JPH0678853B2 - 弁装置 - Google Patents

弁装置

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JPH0678853B2
JPH0678853B2 JP62224521A JP22452187A JPH0678853B2 JP H0678853 B2 JPH0678853 B2 JP H0678853B2 JP 62224521 A JP62224521 A JP 62224521A JP 22452187 A JP22452187 A JP 22452187A JP H0678853 B2 JPH0678853 B2 JP H0678853B2
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movable body
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洋 中島
仁志 服部
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Railway Technical Research Institute
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Toshiba Corp
Railway Technical Research Institute
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は,弁装置に係り,たとえば膨張エンジンなどに
組み込むのに適した弁装置に関する。
(従来の技術) 流体の流通制御を行なう弁装置には種々のものがあり,
その構造は用途によって異なる。特に,レシプロ型機関
の動弁系は,内燃機関,圧縮機などの種類や,その目的
に応じた構造となっている。
たとえば,ヘリウム液化冷凍機に用いられる膨張エンジ
ンでは,断熱槽の内・外に亙る部品を少なくして外部か
らの熱浸入を最少限に抑えるために,通常,断熱槽内に
配置されたピストンによって吸・排気弁を直接駆動する
方式を採用している。
第5図および第6図は,上述した弁駆動方式を採用した
膨張エンジンを示している。これらの図において,1はシ
リンダを示し,このシリンダ1のヘッド壁2の中央部に
は図示しない高圧ヘリウムガス供給源に通じる吸気口3
が形成されている。この吸気口3の外側には,吸気口3
を閉じる関係に吸気弁4が配置されており,この吸気弁
4は図示しないばねによって常に吸気口3を閉塞する方
向へ付勢されている。そして,吸気弁4には吸気口3を
遊嵌状態に貫通してシリンダ1内まで延びる操作ロッド
5が突設されている。
シリンダ1の筒部で,ヘッド壁2に近い部分には弁口と
しての排気口7が排気時の流動抵抗を少なくするために
周方向に複数形成されており,これら排気口7は排気路
8に通じている。シリンダ1内には,半割り構成のばね
リングで形成された弁操作部材9がシリンダ1の内面に
沿って軸方向に摺動自在に装着されている。この弁操作
部材9の外周面には溝10が形成されており,この溝10に
は一部が外方に突出して前記排気口7を開閉するリング
状パット部材で形成された弁体としてのシールパット11
が装着されている。弁操作部材9には,シリンダ1の内
面に沿って軸方向へ延びる脚部12a,12bが設けてあり,
これら脚部12a,12bの先端部には内方へ向かう突部13a,1
3bがそれぞれ形成されている。シリンダ1内には往復動
自在にピストン14が装着されている。このピストン14の
先端側部分15は弁操作部材9に嵌合し得る径に形成され
ており,この部分15の基端部には弁操作部材9に係合し
得る段部16が形成されている。ピストン14の中間部外周
には突部13a,13bを嵌入させる溝17a,17bが軸方向に形成
されている。
このように構成された膨張エンジンは次のように動作す
る。すなわち,今,第5図の状態において,ピストン14
の先端がヘッド壁2に最も接近したとき(これを下死点
とする。),吸気弁4に設けられた操作ロッド5がピス
トン14に押され,この結果,吸気弁4が開き,吸気口3
より高圧ヘリウムガスがシリンダ1内に流れ込む。この
ように流れ込むと,ピストン14の運動方向が切換わり,
ピストン14は上死点側へと向かう。所定量の高圧ヘリウ
ムガスが流入したとき,吸気弁4が閉じる。閉込められ
たヘリウムガスはピストン14の上死点側への移動に伴っ
て断熱膨張していく。したがって,ヘリウムガスが低
圧,低温となる。ピストン14が上死点付近まで移動する
と,溝17a,17bの一方の終端18a,18bが突部13a,13bに係
合し,この結果,弁操作部材9がピストン14と一体に移
動して第6図に示すように排気口7を解放させる。
弁操作部材9は,ピストン14が上死点に達するまで摺動
移動するが,ピストン14が上死点で反転して再び下死点
方向へ移動を開始すると,ピストン14との係合状態が解
除され,そのままの位置に停滞する。したがって,ピス
トン14だけが下死点方向へと移動する。排気口7は解放
されたままに保たれているので,低圧,低温となったヘ
リウムガスはピストン14に押されて排気口7から排気さ
れる。そして,ピストン14が下死点付近,つまり操作ロ
ッド5を押す手前の位置まで移動すると,段部16が弁操
作部材9に係合し,この結果,弁操作部材9はピストン
14と一体に移動する。したがって,シールパット11が排
気口7を閉じることになる。シールパット11はピストン
14が往復動するたびに上述した動作を繰り返す。上記説
明から判かるようにシールパット11は,ピストン14がヘ
ッド壁2から離れる方向に移動したときは,ピストン14
がヘッド壁2より第1の距離移動したところから排気口
7を解放し,ピストン14がヘッド壁2に近付く方向に移
動したときには,ピストン14がヘッド壁2に前記第1の
距離より短い第2の距離まで接近したころからピストン
14と一体に移動して排気口7を閉じると言う特有の動作
を行なう。
しかしながら,上記のような排気弁構成を採用した膨張
エンジンにあっては,次のような問題があった。すなわ
ち,弁体を構成しているシールパット11は,排気口7を
開閉するとき,排気口7を横切って摺動する。このた
め,シールパット11のシール面が摩耗し易く,急速に粗
になる。特に,シールパット11のシール性を高めるため
に弁操作部材9にばね性を持たせてシールパット11を排
気口7に押付ける構成を採用しているので,シールパッ
ト11のシール面の摩耗が短時間に著しく増加する。この
ため,シールパット11のシール性が短時間で低下し,長
期間に亙って連続運転を行なうことができない問題があ
った。
(発明が解決しようとする問題点) 複数の弁口を開閉する弁体が可動体の動きに関連して前
述の如く独特の動きをなす従来の弁装置にあっては,弁
体の耐久性を向上させることが構造的に困難であった。
そこで本発明は,複数の弁口を開閉する弁体の耐久性お
よび動作の信頼性を向上させることができ,もって長期
に亙る連続運転を可能化できる弁装置を提供することを
目的としている。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明は,弁体が可動体の動きに関連して前述の如く独
特の動作を行なう弁装置,つまりシリンダと,このシリ
ンダ内を往復動する可動体と,前記シリンダの壁に設け
られた複数の弁口と,シリンダのヘッド壁と可動体との
間にシリンダの内面に沿って軸方向に摺動自在に設けら
れた弁操作部材と,この弁操作部材に支持され上記弁操
作部材の動きに応じて選択的に前記弁口を開閉する弁体
と,前記弁操作部材と前記可動体とに設けられ上記可動
体が前記ヘッド壁から離れる方向に移動したときは上記
可動体が上記ヘッド壁より第1の距離移動したところか
ら上記可動体と一体に上記弁操作部材を移動させ,上記
可動体が上記ヘッド壁に近付く方向に移動したときには
上記可動体が上記ヘッド壁に前記第1の距離より短い第
2の距離まで接近したところから上記可動体と一体に上
記弁操作部材を移動させる係合機構とを備えた弁装置を
対象にしている。
このような弁装置において,本発明では,前記複数の弁
口を前記シリンダのヘッド壁に設けている。そして,前
記弁操作部材とヘッド壁との間に上記弁操作部材の動き
に応じてヘッド壁の内面に軸方向に選択的に圧接して各
弁口を開閉する複数の弁体を配置し、これら弁体と弁操
作部材との間に,上記弁操作部材の動きに応じて各弁体
が前記ヘッド壁の内面に軸方向に圧接するときの圧接力
を付与するばね部材をそれぞれ独立に設けている。ま
た,前記弁操作部材に,この弁操作部材とで前記各弁体
と前記各ばね部材とを保持する保持部材を固定してい
る。
(作用) 弁体のシール面はヘッド壁に対して単に軸方向の接離,
つまりシリンダ内面やヘッド壁に摺動しない方向に動い
て弁口を開閉する。したがって,弁体のシール面には摩
耗が生じない。また,弁体の圧接力は弁体と弁操作部材
との間に設けられたばね部材によって与えられる。この
圧接力の反力は,弁操作部材に,この弁操作部材をヘッ
ド壁から遠ざける向きに作用する。可動体がヘッド壁か
ら離れる方向に移動を開始すると,上記した反力によっ
て弁操作部材もヘッド壁から離れる方向に移動しようと
する。しかし,弁操作部材は,弁操作部材の摺動抵抗と
上記ばね部材による反力とが吊り合った位置まで移動し
て停止するので,弁体は依然としてある圧接力で弁口を
閉塞した状態を維持する。したがって,上記関係に弁体
とばね部材とを設けても何等不都合は起こらず,結局,
弁体は可動体の動きに応じて設定通りの前述した特有の
開閉動作を行なう。このことから判かるように,弁体に
圧接力を付与するためのばね部材の強さと,弁操作部材
の摺接力を得るための弾性体の強さとを無関係に設定で
きることになる。このことは,設計ならびに製作の容易
化に寄与する。また,1つの弁口に対して1つの弁体を対
応させ,かつ各弁体に対して圧接力を付与するばね部材
もそれぞれ独立させているので,複数の弁口を1つの弁
体で開閉し,この弁体に対して1つのばね部材で圧接力
を付与するようにしたものに較べて,弁口閉塞時の信頼
性を向上させることが可能になる。すなわち,シリンダ
内を往復動する可動体によってシリンダの軸方向に駆動
される弁操作部材は,移動中に摺動抵抗のアンバランス
等によって僅かではあるが傾くことがあり,また可動体
が軸心線に対して傾くと,これに伴なって傾くことがあ
る。いずれにしてもシリンダ内を摺動移動させている限
り,弁操作部材の傾きを皆無にすることはできない。こ
のように傾きの生じる弁操作部材に,1つ弁体を1つのば
ね部材を介して取付け,この1つの弁体で複数の弁口を
開閉させた場合には,弁体と弁口周辺との当り面を精密
加工した場合であっても,弁操作部材の僅かな傾きが原
因して弁体の各弁口位置における圧接力がアンバランス
となり,各弁口を良好に閉塞することが困難になる。し
かし,本発明のように,1つの弁口に対して1つの弁体を
対応させ,かつ各弁体に対して圧接力を付与するばね部
材もそれぞれ独立させた構成であると,弁操作部材の僅
かな傾きを各ばね部材が吸収するので,各弁体の圧接力
をほぼ一様に保つことができ,この結果,弁口閉塞時の
信頼性を向上させることができる。
(実施例) 以下,本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
第1図は本発明をヘリウム液化冷凍機の膨張エンジンに
おける排気系に適用した例を示すものであり,第5図と
同一部分は同一符号で示してある。したがって,重複す
る部分の詳しい説明は省略する。
この実施例では,シリンダ1のヘッド壁2で周辺位置に
排気口21が周方向に亙って2箇所設けられている。そし
て,ヘッド壁2とピストン14との間には弁操作部材22が
シリンダ1の内面に沿って軸方向に摺動自在に配置され
ている。
弁操作部材22は,全体が軸方向に短い円筒状に形成され
ている。弁操作部材22の排気口21に対向する位置には,
排気口21より大径の有底の孔23が開口部を排気口21側に
向けて形成されている。孔23内には,大径の軸部24と,
小径の軸部25と,これら軸部24,25の境界部分に設けら
れた鍔部26とからなる押圧子27が軸部25を排気口21側に
位置させて排気口21と同軸に配置されている。軸部25は
排気口21より大径に形成されており,この軸部25には弁
体としての筒状のシールパット28が嵌合装着されてい
る。なお,シールパット28の軸方向の長さは軸部25のそ
れより長く設定されている。押圧子27の鍔部26と孔23の
底壁との間にはコイルスプリング29が配置されている。
そして,上記のようにコイルスプリング29を装着した状
態で,孔23の開口部に,この開口部を蓋するように蓋板
30を装着し,この保持部材としての蓋板30に設けられた
孔からシールパット28を突出させている。
弁操作部材22の外周面には,溝31が設けてあり,この溝
31には摺動体32が,その一部を外方に突出させて装着さ
れている。摺動体32は,自己潤滑機能を有した樹脂で形
成されたもので,第3図に示すように,周方向の一部に
切れ目33を有した半割り構成に形成されている。弁操作
部材22の外周面で,孔23が設けられている位置から周方
向へ90度ずれた位置には,第3図に示すように,軸心線
に向かう方向の有底の孔34が2箇所に亙って設けられて
いる。そして,これら孔34内には摺動体32に対して外方
に向かう力を常に付与するコイルスプリング35が押圧子
36を介して装着されている。
なお,第1図中37はヘッド壁2に一体的に形成され吸気
ポートを形成するカバー部を示し,38は吸気管を示し,39
は吸気弁4に対し常に吸気口3を閉じる方向の力を与え
るスプリングを示し,40は排気管を示している。さらに,
41はピストン14に突設され,ピストン14が下死点近傍に
移動したとき弁操作部材22の中央部に形成された孔42を
通して操作ロッド5を押圧する突起を示している。
次に,上記のように構成された膨張エンジンの動作を説
明する。
まず,弁操作部材22およびピストン14が第1図に示す位
置にあり,ピストン14が下死点方向(図中実線矢印方
向)に移動しているものとする。この状態は,膨張エン
ジンの動作行程上,断熱膨張したガスを排気する行程で
ある。ピストン14が下死点付近まで移動すると,溝17a,
17bの終端18c,18dが脚部12a,12bの先端に係合し,この
結果,弁操作部材22がピストン14と一体に移動する。そ
して,ピストン14が下死点の手前まで移動すると,まず
シールパット28のシール面がヘッド壁2の内面に当接し
て排気口21を閉塞する。ピストン14が,さらに下死点方
向に移動すると,突起41が操作ロッド5を押し,これに
よって吸気弁4が開く。したがって,シリンダ1内に高
圧ヘリウムガスが流れ込む。このとき,シールパット28
は排気口21を閉塞したままの状態で,その一部がコイル
スプリング29のたわみ分だけ孔23内に入り込んだ状態と
なる。
第2図に示すように,ピストン14が下死点に達すると,
ピストン14は反転して再び上死点方向へと移動を開始す
る。操作ロッド5から突起41が離れる位置までピストン
14が移動すると,吸気弁4が閉じシリンダ1内へのヘリ
ウムガスの流入が停止する。このとき,弁操作部材22は
そのままの位置に停滞している。したがって,ピストン
14だけが上死点方向へと移動する。この移動によって,
シリンダ1内のヘリウムガスは断熱膨張して低温,低圧
となる。そして,ピストン14が上死点近傍まで移動する
と,終端18a,18bが突部13a,13bに係合する。このため,
弁操作部材22がピストン14と一体に上死点方向に移動す
る。この移動によって,シールパット28の吐出量が徐々
に増大し,ついには鍔部26が蓋板30に接触した時点から
シールパット28がヘッド壁2から離れて排気口21が解放
される。ピストン14が上死点に達すると,ピストン14は
下死点方向へ反転移動を開始する。このとき,弁操作部
材22はそのままの位置に停滞している。したがって,排
気口21は解放状態に保持される。シリンダ1内で,低
圧,低温となったヘリウムガスはピストン14に押されて
排気口21から排気される。そして,ピストン14が下死点
付近,つまり操作ロッド5を押す手前の位置まで移動す
ると,溝17a,17bの終端18c,18dが脚部12a,14bの先端に
係合し,この結果,弁操作部材22がピストン14と一体に
移動する。そして,ピストン14が下死点に至る直前にシ
ールパット28が排気口21を閉じる。シールパット28はピ
ストン14が往復動するたびに上述した動作を繰り返す。
上述した動作から判かるように,弁体を構成するシール
パット28のシール面は排気口21に対し単に接離する方向
しか動かず,摺動動作の伴う動きはしない。したがっ
て,シール面の摩耗や損傷の発生を確実に防止でき,長
期に亙る連続運転の実現に寄与できる。また,シールパ
ット28のヘッド壁2への圧接力はコイルスプリング29に
よって与えられる。この圧接力の反力は,弁操作部材22
に,この弁操作部材22をヘッド壁2から遠ざける向きに
作用する。ピストン14がヘッド壁2から離れる方向に移
動を開始すると,上記した反力によって弁操作部材22も
ヘッド壁2から離れる方向に移動しようとする。しか
し,弁操作部材22は,摺動体32とコイルスプリング35と
によって与えられる摺動抵抗とコイルスプリング29によ
る反力とが吊り合った位置まで移動して停止するので,
シールパット28は継続してある圧接力で排気口21を閉塞
し続ける。したがって,上記関係にシールパット28とコ
イルスプリング29とを設けても何等支障なく,ピストン
14の動きに応じてシールパット28で設定通りの開閉動作
を行なわせることができる。このことは,シールパット
28に圧接力を付与するためのコイルスプリング29の強さ
と,弁操作部材22の摺接力を得るためのコイルスプリン
グ35の強さとを無関係に設定できることを意味し,結
局,設計ならびに製作の容易化も図ることができる。ま
た,各弁口21に1対1の関係にシールパット28を設け,
かつ各シールパット28に対して圧接力を付与するコイル
スプリング29もそれぞれ独立させているので,複数の弁
口を1つの弁体で開閉し,この弁体に対して1つのばね
部材で圧接力を付与するようにしたものに較べて,弁口
閉塞時の信頼性を向上させることが可能になる。すなわ
ち,シリンダ1内を往復動するピストン14によってシリ
ンダ1内を軸方向に駆動される弁操作部材22は,移動中
に摺動抵抗のアンバランス等によって僅かではあるが傾
くことがあり,またピストン14が軸心線に対して傾く
と,これに伴なって傾くことがある。したがって,弁操
作部材22の傾きを皆無にすることはできない。このよう
に傾きの生じる弁操作部材22に,たとえば1つのシール
パットを1つのコイルスプリングを介して取付け,この
1つのシールパットで複数の弁口を開閉させた場合に
は,シールパットと弁口周辺との当り面を精密加工した
場合であっても,弁操作部材22の僅かな傾きが原因して
シールパットの各弁口位置における圧接力がアンバラン
スとなり,各弁口を良好に閉塞することが困難になる。
しかし,本実施例のように,1つの弁口21に対して1つの
シールパット28を対応させ,かつ各シールパット28に対
して圧接力を付与するコイルスプリング29もそれぞれ独
立させた構成であると,弁操作部材22の僅かな傾きを各
コイルスプリング29が吸収するので,各シールパット28
の圧接力をほぼ一様に保つことができ,この結果,弁口
閉塞時の信頼性を向上させることができる。
また,上述した実施例では,弁操作部材22にシリンダ1
の内面への摺接力を付与する手段を第3図に示すよう
に,弁操作部材22の外周に形成された溝31と,この溝31
内にリング状に装着された摺動体32と,軸心線を境にし
て対称的に設けられ,摺動体32に外方へ向かう力を常に
与える一対のコイルスプリング35とで構成しているの
で,一対のコイルスプリング35の強さが異なった場合で
も,摺動体32の外周面を一様な圧力でシリンダ1の内面
に押付けることができ,これによって摺動体32やシリン
ダ1の局部的な摩耗を防止できるとともに弁操作部材22
の軸心線がシリンダ1の軸心線からずれて弁操作部材22
が直接,シリンダ1の内面に接触するのを防止できる。
したがって,なお一層信頼性を向上させることができ
る。
なお,本発明は上述した実施例に限られるものではなく
種々変形することができる。すなわち,シールパット28
を支持する押圧子27と弁操作部材22との間に設けられる
スプリングは通常のコイルスプリングに限らず,第4図
に示すように円錐状コイルスプリング29aを用いるよう
にしてもよい。このようにすると,弁操作部材の22の軸
方向の厚みを薄くすることが可能となり,装置全体の小
形化を図ることができる。また,排気口21を開閉するシ
ールパットは,円筒状のものに限らず,平板状のもので
もよいことは勿論である。また,上述した実施例は,本
発明をヘリウム液化冷凍機の膨張エンジンの排気系に適
用した例であるが,本発明は他の機器にも適用できる。
したがって,弁操作部材をピストン以外の可動体によっ
て駆動するようにしてもよい。
[発明の効果] 以上述べたように,本発明によれば耐久性および動作の
信頼性を大幅に向上させることができるとともに,設計
製作の容易な弁装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る弁装置を組み込んだ膨
張エンジンの局部的縦断面図,第2図は同エンジンの動
作を説明するための図,第3図は同エンジンを第1図に
おけるA−A線に沿って切断し矢印方向に見た図,第4
図は本発明の別の実施例に係る弁装置の要部だけを取り
出して示す縦断面図,第5図は従来の弁装置を組み込ん
でなる膨張エンジンの局部的縦断面図,第6図は同エン
ジンの動作を説明するための図である。 1…シリンダ,2…ヘッド壁,3…吸気口,4…吸気弁,14…
シリンダ,12a,12b…脚部,17a,17b…溝,21…弁口として
の排気口,22…弁操作部材,28…弁体としてのシールパッ
ト,29…コイルスプリング,31…溝,32…摺動体,35…コイ
ルスプリング。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダと,このシリンダ内を往復動する
    可動体と,前記シリンダのヘッド壁に設けられた複数の
    弁口と,前記ヘッド壁と前記可動体との間に前記シリン
    ダの内面に沿って軸方向に摺動自在に設けられた弁操作
    部材と,この弁操作部材に前記シリンダ内面への摺接力
    を付与する手段と,前記弁操作部材と前記ヘッド壁との
    間に配置されて上記弁操作部材の動きに応じて前記ヘッ
    ド壁の内面に軸方向に選択的に圧接して前記各弁口を開
    閉する複数の弁体と,これら弁体と前記弁操作部材との
    間にそれぞれ独立に設けられ,上記弁操作部材の動きに
    応じて上記各弁体が前記ヘッド壁の内面に軸方向に圧接
    するときの圧接力を付与する複数のばね部材と,前記弁
    操作部材に固定され,上記弁操作部材とで前記各弁体と
    前記各ばね部材とを保持する保持部材と,前記弁操作部
    材と前記可動体とに設けられ上記可動体が前記ヘッド壁
    から離れる方向に移動したときには上記可動体が上記ヘ
    ッド壁より第1の距離移動したところから上記可動体と
    一体に上記弁操作部材を移動させ,上記可動体が上記ヘ
    ッド壁に近付く方向に移動したときには上記可動体が上
    記ヘッド壁に前記第1の距離より短い第2の距離まで接
    近したところから上記可動体と一体に上記弁操作部材を
    移動させる係合機構とを具備してなることを特徴とする
    弁装置。
  2. 【請求項2】前記弁操作部材に摺接力を付与する手段
    は,前記弁操作部材の外周面に周方向に設けられた溝
    と,この溝内に装着された摺動体と,この摺動体と前記
    弁操作部材との間に設けられた弾性体とで構成されてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の弁装
    置。
  3. 【請求項3】前記摺動体は,自己潤滑性を有する樹脂で
    形成されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の弁装置。
  4. 【請求項4】前記可動体は前記シリンダ内の圧力変化で
    往復動するピストンであることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の弁装置。
JP62224521A 1987-09-08 1987-09-08 弁装置 Expired - Lifetime JPH0678853B2 (ja)

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