JPH0682080U

JPH0682080U - ハンドレールとガイドレールとの組合せ

Info

Publication number: JPH0682080U
Application number: JP2366993U
Authority: JP
Inventors: 信一三菅
Original assignee: 日立電線株式会社
Priority date: 1993-05-10
Filing date: 1993-05-10
Publication date: 1994-11-25

Abstract

(57)【要約】【目的】従来に比べてハンドレールの寿命が長く、また
エスカレータやオートラインの走行抵抗も小さく、しか
もハンドレールの一部を構成する化粧ゴム層の汚れをな
くし、その化粧ゴム層の美観および艶を長期にわたって
維持することのできる、改良されたハンドレールとガイ
ドレールとの組合せの提供。【構成】Ｉ形断面形状のハンドレール１と、Ｃ形断面形
状のガイドレール２とを備え、前記Ｉ形断面形状をなす
ハンドレール１両側の胴部のくびれ部分１ａにそれぞ
れ、Ｃ形断面形状をなすガイドレール２の端部を嵌合係
止した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、たとえばエスカレータや通称「動く歩道」と呼ばれる移動ベルト形の乗用コンベヤ（以下、オートラインと称する）などに使用されるハンドレールとガイドレールとの組合せに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

エスカレータやオートラインに使用されるハンドレールは、通常、その表面に化粧ゴム層を有し、化粧ゴム層の内側に帆布層を有し、帆布層内には、ハンドレールが長手方向に伸びるのを防止する抗張力心体を備えているが、従来にあっては、一般に、図３に示すように、Ｃ形断面形状のハンドレール１０を使用し、これにＴ形断面形状のガイドレール２０を組み合わせることにより、エスカレータやオートラインの走行中におけるハンドレール１０の外れを防止するようにしている。

【０００３】なお、この種技術に関する先行技術は、たとえば実公昭４２−８７６０号公報，特公昭４９−４２１５１号公報，実公昭５０−１７１８９号公報などに記載されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、前記したごときハンドレールは、エスカレータやオートラインの走行に際し、駆動ローラーやコロなどの回転部分を通過するときに屈曲して複雑な変形を生じるが、図３に示す従来例のように、Ｃ形断面形状をなすハンドレール１０の場合、内反りや逆反りに際し、ハンドレール１０の胴部に対して屈曲の大きな左右両側の耳部１０ａ，１０ａ部分で亀裂が生じたり、帆布が剥離することがあった。

【０００５】また、図３に示すハンドレール１０は、既述のごとく、Ｃ形断面形状をなしているため、内反りや逆反り時の剛性が大きく、これがエスカレータやオートラインの走行抵抗上昇の要因ともなっている。

【０００６】なお、最近のエスカレータやオートラインは、ハンドレールの胴部を駆動ローラーが挾圧して走行する駆動方式が主流となっているが、この駆動方式によれば、図３に示すハンドレール１０の化粧ゴム層と直接接触する駆動ローラーによってこの化粧ゴム層が汚れるという問題もあった。

【０００７】本考案の目的は、前記した従来技術の欠点を解消し、ハンドレールの寿命が長く、またエスカレータやオートラインの走行抵抗も小さく、しかもハンドレールの一部を構成する化粧ゴム層の汚れをなくした、改良されたハンドレールとガイドレールとの組合せを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

前記目的は、Ｉ形断面形状のハンドレールと、Ｃ形断面形状のガイドレールとを備え、Ｉ形断面形状をなす前記ハンドレール両側の胴部のくびれ部分にそれぞれ、Ｃ形断面形状をなすガイドレールの端部を嵌合係止することによって達成される。

【０００９】

【作用】

そして、前記組合せよりなる本考案によれば、ハンドレールの形状をＩ形断面形状としたことにより、図３に示す従来形ハンドレール１０、すなわちＣ形断面形状をなすハンドレール１０のように、ハンドレール胴部に対して屈曲の大きな左右両側の耳部１０ａ，１０ａを有するものではないから、エスカレータやオートラインの走行に際し、駆動ローラーやコロなどの回転部分を通過するときであっても、図３に示す従来のハンドレール１０のように、ハンドレール胴部に対して屈曲の大きな左右両側の耳部１０ａ，１０ａ部分で亀裂が生じたり、帆布が剥離するといった不具合をなくすことができる。

【００１０】また、前記のごとく、Ｉ形断面形状をなすハンドレールは、図３に示すＣ形断面形状をなす従来のハンドレール１０に比べて内反りや逆反り時の剛性は小さく、エスカレータやオートラインの走行抵抗を小さくすることができる。

【００１１】加えて、本考案によれば、Ｉ形断面形状をなすハンドレール両側の胴部のくびれ部分にそれぞれ、Ｃ形断面形状をなすガイドレールの端部を嵌合係止するよう構成したことにより、エスカレータやオートラインの駆動ローラーは前記ハンドレール胴部のくびれ部分に接触し、ハンドレールの化粧ゴム層とは接触しない。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案を、図面にもとづいて説明すると、図１は本考案の一実施例であるハンドレール１とガイドレール２との組合せ状態を示す図、図２は図１に符号１で示すハンドレールと駆動ローラー３との取合いを示す図で、本考案においては、ハンドレール１の形状をＩ形断面形状とし、またガイドレール２の形状をＣ形断面形状とし、Ｉ形断面形状をなすハンドレール１両側の胴部のくびれ部分１ａにそれぞれ、Ｃ形断面形状をなすガイドレールの端部を嵌合係止したことを要旨とするものである。

【００１３】そして、前記組合せよりなる本考案によれば、ハンドレール１の形状をＩ形断面形状としたことにより、先に述べた図３に示す従来形ハンドレール１０、すなわちＣ形断面形状をなすハンドレール１０のように、ハンドレール胴部に対して屈曲の大きな左右両側の耳部１０ａ，１０ａを有するものではないから、エスカレータやオートラインの走行に際し、駆動ローラーやコロなどの回転部分を通過するときであっても、図３に示す従来のハンドレール１０のように、ハンドレール胴部に対して屈曲の大きな左右両側の耳部１０ａ，１０ａ部分で亀裂が生じたり、帆布が剥離するといった不具合をなくし、製品寿命を長く維持することができる。

【００１４】また、前記のごとく、Ｉ形断面形状をなすハンドレールは、図３に示すＣ形断面形状をなす従来のハンドレール１０に比べて内反りや逆反り時の剛性は小さく、エスカレータやオートラインの走行抵抗を小さくすることができる。

【００１５】加えて、本考案によれば、Ｉ形断面形状をなすハンドレール１両側の胴部のくびれ部分１ａにそれぞれ、Ｃ形断面形状をなすガイドレール２の端部を嵌合係止するよう構成したことにより、図２に示すように、エスカレータやオートラインの駆動ローラー３は、前記ハンドレール１の胴部のくびれ部分１ａに接触し、ハンドレール１の化粧ゴム層とは接触しないため、図３に示すＣ形断面形状をなす従来のハンドレール１０のように、ハンドレールの化粧ゴム層と駆動ローラーとが直接接触することによる不具合、すなわちハンドレール１の化粧ゴム層が汚れるという不具合をなくし、その化粧ゴム層の美観および艶を長期にわたって維持することができる。

【００１６】

【考案の効果】

以上本考案によれば、従来に比べてハンドレールの寿命が長く、またエスカレータやオートラインの走行抵抗も小さく、しかもハンドレールの一部を構成する化粧ゴム層の汚れをなくし、その化粧ゴム層の美観および艶を長期にわたって維持することのできる、改良されたハンドレールとガイドレールとの組合せを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例であるハンドレール１とガイ
ドレール２との組合せ状態を示す図である。

【図２】図１に符号１で示すハンドレールと駆動ローラ
ー３との取合いを示す図である。

【図３】従来一般に使用されているハンドレール１とガ
イドレール２との組合せ状態を示す図である。

【符号の説明】

１ハンドレール１ａハンドレール胴部のくびれ部分２ガイドレール

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】Ｉ形断面形状のハンドレールと、Ｃ形断面
形状のガイドレールとを備え、前記Ｉ形断面形状をなす
ハンドレール両側の胴部のくびれ部分にそれぞれ、Ｃ形
断面形状をなすガイドレールの端部を嵌合係止したこと
を特徴とするハンドレールとガイドレールとの組合せ。