JP2676724B2 - バタフライバルブ - Google Patents

バタフライバルブ

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JP2676724B2 JP61180876A JP18087686A JP2676724B2 JP 2676724 B2 JP2676724 B2 JP 2676724B2 JP 61180876 A JP61180876 A JP 61180876A JP 18087686 A JP18087686 A JP 18087686A JP 2676724 B2 JP2676724 B2 JP 2676724B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、主に気体の流通経路で流れを制御するため
に用いられるバタフライバルブに関するものである。 [従来の技術] バルブプレートをその支点回りに約90゜回転させるこ
とで全開から全閉状態にまで自在に流路の開度を変える
ことのできるバラフライバルブは、各種ガスや空気等を
流通させる流体通路の様々な部位で利用されている。そ
して、この種のバタフライバルブでは、第4図にその一
例を示すように、流路a内に取付けた円盤状のバルブプ
レートbを外部から挿着した作動軸c等の回転動作に連
動させてその取付け中心oまわりで回転させることによ
り、流路aに平行なプレート姿勢の全開状態からその外
周端b1がバルブシート部dに設けられるシール材eに密
着する流路aに直行なプレート姿勢の全閉状態まで自由
に開度を切換えることができる機構となっている。 また、近時、前記のようなバルブ開閉動作時に、バル
ブプレートを流路に直行する姿勢で一旦その回転を停止
させた後、このバルブプレートを流路の直行方向に前進
運動させて流路の全閉および全閉からのバルブ開成動作
を行わせるようにしたものもある。 [考案が解決しようとする問題点] ところで、バタフライバルブを真空装置などに利用す
る場合、その全閉時における真空シールを確保するため
バルブプレートの外周端とバルブシート部との間にOリ
ングのようなシール材を介在させるのが普通であるが、
その際従来のバルブ機構であると、このシール材を有効
に働かせることができないという問題点がみられた。す
なわち、バルブプレートとバルブシート部との間に介在
される前記シール材は、これを両者の間で押しつぶすよ
うにするとき密閉作用が最も有効に発現されるものであ
るが、従来のバタフライバルブではその開閉機構がバル
ブプレートbをその取付け中心0のまわりに回転させる
ものであるため、バルブシート部dの面などに対しバル
ブプレートbの外周端b1が該バルブシート部dの面など
と平行に摺動する動きをし、回転駆動力が弱いとシール
材eの摩擦によって正確な閉止状態が得られなかった
り、あるいは、前記バルブプレートbがシール材eの一
部に対しては剪断力のかかる方向への動きとなるため、
シール材eの変形が不完全で密閉作用が不十分となった
りし易い。そして、この作動の不確実性と共に、その開
閉作動毎にシール材eが擦付けられるため、シール材e
の摩耗も激しい等の不都合も生じている。 また、バルブプレートの開閉を二段階動作させるよう
なものにおいては、その動作に正確さを必要とすると共
に動きや構造が複雑となり好ましいとはいえない。 本考案は、かかる問題点に着目してなされたものであ
って、その目的とするところは、バルブプレートをバル
ブシート部やシール材に摺動させずに接離できて、バル
ブ全閉状態での高いシール性が約束されると同時に、シ
ール材の寿命も確保できる機構のバタフライバルブを、
組み込みの自由度やコストパフォーマンス、信頼性等の
低下を招くことなく好適にことにある。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、前記目的を達成するために、流路を開閉す
るバルブプレートと、このバルブプレートを開閉動作さ
せるためのアクチュエータとを有してなるバタフライバ
ルブにおいて、前記バルブプレートとバルブシート部と
の間に内部に流体が導入可能な中空のシール材と、前記
バルブプレートが閉止された後の前記アクチュエータの
過剰動作を変位出力端を進退動作させながら許容する変
位吸収機構と、この変位吸収機構とは切り離して構成し
前記変位出力端にベローズを選択的に圧縮させることに
よって前記シール材内に流体を導入しシール材を膨脹さ
せる流体供給機構とを設けたことを特徴とする。 [作用] このような構成のバタフライバルブであると、その作
動は以下のようになる。また、バルブ閉止動作は、アク
チュエータによりバルブプレートが所定の閉止方向に回
転されることによりおこなわれる。そして、バルブプレ
ートは、流路を略閉鎖する位置まで回転し、それ以上の
回転が停止されるが、アクチュエータは、変位吸収機構
により、その後の過剰動作が許容される。流体供給機構
は、この過剰動作で変位出力端を作動させることにより
ベローズを押圧し、前記バルブプレートとバルブシート
部との間に設けられその内部に流体が導入可能なシール
材内に流体を導入し該シール材を膨脹させる。その結
果、前記バルブプレートとバルブシート部との間の隙間
が埋められ流路の全閉状態となる。 次いで、バルブ開成動作は、前記と反対動作すること
により行われる。すなわち、バルブプレート閉止後のア
クチュエータの過剰動作は、変位吸収機構の変位出力端
により保持されているため、バルブ全閉状態からアクチ
ュエータが前記と反対動作すると、まず、変位吸収機構
の変位出力端が働いてベローズから離れ、シール材内の
流体をベローズに導出させて該シール材を収縮させる。
そして、変位吸収機構の復帰動作の終了と共に、バルブ
プレートがその閉止位置からバルブ開成方向へ回転され
てバルブ開度を増しながら全開状態にいたる。 [実施例] 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。 第一図は、開成状態にあるバタフライバルブの構造を
示し、図において1は流路2を開閉するバルブプレート
を示している。このバルブプレート1は流路2の形状に
対応する円盤状のもので、流路2の中心を貫通して挿着
した作動軸3に一体回転可能に傾斜させて取着してあ
り、その外周端1aにはシール面が形成されている。 上記バルブプレート1が流路2の全閉姿勢で、その外
周端1aが位置する流路2内周にバルブシート部4とバル
ブプレート1との間には環状のシール材5が設けられて
いる。シール材5は、その内部に流体が導入可能な中空
のものからなり、流路2にその内周面5aを臨ませてバル
ブシート部4に埋設してある。 一方、前記バルブプレート1を支持する作動軸3の上
端側には、バルブプレート1を開閉動作させるためのア
クチュエータ6が設けられている。このアクチュエータ
6は空気圧式のもので、圧力源から通路7を通して駆動
室6aに気体圧が導入されるとダイヤフラム6bが変位する
ようになっており、また、ダイヤフラム6bの外面と図示
しない固定部材との間にはダイヤフラム6bの復帰動作を
助けるコイルスプリング8を設けてある。 そして、このアクチュエータ6と前記作動軸3の上端
側との間には、アクチュエータ6の過剰動作を許容する
変位吸収機構9が設けられている。変位吸収機構9は図
示しない回転ストッパにより、前記バルブプレート1が
流路2の全閉位置でその回転を停止された後のアクチュ
エータ6のそれ以上のバルブ駆動力を吸収するためのも
ので、その構成は次のようになっている。作動軸3の上
端に固着されたクランク11にピン12を介して連結された
ロッド13と、このロッド13をスライド自在に外嵌し一端
にダイヤフラム6bの外面を転動可能なコロ14を有したシ
リンダ部材15と、このシリンダ部材15の内端面と前記ロ
ッド13の他端との間に設けられたコイルスプリング16と
を具備して構成されている。 一方、上記アクチュエータ6の過剰動作を利用して前
記シール材5内に流体を導入する流体供給機構17は、前
記シリンダ部材15から延出させた変位出力端たるアーム
15aの進退に応じて伸縮するベローズ18内に流体たる作
動油0を充満させるとともに該ベローズ18内と前記バル
ブシート部4に埋設された中空のシール材5内とを流体
通路19を介して連通し構成されている。 次いで、このバタフライバルブの作動を第2図、第3
図を参照して説明する。 まず、第1図に示したバルブ開成状態からバルブ全閉
状態を実現する場合について説明する。アクチュエータ
6の駆動室6aに圧力源からの気体圧が導入されるとダイ
ヤフラム6bがシリンダ部材15を付勢し、このシリンダ部
材15は更にスプリング16を介してロッド13を移動させ
る。更にこのロッド13は作動軸3に固定されたクランク
11とのリンク作用により、作動軸3および流路2内のバ
ルブプレート1を回転させることになる。そして、バル
ブプレート1が流路2を略閉鎖する位置まで回転する
と、図示しない回転ストッパによりバルブプレート1の
それ以上の回転は停止されることになるが、ダイヤフラ
ム6bがさらにシリンダ部材15を付勢するとスプリング16
がこの動作を吸収しつつ前記シリンダ部材15を更にスラ
イドさせる。すると、このシリンダ部材15のアーム15a
がベローズ18を押して該ベローズ18内の作動油Oを流体
通路19を通してシール材5の内部に導入する。このため
シール材5はその内周面5a側に膨脹しバルブプレート1
の外周端1aに押付けられるようにして密着し流路2を確
実に閉鎖する。 一方、バルブ開成動作はアクチュエータ6が前記と反
対の動作をすることによりおこなわれる。すなわち、第
3図の状態からアクチュエータ6の駆動室6a内の気体圧
が低下し、ダイヤフラム6bが復帰動作を行うと、これに
伴いスプリング16が前記バルブプレート1閉止後のアク
チュエータ6の過剰動作に基ずき、シリンダ部材15を後
退動作させる。これと共にシリンダ部材15のアーム15a
が後退動作してその先端がベローズ18から離れるため、
ベローズ18は元の状態に復帰動作するとともにシール材
5内の作動油Oを流体通路19を通してベローズ18等内に
吸引することになる。その結果シール材5は収縮しその
内周面5aがバルブプレート1の外周端1aから離れ、しか
る後に作動軸3と共にバルブプレート1がその開度を増
しながら回転して全開姿勢に至ることになる。 以上の作動から明らかなように、本発明に係るバタフ
ライバルブによると、その開閉のいずれの場合も、バル
ブプレート1は、シール材5と離れた状態で作動軸3回
りに回転し、流路2を開閉する。すなわち、バルブ閉止
時はバルブプレート1の外周端1aに作動油Oにより膨脹
したシール材5が押付けられるように密着するため、シ
ール性を最も有効な状態で発揮することができる。 また、バルブプレート1が全閉状態から開成する場合
は、シール材内部の作動油Oが導出されて該シール材5
が収縮し、バルブプレート1の外周端1aから離れるた
め、流路2の開閉のいずれの場合もバルブプレート1の
外周端1aとシール材5との摩擦が避けられて、シール材
5の摩耗が回避され、その寿命が向上する。 そして、本実施例によると、バルブプレート1を作動
軸3に対して傾斜させたことにより、作動軸3が流路2
を貫通する部位にシール材5を設けることが回避され
る。そのため一体形成されたシール材を利用することが
できて、シール材の強度の面においても好都合となる。 以上、図示の実施例に基ずいて本発明に係るバタフラ
イバルブを説明したが、本発明は必ずしも図示例のもの
に限定されず種々変形して実施することも可能である。
例えば、シール材内に流体を供給する流体供給機構のベ
ローズ部分をロッドとシリンダ部材との間に内方部に設
け、アクチュエータの過剰動作時の両者の相対変位によ
り、これら両部材間で直接ベローズの伸縮動作をさせる
ようにしてもよい。 あるいは、中空のシール材をバルブプレートの外周端
に設け、このシール材とベローズとを作動軸の内部に設
けた流体通路を介して連通させるようにしても実施可能
である。 また、ベローズに先の閉塞したチュウブを取付、その
チュウブをシール面に固定することでOリングに代用さ
せてもよい。 また、アクチュエータは気体圧による作動方式のもの
に限らず、液圧や電気的な動力で作動するようなもので
もよい。 [発明の効果] 以上のような本発明のバラフライバルブによると、バ
ルブプレートが流路に全閉する際には、シール材が膨脹
しバルブプレートとバルブシート部との隙間を確実に塞
ぐため、効果的に流路の全閉状態が達成される。しか
も、流路を開閉するいずれの場合も、本発明によれば、
シール材の摩擦が避けられるため、シール材の摩耗を招
くようなことが無く、シール材等の耐久性の向上にもお
おいに有効である。その上、本発明によれば、ベローズ
の端部さえ変位出力端で押圧可能な位置に配設しておけ
ば、液体供給機構と変位吸収機構との間に何ら特定の位
置関係を必要としないため、使用目的に対して組み込み
の自由度を大巾に向上させることが可能となり、また、
液体供給機構の構成要素であるベローズ自体が簡略な構
成からなる点、ベローズが軸とシリンダの間の摺動シー
ルのような高度なシール構造を一切必要としない点より
して、装置全体のコストダウンと信頼性の向上を図る上
で極めて有効なものとなり得る。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例を示す一部断面の構成図、第
2図と第3図は同実施例の作動を示す要部断面図、第4
図は従来例を示す概略断面図である。 1……バルブプレート 2……流路 3……作動軸 4……バルブシート部 5……シール材 6……アクチュエータ 6b……ダイヤフラム 9……変位吸収機構 15a……変位出力端(アーム) 16……コイルスプリング 17……流体供給機構 18……ベローズ 19……流体通路 O……作動油

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.流路を開閉するバルブプレートと、このバルブプレ
    ートを開閉動作させるためのアクチュエータとを有して
    なるバタフライバルブにおいて、前記バルブプレートと
    バルブシート部との間に設けられ内部に流体が導入可能
    な中空のシール材と、前記バルブプレートが閉止された
    後の前記アクチュエータの過剰動作を変位出力端を進退
    動作させながら許容する変位吸収機構と、この変位吸収
    機構とは切り離して構成し前記変位出力端にベローズを
    選択的に圧縮させることによって前記シール材内に流体
    を導入しシール材を膨脹させる流体供給機構とを具備し
    てなることを特徴とするバタフライバルブ。
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