JPH0680353A - 自走式エレベータ - Google Patents

自走式エレベータ

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JPH0680353A
JPH0680353A JP23838292A JP23838292A JPH0680353A JP H0680353 A JPH0680353 A JP H0680353A JP 23838292 A JP23838292 A JP 23838292A JP 23838292 A JP23838292 A JP 23838292A JP H0680353 A JPH0680353 A JP H0680353A
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car
permanent magnets
secondary conductor
linear motor
back yoke
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Akira Osada
朗 長田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 永久磁石13aを持つ2次導体13を強固に
支持できて、大きな吸引力に耐え得る高剛性の支持構造
が確保できると共に、乗りかご10全体の重量軽減が図
れる自走式エレベータを提供することにある。 【構成】 昇降路15の内壁にリニアモータ一次コイル
14を設ける一方、これと対向する乗りかご10の側面
部にリニアモータ2次導体13を設け、その一次コイル
14と2次導体13とよりなるリニアモータ駆動により
乗りかご10を昇降せしめる自走式エレベータで、2次
導体13を、複数個の永久磁石13aと、これらの永久
磁石13aを並列状態に取付支持する鉄板製バックヨー
ク13bとで構成し、且つこのバックヨーク13bの裏
面側に永久磁石13aの配列方向に亘って補強13cを
設け、この補強バックヨーク構造体を乗りかご10のか
ご枠12の縦枠部材として用いたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はリニアモータ駆動の自走
式エレベータに関し、特に、昇降路側に一次コイルを、
乗りかご側に2次導体を設けた、リニア同期モータ駆動
方式の自走式エレベータに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、従来のロープ式エレベータに代え
て、様々な方式の自走式エレベータが立案検討されてい
る。その駆動方式として最も有望視されているのが、リ
ニアモータ駆動により乗りかごを昇降せしめる方式であ
り、その中でも、乗りかごへの大電力の供給の難しさ
や、乗りかごの軽量化の観点から、リニア同期モータ方
式にて、かごを2次側とした駆動方式が、例えば特開平
3−23171号公報などの提案により注目されてい
る。
【0003】つまり、このリニア同期モータ方式のかご
側2次永久磁石駆動式自走式エレベータは、図4に示す
如く、昇降路1内壁にリニアモータの一次コイル2を多
数個昇降行程全長に亘り列配して固設し、これと対向す
る乗りかご3側に2次導体4を設け、これら一次コイル
2と2次導体4との相互に作用する吸引・反発力を利用
して、乗りかご3を昇降路1内のガイドレール5に沿っ
て昇降させる構成である。
【0004】その乗りかご3側に設けたリニアモータの
2次導体4は、図5に示す如く、複数個の横長角棒状の
稀土類の永久磁石4aと、これらの永久磁石4aを上下
方向に等間隔を存して並列状態に取付支持すると共にそ
の各永久磁石4a間の磁路を形成する厚さ10mm程度の
鉄板製バックヨーク4bとで構成されている。
【0005】こうした永久磁石4aと鉄板製バックヨー
ク4bとからなる2次導体4は、裏面に複数本のH型ビ
ーム等のブラケット6を取付け、これらブラケット6を
介して乗りかご3の強度部材であるかご枠3aの縦枠部
材3bに取付け固定している。なお、図中3cは該かご
枠3aに搭載支持されたボックス状のかご室を示してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、前
述した自走式エレベータでは、リニアモータの負荷・重
量効率の点から、いかにして乗りかご3の重量を軽くす
るかが重要な課題になっている。
【0007】しかも、リニアモータ駆動で推進力を得て
乗りかご3を昇降させる場合、その推進力よりも大きな
吸引力が昇降路1側の一次コイル2と該乗りかご3側の
2次導体4との間に働き、その大きな吸引力に負けずに
昇降路1側の一次コイル2に対する乗りかご3側の2次
導体4の永久磁石4aのギャップを常に等しく保たれな
ければならず、その永久磁石4aが一次コイル2に対し
1mm単位で変位することは許されない。このために乗り
かご3は、前述の如く永久磁石4aを持つ2次導体4を
複数本のブラケット6を介し強度部材であるかご枠3a
の縦枠部材3bに強固に取付けて、大きな吸引力に耐え
得る剛性の支持構造を確保する必要があり、その結果、
かなりの重量物となってしまい、乗りかご3の軽量化が
困難であった。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、永久磁石を持つ2次導体を強
固に支持できて、大きな吸引力に耐え得る高剛性の支持
構造が確保できると共に、乗りかご全体の重量軽減が図
れる自走式エレベータを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、昇降路の内壁にリニアモータの一次コイ
ルを設ける一方、これと対向する乗りかごの側面部にリ
ニアモータ2次導体を設け、その一次コイルと2次導体
とよりなるリニアモータ駆動により該乗りかごを昇降路
内で昇降せしめる自走式エレベータにおいて、前記2次
導体を、複数個の永久磁石と、これらの永久磁石を並列
状態に取付支持する鉄板製バックヨークとで構成し、且
つこのバックヨークの裏面側に前記永久磁石の配列方向
に亘って補強を設け、この補強バックヨーク構造体を乗
りかごのかご枠の縦枠部材として用いたことを特徴とす
る。
【0010】
【作用】前記構成の自走式エレベータによれば、乗りか
ご側の2次導体の複数個の永久磁石を取付支持する鉄板
製バックヨークを、この裏面側に永久磁石の配列方向に
亘って補強を設けて強化し、しかも各永久磁石が高い剛
性を持つ梁部材として機能するので、その鉄板製バック
ヨークの剛性が高くなる。こうした補強バックヨーク構
造体を乗りかごのかご枠の縦枠部材として用いたこと
で、各永久磁石を強固に支持できて、大きな吸引力に打
ち勝って昇降路側の一次コイルに対するギャップを一定
に保持し、十分な推進力を得るようになると共に、従来
のかご枠の縦枠部材と2次導体の鉄板製バックヨークと
を一つに共通化できる上に、ブラケットなどが不要とな
り、部品点数が削減されて乗りかご全体の重量軽減が図
れ、より一層、リニアモータの負荷・重量効率をアップ
することができるようになる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の自走式エレベータの一実施例
を図1及び図2により説明する。まず、この実施例で
は、図1に示す如く、かご側2次導体方式のリニア同期
モータ駆動により走行する自走式エレベータで、且つ片
持ちタイプの乗りかご10を用いている。
【0012】ここで、図中11は乗りかご10のかご
室、12はかご枠を示し、このかご枠12はかご室11
を下側から支持する床受枠部材12aを備えた構成であ
る。13はかご枠12の縦枠部材を兼ねるリニアモータ
2次導体で、14は昇降路15内壁面に上下に亘り配列
固定されたリニアモータ一次コイルである。
【0013】前記かご側のリニアモータ2次導体13
は、図1及び図2に示す如く、複数本の横長角棒状の稀
土類の永久磁石13aと、これらの永久磁石13aを上
下方向に等間隔を存して並列状態に取付支持すると共に
その各永久磁石13a間の磁路を形成する厚さ10mm程
度の鉄板製バックヨーク13bとで構成され、しかも、
このバックヨーク13bの裏面左右両側部にそれぞれア
ングル材よりなる補強13cが前記永久磁石の配列方向
(上下方向)に亘って溶接等により固着され、この裏面
側の補強13cと表面側の複数本の永久磁石13aとに
より該鉄板製バックヨーク13bが剛性の面で強化され
てる。こうした補強バックヨーク構造体(2次導体13
全体)が、乗りかご10のかご枠12の縦枠部材とし
て、該かご枠12の床受枠部材12aの後端部上に立設
固定されている。
【0014】なお、図中16は前記補強バックヨーク構
造体に対し片持梁となる床受枠部材12aを支持する左
右一対ずつのステーで、これらステー16は上端を前記
左右の補強13cの途中高さに、下端を床受枠部材12
aの前端より部に連結して斜めに設けられている。
【0015】また、前記補強バックヨーク構造体の左右
のアングル材よりなる補強13cの上下端からそれぞれ
アーム17を突設して案内装置としてのローラガイド1
8が設けられ、これらローラガイド18が昇降路15内
壁に設けたガイドレール19に摺動案内されるようにな
っている。
【0016】これらローラガイド18による案内で、乗
りかご10のかご枠12の縦枠部材を兼ねる2次導体1
3の各永久磁石13aを昇降路15内壁面の一次コイル
14と3mm程度の小ギャップXを存して対向し、その両
者相互間に作用する吸引・反発力により乗りかご10が
推進力を得て昇降路15内をガイドレール19に沿って
昇降するようになっている。
【0017】こうした構成の自走式エレベータによれ
ば、乗りかご10側の2次導体13の複数個の永久磁石
13aを取付支持する鉄板製バックヨーク13bを、こ
の裏面側に永久磁石13aの配列方向に亘って補強13
cを設けて強化し、しかも各永久磁石13aが高い剛性
を持つ梁部材として機能するので、その鉄板製バックヨ
ーク13aの剛性が高くなる。
【0018】こうした補強バックヨーク構造体を乗りか
ごのかご枠12の縦枠部材として用いたことで、各永久
磁石13aを強固に支持できて、大きな吸引力に打ち勝
って昇降路15側の一次コイル14に対するギャップX
を一定に保持し、十分な推進力を得るようになる。
【0019】しかも、従来のかご枠の縦枠部材と2次導
体の鉄板製バックヨークとを一つに共通化できる上に、
ブラケットなどが不要となり、部品点数が削減されるの
で、乗りかご10全体の重量軽減が図れ、より一層、リ
ニアモータの負荷・重量効率をアップすることができる
ようになる。
【0020】図3に本発明の自走式エレベータの他の実
施例を示す。なお、ここでは乗りかごのかご枠12とリ
ニアモータ2次導体13のみを図示し、その他の構成は
前記実施例と同様であるので図示省略している。
【0021】このリニアモータ2次導体13は、前記同
様に複数本の横長角棒状の稀土類の永久磁石13aと、
これらの永久磁石13aを上下方向に等間隔を存して並
列状態に取付支持すると共にその各永久磁石13a間の
磁路を形成する厚さ10mm程度の鉄板製バックヨーク1
3bとで構成され、しかも、このバックヨーク13bの
左右両側部を裏面側に折曲することでそれぞれ一体に縦
長リブ状の補強13dが設けられている構成である。
【0022】この折曲一体型の補強13dと表面側の複
数本の永久磁石13aとにより鉄板製バックヨーク13
bが剛性の面で強化され、この補強バックヨーク構造体
が、乗りかご10のかご枠12の縦枠部材として、該か
ご枠12の床受枠部材12aの後端部上に立設固定され
ている。こうした構成のものでも、前述の実施例と同様
の作用効果が得られるようになる。
【0023】なお、前記2次導体13の鉄板製バックヨ
ーク13bにおいて、推力を得るために要する鉄板厚さ
は10mm程度で、それを越える厚さがある場合でも、そ
の余分の厚み形状は推力に余り影響しないので、予めか
ご枠12の縦枠部材を目的として成形・補強した鉄板に
直接前記複数本の永久磁石13aを等ピッチで配列固定
することで、2次導体13とする考え方でも同様であ
る。
【0024】
【発明の効果】本発明の自走式エレベータは、前述の如
く構成したので、永久磁石を持つ2次導体を強固に支持
できて、大きな吸引力に耐え得る高剛性の支持構造が確
保できると共に、乗りかご全体の重量軽減が図れ、リニ
アモータの負荷・重量効率を大幅にアップすることがで
き、電力消費が少なくかつ構成の簡素化によるコストダ
ウンなどの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自走式エレベータの一実施例を示す側
面図。
【図2】同上実施例のリニアモータ2次導体付き乗りか
ごの斜視図。
【図3】本発明の自走式エレベータの他の実施例を示す
かご枠とリニアモータ2次導体のみの斜視図。
【図4】従来例を示す自走式エレベータの概略構成図。
【図5】同上従来例の乗りかごと2次導体を示す斜視
図。
【符号の説明】
10…乗りかご、12…かご枠、12a…床受枠部材、
13…ニアモータ2次導体、13a…永久磁石、13b
…鉄板製バックヨーク、13c,13d…補強、14…
昇降路、15…リニアモータ一次コイル。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇降路の内壁にリニアモータの一次コイ
    ルを設ける一方、これと対向する乗りかごの側面部にリ
    ニアモータ2次導体を設け、その一次コイルと2次導体
    とよりなるリニアモータ駆動により該乗りかごを昇降路
    内で昇降せしめる自走式エレベータにおいて、前記2次
    導体を、複数個の永久磁石と、これらの永久磁石を並列
    状態に取付支持する鉄板製バックヨークとで構成し、且
    つこのバックヨークの裏面側に前記永久磁石の配列方向
    に亘って補強を設け、この補強バックヨーク構造体を乗
    りかごのかご枠の縦枠部材として用いたことを特徴とす
    る自走式エレベータ。
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