JPH0675219A - 導光板およびこれを用いた表示装置 - Google Patents

導光板およびこれを用いた表示装置

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JPH0675219A
JPH0675219A JP21575292A JP21575292A JPH0675219A JP H0675219 A JPH0675219 A JP H0675219A JP 21575292 A JP21575292 A JP 21575292A JP 21575292 A JP21575292 A JP 21575292A JP H0675219 A JPH0675219 A JP H0675219A
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guide plate
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特性が良好で安価な表示装置およびこの装置
に適用できる導光板を提供する。 【構成】 厚み方向に複数の導光路を有し、異なる導光
路を分離する位置に、導光路に対応した貫通孔を有する
有孔金属板が設けられ、該貫通孔が透明ガラスで充填さ
れた気密体であることを特徴とする導光板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導光板およびこれを用
いた各種表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】表示面にガラスを使用する表示装置には
各種のものがある。例えば、陰極線管(CRT)、放電
表示管(PDP)、液晶(LCD)、蛍光表示管(VF
D)、エレクトロルミネッセンス(ELD)等の各表示
装置がある。
【0003】このガラスの役割は、(1)表示発光を透
過させる、(2)表示装置構成物を保護する、(3)気
密容器の一部を構成する、(4)容器の内外圧力差に耐
える、(5)回路形成用の基体となる等である。
【0004】従って、ガラス厚みは表示装置の大きさに
より異なるが、通常1〜10mm程度が使用される。
【0005】一方、表示品位向上のため、カラーフィル
ターが利用される。各発光色に対応した色フィルターを
用いると、発光輝度の低下が少なく、反射率が低減され
コントラストが向上する。また、色純度の改善もでき
る。一般に、発光に利用される蛍光体は、反射率が高く
複数の発光波長を有するからである。また、カラー液晶
表示装置では、カラーフィルターはほぼ必須とされてい
る。
【0006】この時、カラーフィルター配置位置が問題
となる。カラーフィルターが、表示装置の前面ガラスの
外部表面に形成されると、視野角が低下する。多数セル
からの光は、ガラス中を全ての方向に進むので、対応す
る色のフィルター以外にも到達し混色するからである。
この混色を避けるには、ガラス厚みより大きい間隔で各
色フィルターを配置しなければならない。前述のように
ガラス板厚みが1mm以上では、微細なセルが形成でき
ない。従って、一般に精細な表示装置では、カラーフィ
ルターは前面ガラスの内側に形成される。
【0007】カラーフィルターを内面に形成すると、そ
の材料は制約を受ける。つまり、装置形成工程の使用温
度で安定なこと、装置内物質と反応して悪影響を発生し
ないこと等が必要となるからである。
【0008】液晶表示装置以外では、400℃以上の高
温工程が必要なので、無機材料色フィルターが必須とな
る。カラーフィルターとして賞用される3原色で、特性
のよい無機色フィルター材料は余りない。着色ガラスで
かなり良好なものもあるが、色濃度が薄いので厚く形成
しなければならない。これは煩雑であり、凹凸が大きい
ため微細なパターニングには不利である。
【0009】液晶表示装置でもカラーフィルターの耐熱
性は大きいほどよい。カラーフィルター上には透明電極
が形成されるが、この形成温度が高いほど特性のよい電
極が得られる。
【0010】カラーフィルターが内面に形成される場
合、この上に各種回路を形成すると便利である。このた
めフィルター面は平坦なほど有利である。カラーフィル
ターの凹凸が大きい場合、透明な平坦化膜を余分に形成
する必要がある。
【0011】以上説明したように、表示面をガラスで構
成する従来の表示装置では、カラーフィルターの形成場
所が限定され、従ってフィルター材料も制約を受ける。
このため、フィルター材料の選択範囲が狭いので、フィ
ルター性能や他の特性が犠牲になっていた。あるいは、
工程が煩雑で安価に形成できないのが現状である。
【0012】このような観点から、表示面に導光板を使
用することが考えられる。しかし、上記難点を解消する
に足る導光板は得られておらず、各種表示装置に適用さ
れたこともない。精細な表示装置では精細な導光路が多
数必要なため、これを安価に形成することは困難と考え
られていたからである。表示装置に有利に適用するた
め、限定された材料で形成することは特に難しい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
ら従来技術の課題を解消し、特性が良好で安価な表示装
置およびこの装置に適用できる導光板を提供することで
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、次
に示す導光板によって達成される。
【0015】すなわち、本発明の導光板は、厚み方向に
複数の導光路を有し、異なる導光路を分離する位置に、
導光路に対応した貫通孔を有する有孔金属板が設けら
れ、該貫通孔が透明ガラスで充填された気密体であるこ
とを特徴とする。
【0016】以下、本発明をさらに詳しく説明する。本
発明で必要とされる要件は、厚み方向に複数の導光路を
有する導光板を一括して形成することである。この導光
板は、表示装置の表示面として用いられるので、装置製
造工程中、安定な耐熱性の高いものが望まれる。
【0017】透光性材料としては透明ガラスを用いる。
ガラスの種類は多いが、透明で耐熱性の高いものは広く
知られている。
【0018】複数の導光路を分離する材料として有孔金
属板を使用する。金属材料は加工性がよく、微細な貫通
孔を多数一括して形成するのに便利である。例えば金属
板をフォトリソグラフィーによりエッチング加工すれば
よい。一般に金属は耐熱性が高いものが選択できる。
【0019】有孔金属板の貫通孔は透明ガラスで気密に
充填される。多くの充填方法があるが、溶融ガラス中に
有孔金属板を浸漬後、引き出すものや、粉末ガラスで孔
を充填後、ガラスを溶融するもの等が利用できる。これ
らの充填工程では、一般に450〜1000℃の温度が
好適な範囲である。このような温度で溶融するガラス、
或いは変形やガラスと不必要な反応がない金属はそれぞ
れ公知である。また冷却時に、金属とガラスが変形破損
しないように、各々の熱膨張を近似させることもよく知
られている。
【0020】金属と溶融ガラスの種類によっては、接触
部分で発泡が生じる。発泡を生じたところは光が拡散さ
れるので、導光路として好ましくない。発泡部分が少な
くても、セルが小さい微細な表示装置では問題である。
発泡は金属とガラスの化学反応であり、多量の金属がガ
ラスに溶解するとガラス自体が失透することもある。ま
た、ガラスと金属の濡れが悪いと、全体の強度が小さい
ものとなる。
【0021】このような好ましくない現象を避ける一般
的手法として、有孔金属板表面を酸化物で被覆すること
が行なわれる。一般に、酸化物は溶融ガラスと発泡反応
を起こさないものが多い。被覆酸化物の厚みは、上記反
応を防ぐに足りるもので、また、表示開口率低下が少な
い範囲である。形成される酸化物層やガラスと反応した
部分は透明でないからである。通常2〜50μm程度が
好適な厚みである。ガラスへの溶解量を小さくするた
め、被覆酸化物の耐火性は高いものが好ましく、好適な
酸化物が多く知られている。
【0022】酸化物被覆法は、金属の表面処理技術とし
て多くのものが知られており、これらが利用できる。例
えば、(1)金属の熱酸化、(2)金属の陽極酸化、
(3)酸化物のスパッタ、(4)酸化物の溶射、(5)
粉末酸化物の塗布等である。
【0023】このうち、(3)および(4)の方法は、
有孔金属板孔内面を均一に被覆することが難しいため、
好ましくない。
【0024】(2)の方法は、適用できる金属の種類が
限定されるため、ガラスの種類や装置形成部材の材料も
限定されるので、特殊な場合に限られる。Al、Tiや
これらの合金が適用できる例である。陽極酸化の方法に
よっては、有孔金属板表面を着色することもでき、ま
た、反射率を高くすることもできる。
【0025】(1)の方法は被覆酸化膜の厚みに限界が
ある。厚くすると熱膨張の相違から剥離してしまう。膜
が薄いと、高温でガラスを長時間溶融できない。酸化膜
がすべてガラスに溶解し、直接金属と溶融ガラスが接す
るからである。このような状態は、必要なガラス量が多
い貫通孔充填作業で発生しやすい。従ってこの方法は、
少量のガラスを被覆するときに使用するとよい。
【0026】(5)の方法では各種の塗布方法があり、
複雑な表面を有する有孔金属板に均一塗布できるものを
選択する。静電塗装法や電着法が好適な例である。これ
らの方法では、粉体と金属の固着力が弱いため、後のガ
ラス充填工程で支障を来す恐れがある。不透明は粉体
が、透明ガラスに分散してしまうからである。この場
合、粉体としてガラスまたはガラスを含む酸化物を選
び、ガラスを溶融して固着すればよい。
【0027】このようにして形成された酸化物被覆層
を、本発明では第1の誘電体という。上記のように第1
の誘電体の役割は、充填する透明ガラスと金属との好ま
しくない反応防止である。しかし、必要がなければ第1
の誘電体は省略することができる。
【0028】第1の誘電体には別の働きもある。一般
に、第1の誘電体と第2の誘電体である透明ガラスとの
屈折率は異なる。従って、これら界面で光の反射が起こ
る。界面の反射率が高いと、導光路を通過する表示光は
有効に外部へ導かれる。反射率を大きくするには、第1
の誘電体として透明ガラスと、このガラスより屈折率が
高い酸化物粉体、例えばTiO2、ZrO2、Al23
よびこれら元素の化合物を複合させればよい。通常50
%以上、好ましくは70%以上の反射率が得られる。上
記の例で第1の誘電体は白色層となるが、表示光と同色
に着色されてもよい。複数の表示色がある場合、塗り分
けが必要となる。
【0029】逆に反射率を小さくすると、導光板は、有
孔金属板厚みと孔幅によって決まる遮光性能を有するこ
ととなる。黒色系の無機顔料を用いて反射率15%以下
とすることができる。同様のことは第1の誘電体を透明
ガラスにしても可能である。ガラスと有孔金属板界面の
反射率は一般に小さいからである。遮光性を有すること
は、不必要な方向への表示を妨げたり、外光の入射を防
ぐことができる働きがある。
【0030】第2の誘電体である充填ガラスは透明であ
る。透明とは、無色透明であってもよいし、表示色と同
様の着色がされていてもよい。複数の発光色がある表示
装置では、着色された第2の誘電体は区別して貫通孔へ
充填される。有孔金属板は貫通孔を有するため、各色の
ガラス粉体を、いわゆるスルーホール印刷というスクリ
ーン印刷で選択的に充填できる。この方法は簡便なもの
で公知である。充填ガラス厚みは、有孔金属板程度と充
分厚くできるため、濃度の低い着色ガラスでもカラーフ
ィルターとして利用でき、従って、色度の優れた材料が
選択できる。
【0031】第2の誘電体の充填位置を説明する。図1
は導光板LGの部分模式平面図である。以下の各図で同
−符号は同様のものを示す。
【0032】方形の貫通孔が方形配列された有孔金属板
M1の表面は、第1の誘電体D1で被覆されている。こ
の貫通孔は第2の誘電体D2である透明ガラスで充填さ
れて導光路を形成している。この図のX−X′部分の断
面図を図2(a)〜(d)にそれぞれ示す。
【0033】透明ガラスである第2の誘電体の厚みは、
同図(a)〜(b)のように有孔金属板より大きくても
よいし、同図(c)〜(d)のように小さくてもよい。
もちろん同じでも構わない。
【0034】導光板表面は、同図(a)の上下面や同図
(c)の上面のように平面形状でもよく、そうでなくて
もよい。導光板に回路やカラーフィルターを形成する場
合、平面形状が便利である。
【0035】第2の誘電体が同図(b)のように凸レン
ズ状であると、表示光は有孔金属板側壁部での吸収が少
なく、有効に外部へ導出される。つまり、側壁部の反射
率の影響が小さい。同図(d)のように凹レンズ状であ
っても、有孔金属板側壁部の反射率が大きければ、表示
光は有効に外部へ導出される。
【0036】有孔金属板の上下面は、誘電体や透明ガラ
スで被覆されていてもよく、露出した状態でもよい。上
下面が透明ガラスで被覆されている場合、その厚みは有
孔金属板側壁部の幅程度以下とすることが望ましい。こ
れは導光板表面にカラーフィルターを形成する場合、隣
接する色の滲み防止の処置である。例えば、透明ガラス
厚みが導光路区画部の幅と同じであれば、約45度の視
野角まで色滲みがない。有孔金属板が露出している場
合、これと近接する露出電極との間には、絶縁が必要と
なる。
【0037】上記のように、第2の誘電体の形状は各種
のものが適用できるが、その特性や形成のし易さ、ま
た、表示装置に利用する際の便利さによって適宜設計さ
れるものである。
【0038】また、導光板の導光路は表示装置の表示セ
ルと1:1で対応しているのが一般的である。しかし、
1つの表示セルに複数の導光路が対応してもよく、その
反対でもよい。表示開口率の低減を防ぐため、有孔金属
板の導光路区画部幅は、表示セルを区画する非表示部よ
り小さいことが好ましい。
【0039】本発明の導光板は、各種表示装置の構成部
品、特に表示面部品として使用できる。耐熱性および気
密性が良好なためである。CRT、PDP、LCD、V
FD、ELD等の表示面にガラスを用いる表示装置がそ
の例であり、このガラスの代わりに本発明の導光板が利
用できる。この導光板は有孔金属板で補強されているの
で、通常のガラス板より薄くできる利点も有する。
【0040】本発明の導光板を構成する有孔金属板は、
PDPの電極として用いることができる。PDPには各
種構成のものがあり、DC型とAC型に大別される。D
C型電極としては露出した有孔金属板が、AC型電極と
しては誘電体で被覆された有孔金属板が利用できる。有
孔金属板は複数の導光路に対して共通となっており、従
って、複数の表示セルでも共通となることがある。この
ような場合の電極構成も公知のものが多くある。例え
ば、DC型で使用される共通補助陽極、AC型の共通放
電電極やDC、AC混合型のいわゆるトリガー電極がそ
の例である。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。なお、説明以外の材料や工程技術等は公知の
ものを適用した。
【0042】実施例1 表示装置としてPDPを採用した。採用した構成はD
C、AC混合型であり、蛍光体の発光を直接見る、いわ
ゆる反射型構造である。図3(a)にこの部分模式平面
図を、またこののY−Y′部分の断面図を図3(b)に
示す。
【0043】表示セルCを区分する隔壁は有孔金属板M
2から形成され、その隔壁部全表面は誘電体で被覆され
た隔壁板PWとして形成している。この隔壁板の一般的
形成法やPDPとしての利用は、特開平3−15283
0号公報、特開平3−205738号公報、特開平4−
129131号公報、特願平4−54158号等で詳述
されている。具体的には、42wt%Ni−6wt%C
r−Fe合金で厚み0.15mmの金属板をエッチング
し、長さ0.32mmのほぼ正方形の孔が縦横ピッチ
0.4mmで方形に配列した有孔金属板を形成する。こ
の材料は、背面板BPとして用いた窓用ソーダライムガ
ラスとほぼ同じ熱膨張を有する。この表面を熱酸化した
ものを電極とし、TiO2粉体を混合したガラス粉体
を、電着法で有孔金属板表面に均一に被着後650℃で
焼成した。厚み約10μmで白色の緻密な誘電体Dが被
覆された。このようにして完成された隔壁板の表面反射
率は70%以上であった。さらに、この表面にはMgO
の保護層を形成した。
【0044】背面板BPには、平行方向に向かってライ
ン状陽極Aが被着され、、陽極の一部を露出した状態で
蛍光体Pを被覆している。
【0045】導光板LG作成は次のようである。前記隔
壁板と同一のものを用意した。第1の誘電体D1で被覆
された有孔金属板M1を低融点ガラス粉末のスラリーに
浸漬し、ガラス粉末を隔壁板孔および表面に均一に塗
布、乾燥後、600℃で焼成した。このガラスは、第1
の誘電体で用いたガラスより低い軟化点のものである。
このガラスは透明で発泡等も認められず、第2の誘電体
D2を形成している。形状は図2(a)のようである。
全体の厚みは約0.25mmであり、従って、有孔金属
板の上下にある透明ガラスの厚みは約40μmとなって
いる。この導光板の片面にはMgOの極く薄い保護層を
形成し、この上に平行に向かってライン状陰極Kを被着
している。反対面にはカラーフィルターFを形成してい
る。カラーフィルターは、各色のフィルター膜とこれら
の境界にある黒色系の遮光層で形成されている。遮光層
位置は、導光板の有孔金属板直上としている。カラーフ
ィルターは表示装置の外面に形成されることから、表示
装置完成後形成している。従って、フィルター材料の耐
熱性は低くてもよく、色度の良好な有機材料を用いてい
る。
【0046】導光板および隔壁板の各有孔金属板が同じ
位置となるように重ね合わせ、放電セルに内面する陰極
と陽極とが交差するよう背面板と共に組み立てている。
【0047】なお、図3(a)では導光板のみを示し、
図3(b)においてMgO保護層は省略している。
【0048】導光板と背面板の周囲をガラスでシールし
て気密容器を構成し、背面板に形成しているチップ管に
より排気およびNe−Xe(5%)ガスを封入後、チッ
プオフしてPDPを完成した。
【0049】このPDPの駆動タイミングチャートを図
4に示す。有孔金属板M1とM2には、アドレス信号と
は独立した交流電圧が印加されている。両電極の電圧幅
は、放電開始電圧より低く維持が可能なものとしてい
る。この状態でセルに放電が生起すると、発生したプラ
スおよびマイナスの荷電粒子は逆極性電極の誘電体表面
に帯電し、いわゆる壁電荷を形成する。交流電圧は次の
瞬間逆転し、電極電界と壁電荷による電界とが重畳され
るので、やはり放電が生起する。交流電圧が印加されて
いると、この関係が繰り返され放電が持続する。つまり
メモリーが行なわれる。放電が生起されていなければ壁
電荷は弱く、新たな放電は発生しない。このような動作
は、アドレス電極と直接関係しない独立したものであ
る。
【0050】このPDPの選択書き込みは次のように行
なう。AC電極に近接する露出電極、図4においてM1
の陰極、M2の陽極に各々のオンパルスを、近接するA
C電極が各々の近接する露出電極と同極性のタイミング
で印加する。このパルス波高はAC電圧の波高より大き
くする。これによりAC電極間の電界は強められ、放電
が発生する。この時、陰極あるいは陽極単独のオンパル
スでは放電開始の電界には到達せず、両パルスが重なっ
た場合のみ到達するようパルス高を設定する。このよう
にして任意のセルに放電が励起できる。本実施例ではこ
のような方法を採用した。
【0051】別の書き込み方法も可能である。陰極、陽
極間に放電開始電圧以上の電圧を印加すればよい。この
方法では、書き込みのタイミングは任意の位置が可能で
ある。しかし、より高い電圧が必要となる欠点を有す
る。
【0052】消去動作は走査線同時に行なっている。図
4では陰極を走査線としているが、むろん陰極であって
もよい。メモリー放電を行なっているM1が負側のパル
ス状態の時、陰極にオンパルスを印加する。すると放電
で発生したプラスの荷電粒子は、陰極に流れて中和され
る。従って、AC電極近傍の壁電荷は少量となって、次
の放電が発生せず消去ができる。この消去動作を確実に
するため、陽極側全ラインにもオンパルスを印加しても
よい。しかし、他の走査線セルのメモリー放電に、悪影
響を与えない範囲に限定される。本実施例ではこのよう
な方法を採用した。
【0053】別の消去方法も可能である。M1の被覆誘
電体表面にプラスの壁電荷が蓄積されているタイミング
に、陰極に短いオンパルスを印加すればよい。これによ
り陰極と壁電荷で放電が発生し、電荷の一部は陰極で中
和されると共にパルスが短いので、新たな逆極性の壁電
荷が形成できずAC放電は停止する。この方法は短パル
スの発生が必要なため、駆動上やや問題がある。上記駆
動法により、PDPのメモリー動作が確認された。
【0054】図3からも判るように、本発明の導光板は
各種のPDPに適用可能である。例えば、隔壁板の有孔
金属板M2を電極として用いないもの、あるいは、隔壁
が誘電体のみで構成されるものでは、導光板の有孔金属
板M1を、従来の放電誘起電極、いわゆるトリガー電極
としたDC型PDPが構成できる。もちろん、M1を電
極としないPDPも可能である。さらにアドレス電極と
して、誘電体で被覆された電極を用いるAC型PDPも
構成できる。
【0055】本実施例ではPDPについて説明したが、
本発明の導光板はPDP以外の他の表示装置に適用でき
ることも明らかである。
【0056】本実施例では、導光板外部表面にカラーフ
ィルターを形成したが、内部に形成できることはもちろ
んであり、カラーフィルターを形成しないものでもよ
い。カラーフィルターを導光板とは別に形成してもよい
し、第2の誘電体を着色された透明ガラスで形成し、導
光板自体にフィルター性能をもたせることができる。
【0057】
【発明の効果】上記した本発明によれば、次のような効
果を奏する。
【0058】(1) 厚み方向で多数の導光路を一括し
て形成できるため、導光板が安価である。
【0059】(2) 導光板を有孔金属板から形成して
いることにより、精細な導光路を精度よく形成できる。
【0060】(3) 上記(2)と同じ理由で、薄いガ
ラスが補強され導光板を薄くできる。従って、薄型軽量
の表示装置が得られる。
【0061】(4) 第1の誘電体の反射率を大きくで
きるため、導光板が高い性能を有する。
【0062】(5) 導光板の耐熱性と気密性がよいの
で、各種表示装置の容器である前面板として利用でき
る。
【0063】(6) 表示装置の前面板に導光板を使用
すれば、カラーフィルターを装置外部に形成できる。従
って、フィルター材料の耐熱性は低くてよく、材料選択
範囲が広いため色度の高いものが利用できる。
【0064】(7) 導光板の有孔金属板をPDPの電
極として利用できるため、余分な電極形成工程が省略で
き、この電極は表示の妨げにもならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 導光板の部分模式平面図。
【図2】 図1の断面図。
【図3】 実施例で用いたPDPの模式平面図および断
面図。
【図4】 駆動タイミングチャート。
【符号の説明】
LG:導光板、M1,M2:有孔金属板、D:被覆誘電
体、D1:第1の誘電体、D2:第2の誘電体、BP:
背面板、K:陰極、A:陽極、PW:隔壁板、P:蛍光
体、F:カラーフィルター、C:表示放電セル。
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】この時、カラーフィルター配置位置が問題
となる。カラーフィルターが、表示装置の前面ガラスの
外部表面に形成されると、視野角が低下する。多数セル
からの光は、ガラス中を広い角度で進むので、対応する
色のフィルター以外にも到達し混色するからである。こ
の混色を避けるには、ガラス厚みより大きい間隔で各色
フィルターを配置しなければならない。前述のようにガ
ラス板厚みが1mm以上では、微細なセルが形成できな
い。従って、一般に精細な表示装置では、カラーフィル
ターは前面ガラスの内側に形成される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】導光板LG作成は次のようである。前記隔
壁板と同一のものを用意した。第1の誘電体D1で被覆
された有孔金属板M1を低融点ガラス粉末のスラリーに
浸漬し、ガラス粉末を隔壁板孔および表面に均一に塗
布、乾燥後、600℃で焼成した。このガラスは、第1
の誘電体で用いたガラスより低い軟化点のものである。
このガラスは透明で発泡等も認められず、第2の誘電体
D2を形成している。形状は図2(a)のようである。
全体の厚みは約0.25mmであり、従って、有孔金属
板の上下にある透明ガラスの厚みは約40μmとなって
いる。この導光板の片面にはMgOの極く薄い保護層を
形成し、この上に垂直に向かってライン状陰極Kを被着
している。反対面にはカラーフィルターFを形成してい
る。カラーフィルターは、各色のフィルター膜とこれら
の境界にある黒色系の遮光層で形成されている。遮光層
位置は、導光板の有孔金属板直上としている。カラーフ
ィルターは表示装置の外面に形成されることから、表示
装置完成後形成している。従って、フィルター材料の耐
熱性は低くてもよく、色度の良好な有機材料を用いてい
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み方向に複数の導光路を有し、異なる
    導光路を分離する位置に、導光路に対応した貫通孔を有
    する有孔金属板が設けられ、該貫通孔が透明ガラスで充
    填された気密体であることを特徴とする導光板。
  2. 【請求項2】 前記有孔金属板表面が貫通孔を維持した
    まま第1の誘電体で被覆され、該貫通孔が第2の誘電体
    である透明ガラスで充填される請求項1に記載の導光
    板。
  3. 【請求項3】 前記第2の誘電体より高耐火性である第
    1の誘電体が、ガラスを含む無機物で構成され、その被
    覆厚みが2〜50μmで、表面反射率が50%以上であ
    る請求項2に記載の導光板。
  4. 【請求項4】 前記第2の誘電体である透明ガラスが、
    複数の導光路に対して複数の色に着色されたものである
    請求項2または3に記載の導光板。
  5. 【請求項5】 表示装置の表示面として用いられ、該表
    示面の外部表面に複数色のカラーフィルターが形成され
    る請求項1,2または3に記載の導光板。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の導光板
    が表示装置容器の一部である表示面として用いられる表
    示装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の導光板
    の有孔金属板を電極として使用する放電表示装置。
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