JPH05201217A - 車両のサスペンション装置 - Google Patents

車両のサスペンション装置

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JPH05201217A
JPH05201217A JP4037195A JP3719592A JPH05201217A JP H05201217 A JPH05201217 A JP H05201217A JP 4037195 A JP4037195 A JP 4037195A JP 3719592 A JP3719592 A JP 3719592A JP H05201217 A JPH05201217 A JP H05201217A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】転舵時におけるハンドルの戻り悪化を防止す
る。 【構成】転舵輪用とされた車輪支持部材としてのナック
ル6が、前ロアア−ム1と後ロアア−ム2とを介して車
体に上下方向に揺動自在に支持され、前ロアア−ム1と
後ロアア−ム2との車体外方側延長交点によって仮想キ
ングピン軸KPの下方設定点KDが構成される。後ロア
ア−ム2の車幅方向内端部が、例えばスライドブッシュ
10を介して車体前後方向にスライド可能として車体に
連結されている。前ロアア−ム1と後ロアア−ム2とが
連結リンク25により連結されて、前ロアア−ム1の後
方への揺動が後ロアア−ム2の車幅方向内端部を後方へ
変位させる力として伝達される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両のサスペンション装
置に関する。
【0002】
【従来技術】転舵輪用とされた車輪支持部材すなわちナ
ックルは、少なくともロアア−ムを介して車体に上下方
向に揺動自在として支持される。この車輪支持部材に取
付けられる車輪は、所定のホイ−ルアライメントとなる
ように設定することが要求されるが、このホイ−ルアラ
イメントを決定する重要な1つの要素としてキングピン
軸がある。
【0003】すなわち、キングピン軸は、車体前方(後
方)から見たとき、その下方延長線が車輪の幅方向中心
線よりも若干車体外方側へ位置させて、制動の際に車輪
がト−インとすることが望まれる。また、キングピン軸
は、車輪の回転中心高さ位置においては、車輪の幅方向
中心線よりも若干車体内方側へ位置して、駆動力を受け
た際に車輪がト−インとなるようにすることが望まれ
る。このような設定は、特に、大トルクを発生するエン
ジンを塔載したFF車のフロントサスペンション用とし
て強く要求される。
【0004】上述のことから理解されるように、キング
ピン軸は、車体前方から見たときに、下方に向かうにつ
れて車体外方側へ位置するように若干傾斜して設定する
ことが要求されるが、例えばストラット式サスペンショ
ンにおいては、ロアア−ムと車輪支持部材との連結部が
下方設定点を構成し、サスペンションダンパと車輪支持
部材との連結部が上方設定点を構成して、上記両方の設
定点を結ぶ線がキングピン軸とされる。
【0005】前述したキングピン軸の傾斜要求を満足さ
せようとすると、前記下方設定点すなわちロアア−ムの
車幅方向外端部を車輪の内径部分に奥深くつまり車幅方
向外方側へ大きく延長させることが必要であるが、ブレ
−キディスク等に対する干渉防止の観点から、ロアア−
ムを車幅方向周方向外方側へ大きく延長させることは事
実上困難となる。
【0006】キングピン軸の下方設定点をより十分に車
幅方向外方側へ位置させるべく、ロアア−ムを前ロアア
−ムと後ロアア−ムとの2分割構成として、車輪支持部
材とロアア−ムとの連結部分が2つとなるいわゆるダブ
ルピボット式のサスペンションが提案されている(特公
昭58−42042号公報参照)。すなわち、前ロアア
−ムと後ロアア−ムとの車体外方側延長交点によって仮
想キングピン軸の下方設定点を構成しようとするもので
ある。より具体的には、前ロアア−ムの車体側連結部と
車輪支持部材側連結部とを結ぶ線と、後ロアア−ムの車
体側連結部と車輪支持部材側連結部とを結ぶ線との交点
を、各ロアア−ムの車輪支持部材に対する連結部よりも
車幅方向外端部側に位置させることにより、この交点を
実質的に仮想キングピン軸の下方設定点として構成する
ようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ロアア
−ムを前ロアア−ムと後ロアア−ムとの分割構成として
仮想キングピン軸を構成するようにしたものにあって
は、転舵した際に、旋回外輪となる側の車輪のキャスタ
トレ−ルが小さくなって、ハンドルの戻りが悪くなると
いう問題を生じることが判明した。
【0008】この点を詳述すると、ハンドルを切った旋
回時には、外輪は直進状態にあるときの仮想キングピン
軸を瞬間中心として転舵される。この転舵されたとき、
前ロアア−ムおよび後ロアア−ムの車輪支持部材への連
結部は、直進状態のときに比して相対的に後方へ変位し
た状態となり、これにより各ロアア−ムはそれぞれ車体
後方側へ揺動して、仮想キングピン軸の下方設定点が後
方へ変位し、この結果キャスタトレ−ルが小さくなって
ハンドルの戻りが悪くなる。特に、旋回外輪は、車体の
荷重移動によって実質的にハンドルの戻りを支配する側
の車輪となるので、スポ−ツ走行時のように高速かつ大
舵角とされるような運転時にはハンドルの戻り悪化は相
当なものとなり、極端な場合は意図したよりも車輪がよ
り大きく転舵されてしまうような事態をも生じることに
なっていた。
【0009】本発明は以上のような事情を勘案してなさ
れたもので、前ロアア−ムと後ロアア−ムとで仮想キン
グピン軸の下方設定点を構成するようにしたものにおい
て、ハンドルの戻り悪化を低減し得るようにした車両の
サスペンション装置を提供することを目的とする。
【0010】
【発明の構成】前述の目的を達成するため、本発明はそ
の第1の構成として次のようにしてある。すなわち、転
舵輪用とされた車輪支持部材が前ロアア−ムと後ロアア
−ムとを介して車体に上下方向に揺動自在に支持され、
前記前ロアア−ムと後ロアア−ムとの車体外方側延長交
点によって仮想キングピン軸の下方設定点を構成するよ
うにした車両のサスペンション装置において、前記後ロ
アア−ムの車幅方向内端部が、車体前後方向にスライド
可能として車体に連結され、前記前ロアア−ムと後ロア
ア−ムとを連結して、該前ロアア−ムの車幅方向内端部
を中心とした後方への揺動により前記後ロアア−ムの車
幅方向内端部を後方へ押圧するための連結リンクが設け
られている、ような構成としてある。
【0011】前述の目的を達成するため、本発明はその
第2の構成として次のようにしてある。すなわち、車輪
支持部材が前ロアア−ムと後ロアア−ムとを介して車体
に上下方向に揺動自在に支持され、前記前ロアア−ムと
後ロアア−ムとの車体外方側延長交点によって仮想キン
グピン軸の下方設定点を構成するようにした車両のサス
ペンション装置において、前記後ロアア−ムの車幅方向
内端部が、車体前後方向に揺動自在として車体に取付け
られたアシストリンクの車幅方向外端部に連結され、前
記前ロアア−ムと後ロアア−ムとを連結して、該前ロア
ア−ムの車幅方向内端部を中心とした後方への揺動によ
り前記後ロアア−ムの車幅方向内端部を後方へ押圧する
ための連結リンクが設けられている、ような構成として
ある。
【0012】本発明によるサスペンション装置にあって
は、サスペンションダンパと車輪支持部材とを直接連結
することなく、アッパア−ムを介して当該サスペンショ
ンダンパと車輪支持部材とを連結することができ、この
場合サスペンションダンパの下端部をロアア−ム例えば
前ロアア−ムに連結しておくことができる。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、転舵された旋回外輪用
の後ロアア−ムの車幅方向内端部が大きく後方へ変位す
る結果、前ロアア−ムと後ロアア−ムとの車体外方側延
長交点すなわち仮想キングピン軸の下方設定点が、後ロ
アア−ムの車幅方向内端部を車体に対して後方へ揺動さ
せた場合に比して相対的に前方位置となり、この分キャ
スタトレ−ルの低減量が小さくなって、ハンドルの戻り
悪化が防止される。
【0014】請求項2のようにスライドブッシュを利用
することにより、車体と後ロアア−ムとの連結部分の構
成を簡単にすることができる。また、請求項3のよう
に、アシストリンクを用いることにより、後ロアア−ム
の後方への変位を滑らかに行なうことができる。
【0015】請求項4に記載したように、サスペンショ
ンダンパと車輪支持部材とをアッパア−ムにより連結す
ることにより、サスペンションダンパと車輪支持部材と
を直接連結した一般的なストラット式サスペンションに
比して、車輪のキャンバコントロ−ルをより大きな自由
度をもって行なうことができる。本発明の好ましい態様
およびその利点は以下の実施例の説明から明らかとな
る。
【0016】
【実施例】以下本発明の実施例を、FF車のフロントサ
スペンション用に適用した場合の例につき、添付した図
面に基づいて説明する。図1〜図4において、1は前ロ
アア−ム、2は後ロアア−ム、3はサスペンションダン
パである。
【0017】前ロアア−ム1はほぼ車幅方向に略平行に
伸びて、その車幅方向内端部がブッシュ4を介して車体
に回動自在に取付けられ、その回動軸線はほぼ車体前後
方向と一致されている。また、前ロアア−ム1の車幅方
向外端部は、ボ−ルジョイント5を介して車輪支持部材
としてのナックル6の下端部に取付けられている。
【0018】前ロアア−ム1の中間部分には、サスペン
ションダンパ3の下端部が、取付部材7を介して連結さ
れている。この取付部材7は、サスペンションダンパ3
の下端部外周に嵌合する筒部7aと、筒部7aの下端部
より前後方向に2又状に分岐された一対の脚部7bとを
有する。フォ−ク形状を構成する一対の脚部7bは、前
ロアア−ム1を前後方向に挟んだ状態で、ブッシュ8を
介して当該前ロアア−ム1に連結されている。このブッ
シュ8は、後述するように、前ロアア−ム1に対してサ
スペンションダンパ3が、ほぼ車体前後方向軸線を中心
として回動し得るように、かつ車体前後方向に若干スラ
イドし得るように設定されている。なお、一対の脚部7
b間には、図示を略すドライブシャフトが貫通されるも
のである。
【0019】後ロアア−ム2は、特に図2に示すように
略L字形状となるように設定されていつ。この後ロアア
−ム2の車幅方向内端部は、ほぼ車体前後方向に略平行
に伸びて、後述するスライドブッシュ10を介して車体
に連結されている。また、後ロアア−ム2の中間付近か
らは、車幅方向外方側へ向かうにつれて徐々に前方へ向
かうように若干傾斜設定されて、その車幅方向外端部
が、ボ−ルジョイント11を介して、ナックル6の下端
部に連結されている、勿論、ボ−ルジョイント11の位
置は、前ロアア−ム1用のボ−ルジョイント5の直後方
に位置されている。
【0020】前記取付部材7すなわちサスペンションダ
ンパ3とナックル6の上端部とが、アッパア−ム21を
介して連結されている。このアッパア−ム21は、車体
内方側に向けて開口された略U字状とされて、取付部材
7の筒部7aを前後方向から挟んだ状態で、ブッシュ2
2を介して上下方向に揺動自在すなわち略車体前後方向
に伸びる軸線を中心として回動自在に取付部材7に連結
されている。また、アッパア−ム21の車幅方向外端部
は、ボ−ルジョイント23を介して、ナックル6の上端
部に連結されている。このようなアッパア−ム21は、
各ロアア−ム1、2に比して、車幅方向長さが十分短い
ものとして設定されている。
【0021】ここで、図2に示すように、前ロアア−ム
1用のブッシュ4の中心とボ−ルジョイント5の中心と
を結ぶ線をL1、後ロアア−ム2のブッシュ10の中心
とボ−ルジョイント11の中心とを結ぶ線をL2とす
る。この各線L1とL2とは、ボ−ルジョイント5、1
1よりも車幅方向外方側で交わり、その交点がKDで示
される。
【0022】上記交点KDと、アッパア−ム21用のボ
−ルジョイント23の中心KUとを結ぶ線が、仮想キン
グピン軸KP(図3参照)を構成する。すなわち、ボ−
ルジョイント23の中心が仮想キングピン軸KPの上方
設定点を構成し、交点KDが仮想キングピン軸の下方設
定点を構成する。
【0023】前ロアア−ム1と後ロアア−ム2とは、連
結リンク25によって連結されている。すなわち、連結
リンク25の一端部が、前ロアア−ム1のうち車幅方向
内端部に近い位置に対して、ボ−ルジョイント26を介
して連結されている。また、連結リンク25の他端部
が、後ロアア−ム2の略中間位置に対して、ボ−ルジョ
イント27を介して連結されている。
【0024】この連結リンク25は、前ロアア−ム1の
ブッシュ4を中心として後方へ揺動されたときの動き
を、後ロアア−ム2の車幅方向内端部を後方へ向けて押
圧するような力として伝達するもので、このような力の
伝達が効果的に行なわれるように、各ロアア−ム1、2
に対する連結位置が選択されている。
【0025】前述のブッシュ8は、図5に示すように構
成されている。このブッシュ8は、前ロアア−ム1の取
付孔1a内に嵌合される外筒31と、脚部7bが取付け
られる軸が挿入される内筒32と、両筒31と32との
間の隙間に充填されたゴム等の弾性材33とを有する。
【0026】外筒31の内周面には軸方向に伸びる突起
部34が形成されて、この突起部34の軸方向ストロ−
ク端部は、軸方向端部に向かうにつれて徐々に低くなる
傾斜面34aとされている。また、内筒32の外周面に
は軸方向に伸びる凹部35が形成されて、この凹部35
の軸方向ストロ−ク端部は、前記傾斜面34aに対向す
る円弧状面35aとされている。このような突起部34
と凹部35とは、実施例ではブッシュ8の周方向全長に
渡って形成されている。
【0027】上述のような構成のブッシュ8は、外筒3
1と内筒32とが、軸線回りに若干の相対回動が許容さ
れ、かつ比較的大きく設定された上記傾斜面34aと円
弧状面35aとの軸方向間隔の範囲で軸方向に相対変位
し得るようになっている。
【0028】前記ブッシュ10は、図6に示すような構
成とされている。このブッシュ10は、外筒41と、中
筒42と、もっとも長尺とされた内筒43と、外筒41
と中筒42との間に介装されたゴム等の弾性材44とを
有する。
【0029】中筒42と内筒43とはその隙間が若干大
きくされて、互いに軸線回りに相対回動することがで
き、また軸方向すなわち車体前後方向にかなり大きく相
対変位し得るようになっている。そして、内筒43内に
後ロアア−ム2の車幅方向内端部が挿入された状態で、
当該内筒43と後ロアア−ム2とがナット45を利用し
て固定されている。すなわち、内筒43の一端面に対し
て後ロアア−ム2に形成されたフランジ部2aが着座さ
れる一方、この状態で内筒43の他端面より突出する後
ロアア−ム2に対してワッシャ46を嵌合させた後ナッ
ト45が螺合されて、上記フランジ部2aとワッシャ4
6とで内筒43を軸方向から挟持した状態で固定されて
いる。なお、中筒42と内筒43との相対変位を滑らか
に行なうため、該両者42と43との間に、低摩擦係数
の部材例えばテフロン材を介在(コ−テイング処理でも
可)しておくこともできる。
【0030】以上のように構成された本発明の作用につ
いて、図7、図8を参照しつつ説明するが、以下の説明
で、符号Wは車輪、Oは車輪の回転中心である。先ず、
図7において、車輪Wを車体外方側から見たとき、仮想
キングピン軸KPは下方に向かうにつれて前方へ位置す
るように傾斜設定され、車輪が直進状態にあるときのキ
ャスタトレ−ルがT1で示される。いま、仮想キングピ
ン軸KPの上方設定点KUが変位しない状態で下方設定
点KDが後方へ変位したとすると、キャスタトレ−ルは
T2で示すように小さくなり、転舵した際のハンドルの
戻りが悪くなる。
【0031】図8において、車輪Wが直進状態にあると
きの当該車輪W1と各ロアア−ム1、2の状態を実線で
示してあり、仮想キングピン軸KPの下方設定点がKD
で示される。なお、図8は、理解を容易にするために、
誇張して描かれている。
【0032】この直進状態から、転舵したときでかつ旋
回外輪となる車輪Wの状態を破線で示してある。この転
舵時において、車輪Wは、直進状態にあるキングピン軸
KPを中心として転舵される一方、車輪Wの転舵に起因
して各ロアア−ム1、2のナックル6に対する連結位置
すなわちボ−ルジョイント5、11が後方へ移動する。
【0033】ボ−ルジョイント5、11が後方へ移動し
た際、各ロアア−ム1、2が車体側連結部を中心にして
後方へ揺動したときの当該ロアア−ム1、2の状態を図
中破線で示してあり、このときの仮想キングピン軸の下
方設定点はKD1となり、元の下方設定点KDよりもB
1分だけ後方へ変位して、キャスタトレ−ルがかなり小
さくなる。このKD1となるような各ロアア−ム1、2
の変位状態が従来のものである。
【0034】これに対して、連結リンク25を有し、か
つ後ロアア−ム2の車幅方向内端部が車体前後方向へ変
位し得るようにした本発明の場合は、転舵時における旋
回外輪側の車輪Wについての後ロアア−ム2は、図中一
点鎖線で示すようになる。すなわち、後ロアア−ム2の
車幅方向内端部が後方へ変位される。このときの仮想キ
ングピン軸の下方設定点はKD2となり、元の下方設定
点KDよりもB2分だけ後方へ変位するも、変位B1よ
りも小さいものとなる(B1>B2)。つまり、本発明
では、キャスタトレ−ルの低減量が小さいものに抑制さ
れて、転舵した際のハンドルの戻り悪化が抑制される。
【0035】図9は本発明の他の実施例を示すもので、
前記実施例と同一構成要素には同一符号を付してその重
複した説明は省略する。この図9は、図2に対応したも
ので、簡略のためスケルトン図として示してある。
【0036】本実施例は、前記実施例に対して、後ロア
ア−ム2の車体側への取付構成のみが異なっている。す
なわち、略車幅方向に伸びるアシストリンク51が別途
設けられて、このアシストリンク51の車幅方向内端部
がブッシュ52を介して車体に前後方向に揺動自在に連
結されている。そして、後ロアア−ム2の車幅方向内端
部とアシストリンク51の車幅方向外端部とが、継手5
3を介して、ほぼ上下方向に伸びる軸線を中心として回
動自在に連結されている。
【0037】この図9における実施例においては、転舵
されたときに、旋回外輪側となる車輪用のアシストリン
ク51が後方へ揺動することにより、後ロアア−ム2の
車幅方向内端部が後方へ変位されて、仮想キングピン軸
の下方設定点が後方へ変位するのを抑制する。
【0038】以上実施例について説明したが、サスペン
ションダンパ3とナックル6とをアッパア−ム21を介
することなく直接連結するものであってもよい。また、
後輪用サスペンション、特に後輪操舵が行なわれるいわ
ゆる4WS車用としても同様に適用し得る。さらに、実
施例では、スクラブ半径が負となるいわゆるネガティブ
キャンバのものを示したが、0スクラブあるいはポジテ
ィブキャンバのものにも同様に適用し得る。勿論、駆動
輪用ではなく、従動輪のサスペンションとしても適用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例を示す全体斜視図。
【図2】図2は前後の各ロアア−ム部分を示す平面図。
【図3】図3はロアア−ム部分を後方から見た後面図。
【図4】図4は前後の各ロアア−ム部分を車体内方側か
ら見た側面図。
【図5】図5はサスペンションダンパと前ロアア−ムと
の連結部分に用いられたブッシュの一例を示す断面図。
【図6】図6は後ロアア−ムと車体との連結部分に用い
られたスライドブッシュの一例を示す断面図。
【図7】図7は仮想キングピン軸の下方設定点の後方変
位がキャスタトレ−ルの変化に及ぼす影響を説明するた
めの説明図。
【図8】図8は本発明の作用を従来のものと比較しつつ
説明する説明図。
【図9】図9は本発明の他の実施例を示すもので、図2
に対応したスケルトン図。
【符号の説明】
1:前ロアア−ム 2:後ロアア−ム 3:サスペンションダンパ 6:ナックル(車輪支持部材) 7:取付部材 10:スライドブッシュ 21:アッパア−ム 25:連結リンク 51:アシストリンク KP:仮想キングピン軸 KU:上方設定点 KD:下方設定点 KD1:転舵時の下方設定点(従来) KD2:転舵時の下方設定点(本発明)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】転舵輪用とされた車輪支持部材が前ロアア
    −ムと後ロアア−ムとを介して車体に上下方向に揺動自
    在に支持され、前記前ロアア−ムと後ロアア−ムとの車
    体外方側延長交点によって仮想キングピン軸の下方設定
    点を構成するようにした車両のサスペンション装置にお
    いて、 前記後ロアア−ムの車幅方向内端部が、車体前後方向に
    スライド可能として車体に連結され、 前記前ロアア−ムと後ロアア−ムとを連結して、該前ロ
    アア−ムの車幅方向内端部を中心とした後方への揺動に
    より前記後ロアア−ムの車幅方向内端部を後方へ押圧す
    るための連結リンクが設けられている、ことを特徴とす
    る車両のサスペンション装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記後ロアア−ムの車幅方向内端部が、すべりブッシュ
    を介して車体に前後方向にスライド自在に連結されてい
    るもの。
  3. 【請求項3】車輪支持部材が前ロアア−ムと後ロアア−
    ムとを介して車体に上下方向に揺動自在に支持され、前
    記前ロアア−ムと後ロアア−ムとの車体外方側延長交点
    によって仮想キングピン軸の下方設定点を構成するよう
    にした車両のサスペンション装置において、 前記後ロアア−ムの車幅方向内端部が、車体前後方向に
    揺動自在として車体に取付けられたアシストリンクの車
    幅方向外端部に連結され、 前記前ロアア−ムと後ロアア−ムとを連結して、該前ロ
    アア−ムの車幅方向内端部を中心とした後方への揺動に
    より前記後ロアア−ムの車幅方向内端部を後方へ押圧す
    るための連結リンクが設けられている、ことを特徴とす
    る車両のサスペンション装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれか1項に
    おいて、 サスペンションダンパの下端部が前記前ロアア−ムに連
    結され、 前記サスペンションダンパと前記車輪支持部材とがアッ
    パア−ムを介して連結されているもの。
JP04037195A 1992-01-28 1992-01-28 車両のサスペンション装置 Expired - Fee Related JP3078910B2 (ja)

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