JP2003071463A - 循環式浴槽水のレジオネラ属菌防除方法 - Google Patents

循環式浴槽水のレジオネラ属菌防除方法

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JP2003071463A JP2001265590A JP2001265590A JP2003071463A JP 2003071463 A JP2003071463 A JP 2003071463A JP 2001265590 A JP2001265590 A JP 2001265590A JP 2001265590 A JP2001265590 A JP 2001265590A JP 2003071463 A JP2003071463 A JP 2003071463A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レジオネラ属菌の生菌数を10個/100m
L未満に維持できる循環式浴槽水のレジオネラ属菌防除
方法を提供する。 【解決手段】 浴槽内の水を取り出して少なくともその
一部を濾過装置により濾過したのち再度浴槽内に戻す浴
槽水の循環濾過ラインを有する循環式浴槽水のレジオネ
ラ属菌防除方法において、浴槽を入浴に供しないとき
に、遊離有効塩素濃度で10mg/Lを超える塩素剤を
浴槽水に添加する塩素処理を行うとともに、該浴槽水の
一部に紫外線を常時照射する紫外線照射処理を行う循環
式浴槽水のレジオネラ属菌防除方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温泉、公衆浴場、
及び家庭用等の循環式浴槽水のレジオネラ属菌防除方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】レジオネラ属菌は冷却水系で増殖・繁殖
し、飛散水を経由して感染し、レジオネラ肺炎やポンテ
アック熱のような病気を引き起こす原因となることで社
会問題となったが、近年、循環式浴槽と云う、温泉、公
衆浴場あるいは家庭内で、人間と直接接触する環境で増
殖・繁殖していることが知られるようになり、さらに大
きな問題となっている。
【0003】このような浴槽水内に生息するレジオネラ
属菌に対して、厚生省(当時)生活衛生局企画課監修の
「新版レジオネラ症防止指針」によれば、目標値として
10個/100mL(現状の検査方法での検出下限)未
満であることが求められている。
【0004】このような要求を満足すべく様々な提案が
なされてきたが、人体に安全で、かつ、上記目標値を満
足できる効果的な循環式浴槽水のレジオネラ属菌防除方
法はなかった。
【0005】ここで、循環式浴槽水は、浴槽内の水を取
り出して少なくともその一部を、濾過装置により濾過し
たのち再度浴槽内に戻す浴槽水の循環濾過ラインを有
し、この循環濾過ラインにより浴槽水を常に清澄に保
ち、換水の頻度を低くするとともに、昼夜(ときどき行
う換水や、掃除の期間を除き)を問わず入浴可能とする
ものであるが、これらの配管やあるいは浴槽の壁面に付
着したぬめりや、濾過装置内の濾材に付着したバイオフ
ィルムがレジオネラ属菌増殖の温床となる。
【0006】これらぬめりやバイオフィルムは換水では
ほとんど除去できず、その後の増殖により元の菌数レベ
ルにすみやかに復帰してしまい、そのため換水を行って
もレジオネラ属菌の菌数を減らす効果はほとんどない。
【0007】さらに、レジオネラ属菌の宿主となるアメ
ーバの存在がレジオネラ属菌の防除をより困難なものと
している。すなわち、従来より実験室レベルでレジオネ
ラ属菌に対して有効であると報告されている低濃度レベ
ルでの薬剤の添加では、実際の浴槽水中に多数生息して
いるアメーバの体内のレジオネラ属菌にほとんど影響を
与えることができず、アメーバの体内で増殖したレジオ
ネラ属菌が浴槽水へ絶えず供給されるため上記目標値を
満足することができない。
【0008】なお、レジオネラ属菌に対して比較的効果
が高いとされる、第四アンモニウム化合物、ピリジニウ
ム塩化合物、あるいはグルタルアルデヒド等の有機系の
殺菌剤に関しては、それらの使用後に浴槽水系を洗浄す
るとしてもある程度の残留が考えられ、浴槽水と云う特
殊性と安全性とを考慮するとこれら薬剤の使用には困難
がある。
【0009】ここで、人体に対して比較的安全であると
されている有機系殺菌剤であるヒノキチオールを用いる
提案(特開平11−671号公報)もあるが、ヒノキチ
オールは水に対する溶解度が低く、溶解させて浴槽水系
全体を殺菌するのは困難である。
【0010】さらに、人体に対して比較的安全な方法と
して、塩素剤を用いる方法(特開平8−281270号
公報、特開平10−158108号公報、特開平10−
230280号公報、あるいは特開平10−29098
5号公報)、紫外線を用いる方法(特開平10−575
2号公報、特開平10−165469号公報)、また、
塩素剤と紫外線との両者を併用する方法(特開平10−
305285号公報、特開平10−337569号公
報)が提案されている。
【0011】このうち紫外線を用いる方法では、紫外線
照射可能な箇所は系の一部(通常、紫外線照射装置内を
通過する水に対してのみ)であるため、浴槽、配管、あ
るいは濾過装置内のバイオフィルムで増殖するレジオネ
ラ属菌を抑制することができず浴槽水系全体の除菌が困
難であり、効果が低い。また、塩素剤を用いる上記従来
技術、塩素剤と紫外線照射とを組み合わせた上記従来技
術はともにその効果が低く目標値を満たしていない。
【0012】さらに、浴槽水内の有効塩素濃度を入浴が
可能な濃度の上限値近くに保つ方法も考えられるが、こ
の方法は残留塩素に対する過敏症を有する人を考慮する
と好ましくない上、1mg/Lの残留塩素濃度が維持さ
れている循環式浴槽の浴槽水からもレジオネラ属菌が検
出された例や、温泉水の場合、アルカリ性が強い等の水
質条件によっては、入浴が可能な範囲の残留塩素濃度で
は充分な殺菌効果が認められない場合もあるなどその実
効には疑問が残る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来の問題点を改善する、すなわち、人体に安全でレジオ
ネラ属菌の生菌数を10個/100mL未満に維持でき
る循環式浴槽水のレジオネラ属菌防除方法を提供するこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記従来技
術についてトレースを行い、さらに循環式浴槽水につい
て詳細に検討を行った結果、上記従来技術では、水系内
に形成される、レジオネラ属菌繁殖の温床となるぬめり
やバイオフィルムを破壊・除去することができず、その
ために充分な効果が得られないことを見いだし、形成さ
れるこれらぬめり及びバイオフィルムを破壊するととも
に、さらに、新たに持ち込まれる、あるいは、浴槽水系
にわずかに残留するレジオネラ属菌を浴槽水から常時除
去することにより、目標値のレジオネラ属菌数を維持す
ることができることを見いだし、本発明に至った。
【0015】すなわち、本発明は上記課題を解決するた
め、請求項1に記載の通り、浴槽内の水を取り出して少
なくともその一部を濾過装置により濾過したのち再度浴
槽内に戻す浴槽水の循環濾過ラインを有する循環式浴槽
水のレジオネラ属菌防除方法において、浴槽を入浴に供
しないときに、遊離有効塩素濃度で10mg/Lを超え
る塩素剤を浴槽水に添加する塩素処理を行うとともに、
該浴槽水の一部に紫外線を常時照射する紫外線照射処理
を行う循環式浴槽水のレジオネラ属菌防除方法であり、
このような構成により、残留したときに人体に悪影響を
及ぼす薬剤を使用することなく、長期に亘ってレジオネ
ラ属菌の生菌数を10個/100mL未満に維持でき
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の循環式浴槽水のレジオネ
ラ属菌防除方法で行う塩素処理では、遊離有効塩素濃度
で10mg/Lを超える塩素剤を浴槽水に添加する。こ
のような構成により、紫外線照射処理によっては防げな
い水系中の壁面、配管や濾過装置内などで生じるぬめ
り、バイオフィルムを破壊・除去し、これらの内部で増
殖するレジオネラ属菌を、たとえアメーバ体内に寄生し
ていたとしても、効果的に水系から取り除くこと(除菌
洗浄)ができる。この際添加する塩素剤の濃度が遊離有
効塩素濃度で10mg/L以下であると、本発明の効果
が得られず、効果的なレジオネラ属菌の防除ができな
い。
【0017】なお、本発明の塩素処理では、塩素剤は遊
離有効塩素濃度で10mg/Lを超える量を添加する必
要があり、塩素剤添加後浴槽水を4時間循環した後の遊
離有効塩素濃度が5mg以上残留するように添加するこ
とが、充分な除菌洗浄を行う上で好ましい。また、塩素
剤の添加濃度の上限は除菌洗浄の程度と経済性とを勘案
して適宜決定されるが、概ね薬剤添加の4時間後の遊離
有効塩素濃度が10mg/Lを超えない程度の濃度が望
ましい。
【0018】塩素処理で用いる塩素剤としては水中で遊
離有効塩素を形成するものであれば特に限定されない
が、入手のしやすさ、取り扱いの容易さから、次亜塩素
酸塩、塩素化イソシアヌル酸、ハロゲン化ヒダントイン
等が挙げられる。
【0019】このような塩素剤を用いる塩素処理は特に
等間隔である必要はないが、2週間に1回以上の頻度で
行うことが、レジオネラ属菌の防除の上で有利である。
なお、上記のように比較的濃度の高い有効塩素濃度にな
るよう塩素剤を添加するため、人体に悪影響を及ぼさな
いよう、塩素処理は浴槽を入浴に供しないときに行う必
要がある。
【0020】塩素剤は、低濃度であれば人体に悪影響を
及ぼさないので、添加後、遊離有効塩素が消費されてそ
の濃度が低くなれば(たとえば2mg/L以下)入浴が
可能となるが、下記に述べる理由により、及び、残留有
効塩素に対する過敏症を有する人がいることを勘案する
と塩素処理後には換水処理を行うことが望ましい。
【0021】すなわち、上記塩素処理によって微生物の
死骸が浮遊する場合があり、そのままの状態で放置して
おいて有効塩素濃度が低下すると、水系配管などに再付
着してバイオフィルムを形成するとともに、これが新た
な微生物の栄養となり、結果としてレジオネラ属菌繁殖
の温床となるおそれがあるために、塩素処理後には水系
内の水を換水することが望ましい。なお、換水の際に
は、残留水が多いと充分な効果が得られない場合がある
ので、浴槽水の1/2や2/3のような部分的換水では
なく浴槽水全量を換水する。その際、浴槽水の循環濾過
ライン内も含めできるだけ残留水がないように行う。
【0022】上記換水処理は、塩素処理における塩素剤
添加後に直ちに実施すると水系に添加した薬剤の効果を
有効に利用できなくなるので、塩素剤添加の後、少なく
とも2時間以上、好ましくは4時間以上、さらに好まし
くは8時間以上浴槽水の循環を行った後、浴槽水を換水
する換水処理を行うことが望ましい。また、換水処理を
行うまでは、0.5mg/L以上、好ましくは2mg/
L以上の濃度の有効塩素が残留することが、微生物及び
/またはその死骸の水系配管等への再付着を防止する上
で好ましい。また、塩素剤添加後の浴槽水の循環の際に
は水温を入浴温度に保つ必要は特にない。
【0023】本発明の循環式浴槽水のレジオネラ属菌防
除方法において、定期あるいは不定期に行う上記塩素処
理の他に、紫外線照射処理を行う。紫外線照射処理は充
分な効果を得るために常時行う必要がある。ただし、浴
槽水の換水作業、及び、必要に応じて行う浴槽の清掃作
業中は紫外線照射処理は通常中断される。また、塩素処
理を行って遊離有効塩素濃度が高く入浴に適さない期間
は紫外線照射処理を行わなくてもよく、同様に、塩素処
理後換水を行う場合にも塩素剤添加後換水開始までは紫
外線照射処理を行わなくても良い。このように、入浴に
適さない期間や、換水や浴槽の洗浄前で入浴を行わない
ことが予め判っている場合等に紫外線照射処理を中断す
る場合も本発明に含まれる。なお、紫外線照射処理は紫
外線が人体にあたらないように行う必要がある。
【0024】紫外線照射処理は濾過装置の出口水に対し
て行うことが望ましく、濾過装置の出口水全量に対して
行うことがさらに望ましい。すなわち、濾過装置は最も
微生物の温床になりやすく、レジオネラ属菌の発生源と
なりやすいが、濾過装置からの出口水全量に対して紫外
線照射処理を行う構成により濾過装置からレジオネラ属
菌が漏れてくる場合であってもそれを除菌することがで
きる。このような構成は浴槽水系全体をレジオネラ汚染
から守る上で重要である。また、1時間あたり紫外線照
射処理される水の量が上記浴槽水系の保有水量以上であ
るとより効率的にレジオネラ属菌の生菌数を抑制するこ
とができる。
【0025】さらに、紫外線照射処理に用いられるピー
ク波長が250nm以上260nm以下であり、かつ、
該紫外線の照射量が5mW・s/cm2以上であるとさ
らに効果が高くレジオネラ属菌を殺菌することができ
る。なお、レジオネラ属菌に対して最も効果の高いのは
ピーク波長が254nmの紫外線である。
【0026】なお、本発明では上記のように塩素剤を用
いるが、塩素剤の代わりに過酸化水素、過炭酸等の酸素
系の殺菌剤を用いてもある程度の効果は得られるが、そ
の場合、0.1%以上の高濃度での添加でないと充分な
除菌洗浄効果が得られず、コストが高くなり現実的でな
い。
【0027】しかし、水系の汚れ、バイオフィルムの量
が極めて多い場合、また、より完全にバイフィルムを洗
浄する場合などには、1%程度の高濃度の過酸化水素等
の添加は極めて有効であり、本発明の循環式浴槽水のレ
ジオネラ属菌防除方法を実施する際の前処理として併用
することが可能である。
【0028】
【実施例】以下に本発明の循環式浴槽水のレジオネラ属
菌防除方法の実施例について説明する。
【0029】保有水量(浴槽水):10m3、濾過装
置:麦飯石を濾材に用いた濾過装置、循環水量(循環水
はすべて濾過装置を通過する):20m3/hの循環式
浴槽でレジオネラ属菌の除菌試験を行った。
【0030】実験開始前に1%過酸化水素による水系内
の洗浄を行い、全量換水した。なお以降、7日毎に全量
換水を行った。なお、図1にはそれ以降の浴槽水中のレ
ジオネラ属菌数の変遷を示した。図1において、横軸は
実験開始からの日数、縦軸はレジオネラ属菌数をそれぞ
れ示すが、縦軸の101〜104間は対数目盛であるが、
レジオネラ属菌数が10個/100mL未満の場合には
測定精度上「不検出」となるため、101個/100m
Lの下側に便宜上「不検出」として示した。また図1に
示したレジオネラ属菌数において、塩素処理を行ったと
きのデータは塩素剤添加前に採取したサンプルのデータ
であり、水系の全量換水を行ったときのデータは、換水
前に採取したサンプルでのデータである。
【0031】実験開始後から41日目までは毎日、朝、
昼及び夕の3回、塩素剤として次亜塩素酸ナトリウムを
遊離有効塩素濃度が2〜5mg/Lとなるよう添加し
た。この間、昼及び夕の薬剤添加直前の浴槽水中の残留
塩素はわずかに検出される程度の濃度であり、朝の薬剤
添加直前の浴槽水中の残留塩素は検出されなかった。こ
のように毎日3回塩素剤の添加を行い、しかも、7日毎
に換水を行っているにもかかわらず、レジオネラ属菌数
は増加する一方であった。
【0032】そこで実験開始後42日目の全量換水前に
1%の濃度となるよう過酸化水素を添加し、一旦系内の
洗浄を行った後全量換水し、その後は112日目までの
期間、紫外線の常時照射、すなわち紫外線照射処理を行
った。照射は濾過装置出口水全量の80%に対して行
い、ピーク波長が254nmの紫外線を15mW・s/
cm2の照射量で照射した。
【0033】しかし、このように紫外線照射処理を行っ
たにも係わらず、系内のレジオネラ属菌数が増加したた
めに55日目に遊離有効塩素濃度が5mg/Lとなるよ
う次亜塩素酸ナトリウムを添加したがレジオネラ属菌数
を減少させることはできなかった。このように紫外線照
射処理単独、あるいは遊離有効塩素濃度が5mg/L程
度の塩素添加と紫外線照射処理との組み合わせではレジ
オネラ属菌を充分に除菌することができないことが判っ
た。
【0034】そこで、紫外線照射処理と塩素処理との併
用について検討を行った。76日目の夜に遊離有効塩素
濃度が15mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを
添加し、その後約8時間循環した後(77日目)、全量
換水を行い、以降112日目まで、1週間毎に、「遊離
有効塩素濃度が12〜20mg/Lとなるよう次亜塩素
酸ナトリウムの添加、その後約8時間循環、全量換水」
を繰り返した。
【0035】その結果、図1に示すように4週間以上に
亘ってレジオネラ属菌数を不検出、すなわち10個/1
00mL未満の目標値に抑制することができた。この
間、次亜塩素酸ナトリウムを添加した4時間後(この間
も循環を行っている)の残留塩素濃度は5〜10mg/
L、換水直前の残留塩素濃度は2〜5mg/Lであっ
た。なお、紫外線処理の有効性を確認するために実験開
始後112日目以降、紫外線照射処理を中止したとこ
ろ、114日目にはすでにレジオネラ属菌が検出される
ようになった。
【0036】これらから、遊離有効塩素濃度が10mg
/Lを超える塩素剤の添加を行う塩素処理と紫外線照射
処理との併用、すなわち本発明の循環式浴槽水のレジオ
ネラ属菌防除方法によれば効果的にレジオネラ属菌の抑
制を行うことができること、及び、紫外線照射処理を伴
わない塩素処理だけでは不充分でありレジオネラ属菌の
防除ができないことが判る。
【0037】
【発明の効果】本発明の循環式浴槽水のレジオネラ属菌
防除方法は、浴槽内の水を取り出して少なくともその一
部を濾過装置により濾過したのち再度浴槽内に戻す浴槽
水の循環濾過ラインを有する循環式浴槽水のレジオネラ
属菌防除方法において、浴槽を入浴に供しないときに、
遊離有効塩素濃度で10mg/Lを超える塩素剤を浴槽
水に添加する塩素処理を行うとともに、該浴槽水の一部
に紫外線を常時照射する紫外線照射処理を行う循環式浴
槽水のレジオネラ属菌防除方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるレジオネラ属菌数の変
遷を調べた結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A47K 3/00 A47K 3/00 M A61H 33/00 A61H 33/00 G C02F 1/32 C02F 1/32 F24H 1/00 602 F24H 1/00 602L // C02F 1/00 C02F 1/00 L

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽内の水を取り出して少なくともその
    一部を濾過装置により濾過したのち再度浴槽内に戻す浴
    槽水の循環濾過ラインを有する循環式浴槽水のレジオネ
    ラ属菌防除方法において、浴槽を入浴に供しないとき
    に、遊離有効塩素濃度で10mg/Lを超える塩素剤を
    浴槽水に添加する塩素処理を行うとともに、該浴槽水の
    一部に紫外線を常時照射する紫外線照射処理を行うこと
    を特徴とする循環式浴槽水のレジオネラ属菌防除方法。
  2. 【請求項2】 上記塩素処理における塩素剤添加の後、
    少なくとも2時間以上浴槽水の循環を行った後、浴槽水
    の全量を換水する換水処理を行うことを特徴とする請求
    項1に記載の循環式浴槽水のレジオネラ属菌防除方法。
  3. 【請求項3】 上記塩素処理を、または、塩素処理及び
    該塩素処理に続く換水処理を2週間あたり1回以上行う
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の循環
    式浴槽水のレジオネラ属菌防除方法。
  4. 【請求項4】 上記紫外線照射処理を濾過装置の出口水
    に対して行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3
    のいずれかに記載の循環式浴槽水のレジオネラ属菌防除
    方法。
  5. 【請求項5】 上記紫外線照射処理を濾過装置の出口水
    全量に対して行うことを特徴とする請求項4に記載の循
    環式浴槽水のレジオネラ属菌防除方法。
  6. 【請求項6】 1時間あたり紫外線照射処理される水の
    量が上記浴槽水系の保有水量以上であることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の循環式浴
    槽水のレジオネラ属菌防除方法。
  7. 【請求項7】 紫外線照射処理に用いられるピーク波長
    が250nm以上260nm以下であり、かつ、該紫外
    線の照射量が5mW・s/cm2以上であることを特徴
    とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の循環
    式浴槽水のレジオネラ属菌防除方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102464377A (zh) * 2010-11-15 2012-05-23 中国石油化工股份有限公司 一种适合于循环冷却水生物粘泥控制的方法

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CN102464377A (zh) * 2010-11-15 2012-05-23 中国石油化工股份有限公司 一种适合于循环冷却水生物粘泥控制的方法

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