JPS599062Y2 - エキゾ−ストブレ−キバルブ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、アクチェータによりバルブ部材を往復動させ
て排気管を開閉させるエキゾーストブレーキバルブにお
いて、特にバルブ部材の開閉作動を円滑確実ならしめる
ようにしたものに関する。

従来、この種のエキゾーストブレーキバルブは第１図な
いし第４図に示す構戊を具備しており、その第１，２図
はバルブ部材の開放位置を、また第３，４図は閉止位置
をそれぞれ示している。

同各図において、１は排気通路２を形或した円筒部１ａ
と、この排気通路２と直交する方形のバルブ摺動孔３を
形或した扁平な筒体１ｂとよりなる一体のバルブケーシ
ングで、上記円筒部１ａの上下両端は図示しない排気管
に接続され、また筒体１ｂの開口端はボルト４によりケ
ーシング１に取付けたプレート５で閉塞されている。

６は周知のアクチェータで、スペーサ７を介しボルト８
により上記バルブケーシング１に連結され、このスペー
サ７により形或された空気通路９はこれにより排気ガス
の高温がアクチェータ６側に伝達されるのを防止してい
る。

また、上記アクチェータ６は右端ポート１０からの圧力
流体により作動される図示しないピストンおよびその戻
しばね等を内蔵し、該ピストンに連結された作動軸１は
アクチェータ６の端面プレート１２、ケーシング１側の
プレート５、これら両プレート間に嵌人されて設けたガ
イド１３、およびそれに内装した断熱シール材１４をそ
れぞれ摺動自在に貫通して上記バルブ摺動孔３の軸線上
に延出している。

しかして、バルブケーシング１の上記摺動孔３内には排
気通路２を覆うほぼ方形平板状のバルブ部材１５が摺動
自在に嵌挿され、このバルブ部材１５には周辺を囲むリ
ブ１５ａと、摺動孔３の軸線方向に対して直交方向に伸
びる中央部リブ１５ｂとをそれぞれ立設し、かつこの中
央部リブ１５ ｂとこれに平行するアクチェータ６側リ
ブ１５ ａとの間に長礼状のリリースポート１６を穿設
している。

そして、このリリースポート１６の位置するバルブ部材
１５上に長方形状のシャツタ部材１７を上記中央部リブ
１５ｂとアクチェータ側リブ１５ ａとの間で摺動自在
に載置し、またシャツタ部材１７には断面Ｕ字状の溝１
８を穿ち、これに、上記アクヂエータ側のリブ１５ ａ
の切欠き１５Ｃを貫ぬいて伸びる作動軸１１を、その小
径部１９で嵌入連結させている。

したがって、上記構成において、第１図、第２図に示す
排気管の開放状態から、今、アクチェータ６右端のポー
ト１０より圧力流体が導入され、図示しないピストンと
ともに作動軸１１が進出左行されると、先ずこれに連結
したシャツタ部材１７がバルブ部材１５上を摺動してＩ
Ｊ ＩＪ−スポート１６を閉塞するとともに、作動軸１
１の先端は中央部リブ１５ ｂに衝接するに至り、引続
く作動軸１１の左行によりバルブ部材１５が伴われて進
出し、第３図、第４図に示す排気管の閉塞状態となって
エキゾーストブレーキ作用を営むことができる。

また、ブレーキ開放時にアクチェータ６内の圧力流体が
釈放されれば、作動軸１１の右行とともに、先ず第３図
および第４図におけるシャツタ部材１７がバルブ部材１
５上を摺動右行してリリースポート１６を開放させるた
め、バルブ部材１５上に上方から加わっている排気圧は
減殺せしめられ、引続くシャツタ部材１７の右行により
これがアクチェータ６側リブ１５ａに衝接するに及んで
、バルブ部材１５は軽快に運動右行されて第１図、第２
図に示す排気管の開放状態を壷すことができる。

しかしながら、上述の構或においては、作動軸１１とシ
ャツタ部材１７とは、シャツタ部材１７に設けたＵ字状
溝１８に、作動軸１１の小径部１９を上方から嵌人結合
させているため、この作動軸１１とシャツタ部材１７と
は相互に限られた範囲内で遊動可能であり、したがって
車両走行時等の摺動により上記結合部構戒部分に摩耗を
生じる惧れがある。

加うるに、また、上記シャツタ部材１７はバルブ開閉作
動時にはリリースポート１６を有するバルブ部材１５上
を摩擦摺動するため、作動軸１１に曲げモーメントを及
ぼし作動軸１１の真直度を損いひいてはその作動にも支
障を生じさせる欠点を有していた。

本考案は叙上の点に鑑み、シャツタ部材をアクチェータ
の作動軸に固設するとともに、このシャツタ部材が衝接
するバルブ部材の接触立面にリリースポートを開口させ
ることにより、上述の欠陥を解消しようとするものであ
る。

以下第１〜第４図に示すものの同等部分に同一符号を付
して示す第５〜第６図の実施例について本考案を説明す
れば、シャツタ部材１７には長さ方向中央部に挿通孔２
０が穿設され、これに上記作動軸１１の小径部１９を挿
通させ、小径部１９先端からナット２１を螺締すること
により、シャツタ部材１７を作動軸１１に対し遊動の余
地なく固設している。

一方、このシャツタ部材１７が衝接するバルブ部材１５
側には、中央部リブ１５ｂのアクチェータ６側に軸方向
リブ１５ｄを（ケーシング軸線に関し対称位置に）穿設
し、この軸方向リブ１５ｄの上記シャツタ部材１７が衝
接する垂直立面にリリースポート１６の開口部１６ ａ
を開口させている。

したがって、第５図、第６図に示す排気管の開放状態か
ら、アクチェータ６により作動軸１１が左行されると、
先ず作動軸１１に固設されたシャツタ部材１７はバルブ
部材１５面上と接触することなく左行して上記軸方向リ
ブ１５ｄに衝接し、リリースポート１６の開口部１６
ａを閉塞するとともに、バルブ部材１５を連行して第７
図、第８図に示す排気管の閉止状態に至らせることがで
きる。

また、この閉止位置からアクチェータ６の釈放作動によ
り作動軸１１が右行するときは、バルブ部材１５の移動
に先立ち、シャツタ部材１７が該バルブ部材１５面上を
摺動することなく移動してリリースポート１６の開口部
１６ ａを開放し、バルブ部材１５面上に働く排気圧を
放散させ、然る後シャツタ部材１７はアクチェータ６側
リブ１５ ａと接触してバルブ部材１５を連動右行させ
、第５図、第６図に示す排気管の開放状態とすることが
できる。

以上述べたように、本考案によればシャツタ部材をアク
チェータの作動軸に固設するとともに、このシャツタ部
材が衝接するバルブ部材の接触立面にリリースポートを
開口させるようにしているため、従来生じていた作動軸
とシャツタ部材間の振動による摩耗も、またシャツタ部
材摺動作動時においてこじりにより作動軸に及ぼしてい
た曲げモーメントの発生も、いずれも未然に防止しうる
効果がある。

加工上、シャツタ部材は孔加工のみを施せばよいため、
従来の溝加工に比べ、工作上の利点を併せ保有できるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は従来のエキゾーストブレーキバル
ブを示すもので、第１図および第２図はバルブ開放状態
を一部断面で示すそれぞれ平面図および立面図、第３図
および第４図はバルブ閉塞状態を示す同様な平面図およ
び立面図、第５図ないし第８図は本考案エキゾーストブ
レーキバルブの実施例を示し、第５図および第６図はバ
ルブ開放状態を一部断面で示すそれぞれ平面図および立
面図、第７図および第８図はバルブ閉塞状態を示す同様
な平面図および立面図である。 ２・・・排気通路、６・・・アクチェー夕、１１・・・
作動軸、１５・・・バルブ部材、１６・・・リリースポ
ート、１６ ａ・・・開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アクチェー夕に連繋駆動されるシャツタ部材に所定の遊
   動間隔を介してバルブ部材を連動させ、このバルブ部材
   の往復作動により排気通路を開閉させるとともに、バル
   ブ閉止時には該バルブ部材の上記遊動間隔に介在させた
   リリースポートを上作シャツタ部材により閉塞し、バル
   ブ開放時には該バルブ部材の開作動に先立ち上記シャツ
   タ部材を移動させて上記リリースポートを開放させるエ
   キゾーストブレーキバルブにおいて、上記シャツタ部材
   をアクチュエー夕の作動軸に固設し、このシャツタ部材
   が衝接する上記バルブ部材の接触立面に上記リリースポ
   ートを開口させたことを特徴とするエキゾーストブレー
   キバルブ。