JPH0683190A - 画像形成装置のプロセスユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 手を汚すことなくかつ簡単な操作でイニシャ
ル現像剤を現像器内に供給できるプロセスユニットを提
供することである。 【構成】 イニシャル現像剤保持部３６は、現像容器は
１８と回動の中心軸４０で接続しており、さらにその構
成は、腕部３６ａと、容器部３６ｂとでなっている。そ
して、容器部３６ｂの内部には現像器の未使用状態にお
いてはキャリアを含んだ現像剤４２が納められており、
さらに容器部３６ｂの開口部を覆うようにシール剤３６
ｃが設けられ、現像剤４２を保持している。このシール
材３６ｃは、一方の端部を容器部３６ｂに剥離可能なよ
うに接着され、もう一方の端部を現像容器１８に固着さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、レーザプリンタなどの
電子写真装置に利用され、感光装置および現像装置等を
一体に組込んだ画像形成装置のプロセスユニットに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、レーザプリンタにおいて、感光体
やトナーなどの消耗品の交換及び補給の手段として、感
光体と感光体に作用するプロセス手段すなわち帯電器、
現像器、クリーニング器と、それらを一体的に支持する
カバーとを持つプロセスカートリッジをプリンタ本体に
着脱可能な構成とし、現像器内のトナーが消費された時
点で新しいプロセスカートリッジを装着するという方式
が考えられ実用化されている。

【０００３】このようにレーザプリンタにおける消耗品
をプロセスカートリッジとして交換する方式は、ユーザ
ーが手を汚すことなく容易に交換可能であり、かつ各プ
ロセス手段に手を触れることがないので、それらを傷つ
けることがなく画像品質を損なう恐れがないといった利
点を有している。しかしながら、一方では次のような欠
点を持っている。すなわち、プロセスカートリッジに納
めたトナーが消費された時点で新品と交換不要な部品を
も廃棄してしまうことになり、ランニングコストの上昇
をもたらすのみならず、省資源や環境保護の観点からみ
ても好ましくない。

【０００４】そこで、消費されたトナーのみを補給し、
他のプロセス手段の交換周期を長くすることでランニン
グコストを低く抑える方式が実用化されている。図５，
図６はこの一例を示し、プロセスユニット６０は、現像
器６２ａ及びトナーホッパ６２ｂを含む第１プロセスユ
ニット６２と、感光体６４ａと帯電装置６４ｂとクリー
ニング装置６４ｃを含む第２プロセスユニット６４とで
構成されている。そして、第１プロセスユニット６２と
第２プロセスユニット６４は、枠体６６で一体的に保持
され、レーザプリンタ６８本体より着脱可能に支持さ
れ、かつ両者は単独でも本体より着脱可能になってい
る。これらの図で表わされている画像形成装置で採用さ
れている現像方式は、磁性トナーと磁性キャリアを混合
した現像剤を用いたいわゆる疑似２成分方式と呼ばれる
ものである。

【０００５】このような構成においては、用紙詰まりが
起こった場合は、図５で示したように枠体６６で支持さ
れた第１プロセスユニット６２と第２プロセスユニット
６４とを同時に本体から取り出して詰った用紙を排除す
る。トナーが消費されたときは、図６で示たように第１
プロセスユニット６２のみを本体から取り出してトナー
ホッパ６２ｂを新品に交換してトナー補給を行う。そし
て、感光体６４ａを交換する際には、第２プロセスユニ
ット６４を本体から取り出して、新しい第２プロセスユ
ニットを装着する。

【０００６】また、第１プロセスユニット６２に対し
て、その使用の最初の状態においてキャリアを含むイニ
シャル現像剤を供給する方式としては、以下のような方
法が考えられる。例えば、イニシャル現像剤用のトナー
ホッパと補給トナー用のトナーホッパとを別々とし、各
々を必要に応じて用いる方法や、あるいは現像器６２ａ
内に予めイニシャル現像剤を投入しておく方法、あるい
は、現像器６２ａにイニシャル現像剤を納めた区域を設
けてそこにシール材でイニシャル現像剤を封入してお
き、第１プロセスユニット６２を使用し始める時にその
シール剤を引き抜いて現像器６２ａに備えられた現像ス
リーブ７０へ補給する方法などが考えられる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなイニシャル現像剤の補給方法を持つプロセスユニ
ットでは、以下に述べるような欠点があった。

【０００８】すなわち、イニシャル現像剤と補給トナー
との各々のトナーホッパを備える方式では、トナーホッ
パを２種類必要とするためにトナーホッパの製造コスト
が上がり経済的でないだけでなく、使用者が２種類のト
ナーホッパを間違えて用いる危険もあり、使用者に対し
て混乱を招く恐れがある。また、現像器中に予めイニシ
ャル現像剤を投入しておく方式では、現像器の運搬中に
イニシャル現像剤がこぼれる恐れもあるし、またそれを
防止するための特別なシール部材を必要とする上、現像
器を用いるときにそのシール部材を取り外す際に使用者
の手を汚す危険もある。また、現像器内にイニシャル現
像剤を閉じこめておいてシール剤を引き抜くことにより
現像スリーブ上に供給する方式においても、引き抜いた
シール剤に付着した現像剤が周囲及び使用者の手を汚す
危険がある。

【０００９】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであり、手を汚すことなく、かつ簡単な操作で
イニシャル現像剤を現像器内に供給できる画像形成装置
のプロセスユニットを提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、キャリアとト
ナーとを混合した現像剤を収納するための現像装置を有
する画像形成装置のプロセスユニットにおいて、前記現
像装置は、現像容器と、この現像容器に取付けられ、キ
ャリアとトナーとを混合したイニシャル現像剤を使用前
に保持しておくためのイニシャル現像剤保持部と、前記
現像容器に対して着脱自在に装着される補給トナー容器
と、前記補給トナー容器からのトナーおよびイニシャル
現像剤保持部からのキャリアを含んだ現像剤を収納して
おくための現像剤収納部と、この現像剤収納部の現像剤
を感光体に送るための現像剤搬送部材からなり、前記イ
ニシャル現像剤保持部は前記補給トナー容器の前記現像
容器に対する装着動作に連動して開放し、内部の現像剤
を現像剤収納部に供給する。

【００１１】

【作用】前記現像装置は現像容器とこの現像容器に取付
けられたイニシャル現像剤を保持しておくための現像剤
保持部とを備え、前記補給トナー容器が前記現像容器に
対して着脱自在に接続されるときに前記イニシャル現像
剤保持部は前記補給トナー容器の装着動作に連動して開
放し、内部の現像剤を現像剤収納部に供給する。このイ
ニシャル現像剤は現像剤収納部の前部に設けられた現像
剤搬送部材によって感光体に送られる。従って、前記イ
ニシャル現像剤を現像剤収納部に供給する際には、特別
にシール部材などを操作員が手で引き抜く必要がなく、
衣服を汚すことがない。前記イニシャル現像剤保持部
は、一旦その内部の現像剤を現像剤収納部材に供給した
のちには、外部に露出することなく現像容器内に固定さ
れることが望ましく、前記補給トナー容器は内部のトナ
ーが消費されたのちには逐次入れ換えが行われる。

【００１２】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例につ
いて説明する。図１は、本発明のプロセスユニットレー
ザプリンタに適用した場合を示している。前記レーザプ
リンタ１０は高圧電源やコントロールなどを有する下部
筐体１２を有し、この下部筐体１２に対して上部筐体１
６が回転軸１４によって開閉自在に取付けられている。
前記下部筐体１２の底部には記録紙を収納するためのカ
ートリッジ１１が設けられ、このカートリッジ１１内の
記録紙は搬送路１５を経て現像されたのちに定着装置１
３に送り込まれて定着される。なお、符号１９はトレー
を示し、このトレー１９に記録済の記録紙が排出され
る。

【００１３】前記上部筐体１６には本発明のプロセスユ
ニット１７が一体的に着脱自在に装着されている。この
プロセスユニット１７は、現像剤を収納しておくための
現像容器１８と、感光体２０と、この感光体２０に近接
して設けられた帯電器２２と、この感光体２０に隣接し
て設けたクリーナ２４とを有し、前記感光体２０を感光
するためにスキャナユニット２６等が上部筐体１６に取
付けられている。なお、本実施例においては、感光体２
０、帯電器２２およびクリーナ２４は劣化した場合にそ
れぞれ独立に交換可能とされている。これら各部材は上
部筐体１６に取付けられた支持体２１に着脱自在に設け
られ、この支持体２１には、補給用のトナーが収納され
た補給トナーホッパー３８が着脱自在に装着される取付
フレーム３９，４３が設けられている。

【００１４】一方、この取付フレーム３９，４３に隣接
して前記現像容器１８が設けられ、この現像容器１８に
はキャリアを含んだ現像剤４２を収納するためのイニシ
ャル現像剤保持部３６が取付けられている。この保持部
３６は腕３６ａを有し、この腕３６ａの基部は枢軸４０
によって前記現像容器１８にスプリングＳを介して揺動
自在に取付けられている。前記腕３６ａの先端には容器
部３６ｂが設けられ、この容器部３６ｂ内に磁性キャリ
アと磁性トナーが混合されたイニシャル現像剤が収納さ
れている。この容器部３６ｂの開口部分はシール部材４
６によって閉塞され、このシール部材４６の図上左側端
部は容器部３６ｂの一側面に緩く接着され、前記シール
部材４６の図上右端部は前記現像容器１８の上端壁部１
８ａに堅く取付けられている。なお、現像容器の上端壁
部１８ａには、係止爪４６が設けられ、この係止爪４６
は図示しないスプリングによって図上左側方向に付勢さ
れ、その内側先端部には傾斜面４６ａが形成されてい
る。前記現像容器１８の中心部分には現像剤を収納する
ための現像剤収納部３２が形成され、この現像剤収納部
３２は仕切り板３２ａによって仕切られ、この仕切り板
３２ａの図上左側にはトナー溜り領域３２ｃが形成され
るとともに、図上右側には前記イニシャル現像剤保持部
から供給されたキャリアを含んだ現像剤を閉じ込めてお
くためのキャリア閉じ込め領域３２ｂが形成され、この
キャリア閉じ込め領域３２ｂに隣接して現像スリーブ３
４が設けられている。この現像スリーブ３４は、補給ト
ナーホッパー３８内の補給トナーＴおよび前記イニシャ
ル現像剤４２を感光体２２に供給するためのものであ
る。なお、この感光体２０は上部筐体１６を閉じたとき
には図１に示す転写器２８に当接する。

【００１５】次に本装置の操作について説明する。プロ
セスユニット１７を上部筐体１６に装着した当初におい
ては、図２に示すように、前記イニシャル現像剤保持部
３６はスプリングＳの作用によって上方に位置してお
り、この状態において補給トナーホッパー３８が取付フ
レーム３９，４３にガイドされつつ装着される。この補
給トナーホッパー３８の支持板２９のトナーホッパー３
８の先端突起部３８ａが前記イニシャル現像剤保持部３
６ａに当接してスプリングＳを圧縮しつつ前記イニシャ
ル現像剤保持部３６を図上時計方向に回動せしめ、その
先端に取付けられた容器部３６ｂを下方に押し下げる。
この容器部３６ｂの下面は前記係止爪４６の先端傾斜角
４６ａに当接しているので、前記容器部３６ｂを押し下
げると、前記係止爪４６は図上右方向に移動して前記容
器部３６ｂの現像容器内への挿入を許容する。このと
き、前記シール部材３６ｃの図上右端部が現像容器１８
の壁部１８ａに固着されており、また、シール部材３６
ｃの図上左側端部は緩く容器部３６ｂに取付けられてい
るので、前記シール部材３６ｃは容器部３６ｂを開放す
る。前記補給トナーホッパー３８が所定位置にセットさ
れ（図４）ときには、前記現像剤保持部３６は完全に現
像容器１８内に収納されるとともに、前記係止爪４６が
図上右側に図示しないスプリング等によって戻り、容器
部３６ｂが上昇するのを防いでいる。また、この状態に
おいては、補給トナーホッパー３８のトナー排出口３８
ｂは前記現像容器１８のトナー供給口１８ｂと整合し、
補給トナーホッパー３８内のトナーＴがトナー溜り領域
３２ｃ内に供給される。

【００１６】このようにして画像形成操作が開始される
が、前記補給トナーホッパー３８内のトナーＴが全て消
費されたのちに補給トナーホッパー３８を取付フレーム
３９，４３から引き抜く際においても、前記イニシャル
現像剤保持部は係止爪４６の作用によって上方に揺動す
ることがなく、従ってイニシャル現像剤はキャリア閉じ
込め領域３２ｂ内に封じ込まれたままの状態となり、ト
ナーこぼれが起らない。

【００１７】また、イニシャル現像剤容器３２に予め納
められるべき現像剤内のキャリア濃度であるが、この濃
度は、トナーホッパー取付状態におけるキャリア閉じ込
め領域３２ｂの容積で決定され、キャリア閉じ込め領域
３２ｂが現像剤で満たされたときにキャリア濃度が５０
〜８０％となるように選ばれる。

【００１８】以上説明したような構成の現像装置では、
キャリアとトナーとの混合現像剤を用いる方式における
初期状態でのキャリアの補給に関する問題点を生じな
い。すなわち、イニシャル現像剤と補給トナーとの各々
のトナーホッパーを備える必要がないので、２種類のト
ナーホッパーを用意する方式における使用者の２種類の
トナーホッパーを間違える危険を防止できる。また、現
像器中に予めイニシャル現像剤を投入して現像スリーブ
に触れさせておく方式における現像器の運搬中にイニシ
ャル現像剤がこぼれる危険を防止できるし、また、こぼ
れ防止用の特別なシール部材を必要としない。また、現
像器を用いるときにも引き抜くようなシール部材がない
ので、シール引き抜きの際の使用者の手や衣服並びに周
囲に対する汚染の危険がない。あるいは、トナーホッパ
ー取付動作に連動してイニシャル現像剤が補給されるの
で、１つの動作でトナー補給及びイニシャル現像剤補給
が同時に行える。

【００１９】その他本発明は、上記に上述した例に限定
されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で変更を加える
ことができる。例えば、上記の例においては感光体と帯
電器とクリーナはそれぞれが本体に着脱自在であって劣
化した場合に交換可能な構成になっていたが、これらの
構成要素を一体的に構成したプロセスカートリッジとし
てもよい。また、上記の例においては露光手段としてス
キャナユニットを用いているが、これを他の露光手段、
例えばＬＥＤアレイ等を用いた場合でも本発明に含まれ
ることは明らかである。

【００２０】

【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
現像器へのキャリアを含んだイニシャル現像剤の補給を
着脱自在のトナーホッバーの取付動作と連動して行うこ
とにより、周囲をトナーで汚すことなくかつ簡単な操作
で印字可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のプロセスユニットレーザプリンタに適
用した場合のレーザプリンタの概略構成図である。

【図２】初期状態における現像装置の断面図である。

【図３】補給トナーホッパー挿入時における現像装置の
断面図である。

【図４】補給トナーホッパーをセットしたのちの現像装
置の断面図である。

【図５】従来のプロセスユニットの装着状態説明図であ
る。

【図６】従来のプロセスユニットの装着状態説明図であ
る。

【符号の説明】

１０…レーザプリンタ １２…下部筐体 １６…上部筐体 １７…プロセスユニット １８…現像容器 ３２…現像剤収納部 ３６…イニシャル現像剤保持部 ３８ｂ…補給トナーホッパー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャリアとトナーとを混合した現像剤を
   収納するための現像装置を有する画像形成装置のプロセ
   スユニットにおいて、前記現像装置は、現像容器と、こ
   の現像容器に取付けられ、キャリアとトナーとを混合し
   たイニシャル現像剤を使用前に保持しておくためのイニ
   シャル現像剤保持部と、前記現像容器に対して着脱自在
   に装着される補給トナー容器と、前記補給トナー容器か
   らのトナーおよびイニシャル現像剤保持部からのキャリ
   アを含んだ現像剤を収納しておくための現像剤収納部
   と、この現像剤収納部の現像剤を感光体に送るための現
   像剤搬送部材からなり、前記イニシャル現像剤保持部は
   前記補給トナー容器の前記現像容器に対する装着動作に
   連動して開放し、内部の現像剤を現像剤収納部に供給す
   ることを特徴とする画像形成装置のプロセスユニット。