JPH0683257U - 通液型研削砥石 - Google Patents

通液型研削砥石

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JPH0683257U
JPH0683257U JP2970793U JP2970793U JPH0683257U JP H0683257 U JPH0683257 U JP H0683257U JP 2970793 U JP2970793 U JP 2970793U JP 2970793 U JP2970793 U JP 2970793U JP H0683257 U JPH0683257 U JP H0683257U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 研削砥石の強度や研磨精度を低下させること
なく、被削材と研削砥石との接触部分に研削液を充分に
供給することのできる、通液型研削砥石を提供する。 【構成】 通液型研削砥石10は、研削面30と取着面
18とこれらの間を連通する多数の開放性気孔とを有す
る多孔質の砥石部材16と、前記取着面18に固着され
て砥石部材16を支持する砥石支持部材14とから成
る。この砥石支持部材14には、その表面に形成されて
前記取着面18に塞がれる導液溝22と、その内部に形
成されて回転軸34の送液路42から供給される研削液
を導液溝22に導く導液穴28とから成る導液路が設け
られている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、研削砥石に関し、特に被削材と研削砥石の間に研削液を通液しなが ら加工する通液型研削砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、金属、超硬合金、ガラス、セラミックス等の研削加工には、CBN 、ダイヤモンド、酸化アルミニウム、炭化ケイ素などの砥粒を、レジノイド、メ タル、ビトリファイド等の所定の結合剤により結合した研削砥石が用いられてい る。一般に、このような研削加工に際しては、良好な研削仕上げ面を能率良く得 るために、或いは研削砥石への被削材の溶着、研削砥石の目詰まり、焼付き等を 避けるために、研削液を研削砥石の研削面と被削材の間に流しながら加工をする ことが行われている。
【0003】
【考案が解決すべき課題】
しかしながら、加工が行われている研削点に向かって、ノズル等により研削液 を外部から供給する方法では、実際に研削に関与する研削面には充分に研削液を 供給することが困難である。特に、研削面の幅の広い研削砥石が用いられる場合 には、研削面と被削材との接触部分の内部への研削液の供給は殆ど成されないこ とになる。
【0004】 そこで、特開平4−82669号公報等に示されるように、研削面に開口する 通液孔を設けた研削砥石が提案されている。このような研削砥石によれば、前記 のような研削面の幅の広い研削砥石を用いても、最も研削液が必要とされる研削 面へ直接的に研削液が供給される。
【0005】 ところが、このような形式の研削砥石では、研削液が不連続に開口する開口か ら供給されるため、研削面全体に必ずしも充分に供給され得ないという欠点があ った。また、研削面全体に充分に研削液を供給しようとすると、多数の開口を必 要とするので砥石強度が得られなくなる欠点があった。更に、研削面の周方向に おいて開口を通過する領域は被削材との接触時間が減少されるために他の領域よ りも相対的に研削負荷が増大することから摩耗量に差が生じ、仕上げ面精度が低 下するといった問題点があった。このような問題は、特にμm単位の高精度研磨 仕上げにおいて顕著である。
【0006】 本考案は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的は、研削 砥石の強度や研磨精度を低下させることなく、被削材と研削砥石との接触部分に 研削液を充分に供給することのできる、通液型研削砥石を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するために、本考案の要旨とするところは、被削材と接触す る研削面に研削液を供給する形式の通液型研削砥石であって、前記研削面と、そ の研削面から所定距離隔てて位置する取着面と、その研削面と取着面との間を連 通する多数の開放性気孔とを有する多孔質の砥石部材と、その砥石部材の取着面 に固着されることによりその砥石部材を支持する砥石支持部材と、その砥石支持 部材に形成され、前記研削液を前記砥石部材の取着面へ導く導液路とを、含むこ とにある。
【0008】
【作用】
このようにすれば、砥石支持部材内の導液路を通じて砥石部材の取着面に供給 される研削液が、多孔質の砥石部材内を流通してその研削面全体に供給される。
【0009】
【考案の効果】
したがって、前記砥石部材の研削面に開口部を設ける必要がないので、その研 削面に研削液が充分に供給されるとともに砥石の強度が得られる。また、研削面 には開口がないことから、研削面の研削負荷が均一となり、高い研磨精度が得ら れるようになる。
【0010】 ここで、好適には、前記砥石部材は、前記研削面に対応する外周面と前記取着 面に対応する内周面とを有する円筒状の部材であり、前記砥石支持部材は、その 砥石部材の取着面に固着される外周面を有する円板状の部材である。このように 外周面が研削に供される研削砥石は、その砥石支持部材の外周面に形成され且つ 前記砥石部材の取着面により塞がれる導液溝と、その砥石支持部材内に形成され 、その砥石支持部材の内周側からその導液溝へ研削液を導く導液穴とから前記導 液路が構成される。
【0011】 上記導液溝は、前記砥石支持部材の外周面において周方向へ向かうに従ってそ の外周面を幅方向に周期的に往復する波状に形成されることにより、前記取着面 がその全幅に亘って且つ比較的大きな面積で前記導液溝に接することになり、前 記研削面の全幅に亘って研削液が更に良好に供給される。
【0012】 更に好適には、前記砥石部材の外周面および内周面の端部をそれぞれ結ぶ一対 の端面に、前記研削液の通過を抑制する通液抑制層が設けられる。これにより、 研削液が砥石部材内部を流通する際に前記研削面以外の部分から排出されること が抑制されて、一層効率よく研削面に研削液が供給される。
【0013】 また、好適には、前記砥石部材は、前記研削面に対応する第1環状端面と前記 取着面に対応する第2環状端面とを有する円筒状の部材であり、前記砥石支持部 材は、その砥石部材の取着面に固着される環状端面を有する有底円筒状の部材で ある。このように端面が主に研削に供される研削砥石は、その砥石支持部材の環 状端面に形成され且つ前記砥石部材の取着面により塞がれる導液溝と、その砥石 支持部材内に形成され、その砥石支持部材の底部側からその導液溝へ研削液を導 く導液穴とから前記導液路が構成される。
【0014】 上記導液穴は、前記砥石支持部材の環状端面において周方向へ向かうに従って その環状端面を幅方向に周期的に往復する波状に形成されることにより、前記取 着面がその全幅に亘って且つ比較的大きな面積で前記導液溝に接することになり 、前述の外周面が主に研削に供される研削砥石と同様に、前記研削面の全幅に亘 って研削液が更に良好に供給される。
【0015】 更に好適には、前記砥石部材の第1端面および第2端面の端部をそれぞれ結ぶ 一対の外周面および内周面に、前記研削液の通過を抑制する通液抑制層が設けら れる。これにより、研削液が砥石部材内部を流通する際に前記研削面以外の部分 から排出されることが抑制されて、前述の外周面が主に研削に供される研削砥石 と同様に、一層効率よく研削面に研削液が供給される。
【0016】 また、好適には、前記砥石部材は、前記研削面に対応する凸面と前記取着面に 対応する底面とを有する立方体状の部材であり、前記砥石支持部材は、その砥石 部材の取着面に固着される第1端面とこれと反対側の第2端面とそれら第1端面 および第2端面を結ぶ4つの側面とを有する角柱状の部材である。このような場 合には、前記導液路は、その砥石支持部材内に形成されてその第1端面と第2端 面または側面との間を連通させることにより、前記取着面に研削液が良好に供給 され、すなわち前記研削面への研削液の供給が良好に成される。なお、第1端面 と連通させられる面は、研削砥石の取付形式により第2端面または側面が適宜選 ばれる。
【0017】 更に、前記砥石部材の凸面と底面とをそれぞれ結ぶ側面に、前記研削液の通過 を抑制する通液抑制層が設けられることにより、前述の外周面が主に研削に供さ れる研削砥石並びに端面が主に研削に供される研削砥石と同様に、一層効率よく 研削面に研削液が供給される。
【0018】 更に好適には、前記砥石部材が、CBN砥粒或いはダイヤモンド砥粒が結合さ れて構成されることにより、一層良好な仕上げ面精度が得られることになる。
【0019】
【実施例】 以下に、本考案の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0020】 図1および図2は、本考案の一例の通液型研削砥石10の一部を切り欠いて示 す斜視図および平面図である。この通液型研削砥石10は、所謂平型砥石であっ て、その中央に円筒状の取付穴12を有する円板状の砥石支持部材14および薄 肉円筒状の砥石部材16から成る。砥石支持部材14は例えばアルミニウム、S S鋼等から成り、砥石部材16の内周側の取着面18に例えば有機接着剤等によ り固着されている。この砥石支持部材14の前記取着面18に固着される外周面 20には、周方向に向かうに従って外周面20の幅方向に周期的に往復する、例 えば幅2mm、深さ2mmの波状の導液溝22がその全周に亘って形成されてお り、また、砥石支持部材14の内部には、一端に前記取付穴12の内周面の軸方 向中央部に開口する入液口24を備え、他端に前記導液溝22内の前記幅方向の 中央に位置する部分に開口する出液口26を備えた導液穴28が所定数(本実施 例では12本)等間隔且つ砥石支持部材14の半径方向に形成されている。なお 、本実施例では、導液溝22および導液穴28とが導液路を構成している。
【0021】 また、前記砥石部材16は、例えばダイヤモンド砥粒が例えばビトリファイド 結合剤等により結合されて、例えば開気孔率20%程度の多孔質体に構成されて おり、この砥石部材16の外周側の研削面30および前記取着面18の端部をそ れぞれ結ぶ一対の端面には、通液抑制層32、32が設けられている。この通液 抑制層32、32は、例えば前記砥粒の結合時にビトリファイド結合剤を研削に 影響を与えない程度に多く含浸させられることにより、例えば開気孔率10%以 下に形成されている。
【0022】 以上のように構成された通液型研削砥石10は、図3に示すように、例えば、 図示しない平面研削盤等の駆動部に接続されている回転軸34に一対のフランジ 36、36およびナット38により固着されて回転させられる。この回転軸34 は、その内部に駆動部側から供給される研削液を送液し、前記取付穴12の軸方 向略中央部に対向する部分に、所定数例えば2乃至4箇所程度設けられた送液口 40を有する送液路42を備え、回転軸34の送液口40を通る周上には送液口 40から吐出された研削液を回転軸34の全周に送る周溝43が設けられている 。この周溝43が設けられている部分は、前記一対のフランジ36、36および 取付穴12によって比較的液密に形成されており、周溝43から供給された研削 液は入液口24に導かれ、砥石支持部材14内部に形成された導液穴28を通っ て出液口26から導液溝22に供給される。導液溝22に供給された研削液は、 導液溝22全体に広がりつつ砥石部材16内部に浸透し、被削材44と接触する 研削面30に供給される。
【0023】 ここで、本実施例によれば、砥石支持部材14内部の導液穴28を通って砥石 部材16の取着面18に供給される研削液が、多孔質の砥石部材16内を流通し て研削面30全体に供給される。したがって、研削面30に開口部を設ける必要 がないので、その研削面30に研削液が充分に供給されるとともに砥石部材16 の強度すなわち通液型研削砥石10の強度が充分に得られる。更に、開口部の存 在に起因する部分的な研削負荷の増大がないので、摩耗量が均一になって良好な 仕上げ面精度が得られる。また、被削材44と接触する研削面30に開口部が設 けられていないので、開口部に一時的に取り込まれる脱落砥粒あるいは研削屑が 被削材44の表面に傷を生じさせたり、開口の設けられている部分が被削材44 と接触するときに被削材44に与えられている応力が取り除かれるために被削材 44の表面に凹凸が生じるということがなく、且つ開口部の加工が不要であるた め通液型研削砥石10の製作工程が簡単になる。
【0024】 また、砥石支持部材14の外周面20に導液溝22がその全周に亘って、且つ 外周面20の幅方向に周期的に往復するように形成されて、導液穴28から外周 面20に供給された研削液が導液溝22に広がりつつ取着面18に供給されるた め、研削面30全周に亘って且つ研削面の幅方向全体に亘って研削液が良好に供 給される。
【0025】 また、砥石部材16の取着面18と研削面30のそれぞれの端部を結ぶ端面に 通液抑制層32が設けられているため、取着面18に供給された研削液が研削面 30以外の面から漏れることが好適に抑制されて、一層効率良く研削液が供給さ れる。なお、本実施例においては通液抑制層32は、砥粒の結合剤であるビトリ ファイド結合剤を含浸することにより設けられて、端面が補強されるとともに、 砥石部材16の摩耗が進むにつれて同時に磨耗するため、研削抵抗となったり、 被削材に傷を発生させるような問題が生じない。
【0026】 次に、本考案の他の実施例を説明する。
【0027】 図4に斜視図を示す通液型研削砥石46は、有底円筒状の所謂カップ砥石であ って、円筒状の砥石部材48と、その円筒状の一端面である取着面50に例えば 有機接着剤等により固着された、例えばアルミニウム、SS鋼等から成る有底円 筒状でその底部中央に取付穴52が設けられた砥石支持部材54から構成される 。この砥石支持部材54の前記取着面50に固着される環状端面56には、周方 向に向かうに従って環状端面56の幅方向に周期的に往復する波状の導液溝58 がその全周に亘って形成されており、また、砥石支持部材54の内部には、一端 に前記取付穴52の内周面の軸方向中央部に開口する入液口60を備え、他端に 前記導液溝58内の前記幅方向の中央に位置する部分に開口する出液口62を備 えた、断面L字状の導液穴64が等間隔に所定数形成されている。なお、本実施 例では、導液溝58と導液穴64とが導液路を構成している。
【0028】 また、前記砥石部材48は、例えばCBN砥粒が例えばビトリファイド結合剤 等により結合されて、例えば開気孔率30%程度の多孔質体に構成されており、 この砥石部材48の取着面50およびその反対側に位置する研削面66のそれぞ れの端部を結ぶ内周面および外周面には、それぞれ通液抑制層68、68が設け られている。この通液抑制層68、68は、例えば砥石部材48に砥石支持部材 54を固着した後に前記固着に用いたものと同じ有機接着剤等により、例えば開 気孔率10%以下に形成されている。
【0029】 以上のように構成された通液型研削砥石46は、図5に示すように、図示しな い平面研削盤等の駆動部に接続されている回転軸34に固着されて回転させられ る。この回転軸34の構造および通液型研削砥石46の取付構造は、前記第一実 施例と同様であり、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。前記第一実施例 と同様に、入液口60に導かれた研削液は、砥石支持部材54内部に形成された 導液穴64を通って出液口62から導液溝58に供給される。導液溝58に供給 された研削液は、導液溝58全体に広がりつつ砥石部材48内部に浸透し、被削 材80と接触する研削面66に供給される。
【0030】 本実施例においても、取着面50に供給される研削液が多孔質の砥石部材48 内部を流通して研削面66全体に供給される。したがって、研削面66に開口部 を設ける必要がないので、その研削面66に研削液が充分に供給されるとともに 砥石部材48の強度すなわち通液型研削砥石46の強度が充分に得られる。更に 、開口部の存在に起因する部分的な研削負荷の増大がないので、摩耗量が均一に なって良好な仕上げ面精度が得られる。また、第一実施例と同様に、被削材80 の表面傷や凹凸の発生が抑制され、且つ通液型研削砥石46の製作工程が簡単に なる。また、導液路および通液抑制層68についても前記第一実施例と同様に、 研削面全体に研削液を効率的に供給する効果が得られる。
【0031】 次に、本考案の更に他の実施例を説明する。
【0032】 図6は、所謂超仕上加工機に通液型研削砥石82が適用された例である。この 通液型研削砥石82は、凸形状の研削面84を一面に備えた略立方体形状の砥石 部材86と、研削面86の反対側に位置する取着面88に例えば有機接着剤等に より固着された、例えばアルミニウム、SS鋼等から成る角柱状の砥石支持部材 90とから構成される。この砥石支持部材90の内部には、導液路92が形成さ れており、この導液路92は前記取着面88に開口する出液口94と、前記取着 面88の反対側に位置する面に開口する入液口96aおよび、前記二面を結ぶ一 つの側面に開口する入液口96bを備えている。また、入液口96bが形成され た側面の反対側の側面には所定の大きさの凹部98が設けられている。
【0033】 また、砥石部材86はダイヤモンド砥粒を例えばビトリファイド結合剤等で結 合して、例えば開気孔率30%程度の多孔質体に構成されており、この砥石部材 86の取着面88およびその反対側に位置する研削面84の端部をそれぞれ結ぶ 側面には、通液抑制層100が設けられている。この通液抑制層100は前記第 二実施例と同様にして形成されたものである。
【0034】 以上のように構成された通液型研削砥石82は、図示しない駆動部に接続され ている、揺動軸102を備えたホルダ104の前記砥石支持部材90に対応する 形状の有底の取付穴106に挿入され、ボルト108等の先端部に前記凹部98 が係合することにより、前記挿入方向に移動可能な状態でホルダ104からの脱 落を防止されて取り付けられる。また、取付穴106の底部にはバネ110が設 けられて、通液型研削砥石82が取付穴106から突出する方向に付勢されてい る。このホルダ104が、内周面に断面円弧状の溝112を有する円筒状の被削 材114内に挿入され、前記溝112の内壁面の曲率中心まわりに揺動されると 同時に被削材114が円筒状の軸心まわりに回転させられて、溝112全面の仕 上げ加工が行われる。なお、通液型研削砥石82の前述の研削面の凸形状は、溝 112の円弧状に対応する形状にされている。
【0035】 上記ホルダ104内部には、駆動部側から供給される研削液を送液し、所定数 設けられた前記取付穴106の底面に開口する送液口116を有する送液路11 8が備えられている。また、前記取付穴106の送液口116が設けられている 部分は、前記砥石支持部材90と取付穴106との間に設けられたブッシュ12 0等により液密に形成されており、送液口116から供給された研削液は入液口 96aに導かれ、導液路92を通って出液口94から砥石部材86の取着面88 に供給される。取着面88に供給された研削液は、砥石部材86内部を流通し、 被削材114と接触する研削面84に供給される。
【0036】 本実施例においても、取着面88に供給される研削液が砥石部材86内部を流 通して研削面84全体に供給される。したがって、研削面84に開口部を設ける 必要がないので、その研削面84に研削液が充分に供給されるとともに砥石部材 86の強度すなわち通液型研削砥石82の強度が充分に得られる。更に、開口部 の存在に起因する部分的な研削負荷の増大がないので、摩耗量が均一になって良 好な仕上げ面精度が得られる。また、第一実施例と同様に被削材114の表面傷 や凹凸の発生が抑制され、且つ通液型研削砥石82の製作工程が簡単になる。ま た、通液抑制層100についても前記第一実施例と同様に研削液を効率的に供給 する効果が得られる。
【0037】 なお、砥石支持部材90に設けられた入液口96bは、通液型研削砥石82が 別のホルダ、加工機に使用される場合に、ホルダの取付穴の形状に対応するため の予備穴であり、必要に応じて前記入液口96aに替えて用いられる。
【0038】 以上、図面を参照して一実施例を詳細に説明したが、本考案は更に別の態様で も実施される。
【0039】 前述の第一および第二実施例では、導液溝22および58は幅方向に周期的に 往復する波状に形成されていたが、適当な幅の円形溝に形成されたり、適当な長 さ・形状の複数の溝に形成されていてもある程度の効果が得られる。これらの場 合は砥石部材の取着面の全面には研削液が供給されないが、砥石部材は開気孔を 多数備えた多孔質体であるため、研削液が砥石部材内を流通する過程においてあ らゆる方向に広がり、研削面に到達したときには研削液が必要である被削材と接 する研削面全体に広がるのである。このように、砥石支持部材の取着面に対応す る面全体に導液溝がある程度均一な分布で設けられていれば、考案の効果が好適 に得られる。
【0040】 また、導液穴の入液口は、実施例で示した位置に設けられる他、使用される研 削加工機に応じて必要な位置に設けられる。更に、入液口が導液穴に複数設けら れて、必要な入液口を回転軸等に設けられた送液路の送液口に対応する位置に配 置し、他の入液口をネジやフランジ等の適当な方法で閉塞して用いることも可能 である。
【0041】 また、前述の実施例では、砥石部材の研削面と取着面を除く他の面にビトリフ ァイド等の結合剤や有機接着剤等を含浸することにより、研削液の流出を抑制す る通液抑制層が設けられていたが、この通液抑制層が設けられていなくとも、送 液路から供給される研削液には取着面から研削面に向かう方向の圧力や遠心力が 加えられているため、研削液は主として研削面から流出し、ある程度の効果は得 られる。また、通液抑制層は、結合剤や接着剤の含浸による他、ガラス等の含浸 や樹脂フィルムの接着等研削の妨げにならない他の方法によっても良い。
【0042】 また、第三実施例において、通液型研削砥石82を被削材114の方向に付勢 するためにバネ110を設けたが、通液型研削砥石82は送液路118から供給 される研削液の液圧によっても同方向へ付勢されるため、この液圧が研削加工に 充分な圧力である場合にはバネ110は用いなくとも良い。
【0043】 また、本考案は、実施例で示したダイヤモンド砥粒やCBN砥粒を用いた研削 砥石の他にも、酸化アルミニウム砥粒や炭化ケイ素砥粒等を用いた研削砥石にも 同様に適用可能であり、砥粒はビトリファイド結合剤の他に、レジノイド結合剤 等によって結合されていても良い。砥粒、結合剤の選定に当たっては、研削加工 目的に応じ、且つ、研削加工において必要とされる研削液が、充分に供給される 開放性気孔が砥石部材に形成されていることが必要である。
【0044】 また、砥石部材は、実施例で示したように一部材から構成される他に、複数の 砥石部材を連続的に結合して構成されても良い。そのような場合には、均一な研 削負荷が得られるように、前記結合部が滑らかに結合されている必要がある。
【0045】 また、本考案は、実施例で示した平面研削や超仕上げ等の他に、内面研削、ホ ーニング加工等にも利用できる。また、一つ或いは複数の研削砥石を被削材の研 削箇所に応じて移動させるグラインディング・センタのような加工機に適用すれ ば、研削位置が移動しても研削液が所定の研削面に確実に供給されるため、研削 砥石の移動或いは交換時に研削液供給ノズルを移動させる複雑な機構や、人手に よる移動或いは研削箇所全体に常に研削液を供給する無駄等が好適に解消される 。
【0046】 その他、一々例示はしないが、本考案はその主旨を逸脱しない範囲内で種々変 更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の通液型研削砥石の一部を切
り欠いて示す斜視図である。
【図2】図1の通液型研削砥石の平面図である。
【図3】図1の通液型研削砥石が平面研削盤に適用され
た場合の要部を示す断面図である。
【図4】本考案の他の実施例の通液型研削砥石の一部を
切り欠いて示す斜視図である。
【図5】図4の通液型研削砥石が平面研削盤に適用され
た場合の要部を示す断面図である。
【図6】本考案の更に他の実施例の通液型研削砥石が超
仕上加工機に適用された場合の要部を示す図である。
【符号の説明】
10:通液型研削砥石 14:砥石支持部材 16:砥石部材 18:取着面{22:導液溝、28:導液穴}導液路 30:研削面 34:回転軸 42:送液路

Claims (10)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被削材と接触する研削面に研削液を供給
    する形式の通液型研削砥石であって、 前記研削面と、該研削面から所定距離隔てて位置する取
    着面と、該研削面と取着面との間を連通する多数の開放
    性気孔とを有する多孔質の砥石部材と、 該砥石部材の取着面に固着されることにより該砥石部材
    を支持する砥石支持部材と、 該砥石支持部材に形成され、前記研削液を前記砥石部材
    の取着面へ導く導液路とを、含むことを特徴とする通液
    型研削砥石。
  2. 【請求項2】 前記砥石部材は、前記研削面に対応する
    外周面と前記取着面に対応する内周面とを有する円筒状
    の部材であり、前記砥石支持部材は、該砥石部材の取着
    面に固着される外周面を有する円板状の部材であり、前
    記導液路は、該砥石支持部材の外周面に形成され且つ前
    記砥石部材の取着面により塞がれる導液溝と、該砥石支
    持部材内に形成され、該砥石支持部材の内周側から該導
    液溝へ研削液を導く導液穴とから構成される請求項1の
    通液型研削砥石。
  3. 【請求項3】 前記導液溝は、前記砥石支持部材の外周
    面において周方向へ向かうに従って該外周面を幅方向に
    周期的に往復する波状に形成されたものである請求項2
    の通液型研削砥石。
  4. 【請求項4】 前記砥石部材の外周面および内周面の端
    部をそれぞれ結ぶ一対の端面には、前記研削液の通過を
    抑制する通液抑制層が設けられている請求項2の通液型
    研削砥石。
  5. 【請求項5】 前記砥石部材は、前記研削面に対応する
    第1環状端面と前記取着面に対応する第2環状端面とを
    有する円筒状の部材であり、前記砥石支持部材は、該砥
    石部材の取着面に固着される環状端面を有する有底円筒
    状の部材であり、前記導液路は、該砥石支持部材の環状
    端面に形成され且つ前記砥石部材の取着面により塞がれ
    る導液溝と、該砥石支持部材内に形成され、該砥石支持
    部材の底部側から該導液溝へ研削液を導く導液穴とから
    構成される請求項1の通液型研削砥石。
  6. 【請求項6】 前記導液穴は、前記砥石支持部材の環状
    端面において周方向へ向かうに従って該環状端面を幅方
    向に周期的に往復する波状に形成されたものである請求
    項5の通液型研削砥石。
  7. 【請求項7】 前記砥石部材の第1端面および第2端面
    の端部をそれぞれ結ぶ一対の外周面および内周面には、
    前記研削液の通過を抑制する通液抑制層が設けられてい
    る請求項5の通液型研削砥石。
  8. 【請求項8】 前記砥石部材は、前記研削面に対応する
    凸面と前記取着面に対応する底面とを有する立方体状の
    部材であり、前記砥石支持部材は、該砥石部材の取着面
    に固着される第1端面とこれと反対側の第2端面とそれ
    ら第1端面および第2端面を結ぶ4つの側面とを有する
    角柱状の部材であり、前記導液路は、該砥石支持部材内
    に形成されてその第1端面と第2端面または側面との間
    を連通させるものである請求項1の通液型研削砥石。
  9. 【請求項9】 前記砥石部材の凸面と底面とをそれぞれ
    結ぶ側面には、前記研削液の通過を抑制する通液抑制層
    が設けられている請求項8の通液型研削砥石。
  10. 【請求項10】 前記砥石部材は、CBN砥粒或いはダ
    イヤモンド砥粒が結合されることにより構成されたもの
    である請求項1の通液型研削砥石。
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