JPH06803B2 - 着色ポリマ−粒子の製造方法 - Google Patents

着色ポリマ−粒子の製造方法

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JPH06803B2
JPH06803B2 JP60201689A JP20168985A JPH06803B2 JP H06803 B2 JPH06803 B2 JP H06803B2 JP 60201689 A JP60201689 A JP 60201689A JP 20168985 A JP20168985 A JP 20168985A JP H06803 B2 JPH06803 B2 JP H06803B2
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    • B01J13/00Colloid chemistry, e.g. the production of colloidal materials or their solutions, not otherwise provided for; Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/02Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/06Making microcapsules or microballoons by phase separation
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真等における静電像現像用のトナーを
はじめとする多くの分野において利用される、表面がポ
リマーで覆われたカプセルタイプの着色ポリマー粒子の
製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、例えば、電子写真等において静電像の現像に用い
られる着色ポリマー粒子の製造方法として提唱されたあ
るいは行なわれてきた代表的な方法としては、着色剤を
粘着性樹脂および用途に応じて必要とされる種々の添加
剤と共にニーダー等で溶融混練し、冷却後ジョークラッ
シャーなどで粗粉砕し、さらにジェットミル等で微粉砕
する方法がある。
しかし、この方法によって得られる着色ポリマー粒子
は、粒径分布が広いために分級を必要とし、しかもその
形態が不定形であるので必要に応じて球形化処理を行う
ことを要し、多数の工程を必要とする。
また、この方法では、着色剤および添加剤を粘着樹脂中
に均一に分散させることは極めて困難であり、このよう
な着色剤等の分散状態の不均一から生ずる問題点とし
て、光学特性のむらおよび電気的特性のむらが挙げられ
る。
これらの粉砕法によって製造された着色ポリマー粒子に
対して、例えば特開昭54-84730号公報、特開昭54-84731
号公報、特開昭57-83756号公報、特開昭57-81217号公
報、特開昭58-7646号公報および特開昭58-80650号公報
に記載されているように、懸濁重合法により着色ポリマ
ー粒子を製造する方法が提案されている。これらはビニ
ル系モノマー、重合開始剤、着色剤等の混合物を水中に
懸濁して重合し、直接着色ポリマー粒子を製造するもの
である。これらの懸濁重合法においては、着色剤を粒子
内部に含む球形の着色ポリマー粒子を得ることができる
が、一般に粒径分布が非常に広いという欠点がある。
トナーにおいてその粒径分布が広いと、得られる画像の
解像度が大幅に低下するのみならず、画像の階調性が低
いなどの問題が生じる。
一般に、トナーに使用される着色ポリマー粒子の粒径範
囲である1〜数十μmの範囲において、均一な粒径の着
色ポリマー粒子を製造するには、特公昭57-24369号公報
において、均一な粒系のシード粒子を用いて膨潤重合を
行なう方法が開示されている。この方法においては、ポ
リマーが非架橋な状態では着色剤をポリマー粒子内に内
包することができず、着色剤をポリマー粒子中に内包す
るためには、ポリマー粒子を高度に架橋させてポーラス
な状態の粒子とする必要がある。しかし、ポリマー粒子
をこのようにしてポーラスな状態の粒子とすると、ポリ
マーの融点が高くなるためにトナーとして要求される性
能の中でも重要な熱定着性を満足させることが困難であ
るという問題がある。
また、特開昭58-106554号公報あるいは特開昭60-3647号
公報においては、ポリマー粒子の表面に着色剤とポリマ
ー溶液の混合物を流動層で均一にコーティングする方法
が提案されている。しかし、この方法においては、粒子
同士の融着がない状態でコーティングを行うには高度の
技術が必要であり、その生産性は低いものと考えられ
る。
また、特願昭60-29293号明細書において、均一粒径のポ
リマー粒子の表面に着色剤を付着させ、さらにその表面
を多数の小粒径ポリマー粒子の集合体より構成されたカ
プセル層で被覆したカプセル粒子が開示されている。し
かし、このカプセル粒子は、これを例えばトナーとして
用いた場合、耐久性の点でやや不十分である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、従来の粉砕法、懸濁重合法などによる着色ポ
リマー粒子の製造方法における問題点、 (a)粒子における着色剤などの分散状態が均一でない
こと、 (b)粒子の形態が不均一であること、 (c)粒子の粒径分布が広いこと、 などを解消し、機械的強度が大きくて砕けにくく、しか
も均一粒径を有する着色ポリマー粒子を高い生産性で容
易に製造することができる製造方法を提供することを目
的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点は、水系媒体中において、コア粒子の表面に
着色剤を付着させてなる着色粒子の存在下でビニル系モ
ノマーを油溶性重合開始剤を用いて重合し、前記着色粒
子の表面にシェル層を形成することを特徴とする着色ポ
リマー粒子の製造方法によって解決される。
すなわち、本発明においては、コア粒子の表面に着色剤
を付着させて形成した着色粒子を水系媒体に分散させ、
この分散体においてビニル系モノマーを油溶性重合開始
剤の存在下で重合することにより、前記着色粒子の表面
にポリマーよりなるシェル層を形成し、カプセルタイプ
の着色ポリマー粒子を製造する点に特徴を有する。
この方法によって得られる着色ポリマー粒子は、第1図
において模式的に示すように、コア粒子1の表面に着色
剤の層2およびほぼ均一な厚さを有するシェル層3が順
に積層された3層構造をなす真球状の粒子である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるコア粒子としては、通常、平均粒径0.5
〜100μm、好ましくは1〜50μmのポリマー粒子が用
いられる。コア粒子の製造に用いることのできる好まし
いビニル系モノマーとしては、スチレン、α−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、ハロゲン化スチレン、ジ
ビニルベンゼン等の芳香族ビニル単量体、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、アクリロニ
トリルなどの不飽和ニトリル、メチルアクリレート、メ
チルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタ
クリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキ
シルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリル
メタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、
エチレングリコールジメタクリレートなどのエチレン性
不飽和カルボン酸アルキルエステルなどを例示すること
ができる。また、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジ
オレフィン、アクリルアミド、メタクリルアミド、グリ
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、N−
メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリル
アミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート、ジアリルフタレート、ア
リルアクリレート、アリルメタクリレートなどを目的に
応じて使用することもできる。
前記コア粒子は、上述のようなビニル系モノマーを、通
常用いられる懸濁重合あるいは乳化重合によって重合す
ることにより容易に製造することができる。また、特公
昭57-24369号公報に開示されている膨潤重合法あるいは
ジャーナル オブ ポリマーサイエンス ポリマー レ
ター エディション(J.Polym.Sci.,Polymer Letter
Ed.)21 937(1983)において記載された重合法を採用す
ることもでき、この方法によれば粒径の均一な着色ポリ
マー粒子を得ることが可能となり、その点で有利であ
る。
本発明における着色剤としては、着色ポリマー粒子の使
用目的、用途などによって種々の物質を選択することが
でき、一般に着色剤として用いられる顔料、染料をはじ
めとし、着色剤としての機能の他に磁性などの特性を有
するものを用いることができる。着色剤の具体例として
は、カーボンブラック、マグネタイト、ヘマタイト、ニ
グロシン、活性炭、酸化チタン、ベンガラ、キナクドリ
ンなどを挙げることができる。
前記着色剤の粒径は、コア粒子の粒径の1/5以下、特
に1/10以下であることが好ましい。着色剤の粒径がコ
ア粒子の粒径の1/5より大きいと、着色剤とコア粒子
との付着力が十分でなく、シェル層を形成するためのビ
ニル系モノマーの重合時あるいは着色ポリマー粒子の使
用時などに粒子が砕けやすくなる。問題を生じるまた、
着色剤の層の厚さは、着色ポリマー粒子の用途などによ
って異なるが、通常0.01〜0.5μm程度とされる。
コア粒子の表面に着色剤を付着させて着色粒子を製造す
る方法は特に制限されるものではないが、以下に述べる
機械的混合法を好ましく用いることができる。
この機械的混合法においては、コア粒子と、このポリマ
ー粒子の平均粒径の1/5以下の平均粒径を有する着色
剤とを、空気中、窒素雰囲気中などの乾式化において、
系全体の温度を前記コア粒子を構成するポリマーのガラ
ス転移点より低く保持しながら機械的に摩擦・混合する
ことによって着色剤をコア粒子の表面に付着させ、着色
粒子を形成する。ここにおいて、コア粒子と着色剤との
比率は、組み合わせるコア粒子と着色剤の大きさ、ある
いは着色ポリマー粒子において必要とされる特性により
異なるが、通常コア粒子100重量部に対し着色剤を1〜3
0重量部用いることが好ましい。
以上の機械的混合法においては、コア粒子を構成するポ
リマーのガラス転移点が40℃以上であることが好まし
い。ポリマーのガラス転移点が40℃に満たない場合は、
コア粒子と着色剤との機械的な摩擦混合が円滑に行なわ
れにくく、またかりに混合を行なったとしても、コア粒
子が潰れて相互に融着し、いわゆるブロッキングを生ず
ることとなり、好ましくない。
また、前記着色粒子は、コア粒子と着色剤をスラリー状
態で混合する湿式方法によっても得ることができる。こ
の湿式方法は、コア粒子の粒径が2μm以下の微小な場
合において着色剤を付着させるのに適する。この場合、
コア粒子あるいは着色剤の表面をシランカツプリング剤
またはチタンカップリング剤、界面活性剤、有機アミン
化合物等で表面処理すると、付着効率が向上するので好
ましい。
なお、本発明においては、着色ポリマー粒子の用途に応
じて、着色剤とともに各種の添加剤を用いることも可能
である。例えば、着色ポリマー粒子を電子写真等におけ
る静電像現像用のトナーとして用いる場合には、着色剤
とともにニグロシン、含クロム染料などの荷電調整剤を
添加することができる。
このようにして得られた着色粒子は、以下に詳述する重
合工程に供され、本発明の着色ポリマー粒子が形成され
る。
まず、着色粒子を、その着色粒子100重量部に対し100〜
4,000重量部、好ましくは300〜3,000重量部の水に加
え、分散安定剤の存在下において系を撹拌することによ
って分散体を調製する。
上記分散安定剤としてはポリビニルアルコール、メチル
セルロースなどの保護コロイド、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどの
界面活性剤、ポリアクリル酸ナトリウムなどの分散剤な
どを挙げることができる。
ついで、上述の分散体にビニル系モノマー10〜1,000重
量部、好ましくは30〜300重量部を加え、油溶性重合開
始剤の存在下において系の温度を通常50〜90℃に上昇さ
せ、重合を行なう。
上記ビニル系モノマーは、前述のコア粒子を構成するポ
リマーの重合に用いられるモノマーのなかから選択する
ことができる。
なお、着色ポリマー粒子を電子写真等における静電像現
像用のトナーとして用いる場合には、シェル層を構成す
るポリマーは、そのガラス転移温度が40〜110℃、特に5
0〜90℃とするのが好ましい。
本発明の重合において用いられる油溶性重合開始剤は、
ビニル系モノマーに溶解し、かつ、水に対する溶解度が
0.5重量%以下、好ましくは0.1重量%以下のものであれ
ば特に制限されない。
油溶性重合開始剤の具体例としては、ラウロイルペルオ
キシド、ベンゾイルペルオキシド、ジ−ter−ブチル
ペルオキシド、ter−ブチルペルオキシ−2−ヘキサ
ノエートなどを挙げることができる。これらの油溶性重
合開始剤は、前記ビニル系モノマーに溶解して添加して
もよいし、単独で分散体に添加してもよい。
油溶性重合開始剤の使用量は特に限定されないが、ビニ
ル系モノマー100重量部に対して0.5〜20重量部、好まし
くは1〜10重量部である。
なお、重合によって得られる着色ポリマー粒子の粒径の
均一性を高くするためには、ビニル系モノマーの重合が
着色粒子の表面において優先的に行われ、着色粒子と無
関係に生ずる新たなポリマー粒子の発生を抑制すること
が必要である。そのための効果的な方法としては、ビニ
ル系モノマーの着色粒子への吸着ないしは吸収を促進す
るために、ビニル系モノマーをその粒径が5μm以下、
好ましくは2μm以下となるように水中に微分散した状
態で用いるとよい。このように、ビニル系モノマーを微
分散させるためには、少量の界面活性剤の存在下におい
て、ホモミキサー、超音波ホモジナイザー、高圧ピスト
ンホモジナイザーなど通常の微分散手段を用いることが
できる。また、新ポリマー粒子の発生を抑制するため
に、反応系に塩化第二鉄、重クロム酸カリウム、亜硫酸
ナトリウム等の水溶性重合禁止剤を添加してもよい。
なお、コア粒子のビニル系モノマーに対する吸収能力が
高すぎる場合は、ビニル系モノマーの大部分がコア粒子
に吸収され、この状態で重合を行うと着色剤がポリマー
で確実に覆われずに表面に露出した状態となる。このよ
うな着色ポリマー粒子はその用途、例えば静電像現像用
のトナーに用いるときには好ましくない。これを防ぐた
めには、以下の方法(a),(b)を用いることができ
る。
(a)コア粒子を構成するポリマーの溶剤不溶解分含量
を95重量%以上とする。
ここにおいて、ポリマーの溶剤不溶解分含量とは、ポリ
マー1gを小片状に切り、これを該ポリマーの良溶媒10
0gに浸し、20℃で24時間放置したときに溶剤に溶解し
ないで残存する固形分のポリマー全量に対する重量割合
をいう。上記良溶媒としては、ポリマーによって異なる
が、例えば、トルエン、メチルエチルケトン、キシレ
ン、シクロヘキサン、アセトン、クロロホルムあるいは
これらの混合物などを用いることができる。
コア粒子を構成するポリマーの溶剤不溶解分含量を大き
くするためには、例えば、これを重合するために用いら
れるビニル系モノマーの一部に多官能性ビニルモノマー
を使用してポリマーを架橋構造とする方法がある。
(b)コア粒子を構成するポリマーの重合に用いられる
モノマーの一部にニトリル基を有するモノマーを20重量
%以上含有させる。この方法によれば、コア粒子を構成
するポリマーを架橋構造とすることなく、ビニル系モノ
マーの吸収能力を低下させることができる。
上記ニトリル基を有するモノマーとしては、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリルなどを挙げることができ
る。
上記(a)および(b)の方法は、それぞれ単独でまた
は両者を組合わせて用いることができる。
なお、本発明によって得られる着色ポリマー粒子を静電
像現像用のトナーとして用いる場合には、コア粒子とし
て、架橋による定着性への悪影響がない点でニトリル基
を有するモノマーと他のビニル系モノマーとを共重合し
たポリマーを用いたものが好ましい。
また、本発明の重合においては、公知の界面活性剤、懸
濁保護剤、分散剤などを使用することができ、特に懸濁
保護剤の存在下で重合することが好ましい。
上記懸濁保護剤としては、ポリビニルアルコール、メチ
ルセルロース、ポリビニルピロリドンなどの有機系のも
の、マグネシウム,バリウムあるいはカルシウムのリン
酸塩、炭酸カルシウム、亜鉛華、酸化アルミニウム、水
酸化アルミニウムなどの無機系のものなどを挙げること
ができる。
界面活性剤を併用すると、分散体の分散安定性が良くな
る。界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤が好ま
しく、またアニオン系界面活性剤を用いる場合は、臨界
ミセル濃度以下にしなければならない。
本発明の重合においては、ビニル系モノマーに着色ポリ
マー粒子の用途などに応じて添加剤を含有させることが
できる。例えば、着色ポリマー粒子を静電像現像用のト
ナーとして用いる場合には、ビニル系モノマーにニグロ
シン、含クロム染料などの荷電調整剤などを添加するこ
とができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明する
が、本発明がこれらに限定されるもではない。以下の記
載において、「部」は重量部を表わす。
実施例1 特公昭57-24369号公報において開示された方法によっ
て、単量体組成比がスチレン/アクリロニトリル/ブチ
ルアクリレート=53/30/17、ガラス転移温度が70℃の
ポリマー粒子を製造した。この粒子は、平均粒径5μ
m、粒径の標準偏差が平均粒径の4%ときわめて粒径の
揃つた粒子であった。
次に、この粒子を乾燥して得られた粒子粉末90部をコア
粒子として用い、これにカーボンブラック「カラーブラ
ック#40」(三菱化成(株)製10部をヘンシエルミキサ
ーによって15分撹拌したところ、コア粒子の表面にカー
ボンブラックが約0.1μm程度の厚さで均一に付着した
着色粒子が得られた。なお、カーボンブラックのほとん
どがコア粒子の表面に完全に付着し、コア粒子に付着し
ないで残存するカーボンブラックのブロックはみられな
かった。この着色粒子の電気抵抗は4×10Ω・cmと低
いものであった。
このようにして得られた着色粒子100部を、ポリビニル
アルコール3部を溶解した水700部に撹拌しながら加え
て均一に分散し、着色粒子の分散体を得た。
次に、モノマーとしてスチレン83部およびブチルアクリ
レート17部(ガラス転移温度60℃)、ならびに重合開始
剤としてter−ブチルペルオキシ−2−ヘキサノエー
ト「パーブチルO」(日本油脂(株)製)4部を混合
し、この混合物を超音波分散機によってラウリル硫酸ナ
トリウム1部を溶解した水200部に微分散してモノマー
分散体を得た。このとき、モノマー液滴の粒径は2μm
以下の大きさであった。このモノマー分散体を上述した
着色粒子の分散体に加えて撹拌した。30分間の撹拌後、
光学顕微鏡で観察したところ、モノマーはほとんどすべ
て着色粒子の表面に析出しており、単独のモノマー液滴
は存在しなかった。
このようにして得られた分散体に、不要の新粒子の発生
を防止するために塩化第二鉄の1%水溶液50部を加え、
80℃に昇温して6時間重合を行なったところ、重合収率
95%で着色ポリマー粒子を得た。この着色ポリマー粒子
は、平均粒径6.2μm、粒径の標準偏差5%の均一粒径
のものであった。
この着色ポリマー粒子を乾燥して得られた粒子粉末の電
気抵抗値を測定したところ、4.2×1015Ω・cmと高抵抗
のものであった。
また、この粒子粉体をヘンシエルミキサーで15分間高速
撹拌した後に光学顕微鏡で観察したところ、砕けた粒子
は見い出されず、機械的に十分強固な粒子であることが
分った。
さらに、この粒子粉体100部に、荷電調整剤としての含
クロム染料「ボントロンS−34」(オリエント化学
(株)製)1部をメタノール200部に溶かした溶液を加
えて十分にまぶし、乾燥したところ、帯電量−12μc/
gの負帯電性トナーが得られた。このトナーを用い、複
写機「FD−4045」(リコー(株)製)で複写テストし
たところ、複写画像においては、10本/mmの解像度が得
られ、階調も良好であった。
実施例2 実施例1において述べたと同様な着色粒子の分散体803
部に、スチレン83部、ブチルアクリレート17部、ter
−ブチルペルオキシ−2−ヘキサノエート4部および水
200部を微分散せずに加え、着色粒子にモノマーを吸収
あるいは付着させるために20℃で60分間撹拌した後
に、塩化第二鉄の1%水溶液50部を加えて80℃で6時間
の重合を行なったところ、重合収率97%で着色ポリマー
粒子を得た。
この着色ポリマー粒子は、粒径が6.3μm、標準偏差が1
0%であり、実施例1において得られた着色ポリマー粒
子よりはやや粒径分布が広いが、ほぼ均一粒径のもので
あった。
比較例1 実施例2における油溶性重合開始剤ter−ブチルペル
オキシ−2−ヘキサノエート4部の代わりに水溶性重合
開始剤である過硫酸カリウム2部を用い、塩化第二鉄溶
液の添加を行なわないほかは、実施例2と同様にして重
合を行ったところ、重合収率96%で着色ポリマー粒子を
得た。
この着色ポリマー粒子は、粒径が6.0μm、標準偏差が
8%の均一粒径のものであるが、粒子表面は多数の0.1
〜0.3μmの小粒径ポリマー粒子で覆われていた。
この着色ポリマー粒子を乾燥して得られた粒子粉体の電
気抵抗値を測定したところ1×1015Ω・cmであった。
また、この粒子粉体をヘンシエルミキサーで15分間高速
撹拌した後に光学顕微鏡で観察したところ、表面の小粒
子の一部がはずれ、内部のカーボンブラックおよびコア
粒子が露出した。
さらに、この粒子粉体を用い、実施例1において述べた
と同様にしてトナーを調製し、さらに複写テストを行っ
たところ、初期の複写性能は良好であったが、連続複写
3,000枚程度の時点から帯電性能が低下し、画像濃度の
低い複写画像が得られた。
実施例3〜10 第1表に示す条件のコア粒子を用いたほかは実施例2と
同様にして実施例につき8種の着色ポリマー粒子を得
た。
得られた各実施例の着色ポリマー粒子の平均粒径、粒径
の標準偏差および電気抵抗値を同じく第1表に示す。
第1表の結果から明らかなように、実施例3〜10におい
て得られた着色ポリマー粒子は、いずれも標準偏差が1
0%より小さく、単分散性の高いものであった。また、
実施例3,4,5および7において得られた着色ポリマ
ー粒子は、その電気抵抗値が実施例6,8,9および10
において得られた着色ポリマー粒子の電気抵抗値に比較
して小さかった。これは、実施例3,4,5および7に
おいて得られた着色ポリマー粒子は、コア粒子が重合時
にモノマーをよく吸収して膨潤した状態で重合が行わ
れ、このために着色ポリマー粒子においてカーボンブラ
ックが表面または表面近くに存在したためと考えられ
る。
実施例3,4,5および7において得られた着色ポリマ
ー粒子は、電気抵抗が小さいためトナーとして使用する
にはあまり適していないが、着色された液晶セル用スペ
ーサーとして好適に使用することができた。
実施例6,8,9および10において得られた着色ポリマ
ー粒子については、これを用いて実施例1と同様にして
トナーを調製したところ、いずれも複写回数8,000枚の
連続複写テストに合格するトナーであった。
実施例11 過硫酸カリウムを重合開始剤として用い、ソープフリー
重合によってモノマー組成比がスチレン/2−エチルヘ
キシルアクリレート/アクリロニトリル/メタクリル酸
=15/50/30/5、平均粒径0.72μm、粒径の標準偏差
3%、ガラス転移温度2℃の粒径分布の非常に狭いコア
粒子用のポリマー粒子を得た。
次に、親水性のカーボンブラック「カラーブラックMA
−100」(三菱化成(株)製)5部を50mlのエタノール
に分散させ、これを撹拌しながらシランカップリング剤
(エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン、
日本ユニカー(株)製)1部を滴下し、カーボンブラッ
クの表面処理を行なった。
これに、先のコア粒子100部を含む分散体1000部を加
え、ホモミキサーによって回転数5000rpmで15分間撹
拌を行ない、コア粒子の表面にカーボンブラックが均一
に付着した着色粒子の分散体を得た。
この分散体に分散安定剤として10%のポリビニルアルコ
ール水溶液10部、ポリオキシメチレンノニルフェニルエ
ーテル1部および水100部を加え、さらにモノマーとし
てスチレン90部、n−ブチルメタクリレート10部、なら
びに重合開始剤として3,5,5−トリメチルヘキサノ
イルペルオキシド「パーロイル355」(日本油脂(株)
製)2部の混合物を加えて30℃で1時間撹拌した。その
後、70℃で6時間重合を行ない、収率93%で黒色の着色
ポリマー粒子を得た。
この着色ポリマー粒子は、平均粒径が0.90μm、粒径の
標準偏差が7%の単分散性の高いものであった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、表面が均一なポリマー層(シェル層)
で覆われたカプセルタイプの構成を有し、機械的強度が
大きくて砕けにくく、しかも均一な粒径を有する着色ポ
リマー粒子を高い生産性で容易に製造することができる
製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、コア粒子として均一な粒径のポ
リマー粒子を使用することにより、単分散性の高い着色
ポリマー粒子を容易に得ることができる。
本発明の着色ポリマー粒子は多くの分野において利用す
ることができ、例えば、電子写真、静電写真等における
静電像現像用のトナーをはじめとして、液晶スペーサ
ー、バイオ粒子、粉末インク、イオン交換樹脂、触媒の
担持体、吸着剤、クロマトグラフィー用充填剤、電気泳
動あるいは磁気表示ディスプレーの表示粒子等に用いる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法によって得られた着色ポリマー
粒子の構造を模式的に示す断面図である。 1…コア粒子 2…着色剤の層 3…シェル層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水系媒体中において、コア粒子の表面に着
    色剤を付着させてなる着色粒子の存在下でビニル系モノ
    マーを油溶性重合開始剤を用いて重合し、前記着色粒子
    の表面にシェル層を形成することを特徴とする着色ポリ
    マー粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】コア粒子が、溶剤不溶解分含量が95重量%
    以上のポリマーより構成される特許請求の範囲第1項記
    載の着色ポリマー粒子の製造方法。
  3. 【請求項3】コア粒子が、ニトリル基を有するモノマー
    が20重量%以上含有されたモノマー組成物の重合によっ
    て得られるポリマーより構成される特許請求の範囲第1
    項または第2項記載の着色ポリマー粒子の製造方法。
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