JPH0678066B2 - 自動車のステアリング装置 - Google Patents

自動車のステアリング装置

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JPH0678066B2
JPH0678066B2 JP60186387A JP18638785A JPH0678066B2 JP H0678066 B2 JPH0678066 B2 JP H0678066B2 JP 60186387 A JP60186387 A JP 60186387A JP 18638785 A JP18638785 A JP 18638785A JP H0678066 B2 JPH0678066 B2 JP H0678066B2
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steering
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steering wheel
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真樹 渡辺
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車のハンドル舵角に対する車輪舵角の伝
達比(減速比)を変化させ得るようにしたステアリング
装置に関するものである。
(従来の技術) 一般に、自動車のステアリング装置は、ステアリングハ
ンドルの回転運動をラックアンドピニオン等のステアリ
ングギヤ装置を介してタイロッドの横方向の変位運動に
変換し、該タイロッドの両端部に連結された左右の操舵
車輪の向きを変化させるものであるが、上記ステアリン
グハンドルの回転量(ハンドル舵角)と車輪のきれ角
(車輪舵角)とは通常、常に一定の対応関係に保持され
ている。しかし、例えば自動車の高速走行時には上記ハ
ンドル舵角に対する車輪舵角の伝達比を大きくして一定
ハンドル舵角に対する車輪舵角の大きさを小さくするこ
とが走行安定性を確保する上で望ましい。一方、低速走
行時には、自動車の挙動を俊敏化させて良好な運動フィ
ーリングを得たり、或いは車庫入れを容易化する等の見
地から、上記伝達比を逆に小さくして一定ハンドル舵角
に対する車輪舵角を大きくすることが望ましい。
そこで、かかる要求を満たすために、従来、例えば特開
昭58−224852号公報に開示されているように、自動車の
車速に応じて上記のハンドル舵角に対する車輪舵角の伝
達比を変化させるようにした車速感応型のステアリング
装置が提案されている。これは、ステアリングハンドル
とステアリングコラムとの間に、対向する一対の可変ピ
ッチプーリと両プーリ間に巻き掛けられたVベルトとか
らなるベルト式無段変速機構を設けるとともに、被駆動
側のプーリのピッチ径を車速が上昇するほど大きくなる
ようにステッピングモータにより制御するようにしたも
のである。これによれば、ハンドルからステアリングコ
ラムへの回転伝達比が車速の高速時ほど大きくなり、そ
の効果、一定のハンドル舵角に対する車輪の転舵角が高
速時には小さく、低速時には大きくなり、車速に対応し
た良好なステアリング特性が得られることとなる。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記の如くハンドル舵角に対する車輪舵角の
伝達比を車速等に応じて可変制御する伝達比可変システ
ムを備えたステアリング装置に、操舵力をアシストする
パワーステアリング機構を装備した場合、例えば伝達比
の小さくなる低車速時に運転者がハンドルを素早く操舵
したときには、上記伝達比の小さい分だけパワーステア
リング機構におけるパワーシリンダのピストン速度が速
まることになる。しかし、油圧ポンプからパワーシリン
ダへ供給される圧油の流量には限度があるので、その圧
油流量が上記ピストン速度に対応せずに相対的に不足
し、この圧油の流量不足によりパワーステアリング機構
が脱調状態となって車輪の転舵遅れが生じるという問題
がある。
本発明は上記の転に鑑みてなされたもので、その目的と
するところは、上記の如く、ハンドル舵角に対する車輪
舵角の伝達比を変化させる伝達比可変手段とパワーステ
アリング機構との両方をステアリング装置に適用した場
合において、ハンドル操舵への抵抗力の付与によりその
操舵速度の上昇を抑えて、操舵速度をパワーステアリン
グ機構の作動速度と対応させるようにすることにより、
伝達比可変システムに過大な入力が作用しないようにし
ながら、操舵速度が速いときに圧油流量不足に起因して
生じる車輪の転舵遅れを防止できるようにすることにあ
る。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するため、本発明の解決手段は、ステ
アリングハンドルとタイロッドとの間の操舵量伝達経路
中に伝達比可変手段を設け、該伝達比可変手段によりハ
ンドル舵角に対する車輪舵角の伝達比を変化させるよう
にする。この伝達比可変手段は、例えば遊星歯車機構や
差動歯車機構と、その歯車機構を作動制御するステッピ
ングモータ等のアクチュエータとで構成される。また、
自動車の車速等の運転状態を検出する運転状態検出手段
と、該検出手段からの出力信号に応じて上記伝達比可変
手段を制御するコントローラとを設ける。
さらに、上記伝達比可変手段とタイロッドとの間の操舵
量伝達経路中に操舵アシスト力を発生するパワーステア
リング機構を設けるとともに、ステアリングハンドルと
伝達比可変手段との間の操舵量伝達経路中に、ハンドル
の操舵速度に応じてハンドル操舵に対する手応え力を変
化させる手応え装置を設けた構成とする。
(作用) したがって、上記の構成により、本発明では、ステアリ
ングハンドルを操舵して車輪を転舵すると、該ハンドル
の操舵に伴ってパワーステアリング機構が作動して操舵
力がアシストされながら車輪が転舵されるとともに、運
転状態検出手段の信号を受けたコントローラにより伝達
比可変手段が作動制御され、ハンドル舵角に対する車輪
舵角の伝達比が可変制御される。
そのとき、上記ハンドルの操舵速度に応じて手応え装置
によるハンドル操舵に対する手応え力が可変制御され
る。それ故、この手応え装置による手応え力の可変制御
をハンドルの操舵速度が速くなるほど手応え力が大きく
なるように行うと、ハンドルを素早く操舵してもその操
舵速度は実質的に低く抑えられてパワーステアリング機
構への圧油流量が十分に確保され、圧油流量不足に起因
する車輪の転舵遅れが有効に回避できることになる。
また、上記手応え装置はハンドルと伝達比可変手段との
間の操舵量伝達経路中に設けられているので、手応え装
置による手応え力はハンドル操舵のみに作用し、その手
応え力が伝達比可変手段に負荷として加わることはな
く、その伝達比可変手段に対する入力荷重を軽減して、
その分、伝達比可変手段を小形化及び軽量化することが
できる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の実施例に係る自動車のステアリング装
置の全体構成を示し、1はステアリングハンドル、3は
該ステアリングハンドル1の回転運動を車輪8,8の転舵
運動に変換するラックピニオン式のステアリングギヤ装
置である。該ステアリングギヤ装置3は、第5図に拡大
詳示するように、ステアリングギヤボックス3a内にピニ
オン3bと、該ピニオン3bに噛み合う車体幅方向に延びる
ラック3cとを有し、上記ピニオン3bは第1及び第2の中
間軸4,5並びにハンドル軸2を介して上記ハンドル1に
連結され、一方、ラック3cは各タイロッド6及びナック
ルアーム(図示せず)を介して各車輪8に連結されてい
る。
また、上記ハンドル1とステアリングギヤ装置3つまり
タイロッド6,6との間の操舵量伝達経路の途中には、ハ
ンドル舵角θに対する車輪舵角θへの伝達比Rを変
化させる伝達比可変手段9が設けられている。該伝達比
可変手段9は、第2図ないし第4図に拡大詳示するよう
に、上記第1の中間軸4と同一軸線上に対向配置されか
つ中間軸4と反対側の端部において上記ハンドル軸2に
対し互いに噛み合う入力ギヤ10,11を介して駆動連結さ
れた入力軸12と、該入力軸12と中間軸4との間に配設さ
れた遊星歯車式の差動歯車機構13とを備えてなる。上記
差動歯車機構13は、上記ハンドル1側に連結される入力
軸12に固着された入力ギヤ要素としてのサンギヤ14と、
上記車輪8,8側に連結される中間軸4に固着された出力
ギヤ要素としてのリングギヤ15と、該両ギヤ14,15間に
両ギヤ14,15とそれぞれ噛み合うように等角度間隔で介
在された反力ギヤ要素としての例えば3個のプラネタリ
ピニオン16,16,…とからなり、該ピニオン16,16,…は上
記入力軸12上に回転自在に外嵌合したピニオンキャリア
18にピニオン軸17,17,…を介して担持されている。ま
た、上記ピニオンキャリア18にはセクタギヤ19が形成さ
れ、該セクタギヤ19にはステッピングモータ20の回転出
力軸20aに固着したピニオン21が噛み合わされている。
そして、ステッピングモータ20の回転により差動歯車機
構13の反力ギヤ要素としてのプラネタリピニオン16,16,
…を作動制御し、つまりピニオンキャリア18を入力軸12
回りに回転させて該キャリア18に担持されたプラネタリ
ピニオン16,16,…をサンギヤ14のリングギヤ15との間で
転動させながら移動させ、このピニオン16,16,…の移動
によりハンドル軸2ないしサンギヤ14からリングギヤ15
及び中間軸4に至る回転量を増減制御することにより、
ハンドル舵角θに対する車輪舵角θの伝達比Rを変
化させるように構成されている。
さらに、上記伝達比可変手段9とタイロッド6,6との間
の操舵量伝達経路中にはハンドル1から車輪8,8に伝達
される操舵力に対しアシスト力を発生するパワーステア
リング機構22が装備されている。該パワーステアリング
機構22は、第5図に示すように、上記ステアリング装置
3のラック3cと一方(図では車体左側)のタイロッド6
との間に介在されかつラック3c及びタイロッド6に連結
されたピストン23aにより区画形成されるシリンダ室23
b,23bを内部に有する油圧式のパワーシリンダ23と、ス
テアリングギヤ装置3のギヤボックス3aに連設され、ハ
ンドル1の操舵に応じて油圧ポンプ(図示せず)から上
記パワーシリンダ23のシリンダ室23b,23bへ供給される
圧油の供給方向を切り換えるとともに、その圧力を制御
するロータリ式のコントロールバルブ24とを備えてな
り、油圧ポンプからの圧油をハンドル1の操舵入力に応
じてコントロールバルブ24で制御しながらパワーシリン
ダ23に供給し、そのパワーシリンダ23の出力により操舵
力をアシストして車輪8,8を転舵するようになされてい
る。
また、上記ステアリングハンドル1と伝達比可変手段9
との間の操舵量伝達経路中には、ハンドル操舵に対し手
応え力を付与する手応え装置25が配設されている。該手
応え装置25は、第6図に拡大詳示するように、上記ハン
ドル軸2に固着されたピニオン26と、該ピニオン26に噛
み合うラック27と、該ラック27と車体28との間に介設さ
れた減衰力可変ダンパ29とを備えてなる。上記可変ダン
パ29は、内筒30とその外側に所定の空間をあけて配置さ
れた外筒31とからなる内外2重構造のシリンダ32を備
え、該シリンダ32はその一端部に同軸状に一体的に結合
した連結ロッド33を介して上記ラック27に連結されてい
る。また、上記内筒30内にはピストン34が往復動自在に
嵌挿され、該ピストン34により内筒30内は油液で充満さ
れた第1及び第2の2つの油室35,36に区画されてい
る。また、上記ピストン34には軸方向に貫通する中心孔
37aを有するピストンロッド37の一端部が一体的に固定
され、該ピストンロッド37はシリンダ32の他端部に配設
したロッドガイド38を摺動自在に貫通してシリンダ32外
に延出され、その他端部はゴムブッシュ39を介して車体
28にナット40により固定されている。
また、上記ピストン34には上記第1及び第2油室35,36
を連通させる油通孔41,41が形成されているとともに、
該各油通孔41の各開口端にそれぞれ対向するように配置
されたディスクバルブ42,42が取り付けられている。ま
た、上記ピストンロッド37には上記各油通孔41をバイパ
スして両油室35,36を連通させるバイパス油通路43が形
成され、該バイパス油通路43はその内部に回転自在に液
密嵌装した弁体44により開閉されるようになっている。
すなわち、上記弁体44は上記ピストンロッド37の中心孔
37a内に回転自在に嵌挿せしめたコントロールロッド45
の一端部に一体に固定されているとともに、連通孔46を
有しており、この連通孔46が第7図にも示すように上記
バイパス油通路43の第2油室36に対する開口部43aと合
致したときには、バイパス油通路43が開かれて両油室3
5,36が連通され、一方、弁体44が第7図に示す位置から
例えば90゜回転してその連通孔46が上記開口部43aと合
致しなくなったときには、バイパス油通路43が閉じられ
て、両油室35,36のバイパス油通路43による連通が遮断
される、よって、上記バイパス油通路43が閉となってい
る状態では、ピストン34が内筒30内に往復動する伸び及
び縮みの両行程で両油室35,36間を往来する油液が油通
孔41,41のみを通って流れるために、ダンパ29はディス
クバルブ42,42により設定される大きな減衰力を持って
ハード状態となり、一方、バイパス油通路43が開となっ
ている状態では、伸び及び縮みの両行程で両油室35,36
間を往来する油液が油通孔41,41のみならずバイパス油
通路43をも通って流れるために、ダンパ29は減衰力の小
さいソフト状態となるように構成されている。
尚、上記外筒31と内筒30との間の空間には内筒30を取り
巻くゴムチューブ47が配設され、該ゴムチューブ47と内
筒30との間の空間は加圧ガスが封入されたガス室48に、
また該ガス室48以外の外筒31と内筒30との間の空間は油
液が充満されたリザーバ室49にそれぞれ構成されてい
る。上記リザーバ室49は内筒30の一端部内に配設したバ
ルブ機構50を介して上記第1油室35に連通されており、
上記ピストンロッド37の変位に伴う内筒30内の容積変化
をリザーバ室49と第1油室35との間で油液が往来するこ
とによって補償し、またガス室48による加圧作用によっ
て油液のキャビテーションを防止するようにしている。
また、51はシリンダ32を保護する保護筒である。
上記ダンパ29のピストンロッド37他端部を固定した車体
28には該ピストンロッド37と共にブラケット52が一体的
に固定され、該ブラケット52には、ダンパ29の減衰力を
調整する正逆回転可能な直流モータ43が取り付けられて
いる。該モータ53は、上記ダンパ29のコントロールロッ
ド45の他端部に回転一体に係合された出力軸54と、該出
力軸54に固定された回転子55と、該回転子55と一体に回
転する一対の円弧状の摺動子56,57とを備えている。上
記一方の摺動子56はケース58に取り付けた固定接点59に
対して常に接触し、他方の摺動子57はケース58に取り付
けた2つの固定接点60,61に対して、そのストローク端
位置においてはいずれか一方に、中間ストローク端位置
においては両方に接触するように配設されている。摺動
子57が固定接点60(61)に接触している状態で固定接点
59,60(61)間に正負の電圧が印加されると、出力軸54
が回転し、この出力軸54の回転角度が所定角度(例えば
90゜)に達して上記摺動子57と固定接点60(61)との接
触が遮断されると、出力軸54の回転が停止されるよう
に、すなわち出力軸54が所定回転角度だけ正逆回転可能
に設けられている。そして、このモータ53の出力軸54と
上記ダンパ29のコントロールロッド45との係合関係は、
モータ53の出力軸54がその回転ストロークの一側端に位
置付けられたときには、ダンパ29の弁体44がピストンロ
ッド37のバイパス油通路43を開いて、ダンパ29がソフト
状態になり、また出力軸54が回転ストロークの他側端に
位置付けられたときには、弁体44がバイパス油通路43を
閉じて、ダンパ29がハード状態になるように設定されて
いる。
一方、第1図における70は、上記伝達比可変手段9のス
テッピングモータ20及び手応え装置25における可変ダン
パ駆動用のモータ53に制御信号を出力してそれらを制御
するコンピュータよりなるコントローラである。該コン
トローラ70には、上記ステアリングハンドル1のハンド
ル舵角θを検出するハンドル舵角センサ71と、自動車
の車速Vを検出する車速センサ72との各出力信号が入力
されており、これら両センサ71,72により自動車の運転
状態を検出する運動状態検出手段が構成される。上記コ
ントローラ70は、第8図に詳示するように、上記ハンド
ル舵角センサ71及び車速センサ72によりそれぞれ検出さ
れたハンドル舵角θ及び車速Vを、予め設定されて特
性記憶部77に記憶されている特性マップと照合比較して
伝達比可変手段9で制御すべき目標伝達比Rを演算する
目標転舵比演算部73と、該演算部73の出力信号に基づい
てステッピングモータ20を、モータ回転角センサ74によ
り検出されたステッピングモータ20の実際の回転角が上
記演算された目標伝達比Rに対応するモータ20の制御量
に一致するようにパルス信号にて駆動するモータ駆動部
75と、上記車速センサ72により検出された車速Vに応じ
て上記手応え装置25におけるモータ53を作動制御して可
変ダンパ29の減衰力特性つまり手応え装置25の手応え力
特性を可変制御し、第9図に示すように、車速Vが低い
ときには、可変ダンパ29をハード状態にしてハンドル操
舵に対しその操舵速度の低速時から大きな減衰力を
作用させる一方、車速Vが高いときには、可変ダンパ29
をソフト状態にして操舵速度がある程度上昇した後
に減衰力を作用させるように制御するダンパ駆動制御部
76とからなる。尚、上記演算部73で読み込まれる特性マ
ップは、ハンドル舵角θに対する車輪舵角θの伝達
比Rが高車速時には大きく、低車速時には小さくなるよ
うに設定されている。
よって、以上により、ハンドル1の操舵速度に基づ
いて手応え装置25の手応え力を可変制御し、操舵速度
が速いときには手応え力を増大させるように構成され
ている。
したがって、上記実施例においては、自動車の走行中、
ステアリングハンドル1を操舵すると、その動きはハン
ドル軸2を介して伝達比可変手段9における入力軸12に
伝達されて差動歯車機構13のサンギヤ14が回転する。ま
た、上記ハンドル1の操舵に伴って変化するハンドル舵
角θがハンドル舵角センサ71により検出されるととも
に、そのときの車速Vが車速センサ72によって検出さ
れ、これら両センサ71,72の出力信号を受けたコントロ
ーラ70から上記差動歯車機構13を差動制御するステッピ
ングモータ20に制御信号が出力されて該モータ20が回転
制御され、このモータ20の回転によりピニオン21及びセ
クタギヤ19を介してピニオンキャリア18が回転駆動され
る。すなわち、上記差動歯車機構13では、サンギヤ14が
ハンドル1の舵角θに比例した角度だけ回転すると同
時に、ピニオンキャリア18がコントローラ40により制御
されるステッピングモータ20の回転角に応じて回転され
るようになる。このため、差動歯車機構13のリングギヤ
15及びそれと一体の中間軸4は上記ハンドル舵角θ
対しピニオンキャリア18の回転角を増減した角度だけ回
転することになり、この中間軸4の回転により車輪8,8
が転舵され、このことによって車速Vが上昇するほどハ
ンドル舵角θに対する車輪舵角θの伝達比Rが大き
くなるように可変制御される。
また、上記ハンドル1の操舵に連動する中間軸4,5の回
転に伴いパワーステアリング機構22が作動して、その油
圧ポンプからの吐出圧油がパワーシリンダ23に供給さ
れ、このパワーシリンダ23の出力により上記ハンドル1
から車輪8,8に至る操舵力がアシストされる。
その場合、上記ハンドル1と伝達比可変手段9との間の
操舵量伝達経路中に可変ダンパ29よりなる手応え装置25
が配設され、その手応え装置25によりハンドル1の操舵
速度が速くなるほどハンドル操舵に対して大きな手
応え力が付与されるため、例えば伝達比Rの小さくなる
低車速時、運転者がハンドル1を素速く操舵してもその
操舵速度は実質的に抑えられて一定以下に保たれ
る。その結果、パワーステアリング機構22のパワーシリ
ンダ23への圧油流量は不足することなく十分な流量に確
保され、そのピストン23aをハンドル操舵に対応して正
確に移動させることができる。よって、車輪8,8の転舵
遅れを防止してそのハンドル操舵に対する応答性を高め
ることができる。
しかも、上記手応え装置25における可変ダンパ29の減衰
力(手応え力)の特性は車速Vに応じてソフト又はハー
ドの状態に可変制御され、車速Vが上昇するほど操舵速
の上昇変化に対する手応え力の変化率が緩やかに
なるので、低車速時には、操舵速度が遅くても手応
え力を増大させて、ハンドル操舵に対する車輪転舵の過
敏な働きを防ぐことができる一方、高車速時には、操舵
速度が遅い範囲での手応え力を低く保って、機敏な
ハンドル操舵を可能とすることがきる。
また、上記手応え装置25がハンドル1と伝達比可変手段
9との間の操舵量伝達経路中に設けられているため、手
応え装置25による手応え力をハンドル1の操舵に対して
のみ作用させることができ、つまりハンドル1の急操舵
時であっても、その入力荷重は伝達比可変手段9のハン
ドル1側の操舵量伝達経路において手応え装置25により
受け止められることとなり、その手応え力が伝達比可変
手段9のステッピングモータ20に負荷として作用するこ
とはない。その結果、伝達比可変手段9に対する入力荷
重を軽減でき、そのステッピングモータ20、延いては伝
達比可変手段9を小形化しかつ軽量化することができ
る。
尚、上記実施例では、手応え装置25を可変ダンパ29で構
成し、その可変ダンパ29の減衰力特性を車速Vに応じて
変化させるようにしたが、固定ダンパを作用して、車速
Vの変化に拘らず減衰力特性を一定に維持するようにし
てもよい。
(発明の効果) 以上の如く、本発明によれば、ハンドル舵角に対する車
輪舵角の伝達比を変化させる伝達比可変手段と、パワー
ステアリング機構とを備えた自動車のステアリング装置
において、ハンドルと伝達比可変手段との間の操舵量伝
達経路中に、ハンドル操舵に対して可変の手応え力を付
与する手応え装置を設けたことにより、ハンドルの操舵
速度の高速時、そのハンドル操舵に対する手応え力を増
大させ、その操舵速度を実質的に一定以下に保ってパワ
ーステアリング機構への圧油流量を十分に確保すること
ができ、車輪の転舵遅れを有効に防止してステアリング
装置における車輪転舵の応答性の向上を図ることができ
るとともに、手応え装置による手応え力をハンドルの操
舵に対してのみ作用させて、伝達比可変手段に対する入
力荷重を軽減でき、伝達比可変手段の小形化及び軽量化
を図ることができる。
そして、上記手応答え装置における手応え力特性を車速
に応じて変化させるようにすれば、低車速時には、操舵
駆動に対する手応え力の変化率を大にして、ハンドル操
舵に対する実舵角の過敏な動きを抑制できる一方、高車
速時には、操舵速度に対する手応え力の変化率を小にし
て機敏なハンドル操舵を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図はステアリング装
置の全体構成を示す斜視図、第2図は伝達比可変手段の
構成を示す断面図、第3図及び第4図はそれぞれ第2図
のIII−III線及びIV−IV線における断面図、第5図はス
テアリングギヤ装置及びパワーステアリング機構の拡大
断面図、第6図は手応え装置の構成を示す断面図、第7
図は第6図のVII−VII線拡大断面図、第8図はコントロ
ーラの構成を示すブロック図、第9図は車速に応じて変
化する可変ダンパの減衰力特性を示す特性図で図であ
る。 1……ステアリングハンドル、3……ステアリングギヤ
装置、6……タイロッド、8……車輪、9……伝達比可
変手段、13……差動歯車機構、20……ステッピングモー
タ、22……パワーステアリング機構、25……手応え装
置、29……可変ダンパ、53……モータ、70……コントロ
ーラ、71……ハンドル舵角センサ、72……車速センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中嶋 仁志 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−76764(JP,A) 特開 昭58−170667(JP,A) 特開 昭59−118573(JP,A) 特開 昭60−82484(JP,A) 特開 昭62−8863(JP,A) 実開 昭60−100265(JP,U) 特公 昭49−49542(JP,B1) 特公 昭56−45824(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングハンドルとタイロッドとの間
    の操舵量伝達経路中に設けられ、ハンドル舵角に対する
    車輪舵角の伝達比を変化させる伝達比可変手段と、 自動車の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 該検出手段からの信号に応じて上記伝達比可変手段を制
    御するコントローラとを備えた自動車のステアリング装
    置において、 上記伝達比可変手段とタイロッドとの間の操舵量伝達経
    路中に操舵アシスト力を発生するパワーステアリング機
    構を設けるとともに、 上記ステアリングハンドルと伝達比可変手段との間の操
    舵量伝達経路中に、ハンドルの操舵速度に応じてハンド
    ル操舵に対する手応え力を変化させる手応え装置を設け
    たことを特徴とする自動車のステアリング装置。
  2. 【請求項2】手応え装置は、自動車の車速に応じて手応
    え力特性が変化するように構成されている特許請求の範
    囲第(1)項記載の自動車のステアリング装置。
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