JPH0675379A - ポリイミドのパターン形成方法 - Google Patents

ポリイミドのパターン形成方法

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JPH0675379A
JPH0675379A JP22880192A JP22880192A JPH0675379A JP H0675379 A JPH0675379 A JP H0675379A JP 22880192 A JP22880192 A JP 22880192A JP 22880192 A JP22880192 A JP 22880192A JP H0675379 A JPH0675379 A JP H0675379A
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JP
Japan
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group
substrate
polymer
polyimide
carbon atoms
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Application number
JP22880192A
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English (en)
Inventor
Masao Tomikawa
真佐夫 富川
Masaya Asano
昌也 浅野
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、(1)ポリイミド前駆体と、電子受
容性基およびアミノ基またはその4級化塩を含む化合物
とを含むポリマ溶液を基板上に塗布する工程、(2)該
基板をプリベークする工程、(3)上記基板上の所定の
部分に電子供与剤を塗布する工程、(4)溶剤により現
像する工程、および(5)上記基板に熱処理を行い、イ
ミド化する工程、とを含むことを特徴とするポリイミド
のパターン形成方法である。 【効果】本発明によれば、フォトリソグラフィーなどの
手法によることなくポリイミドのパターンを得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミドのパターン
形成方法に関するものであり、さらに詳しくは、フォト
リソグラフィーなどの手法を用いずにポリイミドのパタ
ーン形成を行う方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドは優れた電気特性、耐熱性を
有するため、電気業界において、半導体素子やそれらを
実装する基板の表面保護膜、層間絶縁膜として、広く使
われている。このような用途に使用する場合、ポリイミ
ドをパターン加工して必要な電気配線を行えるようにす
るのが常である。
【0003】このためのポリイミドのパターン形成方法
については、ネガレジストをマスクとしてポリイミドを
ヒドラジンなどの有機の強アルカリによりエッチングす
る方法(例えば、特開昭53−49701号公報)、ポ
ジレジストをマスクとして完全にポリイミドになってい
ない膜をポジレジストの現像と同時に弱い有機アルカリ
によりエッチングする方法(例えば、R.A.Dine-Hart,他
Br.Polym.J.3,222(1971) )、ポリイミドに感光性を付
与してそれ自体に光照射を行いパターンを得る方法(例
えば、特公昭59−52822号公報)などが知られて
いる。
【0004】しかしながら、従来のパターン形成方法に
おいては、高価なフォトリソグラフィーの装置が必要で
ある。したがって、微細なパターン加工を要求されてい
ない場合には不経済となるため、ポリイミドを適用する
範囲が限られ、ポリイミドの利用促進の妨げとなってい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、上記欠点、すなわち、フォトリソグラフィーに
よる手法を必要とせず、容易にパターン加工を行うこと
の出来るポリイミドのパターン形成方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
(1)一般式[1]で表される構造単位を有するポリマ
(A)と、
【化3】 (ただし、R1 は少なくとも2個以上の炭素原子を有す
る3価または4価の有機基、R2 は少なくとも2個以上
の炭素原子を有する2価の有機基、R3 は水素、アルカ
リ金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。nは1
または2である。) 電子受容性基およびアミノ基またはその4級化塩を含む
化合物(B)とを含むポリマ溶液を基板上に塗布する工
程、(2)該基板をプリベークする工程、(3)上記基
板上の所定の部分に電子供与剤を塗布する工程、(4)
溶剤により現像する工程、および(5)上記基板に熱処
理を行い、イミド化する工程、とを含むことを特徴とす
るポリイミドのパターン形成方法により達成される。
【0007】本発明における一般式[1]で表される構
造単位を有するポリマ(A)としては、前記一般式
[1]で示される構造を有し、加熱あるいは適当な触媒
によりイミド環や、その他環状構造を有するポリマ(以
後、ポリイミド系ポリマと呼ぶ)となり得るものを挙げ
ることができる。
【0008】上記一般式[1]中、R1 は少なくとも2
個以上の炭素原子を有する3価または4価の有機基であ
る。ポリイミド系ポリマの耐熱性から、R1 はポリマ主
鎖のカルボニル基との結合が芳香族複素環から直接行わ
れる構造を有するものが好ましい。したがって、R1
しては、芳香環または芳香族複素環を含有し、かつ炭素
数6〜30の3価または4価の基が好ましい。
【0009】R1 の好ましい具体的な例としては、ピロ
メリット酸残基、3,3´,4,4´−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸残基、3,3´,4,4´−ビフェニ
ルテトラカルボン酸残基、2,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシルフェニル)ヘキサフルオロプロパン残基、
3,3´,4,4´−ジフェニルエーテルテトラカルボ
ン酸残基などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0010】ポリマ(A)は、R1 がこれらのうちの1
種から構成されていても良いし、2種以上から構成され
る共重合体であっても構わない。
【0011】上記一般式[1]中、R2 は少なくとも2
個以上の炭素原子を有する2価の有機基である。R1
同様、ポリイミド系ポリマの耐熱性から、R2 はポリマ
主鎖のカルボニル基との結合が芳香族環から直接行われ
る構造を有するものが好ましい。したがって、R2 とし
ては芳香族環または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数
6〜30の2価の基が好ましい。
【0012】R2 の好ましい具体的な例としては、4,
4´−ジアミノジフェニルエーテル残基、4,4´−ジ
アミノジフェニルメタン残基、4,4´−ジアミノジフ
ェニルスルフィド残基、4,4´−ジアミノジフェニル
スルホン残基、パラフェニレンジアミン残基、メタフェ
ニレンジアミン残基、ベンチジン残基などが挙げられる
が、これらに限定されない。
【0013】ポリマ(A)は、R2 がこれらのうちの1
種から構成されていても良いし、2種以上から構成され
る共重合体であっても構わない。
【0014】さらに、ポリイミド系ポリマの接着性を向
上させるために、耐熱性を低下させない範囲でR2 とし
て、シロキサン結合を有する脂肪族性の基を共重合する
ことも可能である。好ましい具体例としては、1,3−
ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン
残基が挙げられる。
【0015】上記一般式[1]中、R3 は水素、アルカ
リ金属イオンまたはアンモニウムイオンであり、nは1
または2である。
【0016】ポリマ(A)は、一般式[1]で表される
構造単位のみから成るものであっても良いし、他の構造
単位との共重合体あるいはブレンド体であっても良い。
その際、一般式[1]で表される構造単位を90モル%
以上含有していることが好ましい。共重合に用いられる
構造単位の種類、量としては、最終加熱処理によって得
られるポリイミド系ポリマの耐熱性を著しく損なわない
範囲で選択するのが望ましい。
【0017】ポリマ(A)の具体的な例として、ピロメ
リット酸2無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸2無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエ−テ
ル、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸
2無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、ピ
ロメリット酸2無水物と3,3´−(または4,4´)
ジアミノジフェニルスルホン、ピロメリット酸2無水物
および3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸2無水物と3,3´−(または4,4´)ジアミ
ノジフェニルスルホン、3,3´,4,4´−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸2無水物と3,3´−(または
4,4´)ジアミノジフェニルスルホン、3,3´,
4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物と3,
3´−(または4,4´)ジアミノジフェニルスルホ
ン、ピロメリット酸2無水物と4,4´−ジアミノジフ
ェニルスルフィド、3,3´,4,4´−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸2無水物と4,4´−ジアミノジフ
ェニルスルフィド、3,3´,4,4´−ビフェニルテ
トラカルボン酸2無水物と4,4´−ジアミノジフェニ
ルスルフィド、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸2無水物とパラフェニレンジアミン、
3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸2無
水物とパラフェニレンジアミン、ピロメリット酸2無水
物および3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸2無水物とパラフェニレンジアミン、ピロメリ
ット酸2無水物および3,3´,4,4´−ビフェニル
テトラカルボン酸2無水物とパラフェニレンジアミン、
3,3´,4,4´−ジフェニルエーテルテトラカルボ
ン酸2無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,3´,4,4´−ジフェニルエーテルテトラカ
ルボン酸2無水物とパラフェニレンジアミン、ピロメリ
ット酸2無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエーテ
ルおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシ
ロキサン、などから合成されたポリアミド酸が好ましく
用いられる。
【0018】電子受容性基およびアミノ基またはその4
級化塩を含む化合物(B)としては、1分子中に電子受
容性基とアミノ基または4級化したアミノ基を含む化合
物が用いられる。
【0019】電子受容性基としては、炭素−炭素2重結
合、ポリエン、ベンゼン環、ピリジン環、キノリン環、
ナフタレン環のようなπ電子のつながりで形成された基
に、ニトロ基やカルボキシル基、アルコキシカルボキシ
ル基、スルホン酸基、アルデヒド基、アシル基、シアノ
基などの電子吸引性基が少なくとも1つ以上結合したも
のが好ましく、さらにこれらのπ電子のつながりで形成
された基に弱い電子供与性基であるアルコキシ基、アル
キル基、ハロゲン原子、ハロゲン化メチル基などが1個
以上結合してπ電子の共役状態を大きくしたものがさら
に好ましく用いられる。このような電子受容性基に加え
アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ピリジン環、
キノリン環、トリアルキルアミノ基の水酸塩、アルキル
ピリジウム基のトシル塩などのアミノ基またはその4級
化塩が化合物中に存在することで、本発明の目的を達成
することができる。
【0020】化合物(B)において、アミノ基が4級化
されていない場合は一般式[1]のR3 が水素のポリマ
(A)と組合わせるのが好ましい。アミノ基が4級化さ
れている場合は一般式[1]のR3 がアルカリ金属イオ
ンまたはアンモニウムイオンのポリマ(A)と組合わせ
るのが好ましい。
【0021】このような化合物(B)として、例えば、
以下の一般式[2]で表される化合物を挙げることがで
きる。
【0022】
【化4】 上記一般式[2]中、R4 は、フェニル基、ナフチル
基、アンスリル基、ピリジル基またはキノリル基であ
る。これらのうちで、特に好ましいものは、フェニル
基、ナフチル基、アンスリル基である。
【0023】Pは、水酸基、−OR5 (ただし、R5
炭素数1から3までの有機基)、アミノ基、ハロゲン原
子またはハロゲン化メチル基である。具体的には、メト
キシ基、エトキシ基、ジメチルアミノ基、フッ素原子、
塩素原子、トリフルオロメチル基などが挙げられ、これ
らの中で特に好ましいものは、メトキシ基、エトキシ基
などのアルコキシ基である。pは0から5までの整数
で、pが2以上の場合、Pは互いに同一であっても異な
っていても構わない。
【0024】Qは、ニトロ基、カルボニル基、アルデヒ
ド基、カルボキシル基、−COOR6 (ただし、R6
炭素数1から10までの有機基)、スルホン酸基、−S
27 (ただし、R7 は炭素数1から10までの有機
基)またはシアノ基である。具体的には、ニトロ基、ベ
ンゾフェノン基、メチルケトン基、エチルケトン基、ア
ルデヒド基、カルボキシル基、メチルカルボキシル基、
エチルカルボキシル基、フェニルカルボキシル基、スル
ホン酸基、メチルスルホン酸基、p−トルエンスルホン
酸基、シアノ基などが挙げられ、これらの中で特に好ま
しいものは、ニトロ基、シアノ基、ベンゾフェノン基で
ある。qは0から5までの整数であるが、上記pとqの
和が6より小さくなくてはならない。Pの場合と同様、
qが2以上の場合には、Qは互いに同一であっても異な
っていても構わない。
【0025】Xは、−COO−、−O−、−CH2 −、
−SO2 −、−SO−または−CO−である。これらの
中で特に好ましいものは、−COO−、−O−である。
【0026】Tは、炭素数1から6までのアルキルアミ
ノ基、ジアルキルアミノ基、ピリジン環またはキノリン
環である。具体的には、メチルアミノ基、ジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、ピリジル基、メチルピリジル
基、キノリル基などが挙げられ、これらの中で特に好ま
しいものは、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ピ
リジル基である。
【0027】また、uは0から6までの整数、rは1か
ら10までの整数、sは0から6までの整数である。
【0028】上記一般式[2]で表される化合物の具体
的な例としては、ジメチルアミノエチルベンゾエート、
ジメチルアミノエチル−ニトロベンゾエート、ジメチル
アミノエチル−ジニトロベンゾエート、ジエチルアミノ
エチル−メトキシベンゾエート、ジプロピルアミノヘキ
シル−メトキシベンゾエート、ジメチルアミノエチル−
シアノベンゾエート、ジブチルアミノブチル−シアノベ
ンゾエート、ジエチルアミノエチル−トリニトロベンゾ
エート、ジメチルアミノエチル−トリメトキシベンゾエ
ート、ジメチルアミノエチル−ニトロメトキシベンゾエ
ート、ジメチルアミノエチル−フェニルアセテート、ジ
メチルアミノエチル−メトキシフェニルアセテート、ジ
メチルアミノエチル−ナフタレート、ジメチルアミノエ
チル−ジメトキシベンゾエート、ジメチルアミノエチル
−ニトロフェニルアセテート、ジメチルアミノエチル−
シアノフェニルアセテート、ジエチルアミノプロピル−
ニトロベンゾエート、ジエチルアミノプロピル−メトキ
シベンゾエート、ジメチルアミノエチルベンジルエーテ
ル、ジメチルアミノエチルフェニルスルホン、クロロア
ントラセンカルボン酸ジメチルアミノエチル、ニトロピ
リジンカルボン酸ジメチルアミノエチル、フルオロキノ
リンカルボン酸ジエチルアミノプロピル、クロロメチル
ピリジンスルホン酸ジメチルアミノブチル、ニトロフェ
ニルジメチルアミノエチルケトン、シアノナフチルスル
ホン酸ジメチルアミノエチル、1−ジニトロフェニル−
2−ピリジルエタン、1−メトキシベンズアルデヒド−
2−キノリルエタン、ジメチルアミノエチルスルホンメ
チルベンゾフェノンなどが挙げられるが、これらに限定
されない。
【0029】化合物(B)は、ポリマ(A)の全カルボ
キシル基(またはその塩)の0.05倍当量以上でポリ
マ(A)と混合されていることが好ましく、より好まし
くは、0.3〜2倍当量である。化合物(B)が少なす
ぎると、パターンの保持特性が悪くなりやすく、多すぎ
ると、現像時間、温度などの現像条件の許容幅が狭くな
ることなどの恐れがある。
【0030】本発明におけるポリマ溶液は、上記のポリ
マ(A)と化合物(B)とを含むものであり、さらにジ
メチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエ
チルアクリレート、アクリロイルモルホリン、ジメチル
アリルアミン、ジメチルアミノアクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアク
リルアミドなどのような化合物を添加することができ
る。その添加量としては、化合物(B)に対して10〜
90重量%が好ましい。
【0031】ポリマ溶液に使用される溶媒としては、ポ
リマの溶解性の面から極性溶媒が好ましく、特に非プロ
トン性極性溶媒が好ましい。非プロトン性極性溶媒とし
ては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルスルホキシド、ヘキサメチルホスホロトリアミド、γ
−ブチロラクトン、ジメチルアミノアクリルアミドなど
が好ましく用いられる。
【0032】また、本発明のポリマ(A)と化合物
(B)を混合することで感光性ポリイミド前駆体の溶液
となるので、本発明の作業は、暗所あるいは黄色灯、赤
色灯のもとで行うのが好ましい。
【0033】本発明においては、まず上記ポリマ溶液を
基板上に塗布する。基板としては、シリコンウェハーな
どの半導体基板、アルミナなどのセラミックス基板、ア
ルミニウム、鉄、クロムなどの金属基板、ガラス基板、
プラスチック基板などが用いられる。
【0034】塗布方法としては、スピンナーを用いた回
転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印
刷、ロールコーティングなどの手段が可能である。塗布
膜厚は、塗布手段、溶液の固形分濃度、粘度などによっ
て調節することができるが、通常、乾燥後の膜厚が、1
〜100μmの範囲になるように塗布される。
【0035】次に、上記ポリマ溶液を塗布した基板に、
プリベークを行い、溶剤を乾燥させる。このプリベーク
は、循環式オーブンあるいはホットプレートなどを用い
る公知の方法によって行うことができる。本工程の温度
範囲としては、50〜120℃が好ましく、循環式オー
ブンの場合は50〜100℃で10分〜3時間の範囲、
ホットプレートの場合は60〜120℃で1〜30分の
範囲で行うのがより好ましい。この範囲を外れると現像
処理の際に、全てが溶解、あるいは全てが溶解しない恐
れがある。
【0036】次に、上記の乾燥後の基板上の所定部分に
電子供与剤の溶液を塗布する。所定の部分とは、最終的
にポリイミドとして残存させるべき部分のことであり、
例えば、基板、半導体素子などの電子部品の絶縁、保護
を行う必要がある部分である。この該所定部分の解像度
は、10μmより大きな線幅の直線、曲線、三角形、四
角形、円などのパターンあるいはこれらの組み合わせに
より構成されることが好ましい。線幅が、これより狭い
場合、それぞれが解像できないなどの問題が起こり好ま
しくない。本発明では、最低の線幅は10μmであるこ
とが好ましく、より好ましくは50μm、さらに好まし
くは100μm以上のサイズであるものが良い。
【0037】電子供与剤としては、電子供与体として作
用するものであれば、公知のものが使用しうる。例え
ば、ビス(エチレンジチオ)テトラチアフルバレン、テ
トラキス(ジメチルアミノ)エチレン、テトラキス(メ
チルチオ)テトラチアフルバレン、テトラチアフルバレ
ンなどが好ましく使用される。本発明では、上記電子供
与剤をテトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
系溶媒あるいはメタノール、エタノールなどのアルコー
ル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレンなどの含ハロゲ
ン炭化水素溶媒などの溶媒に溶解して使用することが好
ましい。電子供与剤の溶液の塗布方法としては、所定の
部分に印刷、刷毛塗りなどの方法で塗布、あるいはマス
クで必要な部分を露出させスプレー噴霧するなどの方法
が挙げられる。
【0038】この電子供与剤による処理の後に必要に応
じて、熱処理を行い、電子供与剤の効果をさらに高める
こともできる。このときの温度範囲としては、50〜1
20℃が好ましい。
【0039】この後、溶剤によって、現像を行い、不必
要な部分を洗い流す。溶剤としては、ポリマの良溶剤で
あるN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルア
セトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒
を単独であるいはメタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、酢酸ブチル、酢酸エチル、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、アセトニトリルなどの溶媒と混合したも
のを好ましく使用することができる。このような溶剤と
しては、感光性ポリイミドの現像液として一般に市販さ
れているものも使用できる。具体的には、東レ(株)製
DV−145、DV−505、DV−605、旭化成
(株)製A−145など挙げられる。
【0040】不必要な部分を洗い流す現像工程は、上記
溶液の中に浸漬する、超音波を加えながら浸漬する、ス
プレーで噴霧するなどの方法により行える。以上で、必
要なポリイミド前駆体のパターンを得ることができる。
【0041】この後に、基板に熱処理を行い、ポリイミ
ド前駆体を完全なポリイミドに変換し、ポリイミドのパ
ターンを得る。本工程は通常、オーブン、ホットプレー
ト、炉中などで行われる。温度範囲としては、200〜
500℃が好ましい。
【0042】本発明のポリイミドのパターン形成方法
は、半導体素子、実装基板、液晶表示素子、ラインセン
サーの表面保護膜、絶縁膜、航空機、自動車などの保護
構造体など、ポリイミドを使用する公知の用途に使用す
ることができる。
【0043】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。
【0044】実施例1〜9、比較例1、2 <ポリマの重合>温度計、窒素流入管を取り付けた4つ
口フラスコに4、4´−ジアミノジフェニルエーテル2
0.0gを入れ、N−メチル−2−ピロリドン150g
に溶解させる。ここに無水ピロメリット酸21.0gを
N−メチル−2−ピロリドン30gとともに一度に加
え、氷浴中で激しく1時間攪拌した。その後、50℃に
浴の温度を上昇し3時間反応を行いポリイミド前駆体
(a)の溶液を得た。
【0045】温度計、窒素流入管を取り付けた4つ口フ
ラスコに4、4´−ジアミノジフェニルスルフィド2
1.6gを入れ、N−メチル−2−ピロリドン180g
に溶解させる。ここにベンゾフェノンテトラカルボン酸
2無水物32.0gをN−メチル−2−ピロリドン50
gとともに一度に加え、氷浴中で激しく1時間攪拌し
た。その後、50℃に浴の温度を上昇し3時間反応を行
いポリイミド前駆体(b)の溶液を得た。
【0046】<パターン加工溶液の作成>ポリイミド前
駆体(a)または(b)の溶液100gに、ポリイミド
前駆体のカルボキシル基と当量の電子受容性基およびア
ミノ基を有する化合物を添加し、パターン加工溶液を得
た。使用したアミノ化合物を表1に示す。
【0047】<パターン加工>上記パターン加工溶液を
4インチシリコンウエハー上に大日本スクリーン製造
(株)製SCW−636型を用いてスピン塗布した。こ
れを80℃のオーブン中に1時間入れ、乾燥を行った。
この時の膜厚は10μmであった。
【0048】これに、アルミ箔で作成した線幅100μ
mの直線のパターンを貼り付け、その上から、電子供与
剤の3%イソプロパノール溶液を霧吹きを用いて噴霧処
理した。使用した電子供与剤を表2に示す。この後、8
0℃のオーブンで10分間処理を行った。
【0049】処理終了後、東レ(株)製感光性ポリイミ
ド用現像液DV−605を用いて未処理部分を溶解させ
た。この後の処理部分の膜厚を測定し、初期の膜厚で割
ることで残膜率を算出した。この残膜率が高いほど性能
がよい。また同時にパターンの線幅を測定した。この値
は100μmに近いほど良い。
【0050】次に、200℃、400℃で各1時間づつ
処理を行いポリイミドのパターンを得た。結果を表3に
示す。
【0051】
【表1】
【表2】
【表3】 実施例10 ポリイミド前駆体溶液(b)100gにジメチルアミノ
エチル−3、5−ジニトロベンゾエート20gを加えよ
く攪拌し、パターン加工溶液を得た。
【0052】上記パターン加工溶液を4インチシリコン
ウエハー上に大日本スクリーン(株)製SCW−636
型を用いてスピン塗布した。これを80℃のオーブン中
に1時間入れ、乾燥を行った。この時の膜厚は10μm
であった。
【0053】つづいて、テトラチアフルバレンの3%イ
ソプロパノール溶液を線幅1mmの直線状に筆を用いて
塗布した。
【0054】塗布後、東レ(株)製感光性ポリイミド用
現像液DV−605に3分間浸漬し、未処理部分を溶解
させた。この後の処理部分の膜厚を測定し、初期の膜厚
で割ることで残膜率を算出したところ、73%であっ
た。また線幅は、1mmであった。
【0055】次に、200℃、400℃で各1時間づつ
処理を行いポリイミドのパターンを得た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)一般式[1]で表される構造単位を
    有するポリマ(A)と、 【化1】 (ただし、R1 は少なくとも2個以上の炭素原子を有す
    る3価または4価の有機基、R2 は少なくとも2個以上
    の炭素原子を有する2価の有機基、R3 は水素、アルカ
    リ金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。nは1
    または2である。) 電子受容性基およびアミノ基またはその4級化塩を含む
    化合物(B)とを含むポリマ溶液を基板上に塗布する工
    程、(2)該基板をプリベークする工程、(3)上記基
    板上の所定の部分に電子供与剤を塗布する工程、(4)
    溶剤により現像する工程、および(5)上記基板に熱処
    理を行い、イミド化する工程、とを含むことを特徴とす
    るポリイミドのパターン形成方法。
  2. 【請求項2】電子受容性基およびアミノ基またはその4
    級化塩を含む化合物(B)が、一般式[2]で表される
    ことを特徴とする請求項1記載のポリイミドのパターン
    形成方法。 【化2】 (ただし、R4 は、フェニル基、ナフチル基、アンスリ
    ル基、ピリジル基またはキノリル基、Pは、水酸基、−
    OR5 (ただし、R5 は炭素数1から3までの有機
    基)、アミノ基、ハロゲン原子またはハロゲン化メチル
    基、Qは、ニトロ基、カルボニル基、アルデヒド基、カ
    ルボキシル基、−COOR6 (ただし、R6 は炭素数1
    から10までの有機基)、スルホン酸基、−SO2 7
    (ただし、R7は炭素数1から10までの有機基)また
    はシアノ基、Xは、−COO−、−O−、−CH2 −、
    −SO2 −、−SO−または−CO−、Tは、炭素数1
    から6までのアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、
    ピリジン環またはキノリン環を表す。pは0から5まで
    の整数、qは0から5までの整数、p+q<6、uは0
    から6までの整数、rは1から10までの整数、sは1
    から5までの整数である。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6931148B2 (en) 2000-10-03 2005-08-16 Fujitsu Limited Paper discriminator
KR20210153562A (ko) 2020-06-10 2021-12-17 주식회사 픽스로봇 박음질 장치 및 방법

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