JP4028666B2 - オールインワンカートリッジ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オールインワンカートリッジに関し、詳細には、廃トナーケース内に回収した未転写トナーを飛散させることなく容易に排出して、作業性を向上させつつ再利用性を向上させたオールインワンカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置においては、近時、装置の小型化の要求から現像ユニットと感光体ユニットを一体化したオールインワンカートリッジが用いられるようになってきている。
【0003】
このオールインワンカートリッジは、上述のように、現像ユニットと感光体ユニットを一体化したものであり、現像ユニットで感光体ユニットの感光体にトナーを供給して現像する。
【0004】
すなわち、現像ユニットは、現像ローラ、補給ローラ、現像ブレード及びトナータンク等を備え、感光体ユニットは、感光体、帯電部材、クリーニング部材及び廃トナーケースを備えている。
【0005】
現像ユニットは、トナータンク内に収納されているトナーを補給ローラにより現像ローラに供給し、現像ローラの表面上に付着したトナーを現像ブレードによりトナー量を一定に規制するとともにトナーを摩擦帯電させる。
【0006】
感光体ユニットは、回転駆動される感光体の表面に帯電部材が接触しており、帯電部材により上記トナーの停電極性と同極性の電圧を印加して、感光体の表面を均一に帯電させる。この帯電した感光体は、その表面に露光部から画像で変調されたレーザー光が照射されて露光されて、静電潜像が形成され、静電潜像の形成された感光体表面に現像ユニットの現像ローラ上の帯電したトナーが電気的に転移して、感光体上にトナー画像が形成される。
【0007】
感光体上に転移されたトナー画像は、記録紙を介して感光体表面に接触する転写部材に、トナーの帯電極性とは逆極性の電圧が印加されて、トナーが記録紙上に転写される。
【0008】
記録紙上に転写されずに感光体上に残留した未転写トナーは、クリーニング部材により感光体表面上から掻き取られ、廃トナーとして廃トナーケースに収納される。
【0009】
未転写トナーの除去された感光体は、再度帯電部材により帯電されて、画像形成に供される。
【0010】
そして、従来、現像剤であるトナーが無くなると、オールインワンカートリッジ毎交換される。
【0011】
ところが、近年、リサイクル化が叫ばれており、使用済みのオールインワンカートリッジは、そのまま廃棄することなく、オールインワンカートリッジを構成している部品や容器を清掃して、再利用するようになってきている。この再利用に際しては、廃トナーを廃トナーケースから取り出して、清掃する必要がある。この廃トナーケースから廃トナーを除去するためには、従来、オールインワンカートリッジから感光体、帯電部材及びクリーニング部材を順に取り外し、廃トナーケースから廃トナーを排出除去している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のオールインワンカートリッジにあっては、廃トナーを廃トナーケースから除去するためには、オールインワンカートリッジから感光体、帯電部材及びクリーニング部材を順に取り外した後に、廃トナーケースから未転写トナーを除去する必要があり、作業性が悪いとともに、取り外し作業を行う際に廃トナーが飛散するおそれがあり、オールインワンカートリッジの再利用性を向上させる上で改良の必要があった。
【0015】
請求項3記載の発明は、感光体に残留した未転写トナーが除去されて収納される本体ケースの廃トナーケース部分に、本体ケースから所定量外方に突出する凸部の先端部分に把持部の取り付けられた取っ手を形成し、当該凸部の先端部分に排出口を形成するとともに、廃トナーケースと排出口に連通して廃トナーケース内の未転写トナーを排出口から外部に排出させるトナー通路を凸部に形成することにより、排出口の先端をクリーニング部から可能な限り遠ざけて、使用時に排出口から未転写トナーが漏れることをより一層防止するとともに、使用済みのオールインワンカートリッジのリサイクル時に、感光体、帯電部材及びクリーニング部材等を取り外す前に、廃トナーケースから取っ手に形成したトナー通路を通過させて排出口から未転写トナーを飛散させることなく排出することができ、リサイクル工程を簡略化するとともに、トナー飛散を抑制して、作業性及び再利用性を向上させることのできるオールインワンカートリッジを提供することを目的としている。
【0016】
請求項4記載の発明は、取っ手の把持部に、凸部に形成されている排出口に着脱可能に嵌合する蓋部材を設け、当該蓋部材を排出口に嵌合する状態で把持部を凸部に着脱可能に取り付けることにより、排出口の先端をクリーニング部から可能な限り遠ざけて、使用時に排出口から未転写トナーが漏れることをより一層防止するとともに、把持部を排出口の蓋を兼ね備えたものとしてオールインワンカートリッジを小型化するとともに部品点数を削減し、使用済みのオールインワンカートリッジのリサイクル時に、感光体、帯電部材及びクリーニング部材等を取り外す前に、廃トナーケースから取っ手に形成したトナー通路を通過させて排出口から未転写トナーを飛散させることなく排出することができ、リサイクル工程を簡略化するとともに、トナー飛散を抑制して、作業性及び再利用性を向上させることのできる安価で小型のオールインワンカートリッジを提供することを目的としている。
【0017】
請求項5記載の発明は、取っ手の凸部を、所定角度傾斜させて形成することにより、未転写トナーを廃トナーケースから排出する際に、オールインワンカートリッジの倒す角度を小さくすることができ、より一層作業性を向上させることのできるオールインワンカートリッジを提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】
請求項記載の発明のオールインワンカートリッジは、本体ケース内に、静電潜像の形成された感光体にトナーを供給してトナー画像を形成する現像ユニットと、前記感光体を一様に帯電させて前記現像ユニットでトナー画像が形成されて記録紙にトナー画像が転写された後、前記感光体に残留した未転写トナーをクリーニング部材で除去して当該除去した未転写トナーを前記本体ケース内に形成された廃トナーケース内に収納する感光体ユニットと、が収納されたオールインワンカートリッジにおいて、前記本体ケースの前記廃トナーケース部分に、前記本体ケースから所定量外方に突出する凸部の先端部分に把持部の取り付けられた取っ手が形成されており、前記凸部の先端部分に排出口が形成されており、前記凸部に前記廃トナーケースに連通するとともに前記排出口に連通して前記廃トナーケース内の前記未転写トナーを前記排出口から外部に排出させるトナー通路が形成されていることにより、上記目的を達成している。
【0024】
上記構成によれば、感光体に残留した未転写トナーが除去されて収納される本体ケースの廃トナーケース部分に、本体ケースから所定量外方に突出する凸部の先端部分に把持部の取り付けられた取っ手を形成し、当該凸部の先端部分に排出口を形成するとともに、廃トナーケースと排出口に連通して廃トナーケース内の未転写トナーを排出口から外部に排出させるトナー通路を凸部に形成しているので、排出口の先端をクリーニング部から可能な限り遠ざけて、使用時に排出口から未転写トナーが漏れることをより一層防止することができるとともに、使用済みのオールインワンカートリッジのリサイクル時に、感光体、帯電部材及びクリーニング部材等を取り外す前に、廃トナーケースから取っ手に形成したトナー通路を通過させて排出口から未転写トナーを飛散させることなく排出することができ、リサイクル工程を簡略化するとともに、トナー飛散を抑制して、作業性及び再利用性を向上させることができる。
【0025】
この場合、例えば、請求項に記載するように、前記把持部は、前記排出口に着脱可能に嵌合する蓋部材を備え、当該蓋部材を前記排出口に嵌合する状態で前記凸部に着脱可能に取り付けられていてもよい。
【0026】
上記構成によれば、取っ手の把持部に、凸部に形成されている排出口に着脱可能に嵌合する蓋部材を設け、当該蓋部材を排出口に嵌合する状態で把持部を凸部に着脱可能に取り付けているので、排出口の先端をクリーニング部から可能な限り遠ざけて、使用時に排出口から未転写トナーが漏れることをより一層防止することができるとともに、把持部を排出口の蓋を兼ね備えたものとしてオールインワンカートリッジの小型化と部品点数の削減を図って、オールインワンカートリッジを安価で小型のものとすることができ、また、使用済みのオールインワンカートリッジのリサイクル時に、感光体、帯電部材及びクリーニング部材等を取り外す前に、廃トナーケースから取っ手に形成したトナー通路を通過させて排出口から未転写トナーを飛散させることなく排出することができ、リサイクル工程を簡略化するとともに、トナー飛散を抑制して、作業性及び再利用性を向上させることができる。
【0027】
また、例えば、請求項に記載するように、前記取っ手の前記凸部は、所定角度傾斜して形成されていてもよい。
【0028】
上記構成によれば、取っ手の凸部を、所定角度傾斜させて形成しているので、未転写トナーを廃トナーケースから排出する際に、オールインワンカートリッジの倒す角度を小さくすることができ、より一層作業性を向上させることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0032】
図1〜図3は、本発明のオールインワンカートリッジの第1の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、オールインワンカートリッジの廃トナーケースの上部に未転写トナーを排出するための排出口を形成したものである。
【0033】
図1は、本発明のオールインワンカートリッジの第1の実施の形態を適用した電子写真式記録装置1の要部概略構成正面断面図である。
【0034】
図1において、電子写真式記録装置1は、転写部2、定着部3、転写部2に記録紙4を1枚ずつ搬送する図示しない記録紙供給部、図示しない露光部及び図示しない操作部や制御部等を備えており、転写部2の上部にオールインワンカートリッジ10が着脱可能に装着される。
【0035】
オールインワンカートリッジ10は、本体ケース11に、現像ユニット20と感光体ユニット30が一体化されて構成されており、図1に示す点線部分でユニット現像ユニット20(点線から右側)と感光体ユニット30(点線から左側)とに機能的に分離されている。
【0036】
現像ユニット20は、現像ローラ21、補給ローラ22、現像ブレード23及びトナータンク24等を備え、感光体ユニット30は、感光体31、帯電部材32、クリーニング部材33及び廃トナーケース34等を備えている。
【0037】
現像ユニット20は、その現像ユニット20側の本体ケース11に形成されたトナータンク24内にトナー(図示略)が収納されており、現像ローラ21と補給ローラ22は、本体ケース11内に近接して配設されている。補給ローラ22は、図1に矢印で示す方向(反時計方向)に回転して、トナータンク24内のトナーを、反時計方向に回転する現像ローラ21に供給し、現像ブレード23は、現像ローラ21に近接して配設されて、現像ローラ21の表面に付着したトナーを一定量に規制するとともにトナーを摩擦帯電させる。
【0038】
この現像ローラ21に近接して感光体ユニット30の感光体31が配設されており、感光体31は、図1に矢印で示すように、時計方向に回転駆動される。感光体31は、回転に伴って、図1に矢印で示す時計方向に回転する帯電部材32により上記帯電トナーの帯電極性と同極性の電圧が帯電されて、その表面が一様に帯電され、一様に帯電されて回転する感光体31の表面に、図示しない露光部から画像で変調されたレーザー光Lが照射されて、静電潜像が形成される。
【0039】
静電潜像の形成され感光体31が上記現像ローラ21と対向する位置に回転してくると、現像ローラ21に付着しているトナーが感光体31表面に電気的に転写され、感光体31表面にトナー画像が形成される。
【0040】
感光体31と近接する位置には、電子写真式記録装置1の転写部2が配設されており、転写部2と感光体31との間に記録紙給紙部から記録紙4が搬送されてくる。記録紙4は、トナー画像の形成された感光体31が転写部2に回転してくるタイミングに合わせて感光体31と転写部2との間に搬送され、転写部2にトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されて記録紙4がトナーの帯電極性と逆極性に帯電されることで、感光体1上のトナーが記録紙4に転写される。
【0041】
感光体31には、記録紙4に転写されずに残留した未転写トナーが残留しており、転写の完了した感光体31は、さらに回転してクリーニング部材33により感光体31表面に残留している未転写トナーが除去される。クリーニング部材33により感光体31の表面から除去された未転写トナーは、本体ケース11内に形成された廃トナーケース34内に収納される。
【0042】
未転写トナーの除去された感光体31は、さらに回転して帯電部材32により一様に帯電され、再度画像形成に供される。
【0043】
電子写真式記録装置1は、トナー画像の転写された記録紙4を、定着部3に搬送し、定着部3で加熱・加圧して記録紙4上のトナー画像を記録紙4に定着させた後、図示しない記録紙トレイ上に排出する。
【0044】
オールインワンカートリッジ10の本体ケース11の廃トナーケース34側の上部には、取っ手12が形成されており、取っ手12は、オールインワンカートリッジ10を取り扱う際に利用される。取っ手12は、本体ケース11から所定量突出する一対の凸部12aと、一対の凸部12a間に張り渡されてオペレータが把持する部分である把持部12bと、を備えている。
【0045】
また、本体ケース11の廃トナーケース34の上部には、図2に示すように、2個の排出口13a、13bが形成されており、排出口13a、13bは、本体ケース11の外部と廃トナーケース34とを連通している。この排出口13a、13bには、オールインワンカートリッジ10の使用中に廃トナーケース34内の未転写トナーが本体ケース11の外部に漏れるのを防止する蓋14a、14bが着脱可能に取り付けられている。
【0046】
さらに、本体ケース11の廃トナーケース34内の排出口13a、13bの周囲には、図3に示すように、排出口13a、13bが下方に向けられた際に、それぞれ排出口13a、13bに向かって徐々に下降する方向に傾斜した凹状の傾斜面15a、15bが形成されており、傾斜面15a、15bは、廃トナーケース34内の未転写トナーを排出するために排出口13a、13bが下方に向けられた際に、廃トナーケース34内の未転写トナーを排出口13a、13bに効率的に流す。
【0047】
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態の電子写真式記録装置1は、そのオールインワンカートリッジ10の廃トナーケース34部分に排出口13a、13bが形成されており、廃トナーケース34内の未転写トナーを排出口13a、13bから容易に排出できるところにその特徴がある。
【0048】
すなわち、電子写真式記録装置1は、オールインワンカートリッジ10が着脱可能に装着され、オールインワンカートリッジ10は、トナータンク24内のトナーを補給ローラ22により現像ローラ21に供給して、現像ブレード23でトナーを一定量に規制して感光体31に供給する。
【0049】
感光体31は、回転しながら帯電部材32で一様に帯電された後、図示しない露光部からのレーザー光により静電潜像が形成され、静電潜像の形成された感光体31表面に、現像ローラ21からトナーが電気的に転写されて感光体31表面にトナー画像が形成される。
【0050】
トナー画像の形成された感光体31は、転写部2に回転されると、転写部2と感光体31との間に搬送されてきた記録紙4に、転写部2にトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されて記録紙4がトナーの帯電極性と逆極性に帯電されることで、感光体1上のトナーが転写される。
【0051】
電子写真式記録装置1は、トナー画像の転写された記録紙4を、定着部3に搬送し、定着部3で加熱・加圧して記録紙4上のトナー画像を記録紙4に定着させた後、図示しない記録紙トレイ上に排出する。
【0052】
また、転写の完了した感光体31は、さらに回転してクリーニング部材33により感光体31表面に転写されずに残留している未転写トナーが除去され、クリーニング部材33により感光体31の表面から除去された未転写トナーは、本体ケース11内に形成された廃トナーケース34内に収納される。
【0053】
未転写トナーの除去された感光体31は、さらに回転して帯電部材32により一様に帯電され、再度画像形成に供される。
【0054】
オールインワンカートリッジ10は、このように画像形成に用いられて、トナータンク24内のトナーが消費され、廃トナーケース34内に感光体31上から除去された未転写トナー(廃トナー)が収納される。そして、オールインワンカートリッジ10は、トナータンク24内のトナーが無くなると、電子写真式記録装置1から取り外されて新しいオールインワンカートリッジ10と交換される。
【0055】
取り外されたオールインワンカートリッジ10は、廃トナーケース34内の未転写トナーが排出されて、必要な部品の清掃や交換等が行われた後、再利用される。
【0056】
この廃トナーケース34内の未転写トナーの排出は、以下の手順で容易に行うことができる。すなわち、オールインワンカートリッジ10をファクシミリ装置1から取り外し、本体ケース11の排出口13a、13bに取り付けられている蓋14a、14bを取り外す。
【0057】
蓋14a、14bを取り外した本体ケース11を、未転写トナーを回収する回収容器上で回転させて、排出口13a、13bを下に向け、排出口13a、13bから廃トナーケース34内の未転写トナーを排出させる。
【0058】
したがって、従来のように、オールインワンカートリッジ10から感光体31、帯電部材32及びクリーニング部材33を順に取り外す前に、簡単かつ速やかに未転写トナーを廃トナーケース3内から排出することができるとともに、未転写トナーが飛散することを防止することができ、作業性を向上させることができるとともに、飛散トナーによる作業環境の悪化やオールインワンカートリッジ10へのトナーの付着を防止することができる。
【0059】
また、本体ケース11の廃トナーケース34内の排出口13a、13bの周囲には、図3に示したように、排出口13a、13bが下に向けられた際に、それぞれ排出口13a、13bに向かって徐々に下降する方向に傾斜した傾斜面15a、15bが形成されており、廃トナーケース34内の未転写トナーを排出するために排出口13a、13bが下方に向けられた際に、廃トナーケース34内の未転写トナーを、傾斜面15a、15bで排出口13a、13bに効率的に流すことができる。したがって、より一層作業効率を向上させることができる。
【0060】
図4は、本発明のオールインワンカートリッジの第2の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、オールインワンカートリッジの取っ手部分に未転写トナーの排出口を形成したものである。
【0061】
なお、本実施の形態は、上記第1の実施の形態のオールインワンカートリッジと同様のオールインワンカートリッジに適用したものであり、本実施の形態の説明においては、第1の実施の形態のオールインワンカートリッジと同様の構成部分には、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0062】
図4において、オールインワンカートリッジ40は、上記第1の実施の形態のオールインワンカートリッジ10と同様に、電子写真式記録装置1に適用され、本体ケース41に、図示しない現像ユニット20と感光体ユニット30が一体化されて構成されている。
【0063】
感光体ユニット30には、上記同様に、本体ケース41内に、感光体31、帯電部材32、クリーニング部材33及び廃トナーケース34を備えており、本体ケース41の廃トナーケース34部分の上部には、取っ手42が取り付けられている。
【0064】
取っ手42は、本体ケース41から本体ケース41の後方(図4の左斜め方向)に所定量だけ傾斜して突出した一対の凸部43と、一対の凸部43の先端部に一体的に、あるいは、連結される状態で形成された把持部44と、を備えており、一対の凸部43は、それぞれ内部に廃トナーケース34に連通するトナー通路43a(図4に波線で図示)が形成されているとともに、把持部44との連結位置に、トナー通路43aを外部に連通する排出口45が形成されている。
【0065】
なお、図示しないが、この排出口45には、廃トナーケース34内の未転写トナーが本体ケース41の外部に漏れるのを防止する蓋が着脱可能に取り付けられている。
【0066】
本実施の形態のオールインワンカートリッジ40は、廃トナーケース34内の未転写トナーを排出する際には、オールインワンカートリッジ40をファクシミリ装置1から取り外し、取っ手42の排出口45に取り付けられている蓋を取り外して、排出口45を開放する。
【0067】
蓋を取り外した本体ケース41を、未転写トナーを回収する回収容器上で回転させて、排出口45を下に向け、廃トナーケース34内の未転写トナーを、凸部43に形成されたトナー通路43aを通過させて、排出口45から排出させる。
【0068】
したがって、従来のように、オールインワンカートリッジ40から感光体31、帯電部材32及びクリーニング部材33を順に取り外す必要がなく、簡単かつ速やかに未転写トナーを廃トナーケース34内から排出することができるとともに、未転写トナーが飛散することを防止することができ、作業性を向上させることができるとともに、飛散トナーによる作業環境の悪化やオールインワンカートリッジ40へのトナーの付着を防止することができる。
【0069】
また、排出口45の形成されている凸部43が、本体ケース41の後方(図4の左斜め方向)に所定量だけ傾斜して形成されているので、未転写トナーを排出する際に、オールインワンカートリッジ40を傾ける傾斜角度が少なくても適切に廃トナーケース34内の未転写トナーを排出することができ、作業性をより一層向上させることができる。
【0070】
さらに、排出口45が凸部43の先端部に形成されているので、廃トナーケース34内の未転写トナーが排出口45から漏れることをより一層防止することができる。
【0071】
また、本体ケース11の廃トナーケース34内のトナー通路43aの周囲に、図3に示したような排出口45が下向けられた際に、それぞれ排出口45に向かって徐々に下降する方向に傾斜した凹状の傾斜面を形成すると、廃トナーケース34内の未転写トナーを排出するために排出口45が下方に向けられた際に、廃トナーケース34内の未転写トナーを、当該傾斜面でトナー通路43aに効率的に流すことができ、より一層作業効率を向上させることができる。
【0072】
図5は、本発明のオールインワンカートリッジの第3の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、オールインワンカートリッジの取っ手部分に未転写トナーの排出口を形成するとともに、取っ手の把持部を排出口の蓋と兼用したものである。
【0073】
なお、本実施の形態は、上記第1の実施の形態のオールインワンカートリッジと同様のオールインワンカートリッジに適用したものであり、本実施の形態の説明においては、第1の実施の形態のオールインワンカートリッジと同様の構成部分には、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0074】
図5において、オールインワンカートリッジ50は、上記第1の実施の形態のオールインワンカートリッジ10と同様に、電子写真式記録装置1に適用され、本体ケース51に、図示しない現像ユニット20と感光体ユニット30が一体化されて構成されている。
【0075】
感光体ユニット30には、上記同様に、本体ケース51内に、感光体31、帯電部材32、クリーニング部材33及び廃トナーケース34を備えており、本体ケース51の廃トナーケース34部分の上部には、取っ手52が設けられている。
【0076】
取っ手52は、本体ケース51から本体ケース41の後方(図4の左斜め方向)に所定量だけ傾斜した状態で突出した一対の凸部53と、凸部53に着脱可能な把持部54と、を備えており、一対の凸部53は、それぞれ内部に廃トナーケース34に連通するトナー通路53a(図5に波線で図示)が形成されているとともに、把持部54との連結位置に、トナー通路53aを外部に連通する排出口55が形成されている。
【0077】
把持部54は、凸部53の排出口55に嵌合して、排出口55を閉止するとともに、把持部54を凸部53に着脱可能に連結する嵌合蓋部56が凸部53の排出口55に対向する位置に一対形成されており、嵌合蓋部56を排出口55に嵌合させることで、オールインワンカートリッジ50を取り扱う際に握る把持部として機能する。
【0078】
本実施の形態のオールインワンカートリッジ50は、廃トナーケース34内の未転写トナーを排出する際には、オールインワンカートリッジ50をファクシミリ装置1から取り外し、取っ手52の凸部53の排出口55に取り付けられている把持部54を取り外して、排出口55を開放する。
【0079】
把持部54を取り外した本体ケース51を、未転写トナーを回収する回収容器上で回転させて、排出口55を下に向け、廃トナーケース34内の未転写トナーを、凸部53に形成されたトナー通路53aを通過させて、排出口55から排出させる。
【0080】
したがって、従来のように、オールインワンカートリッジ50から感光体31、帯電部材32及びクリーニング部材33を順に取り外す必要がなく、簡単かつ速やかに未転写トナーを廃トナーケース34内から排出することができるとともに、未転写トナーが飛散することを防止することができ、作業性を向上させることができるとともに、飛散トナーによる作業環境の悪化やオールインワンカートリッジ50へのトナーの付着を防止することができる。
【0081】
また、把持部54が嵌合蓋部56を備えて、凸部53の排出口55の蓋と把持機構を兼ね備えているので、オールインワンカートリッジ50を小型化することができるとともに、部品点数を削減することができ、オールインワンカートリッジ50を安価なものとすることができる。
【0082】
さらに、排出口55の形成されている凸部53が、本体ケース51の後方(図5の左斜め方向)に所定量だけ傾斜して形成されているので、未転写トナーを排出する際に、オールインワンカートリッジ50を傾ける傾斜角度が少なくても適切に廃トナーケース34内の未転写トナーを排出することができ、作業性をより一層向上させることができる。
【0083】
また、排出口55が凸部53の先端部に形成されているので、廃トナーケース34内の未転写トナーが排出口55から漏れることをより一層防止することができる。
【0084】
さらに、本体ケース51の廃トナーケース34内のトナー通路53aの周囲に、図3に示したような排出口55が下向けられた際に、それぞれトナー通路53aの廃トナーケース34への開口部に向かって徐々に下降する方向に傾斜した傾斜面を形成すると、廃トナーケース34内の未転写トナーを排出するために排出口55が下方に向けられた際に、廃トナーケース34内の未転写トナーを、当該傾斜面でトナー通路53aに効率的に流すことができ、より一層作業効率を向上させることができる。
【0085】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0088】
【発明の効果】
請求項記載の発明のオールインワンカートリッジによれば、感光体に残留した未転写トナーが除去されて収納される本体ケースの廃トナーケース部分に、本体ケースから所定量外方に突出する凸部の先端部分に把持部の取り付けられた取っ手を形成し、当該凸部の先端部分に排出口を形成するとともに、廃トナーケースと排出口に連通して廃トナーケース内の未転写トナーを排出口から外部に排出させるトナー通路を凸部に形成しているので、排出口の先端をクリーニング部から可能な限り遠ざけて、使用時に排出口から未転写トナーが漏れることをより一層防止することができるとともに、使用済みのオールインワンカートリッジのリサイクル時に、感光体、帯電部材及びクリーニング部材等を取り外す前に、廃トナーケースから取っ手に形成したトナー通路を通過させて排出口から未転写トナーを飛散させることなく排出することができ、リサイクル工程を簡略化するとともに、トナー飛散を抑制して、作業性及び再利用性を向上させることができる。
【0089】
請求項記載の発明のオールインワンカートリッジによれば、取っ手の把持部に、凸部に形成されている排出口に着脱可能に嵌合する蓋部材を設け、当該蓋部材を排出口に嵌合する状態で把持部を凸部に着脱可能に取り付けているので、排出口の先端をクリーニング部から可能な限り遠ざけて、使用時に排出口から未転写トナーが漏れることをより一層防止することができるとともに、把持部を排出口の蓋を兼ね備えたものとしてオールインワンカートリッジの小型化と部品点数の削減を図って、オールインワンカートリッジを安価で小型のものとすることができ、また、使用済みのオールインワンカートリッジのリサイクル時に、感光体、帯電部材及びクリーニング部材等を取り外す前に、廃トナーケースから取っ手に形成したトナー通路を通過させて排出口から未転写トナーを飛散させることなく排出することができ、リサイクル工程を簡略化するとともに、トナー飛散を抑制して、作業性及び再利用性を向上させることができる。
【0090】
請求項記載の発明のオールインワンカートリッジによれば、取っ手の凸部を、所定角度傾斜させて形成しているので、未転写トナーを廃トナーケースから排出する際に、オールインワンカートリッジの倒す角度を小さくすることができ、より一層作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオールインワンカートリッジの第1の実施の形態のオールインワンカートリッジを適用した電子写真式記録装置の要部概略構成正面断面図。
【図2】図1のオールインワンカートリッジの感光体ユニット部分の拡大斜視図。
【図3】図1のオールインワンカートリッジの廃トナーケースの内部の排出口部分の拡大斜視図。
【図4】本発明のオールインワンカートリッジの第2の実施の形態のオールインワンカートリッジの感光体ユニット部分の斜視図。
【図5】本発明のオールインワンカートリッジの第3の実施の形態のオールインワンカートリッジの感光体ユニット部分の部分分解斜視図。
【符号の説明】
1 電子写真式記録装置
2 転写部
3 定着部
4 記録紙
10 オールインワンカートリッジ
11 本体ケース
12 取っ手
12a 凸部
12b 把持部
13a、13b 排出口
14a、14b 蓋
15a、15b 傾斜面
20 現像ユニット
21 現像ローラ
22 補給ローラ
23 現像ブレード
24 トナータンク
30 感光体ユニット
31 感光体
32 帯電部材
33 クリーニング部材
34 廃トナーケース
40 オールインワンカートリッジ
41 本体ケース
42 取っ手
43 凸部
43a トナー通路
44 把持部
45 排出口
50 オールインワンカートリッジ
51 本体ケース
52 取っ手
53 凸部
53a トナー通路
54 把持部
55 排出口
56 嵌合蓋部

Claims (3)

  1. 本体ケース内に、静電潜像の形成された感光体にトナーを供給してトナー画像を形成する現像ユニットと、前記感光体を一様に帯電させて前記現像ユニットでトナー画像が形成されて記録紙にトナー画像が転写された後、前記感光体に残留した未転写トナーをクリーニング部材で除去して当該除去した未転写トナーを前記本体ケース内に形成された廃トナーケース内に収納する感光体ユニットと、が収納されたオールインワンカートリッジにおいて、前記本体ケース前記廃トナーケース部分に、前記本体ケースから所定量外方に突出する凸部の先端部分に把持部の取り付けられた取っ手が形成されており、前記凸部の先端部分に排出口が形成されており、前記凸部に前記廃トナーケースに連通するとともに前記排出口に連通して前記廃トナーケース内の前記未転写トナーを前記排出口から外部に排出させるトナー通路が形成されていることを特徴とするオールインワンカートリッジ。
  2. 前記把持部は、前記排出口に着脱可能に嵌合する蓋部材を備え、当該蓋部材を前記排出口に嵌合する状態で前記凸部に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のオールインワンカートリッジ。
  3. 前記取っ手の前記凸部は、所定角度傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のオールインワンカートリッジ。
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