JPH0677735B2 - 循環冷却水系のレジオネラ属細菌発生防止法 - Google Patents

循環冷却水系のレジオネラ属細菌発生防止法

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JPH0677735B2
JPH0677735B2 JP63081408A JP8140888A JPH0677735B2 JP H0677735 B2 JPH0677735 B2 JP H0677735B2 JP 63081408 A JP63081408 A JP 63081408A JP 8140888 A JP8140888 A JP 8140888A JP H0677735 B2 JPH0677735 B2 JP H0677735B2
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雄司 猿渡
邦雄 縣
藤原  守
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は冷凍装置の冷却用水などの循環水系中に発生す
る細菌類の増殖を防止する方法に関する。
〔従来の技術〕
空調設備や冷蔵あるいは冷凍庫などに採用される冷凍装
置においては、熱交換を効率的に行なうために冷却水を
利用することが多い。かかる冷却水は水資源節約のため
にたとえば開放型の冷却塔などを用いて大気と接触さ
せ、水の蒸発潜熱によって顕熱を除去して循環使用され
るものが大部分である。かかる循環水系では外部から微
生物などが入り込んで増殖し易く、水使用量節減のため
に飛散損失を抑制したりブローダウン量を減少したりす
ると、循環水中の塩類や有機物などが濃縮するために種
々の障害が発生し易くなっている。
かかる障害としては、微生物群によって発生したスライ
ムが熱交換器に付着して熱交換効率を低下させることが
知られているが、近年になって循環水系中で増殖した細
菌とくにレジオネラ属細菌などが冷却塔から水と共に飛
散し、これが空調用空気などを介して人に取り込まれて
特殊な肺炎たとえば在郷軍人病やポンテアック熱のよう
な病気が集団発生するなど、社会的な問題も起ってい
る。
このような問題の対策として、従来循環水系に抗菌剤を
注入して細菌類の増殖を抑制する方法や、装置内を機械
的に清掃洗浄しあるいは洗浄剤を用いて洗浄する方法な
どが用いられていた。
〔解決しようとする課題〕
前述のような、循環水系における細菌類の増殖防止のた
めの従来の方法では、強力な抗菌剤を常時高濃度で使用
しており、飛散などによって環境を汚染するのみならず
経済的でない。また、薬剤を用いない細菌類の増殖防止
法としては紫外線により循環水を細菌する方法があるが
循環水の全量を処理しようとすると装置が大がかりにな
り経済的でない。そして循環水の一部を紫外線により細
菌処理する場合は充分な除菌効果が得られない。
また、従来方法によって装置内を細菌洗浄して完全に除
菌しても、場合によっては10日前後、長くとも1ケ月以
内に洗浄前の菌数あるいはそれ以上に達するため、せい
ぜい2週間程度の間隔で洗浄を繰返す必要があり、装置
の稼働効率が悪いのみならず保守経費が嵩む。
そこで、循環水系内の細菌類の増殖を環境を汚染するこ
となく効率的に抑制できる経済的な方法が求められてお
り、本発明はかかる要望に応えうる細菌発生防止法を提
供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは前記の目的を達するために、種々の抗菌剤
や殺菌装置およびその使用方法について研究を行なって
いたところ、循環水系を一旦洗浄した後、循環水の少な
くとも一部に波長254nmの紫外線を照射する方法を採る
と、抗菌剤を添加する際に生じる環境汚染をひきおこす
ことなく、紫外線照射単独の場合にくらべて格段に効果
的に細菌の増殖を抑制できることを発見し、本発明を完
成した。
すなわち、本発明の循環冷却水系のレジオネラ属細菌発
生防止法は、レジオネラ属細菌を含む細菌類が増殖した
開放型循環冷却水系に対して該細菌類を殺滅するに足る
薬剤を添加して系内を循環させ洗浄したのち清水で置換
する第1工程と、清浄化された循環水の5%以上の部分
を残りの循環水部分から分離して波長254nmの紫外線で
照射処理するとともに紫外線照射処理した循環水部分を
紫外線照射処理しない循環水部分に併せて全量の循環を
継続する第2工程とを含むことを特徴とするものであ
る。
本発明において循環水系中の細菌類を殺滅するための薬
剤としては、たとえば塩酸、硫酸、硝酸、スルファミン
酸、フッ化水素酸などの水のpHを2以下となしうる酸、
たとえば塩素ガス、亜塩素酸またはその塩、次亜塩素酸
またはその塩、安定化二酸化塩素などの遊離塩素を発生
しうる塩素系物質、たとえば過酸化水素、過醋酸または
その塩、過炭酸またはその塩、モノペルオキシフタル酸
またはその塩などの酸化力を有する過酸化物、さらにま
た、たとえばグルタルアルデヒド、2−ブロモ−2−ニ
トロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−3−ニ
トリロ−プロピオンアミドなどの有機殺菌剤から選択さ
れたものが用いられる。使用に際しては、これらの薬剤
のうちから適宜選択したものを単独で、あるいは2種以
上組合わせて用いることができる。薬剤の使用量は、そ
れぞれの薬剤によって異るが、水中濃度が細菌類を殺滅
しうる程度であることが必要であり、たとえば塩酸など
の酸を用いるときは、pHが2.0以下となるまでの量を循
環水中に添加する必要がある。
かかる薬剤を必要な濃度となるまで添加した水は、たと
えば熱交換器、冷却塔などの機器や配管等へ充分ゆき渡
るようにポンプなど用いて循環し、装置内部に付着した
スライムなどを剥離する。そして装置内の汚れた水は排
出し清水で置換する。
その後、循環水の少なくとも一部を紫外線殺菌装置に導
き、波長254nmの紫外線で5mW・s/cm2以上の照射量をも
って殺菌した後、再び循環水系に戻す。循環水の取り出
しは多くの場合冷却塔の下部水槽から行ない、紫外線に
より殺菌された循環水は再び下部水槽に戻される。この
際、紫外線の照射量が5mW・s/cm2より低いときは、殺菌
が不完全となり好ましくない。
また、循環水の全量を紫外線殺菌する場合は、循環水の
配管途中に紫外線殺菌装置を取り付ける方法が採られ
る。
紫外線殺菌装置を通過させる水量は、系内の循環水流量
の少なくとも5%とするのがよい。通過水量を多くする
ほど循環水中の細菌の増殖を抑制する効果を大きいが、
設備費や運転費も多くかかってくるので、循環水の一部
を処理する場合は、全循環水流量の10〜20%の範囲であ
ることが望ましい。
〔作 用〕
本発明の方法に従って循環水系を洗浄し、除菌したのち
循環水の少なくとも一部の紫外線殺菌を継続すると、長
期間にわたって循環水系の細菌類の発生を防止しうる。
これに対して、循環水系を除菌洗浄せずに紫外線照射の
みで細菌類を殺菌しようとしても全循環水流量の40%の
流量の水に対して紫外線照射した場合でも細菌類の減少
率は80%程度に止まり、大量の水を殺菌処理しているた
め、設備費,動力費,紫外線ランプの電力等の費用が嵩
んで不経済であるうえに、細菌類の飛散を止めることが
できない。
〔実施例〕
いわゆる在郷軍人病の病原菌であるレジオネラ属細菌
(Legionella Pheumophila)で汚染された空調用冷却水
を選定し、循環水中にグルタルアルデヒドを約300mg/
となるように添加して2時間循環したのち剥離したスラ
イム等を含む水を排出し、ついで清水を注入しながら系
内を循環させて順次置換した。
このようにして除菌洗浄した冷却水系に対し、全循環水
流量の17%に相当する水の流量を紫外線殺菌装置に導
き、これに10mW・s/cm2の紫外線照射を行ない再び循環
水系に戻す運転を継続した。(試験I) また比較のために除菌洗浄をせずに、全循環水流量の40
%に相当する水の流量を紫外線殺菌し、再び循環水系に
戻す運転を継続した試験(試験II)と、系内を前記同様
の方法で除菌洗浄、置換した後、紫外線殺菌を行なわず
に運転を継続した試験(試験III)と、系内を前記同様
に除菌洗浄、置換した後、全循環水流量の3%に相当す
る水の流量を紫外線殺菌し、再び循環水系に戻す運転を
継続した試験(試験IV)とを行ない、これらの結果を第
1図に示した。
図は菌数の変化を示すグラフであって横軸は連続運転の
経過日数、縦軸は循環水中の生存レジオネラ属細菌の量
を菌数の対数値(log(個数/100m))で表わした菌数
指標である。
この結果をみると、除菌洗浄することなく単に全循環水
流量の40%に対して紫外線殺菌を行なってもレジオネラ
属細菌ははかばかしく減少しない。
一方、除菌洗浄を行なっただけでは1ヶ月後には再び除
菌前の状態に戻り、また除菌洗浄後、全循環水流量の3
%を紫外線殺菌した場合も殺菌しない場合と同様に、1
ヶ月後には除菌前の状態に戻る。これに対し、系内を除
菌洗浄後、全循環水流量の17%に対して紫外線殺菌する
と、2ヶ月後であっても有効にレジオネラ属細菌の生育
が抑制されることがわかる。
〔発明の効果〕
本発明の循環水系の細菌発生防止法は、循環水系の細菌
類の増殖を抑制するに当って装置内を一旦殺菌したうえ
循環水の一部のみに紫外線を照射することによって、殺
菌剤を継続的に使用することなく長期間にわたって細菌
の発生を防止できるようにしたものであり、従って循環
水の全部に紫外線を照射するという大掛かりな設備を簡
素化できるばかりでく、細菌による環境汚染と細菌剤に
よる環境汚染とをいづれも軽減でき、しかも経済的であ
るという特長を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は空調用冷却水系におけるレジオネラ菌の生存菌
数の経時変化の例を示すグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 縣 邦雄 東京都目黒区洗足2丁目22番6号 アクア ス株式会社内 (72)発明者 藤原 守 東京都目黒区洗足2丁目22番6号 アクア ス株式会社内 (72)発明者 石間 智生 東京都目黒区洗足2丁目22番6号 アクア ス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レジオネラ属細菌を含む細菌類が増殖した
    開放型循環冷却水系に対して該細菌類を殺滅するに足る
    薬剤を添加して系内を循環させ洗浄したのち清水で置換
    する第1工程と、清浄化された循環水の5%以上の部分
    を残りの循環水部分から分離して波長254nmの紫外線で
    照射処理するとともに紫外線照射処理した循環水部分を
    紫外線照射処理しない循環水部分に併せて全量の循環を
    継続する第2工程とを含むことを特徴とする循環冷却水
    系のレジオネラ属細菌発生防止法。
  2. 【請求項2】細菌類を殺滅する薬剤が、水のpHを2以下
    となしうる酸、遊離塩素を発生しうる塩素系物質、酸化
    力を有する過酸化物、ならびにグルタルアルデヒド、2
    −ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−
    ジブロモ−3−ニトリロ−プロピオンアミドなどの有機
    殺菌剤から選択されたものである、特許請求の範囲第1
    項に記載の循環冷却水系のレジオネラ属細菌発生防止
    法。
  3. 【請求項3】紫外線照射量が、波長254nmの紫外線で5mW
    ・s/cm2以上である、特許請求の範囲第1項又は第2項
    に記載の循環冷却水系のレジオネラ属細菌発生防止法。
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