JPH0677052B2 - 磁気検出装置 - Google Patents

磁気検出装置

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JPH0677052B2
JPH0677052B2 JP63092433A JP9243388A JPH0677052B2 JP H0677052 B2 JPH0677052 B2 JP H0677052B2 JP 63092433 A JP63092433 A JP 63092433A JP 9243388 A JP9243388 A JP 9243388A JP H0677052 B2 JPH0677052 B2 JP H0677052B2
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
    • G01P15/08Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
    • G01P2015/0805Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration
    • G01P2015/0822Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass
    • G01P2015/084Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass the mass being suspended at more than one of its sides, e.g. membrane-type suspension, so as to permit multi-axis movement of the mass

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気検出装置、特に磁界の方向および磁界の大
きさを検出する磁気検出装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、磁気を電気に変換する変換素子としてはホール素
子および磁気抵抗効果素子がある。ホール素子は長方形
の半導体薄板のものである。この半導体薄板の長手方向
にバイアス電流を流し、このバイアス電流に対して直角
方向に磁界を与えると、ローレンツ力によりバイアス電
流と磁界との双方に対して直角に、磁界に比例した起電
力が発生する。この起電力を検出することにより磁界の
大きさがわかる。一方、磁気抵抗効果素子の場合は、電
流が流れている磁気抵抗効果素子に磁界を加えると、ロ
ーレンツ力によりキャリアの通路が長くなる。したがっ
て、電気抵抗が増大する。この電気抵抗を検出すること
により磁界の大きさがわかるものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら上記のようなホール素子や磁気抵抗効果素
子は磁界の大きさは容易に検出できるが、磁界の方向を
正確に検出することは困難であった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであ
り、本発明の第1の目的は磁界の大きさだけでなく、そ
の方向までも正確に検出でき、本発明の第2の目的は加
速度が作用しても磁界の大きさおよび方向を正確に検出
でき、さらに、本発明の第3の目的は大きな磁界や加速
度が作用するような環境にも耐える磁気検出装置を提供
することである。
〔課題を解決するための手段〕
本願発明の特徴は、磁気検出装置を第1検出装置と、第
2検出装置と、補償演算手段と、によって構成し、 第1検出装置は、 磁気力を受ける磁性体と、 この磁性体が受けた磁気力および加速度による力を第1
の力とし、磁性体に加わる第1の力を受ける誘歪部と、
この誘歪部が受けた第1の力を機械的変形に変換するた
めの可撓性をもたせた可撓部と、この可撓部の一部を固
定部に支持する支持部と、を有する起歪体と、 この起歪体により変換された機械的変形に基づいて抵抗
値が変化し、第1の力の方向および大きさを認識するよ
うに配列された第1抵抗素子と、を備え、 第2検出装置は、 非磁性体からなる重錘体と、 この重錘体が受けた磁気力および加速度による力を第2
の力とし、重錘体に加わる第2の力を受ける誘歪部とこ
の誘歪部が受けた第2の力を機械的変形に変換するため
の可撓性をもたせた可撓部と、この可撓部の一部を固定
部に支持する支持部と、を有する起歪体と、 この起歪体により変換された機械的変形に基づいて抵抗
値が変化し、第2の力の方向および大きさを認識するよ
うに配列された第2抵抗素子と、を備え、 補償演算手段は、第1検出装置によって認識された第1
の力の方向および大きさと、第2検出装置によって認識
された第2の力の方向および大きさと、に基づいて磁性
体に生じた加速度を相殺し、磁性体が受けた磁気力だけ
に関する物理量を算出する補償演算を行うようにしたも
のである。
〔作 用〕
本発明の磁気検出装置では、磁性体および重錘体がそれ
ぞれ外力として磁気力と加速度による力とを受けると、
磁気力および加速度による力は誘歪部を通し、それぞれ
の起歪体に機械的変形を与える。それぞれの起歪体の機
械的変形により第1抵抗素子は磁気力と加速度による力
に基づいて抵抗値が変化し、第2抵抗素子は加速度に基
づいて抵抗値が変化する。この第1抵抗素子の加速度と
第2抵抗素子の加速度とを相殺することにより、第1抵
抗素子の磁気力が算出され、磁性体が受けた磁界の方向
と大きさが分かる。
〔実施例〕
以下に本発明の磁気検出装置を図面に基づいて説明す
る。第1図は本願第1の発明の磁気検出装置1を示す実
施例であり、磁気検出装置1の断面図である。磁気検出
装置1はケース2内に部品を組み込んだものである。ケ
ース2には蓋3が被せられており、内部の部品が保護さ
れている。ケース2内には支持体として筒状の台座4が
固着されている。この台座4の上面には半導体基板とし
てシリコンの単結晶基板5が固定(ダイボンド)されて
いる。単結晶基板5については後で詳しく述べるとし
て、単結晶基板5の誘歪部としての中央部6には磁性体
7が固着されており、磁性体7は上記した台座4によっ
て囲まれている。磁性体7が固着されている単結晶基板
5の中央部6の周りは他の部分よりも薄くなっており、
この薄い部分は可撓部8となっている。即ち、この可撓
部8は単結晶基板5の中央部6に力またはモーメントが
作用すると歪みが生ずるものである。なお、磁性体7の
材質は強磁性体である鉄、コバルト、ニッケル等および
それらの合金、例えばコバール(鉄、コバルト、ニッケ
ルの合金)等である。
単結晶基板5には第2図に示すように抵抗素子Rが形成
されている。これらの抵抗素子Rの配列を三次元座標に
対応させて表わすために矢印でX軸、Y軸、そして、第
1図にZ軸を定める。第2図において単結晶基板5上に
は合計12個の抵抗素子Rが形成されている。抵抗素子Rx
1〜Rx4はX軸上に配され、X軸方向に受ける応力による
電気抵抗の検出に用いられる。抵抗素子Ry1〜Ry4はY軸
上に配され、Y軸方向に受ける応力による電気抵抗の検
出に用いられる。抵抗素子Rz1〜Rz4はX軸に平行で、こ
の近傍にある軸W上に配されZ軸方向に受ける応力によ
る電気抵抗の検出に用いられる。それぞれの抵抗素子R
の具体的な構造およびその製造方法については後述する
として、これらの抵抗素子Rは機械的変形により電気抵
抗が変化するピエゾ抵抗効果を有する素子である。
上記した抵抗素子Rは基本的に第3図に示すような配線
がなされる。即ち、抵抗素子Rx1〜Rx4は同図(a)に示
すようなブリッジ回路に組まれる。抵抗素子Ry1〜Ry4お
よび抵抗素子Rz1〜Rz4もそれぞれ同図(b)、同図
(c)に示すようなブリッジ回路に組まれる。それぞれ
のブリッジ回路には電源9から所定の電圧または電流が
供給されており磁性体7が受けた力により単結晶基板5
の可撓部8に歪みが生ずると、歪みを生じた抵抗素子R
のうちいずれかの電気抵抗が変化するのでブリッジ回路
の平衡条件がくずれて電圧計10の針が振れることにな
る。
このように応力を生じた抵抗素子の電気抵抗を測定する
ために、第2図に示す単結晶基板5上おいて、それぞれ
の抵抗素子Rは電気的にボンデイングパッド11に接続さ
れ、ボンデイングパッド11はボンデイングワイヤ12によ
って外部配線用の電極13に接続されている。電極13は配
線孔を通り制御装置(図示省略)に接続される。
次に、第4図ないし第6図に基づいて磁気検出装置1の
基本的な動作を説明する。
磁性体7が磁気力を受けると単結晶基板5の可撓部8に
歪みが生ずる。この可撓部8に生じた歪みが第4図はX
軸方向に生じた場合、第5図はY軸方向に生じた場合、
第6図はZ軸方向に生じた場合であり、それぞれの抵抗
素子Rに加わる応力(伸びる方向を+、縮む方向を−、
変化なしを0で示す)を示したものである。各図は、第
2図に示す抵抗素子Rx1〜Rx4に沿った断面を(a)、抵
抗素子Ry1〜Ry4に沿った断面を(b)、そして、X軸に
平行で抵抗素子Rz1〜Rz4に沿った断面を(c)として示
している。
まず、X軸方向の場合、第4図(a)、(b)、(c)
の矢印Fx(第4図(b)では紙面に垂直な方向)で示す
方向に力が加わり、それぞれ図示する極性の応力が発生
する。それぞれの抵抗素子Rには、この応力に対応した
抵抗変化が生じる。例えば、抵抗素子Rx1の抵抗は減り
(−)、抵抗素子Rx2の抵抗は増え(+)、抵抗素子Ry1
の抵抗は変化しない(0)。また、Y軸方向およびZ軸
方向の場合は、上記した説明と同様にそれぞれ第5図
(a)、(b)、(c)および第6図(a)、(b)、
(c)に示すような矢印FyおよびFzで示す方向に力が加
わり、図示の通り応力が発生する。それぞれの抵抗素子
Rには、この応力に対応した抵抗変化が生じる。結局、
加わる力と各抵抗素子Rの変化の関係を表にまとめる
と、表1のようになる。
上記のような磁気検出装置1の基本的動作に基づいて、
第1図に示す磁気検出装置1の動作を説明する。磁性体
7がX軸方向またはY軸方向に磁気力を受けると、単結
晶基板5の中央部6にはモーメントが生ずる。このモー
メントにより可撓部8には歪みが生ずる。Z軸方向に磁
気力を受けると、力により可撓部8には歪みが生ずる。
この歪みは上記したようにX軸方向、Y軸方向およびZ
軸方向に方向性を持たせたそれぞれの抵抗素子Rの抵抗
値を変化させるので、この信号を検出することにより磁
性体7が受けた磁界の方向が検出される。同時に、それ
ぞれの抵抗値の変化の大きさが検出されるので、磁性体
7が受けた磁界の大きさが検出される。
上記した磁気検出装置1は磁性体7が受ける磁界の大き
さと方向を検出するが、磁気検出装置1が磁界および加
速度を受けたときも正確に磁界の大きさと方向を検出す
る本願第2の発明について説明する。
第7図には本願第2の発明の磁気検出装置1を示してい
る。この磁気検出装置1は第1図に基づいて説明した本
願第1の発明のものと共通の構成を有するので、その構
成には同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。ケース
2内には右側に第1検出装置として磁気検出部14、そし
て、他側に第2検出装置として加速度検出部15が隣合せ
に配されている。磁気検出部14は第1図に基づいて説明
した磁気検出装置1と同じものであるから説明は省略す
る。加速度検出部15の台座4と、台座4に支持されてい
る単結晶基板5とは、すでに第1図に基づいて説明した
ものと同じ構成である。加速度検出部15が第1図に示す
磁気検出装置1と異なる点は単結晶基板5の中央部6に
固着されている重錘体16である。この重錘体16は磁性体
7と磁性的性質が異なる、例えばガラス材のような非磁
性体からなり、単結晶基板5の線膨脹係数に比較的近
い、例えば、パイレックス等の硼硅酸ガラスが用いられ
る。なお、磁気検出部14および加速度検出部15が有する
単結晶基板5は第1図に基づいて説明したものと同じも
のである。このように磁気検出部14および加速度検出部
15により構成された磁気検出装置1が磁気力と加速度を
受けると、磁気検出部14が磁気力と加速度を検出し、加
速度検出部15は加速度のみを検出する。
磁気検出部14および加速度検出部15にそれぞれ取り付け
られた単結晶基板5上のブリッジ回路は、第8図に示す
ような補償演算手段17に接続される。それぞれのブリッ
ジ回路から出力される電気信号はそれぞれの増幅回路18
により所定レベルに増幅された後、それぞれのA/D変換
回路19によりアナログ信号からディジタル信号に変換さ
れる。変換されたそれぞれのディジタル信号は演算回路
20に与えられる。
磁気検出装置1に磁気力および加速度が働くと、加速度
検出部15側のA/D変換回路19から演算回路20には、X
軸、Y軸、Z軸方向のそれぞれの成分毎に、加速度とし
てAx、Ay、Azが与えられる。一方、磁気検出部14側のA/
D変換回路19から演算回路20には、Z軸、Y軸、Z軸方
向の成分毎に、磁界の方向および大きさとしてBx、By、
Bz、そして、加速度としてAx′、Ay′、Az′が与えられ
る。上記したそれぞれの加速度は、重錘体16と磁性体7
とは同じ加速度を受けるが、重錘体16と磁性体7の質量
が異なるために、Ax=kx・Ax′、Ay=ky・Ay′、Az=kz
・Az′の関係になる。但し、kx、ky、kzは定数である。
これらの加速度の関係から磁気検出部14および加速度検
出部15が出力した信号から加速度成分を消去すると、磁
気検出部14に形成された抵抗素子Rの抵抗値の変化は加
速度に影響されない正確な磁界の方向と磁界の大きさと
して検出される。
なお、磁気検出装置1のうちの加速度検出部15からは加
速度の大きさおよび方向が検出されることは言うまでも
ない。
上記の本願第2の発明の磁気検出装置において、加速度
検出用の重錘体16および磁気検出用の磁性体7に生ずる
加速度は同一加速度として説明したが、必ずしも同一加
速度である必要はない。
例えば、加速度検出部15の台座4(第7図の左側)のみ
を弾性的性質を有するゴム材等で構成した場合、磁性体
7に生ずる加速度Ax′、Ay′、Az′は重錘体16に生ずる
加速度Ax″、Ay″、Az″とはそれぞれ異なったものとな
る。重錘体16に生ずる加速度Ax″、Ay″、Az″は、Ax″
=f(a1)・Ax′、Ay″=f(a2)・Ay′、Az″=f
(a3)・Az′で表される。ここでf(a1)、f(a2)、
f(a3)は台座4の機械的性質や加速度Ax′、Ay′、A
z′で決定される。
上式より磁性体7に生ずる加速度Ax′、Ay′、Az′が算
出され、磁気検出部14が出力した信号から加速度Ax′、
Ay′、Az′を消去することにより加速度に影響されない
正確な磁気の方向と磁界の大きさを検出することができ
る。
また、上記の本願第2の発明では加速度検出部15の重錘
体16はガラス材としたが、この重錘体16は磁性体7とは
磁気的性質が異なる磁性材料であってもよい。
上記した本願第1および第2の発明の磁気検出装置1に
大きな磁気力または加速度がかかった場合は磁性体7ま
たは重錘体16は大きな変位を受けることになる。この大
きな変位は単結晶基板5を破壊する可能性があるので、
これを防止するために本願第3の発明を提案する。
第9図ないし第12図には本願第3の発明の磁気検出装置
1が示されている。なお、それぞれの図に示された磁気
検出装置1は上記した第1図および第7図に基づいて説
明した磁気検出装置1と共通の構成を有するので、その
構成には同じ符号を付すことにしてそれぞれの特徴だけ
を説明する。
まず、上記した本願第1および第2の発明を示した第1
図および第7図では台座4が可撓部8を有する単結晶基
板5を支持していたが、第9図では固定部22に固着され
た台座4が起歪体21を支持している。起歪体21の中央部
6の周りは他の起歪体21の部分よりも薄く形成され、可
撓性を有する可撓部となっている。中央部6には重錘体
として磁性体7が固着されており、磁性体7は台座4に
はまり込んだ状態になっている。即ち、磁性体7は環状
であり、かつ、磁性体7の断面は逆T字状となってい
る。この逆T字状をなし、水平方向に突き出た磁性体7
の周端面のうち上周端面23は台座4の凹状をなす上突出
部24に間隔をおいて対向している。一方、磁性体7の下
周端面25は固定部22に間隔をおいて対向している。ま
た、磁性体7の外周面26は台座4が凹状をなす内壁27に
間隔をおいて対向している。
起歪体21の上面には単結晶基板5が接着されており、磁
性体7に磁気力がかかったときに可撓部8が歪むので単
結晶基板5も歪みを受けることになる。なお、起歪体21
の材質としては単結晶基板5の線膨脹係数に近い金属、
例えば、コバール(鉄、コバルト、ニッケルの合金)等
が用いられる。
単結晶基板5に形成された抵抗素子Rは第10図に示すよ
うに基本的に第2図に基づいて説明したものと同じもの
である。このような構成により、磁性体7が磁気力を受
けたときに磁性体7は変位するが、X軸およびY軸方向
の変位は台座4の内壁27により制限され、Z軸方向の変
位は台座4の上突出部24と固定部22により制限されるこ
とになる。
第11図は本願第3の発明の他の例を示している。この例
では磁性体7の外周面26が筒状の台座4の内壁27に間隔
をおいて対向しており、磁性体7の下周端面25は固定部
22と間隔をおいて対向している。単結晶基板5上面に
は、可撓部8に囲まれた領域に対向した間隙28aを有す
る上板28が固着されている。したがって、磁性体7が磁
気力を受けたときのX軸およびY軸方向の変位は台座4
の内壁27により制限され、Z軸方向の変位は固定部22と
間隙28aを有する上板28とにより制限される。
第12図は本願第3の発明の他の例を示している。この例
に示された単結晶基板5は可撓部8を有するものであ
る。この単結晶基板5は第1図に示された磁気検出装置
1のものと同じである。この場合も第9図に基づいて説
明したように、磁性体7が磁気力を受けたときのX軸お
よびY軸方向の変位は台座4の内壁27により制限され、
Z軸方向の変位は上突出部24と固定部22により制限され
る。
第13図は本願第3の発明の他の例を示している。この例
では単結晶基板5の中央部6には台座4の上面が固着さ
れており、台座4の下面は固定部22に固着されている。
単結晶基板5の中央部6で台座4が固着されている周り
は薄く形成された可撓部8となっている。可撓部8の外
側の外周端面29には筒状の磁性体7が固着されており、
この磁性体7の内壁30と台座4の外周面31とは間隔をお
いて対向している。この例において、磁性体7が磁気力
を受けたときのX軸およびY軸方向の変位は台座4の外
周面31により制限される。
なお、本願第3の発明では重錘体として磁性体7を用い
た磁気検出装置について述べたが、磁性体7の代わりに
ガラス等の非磁性体で構成される加速度検出装置につい
ても有効な保護手段となることは明らかである。
本願第3の発明はすでに出願済みの特願昭62−101267号
(加速度検出装置)、特願昭62−101268号(モーメント
検出装置)、特願昭62−101269号(力検出装置)、特願
昭62−101270号(加速度傾斜度検出装置)、特願昭62−
101272号(力検出装置)、特願昭62−234589号(力・モ
ーメント検出装置)、および特願昭62−234590号(力検
出装置)に応用することができる。
次に、ピエゾ抵抗効果を有する抵抗素子Rの製造方法を
簡単に説明する。
以下に述べる抵抗素子Rの配置および半導体基板の条件
等については特開昭62−101269号(発明の名称:力検出
装置)に開示されている。この抵抗素子Rは半導体基板
上に半導体プレーナプロセスにより形成されるものであ
る。まず、第14図(a)に示すように、N型のシリコン
基板101を熱酸化し、表面に酸化シリコン層102を形成す
る。
続いて同図(b)に示すように、この酸化シリコン層10
2を写真法によってエッチングして、開口部103を形成す
る。
続いて同図(c)に示すように、この開口部からほう素
を熱拡散し、P型拡散領域104を形成する。なお、この
熱拡散の工程で、開口部103には酸化シリコン層105が形
成されることになる。
次に、同図(d)に示すように、CVD法によって窒化シ
リコン層106を積層し、窒化シリコン層106を保護層とし
て形成する。
そして同図(e)に示すように、この窒化シリコン層10
6および酸化シリコン層105に写真法によってコンタクト
ホールを開口した後、同図(f)に示すように、アルミ
ニウム配線層107を蒸着形成する。
そして、最後にこのアルミニウム配線層107を写真法に
よりパターニングし、同図(g)に示すような構造を得
る。
なお、図示省略されているが、可撓部を形成する場合、
裏面の窒化シリコン層106と酸化シリコン層102を除去
し、異方性エッチング液によってエッチングし、可撓部
を形成する。
また、上記の製造工程は一例として示したものであり、
本発明は要するにピエゾ抵抗効果を有する抵抗素子であ
ればどのようなものを用いても実現可能である。
〔発明の効果〕
以上述べたことから本願第1の発明の磁気検出装置は磁
性体が磁気力を受けると、この磁気力は起歪体に機械的
変形を与える。この機械的変形は磁気力の方向を認識す
るように配列された抵抗素子の抵抗値を変化させるの
で、三次元の方向別に抵抗値を検出することにより磁性
体が受けた磁界の方向を検出することができる。また、
三次元の方向別に抵抗値の変化の大きさを検出すること
により磁性体が受けた磁界の大きさも検出することがで
きる。
本願第2の発明の磁気検出装置は外力として磁気力と加
速度による力を受けると、第1検出装置が磁界き方向お
よび大きさ、そして、加速度を検出し、第2検出装置が
少なくとも加速度を検出する。第1検出装置が検出した
加速度と第2検出装置が検出した加速度とを消去するこ
とにより、第1検出装置が検出した磁界の方向および大
きさを算出する。したがって、磁気検出装置が加速度を
受けたとしても磁界の方向および大きさを正確に検出す
ることができる。
第3の本発明の磁気検出装置は重錘体と支持体とが少な
くとも三次元方向に所定間隔をおいて形成されているの
で、重錘体が磁気力または加速度を受けたときの変位は
制限を受ける。したがって、磁気検出装置が大きな磁気
力または加速度による力を受けたとしても破壊すること
はない。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の本発明の磁気検出装置を示す断面図、第
2図は第1図に矢印A−Aにより示す横断面図、第3図
は抵抗素子のブリッジ構成を示す回路図、第4図、第5
図および第6図は第2図および第10図に示す抵抗素子の
X軸、Y軸、Z軸方向に力がかかったときに発生する応
力を示す断面図、第7図は第2の本発明の磁気検出装置
を示す断面図、第8図は補償演算手段を示すブロック
図、第9図は第3の本発明の磁気検出装置を示す断面
図、第10図は第9図に矢印B−Bにより示す横断面図、
第11図ないし第13図は第3の本発明の他の例を示す断面
図、第14図は第2図および第10図に示す抵抗素子を単結
晶基板上に形成する工程図である。 1……磁気検出装置、4……支持体(台座)、 5……半導体基板(単結晶基板)、6……誘歪部(中央
部)、7……磁性体、8……可撓部、16……重錘体、17
……補償演算手段、21……起歪体、22……固定部、R…
…抵抗素子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1検出装置と、第2検出装置と、補償演
    算手段と、を備える磁気検出装置であって、 前記第1検出装置は、 磁気力を受ける磁性体と、 この磁性体が受けた磁気力および加速度による力を第1
    の力とし、前記磁性体に加わる第1の力を受ける誘歪部
    と、この誘歪部が受けた第1の力を機械的変形に変換す
    るための可撓性をもたせた可撓部と、この可撓部の一部
    を固定部に支持する支持部と、を有する起歪体と、 この起歪体により変換された機械的変形に基づいて抵抗
    値が変化し、前記第1の力の方向および大きさを認識す
    るように配列された第1抵抗素子と、を備え、 前記第2検出装置は、 非磁性体からなる重錘体と、 この重錘体が受けた加速度による力を第2の力とし、前
    記重錘体に加わる第2の力を受ける誘歪部と、この誘歪
    部が受けた第2の力を機械的変形に変換するための可撓
    性をもたせた可撓部と、この可撓部の一部を固定部に支
    持する支持部と、を有する起歪体と、 この起歪体により変換された機械的変形に基づいて抵抗
    値が変化し、前記第2の力の方向および大きさを認識す
    るように配列された第2抵抗素子と、を備え、 前記補償演算手段は、前記第1検出装置によって認識さ
    れた前記第1の力の方向および大きさと、前記第2検出
    装置によって認識された前記第2の力の方向および大き
    さと、に基づいて前記磁性体に生じた加速度を相殺し、
    前記磁性体が受けた磁気力だけに関する物理量を算出す
    る補償演算を行うことを特徴とする磁気検出装置。
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