JP4002722B2 - トナー補給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ装置等に適用される電子写真記録装置のプロセスカートリッジに対してトナーを補給するためのトナー補給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4はファクシミリ装置の内部構成を示す側面図であり、1はファクシミリ装置の本体、2は、本体1に対して着脱可能に構成され、電子写真プロセスによって画像形成を行うための各種プロセス装置を収納したプロセスカートリッジ、3はプロセスカートリッジ2に備えられている感光体、4は画像データに基づいて変調したレーザ光によって感光体3を走査させる光書込装置、5は記録紙を収納する給紙カセット、6は給紙カセット5から記録紙を給送する給紙ローラ、7は感光体3に当接して記録紙に感光体3上に形成されたトナー像を転写させる転写ローラ、8は記録紙にトナー像を定着させる定着装置、9は排紙ローラ、10は密着センサ、11は本体1の上面に形成された原稿載置台を示す。
【0003】
原稿載置台11にセットされた原稿は搬送系によって密着センサ10を通過させて外部に排出される。密着センサ10を原稿が通過する際に原稿の画像が密着センサ10によって光学的に読み取られる。密着センサ10によって読み取られた画像データあるいは外部から入力した画像データは光書込装置4に送られ、光書込装置4が画像データに基づいて変調したレーザ光を、均一に帯電された感光体3の表面に照射することによって、感光体3の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像にトナーを付着させてトナー像化し、このトナー像が転写ローラ7によって記録紙に転写される。そして、定着装置8によって加圧/加熱することによりトナー像が記録紙に定着され、排紙ローラ9によって外部に排出される。
【0004】
図5はプロセスカートリッジの内部構成を示す側面図、図6はプロセスカートリッジの外観を示す斜視図であり、20は外装ケースを示す。この外装ケース20内の中央部には、感光体3およびその他の電子写真プロセスに係る部材を収納するプロセス手段収納部21が形成されており、プロセス手段収納部21の両側部には、新規の1成分磁性トナーを収納するトナータンク部22および転写ローラ7によって転写されずに感光体3上に残留したトナーを収納する廃トナータンク部23が形成されている。
【0005】
24は感光体3を均一に帯電させる帯電ローラ、25は感光体3にトナーを供給する現像ローラ、26はトナータンク部22から搬送されたトナーを現像ローラ25に供給する補給ローラ、27は現像ローラ25表面にトナー薄層を形成させ、かつトナーを帯電させる現像ブレード、28は感光体3に当接して感光体3の表面をクリーニングし、かつ回収したトナーを廃トナータンク部23に収納させるクリーニングブレード、29は、トナータンク部22内に設けられ、トナーを撹拌するとともにトナーを補給ローラ26に搬送するアジテータ、30は、トナータンク部22の下部に設置され、トナータンク部22内のトナーの残量を検知する磁気センサを示す。
【0006】
画像記録が行われるごとに、トナータンク部22内のトナーは消費され、廃トナータンク部23内の廃トナーは増加する。トナータンク部22内のトナー量は磁気センサ30の検知結果に基づいて本体1内の図示しない制御回路によって求められ、制御回路がトナー切れが近いあるいはトナー切れと判断した場合には、その旨表示パネル等を介して使用者に報知する。そして、使用者あるいはサービスマンによってプロセスカートリッジ2が交換されることにより、トナー切れの状態が解消される。
【0007】
上述したファクシミリ装置の場合には、トナー切れの場合にプロセスカートリッジ2ごと交換するものであるが、トナー補給のための機構としては、補給口にシールが貼付されたトナーボトルを現像装置側のトナー補給口に装着し、装着後にシールを剥離させることによってトナー補給を行うものもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図4に示すファクシミリ装置においてトナー切れが生じたときに、例えば、予備のプロセスカートリッジがなく、サービスマンがメンテナンスに来るまで待つ時間的余裕がない場合には、使用者が自らトナー補給の作業を行うことになる。
【0009】
ところで、トナー補給の作業において問題となるのは、作業性とトナー補給口付近のトナーこぼれである。上述したシールを用いたタイプのものは、シールに付着したトナーが外部に漏れないように、シールを剥がす必要があるため、簡単に作業ができるわけではない。
【0010】
本発明は、このような問題点を解決し、トナーこぼれがなく簡単な作業でトナー補給が可能なトナー補給装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明は、新規トナーを搬入する補給口と空気が流通する空気口とを有し、内部に新規トナーを収納するトナータンク部、および電子写真プロセスによる記録動作において感光体に残留した廃トナーを内部に収納し、かつ前記廃トナーを排出する排出口を有する廃トナータンク部を備え、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるカートリッジ体と、前記トナータンク部に補給する新規トナーを収納し、前記トナータンク部の前記補給口に接続して前記トナータンク部に新規トナーを搬出する搬出口を有するトナー補給タンクと、前記廃トナータンク部の排出口に接続して前記廃トナータンク部から廃トナーを回収する回収口を有するトナー回収タンクと、を具備するトナー補給装置であって、前記トナー補給タンクは、前記搬出口に設けられて内部方向に移動した場合に前記搬出口を閉鎖している状態から開放する弁と、前記搬出口に設けられた接続キャップと、新規トナーを収納する収納部と、前記トナータンク部の空気口に接続する空気流入口を有する空間部と、前記収納部と前記空間部とを連通する空気孔とを有し、前記トナー回収タンクは、前記回収口に設けられて内部方向に移動した場合に前記回収口を閉鎖している状態から開放する弁と、前記回収口に設けられた接続キャップとを有し、前記トナータンク部は、前記補給口の内部に設けられ、前記トナー補給タンクの前記接続キャップを介して前記補給口と前記トナー補給タンクの前記搬出口とを接続したときに、前記搬出口を閉じた状態にある前記弁を押圧して前記搬出口を開放させる突起を有し、前記廃トナータンク部は、前記排出口の内部に設けられ、前記トナー回収タンクの前記接続キャップを介して前記排出口と前記トナー回収タンクの前記回収口とを接続したときに、前記回収口を閉じた状態にある前記弁を押圧して前記回収口を開放させる突起を有することを特徴とする。このように構成したことにより、トナー補給タンクの搬出口とトナータンク部の補給口とを接続キャップを介して接続した場合にのみ搬出口の弁が開放され、トナー補給が簡単かつ容易に行え、かつトナー補給作業におけるトナーこぼれを防止することができ、しかも、トナーがトナータンク部に搬送されると共にトナー補給タンク内の収納部に空気が流入するため、トナーの搬送性が向上する。また、廃トナー回収作業においても同様にトナーのこぼれを防止することができる。
【0017】
また本発明は、前記廃トナータンク部内に設けた前記突起の支持部をすり鉢状に湾曲させたことを特徴とする。このように構成したことにより、廃トナーが排出口に容易に移動可能になる。
【0018】
また本発明は、前記カートリッジ体に感光体を設けたことを特徴とする。このように構成したことにより、使い捨てであった感光体一体タイプのカートリッジ体が繰り返し使用することが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】
図1は本発明の実施形態のトナー補給装置におけるプロセスカートリッジ側の構成を示す図であり、図1(a)は要部の外観を示す斜視図、図1(b)は内部を示す側面図であり、31は、プロセスカートリッジ2におけるトナータンク部22の上部に設けられ、トナータンク部22に連通するトナー補給口31aを有する円筒部、32は、トナータンク部22に内に設けられ、トナー補給口31aの中央部に配置された棒状の突起、33は、プロセスカートリッジ2におけるトナータンク部22の上部に設けられ、トナータンク部22に連通する空気口33aを有する円筒部、34はトナー補給口31aと空気口33aを閉口するキャップ、35は、プロセスカートリッジ2における廃トナータンク部23の下部におけるすり鉢状の部位に設けられ、廃トナータンク部23に連通するトナー排出口35aを有する円筒部、36は、廃トナータンク部23内に設けられ、トナー排出口35aの中央部に配置された棒状の突起を示す。図5に示す従来技術における部材と同一または同一機能の部材については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0021】
トナー補給口31a、空気口33aおよびトナー排出口35aをそれぞれ形成する円筒部31,33,35は同型であり、通常は、外周に形成されたねじ山とキャップ34とが螺合することにより、トナー補給口31a,空気口33aおよびトナー排出口35aはそれぞれ閉じた状態にある。
【0022】
図2は本発明の実施形態のトナー補給装置におけるトナー補給タンク側の構成を示す図であり、40はトナー補給タンクを示す。トナー補給タンク40の内部は仕切り41によってトナーを収納するトナー収納部40aと何も収納されていない空間部40bとの2つに区切られている。
【0023】
トナー収納部40aには、開口であるトナー搬出口40cが形成され、空間部40bにも同様に開口である空気流入口40dが形成されている。仕切り41には、トナー収納部40aと空間部40bとを連通させる空気孔42が設けられており、この空気孔42には、トナー収納部40aから空間部40bへのトナーの移動を規制するための部材、例えばスポンジやメッシュのように通気性を有し、かつきめの細かい部材によって覆われている。
【0024】
43は円筒体を示し、円筒体43の外周の一部には環状の突部43aが形成されている。44は円筒状の接続キャップを示し、接続キャップ44の一方の端部には他方の開口の径よりも大きい環状の凹部44aが形成されており、凹部44aの部位を除く接続キャップ44の内面にはねじ山が形成されている。そして、接続キャップ44の凹部44aを円筒体43の突部43aに遊嵌させることにより、接続キャップ44が円筒体43に対して回転、かつ若干のスライド移動が可能な状態で取り付けられる。
【0025】
円筒体43は、トナー搬出口40cおよび空気流入口40dに固定される。この時、トナー搬出口40cに取り付ける円筒体43にはトナー搬出口40cを開閉する弁が取り付けられる。この弁45は、外部からトナー収納部40aの内部への方向に付勢力が付与された場合にトナー搬出口40cを開放する。
【0026】
次に、補給動作について説明する。
【0027】
まず、円筒部33からキャップ34を取り外し、代わりに空気流入口40dに取り付けられた接続キャップ44を螺合させる。この時、円筒体43の先端部の径は空気口33aの径より小さく設定されているため、円筒体43の一部が空気口33aの内部に挿入される。次に、円筒部31からキャップ34を取り外す。この時点では図3(a)に示すように、トナー搬出口40cは弁45によって閉じられている。キャップ34の代わりにトナー搬出口40cに取り付けられた接続キャップ44を螺合させると、螺合による接続キャップ44の移動とともに円筒体43がトナー補給口31aの内部に挿入される。やがて、図3(b)に示すように、突起32の先端が弁45に当接して弁45が押し上げられ、トナー搬出口40cが開放されてトナー収納部40a内部の新規トナーがトナー補給口31aを介してトナータンク部22に搬送される。そして、トナー補給終了後、円筒部31から接続キャップ44を外して、代わりにキャップ34を取り付ける。この時、弁45に対する付勢が解除されるために、弁45は再びトナー搬出口40cを閉じる。さらに、円筒部33から接続キャップ44を外して、代わりにキャップ34を取り付けることによりトナー補給作業が完了する。
【0028】
廃トナータンク部23内の廃トナーの回収作業も、トナー補給の作業と同じ要領で行う。すなわち、円筒部35からキャップ34を外して、トナー回収タンク(図示しない)の接続キャップを螺合させる。ここで、トナー回収タンクの回収口には、図2,図3に示すトナー補給タンク40のトナー搬出口40cに取り付けた円筒体43,接続キャップ44および弁45が取り付けられている。したがって、トナー補給済みであって空のトナー補給タンク40をトナー回収タンクとして用いることも可能である。そして、突起36が弁を押圧してトナー回収タンクの回収口を開放して、廃トナーをトナー回収タンクに搬出する。搬出後、トナー回収タンクを取り外し、円筒部35にキャップ34を螺合させることにより回収作業が完了する。なお、トナー回収タンクを取り外す際に、突起36による弁の押圧が解除され、弁が再び回収口を閉じるために、回収口から廃トナーが噴出するようなことが防止される。
【0029】
このように構成した本実施形態によれば、トナー補給タンクをプロセスカートリッジに装着した場合にのみトナー搬出口40cが開放されるために、トナー補給作業におけるトナーこぼれを確実に防止することができる。また、トナー収納部40a内のトナーの減少に応じて空気孔42を介して空気がトナー収納部40aに流入するため、トナー搬出口40cからトナーを安定して搬出させることができる。しかも、トナー補給の際に、トナータンク部22内に気流が発生して空気口33aからトナーが噴出しても、空間部40bに流入するためカートリッジ外に飛散することが防止できる。
【0030】
また、廃トナータンク部23内のトナーを回収する作業においてもトナーこぼれを確実に防止することができる。この時、トナー補給済みであって空のトナー補給タンク40をトナー回収タンクとして用いることが可能になる。また、トナー排出口35aを廃トナータンク部23内のすり鉢状の部位(図5のA部)に配置したことにより、廃トナーが、トナー排出口35aに集まりやすく、回収が容易になる。
【0031】
なお、トナー補給の作業を行う際に、通常、トナー飛散が生じた場合を想定してプロセスカートリッジ2を本体1から取り外して補給作業を行うが、本実施形態によれば、機種によってはプロセスカートリッジ2を取り外すことなくトナー補給タンク40を取り付けて補給作業を行うことが可能になる。ここで、プロセスカートリッジ2を取り外さないで補給作業を行う場合には、アジテータ29を回転させてトナーをトナータンク部22内部に行き渡らせ、補給完了後にアジテータ29を停止させて、キャップ34を取り付けるようにすると良い。
【0032】
【発明の効果】
以上、説明したように構成された本発明によれば、トナー補給タンクの搬出口とトナータンク部の補給口、あるいはトナー回収タンクの回収口と廃トナータンク部の排出口とを接続キャップを介して接続した場合にのみ弁が開放されるため、トナー補給あるいは廃トナー回収が簡単かつ容易に行うことができ、かつトナー補給作業および廃トナー回収作業におけるトナーこぼれを防止することができ、しかも、トナーがトナータンク部に搬送されると共にトナー補給タンク内の収納部に空気が流入するため、トナーの搬送性が向上する。その結果、トナー補給に係る作業性を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のトナー補給装置におけるプロセスカートリッジ側の構成を示す図
【図2】本発明の実施形態のトナー補給装置におけるトナー補給タンク側の構成を示す図
【図3】トナー補給タンクの装着時における弁の動作を示す説明図
【図4】ファクシミリ装置の内部構成を示す側面図
【図5】プロセスカートリッジの内部構成を示す側面図
【図6】プロセスカートリッジの外観を示す斜視図
【符号の説明】
1 本体
2 プロセスカートリッジ
3 感光体
20 外装ケース
21 プロセス手段収納部
22 トナータンク部
23 廃トナータンク部
31,33,35 円筒部
31a トナー補給口
32,36 突起
33a 空気口
34 キャップ
35a トナー排出口
40 トナー補給タンク
40a トナー収納部
40b 空間部
40c トナー搬出口
40d 空気流入口
41 仕切り
42 空気孔
43 円筒体
43a 突部
44 接続キャップ
44a 凹部
45 弁
Claims (3)
- 新規トナーを搬入する補給口と空気が流通する空気口とを有し、内部に新規トナーを収納するトナータンク部、および電子写真プロセスによる記録動作において感光体に残留した廃トナーを内部に収納し、かつ前記廃トナーを排出する排出口を有する廃トナータンク部を備え、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるカートリッジ体と、
前記トナータンク部に補給する新規トナーを収納し、前記トナータンク部の前記補給口に接続して前記トナータンク部に新規トナーを搬出する搬出口を有するトナー補給タンクと、
前記廃トナータンク部の排出口に接続して前記廃トナータンク部から廃トナーを回収する回収口を有するトナー回収タンクと、を具備するトナー補給装置であって、
前記トナー補給タンクは、前記搬出口に設けられて内部方向に移動した場合に前記搬出口を閉鎖している状態から開放する弁と、前記搬出口に設けられた接続キャップと、新規トナーを収納する収納部と、前記トナータンク部の空気口に接続する空気流入口を有する空間部と、前記収納部と前記空間部とを連通する空気孔とを有し、
前記トナー回収タンクは、前記回収口に設けられて内部方向に移動した場合に前記回収口を閉鎖している状態から開放する弁と、前記回収口に設けられた接続キャップとを有し、
前記トナータンク部は、前記補給口の内部に設けられ、前記トナー補給タンクの前記接続キャップを介して前記補給口と前記トナー補給タンクの前記搬出口とを接続したときに、前記搬出口を閉じた状態にある前記弁を押圧して前記搬出口を開放させる突起を有し、
前記廃トナータンク部は、前記排出口の内部に設けられ、前記トナー回収タンクの前記接続キャップを介して前記排出口と前記トナー回収タンクの前記回収口とを接続したときに、前記回収口を閉じた状態にある前記弁を押圧して前記回収口を開放させる突起を有することを特徴とするトナー補給装置。 - 前記廃トナータンク部内に設けた前記突起の支持部をすり鉢状に湾曲させたことを特徴とする請求項1記載のトナー補給装置。
- 前記カートリッジ体に感光体を設けたことを特徴とする請求項1記載のトナー補給装置。
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