JPH0680730A - エチレン−モノオレフィンコポリマーの製造方法 - Google Patents

エチレン−モノオレフィンコポリマーの製造方法

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JPH0680730A
JPH0680730A JP3285105A JP28510591A JPH0680730A JP H0680730 A JPH0680730 A JP H0680730A JP 3285105 A JP3285105 A JP 3285105A JP 28510591 A JP28510591 A JP 28510591A JP H0680730 A JPH0680730 A JP H0680730A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、0.915〜0.935g/cc
の範囲内の密度を有するエチレン−モノオレフィンコポ
リマーの製造方法を提供する。 【構成】 エチレンと、1−ブテン(A)、1−ヘキセ
ン(B)、1−オクテン(C)または4−メチル−1−
ペンテン(D)であるコモノマーを含有する気体混合物
を、下記のコモノマー濃度で、シリカおよびチタニアを
共沈させたシリカ/チタニア/酸化クロム触媒と接触さ
せる。 気相中のコモノマーのモル%濃度=K′×コポリマー中
のコモノマー単位の濃度 K4、K6、K8、K51のそれぞれの範囲の値が高い
程、形成されるコポリマーの密度は低く、反対に、それ
ぞれの範囲の値が低い程、形成されるコポリマーの密度
は高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチレンと少量のその
他の1−オレフィンとのコポリマーの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンは、各種の方法によって商
業的に生産されている。クロムを基剤とする触媒および
関連する重合方法が、米国特許第2,825,721号
に記載されている。クロム触媒および相当する重合方法
は、エチレンの重合および共重合に広く受け入れられて
いる。触媒、モノマーおよび希釈剤がそのモノマーのた
めの重合条件処理を受けるスラリー法は当業界において
公知である。
【0003】多数のエチレンのホモポリマーおよびエチ
レンとその他のオレフィンとのコポリマーについて記載
され、生産されそして販売されている。近年、いわゆる
線状低密度ポリエチレンが市販されている。元来の低密
度ポリエチレンは、長鎖分枝(long chain
branching)おなじく短鎖分枝(shortc
hain brances)であり、従って線状でない
のが特徴であったが、最近の低密度ポリエチレンは線
状、すなわちこれらは本質的に長鎖分枝を有せず、エチ
ル分枝を生じる1−ブテンのようなコモノマーによって
分子中に導入された短鎖分枝を含有する。かような短い
側鎖の量および種類が生成されるポリマーの物理的性質
に影響を及ぼす。
【0004】線状低密度ポリエチレンを製造する一方法
は、米国特許第4,011,382号に記載のようなシ
リカ支持体上に付着させたクロム、チタンおよびフッ素
を含有する触媒を使用して気相重合においてエチレンと
1−ブテンのようなその他のオレフィンとを共重合させ
る方法である。この特許では1−ヘキセンは可能性のあ
るコモノマーであるといわれている。線状低密度ポリエ
チレンの効率的な製造方法およびそれぞれの方法の改良
はこの工業における残された目標である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一つの目的
は、0.915〜0.935の範囲の密度を有するエチ
レン−モノオレフィンコポリマーの製造方法を提供する
ことである。本発明の他の目的は、ポリエチレンの重合
に際してその分子鎖中にコモノマーを効率高く組込ませ
る(incorporation)ことである。本発明
のさらに別の目的は、エチレン重合のための効率の高い
方法を提供することである。本発明のなおさらに別の目
的は、冷供給流を使用することによって重合反応の冷却
の有意の量を達成させるエチレンの重合方法を提供する
ことである。
【0006】本発明において、共沈させたシリカおよび
チタニアを基剤とし、そしてまたクロムを含有する触媒
とエチレンとの気相重合は、独特かつ予想外の特徴を有
する方法であることを発見した。
【0007】驚ろくべきことに、本明細書に記載した方
法では、ポリマー鎖中へのコモノマーの組込みがスーパ
ーランダム(Super random)方式で行なわ
れそのコモノマーの単位がコポリマー中においてエチレ
ン単位によって非常に良く隔離され(isolate
d)ていることが発見された。その重合ゾーンの気相中
におけるコモノマーの濃度より高い濃度においてもエチ
レン単位のポリマー鎖の中へ比較的高濃度の1−オレフ
ィンコモノマーを組込むことができることも発見され
た。この後者の観察は、1−オレフィンコモノマーが、
通常これらの縮合を防止するため比較的高い供給温度を
必要とするため、特に驚ろくべき特色であり、かつ、こ
の方法を商業的に応用するために有意義である。これに
対して、低い供給温度は、重合反応を冷却するために望
ましいことである。
【0008】本発明の方法は、気相中における低濃度の
コモノマーを使用でき、従って比較的冷温の供給流を使
用することができ、しかも同時にそのコポリマー中にお
いてコモノマーの比較的高濃度を達成することができ
る。
【0009】さらに、本発明の方法は、コモノマー単位
が相互に分離して含有されるエチレンとその他の1−オ
レフィンとのコポリマーを生成し、そのコモノマー単位
は、如何なる有意の範囲においてもクラスター(clu
sters)またはブロック(blocks)としては
存在しないことが見出されている。若干の例において、
そのポリマー鎖中におけるコモノマー単位の分散率(d
ispersity)が理想的にランダム分布したもの
より高いことが見出されている。
【0010】本発明のさらに別の態様において新規のエ
チレン/1−ヘキセンコポリマーを提供する。このコポ
リマーは、99%を超える相対モノマー分散率を有する
ことを特徴とする。最も好ましくは、このコポリマーが
100%またはそれ以上の相対コモノマー分散率を有す
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、その主
工程としてエチレンの気相重合から成る。好ましくは、
この工程は、エチレンと一種またはそれ以上の1−オレ
フィンコモノマーとの共重合である。この重合はコーゲ
ルさせた(cogelled)シリカおよびチタニア、
そしてさらにクロムを含有する触媒との接触において行
なう。かような触媒は、例えば米国特許第3,887,
494号に記載されており、この特許を引用して本明細
書の開示とする。本発明に使用される触媒は、酸化クロ
ムを含有するシリカ/チタニアコーゲル(cogel)
かまたはシリカ、チタニアおよび酸化クロムの同時ゲル
化(Simultaneously gelling)
によって得られるシリカ/チタニア/酸化クロムターゲ
ル(tergel)のいずれかである。
【0012】本発明の方法において使用される触媒は、
次の範囲の性質またはそれぞれの成分を特徴とする。
【0013】 重 量 % 一般的に 好ましい シリカ1 80〜99.8 90〜98 チタニアとしてのチタン 1〜10 2〜5 (シリカと共沈させた)1 酸化クロムとしてのクロム(シリカ/チタニア 0.1〜10 0.2〜3 コーゲル上に沈澱させたとき)1 (シリカ及びチタニアと共沈させたとき)1 0.1〜10 0.2〜3 細孔容積2 (cc/g) 1.8〜3.5 2.0〜3.0 表面積3 (m2 /g) 200 〜500 350 〜450 粒子寸法4 (ミクロン) 10〜300 50〜150 ────────────────────────────────────1 触媒の全重量に基づく2 窒素吸着により測定3 BETにより測定4 スクリーニングにより測定
【0014】本発明において使用する触媒は、一般に酸
化クロム触媒を活性化する正規の方法で活性化する。こ
の活性化には、高温度において遊離酸素とその触媒との
接触が含まれる。明確には、活性化の温度範囲は、17
7〜1093℃である。水またはその他の水酸基含有化
合物のような触媒毒または不活性化剤を活性化した触媒
に近づけるべきではない。この方法に対してもまた窒素
ガスでその触媒を保護するような標準の手法が利用でき
る。本発明の方法において、エチレンと共に使用するそ
の他の1−オレフィンもまたその触媒の活性化および反
応速度増加に価値がある。従って、本発明の方法には、
実際には二つの活性化工程が含まれる。第一の活性化工
程は、高温度および遊離酸素による正規の活性化であ
る。第二の活性化工程はその触媒とその触媒を活性化さ
せ、反応温度を増加させるオレフィンとの最初の接触で
ある。この工程に重合が続く。
【0015】助触媒(promoter)または補助剤
(adjuvant)の使用は、本発明の範囲内であ
る。かような補助剤の例は、例えばトリエチルアルミニ
ウムのようなトリアルキルアルミニウム、例えば、トリ
エチルボランのようなトリアルキルボラン、例えばジブ
チルマグネシウムのようなマグネシウムアルキルまたは
これらの混合物である。これらの多くの補助剤は、オレ
フィンのスラリーおよび溶液重合用の補助剤として当業
界において公知である。その補助剤は、これの溶液でそ
の触媒を含浸し、そしてその溶剤を蒸発することによっ
て触媒に添加してもよい。この含浸は、また流動床中に
おいて、好ましくはその溶剤の沸点を超える温度で流動
している触媒に補助剤溶液を噴霧することによって行う
こともできる。補助剤を使用するときは、高温度活性化
後、一般に50〜200℃の範囲内の温度においてその
触媒に添加する。補助剤は、一般に全触媒に基づいて1
〜5重量%の濃度において使用される。
【0016】本発明の方法において使用されるモノマー
供給流は、気相流であり、そしてエチレンまたはコモノ
マーを含有する。このコモノマーは、4〜10個の炭素
原子を有する1−オレフィンである。このコモノマー
は、約1000:1乃至11:1の範囲内のエチレン:
コモノマーの比において使用される。本発明において
は、その触媒の周囲の気相中におけるコモノマーが比較
的低濃度において運転することができる。詳細には、そ
の触媒と接触するコモノマーのモル濃度は次の関係:
【数5】CG=K′×CP
【0017】(式中、CGは、その触媒ゾーンまたは反
応器における気相中のコモノマーの濃度で、同ゾーン中
におけるオレフィンの全モル数を100%としたものに
基づくモル%で表わされる。CPは、そのポリマー中の
エチレンおよびコモノマー単位の全モル単位を100%
としたものに基づくそのポリマー鎖中のコモノマー単位
の濃度である。K′は、1/8〜3/2の範囲内の係数
である。)
【0018】幾つかの環境において、本発明では触媒重
合ゾーンの気相中に存在する濃度よりポリマー中の方が
コモノマーの濃度が高くなることが見出されている。こ
の効果は、そのコモノマーの分子量の増加に伴い一層顕
著になるようである。従って、上記の係数Kの範囲の比
較的低い端は、オクテンのような比較的高い分子量に関
係し、係数Kの比較的高い範囲は、比較的低い分子量す
なわち、ブテンおよびペンテンに関連する。
【0019】本発明の好ましい方法におけるコモノマー
の濃度(全オレフィンのモル%)は、そのコポリマー中
のこのコモノマーの濃度に対する重合ゾーンの気相中に
おける個々のコモノマーに対して次式、
【数6】
【0020】(CGP=気相中の1−ブテンのモル濃度 CPB=コポリマー中の1−ブテンのモル濃度)、
【数7】
【0021】(CGH=気相中の1−ヘキセンのモル濃
度 CPH=コポリマー中の1−ヘキセンのモル濃度)、
【数8】
【0022】(CGO=気相中の1−オクテンのモル濃
度 CPO=コポリマー中の1−オクテンのモル濃度)、
【数9】
【0023】(CGF=気相中の4−メチル−1−ペン
テンのモル濃度 CPF=コポリマー中の4−メチル−1−ペンテンのモ
ル濃度)によって示すことができ、
【0024】それぞれの係数の範囲は下記のとおりであ
る。 コモノマー 係数Kの範囲 1−ブテン K4 0.6〜1.2 1−ヘキセン K6 1.4〜2.5 1−オクテン K8 4〜7 4−メチル−1−ペンテン K51 1〜1.4
【0025】炭素原子4〜約10個を有する1−オレフ
ィンの中で、現在最も好ましいコモノマーは1−ブテ
ン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンおよび1
−オクテンである。本発明の方法においては、これらの
コモノマーの二種またはそれ以上の組合せが使用でき
る。
【0026】この重合工程において使用される気相は、
その他の成分を含有することができる。窒素または希ガ
ス(noble gas)のような希釈気体が利用でき
る。しかし、触媒重合ゾーンにおける重合工程において
は、上記に定義した本質的に1−オレフィンから成る気
相、すなわちエチレンとコモノマーそして存在する場合
は水素を使用するのが現在のところ最も好ましい。メル
トインデックスおよび分子量の制御のためには、その重
合工程を水素の存在において行うのが現在のところ好ま
しい。添加した水素は、そのポリマーのメルトインデッ
クスを増加させるのに加えて、本発明の方法における重
合の反応速度を増加させる機能もある。
【0027】本発明の気相重合は、大気圧より高い有意
のエチレン圧力において通常行なわれる。その触媒重合
ゾーンにおける圧力は通常、50〜1000psigの
範囲内、好ましくは100〜500psigの範囲内で
ある。エチレンの分圧は、一般に50〜1000psi
g、そして好ましくは100〜500psigの範囲内
である。分子量の制御用として水素を使用する場合は、
水素の分圧は10〜150psigの範囲であろう。
【0028】この重合は、広範囲の温度において行なわ
れる。この重合ゾーンにおける温度の上限は、ポリマー
が溶融し初め、ポリマー粒子が凝集を起こし、その触媒
が流動性を失う温度によってのみ設定される。その上限
温度は、エチレンホモポリマーの場合の約120℃から
0.920g/ccの密度のコポリマーの場合の約90
℃と変化する。コポリマーは、ホモポリマーより溶融温
度は低い。
【0029】その触媒反応ゾーンの冷却は、間接熱交換
または炭化水素スプレーの蒸発を含む種々の方法によっ
て行うことができる。現在のところ、その触媒重合ゾー
ンへ流入するときに生成する周囲供給流温度を使用する
のが好ましい。本発明の方法では、コモノマーの濃度が
低いので比較的低い供給流温度で運転することができ
る。一般に、その供給温度は、約25〜60℃の範囲内
であろう。そして出口温度すなわち触媒重合ゾーンを出
る気体の温度は、約70〜120℃の範囲内であろう。
コポリマーの場合は特に、その出口温度は一般に100
℃以下であろう。その触媒反応ゾーンの入口および出口
の間の温度差は、20〜60℃の範囲内が現在のところ
好ましい。
【0030】本発明の気相重合工程は、流動床反応器に
おいて行うのが好ましい。その触媒は分配板(dist
ribution plate)を通って上方に通過す
る気体によって流動化され、その触媒を含有する触媒重
合ゾーンに入り、そしてポリマーが形成される。この気
体の実際の線速度は、使用する反応条件において測定し
て約0.5〜5フィート/秒の範囲である。しかし、機
械的に流動化しても同様に効果がある。すなわち、粉末
化した触媒および微細に分割されたポリマーを、プロペ
ラ攪拌機またはアンカー型ミキサーのような攪拌機構に
よって流動化する。エチレンガスを流動化に使用する場
合には、通過当りの転化率を通常低く保ち、そのガスが
反応ゾーンから反応熱の大部分を運ぶ。このガスは再循
環する前に冷却する。本発明においては、オートクレー
ブ中において機械的攪拌を使用し、実際に内部でエチレ
ンを循環させ、そして反応熱を内壁または冷却板または
コイルに伝導させることによって除去することも可能で
ある。
【0031】必要ならば、そのポリマーを、シクロヘキ
サンのような熱溶剤に溶解させ、溶液の濾過または遠心
分離のような標準の方法によってその触媒から分離する
こともできる。次いで、当業界において公知の蒸発また
は蒸気ストリッピングによって溶剤を除去することによ
ってそのポリマーを回収する。例えば、少なくとも20
00gポリマー/g触媒のようにその触媒の生産性が十
分に高ければそのポリマーを回収し、触媒残留物を分離
しないで利用することも本発明の範囲内である。
【0032】エチレン/1−ヘキセンコポリマー 本発明の別の態様は、新しいエチレン/1−ヘキセンコ
ポリマーである。このコポリマーは、ヘキセン単位の相
対分散率が99%またはそれ以上であることが特徴であ
る。エチレンおよび1−ヘキセンの最も好ましいコポリ
マーは、相対コモノマー分散率が100%以上のもので
ある。これらの相対分散率は、基準点としての理想的に
ランダム分布(rondom distributio
n)に基づくものである。若干の新規のコポリマーは、
理想的にランダムに分散したコポリマーの分散率よりも
良い(クラスタリングの比較的少ない)コモノマーの分
散率を有する。
【0033】本発明の最も好ましいコポリマーは、コモ
ノマーの相対分散率に加えて、次の性質を有することを
特徴とする。
【0034】 性 質 一般の範囲 好ましい範囲 密度1 (g/cc) 0.910〜0.935 0.915〜0.930 メルトインデックス2 (g/10分) 0.6〜15 1〜10 ポリマー中の1−ヘキセン濃度 0.5〜7 1〜6 (モル%) 分 子 量3 50〜190 90〜180 不均一性指数4 、H1(Mw /Mn ) 6より上 7.5〜10 ───────────────────────────────────1 ASTM D1505、g/cc2 ASTM D1238、条件E、g/10分3 サイズ排除クロマトグラフィー(Size exc
lusion chromatography) (SEC)、重量平均 1000倍4 重量平均分子量を数平均分子量で割ったもの、この
n もSECによって測定した。
【0035】相対コモノマー分散率(Relative
Comonomer Dispersity) ポリマー鎖中のコモノマーの相対分散率RMDは、次式
によって定義され、下記のように測定される:
【数10】 (式中、AMDは、絶対コモノマー分散率を表わし、そ
してBMDは完全にランダムなコモノマー分散率または
ベルヌーイ分散率(Bernoullian disp
ersity)を表わす。
【0036】絶対コモノマー分散率は、次の方法によっ
て測定される。絶対コモノマー分散率は、平均分子量当
りのコモノマーのクラスター(cluster)数
(N)と平均ポリマー鎖当りのコモノマー単位数(X)
との比と定義する。n1 が隔離されたコモノマー単位の
数を表わし、n2 がコポリマー中に存在するXの隣接コ
モノマー単位のnx クラスター……までのコモノマー単
位の隣接する対のクラスターを表わすとすればXおよび
Nは次のように定義される:
【数11】
【数12】
【0037】絶対モノマー分散率は、次の関係によって
定義される:
【数13】 従って、そのポリマー分子中に隔離されたコモノマー単
位だけが存在するならばAMDは100になるであろ
う。これとは逆に全コモノマー単位が一つのブロックに
集中されていればAMDはほぼ0になるであろう。
【0038】理想的にランダムな、またはベルヌーイ分
布(Bernoullian distributio
n)のときは、BMDは次式によって測定される:
【数14】
【0039】(式中、MCはポリマー中のコモノマーの
モル%濃度である)、従って、そのポリマーが95%の
エチレンおよび5%の1−ヘキセンから成ればBMDは
95%である。
【0040】絶対モノマー分散率はNMR法によって次
のように測定される:そのポリマーのNMRスペクトル
をとる。標準のNMRの実施によってそのピークを測定
し、テトラメチルシランに対するそれらの位置(ppm
で表わした)を特徴づける。比較的高温度の操作である
ため実際の〔検量〕(calibration)は、テ
トラメチルシランに対し2.03ppmにピークを有す
るヘキサメチルジシロキサンに対して行う。次表に示し
た本発明のポリマーの表は、テトラメチルシランに対す
るppmで示してある。
【0041】エチレン1−ヘキセンコポリマーのスペク
トルは次のアサインメント(assignment)の
ピークを有する。
【表1】 薬品の変化 炭 素 シーケンス PPM・TMS アサインメント アサインメント 41.40 αα HHHH 40.86 αα HHHE 40.18 αα EHHE 38.13 メチン EHE 35.85 メチン EHH 35.37 4B4 HHH αγ HHEH 35.00 αγ EHEH αδ+ HHEE 34.90 4B4 HHE 34.54 αδ+ EHEE 34.13 4B4 EHE 33.57 メチン HHH 30.94 γγ HEEH 30.47 γδ+ HEEE 29.98 δ+δ+ (EEE)n 29.51 3B4 EHE 29.34 3B4 EHH 29.18 3B4 HHH 27.28 βδ+ EHEE 27.09 βδ+ HHEE 24.53 ββ EHEHE 24.39 ββ EHEHH 24.25 ββ HHEHH 23.37 2B4 EHE+EHH+HHH 14.12 1B4 EHE+EHH+HHH ──────────────────────────────────
【0042】この表における略字α、β、γ、δ+、1
4 、2B4 、3B4 、4B4 およびメチンは、ポリマ
ー鎖中の炭素原子の相対的位置を特徴づけるためにNM
R技術において周知の通常の方法で使用した。ギリシャ
文字は、それぞれのメチレン炭素の1の炭素(α)、2
の炭素……4またはそれ以上の炭素(δ+)の分枝サイ
トからの距離を表わす。2B4 などの語は、側鎖におけ
る炭素原子の位置を示し、Bの下の文字は側鎖の長さを
示したものでブチルの場合は常に4であり、プレスクリ
プト(prescript)は、メチル炭素を" 1”と
してはじめた検討した炭素原子数を表わし、従ってメチ
ル炭素は1B4 である。〔メチン〕(methine)
は、分枝が付いている炭素原子が特徴で三種の型、E
E、EXおよびXXの一種のみをとりうる。
【0043】トライアド(triad)分布を測定し
た。これは多くの可能性の一つだけを示すに過ぎない
が、絶対モノマー分散率を測定するためにトライアド分
布を使用するのが現在のところ好ましい。このトライア
ド分布と類似して開発されたその他の方法としてダイア
ド(dyad)またはテトラド(terad)分布のい
ずれかも使用できるであろう。これらの他の方法は、ト
ライアド分布のように正確、計算の容易さの点からは前
者ほどの有利さはない。トライアド分布の要点は、1−
ヘキセンを例に挙げれば、Eがエチレンを表わし、そし
てXがコモノマー単位を表わすポリマー分子内における
EXE、EXX、XXXの隣接シーケンスの相対濃度を
測定することである。さらに詳細には、エリック テイ
ヒシー(Eric T. Hsieh)およびジェー
ムス C.ランドール(JamesC.Randal
l)による、マクロモレキュールス(Macromol
ecules)、1982年15、353の〔エチレン
−1−ブテンコポリマース、1.コモノマーシーケンス
分布〕に記載されている。標準のNMR法でピーク高さ
およびピーク面積を測定する方法があるが後者の測定が
好ましい。
【0044】二つまたはそれ以上のX単位の各クラスタ
ーは、二個のEXX単位に寄与するから次の関係が成立
する:
【数15】EXN=n1
【数16】 EXX=2(n2 +n3 +……+ni +……) またはこれらの式を組合せて、
【数17】 EXE+1/2 ・EXX=n1 +n2 +n3 +……+ni +……=N 同様にトライアドXXXはXXX中に一回、XXXX中
に二回、XXXXX中に三回など見出されるから、関係
【数18】 XXX=n3 +2n4 +3n5 +……(i−2)ni +…… があり、最後の三つの式を組合せると、
【数19】 EXE+EXX+XXX=n1 +2n2 +3n3 +……+i・n1 ……=X 従って、絶対モノマー分散率はこのNMR評価によって
【数20】 となる。
【0045】EXE、EXXおよびXXXの個々の濃度
は、そのピーク高さまたはピーク面積から測定される。
この例において、Hは上記の一般的記述のXにおきかえ
て1−ヘキセンを表わす。絶対モノマー分散率に対して
かように測定された値(AMD)から上式に従って相対
モノマー分散率が決められる。次の論議において示され
る相対および絶対モノマー分散率は上記のようにして測
定されたものである。
【0046】本発明のエチレン−ヘキセン−1コポリマ
ーは、100%にモル%で表した1−ヘキセンの濃度を
加えた合計である最大相対コモノマー分散率を有する。
【0047】最大相対コモノマー分散率は、下記のよう
に誘導される。 〔E〕=平均分子中のエチレン単位の測定モル濃度、 〔X〕=平均分子中の1−オレフィン単位の測定モル濃
度(コモノマー)、 (「測定」はC−13NMRによる測定)
【数21】〔X〕+〔E〕=1 であるとし、 〔XE〕(ランダム)=「フリップ−コイン」統計値 (50/50確率)により予言されたXとEの分子結合
の濃度、 〔XE〕(測定)=測定されたXとEの分子結合の濃度
とすると、 〔XE〕(ランダム)=2〔X〕〔E〕(フリップ−コ
イン統計値を用いて予言)、
【数22】
【数23】
【数24】 となる。
【0048】〔XE〕(測定)のための最大可能値は、
すべてのX単位が分離されている場合に相当し、すべて
のXの意味は、この場合においてEXEの構造的シーケ
ンスに見出される。
【数25】
【0049】次の実施例は、その範囲を限定することな
く本発明をさらに説明するために示す。
【0050】例 1 エチレン/1−オレフィンコポリマー 各実験において使用した触媒は、米国特許第3,88
7,494号の開示されている一般的方法を用い、硫酸
チタニルおよび硝酸第二クロムを水性硫酸溶液に添加
し、その混合物を水性珪酸ナトリウムで処理し、約8〜
9重量%の固形分を含有するターゲルヒドロゲル(te
rgel hydrogel)を製造した。得られたヒ
ドロゲルは、文献に記載のようにエージングし、そして
洗浄した。米国特許第4,081,407号に記載のよ
うに1−ヘキサノールによる共沸蒸溜によってそのヒド
ロゲルから水を除去した。乾燥した組成物は、例えば8
70℃で5時間または特定の温度のような高められた温
度において酸素含有雰囲気における流動床中で活性化
(か焼)し、エチレン(共)重合用の触媒を形成した。
かようなターゲル触媒は、典型的に、酸化クロムとして
存在する1重量%のクロム・TiO2 として存在する
2.5重量%のTi、そして残余が大きい細孔のシリカ
を含有し(すべてか焼した触媒の重量に基づく)、そし
て約2.3cc/gの細孔容積を有する。大きい細孔
(large pore)のシリカとは、窒素吸収法で
測定して1.7cc/g以上の細孔容積を有するものの
意味である。
【0051】重合は、350RPMで回転するプロペラ
攪拌機を備えたジャケット付2リットルステンレス鋼オ
ートクレーブ中において特定の反応温度、エチレン圧
力、使用する場合は水素圧力および1−ブテン濃度を使
用して行った。エチレンが消費されるに伴い、加圧タン
クから目盛の付いたロータメーターを通り反応器にエチ
レンが自動的に供給される。この反応器中のコモノマー
の濃度は、反応器内容物のサンプルをガスクロマトグラ
フィーによって分析して相対的に一定に維持し、そして
必要ならば追加のコモノマーを供給する。
【0052】実験開始の間、反応器を予熱している間
に、エチレンガスを所望の圧力にする前に少量の秤量し
た触媒(通常0.02〜0.04g)を反応器に装填し
た。水素を使用するときは、エチレン流を一時的に所望
圧力より低く抑える。次いで水素を特定の圧力において
装填し、そしてその系をエチレンで最終の所望圧力にま
で加圧する。1−ブテン(またはその他のコモノマー)
を次いでポンプで送り、反応器のサンプルをガスクロマ
トグラフィー分析によって測定した実際の濃度によって
反応器内を所望の濃度にする。数分の誘導期間の後に、
ロータメーターを流れるエチレン流によって確められる
ようにエチレンの重合が開始される。重合熱は、オート
クレーブのジャケットに冷却用液体を所望反応温度に維
持するに十分な速度で流すことにより除去する。重合
は、反応器内のポリマー含量が所望の水準に達したとき
まで行う。通常エチレンおよびコモノマーの消費量から
計算して触媒g当り4,000gのポリマーである。こ
の時点で、気体の反応器内容物を放出し、加熱を停止
し、そして反応を停止させる。均一な粒状ポリマーをオ
ートクレーブを開いて取出す。
【0053】使用した反応条件および得られた結果を表
2、表3および表4に示す。ポリマー収量は、触媒g当
りのポリマーのg数(g/g)および時間当り、触媒g
当りの平均ポリマーg数(平均g/g/時間)で示し
た。
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【0054】表2、表3、表4および表5の結果は、反
応器の温度を約81〜106℃、反応器圧力〔全圧、エ
チレン+水素(使用する場合は)〕を約150〜400
psig、そしてコモノマーの濃度を気体供給物中にお
いて約0.1〜6モル%に操作することによって、例え
ば約0.6〜7のような広範囲のメルトインデックスお
よび約0.915〜0.955の範囲の密度を有するコ
ポリマーを明示している。使用した水素は0〜150p
siと変化した。
【0055】表2のデータは、水素の存在はコポリマー
のメルトインデックスを増加させ、時間当り触媒g当り
のポリマーのg数に反映される反応速度(触媒活性)を
増加させるが、コポリマー構造中への1−ブテンの組込
みを減少させることを示している。この結果はまた、触
媒活性化温度を増加させると触媒活性ならびにポリマー
のメルトインデックスを増加させ、そして一般に1−ブ
テンの組込みを向上させることを示している。
【0056】例 2 共重合に及ぼす触媒の種類の影響 か焼した(活性化した)触媒重量に基づいて各々が1重
量%のcr(酸化クロムとして存在する)を含有する一
連の触媒を下記のように製造した。
【0057】触媒A、前記の例1によって製造し、例1
に示したように5時間活性化して製造した発明のターゲ
ル触媒。
【0058】触媒B、対照、米国特許第3,900,4
57号に開示されているようにして製造した大きい細孔
のシリカである。この触媒にはチタンは存在しない。
【0059】触媒C、対照、触媒Bと同じ、但し、か焼
した触媒の重量に基づいてTiO2として約2.5重量
%になるに十分なチタンイソプロポキサイドの炭化水素
溶液で含浸した。
【0060】触媒D、対照、商業的に入手できる微小球
の中間密度のシリカ〔デービソン(Davison)9
52MSIDシリカ、細孔容積1.6cc/g〕を用い
流動化触媒上にチタンイソプロポキサイドを蒸発させる
ことによってチタン化したもので、か焼した触媒重量に
基づいてTiO2 として存在するチタンを約2.5重量
%含有する。
【0061】各触媒を前記に詳述したような方法でエチ
レンおよび1−ヘキセンの気相重合において使用した。
触媒Aは、前記のようにエチレンおよび1−ブテンの気
相重合においても使用した。
【0062】使用条件および得られた結果を表6および
表7に示す。コポリマー中の1−ブテンおよび1−ヘキ
センの濃度、(モル%1−ブテンまたは1−ヘキセン)
およびそのポリマー中に組込まれた隔離されたC4 分枝
の%を当業界において公知のように13C核磁気共鳴から
測定した。{例えば、E.T.ヒシー(Hsieh)お
よびJ.C.ランドール(Randall)の〔エチレ
ン−1−ブテンコポリマーズ、I.コモノマーシーケン
ス分布〕、マクロモレキュルス、15、(2)353、
1982を参照されたい}。
【表7】
【表8】 表 7 870℃において活性化したターゲル触媒 によるエチレン/1−ブテンの気相共重合 実験番号 29(1) 30(1) 圧力、psig H2 /全 100/250 50/200 密度 0.9238 0.9265 メルトインデックス 5.2 6.5分子量 重量平均 67,700 67,500 数平均 11,000 10,200 HI 6.1 6.6 反応温度、℃ 84 85 モル%1−ブテン 3.84 3.63コポリマー中における ベルヌーイ分布 96.16 96.37 絶対1−ブテン分散率 88.26 92.27 相対1−ブテン分散率 91.79 95.75(1) 表2参照
【0063】表6を検討すると、本発明の実験1、2で
使用した触媒A(ターゲル触媒)は望ましい性質の最良
のバランスを与えている。すなわち、許容できるポリマ
ー収量、ポリマーのメルトインデックスおよび相対的に
低いポリマー密度の組合せであることは、1−ヘキセン
が効果的にそのポリマー構造中に組込まれていることを
示している。対照触媒B(大きい細孔のシリカ基剤、チ
タン無し)は工程において低い活性であり、得られたコ
ポリマーは本発明の実験と比較するとメルトインデック
スが低い。チタン添加した大きい細孔のシリカ基剤の触
媒Cは、対照触媒Bよりも低い重合活性を示している。
しかし、メルトインデックスの高いポリマーが形成され
ている。チタン添加したMSIDシリカ基剤対照触媒D
は、許容できる重合活性を有するが、得られたポリマー
は発明実験と比較するとメルトインデックスが低く、密
度が高い。この触媒は、ターゲル触媒Aほどポリマー構
造中に1−ブテンを組込まない。すべての触媒は、C4
分枝の分散率は、ほぼ同じように効果的、例えば100
%より高い値を示した。
【0064】表7のデータは、1−ブテンコモノマーか
らのC2 分枝の分散率はC4 分枝で得られた結果ほど良
好ではない。例えばC4 分枝では100%を超えるのに
2分枝では約92〜96%であった。
【0065】例3 前記のようなターゲル触媒を使用して一連のエチレン/
1−ヘキセンコポリマーおよびエチレン/4−メチル−
1−ペンテンコポリマーを製造した。密度およびそのコ
ポリマー構造中に存在する分枝率〔ブランチング分散率
(branching dispersity)〕を、
各コポリマーについて測定した。ベルヌーイの統計的方
法に基づいてランダムの分枝の計算融離率(Caluc
ulated isolated percent)も
表示した。
【0066】エチレン/1−ヘキセンコポリマーで得ら
れた結果を表8に示す。エチレン/4−メチル−1−ペ
ンテンで得られた結果を表9に示す。表10において幾
つかの商業的および実験的のエチレン/1−オレフイン
コポリマーのブランチング分散率を比較のために提示し
た。
【表9】 表 8 気相エチレン/1−ヘキセンコポリマーのブランチング分散率 コポリマー中の コモノマー分散率(a) ポリマー ポリマー 1−C6 12の ──────────M.I. 密度 モル% 絶対% ベルヌーイ% 相対% 0.6 0.9292 2.56 99.3 97.4 102.0 1.8 0.9288 2.71 97.5 97.3 100.2 1.2 0.9239 3.73 98.3 96.3 102.1 3.0 0.9228 3.95 96.6 96.0 100.6 2.2 0.9198 4.72 95.5 95.3 100.2 ──────────────────────────────────(a) 絶対%をベルヌーイ%で割り、そして100倍した。
【表10】 表 9 気相エチレン/4−メチル−1−ペンテンコポリマーのブランチング分散率 ポリマー中における コモノマー分散率 ポリマー ポリマー 4−ME−1−ペン ───────── M.I. 密度 テンの濃度モル% 絶対% ベルヌーイ% 相対% 1.3 0.9312 1.76 93.6 98.2 95.3 1.7 0.9260 2.41 95.5 97.6 97.8 1.3 0.9238 2.82 93.3 97.2 96.0 3.2 0.9216 3.66 92.4 96.2 96.0 ────────────────────────────────────
【表11】
【0067】例4 エチレン/1−オレフイン共重合に及ぼすコモノマーの
種類の影響 気相共重合におけるターゲル触媒を使用し、反応器にお
ける温度81〜85℃の範囲内、エチレン圧力150〜
200psigの範囲内、そして約25〜50psiの
水素の存在において前記のように一連のエチレン/1−
オレフインコポリマーを製造した。使用したコモノマ
ー、ほぼ同じ密度を有するコポリマーを得るための各々
の相対量を表11に示す。
【表12】 表 11 81〜85℃、150〜200psi C2 4 ,H2 添加におけるターゲル触媒を使用した気相共重合 α−オレフイン コポリマー αオレフインのモル% 実験番号 コモノマー 密 度 コポリマー中 反応器気相中 30 1−ブテン 0.9238 3.8 5.5 40 1−ヘキセン 0.9239 3.7 2.4 67 4−ME−1 −ペンテン 0.9238 2.9 2.7 68 1−オクテン 0.9240 (3.6)* 0.6 *密度に基づいて評価
【0068】表11のデータから、ほぼ同じ密度0.9
24g/ccのコポリマーを製造するので、反応器中に
おける1−オレフインコモノマーの濃度は、1−ブテン
では約5.5モル%であり、1−オクテンでは約0.6
モル%と有意に減少していることが分かる。分枝してい
る1−オレフインである4−メチル−1−ペンテンは、
1−ヘキセンの2.4モル%に対して2.7モル%と供
給物中の濃度が若干高いことが必要である。しかし、ほ
ぼ同じ密度のコポリマー構造中に実際に組込まれる量
は、分枝1−オレフインでは有意に低い。
【0069】当業界の熟練者であれば本発明の精神およ
び範囲から逸脱することなく本発明の合理的の変更態様
も明らかになるであろう。
フロントページの続き (72)発明者 ジエームス カールトン ランドール アメリカ合衆国オクラホマ州バートルスビ ル,ハンプデン スクウエアー 1307

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.915〜0.935g/ccの範囲
    内の密度を有するエチレン−モノオレフィンコポリマー
    を生成させるような重合ゾーンにおける気相重合条件下
    で、エチレンおよび1−ブテン、1−ヘキセン、1−オ
    クテンまたは4−メチル−1−ペンテンである他のモノ
    オレフィンを含有する気体混合物を、シリカおよびチタ
    ニアを共沈させてあるシリカ/チタニア/酸化クロム触
    媒と接触させることから成るエチレン−モノオレフィン
    コポリマーの製造方法であって、 1−ブテンを使用する場合、1−ブテンを、前記の重合
    ゾーンにおける気相中の全オレフィンを100モル%と
    して、次式 【数1】 (式中、CGBはその気相中の1−ブテンのモル%濃度
    であり、CPBは、そのコポリマー中の1−ブテンの濃
    度であり、そして、K4は0.6〜1.2の範囲内の係
    数である)によって定義される気相中のモル%濃度にお
    いて使用し;1−ヘキセンを使用する場合、1−ヘキセ
    ンを、前記の重合ゾーンにおける気相中の全オレフィン
    を100モル%として、次式 【数2】 (式中、CGHはその気相中の1−ヘキセンのモル%濃
    度であり、CPHは、そのコポリマー中の1−ヘキセン
    の濃度であり、そして、K6は1.4〜2.5の範囲内
    の係数である)によって定義される気相中のモル%濃度
    において使用し;1−オクテンを使用する場合、1−オ
    クテンを、その重合ゾーンにおける気相中の全オレフィ
    ンを100%として、次式 【数3】 (式中、CGOはその気相中の1−オクテンのモル%濃
    度であり、CPOは、そのコポリマー中の1−オクテン
    の濃度であり、そして、K8は4〜7の範囲内の係数で
    ある)によって定義される気相中のモル%濃度において
    使用し;4−メチル−1−ペンテンを使用する場合、4
    −メチル−1−ペンテンを、その重合ゾーンにおける気
    相中の全オレフィンを100%として、次式 【数4】 (式中、CGFはその気相中の4−メチル−1−ペンテ
    ンのモル%濃度であり、CPFは、そのコポリマー中の
    4−メチル−1−ペンテンの濃度であり、そして、K5
    1は1〜1.4の係数である)によって定義される気相
    中のモル%濃度で使用するが、但し、K4またはK6、
    またはK8またはK51の範囲の値が高い程、形成され
    るコポリマーの密度は低くなり、これと反対に、それら
    K4、K6、K8またはK51の値が低い程、形成され
    るコポリマーの密度は高くなるものとすることを特徴と
    するエチレン−モノオレフィンコポリマーの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記の重合工程を、約50〜約1000
    psigの圧力および120℃未満の温度において行な
    う請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 その重合温度が、70〜95℃の範囲内
    である請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 その重合を、その重合ゾーンにおける気
    相中における遊離水素の存在において行なう請求項1〜
    3の任意の1項に記載の方法。
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