JPH0685284A - ヘテロ接合電界効果トランジスタ - Google Patents

ヘテロ接合電界効果トランジスタ

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JPH0685284A
JPH0685284A JP4237193A JP23719392A JPH0685284A JP H0685284 A JPH0685284 A JP H0685284A JP 4237193 A JP4237193 A JP 4237193A JP 23719392 A JP23719392 A JP 23719392A JP H0685284 A JPH0685284 A JP H0685284A
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effect transistor
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JP4237193A
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Inventor
Shigeya Narizuka
重弥 成塚
Shinobu Fujita
忍 藤田
Takao Noda
隆夫 野田
Akira Wagai
晶 和賀井
Yasuo Ashizawa
康夫 芦沢
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現状のデバイスプロセスで十分製作可能であ
り、なおかつ多機能な動作が可能である新規な電子デバ
イスとしてのヘテロ接合電界効果トランジスタを提供す
ること。 【構成】 ヘテロ接合を有するヘテロ接合電界効果トラ
ンジスタにおいて、化合物半導体基板10上に組成の異
なる複数の化合物半導体層11を積層し、第1のチャネ
ル(1)と第2のチャネル(2)を形成してなる多層構
造チャネルと、化合物半導体層11上に形成され、多層
構造チャネル中のキャリアの流れを同時に制御するショ
ットキーゲート電極12と、多層構造チャネル中のキャ
リアを各チャネル(1)(2)毎に独立に取り出すため
のソース,ドレイン電極とを具備してなることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層構造チャネルを有
するヘテロ接合電界効果トランジスタに係わり、特に同
一ゲートで各チャネルを同時に制御するヘテロ接合電界
効果トランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子デバイスの発展は著しく、種
々のシステムが電子デバイスを用いて構成されるように
なった。例えば、コンピュータに代表される論理システ
ムは、トランジスタによるデジタル回路によって構成さ
れている。今日、コンピュータは非常に高い処理能力を
持っているが、今後さらなる情報量の増加、多様化のニ
ーズに応えるため、これに用いる電子デバイスの機能ア
ップをはかる必要性が高まっている。しかし、現状のデ
バイス構造では、微細化による量子的限界がせまってお
り、格段の機能アップは難しくなっている。
【0003】そこで、これらの限界を打ち破るべき新し
い概念を用いた電子デバイスの必要性が高まっている。
最近では新たなシステムも提案され始めているが、いま
のところ具体的なデバイスに関しての提案は少なく、さ
らに現状のデバイスプロセス技術でも十分製作可能な新
しいデバイス構造についての報告はごく限られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、微細
化による量子的限界を打ち破る新規デバイスの実現が要
望されているが、現状のデバイスプロセス技術でも十分
製作可能な新規デバイス構造についての報告は殆どな
い。
【0005】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、現状のデバイスプロセ
スで十分製作可能であり、なおかつ多機能な動作が可能
である新規な電子デバイスとしてのヘテロ接合電界効果
トランジスタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、ヘテロ
接合を有する電界効果トランジスタの改良により、新規
の電子デバイスを実現することにある。
【0007】即ち本発明は、ヘテロ接合を有する電界効
果トランジスタにおいて、組成の異なる複数の半導体層
を積層してなる多層構造チャネルと、この多層構造チャ
ネル中のキャリアの流れを同時に制御するゲートと、多
層構造チャネル中のキャリアを各チャネル毎に独立に取
り出すためのソース,ドレイン電極とを具備してなるこ
とを特徴とする。
【0008】ここで、多層構造チャネルとは、積層され
た半導体層中に2つ又はそれ以上のチャネルが形成され
たものである。また、ゲートを設ける位置は、積層され
た半導体層の一方の面でもよいし、半導体層の内部に設
けてもよい。さらに、ゲートはショットキーゲートでも
よいし、絶縁膜を介して設けたものでもよい。
【0009】
【作用】本発明によれば、組成の異なる複数の半導体層
を積層してなる多層構造チャネルを用いることにより、
1つのヘテロ接合電界効果トランジスタに2つ以上の異
なったトランジスタ特性を付与することができる。従っ
て、高度な集積化に適するのみならず、新しい概念によ
り動作する論理回路のキーデバイスとなるべき可能性を
も有するトランジスタを実現することができる。また本
発明によれば、上記のヘテロ接合電界効果トランジスタ
を、特殊な工程等を要することもなく現状のデバイスプ
ロセス技術で製作することが可能である。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。
【0011】図1は、本発明の一実施例に係るヘテロ接
合電界効果トランジスタの構成を模式的に示す断面図で
ある。InP等の化合物半導体基板10上に組成の異な
る複数の化合物半導体層11を積層して、多層構造チャ
ネル(1)(2)が形成されている。化合物半導体層1
1の最上層の上にゲート電極12が形成されている。第
1のチャネル(1)の両端にはソース電極(1),ドレ
イン電極(1)が設けられ、それらとは独立して第2の
チャネル(2)の両端にはソース電極(2),ドレイン
電極(2)が設けられている。
【0012】このような構成であれば、2層構造になっ
た各々のチャネル(1)(2)中のキャリアの流れは、
ゲート電極12により同時に制御される。ここで、例え
ばそれぞれのチャネル層に対するゲート12の制御特性
を、図2に示すようなゲート電圧対ソース・ドレイン電
流特性を持つようにする。即ち、それぞれのチャネル
(1)(2)のピンチオフ電圧がVp1,Vp2と異なるよ
うにヘテロ構造を設計すれば、以下に説明するような方
法で、同時にNAND回路とNOR回路を得ることがで
きる。
【0013】上記で説明した新しい構造を持つヘテロ接
合電界効果トランジスタを、論理回路で用いる場合の一
例を図3に示す。本論理回路では、上記のトランジスタ
のゲートに加算器15の出力を供給する。ここで、本論
理回路の各々の入力電圧をVin、その絶対値をVp1<V
in<Vp2<2Vinという条件を満たすように設定する。
つまり、1個の入力信号に対しては、チャネル(1)の
みがピンチオフし、チャネル(2)は導通のままであ
る。また、2個の入力信号が加わった場合、加算器15
で加算され2倍の電圧がゲートに加わり、両方のチャネ
ルがピンチオフするようにVinを設定する。
【0014】図3に示した論理回路の、入力信号A,B
に対するチャネル(1)のカルノー図を図4(a)に示
す。入力信号A,Bのいずれも加わらない時のみチャネ
ル(1)が導通して、ドレイン(1)にソース(1)の
信号が現れる。つまり、NOR回路が構成されているこ
とが分かる。一方、入力信号A,Bに対するチャネル
(2)のカルノー図を図4(b)に示す。入力信号A,
Bの双方が加わったときのみチャネル(2)が遮断さ
れ、それ以外の時にチャネル(2)が導通してドレイン
(2)にソース(2)の信号が現れる。つまり、NAN
D回路が構成されていることが分かる。以上により、本
実施例によれば、NAND回路とNOR回路を同時に得
ることができる。
【0015】図3に示した論理回路の加算器15の入力
信号数を、図5に示すようにN本に増やすと、メジアン
や多数決論理回路を構成することができる。例えば、入
力信号数を3本にし、Vin<Vp1<2Vin<Vp2<3V
inとすれば、チャネル(1)がメジアンになり、チャネ
ル(2)が3入力信号に対するNAND回路になる。図
6に、この場合のカルノー図を示す。さらに、入力信号
数を5本にし、2Vin<Vp1<3Vinとおけば、チャネ
ル(1)が5入力信号の場合の多数決論理回路になる。
【0016】上記に示したような多層構造チャネルを構
成する一つのやり方として、ヘテロ界面に2次元電子ガ
スを2重に形成する方法がある。具体的な層構造を、図
7に示す。InP基板上に格子整合するように第1のノ
ンドープInGaAsチャネル層21、第1のノンドー
プInAlGaAsスペーサ層22、第1のSiドープ
InAlGaAs電子供給層23、ノンドープInAl
GaAs干渉防止層24、第2のInAlGaAsチャ
ネル層25、第2のノンドープInAlGaAsスペー
サ層26、第2のSiドープInAlGaAs電子供給
層27、さらにその上にノンドープInAlGaAsシ
ョットキーコンタクト層28を結晶成長した構造になっ
ている。ここで、それぞれのInAlGaAs層22〜
28のAl組成比は、チャネル層25<スペーサ層2
2,電子供給層23,干渉防止層24>チャネル層2
1、チャネル層25<スペーサ層26,電子供給層2
7,コンタクト層28
【0017】の関係を満たすように設定すれば、所望の
ように2つのヘテロ界面に2層構造に2次元電子ガスを
形成することができる。また、干渉防止層24は、第1
のチャネル(1)と第2のチャネル(2)の干渉を無く
し、お互いを分離独立する役割を果たす。
【0018】多層構造チャネルを構成するもう一つのや
り方として、図8に示すように複数の量子井戸を用いる
方法があげられる。量子井戸を形成するために、例え
ば、InGaAsとInAlAsの組み合わせを用い、
図8に示すようにInP基板上にノンドープInAlA
sバッファ層31、第1のSiドープInAlAs電子
供給層32、第1のノンドープInAlAsスペーサ層
33、第1のInGaAs量子井戸層34、ノンドープ
InAlAs干渉防止層35、第2のInGaAs量子
井戸層36、第2のノンドープInAlAsスペーサ層
37、第2のSiドープInAlAs電子供給層38、
及びノンドープInAlGaAsショットキーコンタク
ト層39の層構造を結晶成長する。両量子井戸層34,
35には両電子供給層32,38から電子が供給されそ
れぞれチャネルが形成される。先程と同様に干渉防止層
35は、第1のチャネル(1)と第2のチャネル(2)
の干渉を無くし、お互いを分離独立する役割を果たす。
【0019】次に、上記で説明した多層構造チャネル
(図7)を用いて構成した、実際のデバイス構造を説明
する。図9はデバイス構造を上部より眺めた平面図を、
図10は図9の矢視A−A′断面図を、図11は図9の
矢視B−B′断面図を示している。
【0020】このデバイス構造において特徴的なポイン
トは、チャネルを構成したい領域に選択的に電子供給用
のSiをドーピングする点である。Siをドーピングす
ることにより、該ドーピング領域のみに2次元電子ガス
を形成することができる。さらに、Siを第1の電子供
給層23にドーピングするのか、第2の電子供給層27
にドーピングするのかを区別すれば、選択的に必要なチ
ャネルの必要な領域に2次元電子ガスを形成することが
できる。
【0021】ここで、図9,図10で示すように、上側
のチャネルに対しては、横方向の長方形部分27に選択
的にSiドーピングを行い2次元電子ガスチャネル41
を構成する。さらに、このチャネル41の両側に図10
で示すように、不純物を選択的に拡散して導電性領域5
1,52を形成し、ソース,ドレイン電極53,54と
の導通を確保する。以上のように形成したチャネル構造
及びソースとドレイン電極は、図10より明らかなよう
に、下側のチャネルとは導通がなく独立して形成されて
いる。
【0022】下側のチャネルに対しては、図9,図11
で示すように縦方向の長方形部分23に選択的にSiド
ーピングを行い2次元電子ガスチャネル42を構成す
る。さらに、このチャネル42の両側に図11で示すよ
うに、不純物を選択的に拡散することにより導電性領域
55,56を形成し、ソース、ドレイン電極57,58
との導通を確保する。このように形成したチャネル42
及びソースとドレイン電極57,58は、図10,図1
1より明らかなように、上側のチャネル41とは導通が
なく独立して形成される。
【0023】さらに、それらのチャネル41,42内の
導通は、ショットキーゲート電極43により同時に各々
独立に制御される。以上に加えて、Siをドーピングし
た十字型の部分及び電極以外の領域をイオン注入等を用
いて高抵抗にすればリーク電流,耐圧等の素子特性を向
上することができる。
【0024】以上の実施例では、2層構造のチャネルを
持つヘテロ接合電界効果トランジスタについて説明した
が、本発明はさらに多層のチャネルを持つヘテロ接合電
界効果トランジスタにも応用できる。例えば、図12に
示すような層構造を作成すれば、任意の多層構造を構成
できる。図12においては、成長層表面よりショットキ
ー電極層61、電子供給層62、スペーサ層63、さら
に組成をバンドギャプの小さいほうから徐々に大きいほ
うに変化させたチャネル層64を形成する。電子供給層
62から供給された電子はチャネル層64とスペーサ層
63との間のヘテロ界面付近に2次元電子ガスを形成す
る。
【0025】ここで、チャネル層64の組成を、ヘテロ
界面に2次元電子ガスを形成するのに十分なほど低い値
から、電子供給層62と同じレベルまで徐々に変化さ
せ、引続き上記と同様な構造を形成することによりもう
一つのチャネル層を形成することができる。これを繰り
返せば、任意の多層構造のヘテロ接合電界効果トランジ
スタを原理的に構成することができる。また、それぞれ
のチャネルと次の電子供給層との間に干渉防止層を形成
すれば、互いのチャネル間の干渉を無くすることができ
る。
【0026】図13に、本発明の他の実施例を示す。今
までの実施例では、キャリアとして電子を用いていた
が、本発明ではそれに限ることはなく、正孔(ホール)
をキャリアとして用いることもできる。図13に示す実
施例では、キャリアとして電子のみならず正孔も用い
る。本実施例では、GaAlAs系材料でデバイスを構
成する。GaAs基板上にノンドープGaAsバッファ
層71、ノンドープAlGaAs層72、BeドープA
lGaAs正孔供給層73、第1のノンドープAlGa
Asスペーサ層74、GaAsチャネル層75、第2の
ノンドープAlGaAsスペーサ層76、SiドープA
lGaAs電子供給層77及びノンドープAlGaAs
ショットキー電極層78を結晶成長する。
【0027】本構造においては、1つのチャネル層75
の両側のヘテロ界面をそれぞれ独立のチャネルとして用
いる。つまり、チャネル層75の基板側のヘテロ界面
に、正孔供給層73から正孔を供給し2次元正孔ガスチ
ャネル82を形成し、チャネル層75の表面側のもう1
つのヘテロ界面に、電子供給層77から電子を供給し2
次元電子ガスチャネル81を形成し、もう1つのチャネ
ルとする。このような本実施例では、1つのショットキ
ーゲート電極により、上記の2つのキャリアガス(正
孔、電子)の流れを制御することができる。
【0028】図14に、図13で説明した層構造を用い
てデバイス構造を試作する一つの方法を示す。本構成例
では、図9〜11で説明した場合と同様に選択的なドー
ピングを用いてチャネル領域を構成する。上側のチャネ
ルに対しては、横方向の長方形部分91に選択的にSi
ドーピングを行い、2次元電子ガスチャネル(n−チャ
ネル)81を構成する。さらに、このチャネル81の両
側に、n形不純物を選択的に拡散することにより導電性
をとりソース,ドレイン電極92,93を形成する。こ
のように形成したチャネル構造及びソース・ドレイン電
極92,93は、下側の2次元正孔ガスチャネルとは分
離独立しており、導通がない。
【0029】一方、下側のチャネルに対しては、図14
で示すように縦方向の長方形部分94に選択的にBeド
ーピングを行い、2次元正孔ガスチャネル(p−チャネ
ル)82を形成する。さらに、このチャネル82の両側
にp形不純物を選択的に拡散することにより導電性をと
りソース,ドレイン電極95,96を形成する。このよ
うに形成したチャネル構造及びソース・ドレイン電極9
5,96は、上側のチャネル81とは導通がなく分離独
立している。
【0030】そして、両ドーピング領域が交差する部分
の上にショットキーゲート電極97を形成すれば、1つ
のゲート電極97により電子,正孔の流れを同時に制御
することができる。本実施例においても、図9の実施例
の場合と同様にデバイス領域外を高抵抗化すれば、デバ
イス諸特性を向上することができる。
【0031】図13で示したチャネル構造の他の例を図
15に示す。図15で特徴的なことは量子井戸を用いて
キャリアのチャネルを構成することと、プレーナドーピ
ングを用いてキャリアをドーピングする点である。図1
5の131にp型のプレーナドーピングを行い、成長層
表面側の量子井戸にホールを供給する。一方、132に
n型のプレーナドーピングを行い、基板側の量子井戸に
電子を供給する。さらに、p,n双方のプレーナドーピ
ング構造により形成される電界により、各々のキャリア
は分離され別々の量子井戸に効率よく分配される。
【0032】図16は図14の素子を用いて構成したイ
ンバータを示し、(a)は模式的な構造図、(b)は等
価回路図である。図中の番号は理解を助けるため、図1
4と同じにした。電源Vssのプラス側が、p−チャネル
側のソース電極95に接続される。また、p−チャネル
側のドレイン電極96はVout 及びn−チャネル側のド
レイン電極93に接続される。さらに、n−チャネル側
のソース電極92は、電源Vssのマイナス側に接続され
る。通常、インバータは2個のトランジスタにより構成
されているが、本実施例では1個のデバイスによりイン
バータを構成することができる。従って本実施例は、高
度集積化にも向いていると言える。
【0033】さらに、上記実施例を少し変形すれば、N
AND回路,NOR回路を一つのデバイスで構成するこ
とができるようになる。図17(a)に本発明の変形例
を用いNAND回路を構成した場合を示す。この実施例
が図14に示す実施例と異なる点は、ゲート電極が、G
a ,Gb の2つの電極から構成されている点である。本
実施例のデバイスでは、p−チャネル部分が並列に接続
され、さらに、n−チャネル部分が直列に接続されてい
ることになる。これは、実質的に図14のデバイスが2
個接続(pチャネルMOSトランジスタが並列接続,n
チャネルMOSトランジスタが直列接続)されているこ
とに相当する。従って、図17(a)に示すように回路
を配線すれば、NAND回路が一つのデバイスにより構
成されることが分かる。また、図17(b)にその等価
回路を示した。
【0034】図18(a)に本発明の変形例を用いてN
OR回路を構成した場合を示す。この実施例が図17に
示す実施例と異なる点は、ゲート電極Ga ,Gb 2つの
形成される方向である。図17では、図に向かって左右
に変形された2つのゲート電極が、本実施例では図に向
かって上下に形成されている。本実施例のデバイスで
は、n−チャネル部分が並列に接続され、さらにp−チ
ャネル部分が直列に接続されていることになる。これ
は、実質的に図14のデバイスが2個接続(pチャネル
MOSトランジスタが直列接続,nチャネルMOSトラ
ンジスタが並列接続)されていることに相当する。従っ
て、図18(a)に示すように回路を配線すれば、NO
R回路が1つのデバイスにより構成されることが分か
る。また、図18(b)にその等価回路を示した。
【0035】図19に本発明を用いたもう1つのデバイ
ス構成例を示す。(a)は平面図、(b)は(a)の矢
視C−C′断面図、(c)は(a)の矢視B−B′断面
図である。本実施例では、いままでの実施例の場合と異
なりゲート電極103の両面に第1のチャネル101と
第2のチャネル102が存在する構成になっている。本
構成例では、両チャネル101,102とゲート電極1
03の距離が等しいので、両チャネル101,102の
特性を揃えることができるという特徴と、電極103に
より両チャネル101,102が分離される形になって
いるので両チャネル101,102間の干渉をより少な
くできるという特徴がある。
【0036】さらに本実施例において、ゲート電極10
3を図17,図18の実施例の場合のように分離するこ
とも可能であり、以上の実施例全てを本構成で実施する
ことも可能である。その上本実施例はチャネルとしてヘ
テロ構造チャネルではなく、均一にドーピングした単1
種の半導体を用いることも可能である。即ち、2つのF
ET構造を1つのゲート電極の両側に構成した形で本実
施例を構成することもできる。
【0037】図20に、図19で示した実施例デバイス
の製造方法の一例を示す。まず、図20(a)に示すよ
うに、GaAs半絶縁基板201上にMOCVDを用い
て、1017cm-3程度のp型GaAs薄膜202(〜1
μm)を成長する。続いて、図20(b)に示すよう
に、チャネル以外の部分をイオンインプラ等を行うこと
により高抵抗化し、第2のチャネル領域102を形成す
る。なお、この状態における平面図を図20(f)に示
す。
【0038】次いで、図20(c)に示すように、Au
等を蒸着することによりゲート電極103を形成する。
さらに、図20(d)に示すように、Auゲート電極1
03の側部の領域を高抵抗GaAs層204で埋め込み
成長を行う。そして、図20(e)に示すように、第1
のチャネル101用のn型GaAs層205を結晶成長
する。そして、チャネル以外の部分をイオンインプラ等
を行うことで高抵抗化し、第1のチャネル領域101を
形成する。なお、この状態における平面図を図20
(g)に示す。
【0039】これ以降は、ゲート電極用給電パッド,ソ
ース・ドレイン用電極を各々のチャネルに対して形成す
る。以上のようにすれば図19で示した実施例デバイス
を実際に作製することができる。それぞれのチャネルは
高抵抗層及びゲート電極により分離されているので各々
のチャネルの干渉は殆どない。また、1つのゲート電極
により各々のチャネルを同時に制御することが可能であ
る。さらに、このゲート電極を図17,18に示したよ
うに複数個にすれば、本実施例デバイスに図17,図1
8の場合と同様に特殊な効果を持たせることが可能にな
る。
【0040】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではない。実施例では III−V族半導体を用い
た場合の説明に限ったが、Si,SiGe等の他の材料
を用いてもなんら差し支えない。また、ゲート電極の材
料としては、金属に限るものではなく、シリサイド等の
導電性材料を用いてもよい。また、本発明の応用例につ
いては主に2信号のNAND回路,NOR回路について
説明したが、何等それらに限られることはなく、他の論
理回路に適用可能である。さらに、本発明のデバイス作
製方法は、選択的なドーピングに関して主に述べたが、
それらに限ることはなく他の方法、例えば選択成長,選
択エッチング等を用いても何等差し支えない。その他、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施する
ことができる。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、1つ
のヘテロ接合電界効果トランジスタに2つ以上の異なっ
たトランジスタ機能を付与することができ、高度な集積
化に適するのみならず、新しい概念により動作する論理
回路のキーデバイスとなるべき可能性をも有するトラン
ジスタを実現することができる。また本発明によれば、
上記のヘテロ接合電界効果トランジスタを、現状のデバ
イスプロセス技術で製作することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わるヘテロ接合電界効果
トランジスタの構造を模式的にを示す図、
【図2】図1の素子のゲート電圧対ソース・ドレイン電
流特性を示す図、
【図3】図1の素子を用いた論理回路を示す図、
【図4】図3の論理回路におけるカルノー図、
【図5】図1の素子を用いた他の論理回路を示す図、
【図6】図5の論理回路におけるカルノー図、
【図7】多層チャネル構造の一例を示す図、
【図8】多層チャネル構造の他の例を示す図、
【図9】図7の多層チャネル構造を利用したデバイス構
造を示す平面図、
【図10】図9の矢視A−A′断面図、
【図11】図9の矢視B−B′断面図、
【図12】他の多層チャネル構造の例を示す図、
【図13】本発明の他の実施例の多層チャネル構造を示
す図、
【図14】図13の多層チャネル構造を利用したデバイ
ス構造を示す平面図、
【図15】他の多層チャネル構造を示す図、
【図16】図14の素子を用いてインバータを構成した
例を示す図、
【図17】図14の素子を変形してNAND回路を構成
した例を示す図、
【図18】図14の素子を変形してNOR回路を構成し
た例を示す図、
【図19】本発明の他の実施例のデバイス構成を示す
図、
【図20】図19の素子の製造工程を示す図。
【符号の説明】
10…化合物半導体基板、 11…化合物半導体層、 12…ゲート電極、 15…加算器、 21…第1のノンドープInGaAsチャネル層、 22…第1のノンドープInAlGaAsスペーサ層、 23…第1のSiドープInAlGaAs電子供給層、 24…ノンドープInAlGaAs干渉防止層、 25…第2のInAlGaAsチャネル層、 26…第2のノンドープInAlGaAsスペーサ層、 27…第2のSiドープInAlGaAs電子供給層、 28…ノンドープInAlGaAsショットキーコンタ
クト層、 31…InAlAsバッファ層、 32…第1のSiドープInAlAs電子供給層、 33…第1のノンドープInAlAsスペーサ層、 34…第1のInGaAs量子井戸層、 35…ノンドープInAlAs干渉防止層、 36…第2のInGaAs量子井戸層、 37…第2のノンドープInAlAsスペーサ層、 38…第2のSiドープInAlAs電子供給層、 39…ノンドープInAlGaAsショットキーコンタ
クト層、 41,42…2次元電子ガスチャネル、 43…ゲート電極、 53,54,57,58…ソース・ドレイン電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和賀井 晶 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 芦沢 康夫 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の半導体層を積層してなる多層構造チ
    ャネルと、この多層構造チャネル中のキャリアの流れを
    同時に制御するゲートと、前記多層構造チャネル中のキ
    ャリアを各チャネル毎に独立に取り出すためのソース,
    ドレイン電極とを具備してなることを特徴とするヘテロ
    接合電界効果トランジスタ。
JP4237193A 1992-09-04 1992-09-04 ヘテロ接合電界効果トランジスタ Pending JPH0685284A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004034475A1 (ja) * 2002-10-09 2004-04-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. プラズマ振動スイッチング素子
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