JPH0678763A - α−hANPを認識するモノクロ−ナル抗体を産生するハイブリド−マ - Google Patents
α−hANPを認識するモノクロ−ナル抗体を産生するハイブリド−マInfo
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- JPH0678763A JPH0678763A JP5106135A JP10613593A JPH0678763A JP H0678763 A JPH0678763 A JP H0678763A JP 5106135 A JP5106135 A JP 5106135A JP 10613593 A JP10613593 A JP 10613593A JP H0678763 A JPH0678763 A JP H0678763A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】ミエロ−マ細胞と抗α−hANP抗体産生細胞
を融合させてハイブリド−マを作製し、このハイブリド
−マからα−hANPのリング構造のN端側の約半分を
認識するモノクロ−ナル抗体を産生するハイブリド−マ
を選択することにより、所望のモノクロ−ナル抗体を産
生するハイブリド−マを得た。 【効果】このハイブリド−マが産生するモノクロ−ナル
抗体を用いたα−hANPの免疫学的測定試薬を用いれ
ば、α−hANPを抽出することなく直接検体中のα−
hANPを測定できる。
を融合させてハイブリド−マを作製し、このハイブリド
−マからα−hANPのリング構造のN端側の約半分を
認識するモノクロ−ナル抗体を産生するハイブリド−マ
を選択することにより、所望のモノクロ−ナル抗体を産
生するハイブリド−マを得た。 【効果】このハイブリド−マが産生するモノクロ−ナル
抗体を用いたα−hANPの免疫学的測定試薬を用いれ
ば、α−hANPを抽出することなく直接検体中のα−
hANPを測定できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はα−ヒト心房性ナトリウ
ム利尿ポリペプチド(α−hANP)のリング構造のN
端側の約半分を認識するモノクロ−ナル抗体を産生する
ハイブリド−マに関し、さらに詳しくは、α−hANP
[7-16]断片に含まれ、かつ、Met[12]を含む部分を認
識するモノクロ−ナル抗体を産生するハイブリド−マに
関する。
ム利尿ポリペプチド(α−hANP)のリング構造のN
端側の約半分を認識するモノクロ−ナル抗体を産生する
ハイブリド−マに関し、さらに詳しくは、α−hANP
[7-16]断片に含まれ、かつ、Met[12]を含む部分を認
識するモノクロ−ナル抗体を産生するハイブリド−マに
関する。
【0002】
【従来の技術】心房性ナトリウム利尿ポリペプチド(at
rial natriuretic polypeptide、ANP)は、心房筋細胞
により産生され顆粒中に含まれる、強い利尿作用および
ナトリウム排泄作用を有するポリペプチドである。この
ようなポリペプチドはヒトのみならずラットにおいても
見出されており、それぞれhANP、rANPと呼ばれ
る。hANPおよびrANPはさらにα、β、γの3つ
のタイプに分類される。α−hANPは28アミノ酸残
基からなり、N端から7番目のCys[7]と23番目の
Cys[23]がジスルフィド結合しており、その間の配列
がリング状構造をなしている (Biochem. Biophys. Res.
Commun. (以下 BBRC と略記する) 118、 131-139、 198
4)。α−rANPは、α−hANPではN端から12番
目の残基がMetであるのに対し、α−rANPではI
leである点でのみ異なっている (BBRC 117、 839-865、
1983)。β−hANPは、α−hANPの逆平行二量体
である (特開昭60-184098)。γ−hANPは126アミ
ノ酸残基からなり、そのC端の99〜126アミノ酸が
α−hANPに相当する。
rial natriuretic polypeptide、ANP)は、心房筋細胞
により産生され顆粒中に含まれる、強い利尿作用および
ナトリウム排泄作用を有するポリペプチドである。この
ようなポリペプチドはヒトのみならずラットにおいても
見出されており、それぞれhANP、rANPと呼ばれ
る。hANPおよびrANPはさらにα、β、γの3つ
のタイプに分類される。α−hANPは28アミノ酸残
基からなり、N端から7番目のCys[7]と23番目の
Cys[23]がジスルフィド結合しており、その間の配列
がリング状構造をなしている (Biochem. Biophys. Res.
Commun. (以下 BBRC と略記する) 118、 131-139、 198
4)。α−rANPは、α−hANPではN端から12番
目の残基がMetであるのに対し、α−rANPではI
leである点でのみ異なっている (BBRC 117、 839-865、
1983)。β−hANPは、α−hANPの逆平行二量体
である (特開昭60-184098)。γ−hANPは126アミ
ノ酸残基からなり、そのC端の99〜126アミノ酸が
α−hANPに相当する。
【0003】ANPの測定法としては既に抗血清を用い
たラジオイムノアッセイが確立されている (Science 22
8、 323-325、 1985; Nature 314、 264-266、 1985; BBRC
124、815-821、 1984; BBRC 124、 663-668、 1984; BBRC 1
25、 315-323、 1984)。このうち、抗血清CR−3はAN
PのC末端断片[17-28]を認識することが知られてい
る。
たラジオイムノアッセイが確立されている (Science 22
8、 323-325、 1985; Nature 314、 264-266、 1985; BBRC
124、815-821、 1984; BBRC 124、 663-668、 1984; BBRC 1
25、 315-323、 1984)。このうち、抗血清CR−3はAN
PのC末端断片[17-28]を認識することが知られてい
る。
【0004】また、α−hANPを認識するモノクロ−
ナル抗体としては11A−A11が知られている。該抗
体はラットのANPの一種であるアトリオペプチンIIを
抗原として得られたもので、そのエピト−プはジスルフ
ィド結合を含むCys[7]−Ser[25]の間に存在し、
即ちANPのリング構造の一部であろうと考えられてい
る。但し、該抗体の親和性はMet[12、ヒト]とIle
[12、ラット]間で差がなく、rANPとhANPを認識
する (Life Science, Vol. 38, 1991-1997, 1986)。
ナル抗体としては11A−A11が知られている。該抗
体はラットのANPの一種であるアトリオペプチンIIを
抗原として得られたもので、そのエピト−プはジスルフ
ィド結合を含むCys[7]−Ser[25]の間に存在し、
即ちANPのリング構造の一部であろうと考えられてい
る。但し、該抗体の親和性はMet[12、ヒト]とIle
[12、ラット]間で差がなく、rANPとhANPを認識
する (Life Science, Vol. 38, 1991-1997, 1986)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のANPのイムノ
アッセイにおいては、試料からANPを抽出する必要が
あり、抽出の必要がない高感度のアッセイを可能にする
親和性の高いモノクロ−ナル抗体が待望されていた。A
NPを認識するモノクロ−ナル抗体としては上記の11
A−A11が得られていたが、該抗体はhANPのみな
らずrANPも認識してしまう。また、上記の様にAN
P抗血清CR−3はANPのC末端側を認識するので、
ANPのN端側断片を特異的に認識する抗体が得られれ
ば、そのような2種の抗体によるサンドイッチイムノア
ッセイが可能になる。従って、hANPのN端側断片を
特異的に認識する親和性の高いモノクロ−ナル抗体が待
望されていた。
アッセイにおいては、試料からANPを抽出する必要が
あり、抽出の必要がない高感度のアッセイを可能にする
親和性の高いモノクロ−ナル抗体が待望されていた。A
NPを認識するモノクロ−ナル抗体としては上記の11
A−A11が得られていたが、該抗体はhANPのみな
らずrANPも認識してしまう。また、上記の様にAN
P抗血清CR−3はANPのC末端側を認識するので、
ANPのN端側断片を特異的に認識する抗体が得られれ
ば、そのような2種の抗体によるサンドイッチイムノア
ッセイが可能になる。従って、hANPのN端側断片を
特異的に認識する親和性の高いモノクロ−ナル抗体が待
望されていた。
【0006】hANPの免疫学的測定法としては、従
来、ラジオアイソト−プを利用するラジオ・イムノアッ
セイ(以下RIAと略記する)と酵素を利用するエンザ
イム・イムノアッセイ(EIA)とが知られているが、
RIAの場合には施設・設備の問題からなるべくその利
用を避ける傾向にあり、利用場所を問わない高感度のE
IAの開発がむしろ望まれている。EIAにおける酵素
標識法としてはその架橋剤としてグルタルアルデヒドを
利用する方法が従来一般的であったが、最近では重合の
問題や収率の低さなどの点で問題があり、あまり用いら
れなくなった。グルタルアルデヒドに替わる架橋剤とし
て、最近、N,N’-O-フエニレンジマレイミド、N−
(4−カルボキシシクロヘキシルメチル)マレイミドの
N−ヒドロキシスクシンイミドエステルなどが知られて
いる[J. Immunoassay4, 209〜327(198
3)]が、hANPに応用した報告は無く、未だに、高
感度のhANPの免疫学的測定法が開発されたとは言え
ない。
来、ラジオアイソト−プを利用するラジオ・イムノアッ
セイ(以下RIAと略記する)と酵素を利用するエンザ
イム・イムノアッセイ(EIA)とが知られているが、
RIAの場合には施設・設備の問題からなるべくその利
用を避ける傾向にあり、利用場所を問わない高感度のE
IAの開発がむしろ望まれている。EIAにおける酵素
標識法としてはその架橋剤としてグルタルアルデヒドを
利用する方法が従来一般的であったが、最近では重合の
問題や収率の低さなどの点で問題があり、あまり用いら
れなくなった。グルタルアルデヒドに替わる架橋剤とし
て、最近、N,N’-O-フエニレンジマレイミド、N−
(4−カルボキシシクロヘキシルメチル)マレイミドの
N−ヒドロキシスクシンイミドエステルなどが知られて
いる[J. Immunoassay4, 209〜327(198
3)]が、hANPに応用した報告は無く、未だに、高
感度のhANPの免疫学的測定法が開発されたとは言え
ない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはhANPの
N端側断片を特異的に認識する親和性の高いモノクロ−
ナル抗体を創製すべく鋭意研究を行なった結果、α−h
ANPのリング構造のN端側断片を認識するモノクロ−
ナル抗体を産生するハイブリド−マを得て、そのモノク
ロ−ナル抗体を利用するα−hANPの高感度測定法を
完成するに至った。
N端側断片を特異的に認識する親和性の高いモノクロ−
ナル抗体を創製すべく鋭意研究を行なった結果、α−h
ANPのリング構造のN端側断片を認識するモノクロ−
ナル抗体を産生するハイブリド−マを得て、そのモノク
ロ−ナル抗体を利用するα−hANPの高感度測定法を
完成するに至った。
【0008】(1) モノクロ−ナル抗体産生ハイブリド
−マの調製 α−hANPは28アミノ酸残基からなるポリペプチド
であり、比較的低分子であるため抗体の産生を誘起する
能力(免疫原性)が低い。そのため、抗原として用いる
ためには牛血清アルブミン、牛チログロブリンなどと結
合させる。得られた複合体は、フロイントの完全アジュ
バント等の適当なアジュバントに乳濁し、マウスの免疫
に用いる。
−マの調製 α−hANPは28アミノ酸残基からなるポリペプチド
であり、比較的低分子であるため抗体の産生を誘起する
能力(免疫原性)が低い。そのため、抗原として用いる
ためには牛血清アルブミン、牛チログロブリンなどと結
合させる。得られた複合体は、フロイントの完全アジュ
バント等の適当なアジュバントに乳濁し、マウスの免疫
に用いる。
【0009】免疫は、上記乳濁液を数週間おきにマウス
の腹腔、皮下または静脈に数回繰り返し接種することに
より行なう。最終免疫後3日ないし5日後に脾臓を取り
出し、抗体産生細胞として使用する。この時同時に抗体
産生細胞と融合させてハイブリドーマを得るための親細
胞として、ヒポキサンチン−グアニン−ホスホリボシル
トランスフエラーゼ欠損(HGPRT-)あるいはチミ
ジンキナーゼ欠損(TK-)の様な適切なマーカーを持
つミエローマ細胞株を用意し、これと抗体産生細胞とを
融合させてハイブリドーマを作製する。
の腹腔、皮下または静脈に数回繰り返し接種することに
より行なう。最終免疫後3日ないし5日後に脾臓を取り
出し、抗体産生細胞として使用する。この時同時に抗体
産生細胞と融合させてハイブリドーマを得るための親細
胞として、ヒポキサンチン−グアニン−ホスホリボシル
トランスフエラーゼ欠損(HGPRT-)あるいはチミ
ジンキナーゼ欠損(TK-)の様な適切なマーカーを持
つミエローマ細胞株を用意し、これと抗体産生細胞とを
融合させてハイブリドーマを作製する。
【0010】ハイブリドーマ作製における培地として、
イーグルMEM、ダルベツコ変法培地、RPMI−16
40などの通常良く使用されているものに、適宜約15
%の牛胎児血清(FCS、fetal calf serum)を加えて用
いる。
イーグルMEM、ダルベツコ変法培地、RPMI−16
40などの通常良く使用されているものに、適宜約15
%の牛胎児血清(FCS、fetal calf serum)を加えて用
いる。
【0011】まず、親細胞であるミエローマと脾細胞を
約1:6.5の割合で用意する。融合剤としてはよく用
いられているポリエチレングリコール(PEG)の50
%を用いるのが融合率が高いとされている。融合株はH
AT選択法により選択する。生じるハイブリドーマのス
クリーニングは培養上清を用い、膜螢光抗体法、ELI
SA法(Enzyme Linked Immunosorbent Assay)、免疫
組織染色法など既知の方法により行ない、目的の免疫グ
ロブリンを分泌しているハイブリドーマのクローンを選
択する。ハイブリドーマの単一性を吟味するため、96
穴のマイクロウエルにフイーダーレイヤー(feeder lay
er)として正常な脾細胞をおよそ106cell/well 蒔い
た上にハイブリドーマを1穴に1個より多くならないよ
うに蒔き、生育してくるクローンについて再びスクリー
ニングを行なう。このサブクローニングを繰り返すこと
により、単一性のハイブリドーマを得る。
約1:6.5の割合で用意する。融合剤としてはよく用
いられているポリエチレングリコール(PEG)の50
%を用いるのが融合率が高いとされている。融合株はH
AT選択法により選択する。生じるハイブリドーマのス
クリーニングは培養上清を用い、膜螢光抗体法、ELI
SA法(Enzyme Linked Immunosorbent Assay)、免疫
組織染色法など既知の方法により行ない、目的の免疫グ
ロブリンを分泌しているハイブリドーマのクローンを選
択する。ハイブリドーマの単一性を吟味するため、96
穴のマイクロウエルにフイーダーレイヤー(feeder lay
er)として正常な脾細胞をおよそ106cell/well 蒔い
た上にハイブリドーマを1穴に1個より多くならないよ
うに蒔き、生育してくるクローンについて再びスクリー
ニングを行なう。このサブクローニングを繰り返すこと
により、単一性のハイブリドーマを得る。
【0012】(2) モノクロ−ナル抗体の産生 次に、本発明のモノクローナル抗体を製造するために、
上記で得られたハイブリドーマを培養容器中(in vitr
o)または動物体内(in vivo)で培養する。invitro 系
で培養する場合、培地は先に述べた通常培地に FCS を
添加したものでよく、この培地で3から5日培養の後、
培養上清からモノクロ−ナル抗体を得る。in vivo 系の
培養では、ハイブリドーマを哺乳動物の腹腔に接種し、
7ないし14日後に腹水を採取し、これよりモノクロ−
ナル抗体を得る。in vivo 系での培養の場合、in vitro
系での培養に比べて遥かに大量の抗体を効率的に取得し
うるので好ましい。
上記で得られたハイブリドーマを培養容器中(in vitr
o)または動物体内(in vivo)で培養する。invitro 系
で培養する場合、培地は先に述べた通常培地に FCS を
添加したものでよく、この培地で3から5日培養の後、
培養上清からモノクロ−ナル抗体を得る。in vivo 系の
培養では、ハイブリドーマを哺乳動物の腹腔に接種し、
7ないし14日後に腹水を採取し、これよりモノクロ−
ナル抗体を得る。in vivo 系での培養の場合、in vitro
系での培養に比べて遥かに大量の抗体を効率的に取得し
うるので好ましい。
【0013】こうして得られた培養上清または腹水から
のモノクロ−ナル抗体の精製は、硫安分画、DEAEセ
フアロースカラム等の既知の方法を適宜組み合わせて、
例えば後記実施例に記載したようにして行なうことが出
来る。
のモノクロ−ナル抗体の精製は、硫安分画、DEAEセ
フアロースカラム等の既知の方法を適宜組み合わせて、
例えば後記実施例に記載したようにして行なうことが出
来る。
【0014】本発明で得られたモノクロ−ナル抗体KY
−ANP−Iは、後記参考例に示される通り、α−hA
NPを特異的に認識し、rANPに対しては殆ど親和性
を示さない。そのエピト−プはα−hANPのリング構
造のN末端側半分、詳細にはCys[7]からGly[16]
に含まれる部分を認識しているものと推定され、またr
ANPとは反応しないことから、Met[12]を含む部分
であると考えられる。該エピト−プはα−hANPのみ
ならずβ−hANP、γ−hANPにも共通の部分であ
り、該抗体はβ−hANP、γ−hANPに対しても反
応性を有する。
−ANP−Iは、後記参考例に示される通り、α−hA
NPを特異的に認識し、rANPに対しては殆ど親和性
を示さない。そのエピト−プはα−hANPのリング構
造のN末端側半分、詳細にはCys[7]からGly[16]
に含まれる部分を認識しているものと推定され、またr
ANPとは反応しないことから、Met[12]を含む部分
であると考えられる。該エピト−プはα−hANPのみ
ならずβ−hANP、γ−hANPにも共通の部分であ
り、該抗体はβ−hANP、γ−hANPに対しても反
応性を有する。
【0015】また、本抗体はα−hANPに対して高い
親和性(Ka=4.5×109 M-1)を示した。図1に示
すα−hANPの標準曲線から、90%および50%阻
害濃度(IC90、IC50)はそれぞれ10pg/チュ−
ブ、100pg/チュ−ブであった。
親和性(Ka=4.5×109 M-1)を示した。図1に示
すα−hANPの標準曲線から、90%および50%阻
害濃度(IC90、IC50)はそれぞれ10pg/チュ−
ブ、100pg/チュ−ブであった。
【0016】本発明のモノクロ−ナル抗体KY−ANP
−Iを産生するハイブリド−マKY−ANP−Iは19
87年8月20日から英国 Porton Down, Salisbury. S
P4 OJG. の PHLS Centre for Applied Microbiology &
Research、European Collection of Animal Cell Cultu
res (ECACC) に受託番号87082001としてブタペ
スト条約に基づき寄託されている。
−Iを産生するハイブリド−マKY−ANP−Iは19
87年8月20日から英国 Porton Down, Salisbury. S
P4 OJG. の PHLS Centre for Applied Microbiology &
Research、European Collection of Animal Cell Cultu
res (ECACC) に受託番号87082001としてブタペ
スト条約に基づき寄託されている。
【0017】(3) 抗体と担体との結合 抗体を固定化する固相としては、通常の免疫測定法に使
用される市販の抗原抗体反応用担体、例えば、ガラスま
たは合成樹脂製の粒状物(ビ−ズ)あるいは球状物(ボ
−ル)、チュ−ブ、プレ−トなどを用いることができ
る。これらの担体に、α−hANPのN端側またはC端
側を認識する抗体を吸着せしめる。吸着は通常リン酸バ
ッファ−中、pH 6〜10、好ましくは中性付近で室温
下に一夜放置することにより行なう。抗体を吸着した担
体は、アジ化ナトリウムなどの殺菌剤の存在下、冷所に
保存する。
用される市販の抗原抗体反応用担体、例えば、ガラスま
たは合成樹脂製の粒状物(ビ−ズ)あるいは球状物(ボ
−ル)、チュ−ブ、プレ−トなどを用いることができ
る。これらの担体に、α−hANPのN端側またはC端
側を認識する抗体を吸着せしめる。吸着は通常リン酸バ
ッファ−中、pH 6〜10、好ましくは中性付近で室温
下に一夜放置することにより行なう。抗体を吸着した担
体は、アジ化ナトリウムなどの殺菌剤の存在下、冷所に
保存する。
【0018】モノクロ−ナル抗体およびポリクロ−ナル
抗体について、同様の処理で担体に結合せしめることが
できる。
抗体について、同様の処理で担体に結合せしめることが
できる。
【0019】(4) ウサギ抗α−hANP[17-28]血清 カルボジイミド法により調製したα−hANP[17-28]
−ウシ・チログロブリン複合体をウサギに投与して数回
免疫し、最終免疫から10〜14日後に採血してウサギ
抗α-hANP[17-28]血清を調製する。
−ウシ・チログロブリン複合体をウサギに投与して数回
免疫し、最終免疫から10〜14日後に採血してウサギ
抗α-hANP[17-28]血清を調製する。
【0020】(5) 酵素標識抗体の調製ウサギ IgG、 F(ab’)2 および Fab’ 上記で調製した抗血清を硫酸ナトリウムで分画し、次い
で、DEAE−セルロ−スのカラムを通すことにより I
gG を調製する。得られた IgG をペプシンで消化して F
(ab’)2断片とし、更にこれを2−メルカプトエチルア
ミンで還元すれば、目的の抗α−hANP[17-28]Fab’
が得られる。IgGからFab’の調製については、ジャ−ナ
ル・オブ・イムノアッセイ[J.Immunoassay]、4、2
09〜327 (1983)に詳細な説明があり、本発
明においても、同様の手法を利用することができる。
で、DEAE−セルロ−スのカラムを通すことにより I
gG を調製する。得られた IgG をペプシンで消化して F
(ab’)2断片とし、更にこれを2−メルカプトエチルア
ミンで還元すれば、目的の抗α−hANP[17-28]Fab’
が得られる。IgGからFab’の調製については、ジャ−ナ
ル・オブ・イムノアッセイ[J.Immunoassay]、4、2
09〜327 (1983)に詳細な説明があり、本発
明においても、同様の手法を利用することができる。
【0021】抗体の酵素標識 抗体の標識酵素としては、アルカリ性ホスファタ−ゼ、
β−D−ガラクトシダ−ゼ、ペルオキシダ−ゼ、グルコ
−スオキシダ−ゼなどが利用可能であるが、本発明にお
いては、特に西洋わさびペルオキシダ−ゼが好ましく用
いられる。また、架橋剤としては、N,N’−o−フェ
ニレンジマレイミド、4−(N−マレイミドメチル)シ
クロヘキサン酸・N−スクシンイミドエステル、6−マ
レイミドヘキサン酸・N−スクシンイミドエステル、3
−(2−ピリジルジチオ)プロピオン酸・N−スクシン
イミドエステル、4,4’−ジチオジピリジン、その他
公知の架橋剤が利用可能である。これらの架橋剤と酵素
および抗体との反応は、それぞれの架橋剤の性質に応じ
て、既知の方法に従って行なえばよい。また、抗体とし
ては、場合によっては、そのフラグメント、例えば Fa
b’、Fab、F(ab’)2を用いる。本発明においては、架橋
剤として4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン
酸・N−スクシンイミドエステルまたは6−マレイミド
ヘキサン酸・N−スクシンイミドエステルを用いるのが
好ましい。また、ポリクロ−ナル、モノクロ−ナル抗体
にかかわらず同様の処理により酵素標識体を得ることが
できる。従って、上記2架橋剤を用いて得られる酵素標
識抗体は、一般式(I);
β−D−ガラクトシダ−ゼ、ペルオキシダ−ゼ、グルコ
−スオキシダ−ゼなどが利用可能であるが、本発明にお
いては、特に西洋わさびペルオキシダ−ゼが好ましく用
いられる。また、架橋剤としては、N,N’−o−フェ
ニレンジマレイミド、4−(N−マレイミドメチル)シ
クロヘキサン酸・N−スクシンイミドエステル、6−マ
レイミドヘキサン酸・N−スクシンイミドエステル、3
−(2−ピリジルジチオ)プロピオン酸・N−スクシン
イミドエステル、4,4’−ジチオジピリジン、その他
公知の架橋剤が利用可能である。これらの架橋剤と酵素
および抗体との反応は、それぞれの架橋剤の性質に応じ
て、既知の方法に従って行なえばよい。また、抗体とし
ては、場合によっては、そのフラグメント、例えば Fa
b’、Fab、F(ab’)2を用いる。本発明においては、架橋
剤として4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン
酸・N−スクシンイミドエステルまたは6−マレイミド
ヘキサン酸・N−スクシンイミドエステルを用いるのが
好ましい。また、ポリクロ−ナル、モノクロ−ナル抗体
にかかわらず同様の処理により酵素標識体を得ることが
できる。従って、上記2架橋剤を用いて得られる酵素標
識抗体は、一般式(I);
【0022】
【化1】
【0023】[但し、式中Aはα-hANPのN端側ま
たはC端側を認識する抗体またはそのフラグメントを、
Bは標識酵素を、Rは4−メチレンシクロヘキシルまた
はペンタメチレンをそれぞれ表わす。]で表わすことが
できる。
たはC端側を認識する抗体またはそのフラグメントを、
Bは標識酵素を、Rは4−メチレンシクロヘキシルまた
はペンタメチレンをそれぞれ表わす。]で表わすことが
できる。
【0024】このようにして得られる酵素標識抗体は、
好ましくは、アフィニティ・クロマトグラフィ−により
精製すれば、更に感度の高い免疫測定系が可能となる。
精製した酵素標識抗体は、安定剤としてチメロサ−ルま
たはグリセリンを加えて、あるいは凍結乾燥して冷暗所
に保存する。
好ましくは、アフィニティ・クロマトグラフィ−により
精製すれば、更に感度の高い免疫測定系が可能となる。
精製した酵素標識抗体は、安定剤としてチメロサ−ルま
たはグリセリンを加えて、あるいは凍結乾燥して冷暗所
に保存する。
【0025】上記で調整された免疫学的測定試薬を用い
てα−hANPを測定する際の抗体の組合わせとして
は、α−hANPのN端側を認識する抗体を固定化した
場合にはC端側を認識する抗体を酵素標識抗体とし、C
端側を認識する抗体を固定化した場合にはN端側を認識
する抗体を酵素標識抗体とすればよい。一般には、固定
化には比較的大量の抗体が必要であるため安定的に大量
の抗体が得られるモノクロ−ナル抗体(例えば、本発明
のNK−ANP−I)が固定化に適しているが、抗血清
から得られるポリクロ−ナル抗体も不都合なく使用でき
る。酵素標識する抗体は、モノクロ−ナル抗体、ポリク
ロ−ナル抗体のいずれでもよく、固定化した抗体が認識
するのとは異なる部位を認識するものであればよい。例
えば、固定化抗体として本発明のKY−ANP−Iを用
いた場合には酵素標識抗体として上述の抗血清CR−3
や実施例中の抗血清F36が適用でき、またこの逆の組
合わせでもよい。当然、α−hANPのC端側を認識す
るモノクロ−ナル抗体やN端側を認識する抗血清も本発
明に適用できる。
てα−hANPを測定する際の抗体の組合わせとして
は、α−hANPのN端側を認識する抗体を固定化した
場合にはC端側を認識する抗体を酵素標識抗体とし、C
端側を認識する抗体を固定化した場合にはN端側を認識
する抗体を酵素標識抗体とすればよい。一般には、固定
化には比較的大量の抗体が必要であるため安定的に大量
の抗体が得られるモノクロ−ナル抗体(例えば、本発明
のNK−ANP−I)が固定化に適しているが、抗血清
から得られるポリクロ−ナル抗体も不都合なく使用でき
る。酵素標識する抗体は、モノクロ−ナル抗体、ポリク
ロ−ナル抗体のいずれでもよく、固定化した抗体が認識
するのとは異なる部位を認識するものであればよい。例
えば、固定化抗体として本発明のKY−ANP−Iを用
いた場合には酵素標識抗体として上述の抗血清CR−3
や実施例中の抗血清F36が適用でき、またこの逆の組
合わせでもよい。当然、α−hANPのC端側を認識す
るモノクロ−ナル抗体やN端側を認識する抗血清も本発
明に適用できる。
【0026】
【実施例】ハイブリド−マの調製 合成α−hANP(1.5mg)と牛チログロブリン
(5.4mg)を2mlの蒸留水に溶解する。この溶液
に、蒸留水1mlに溶解した1−エチル−3−(3−ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド30mgを室温
で10分かけて滴下し、室温で24時間撹拌する。この
溶液を、蒸留水3Lに対して6回、3日間透析する。こ
の透析物を5つに分注して−20℃で保存した(BBRC
124, 815-821, 1984 参照)。
(5.4mg)を2mlの蒸留水に溶解する。この溶液
に、蒸留水1mlに溶解した1−エチル−3−(3−ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド30mgを室温
で10分かけて滴下し、室温で24時間撹拌する。この
溶液を、蒸留水3Lに対して6回、3日間透析する。こ
の透析物を5つに分注して−20℃で保存した(BBRC
124, 815-821, 1984 参照)。
【0027】上記の分注保存した溶液(300μgのα
−hANPを含む)に蒸留水を加え1.2mlとし、こ
れを1.2mlのフロイントの完全アジュバントに懸濁
した。そのうち約2mlを10匹のBALB/c雌マウ
スの腹腔および皮下に注射し(1匹当り200μl)、
さらに3週間後に同じ方法で追加免疫した。追加免疫の
5週間後、血液中の抗体を測定し、最も強く抗体反応を
示した2匹のマウスの尾静脈に50μgのα−hANP
を含む上記溶液をさらに追加免疫した。その4日後、2
匹のマウスから細胞融合のために脾臓細胞を採集した。
−hANPを含む)に蒸留水を加え1.2mlとし、こ
れを1.2mlのフロイントの完全アジュバントに懸濁
した。そのうち約2mlを10匹のBALB/c雌マウ
スの腹腔および皮下に注射し(1匹当り200μl)、
さらに3週間後に同じ方法で追加免疫した。追加免疫の
5週間後、血液中の抗体を測定し、最も強く抗体反応を
示した2匹のマウスの尾静脈に50μgのα−hANP
を含む上記溶液をさらに追加免疫した。その4日後、2
匹のマウスから細胞融合のために脾臓細胞を採集した。
【0028】採集した脾臓細胞(1.3×108個)とミ
エロ−マ細胞X63-Ag8.653(2×107個)をダルベッコ
培地中(DMEM)で混合し、1500rpm、4℃で5
分間遠沈した。得られたペレットを37℃に加温し解し
た後、50%PEG4000(PEG1g/DMEM1
ml)1mlを37℃で1分間かけて滴下した。37℃
で2分間放置した後、37℃のDMEM10mlを5分
かけて加え希釈し、4℃で15%FCS添加DMEMで
遠心洗浄する。
エロ−マ細胞X63-Ag8.653(2×107個)をダルベッコ
培地中(DMEM)で混合し、1500rpm、4℃で5
分間遠沈した。得られたペレットを37℃に加温し解し
た後、50%PEG4000(PEG1g/DMEM1
ml)1mlを37℃で1分間かけて滴下した。37℃
で2分間放置した後、37℃のDMEM10mlを5分
かけて加え希釈し、4℃で15%FCS添加DMEMで
遠心洗浄する。
【0029】得られた細胞は96穴プレ−トに蒔き、H
AT培地中で2週間、さらにHT培地中で1週間培養し
た。全768ウエル中約30%(212/768)でハ
イブリド−マが増殖し、そのうち4%(8/212)が
抗α−hANP抗体を産生していた。
AT培地中で2週間、さらにHT培地中で1週間培養し
た。全768ウエル中約30%(212/768)でハ
イブリド−マが増殖し、そのうち4%(8/212)が
抗α−hANP抗体を産生していた。
【0030】最も高い抗体価を示したウエルの細胞は限
界希釈法によりクロ−ン化した。即ち、フィ−ダ−細胞
としてBALB/cマウス胸腺細胞を106個/ウエ
ル、ハイブリド−マを1個/ウエルとなるようにウエル
に加え培養し、この操作を2回行なった。
界希釈法によりクロ−ン化した。即ち、フィ−ダ−細胞
としてBALB/cマウス胸腺細胞を106個/ウエ
ル、ハイブリド−マを1個/ウエルとなるようにウエル
に加え培養し、この操作を2回行なった。
【0031】このクロ−ニングによって、最も安定に大
量の抗体を産生するクロ−ンを選択し、KY−ANP−
Iと命名した。
量の抗体を産生するクロ−ンを選択し、KY−ANP−
Iと命名した。
【0032】上記の、免疫マウスの抗血清およびハイブ
リド−マ培養上清中の抗体価は下記の様にして測定し
た。
リド−マ培養上清中の抗体価は下記の様にして測定し
た。
【0033】免疫マウスの抗血清またはハイブリド−マ
の培養上清をサンプルとし、該サンプル希釈液100μ
l、アッセイバッファ−(RIAバッファ−)300μ
l、125I-α−hANP(10000cpm)100μ
lの混合液を4℃で24時間反応させる。これをデキス
トラン−コ−テッド−チャ−コ−ル1mlと混合し4℃
で5分間反応させる。その後、4℃で30分間3000
rpmにて遠心し、その上清の放射活性をγ−カウンタ
−で測定することにより、サンプル希釈液中の抗体価を
求めた。
の培養上清をサンプルとし、該サンプル希釈液100μ
l、アッセイバッファ−(RIAバッファ−)300μ
l、125I-α−hANP(10000cpm)100μ
lの混合液を4℃で24時間反応させる。これをデキス
トラン−コ−テッド−チャ−コ−ル1mlと混合し4℃
で5分間反応させる。その後、4℃で30分間3000
rpmにて遠心し、その上清の放射活性をγ−カウンタ
−で測定することにより、サンプル希釈液中の抗体価を
求めた。
【0034】上記125I-α−hANPはクロラミンT法
によって調製した。即ち、α−hANP(1μg)とNa
125I(1mCi)を混合し、10μlのクロラミンT
(5.25mg/ml)を加え、10秒後に20μlの
ピロ亜硫酸ナトリム(4.5mg/ml)を加える。さ
らに、2%ゼラチン1mlを加え、Sep−Pak C
18(Waters社製)で精製する。
によって調製した。即ち、α−hANP(1μg)とNa
125I(1mCi)を混合し、10μlのクロラミンT
(5.25mg/ml)を加え、10秒後に20μlの
ピロ亜硫酸ナトリム(4.5mg/ml)を加える。さ
らに、2%ゼラチン1mlを加え、Sep−Pak C
18(Waters社製)で精製する。
【0035】モノクロ−ナル抗体の調製 BALB/cマウスを、0.5mlのプリスタンを腹腔
に2回1〜2週間間隔で投与することにより前処理し
た。そのマウスの腹腔に、200μlのDMEMに懸濁
した5×106個のハイブリド−マKY−ANP−Iを
注射した。得られた腹水をプロテインA−セファロ−ス
CL−4Bカラムで精製し、モノクロ−ナル抗体KY−
ANP−Iを得た。
に2回1〜2週間間隔で投与することにより前処理し
た。そのマウスの腹腔に、200μlのDMEMに懸濁
した5×106個のハイブリド−マKY−ANP−Iを
注射した。得られた腹水をプロテインA−セファロ−ス
CL−4Bカラムで精製し、モノクロ−ナル抗体KY−
ANP−Iを得た。
【0036】KY−ANP−Iの諸性状 本モノクロ−ナル抗体のアイソタイプの決定はオクタロ
ニ−法に従って行ない、IgG1サブクラスに属するも
のと決定された。親和性は、ラジオバインディングアッ
セイによりスキャッチャ−ドプロットを作成することに
より求め、その結果Ka=4.5×109M-1であった。
ニ−法に従って行ない、IgG1サブクラスに属するも
のと決定された。親和性は、ラジオバインディングアッ
セイによりスキャッチャ−ドプロットを作成することに
より求め、その結果Ka=4.5×109M-1であった。
【0037】エピト−プは、種々のANP関連ペプチド
に対する交差反応性をRIAで調べることにより決定し
た。その結果を図1に示す。α−ANP[17-28]とα−
ANP[1-6]には殆ど反応しないことからエピト−プは
α−ANP[7-16]に含まれると推定される。さらに、α
−hANP[8-22]、α−rANPとも反応しないことか
ら、エピト−プはリング構造を成していることが必要
で、かつ、Metを含んでいるものと推定される。即
ち、本発明のモノクロ−ナル抗体が認識するエピト−プ
は、α−hANPのリング構造のN端側の約半分である
と結論された。
に対する交差反応性をRIAで調べることにより決定し
た。その結果を図1に示す。α−ANP[17-28]とα−
ANP[1-6]には殆ど反応しないことからエピト−プは
α−ANP[7-16]に含まれると推定される。さらに、α
−hANP[8-22]、α−rANPとも反応しないことか
ら、エピト−プはリング構造を成していることが必要
で、かつ、Metを含んでいるものと推定される。即
ち、本発明のモノクロ−ナル抗体が認識するエピト−プ
は、α−hANPのリング構造のN端側の約半分である
と結論された。
【0038】また、上記抗体価測定法に従いKY−AN
P−Iとβ−hANPおよびγ−hANPとの反応性を
調べた結果、KY−ANP−Iはα−hANPのみなら
ずγ−hANPも認識し、さらに、β−hANPも交差
反応性80%で反応した。
P−Iとβ−hANPおよびγ−hANPとの反応性を
調べた結果、KY−ANP−Iはα−hANPのみなら
ずγ−hANPも認識し、さらに、β−hANPも交差
反応性80%で反応した。
【0039】抗α−hANP[17-28]ウシ・チログロブ
リン血清の作製 α−hANP[17-28]を公知のカルボジイミド法(BBRC
117, 695, 1984)により、ウシ・チログロブリンと結合
させる。α−hANP[17-28] 3.1mgを含む水溶液0.
5mlにウシ・チログロブリン19mgを含む水溶液0.7ml
を加え、これに1−エチル−3−(3−ジメチルアミノ
プロピル)カルボジイミド塩酸塩40mgを含む水溶液1
mlを加えて、氷冷下で2時間撹拌する。この反応液を蒸
留水2Lに対して4℃で3回透析したのち、凍結乾燥し
て複合体21mgを得る。ウシ・チログロブリンに対する
α−hANP[17-28]の結合モル比は、アミノ酸分析法
により求めた結果、30であった。
リン血清の作製 α−hANP[17-28]を公知のカルボジイミド法(BBRC
117, 695, 1984)により、ウシ・チログロブリンと結合
させる。α−hANP[17-28] 3.1mgを含む水溶液0.
5mlにウシ・チログロブリン19mgを含む水溶液0.7ml
を加え、これに1−エチル−3−(3−ジメチルアミノ
プロピル)カルボジイミド塩酸塩40mgを含む水溶液1
mlを加えて、氷冷下で2時間撹拌する。この反応液を蒸
留水2Lに対して4℃で3回透析したのち、凍結乾燥し
て複合体21mgを得る。ウシ・チログロブリンに対する
α−hANP[17-28]の結合モル比は、アミノ酸分析法
により求めた結果、30であった。
【0040】免疫ならびに採血 上記α−hANP[17-28]−ウシ・チログロブリン複合
体0.25mgを生理食塩水0.25mlに溶かし、これを等
量のフロインド(Freund)完全アジュバンドに懸濁して
家兎の背部20ケ所以上に皮下注射する。これを3週間
毎に6回繰り返し、最終投与後10日目に頚動脈から全
採血して抗血清F36を得る。
体0.25mgを生理食塩水0.25mlに溶かし、これを等
量のフロインド(Freund)完全アジュバンドに懸濁して
家兎の背部20ケ所以上に皮下注射する。これを3週間
毎に6回繰り返し、最終投与後10日目に頚動脈から全
採血して抗血清F36を得る。
【0041】ウサギ IgG の調製 抗α-hANP 血清(F36)1mlに 硫酸ナトリウム 0.18
gを撹拌下にゆっくり加え、添加物が完全に溶解してか
ら、22〜25℃で撹拌を続ける。次いで混合物を温度
22〜25℃、回転数 10,000 rpmの条件で10分間遠
心分離し、沈澱物を1mlのリン酸ナトリウム・バッファ
−(pH 6.3; 17.5 mmol/L)に溶かし、同じバッファ−
中で透析する。上澄液を、予め同じバッファ−(pH 6.
3; 17.5 mmol/L)で平衡化した DEAE セルロ−ス・カ
ラムに通す。上澄液中の10mgの蛋白を通過せしめるに
要する DEAE セルロ−スの湿潤容量は1mlである。IgG
の収量は、280nmでの吸光度から、280nmでの吸光
度を 1.5 g-1L,cm-1とし、IgGの分子量を 150,000 と
して計算し、7mgであった(ジャ−ナル・オブ・イムノ
アッセイ[J.Immunoassay]、4、209〜327(1
983)参照)。
gを撹拌下にゆっくり加え、添加物が完全に溶解してか
ら、22〜25℃で撹拌を続ける。次いで混合物を温度
22〜25℃、回転数 10,000 rpmの条件で10分間遠
心分離し、沈澱物を1mlのリン酸ナトリウム・バッファ
−(pH 6.3; 17.5 mmol/L)に溶かし、同じバッファ−
中で透析する。上澄液を、予め同じバッファ−(pH 6.
3; 17.5 mmol/L)で平衡化した DEAE セルロ−ス・カ
ラムに通す。上澄液中の10mgの蛋白を通過せしめるに
要する DEAE セルロ−スの湿潤容量は1mlである。IgG
の収量は、280nmでの吸光度から、280nmでの吸光
度を 1.5 g-1L,cm-1とし、IgGの分子量を 150,000 と
して計算し、7mgであった(ジャ−ナル・オブ・イムノ
アッセイ[J.Immunoassay]、4、209〜327(1
983)参照)。
【0042】F(ab’)2 の調製 ウサギ IgG 10mgを酢酸ナトリウム・バッファ−(pH
4.5, O.1 mol/L)1mlに対して5℃で透析する。透析
した IgG 溶液に、0.05 ml(容量1/20)の塩化ナト
リウム水溶液(2 mol/L)を加える。この溶液に、
ブタ胃粘膜由来のペプシン(0.2 mg/10 mg IgG)を加
え、溶解する。混合物を37℃で15〜24時間反応さ
せる。次いで、水酸化ナトリウム水溶液(1 mol/L)で
pH8に調整し、セファデックスG−150のカラム(1.
0〜1.5 mlに対して 1.5 x 45 cm, 2.0〜2.5 mlに対して
2.0 x 45 cm)にかけ、ホウ酸ナトリウム・バッファ−
(pH8.0、 0.1 mol/L)で溶出する。F(ab’)2の収量
は、280nmでの吸光度から、2 80nmでの吸光度を
1.48 g-1 L,cm-1、F(ab’)2 の分子量を 92,000 とし
て計 算し、6mgであった(ジャ−ナル・オブ・イムノ
アッセイ[J.Immunoassay]、 4、209〜327(1
983)参照)。
4.5, O.1 mol/L)1mlに対して5℃で透析する。透析
した IgG 溶液に、0.05 ml(容量1/20)の塩化ナト
リウム水溶液(2 mol/L)を加える。この溶液に、
ブタ胃粘膜由来のペプシン(0.2 mg/10 mg IgG)を加
え、溶解する。混合物を37℃で15〜24時間反応さ
せる。次いで、水酸化ナトリウム水溶液(1 mol/L)で
pH8に調整し、セファデックスG−150のカラム(1.
0〜1.5 mlに対して 1.5 x 45 cm, 2.0〜2.5 mlに対して
2.0 x 45 cm)にかけ、ホウ酸ナトリウム・バッファ−
(pH8.0、 0.1 mol/L)で溶出する。F(ab’)2の収量
は、280nmでの吸光度から、2 80nmでの吸光度を
1.48 g-1 L,cm-1、F(ab’)2 の分子量を 92,000 とし
て計 算し、6mgであった(ジャ−ナル・オブ・イムノ
アッセイ[J.Immunoassay]、 4、209〜327(1
983)参照)。
【0043】Fab’ の調製 F(ab’)2 3mgをリン酸ナトリウム・バッファ−(pH 6.
0, 0.1 mol/L)0.45ml に溶解する。これに用時調製し
た 5 mmol/LのEDTAを含む2−メルカプトエチルア
ミン/リン酸ナトリウム・バッファ−溶液(pH 6.0, 0.
1 mol/L)を加え、37℃で 1.5 時間反応させる。次
いで、反応混合物をセファデックスG− 25のカラム
(1 x 30 cm)にかけ、リン酸ナトリウム・バッファ−
(pH 6.0, 0.1 mol/L; 5 mmol/LのEDTA含有)で
溶出する。Fab’の収量は、280nm での吸光度から、
280nmでの吸光度を 1.48 g-1.Lcm-1、F(ab’)2 の
分子量を 46,000 として計算し、2.5mgであった(ジ
ャ−ナル・オブ・イムノアッセイ [J.Immunoassay]、
4、209〜327(1983)参照)。
0, 0.1 mol/L)0.45ml に溶解する。これに用時調製し
た 5 mmol/LのEDTAを含む2−メルカプトエチルア
ミン/リン酸ナトリウム・バッファ−溶液(pH 6.0, 0.
1 mol/L)を加え、37℃で 1.5 時間反応させる。次
いで、反応混合物をセファデックスG− 25のカラム
(1 x 30 cm)にかけ、リン酸ナトリウム・バッファ−
(pH 6.0, 0.1 mol/L; 5 mmol/LのEDTA含有)で
溶出する。Fab’の収量は、280nm での吸光度から、
280nmでの吸光度を 1.48 g-1.Lcm-1、F(ab’)2 の
分子量を 46,000 として計算し、2.5mgであった(ジ
ャ−ナル・オブ・イムノアッセイ [J.Immunoassay]、
4、209〜327(1983)参照)。
【0044】抗α-hANP [17-28] Fab’-ペルオキシダ−
ゼ標識体の調製 西洋わさび・ペルオキシダ−ゼ2mg (50 nmol)をリン酸
ナトリウム・バッファ−(pH 7.0、 0.1 mol/L)0.3 ml
に溶かし、これに6−マレイミドヘキサン酸・N-スクシ
ンイミドエステル 0.65 mg(2100 nmol)およびN,N−ジ
メチルホルムアミド 0.03 mlからなる溶液を加え、30
℃でかきまぜながら 0.5〜1 時間反応させる。次いで、
反応混合物を遠心分離にかけ、過剰の試薬を沈殿物とし
て除去し、上清液をセファデックスG−25のカラム
(1.0 x 45 cm)に通して、リン酸ナトリウム・バッフ
ァ−(pH 6.0、 0.1 mol/L)で、流速 30〜40 ml/h、各
フラクションの容量を 0.5〜1.0 mlとして溶出する。底
部にファインメッシュフィルタ−を有するセファデック
スG-50(fine, Pharmacia)のカラム(1.0 × 6.4 c
m, 5 ml)を上記バッファ−で平衡させ、試験管中で1
00gで2分間遠心する。そのカラムに上記反応物
(0.5ml)を付し、同様に遠心する。得られたフ ラク
ションをマイクロコンセントレイタ−(CENTRICON-30、
Amicon Corp)中で 、4℃、2000gで遠心すること
により濃縮する。
ゼ標識体の調製 西洋わさび・ペルオキシダ−ゼ2mg (50 nmol)をリン酸
ナトリウム・バッファ−(pH 7.0、 0.1 mol/L)0.3 ml
に溶かし、これに6−マレイミドヘキサン酸・N-スクシ
ンイミドエステル 0.65 mg(2100 nmol)およびN,N−ジ
メチルホルムアミド 0.03 mlからなる溶液を加え、30
℃でかきまぜながら 0.5〜1 時間反応させる。次いで、
反応混合物を遠心分離にかけ、過剰の試薬を沈殿物とし
て除去し、上清液をセファデックスG−25のカラム
(1.0 x 45 cm)に通して、リン酸ナトリウム・バッフ
ァ−(pH 6.0、 0.1 mol/L)で、流速 30〜40 ml/h、各
フラクションの容量を 0.5〜1.0 mlとして溶出する。底
部にファインメッシュフィルタ−を有するセファデック
スG-50(fine, Pharmacia)のカラム(1.0 × 6.4 c
m, 5 ml)を上記バッファ−で平衡させ、試験管中で1
00gで2分間遠心する。そのカラムに上記反応物
(0.5ml)を付し、同様に遠心する。得られたフ ラク
ションをマイクロコンセントレイタ−(CENTRICON-30、
Amicon Corp)中で 、4℃、2000gで遠心すること
により濃縮する。
【0045】このようにして調製したマレイミド・ペル
オキシダ−ゼ結合物 1.8 mg (45 nmol)をリン酸ナトリ
ウム・バッファ−(pH 6.0、 0.1 mol/L)に溶かし、こ
れに、Fab’約 2.0 mg (43 nmol) を 5 mmol/LのED
TAを含有するリン酸ナトリウム・バッファ−(pH 6.
0、 0.1 mol/L)0.2〜0.4 mlに溶かした溶液を加え、4
℃ で20時間または30℃で1時間反応させる。反応
混合物中のマレイミド−ペルオキシダ−ゼ結合物および
Fab’の最終濃度を 50〜100 μmol/Lとする。この反
応混合物をウルトロゲル・AcA 44 のカラム(1.5 x 45 c
m)に通し、リン酸ナト リウム・バッファ−(pH 6.5、
0.1 mol/L)で溶出する。流速は 0.3〜0.5 ml/minとし
各フラクション約 1.0 mlとする。こうして目的の抗α-
hANP [17-28] Fab’-ペルオキシダ−ゼ標識体約2.5mg
を得た(ジャ−ナル・オブ・イムノアッセ イ[J.Immun
oassay]4、209〜327(1983)参照)。
オキシダ−ゼ結合物 1.8 mg (45 nmol)をリン酸ナトリ
ウム・バッファ−(pH 6.0、 0.1 mol/L)に溶かし、こ
れに、Fab’約 2.0 mg (43 nmol) を 5 mmol/LのED
TAを含有するリン酸ナトリウム・バッファ−(pH 6.
0、 0.1 mol/L)0.2〜0.4 mlに溶かした溶液を加え、4
℃ で20時間または30℃で1時間反応させる。反応
混合物中のマレイミド−ペルオキシダ−ゼ結合物および
Fab’の最終濃度を 50〜100 μmol/Lとする。この反
応混合物をウルトロゲル・AcA 44 のカラム(1.5 x 45 c
m)に通し、リン酸ナト リウム・バッファ−(pH 6.5、
0.1 mol/L)で溶出する。流速は 0.3〜0.5 ml/minとし
各フラクション約 1.0 mlとする。こうして目的の抗α-
hANP [17-28] Fab’-ペルオキシダ−ゼ標識体約2.5mg
を得た(ジャ−ナル・オブ・イムノアッセ イ[J.Immun
oassay]4、209〜327(1983)参照)。
【0046】hANP[17-28]-非特異ウサギIgG結合物 0.2mlのリン酸ナトリウム緩衝液(0.1mol/L、pH
7.0)にhANP[17-28](0.5mg)を溶解したものを、N,
N’-ジメチルホルムアミドに溶かした105mmol/Lの
6−マレイミドヘキサン酸・N−スクシンイミドエステ
ル(0.01ml)と30℃で30分間反応させる。反応物は
5mmol/LのEDTAを含む0.1mol/Lのリン酸ナトリウム
バッファ−(pH6.0)を用いてセファデックスG−10
のカラム(1.0 × 45 cm)によりゲル濾過する。hANP[1
7-28]に導入されたマレイミド基の平 均値は0.6/分子
であった。
7.0)にhANP[17-28](0.5mg)を溶解したものを、N,
N’-ジメチルホルムアミドに溶かした105mmol/Lの
6−マレイミドヘキサン酸・N−スクシンイミドエステ
ル(0.01ml)と30℃で30分間反応させる。反応物は
5mmol/LのEDTAを含む0.1mol/Lのリン酸ナトリウム
バッファ−(pH6.0)を用いてセファデックスG−10
のカラム(1.0 × 45 cm)によりゲル濾過する。hANP[1
7-28]に導入されたマレイミド基の平 均値は0.6/分子
であった。
【0047】0.1mol/Lリン酸ナトリウムバッファ−
(0.6ml、pH 7.5)に溶解した非特異ウサギIgG
(10mg)を、N,N’-ジメチルホルムアミドに溶かした
210mmol/Lの無水S−アセチルメルカプトスクシン
酸(0.03ml)と30℃で30分間反応させる。この反応
混合物に0.1mol/Lトリス塩酸バッファ−(0.1ml、
pH7.0)、0.1mol/LEDTA(0.02ml)および1m
ol/L塩酸ヒドロキシルアミン(0.1ml、pH 7.0)を加
え、30℃で5分間反応させる。反応物は5mmol/LのE
DTAを含む0.1mol/Lのリン酸ナトリウムバッファ−
(pH6.0)を用いてセファデックスG−25のカラム
(1.0 × 45 cm)によりゲル濾過する。非特異ウサ ギ
IgGに導入されたチオ−ル基の平均値は11/分子で
あった。
(0.6ml、pH 7.5)に溶解した非特異ウサギIgG
(10mg)を、N,N’-ジメチルホルムアミドに溶かした
210mmol/Lの無水S−アセチルメルカプトスクシン
酸(0.03ml)と30℃で30分間反応させる。この反応
混合物に0.1mol/Lトリス塩酸バッファ−(0.1ml、
pH7.0)、0.1mol/LEDTA(0.02ml)および1m
ol/L塩酸ヒドロキシルアミン(0.1ml、pH 7.0)を加
え、30℃で5分間反応させる。反応物は5mmol/LのE
DTAを含む0.1mol/Lのリン酸ナトリウムバッファ−
(pH6.0)を用いてセファデックスG−25のカラム
(1.0 × 45 cm)によりゲル濾過する。非特異ウサ ギ
IgGに導入されたチオ−ル基の平均値は11/分子で
あった。
【0048】上記マレイミド−hANP[17-28]の一部(2.
0ml)を5mmol/LのEDTAを含む0.1mol/Lのリン酸ナ
トリウムバッファ−(pH6.0、0.25ml)中のメルカプト
スクシニル化された非特異ウサギIgG(2.4mg)と
30℃で30分間反応させた。0.01mlの0.1mol/L
N-エチルマレイミドを反応物に加え残存するマレイミ
ド基をブロックした。その混合物を0.1mol/Lのリン
酸ナトリウムバッファ−(pH7.0)を用いてセファデッ
クスG−25のカラム(1.0 × 45 cm)によりゲル濾過
した。非特異ウサギIgGに結合したhANP[17-28]分子
の平均数は、チオ −ル基の還元から計算して、8.7/
分子であった。
0ml)を5mmol/LのEDTAを含む0.1mol/Lのリン酸ナ
トリウムバッファ−(pH6.0、0.25ml)中のメルカプト
スクシニル化された非特異ウサギIgG(2.4mg)と
30℃で30分間反応させた。0.01mlの0.1mol/L
N-エチルマレイミドを反応物に加え残存するマレイミ
ド基をブロックした。その混合物を0.1mol/Lのリン
酸ナトリウムバッファ−(pH7.0)を用いてセファデッ
クスG−25のカラム(1.0 × 45 cm)によりゲル濾過
した。非特異ウサギIgGに結合したhANP[17-28]分子
の平均数は、チオ −ル基の還元から計算して、8.7/
分子であった。
【0049】抗hANP[17-28]Fab’-西洋ワサビペルオキ
シダ−ゼ標識物の精製 hANP[17-28]-非特異ウサギIgG結合物(2mg)、牛チ
ログロブリン(10mg)、マウス血清タンパク(20m
g)をそれぞれ臭化シアン活性化セファロ−ス4B(1
g)に結合させた。1g/Lゼラチンと50mg/Lチメロ
サ−ルを含む0.8mlの0.1mol/Lリン酸ナトリウムバ
ッファ−(pH 6.5)中の抗hANP[17-28]Fab’-西洋ワサ
ビペルオキシダ−ゼ標識物(7.8mg)を、牛チログロ
ブリン−セファロ−ス4Bのカラム(0.55 × 4.0 cm)
とマウス血清タンパク−セファロ−ス4Bのカラム(0.
55 × 4.0 cm)に、1g/Lゼラチンと0.1mol/L塩化
ナトリウムを含む10mmol/Lリン酸ナトリウムバッフ
ァ−(pH 7.5)を用いて、流速0.5ml/hで通し、次い
で、hANP[17-28]-非特異ウサギIgG−セファロ−ス4
Bのカラム(0.35 × 2.0 cm)から3.2mmol/L塩酸
(pH 2.5)で溶出し精製した。0.35mgの精製標識物
を含む溶出液(1ml)は直ちに0.1mlの1mol/Lリン
酸ナトリウムバッファ−(pH 7.0)と0.01mlの10
0g/Lゼラチンに混合した。標識物の量はペルオキシダ
−ゼ活性から計算し、約0.35mgであった。
シダ−ゼ標識物の精製 hANP[17-28]-非特異ウサギIgG結合物(2mg)、牛チ
ログロブリン(10mg)、マウス血清タンパク(20m
g)をそれぞれ臭化シアン活性化セファロ−ス4B(1
g)に結合させた。1g/Lゼラチンと50mg/Lチメロ
サ−ルを含む0.8mlの0.1mol/Lリン酸ナトリウムバ
ッファ−(pH 6.5)中の抗hANP[17-28]Fab’-西洋ワサ
ビペルオキシダ−ゼ標識物(7.8mg)を、牛チログロ
ブリン−セファロ−ス4Bのカラム(0.55 × 4.0 cm)
とマウス血清タンパク−セファロ−ス4Bのカラム(0.
55 × 4.0 cm)に、1g/Lゼラチンと0.1mol/L塩化
ナトリウムを含む10mmol/Lリン酸ナトリウムバッフ
ァ−(pH 7.5)を用いて、流速0.5ml/hで通し、次い
で、hANP[17-28]-非特異ウサギIgG−セファロ−ス4
Bのカラム(0.35 × 2.0 cm)から3.2mmol/L塩酸
(pH 2.5)で溶出し精製した。0.35mgの精製標識物
を含む溶出液(1ml)は直ちに0.1mlの1mol/Lリン
酸ナトリウムバッファ−(pH 7.0)と0.01mlの10
0g/Lゼラチンに混合した。標識物の量はペルオキシダ
−ゼ活性から計算し、約0.35mgであった。
【0050】モノクロ−ナル抗-α-hANP-被覆ポリスチ
レンボ−ルの調製 ポリスチレンボ−ル(直径 3.2 mm、プリシジョン・プ
ラスチック・ボ−ル・カンパニ− (Precision Plastic
Ball Co.)(米国シカゴ)社製) 50個を 0.1Mリン酸ナ
トリウム・バッファ− (pH7.0) 1mlに入れ、これに1
00 γ/ml量のモノクロ−ナル抗-α-hANP-IgG1 (KY-AN
P-I) を加え、室温で一夜放置する。このポリスチレン
ボ−ルをリン酸ナトリウム・バッファ− (pH7.0)で洗浄
し、0.1%量のアジ化ナトリウムを加え、冷蔵庫中で保存
する。
レンボ−ルの調製 ポリスチレンボ−ル(直径 3.2 mm、プリシジョン・プ
ラスチック・ボ−ル・カンパニ− (Precision Plastic
Ball Co.)(米国シカゴ)社製) 50個を 0.1Mリン酸ナ
トリウム・バッファ− (pH7.0) 1mlに入れ、これに1
00 γ/ml量のモノクロ−ナル抗-α-hANP-IgG1 (KY-AN
P-I) を加え、室温で一夜放置する。このポリスチレン
ボ−ルをリン酸ナトリウム・バッファ− (pH7.0)で洗浄
し、0.1%量のアジ化ナトリウムを加え、冷蔵庫中で保存
する。
【0051】血漿の採取 一夜絶食した健常男子被験者(26−32才)の肘前静
脈より、午前9時仰臥位にて採血する。また、同一被験
者にフロセミド(furosemide)40mgを静注投与して、
1時間歩行した後に同様に採血する。血液は冷却したプ
ラスチック注射筒で採取し、アプロチニンおよびEDT
Aを入れ、予め冷却した使い捨てシリコン被覆ガラスチ
ュ−ブに移し、遠心(500 x g)して血漿を分離する。
アプロチニンおよびEDTAの最終濃度は、それぞれ
1,000 カリクレイン不活性化単位(KIU)/mlおよび1m
g/mlである。
脈より、午前9時仰臥位にて採血する。また、同一被験
者にフロセミド(furosemide)40mgを静注投与して、
1時間歩行した後に同様に採血する。血液は冷却したプ
ラスチック注射筒で採取し、アプロチニンおよびEDT
Aを入れ、予め冷却した使い捨てシリコン被覆ガラスチ
ュ−ブに移し、遠心(500 x g)して血漿を分離する。
アプロチニンおよびEDTAの最終濃度は、それぞれ
1,000 カリクレイン不活性化単位(KIU)/mlおよび1m
g/mlである。
【0052】サンドイッチ法によるα-hANP の酵素免疫
測定法 モノクロ−ナル抗α-hANP IgG1 (KY-ANP-I) 被覆ポリス
チレンボ−ル1個をα-hANP標準溶液または血漿(総容
量 0.15 ml)に加え、4℃で24時間静置する。α-hAN
P標準溶液は10mMリン酸ナトリウム・バッファ−(pH
7.0; l mg/mlゼラチン、0.3M塩化ナトリウム、0.2mMシ
スチン、1 mMEDTA、1 mg/mlナトリウムアジド、お
よび 1,000 KIU/mlアプロチニンを含む)で最終容量が
0.15 mlとなるように希釈する。また、血漿 (50μl)
は 0.1 mlの10mMリン酸ナトリウム・バッファ−(pH
7.0; l mg/mlゼラチン、0.4M塩化ナトリウム、0.3mMシ
スチン、1.5 mMEDTA、1.5 mg/mlナトリウムアジ
ド、および 1,000 KIU/mlアプロチニンを含む)と混合
する。
測定法 モノクロ−ナル抗α-hANP IgG1 (KY-ANP-I) 被覆ポリス
チレンボ−ル1個をα-hANP標準溶液または血漿(総容
量 0.15 ml)に加え、4℃で24時間静置する。α-hAN
P標準溶液は10mMリン酸ナトリウム・バッファ−(pH
7.0; l mg/mlゼラチン、0.3M塩化ナトリウム、0.2mMシ
スチン、1 mMEDTA、1 mg/mlナトリウムアジド、お
よび 1,000 KIU/mlアプロチニンを含む)で最終容量が
0.15 mlとなるように希釈する。また、血漿 (50μl)
は 0.1 mlの10mMリン酸ナトリウム・バッファ−(pH
7.0; l mg/mlゼラチン、0.4M塩化ナトリウム、0.3mMシ
スチン、1.5 mMEDTA、1.5 mg/mlナトリウムアジ
ド、および 1,000 KIU/mlアプロチニンを含む)と混合
する。
【0053】反応混合物から溶液部分を除き、ポリスチ
レンボ−ルは2mlの10mMリン酸ナトリウム・バッファ
−(pH 7.0; 0.1M塩化ナトリウム含有)で2回洗浄
後、アフィニテイクロマトグラフィ−により精製したウ
サギ抗α-hANP[17−28] Fab’-ペルオキシダ−ゼ結合物
50ngと10mMリン酸ナトリウム・バッファ−(pH 8.
0; l mg/mlゼラチン、0.2mMシスチンおよび 1 mMEDT
Aを含む)0.15 mlとを混合し、4℃で24時間静置す
る。溶液部分を除去し、ポリスチレンボ−ルを上記 同
様2回洗浄した後、別の試験管に移す。結合しているペ
ルオキシダ−ゼの活性は、3−(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオン酸を基質として、30℃で60分間静置
後、その螢光強度を測定した。螢光強度は200ng/ml
キニ−ネ/50mM硫酸を基準として測定する。
レンボ−ルは2mlの10mMリン酸ナトリウム・バッファ
−(pH 7.0; 0.1M塩化ナトリウム含有)で2回洗浄
後、アフィニテイクロマトグラフィ−により精製したウ
サギ抗α-hANP[17−28] Fab’-ペルオキシダ−ゼ結合物
50ngと10mMリン酸ナトリウム・バッファ−(pH 8.
0; l mg/mlゼラチン、0.2mMシスチンおよび 1 mMEDT
Aを含む)0.15 mlとを混合し、4℃で24時間静置す
る。溶液部分を除去し、ポリスチレンボ−ルを上記 同
様2回洗浄した後、別の試験管に移す。結合しているペ
ルオキシダ−ゼの活性は、3−(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオン酸を基質として、30℃で60分間静置
後、その螢光強度を測定した。螢光強度は200ng/ml
キニ−ネ/50mM硫酸を基準として測定する。
【0054】特異性 この方法によるEIAにおいては、α-hANP の標準希釈
曲線は、α-hANP[4-28]、 α-hANP[5-28]および α-hANP
[7-28]の曲線と一致するので、N末端側の構造変化は影
響のないことが分かる。逆に、C末端側アミノ酸を欠如
せしめると、反応性が著しく減少する。しかし、末端の
フラグメントα-hANP[17-28]およびα-hANP[1-6]とは反
応しない。β-hANP およびα-rANP との交差反応は分子
基準で、それぞれ 4.7%および 0.01%であった。これら
の結果は、使用した抗体の特異性と一致する。ポリスチ
レン・ボ−ルに固定化したマウス・モノクロ−ナル IgG
1は、α-hANPの環状構造のN末端側の半分に特異性を示
し、ペルオキシダ−ゼに結合したウサギ Fab’は、α-h
ANP[17-28]に特異性を示す。
曲線は、α-hANP[4-28]、 α-hANP[5-28]および α-hANP
[7-28]の曲線と一致するので、N末端側の構造変化は影
響のないことが分かる。逆に、C末端側アミノ酸を欠如
せしめると、反応性が著しく減少する。しかし、末端の
フラグメントα-hANP[17-28]およびα-hANP[1-6]とは反
応しない。β-hANP およびα-rANP との交差反応は分子
基準で、それぞれ 4.7%および 0.01%であった。これら
の結果は、使用した抗体の特異性と一致する。ポリスチ
レン・ボ−ルに固定化したマウス・モノクロ−ナル IgG
1は、α-hANPの環状構造のN末端側の半分に特異性を示
し、ペルオキシダ−ゼに結合したウサギ Fab’は、α-h
ANP[17-28]に特異性を示す。
【0055】血漿の影響 血漿およびα-hANPの非存在下に測定した結合ペルオキ
シダ−ゼ活性(非特異的結合)は、1 pmolのモノクロ
−ナル抗-α-hANP IgG1(KY-ANP-I) と前処理した血漿の
存在下で測定したペルオキシダ−ゼ活性と一致する。4.
3〜332 pg/mlのANPを含有する血漿に加えたα-hANP
(10〜200 pg/ml)の回収率は81〜94%である。血
漿の希釈曲線はチュ−ブ当りの血漿量が1〜50μlの
範囲にある限り、血漿の非存在下で得たα-hANPの標準
曲線と平行関係にある。従って、使用した血漿量が50
μl 以下の場合には血漿による障害は殆ど認めない。そ
の結果を図2に示す。
シダ−ゼ活性(非特異的結合)は、1 pmolのモノクロ
−ナル抗-α-hANP IgG1(KY-ANP-I) と前処理した血漿の
存在下で測定したペルオキシダ−ゼ活性と一致する。4.
3〜332 pg/mlのANPを含有する血漿に加えたα-hANP
(10〜200 pg/ml)の回収率は81〜94%である。血
漿の希釈曲線はチュ−ブ当りの血漿量が1〜50μlの
範囲にある限り、血漿の非存在下で得たα-hANPの標準
曲線と平行関係にある。従って、使用した血漿量が50
μl 以下の場合には血漿による障害は殆ど認めない。そ
の結果を図2に示す。
【0056】EIAの感度 α-hANPの測定限界は30 fg(10 amol)/チュ−ブであ
る。血漿50μlを用いたときの血漿α-hANPの感度は
0.6 pg/ml(0.2 fmol/ml)である。EIAにおける
この感度は、既存のRIAに比較して、1桁ないし2桁
高い値を示す。
る。血漿50μlを用いたときの血漿α-hANPの感度は
0.6 pg/ml(0.2 fmol/ml)である。EIAにおける
この感度は、既存のRIAに比較して、1桁ないし2桁
高い値を示す。
【0057】EIAの再現性 本発明品の再現性は、血漿中のα−hANPが5〜15
8 pg/mlの範囲内で5種類の異なったレベルで求めた。
実験内および実験間での再現性は、それぞれ変動係数
3.2〜9.4%(n=20)および5.4〜12.0%で
あった。
8 pg/mlの範囲内で5種類の異なったレベルで求めた。
実験内および実験間での再現性は、それぞれ変動係数
3.2〜9.4%(n=20)および5.4〜12.0%で
あった。
【0058】定常状態および循環血液量減少状態でのE
IAによる健常人での血漿α-hANPレベルおよびそのR
IAによる場合との比較 健常人における定常状態α-hANPレベルはEIAでは2
4.5±5.9pg/mlであった。フロセミド(furosemid
e)(40mg)を静注し、1時間歩行後の循環血液量減
少状態での血漿α-hANPレベルは15.3±3.7 pg/ml
に低下した。RIAによって同時に測定した血漿α-hAN
Pレベルは、それぞれ28.2±5.7 pg/mlおよび18.
3±3.2 pg/mlであった。EIA (y)とRIA (x)に
より測定したα-hANPレベル間には、次のような相関関
係にある。
IAによる健常人での血漿α-hANPレベルおよびそのR
IAによる場合との比較 健常人における定常状態α-hANPレベルはEIAでは2
4.5±5.9pg/mlであった。フロセミド(furosemid
e)(40mg)を静注し、1時間歩行後の循環血液量減
少状態での血漿α-hANPレベルは15.3±3.7 pg/ml
に低下した。RIAによって同時に測定した血漿α-hAN
Pレベルは、それぞれ28.2±5.7 pg/mlおよび18.
3±3.2 pg/mlであった。EIA (y)とRIA (x)に
より測定したα-hANPレベル間には、次のような相関関
係にある。
【0059】y = 0.78x + 1.3、 r = 0.92、n = 24
【0060】上記のデ−タから明らかなように、本発明
方法におけるEIAは非常に感度が高く、循環血液量減
少状態においても抽出操作なしに、血漿α-hANP濃度を
測定することができる。
方法におけるEIAは非常に感度が高く、循環血液量減
少状態においても抽出操作なしに、血漿α-hANP濃度を
測定することができる。
【0061】心疾患患者の血漿中α−hANP値 本発明α−hANP測定試薬により測定した心疾患患者
の血漿中α−hANP値は、下記表1のとおりであっ
た。
の血漿中α−hANP値は、下記表1のとおりであっ
た。
【0062】
【表1】
【0063】EIA一段階法での適用 本発明におけるEIAは一段階法でも適用可能である。
図3は一段階EIAによるα−hANPの標準曲線と血
漿の希釈曲線を示す。なお、この試験は、hANP、酵
素標識抗体および抗体被覆ポリスチレンボ−ルを同時に
混合し、4℃で24時間反応せしめた。ペルオキシダ−
ゼ(POD)活性の測定は30℃で30分行なった。他
の条件は二段階法と全く同様である。
図3は一段階EIAによるα−hANPの標準曲線と血
漿の希釈曲線を示す。なお、この試験は、hANP、酵
素標識抗体および抗体被覆ポリスチレンボ−ルを同時に
混合し、4℃で24時間反応せしめた。ペルオキシダ−
ゼ(POD)活性の測定は30℃で30分行なった。他
の条件は二段階法と全く同様である。
【0064】
【発明の効果】従来のRIAによるα−hANPの測定
においては、検体中からα−hANPを抽出する必要が
あったが、本発明のモノクロ−ナル抗体を用いたα−h
ANPの免疫学的測定試薬を用いれば、α−hANPを
抽出することなく直接検体中のα−hANPを測定でき
る。またこの測定には、固相化抗体とα−hANPを反
応させた後に標識抗体を加えて反応させる二段階法はも
ちろんのこと、固相化抗体にα−hANPと標識抗体を
同時に加えて反応させる一段階法も適用することがで
き、簡便な測定が可能である。このα−hANPの測定
法の確立により、心疾患、腎疾患、高血圧症(本態性、
二次性)、浮腫性疾患(肝硬変、ネフロ−ゼ、突発性浮
腫等)、脱水症等体液バランスの異常を伴う疾患の診断
および治療経過の簡便かつ正確な観察が可能になった。
においては、検体中からα−hANPを抽出する必要が
あったが、本発明のモノクロ−ナル抗体を用いたα−h
ANPの免疫学的測定試薬を用いれば、α−hANPを
抽出することなく直接検体中のα−hANPを測定でき
る。またこの測定には、固相化抗体とα−hANPを反
応させた後に標識抗体を加えて反応させる二段階法はも
ちろんのこと、固相化抗体にα−hANPと標識抗体を
同時に加えて反応させる一段階法も適用することがで
き、簡便な測定が可能である。このα−hANPの測定
法の確立により、心疾患、腎疾患、高血圧症(本態性、
二次性)、浮腫性疾患(肝硬変、ネフロ−ゼ、突発性浮
腫等)、脱水症等体液バランスの異常を伴う疾患の診断
および治療経過の簡便かつ正確な観察が可能になった。
【図1】α−hANP、α−rANP、およびα−hA
NP断片と本発明のモノクロ−ナル抗体との交差反応性
を示す。
NP断片と本発明のモノクロ−ナル抗体との交差反応性
を示す。
【図2】EIAによるα−hANPの標準曲線(○)と
血漿の希釈曲線(●、▲、■)を示す。
血漿の希釈曲線(●、▲、■)を示す。
【図3】一段階EIAによるα−hANPの標準曲線
(○)と血漿の希釈曲線(●、▲、■)を示す。
(○)と血漿の希釈曲線(●、▲、■)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C12N 15/06 G01N 33/53 D 8310−2J (C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 井上 健 兵庫県神戸市西区伊川谷町有瀬131−2− 907
Claims (5)
- 【請求項1】ミエロ−マ細胞と抗α−ヒト心房性ナトリ
ウム利尿ポリペプチド抗体産生細胞を融合させてハイブ
リド−マを作製し、該ハイブリド−マからα−ヒト心房
性ナトリウム利尿ポリペプチドのリング構造のN端側の
約半分を認識するモノクロ−ナル抗体を産生するハイブ
リド−マを選択することにより得られることを特徴とす
る、該モノクロ−ナル抗体を産生するハイブリド−マ。 - 【請求項2】該モノクロ−ナル抗体が、α−ヒト心房性
ナトリウム利尿ポリペプチド[7-16]断片に含まれ、か
つ、Met[12]を含む部分を認識することを特徴とする
請求項1に記載のハイブリド−マ。 - 【請求項3】該ミエロ−マ細胞が、ヒポキサンチン−グ
アニン−ホスホリボシルトランスフェラ−ゼ欠損または
チミジンキナ−ゼ欠損を持つものであることを特徴とす
る請求項1に記載のハイブリド−マ。 - 【請求項4】該抗体産生細胞が、ヒト心房性ナトリウム
利尿ポリペプチドで免疫されたマウスの脾臓由来である
ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリド−マ。 - 【請求項5】ハイブリド−マKY−ANP−I(ECA
CC87082001)である請求項1に記載のハイブ
リド−マ。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
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JP5106135A JPH0753105B2 (ja) | 1987-09-01 | 1993-04-07 | α−hANPを認識するモノクロ−ナル抗体を産生するハイブリド−マ |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62218662A JPS6461500A (en) | 1987-09-01 | 1987-09-01 | Alpha-hanp recognizing monoclonal antibody and immunologically measuring reagent for alpha-hanp |
JP5106135A JPH0753105B2 (ja) | 1987-09-01 | 1993-04-07 | α−hANPを認識するモノクロ−ナル抗体を産生するハイブリド−マ |
Related Parent Applications (1)
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JPH0753105B2 JPH0753105B2 (ja) | 1995-06-07 |
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Family Applications (2)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0748071B2 (ja) * | 1989-05-31 | 1995-05-24 | 株式会社ミドリ十字 | hANP抗体及びhANPの免疫学的測定法 |
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-
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-
1993
- 1993-04-07 JP JP5106135A patent/JPH0753105B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007526988A (ja) * | 2003-06-30 | 2007-09-20 | オリオン ダイアグノスティカ オーワイ | 心房性および脳性ナトリウム利尿ペプチドプロホルモンの検出アッセイ法 |
JP4741485B2 (ja) * | 2003-06-30 | 2011-08-03 | オリオン ダイアグノスティカ オーワイ | 心房性および脳性ナトリウム利尿ペプチドプロホルモンの検出アッセイ法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
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JPH0753105B2 (ja) | 1995-06-07 |
JPS6461500A (en) | 1989-03-08 |
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