JPH0683563U - アクスル装置 - Google Patents

アクスル装置

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JPH0683563U
JPH0683563U JP2565893U JP2565893U JPH0683563U JP H0683563 U JPH0683563 U JP H0683563U JP 2565893 U JP2565893 U JP 2565893U JP 2565893 U JP2565893 U JP 2565893U JP H0683563 U JPH0683563 U JP H0683563U
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省三 高橋
茂三 山本
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東洋運搬機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 平板から成るアクスル本体2の両端側面側
に、上下一対の突部4,5を形成し、上部突部4と下部
突部5との間にキングピン7を挿通し、これらキングピ
ン7に、水平方向に回動自在なナックル8を外嵌し、こ
れらナックル8に後輪9を取付け、アクスル本体2の後
面に、タイロッド11を介して両ナックル8を同方向に回
動させるシリンダ装置12を取付け、車体フレーム側に設
けられた前後一対の支持ブラケットに挿通されてアクス
ル本体2を前後方向軸心14周りに揺動自在に支持するク
レイドルシャフト15がアクスル本体2に設けられる。 【効果】 アクスル本体2に一枚の平板を用いたため、
アクスル本体2の構造が簡単になり、したがって、アク
スル本体2の製作にかかる手間が大幅に減少し、シリン
ダ装置12などのメンテナンス作業も行い易い。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、フォークリフトやホイールローダなどの産業用車両に設けられるア クスル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のアクスル装置としては図9,図10に示されるものがある。すな わち、フォークリフトやホイールローダに設けられるアクスル本体50は、上下一 対の横フレーム板51,52と、両横フレーム板51,52間に連結された縦フレーム板 53とにより形成されている。アクスル本体50の左右両端には、それぞれキングピ ン54が上部横フレーム板51と下部横フレーム板52との間に挿通されている。これ らキングピン54には、キングピン54を軸として水平方向に回動自在なナックル55 が外嵌されている。これらナックル55には、後輪56のハブ57が取付けられている 。
【0003】 また、上部横フレーム板51の中央部と下部横フレーム板52の中央部との間には 、センターアームピン58が挿通され、このセンターアームピン58にはセンターア ーム59が水平方向に回動自在に外嵌されている。このセンターアーム59と上記両 ナックル55とはタイロッド60で連結されている。さらに、上部横フレーム板51と 下部横フレーム板52との間には、ブラケット61を介してシリンダ装置62が取付け られている。このシリンダ装置62のピストンロッド63の先端は一方のナックル55 に連結されている。また、アクスル本体50の中央部の前後には、上部横フレーム 板51と下部横フレーム板52との間に連結されたブラケット板64を介して、クレイ ドルピン65が前後に突出して設けられている。これらクレイドルピン65は、共通 の前後方向軸心66を有し、それぞれ、車体フレーム67側に設けられた前後一対の 支持ブラケット68に前後方向軸心66周りに揺動自在に挿通されている。
【0004】 これによると、シリンダ装置62が作動することにより、一方のナックル55がキ ングピン54を軸として左右方向に回転するとともに、他方のナックル55がセンタ ーアーム59とタイロッド60とを介して一方のナックル55に連動し同方向に回転す る。また、凹凸の激しい場所を走行したり一方の後輪56が石の上に乗り上げるな どして一方の後輪56と他方の後輪56とにレベル差が生じても、レベル差に応じて アクスル本体50がクレイドルピン65を介して前後方向軸心66周りに揺動して傾斜 するため、車両本体の傾斜は軽減される。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来形式では、アクスル本体の形状が複雑であるため、製作に 手間がかかるといった問題があった。
【0006】 本考案は上記問題を解決するもので、簡単な構造のアクスル本体を有するアク スル装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために本考案におけるアクスル装置は、平板状のアクスル 本体を設け、このアクスル本体の両端側面側に、それぞれ上下一対の突部を形成 し、上部突部と下部突部との間にキングピンを挿通し、これらキングピンに、キ ングピンを軸として水平方向に回動自在なナックルを設け、これらナックルに車 輪のハブを取付け、上記アクスル本体の前後一方面に、タイロッドを介して上記 両ナックルを同方向に回動させる駆動装置を設け、上記アクスル本体を前後方向 軸心周りに揺動自在に支持する支持具が設けられたものである。
【0008】
【作用】
上記構成によると、駆動装置が作動することにより、両ナックルがそれぞれキ ングピンを軸として同方向に回転し、車輪が左右に切り換えられる。また、凹凸 の激しい場所を走行したり一方の車輪が石の上に乗り上げるなどして一方の車輪 と他方の車輪とにレベル差が生じても、レベル差に応じてアクスル本体が支持具 を介して前後方向軸心周りに揺動して傾斜するため、車両本体の傾斜は軽減され る。
【0009】 上記のようなアクスル本体を一枚の平板状に形成することにより、アクスル本 体の構造が簡単になり、アクスル本体の製作にかかる手間が大幅に減少する。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の第1実施例を図1〜図3に基づいて説明する。 1は、フォークリフトやホイールローダの後部に設けられるリヤアクスル装置 であり、このリヤアクスル装置1は平板から成るアクスル本体2を有している。 このアクスル本体2の左右両側面の中間部には、アクスル本体2の中心側に向か って切り欠かれた切欠き部3が形成されており、これにより、アクスル本体2の 両側面に、それぞれ上下一対の突部4,5が形成される。これら上部突部4と下 部突部5とには貫通孔6が形成され、これら貫通孔6にキングピン7の上下端部 が挿通されることにより、キングピン7が上部突部4と下部突部5との間に取付 けられている。
【0011】 上記切欠き部3内には、キングピン7に外嵌されて、キングピン7を軸として 水平方向に回動自在なナックル8が設けられている。これらナックル8には、後 輪9のハブ10が外嵌されている。また、アクスル本体2の後面には、タイロッド 11を介して上記両ナックル8を同方向に回動させるステアリングシリンダ装置12 (駆動装置の一例)が取付けられている。このステアリングシリンダ装置12はダ ブルロッド形式の油圧シリンダ装置であり、ピストンロッド13の両端はそれぞれ 、タイロッド11を介して両ナックル8に連結されている。
【0012】 また、アクスル本体2の中央上部には、前後方向軸心14を有するクレイドルシ ャフト15(支持具の一例)が設けられている。このクレイドルシャフト15は、車 体フレーム16側に設けられた前後一対の支持ブラケット17に、前後方向軸心14周 りに揺動自在に挿通されている。
【0013】 以下、上記構成における作用を説明する。 図2に示すように、ステアリングシリンダ装置12が作動してピストンロッド13 の一方が突出するとともに他方が退入した場合、一方のタイロッド11を介して一 方のナックル8が右回転するとともに、他方のタイロッド11を介して他方のナッ クル8も右回転する。これにより、両後輪9は共に右へ方向転換される。また、 両後輪9を左に方向転換する場合は、同様に、ピストンロッド13の一方を退入さ せるとともに他方を突出させればよい。
【0014】 また、図3の二点鎖線(イ)に示すように、凹凸の激しい場所を走行したり一 方の後輪9が石の上に乗り上げるなどして一方の後輪9と他方の後輪9とにレベ ル差が生じた場合、このレベル差に応じてアクスル本体2がクレイドルシャフト 15を介して前後方向軸心14周りに揺動して傾斜する。このように、アクスル本体 2が車体フレーム16に対して傾斜可能であるため、車両本体の傾斜は軽減される 。
【0015】 上記のようなアクスル本体2に一枚の平板を用いたことにより、アクスル本体 2の構造が簡単になり、アクスル本体2の製作にかかる手間が大幅に減少する。 また、アクスル本体2の後面にステアリングシリンダ装置12を設けるとともに、 アクスル本体2の後面側にタイロッド11を設けたため、ステアリングシリンダ装 置12およびタイロッド11のメンテナンス作業の際、アクスル本体2が作業の邪魔 にならず、したがってメンテナンス作業が非常に行い易い。
【0016】 以下、本考案の第2実施例を図4,図5に基づいて説明する。 すなわち、上記第1実施例では支持具の一例としてクレイドルシャフト15を設 けたが、ここでは、支持具の別の例としてクレイドルプレート25を設けている。 このクレイドルプレート25は、アクスル本体2の中央上部に前後方向に取付けら れ、アクスル本体2に対して直交している。このクレイドルプレート25の前後両 端部には、アクスル本体2の中央前方および後方に位置しかつクレイドルプレー ト25の左右両側面に貫通する貫通孔26がそれぞれ形成されている。この貫通孔26 にはゴム製のブッシュ27が嵌め込まれている。そして、クレイドルプレート25の 前端部および後端部の両側方には、車体フレーム16側に取付けられた一対の支持 ブラケット28がそれぞれ設けられ、クレイドルプレート25と車体フレーム16側と は、アクスル本体2の前後方の支持ブラケット28とブッシュ27とに挿通された左 右方向の連結ピン29により連結されている。
【0017】 以下、上記構成における作用を説明する。 すなわち、図5の二点鎖線(ロ)に示すように、ゴム製のブッシュ27を用いる ことにより、ブッシュ27のたわみで、クレイドルプレート25は連結ピン29に対し て前後方向軸心14周りに揺動可能となる。したがって、一方の後輪9と他方の後 輪9とにレベル差が生じた場合、このレベル差に応じて、アクスル本体2がクレ イドルプレート25を介して前後方向軸心14周りに揺動して傾斜する。このように 、アクスル本体2が車体フレーム16に対して傾斜可能であるため、車両本体の傾 斜は軽減される。
【0018】 以下、本考案の第3実施例を図6,図7に基づいて説明する。 すなわち、平板から成るアクスル本体35の中央部には、センターアーム36を取 付けるためのセンターアーム用孔37が形成され、このセンターアーム用孔37の左 右両側には、タイロッド38の挿通されるタイロッド用孔39がそれぞれ形成されて いる。これら各孔37,39はそれぞれ、四角形状であり、アクスル本体35の前後面 に貫通している。
【0019】 上記センターアーム用孔37には、アクスル本体35の上部中間部に挿通されたセ ンターアームピン40を介して、センターアーム36が水平方向に回動自在に設けら れている。このセンターアーム36の遊端部はアクスル本体35の前面側に突出して おり、このセンターアーム36の遊端部とナックル8とは、タイロッド38でそれぞ れ連結されている。この際、ナックル8のアーム部41はアクスル本体35の後面側 に突出しているため、各タイロッド38は、アクスル本体35の前面側からタイロッ ド用孔39を通って後面側に延び、ナックル8のアーム部41に連結されている。
【0020】 また、アクスル本体35の後面には、タイロッド38を介して上記両ナックル8を 同方向に回動させるステアリングシリンダ装置42(駆動装置の一例)が取付けら れている。このステアリングシリンダ装置42は油圧シリンダ装置であり、そのピ ストンロッド43の先端は、一方のナックル8に設けられたシリンダ用アーム部44 に連結されている。
【0021】 また、アクスル本体35の中央下部には、前後方向軸心14を有するクレイドルシ ャフト15(支持具の一例)が設けられている。このクレイドルシャフト15は、車 体フレーム16側に設けられた前後一対の支持ブラケット17に、前後方向軸心14周 りに揺動自在に挿通されている。
【0022】 以下、上記構成における作用を説明する。 これによると、シリンダ装置42が作動することにより、一方のナックル8がキ ングピン7を軸として左右方向に回転するとともに、他方のナックル8がセンタ ーアーム36とタイロッド38とを介して一方のナックル8に連動し同方向に回転す る。これにより、両後輪9は共に左右同方向へ方向転換される。
【0023】 また、凹凸の激しい場所を走行したり一方の後輪9が石の上に乗り上げるなど して一方の後輪9と他方の後輪9とにレベル差が生じた場合、このレベル差に応 じてアクスル本体35がクレイドルシャフト15を介して前後方向軸心14周りに揺動 して傾斜する。このように、アクスル本体35が車体フレーム16に対して傾斜可能 であるため、車両本体の傾斜は軽減される。
【0024】 尚、上記第1,第2実施例と第3実施例とを比較すると、第1,第2実施例の アクスル本体2は、第3実施例のアクスル本体35のように孔37,39を形成する必 要がないので、製作がより一層容易である。また、第1,第2実施例のタイロッ ド11は第3実施例のタイロッド38よりも短くできるといった利点がある。
【0025】 以下、本考案の第4実施例を図8に基づいて説明する。 すなわち、第4実施例のアクスル装置は、上記第1実施例のアクスル装置1の アクスル本体2の両端に、上下一対のベアリングサポート用板45,46を設けたも のである。これらベアリングサポート用板45,46はそれぞれアクスル本体2の上 下面に取付けられている。このうち上部のベアリングサポート用板45内の貫通孔 47には、キングピン7の上端部を支持するテーパーローラベアリング48が嵌め込 まれている。また、下部のベアリングサポート用板46の貫通孔34には、キングピ ン7の下端部を支持するテーパーローラベアリング48がカバー49に保持されて設 けられる。
【0026】 これによると、ベアリングサポート用板45,46を設けることにより、サイズの 大きなテーパーローラベアリング48でも取り付けることができ、この際、アクス ル本体2の厚みをベアリング48のサイズに応じて増大することなく、ベアリング サポート用板45,46のサイズを大きくするだけでよい。このため、経済的でかつ 軽量化が図れる。
【0027】
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、アクスル本体を一枚の平板状に形成することに より、アクスル本体の構造が簡単になり、したがって、アクスル本体の製作にか かる手間が大幅に減少し、駆動装置などのメンテナンス作業も行い易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるアクスル装置の斜
視図である。
【図2】同アクスル装置の平面図である。
【図3】図2におけるA方向矢視図である。
【図4】本発明の第2実施例におけるアクスル装置の斜
視図である。
【図5】図4におけるB方向矢視図である。
【図6】本発明の第3実施例におけるアクスル装置の平
面図である。
【図7】図6におけるC方向矢視図である。
【図8】本発明の第4実施例におけるアクスル装置のア
クスル本体とキングピンとの連結部の縦断面図である。
【図9】従来例におけるアクスル装置の平面図である。
【図10】図9におけるD方向矢視図である。
【符号の説明】
1 アクスル装置 2 アクスル本体 4 上部突部 5 下部突部 7 キングピン 8 ナックル 9 後輪 10 ハブ 11 タイロッド 12 シリンダ装置(駆動装置) 14 前後方向軸心 15 クレイドルシャフト(支持具) 25 クレイドルプレート(支持具) 35 アクスル本体 38 タイロッド 42 シリンダ装置(駆動装置)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状のアクスル本体を設け、このアク
    スル本体の両端側面側に、それぞれ上下一対の突部を形
    成し、上部突部と下部突部との間にキングピンを挿通
    し、これらキングピンに、キングピンを軸として水平方
    向に回動自在なナックルを設け、これらナックルに車輪
    のハブを取付け、上記アクスル本体の前後一方面に、タ
    イロッドを介して上記両ナックルを同方向に回動させる
    駆動装置を設け、上記アクスル本体を前後方向軸心周り
    に揺動自在に支持する支持具が設けられたことを特徴と
    するアクスル装置。
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