JP2001232395A - 温水の循環殺菌方法及び装置 - Google Patents

温水の循環殺菌方法及び装置

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JP2001232395A
JP2001232395A JP2000048764A JP2000048764A JP2001232395A JP 2001232395 A JP2001232395 A JP 2001232395A JP 2000048764 A JP2000048764 A JP 2000048764A JP 2000048764 A JP2000048764 A JP 2000048764A JP 2001232395 A JP2001232395 A JP 2001232395A
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sterilization
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Takumi Horie
巧 堀江
Nobuhiko Takeshita
暢彦 竹下
Toshiharu Kobayashi
敏治 小林
Kiyoshi Kinoshita
木下  清
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LIVING TECHNOLOGY KK
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
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  • Devices For Medical Bathing And Washing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】温水を加温し、かつ温水中のレジオネラ菌など
の細菌を効果的に殺菌し、温水は常に透明で清澄に保持
され、浴槽に入浴する人に対して有害にならずに、簡便
で安価に殺菌できる温水の循環殺菌方及び装置を提供す
る。 【解決手段】浴槽から取り出した温水を、生物浄化装
置、加熱装置及び紫外線殺菌装置にて処理して浴槽に戻
す第1の循環経路により、温水を循環しながら浄化、殺
菌する過程と、浴槽から取り出した温水を、前記生物浄
化装置に並列して配置された電解殺菌装置にて処理して
浴槽に戻す第2の温水循環経路により、温水を循環しな
がら殺菌する過程とを交互に実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温水の循環殺菌方
法及び装置、詳しくは、レジオネラ菌などの有害な菌類
が繁殖する環境にある温水、例えば、浴槽、なかでも2
4時間風呂などの浴槽における温水を循環しながら殺菌
する方法及びそのための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、浴槽の温水を24時間連続して循
環し、いつでも入浴できる風呂が清潔、健康指向の高ま
りとともに注目を浴びている。この風呂は、温水循環装
置を備え、温水の温度を測定し、常に所定の温度に加温
するとともに、温水を浄化装置を通じて循環しながら温
水中に含まれる垢や細菌などを除去して清澄に保持して
いる。この所謂24時間風呂は、頻繁に新しい水に入れ
替える必要が無く、また水を入れ替える度に冷水から加
温することがないので、節水および省エネルギーの両面
のメリットがある。また、24時間いつでも好きなとき
に入浴できるとともに、循環する温水はまっさらの水と
異なり、水の浸透圧が小さく、体にやさしいためにお年
寄りや病人にも向いていることから極めて有利である。
【0003】一方、この型の風呂における温水の浄化装
置は、多くの場合、ろ過材などを収納したろ過槽に温水
を通過させることにより行うもので、そこでは、ろ過材
などの担体に自然発生的に生じた微生物の作用を利用
し、特に薬剤などを使用していない。ろ過材としては、
多くの場合、天然石などが使用され、天然石を粉砕して
粒状としたもの、また、焼結して多孔質したものが使用
される。そこにおいては、ろ過材を通じて温水を循環す
ることにより、温水中の細菌数を可能な限り少なくする
ことが要求される。ろ過材による微生物の捕捉が十分に
行われない場合、例えば、ろ過材などの担体を交換した
後、数日間は、温水が白濁して透明にならない。これ
は、浄化は微生物の作用で行なわれるため、上記ろ過材
などの担体に微生物が繁殖するまでの時間、温水の清澄
作用が弱いためである。
【0004】また、近年、細菌類のなかでも、米国で発
生した集団感染をきっかけに、感染症を引き起こすとさ
れるレジオネラ菌の有害性が指摘されている。レジオネ
ラ菌は、本来土壌菌の一種であり、それ自体は新しいも
のではないが、浴槽の温水の場合も一般の細菌類ととも
にレジオネラ菌の殺菌を意図的に行う必要が生じてい
る。しかしながら、レジオネラ菌の場合は、菌種の違い
により、上記天然の微生物を利用した方式では殺菌効果
が小さく、他の殺菌方式が要求されている。
【0005】レジオネラ菌の殺菌方式としては、温水の
高温処理、紫外線殺菌、電解殺菌、温水への薬剤投与な
どが提案されているが、上記浴槽などの場合における温
水の殺菌では、レジオネラ菌とともに一般細菌の殺菌も
重要であり、これらのいずれの殺菌も効果的に行うこと
が必要である。また、浴槽に入浴する人に対して有害に
ならず、かつ24時間の入浴に耐えるため連続して殺菌
できる簡便で安価な方式が必要とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した24時間風呂などの常時温水を循環する浴槽におけ
る温水を加温し、かつ温水を常に透明で清澄に保持しな
がら、温水中に存在する一般細菌とともにレジオネラ菌
などを効果的に殺菌する。また、浴槽に入浴する人に対
して有害にならずに、簡便で安価に殺菌できる温水の循
環殺菌方法及びそのための装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、浴槽から取り
出した温水を、生物浄化装置、加熱装置及び紫外線殺菌
装置にて処理して浴槽に戻す第1の循環経路により、温
水を循環しながら浄化、殺菌する過程と、浴槽から取り
出した温水を、前記生物浄化装置に並列して配置された
電解殺菌装置にて処理して浴槽に戻す第2の温水循環経
路により、温水を循環しながら殺菌する過程とを交互に
実施することを特徴とする温水の循環殺菌方法にある。
【0008】また、本発明は、上記温水の循環殺菌方法
を実施するための装置であって、ポンプにより吸水機構
を通じて浴槽から取り出され温水が分岐され、一方の温
水は、生物浄化装置、加熱装置及び紫外線殺菌装置にて
処理され、吐出機構を通じて浴槽に戻す第1の循環経路
と、他方の温水は、前記生物浄化装置に並列して配置さ
れた電解殺菌装置にて処理され、前記吐出機構を通じて
浴槽に戻す第2の循環経路とを備え、前記第1の循環経
路と前記第2の循環経路による温水の循環が交互に実施
されるようにしたことを特徴とする温水の循環殺菌装置
にある。
【0009】本発明は、上記のように、生物浄化装置と
電解殺菌装置とを並列に配置された、それぞれ、上記第
1の循環経路と上記第2の循環経路とにより実施するこ
とが重要である。そこでは、上記第1の循環経路にて、
温水を浄化しながら、かつ一般細菌の殺菌と加温が行な
われ、一方、上記第2循環経路にてレジオネラ菌を中心
とする殺菌が効果的に行なわれる。
【0010】本発明者の知見によると、後記する比較例
から明らかにされるように、これを生物浄化装置と電解
殺菌装置とがシリーズに配置された単一の循環経路で実
施した場合には、運転につれて、温水の濁度が徐々に増
加していき、目的が達成され得ないことが確認された。
その原因は、上記単一の循環経路の場合には、たとえ、
生物浄化装置の後に電解殺菌装置を配置したとしても、
電解殺菌装置で処理した温水を浴槽に戻し、再び温水を
生物浄化装置に循環する過程においては、電解殺菌装置
で生じた温水中にはなお残留塩素がかなりの量で含有さ
れているため、生物浄化装置における担体に付着してい
る微生物が死滅してしまい、温水の浄化能力が失われる
ためと思われる。
【0011】以下に、本発明の実施の形態を通じて、本
発明を、更に詳しく説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を実施する好まし
い態様を示したものである。図1において、浴槽1の内
部に貯留された温水は、ポンプ3を駆動することによ
り、吸水機構2を通じて循環経路に吸い上げられる。ポ
ンプ3の下流には、三方弁4が設けられており、この三
方弁4によって、生物浄化装置5を含む第1の循環経路
16と、電解殺菌装置6を含む第2の循環経路17とに
流路系を切り換えることができる。図1において、矢印
は、温水が流れる方向を示す。
【0013】上記生物浄化装置5の下流には、逆止弁7
が設けられており、この逆止弁7により電解殺菌装置6
を経由してきた温水が生物浄化装置に進入することを防
止する。即ち、三方弁4と逆止弁7の作用により第1の
循環経路16と、第2の循環経路17とが形成される。
【0014】第1の循環経路16では、生物浄化装置5
で処理した温水は、次いで加熱装置8を通ることによ
り、浴水としての所定の温度である、好ましくは、35
〜45℃に加温される。加熱装置8を通過した温水は、
紫外線殺菌装置9に供給され、一般細菌が殺菌される。
加熱装置8は、紫外線殺菌装置9の下流に配置してもよ
い。紫外線殺菌装置9を通過した温水は、吐出機構10
を経由して浴槽1に循環される。
【0015】第2の循環経路17では、電解殺菌装置6
で処理された温水は、そのまま、吐出機構10を経由し
て浴槽1に循環してもよいが、好ましくは、加熱装置8
に供給し、その後に、更に必要に応じて、紫外線殺菌装
置9を通過させて吐出機構10を通じて浴槽1に戻され
る。
【0016】上記における生物浄化装置5は、温水を微
生物により浄化するろ過材などの担体が収納する。担体
には、物理的吸着能に優れ、温水浄化作用を有する微生
物を固定化させる性質をもつ多孔質セラミック粒子や、
麦飯石などの天然鉱物、活性炭や各種の多孔性繊維など
も用される。これら担体には、好気性の微生物が寄生、
繁殖し、温水に含まれる蛋白質やアンモニアなどが分解
する。従って、温水中の汗や垢などが微生物で効果的に
分解、除去され、温水は、清澄に保持される。ろ過材な
どの担体に異物が堆積したり、温水循環量が減少したり
すると浄化作用が低下する。
【0017】加熱装置8は、電気ヒーターやガスバーナ
ーなどの加熱手段が使用できる。加熱装置8は、温水の
温度を検知する温度センサーにより制御され、上記した
所定の温度に加熱するようにされている。また、紫外線
殺菌装置9は、温水中の一般の細菌類を殺菌するため、
波長が好ましくは200〜300nmの紫外線を、好ま
しくは、2.5mWs/cm量以上照射できるように
されている。
【0018】本発明で使用される電解殺菌装置6の好ま
しい装置が図2に示される。該装置の本体12は、内部
が空洞になった形状を有し、塩化ビニル樹脂やポリプロ
ピレン樹脂などの耐酸性の材質で形成されている。本体
12の内部には、複数の電極(陽極、陰極)13が温水
の流れる方向に平行に設置されており、陰極と陽極が交
互に配置されている。陰極、陽極とも、好ましくは、表
面に白金が被覆されたチタン薄板などの耐食性電極が使
用される。電極13には、直流電源15が電圧制御手段
14を介して接続されており、該電圧制御手段14によ
って印加電圧,印加時間及び極性が制御されている。直
流電源15には、商用電源を整流回路により整流したも
のなどが使用される。
【0019】本発明の温水の循環殺菌は、上記第1の循
環経路と第2の循環経路により実施されるが、通常の運
転時には、温水は、図1における上記第1の循環経路1
6により循環される。即ち、温水は、図1の三方弁4に
より生物浄化装置5を通じるように分岐される。第1の
循環経路16が作動している場合は、第2の循環経路1
7は、作動せず、従って、第2の循環経路内の電解殺菌
装置6には、電圧は印加されない。温水が生物浄化装置
5を通じることにより温水中の有機物などの汚濁成分
は、微生物により分解され浄化される。
【0020】生物浄化装置5を経過した温水は、好まし
くは加熱装置8を経過して加温された後、紫外線殺菌装
置9を通過させることにより、温水とともに運ばれてき
た一般細菌を含む微生物を殺菌する。温水は、その後に
吐出機構10を通して浴槽1内に戻される。浴槽内に循
環された温水は再び吸水機構2により、第1の循環経路
16に供給し、循環させることにより、加温しながら温
水の浄化と一般細菌の殺菌が繰り返し行なわれる。
【0021】本発明においては、上記第1の循環経路1
6による温水の循環に加えて、温水は、上記第2の循環
経路17に、好ましくは定期的に、切り換えて循環され
る。この切り換えは、三方弁4により容易に行われる。
第2の循環経路17では、電解殺菌装置6の電極13に
直流電圧を印加することにより、電極近傍で以下のよう
な電気分解反応が起こり、殺菌に有効な次亜塩素酸など
の塩素化合物が生成する。
【0022】2Cl → Cl+2e Cl
O → HClO + H + Cl
【0023】電解殺菌装置6における印加電圧は、好ま
しくは、化合物が、浴槽における温水中において、下記
するような 好ましくは、45V以下、特には20V以
下にせしめて電解することにより、発生する殺菌作用を
有する物質である塩素0.1〜1.0ppmになるよう
にせしめられる。電気分解によって生成した殺菌作用を
有する塩素化合物を含む温水は、好ましくは、加熱装置
8、紫外線殺菌装置9及び吐出機構10を経て浴槽1に
戻される。
【0024】電解殺菌装置6を経過した温水は、必ずし
も、加熱装置8、紫外線殺菌装置9を通過させる必要は
なく、直接に吐出機構10を経て浴槽1に戻される。い
ずれの場合も、浴槽1に戻った温水は、再び吸水機構2
を通じて第2の循環経路17に循環される。第2の循環
経路17が作動している場合、三方弁4及び逆止弁7の
作用により、塩素化合物を含む温水は生物浄化装置5に
流入することはない。このため、生物浄化装置5内の微
生物は悪影響を受けることはない。一方では、第2の循
環経路17を循環する、殺菌に有効な塩素化合物を含む
温水は、生物浄化装置5を通過しないため、生物浄化装
置5内に堆積している微生物や汚濁成分と接触、反応し
て、塩素化合物が消費されることがないため、電解殺菌
装置6で生成した殺菌作用を有する塩素化合物は、短時
間で有効な濃度にまで上昇することができる。
【0025】上記第2の循環経路17を温水が循環して
いる間に、温水中に含まれるレジオネラ菌などの細菌
は、殺菌作用を有する上記塩素化合物との接触により殺
菌、死滅せしめられる。この殺菌効果をもたらすため
に、温水中に含まれる塩素化合物の濃度は、大きい方が
望ましい。しかし、大き過ぎる場合は、入浴する人の健
康上好ましくなく、また上記第1の循環経路16に切り
換えた場合に生物浄化装置5の微生物に対する悪影響か
らして、本発明では、浴槽内の温水中の残留塩素濃度と
して、好ましくは、0.1〜1.0ppm、特には0.
2〜0.7ppmにするのが適切であることが判明し
た。本発明において、残留塩素濃度は、オルトートリジ
ン法によって測定されたものである。
【0026】浴槽内の温水中の残留塩素濃度を上記の範
囲に保持した場合は、温水中に含まれるレジオネラ菌な
どの細菌を効果的に死滅させることができるとともに、
この範囲の濃度の場合は、入浴する人体への影響も全く
なく、しかも第2の循環経路から第1の循環経路に切り
換えたときに、第1の循環経路における生物浄化装置5
における微生物に対して実質上悪影響を与えないことが
判明した。
【0027】本発明において、上記第1の循環経路16
による実施と第2の循環経路17による実施は、両者を
同時に行うことなく、交互に行われるが、それぞれの循
環経路による実施は必ずしも連続して行う必要もなく、
また、一方の実施の直後に他方の実施を行う必要もなく
適宜の時間をおいて実施をすることができる。第1の循
環経路による実施と第2の循環経路による実施の時間の
比率は、浴槽内の温水の温度、細菌の量や温水中に含ま
れる有効塩素濃度などによって多少異なるが、第1の循
環経路による実施/第2の循環経路による実施の時間的
比率が、好ましくは、1/25〜250/1の範囲をと
りうる。なかでも、1/1〜200/1が好ましく、特
には 第1の循環経路による実施の方が大きい、10/
1〜150/1が適切であることが判明した。この比率
が過度に小さいと、温水中の生物浄化装置5による浄化
が不充分なためと微生物に対する栄養補給が不充分なた
め、微生物の活動が弱り、温水に濁度が生じるようにな
る。一方、上記比率が過度に大きいとレジオネラ菌など
の殺菌が不充分になるので不適切である。
【0028】図3は、本発明の一つの実施例である、浴
槽内の温水量が200リットルで、循環する温水量が2
0リットル/分、電解殺菌装置における印加電圧が20
ボルトの直流電圧の場合で、上記第2の循環経路にて温
水を循環した場合における、浴槽内の温水中の殺菌作用
を有する塩素化合物の濃度である、残留塩素濃度(pp
m)と、電解殺菌装置の運転時間(分)との関係を表し
たものである。図3より、有効塩素濃度は、時間の経過
とともに上昇するが、約1時間経過した時点で0.3〜
0.4ppmを保持していることがわかる。
【0029】また、表1は、本発明における温水中の有
効塩素濃度とレジオネラ菌などの細菌に対する殺菌効果
の関係を明らかにするものである。有害な細菌の代表と
してレジオネラ菌を選び、運転開始時の細菌数が10
CFU/100mlになるように調整した温度が40℃
の温水を使用し、浴槽の温水量は200リットル、循関
する温水量は20リットルと上記と同じであり、浴槽内
の温水中の有効塩素濃度は、電解殺菌装置における直流
電圧を変えることにより、それぞれ0.3ppm及び
0.7ppmになるように調整した。
【0030】
【表1】
【0031】表1より、有効塩素濃度が0.7ppmの
場合は、1分後にはレジオネラ菌は、実質上死滅する
が、有効塩素濃度が0.3ppmの場合でも、運転開始
1時間後には、レジオネラ菌は、実質上死滅することが
わかる。
【0032】更に、図4は、本発明による循環殺菌の効
果を明らかにするため、本発明のように、第1の循環経
路16と第2の循環経路17に分けることなく、同一の
循環経路内に生物浄化装置5と電解殺菌装置6をシリー
ズに配置した経路にて温水の循環を行う単一循環経路に
よる比較例との差を示したものである。この単一循環経
路方法の比較例の場合、図1において、三方弁4と逆止
弁7を使用せずに、電解殺菌装置6は、生物浄化装置5
の直ぐ下流に配置し、電解殺菌装置6を経過した温水
は、本発明の方法の上記の一態様と同様に、加熱装置8
及び紫外線殺菌装置9を経て、吐出機構10を通じて循
環する方法を採った。使用した生物浄化装置5、電解殺
菌装置6、加熱装置8及び紫外線殺菌装置9は、全て同
じものを使用した。
【0033】比較試験は、比較する二つの方法で、最初
は電解殺菌装置6は、通電することなく生物浄化装置5
のみを運転した。即ち、この段階では、本発明では、第
1の循環経路により運転した。生物浄化装置5における
生物浄化が安定した後、比較例では、電解殺菌装置6の
通電を始め、本発明方法では、電解殺菌装置6を通電す
る第2の循環経路による運転を始めた。いずれも場合
も、電解殺菌装置6に対して印加する電圧を30ボルト
及び通電時間を、1日当たり1時間とし、温水の循環量
も同じにした。
【0034】図4に示されるように、単一循環経路の比
較例の場合には、電解殺菌装置6に通電してから徐々に
温水の濁度が上昇しており、温水中の濁度成分が十分に
浄化されていないことがわかる。一方、本発明の場合に
は、温水の濁度は、時間が長くなっても上昇せず、温水
の濁度成分が安定して十分に浄化されていることがわか
る。このことから、上記比較の方法では、電解殺菌装置
で生成される塩素化合物の影響で生物浄化装置内に存在
する浄化に必要な微生物が死滅し、その浄化能力を低下
させていることがわかる。
【0035】本発明では、上記第1の循環経路と第2の
循環経路に加えて、温水を温度55〜67℃にて処理す
る第3の循環経路を設けて処理することができる。第3
の循環経路は、図1において、18として示されるよう
に、吸水機構2を通じて、浴槽1から取り出した温水
を、生物浄化装置5、加熱装置8及び紫外線殺菌装置9
を経るまでは第1の循環経路と同じであるが、第1の循
環経路とは以下の点で異なる。即ち、加熱装置8の温度
が55〜67℃で高いこと及び紫外線殺菌装置9を経過
した温水は、直ぐに吐出機構10を通じて浴槽1に戻す
ことなく、三方弁11を通じて、生物浄化装置5に戻
し、次いで、加熱装置8及び紫外線殺菌装置9に循環さ
れることである。かくして、上記高温による処理、及び
紫外線殺菌装置9による処理により、レジオネラ菌など
の細菌が十分に死滅した後に、温水は、吐出機構10を
通じて浴槽1に戻される。
【0036】かかる第3の循環経路は、レジオネラ菌な
どの細菌が55〜67℃の温度にて死滅すること、及び
生物浄化装置5に存在する微生物が上記の比較的高温度
に強いことの知見に基づくものである。かかる第3の循
環経路の場合、比較的簡易な手段によりレジオネラ菌な
どの細菌を殺菌することができるので、本発明の第1の
循環経路および第2の循環経路の循環殺菌の補助的手段
として使用され、例えば、24時間風呂の場合、1週間当
たり、30分〜5時間実施される。
【0037】本発明は、上記したように、24時間風呂
などの浴槽における温水の循環殺菌に好適に使用できる
が、本発明は、必ずしも、上記に限られず、一般細菌と
ともにレジオネラ菌などの菌類が繁殖する約15〜60
℃の温水の殺菌処理にも有利に適用できる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、上記した24時間風呂
などの常時温水を循環する風呂において温水を加温し、
かつ温水を常に透明で清澄に保持しながら、温水中に存
在する一般細菌とともにレジオネラ菌などを効果的に殺
菌し、また、浴槽に入浴する人に対して有害にならず
に、簡便で安価に殺菌できる温水の循環殺菌方法及び装
置が提供される。
【0039】本発明によれば、特に、24時間風呂の温
水の循環処理に適用した場合には、無処理の場合の浴槽
において、一般細菌とともに、1× 10CFC個/
100ml以上のレジオネラ菌を含む温水を実質上ゼロ
に効果的に殺菌することができる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の温水の循環殺菌方法及び装置の一態様
の概略図。
【図2】本発明で使用される電解殺菌装置の一例の説明
図。
【図3】本発明の第2循環経路を運転した場合の浴槽内
の温水中の残留塩素濃度と運転時間との関係を示すグラ
フ。
【図4】本発明の一態様と比較例における、温水の濁度
と経過時間との関係を示すグラフ。
【0041】
【符号の説明】
1: 浴槽 2:吸水機構 3:
ポンプ 4:三方弁 5:生物浄化装置 6:
電解殺菌装置 7:逆止弁 8:加熱装置 9:
紫外線殺菌装置 10:吐出機構 16:第1の循環経路 1
7:第2の循環経路 18:第3の循環経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 9/00 503 C02F 9/00 503Z 4D061 A47K 3/00 A47K 3/00 K M A61H 33/00 A61H 33/00 G A61L 2/10 A61L 2/10 C02F 1/02 C02F 1/02 C 1/32 1/32 1/46 1/46 Z 1/50 510 1/50 510A 520 520L 540 540B 550 550H 560 560A 560C 560F 560H 3/06 3/06 (72)発明者 小林 敏治 東京都千代田区神田駿河台三丁目4番地 リビングテクノロジー株式会社内 (72)発明者 木下 清 東京都千代田区神田駿河台三丁目4番地 リビングテクノロジー株式会社内 Fターム(参考) 4C058 AA20 AA30 BB03 BB06 KK02 KK24 4C094 AA01 DD14 GG03 4D003 BA06 4D034 CA06 4D037 AA09 AB03 BA18 CA04 CA07 CA16 4D061 DA07 DB01 EA02 EB04 EB14 EB17 EB30 FA01 FA07 FA12 FA13 FA15

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】浴槽から取り出した温水を、生物浄化装
    置、加熱装置及び紫外線殺菌装置にて処理して浴槽に戻
    す第1の循環経路により、温水を循環しながら浄化、殺
    菌する過程と、浴槽から取り出した温水を、前記生物浄
    化装置に並列して配置された電解殺菌装置にて処理して
    浴槽に戻す第2の循環経路により、温水を循環しながら
    殺菌する過程とを交互に実施することを特徴とする温水
    の循環殺菌方法。
  2. 【請求項2】前記第1の循環経路による実施/前記第2
    の循環経路による実施の時間的比率を1/25〜250
    /1にせしめる請求項1の温水の循環殺菌方法。
  3. 【請求項3】前記紫外線殺菌装置が 2.5mWs/c
    以上の紫外線を照射する装置である請求項1又は2
    に記載の温水の循環殺菌方法。
  4. 【請求項4】前記電解殺菌装置が、印加電圧45V以下
    にて電解される無隔膜電解装置である請求項1、2又は
    3に記載の温水の循環殺菌方法。
  5. 【請求項5】前記第1の循環経路と前記第2の循環経路
    に加えて、浴槽から取り出した温水を、生物浄化装置、
    加熱装置及び紫外線殺菌装置からなる第3の循環経路を
    通じて温水の温度を55〜67℃にて循環処理して殺菌
    する過程を実施する請求項1、2、3又は4に記載の温
    水の循環殺菌方法。
  6. 【請求項6】ポンプにより吸水機構を通じて浴槽から取
    り出された温水が分岐され、一方の温水は、生物浄化装
    置、加熱装置及び紫外線殺菌装置にて処理され,吐出機
    構を通じて浴槽に戻される第1の循環経路と、他方の温
    水は、前記生物浄化装置に並列して配置された電解殺菌
    装置にて処理され、前記吐出機構を通じて浴槽に戻され
    る第2の循環経路とを備え、前記第1の循環経路と前記
    第2の循環経路による温水の循環が交互に実施されるよ
    うにしたことを特徴とする温水の循環殺菌装置。
  7. 【請求項7】前記第2の循環経路による電解殺菌装置に
    て処理された温水が、逆止弁により前記第1の循環経路
    における生物浄化装置への流入するのを防止しながら、
    生物浄化装置にて処理した温水に合流させるようにした
    請求項6に記載の温水の循環殺菌装置。
  8. 【請求項8】ポンプにより吸水機構を通じて浴槽から取
    り出され温水が更に分岐され、分岐された温水は、生物
    浄化装置、加熱装置及び紫外線殺菌装置にて温水の温度
    を55〜67℃にて循環処理される第3の循環経路を備
    え、該第3の循環経路による循環を、前記第1の循環経
    路と前記第2の循環経路による循環と順次に行うように
    した請求項6又は7に記載の温水の循環殺菌装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103900260A (zh) * 2014-02-28 2014-07-02 芜湖美的厨卫电器制造有限公司 热水器
CN104127309A (zh) * 2014-07-25 2014-11-05 刘跃魁 综合水疗仪
JP6174760B1 (ja) * 2016-06-21 2017-08-02 有限会社 ホテイ産業研究所 除菌装置
CN107758969A (zh) * 2017-11-22 2018-03-06 广州市澳万生物科技有限公司 一种带发光提醒的杀菌沐浴净化器

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