で再び2層に分流される。
【0020】このように、スタティックミキサー14で
は、注入口12から別々に注入されたA液とB液とが合
流と分流を順次繰り返し、A液とB液とが等級数的に瞬
時に混合されていく。
は、注入口12から別々に注入されたA液とB液とが合
流と分流を順次繰り返し、A液とB液とが等級数的に瞬
時に混合されていく。
【0021】図1に示すように、ロックボルト10の挿
入方向の先端部には、吐出口22が形成されている。こ
の吐出口22から、スタティックミキサー14で混合さ
れた薬液が長孔24へ吐出されるようになっている。
入方向の先端部には、吐出口22が形成されている。こ
の吐出口22から、スタティックミキサー14で混合さ
れた薬液が長孔24へ吐出されるようになっている。
【0022】一方、ロックボルト10の注入口12の外
周部には、円筒状のゴムチューブ26が挿通されてい
る。図3に示すように、このゴムチューブ26の外周部
は、軟質性のウレタンフォーム28で覆われている。こ
のウレタンフォーム28は、漏水防止として機能すると
共に、ゴムチューブ26が岩盤等によって破損しないよ
うに保護する機能も備えている。また、ゴムチューブ2
6の外端には、エア注入口30が設けられており、この
エア注入口30には、図示しないコンプレッサーから延
びるホースがワンタッチで接続される。ここで、エア注
入口30からエアを注入すると、ゴムチューブ26が膨
張し、ロックボルト10の外周と密着すると共に、ウレ
タンフォーム28を長孔24の内周面に押し付け、長孔
24の開口付近において、ロックボルト10と長孔24
との隙間を瞬時に閉塞するようになっている。
周部には、円筒状のゴムチューブ26が挿通されてい
る。図3に示すように、このゴムチューブ26の外周部
は、軟質性のウレタンフォーム28で覆われている。こ
のウレタンフォーム28は、漏水防止として機能すると
共に、ゴムチューブ26が岩盤等によって破損しないよ
うに保護する機能も備えている。また、ゴムチューブ2
6の外端には、エア注入口30が設けられており、この
エア注入口30には、図示しないコンプレッサーから延
びるホースがワンタッチで接続される。ここで、エア注
入口30からエアを注入すると、ゴムチューブ26が膨
張し、ロックボルト10の外周と密着すると共に、ウレ
タンフォーム28を長孔24の内周面に押し付け、長孔
24の開口付近において、ロックボルト10と長孔24
との隙間を瞬時に閉塞するようになっている。
【0023】また、ロックボルト10の注入口12に
は、逆止弁付継手32が螺合されている。この逆止弁付
継手32には、A液とB液とを分けて送るデリバリーホ
ース34(図4参照)が接続されている。
は、逆止弁付継手32が螺合されている。この逆止弁付
継手32には、A液とB液とを分けて送るデリバリーホ
ース34(図4参照)が接続されている。
【0024】図4に示すように、このデリバリーホース
34へ薬液を送る発泡機36には、A液とB液とがそれ
ぞれ貯留された成分タンク38、40が配設されてい
る。A液とB液とは、水質汚染のない二液型ウレタン薬
液で、成分タンク38にはA液としてポリオール成分と
発泡剤である水を含んだ薬液が、成分タンク40にはB
液としてイソシアネート成分からなる薬液が貯留されて
いる。この二液型ウレタン薬液は、アミン系触媒及び金
属触媒を一切使用することなく硬化させることができ、
ウレタン結合後は非常に安定した物質となるので、地下
水等に浸漬しても溶出することがない。また、発泡剤と
して水のみを使用し、塩化メチレン等の溶剤を使用しな
いため、地下水汚染を引き起こすことがない。さらに、
ポリオール成分とイソシアネート成分との相溶性は非常
に良好であるので、上述したスタティックミキサー14
でも十分に混合することができる。
34へ薬液を送る発泡機36には、A液とB液とがそれ
ぞれ貯留された成分タンク38、40が配設されてい
る。A液とB液とは、水質汚染のない二液型ウレタン薬
液で、成分タンク38にはA液としてポリオール成分と
発泡剤である水を含んだ薬液が、成分タンク40にはB
液としてイソシアネート成分からなる薬液が貯留されて
いる。この二液型ウレタン薬液は、アミン系触媒及び金
属触媒を一切使用することなく硬化させることができ、
ウレタン結合後は非常に安定した物質となるので、地下
水等に浸漬しても溶出することがない。また、発泡剤と
して水のみを使用し、塩化メチレン等の溶剤を使用しな
いため、地下水汚染を引き起こすことがない。さらに、
ポリオール成分とイソシアネート成分との相溶性は非常
に良好であるので、上述したスタティックミキサー14
でも十分に混合することができる。
【0025】また、成分タンク38、40は、ホース4
2、44を介して定量ポンプ46、48へ接続されてい
る。この定量ポンプ46、48は、加圧空気供給管50
を通じてエアーモータ52から供給される加圧空気によ
って同時に駆動し、A液及びB液をヒーター54へ高圧
状態(10〜100kg/cm2 )で圧送するようにな
っている。このヒータ54の下流側には、図示しない温
度センサが配設されており、設定された温度にA液及び
B液を加熱し、高圧状態を保持しデリバリーホース34
を通じてロックボルト10へ圧送するようになってい
る。
2、44を介して定量ポンプ46、48へ接続されてい
る。この定量ポンプ46、48は、加圧空気供給管50
を通じてエアーモータ52から供給される加圧空気によ
って同時に駆動し、A液及びB液をヒーター54へ高圧
状態(10〜100kg/cm2 )で圧送するようにな
っている。このヒータ54の下流側には、図示しない温
度センサが配設されており、設定された温度にA液及び
B液を加熱し、高圧状態を保持しデリバリーホース34
を通じてロックボルト10へ圧送するようになってい
る。
【0026】ところで、図5に示すように、本実施例で
使用される二液型ウレタン薬液は、液温によって反応時
間が変化するようになっている。例えば、○の曲線で示
されるように、薬液の温度が30°Cの時に二液型ウレ
タン薬液の反応時間が、約30秒になるように調合して
おけば、ヒーター54での加熱温度を上下して、反応時
間を調整することができる。このため、反応時間が、施
工現場での雰囲気に左右されず、また、薬液の調合を変
えて反応時間を調整するという手間がなくなる。なお、
△で示した曲線は、薬液が完全に硬化するまでの時間を
示している。
使用される二液型ウレタン薬液は、液温によって反応時
間が変化するようになっている。例えば、○の曲線で示
されるように、薬液の温度が30°Cの時に二液型ウレ
タン薬液の反応時間が、約30秒になるように調合して
おけば、ヒーター54での加熱温度を上下して、反応時
間を調整することができる。このため、反応時間が、施
工現場での雰囲気に左右されず、また、薬液の調合を変
えて反応時間を調整するという手間がなくなる。なお、
△で示した曲線は、薬液が完全に硬化するまでの時間を
示している。
【0027】また、地山の状態に応じて、エアーモータ
52から供給される加圧空気を調整すれば、薬液の注入
圧を10〜100kg/cm2 の範囲で変動させること
がでるので、細かい亀裂でも確実に注入でき、かつ無駄
な薬液を使用しないで済む。
52から供給される加圧空気を調整すれば、薬液の注入
圧を10〜100kg/cm2 の範囲で変動させること
がでるので、細かい亀裂でも確実に注入でき、かつ無駄
な薬液を使用しないで済む。
【0028】例えば、経験的に砂質土や非常に間隙の大
きな地山に薬液を注入する場合、注入圧は、10kg/
cm2 以下で十分であり、また、固結度の低い地山でし
かも岩塊の亀裂が非常に狭い場合は、20kg/cm2
以上の注入圧が必要となる。
きな地山に薬液を注入する場合、注入圧は、10kg/
cm2 以下で十分であり、また、固結度の低い地山でし
かも岩塊の亀裂が非常に狭い場合は、20kg/cm2
以上の注入圧が必要となる。
【0029】次に、本実施例に係る地山改良工法の施工
手順を説明する。図6及び図7に示すように、先ず、ト
ンネルの切羽60の天盤62へ、ジャンボドリル等の削
岩機64で、斜め上向きへ複数の長孔24を穿孔する。
次に、図4に示すように、この長孔24へロックボルト
10を根元まで挿入して位置決めし、注入口12に逆止
弁付継手32を螺合する。
手順を説明する。図6及び図7に示すように、先ず、ト
ンネルの切羽60の天盤62へ、ジャンボドリル等の削
岩機64で、斜め上向きへ複数の長孔24を穿孔する。
次に、図4に示すように、この長孔24へロックボルト
10を根元まで挿入して位置決めし、注入口12に逆止
弁付継手32を螺合する。
【0030】ここで、地山の状態に応じて、エアモータ
ー52とヒータ54を操作して、薬液の注入圧と薬液の
液温を設定する。
ー52とヒータ54を操作して、薬液の注入圧と薬液の
液温を設定する。
【0031】次に、薬液を注入する前に、コンプレッサ
ーで空気を供給し、ゴムチューブ26を膨張させ、長孔
24の開口付近において、ロックボルト10と長孔24
との隙間を瞬時に閉塞する。隙間が閉塞された後、ロッ
クボルト10へ薬液を注入する。注入された薬液は、ス
タティックミキサー14で瞬時に混合されながら、吐出
口22から長孔24内へ吐出される。吐出された薬液
は、図8に示すように、地山の亀裂Cに充填され発泡硬
化すると共に、ロックボルト10と長孔24との隙間に
も充填され発泡硬化する。このとき、長孔24の開口
は、ゴムチューブ26とウレタンフォーム28で閉塞さ
れているので、液漏れすることがない。また、薬液を高
圧で注入するので、ロックボルト10の中で硬化する恐
れがない。
ーで空気を供給し、ゴムチューブ26を膨張させ、長孔
24の開口付近において、ロックボルト10と長孔24
との隙間を瞬時に閉塞する。隙間が閉塞された後、ロッ
クボルト10へ薬液を注入する。注入された薬液は、ス
タティックミキサー14で瞬時に混合されながら、吐出
口22から長孔24内へ吐出される。吐出された薬液
は、図8に示すように、地山の亀裂Cに充填され発泡硬
化すると共に、ロックボルト10と長孔24との隙間に
も充填され発泡硬化する。このとき、長孔24の開口
は、ゴムチューブ26とウレタンフォーム28で閉塞さ
れているので、液漏れすることがない。また、薬液を高
圧で注入するので、ロックボルト10の中で硬化する恐
れがない。
【0032】以上のような作業を繰り返して、アーチ状
に成形された切羽60の天盤62をロックボルト10で
縫って、切羽面の崩落を防止する。
に成形された切羽60の天盤62をロックボルト10で
縫って、切羽面の崩落を防止する。
【0033】
【発明の効果】本発明は上記構成としたので、長孔とロ
ックボルトとの隙間の閉塞が迅速確実に行なえ、また、
細かい亀裂にも確実に薬液が行き渡る。また、地山の状
況等に応じて、注入圧及び硬化時間を自由に調整するこ
とで、薬液が必要以上に注入され薬液の使用量を増やす
ことがない。
ックボルトとの隙間の閉塞が迅速確実に行なえ、また、
細かい亀裂にも確実に薬液が行き渡る。また、地山の状
況等に応じて、注入圧及び硬化時間を自由に調整するこ
とで、薬液が必要以上に注入され薬液の使用量を増やす
ことがない。
【図1】ロックボルトが長孔へ挿入された状態を示す断
面図である。
面図である。
【図2】スタティックミキサーの詳細を示す斜視図であ
る。
る。
【図3】長孔の開口を閉塞するゴムチューブを示す斜視
図である。
図である。
【図4】発泡機の使用状態を示す概略図である。
【図5】本実施例に係る地山改良工法で使用する薬液の
温度と反応時間との関係を示したグラフである。
温度と反応時間との関係を示したグラフである。
【図6】切羽の天盤を穿孔している状態を示した断面図
である。
である。
【図7】長孔の穿孔位置を示した断面図である。
【図8】切羽の天盤がロックボルトで固結された状態を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図9】従来のロックボルトが長孔へ挿入された状態を
示す断面図である。
示す断面図である。
10 ロックボルト 24 長孔 26 ゴムチューブ(閉塞手段) 28 ウレタンフォーム(閉塞手段) 36 発泡機 54 ヒーター
Claims (3)
- 【請求項1】 地山に所定の間隔で長孔を穿孔し、先端
に吐出口が設けられた中空管を根元まで挿入して位置決
めし、中空管の注入口から薬液を圧入し、長孔から地山
の亀裂へ浸透硬化させ地山を固結すると共に、中空管と
長孔との隙間を充填して中空管で地山を緊結する地山改
良工法において、前記中空管の注入口の外周部に流体の
流入によって膨張し前記中空管と前記長孔との隙間を閉
塞する閉塞手段を設けたことを特徴とする地山改良工
法。 - 【請求項2】 前記薬液の注入圧を、地山の状態に応じ
て調整することを特徴とする請求項1に記載の地山改良
工法。 - 【請求項3】 前記薬液の液温を、施工雰囲気にかかわ
らず所定の液温に保持することを特徴とする請求項1ま
たは請求項2に記載の地山改良工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8750693A JPH06299780A (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | 地山改良工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8750693A JPH06299780A (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | 地山改良工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06299780A true JPH06299780A (ja) | 1994-10-25 |
Family
ID=13916872
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8750693A Pending JPH06299780A (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | 地山改良工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06299780A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT201800007020A1 (it) * | 2018-07-09 | 2020-01-09 | Sistema e procedimento per l'iniezione di resine espandenti in terreni da consolidare. | |
JP2020148011A (ja) * | 2019-03-14 | 2020-09-17 | 日特建設株式会社 | 薬液注入システム及び薬液注入工法 |
-
1993
- 1993-04-14 JP JP8750693A patent/JPH06299780A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT201800007020A1 (it) * | 2018-07-09 | 2020-01-09 | Sistema e procedimento per l'iniezione di resine espandenti in terreni da consolidare. | |
WO2020011414A1 (en) * | 2018-07-09 | 2020-01-16 | Thur S.R.L. | System and method for injecting expanding resins into soils to be consolidated |
US11535998B2 (en) | 2018-07-09 | 2022-12-27 | Thur S.R.L. | System and method for injecting expanding resins into soils to be consolidated |
JP2020148011A (ja) * | 2019-03-14 | 2020-09-17 | 日特建設株式会社 | 薬液注入システム及び薬液注入工法 |
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