JPH0675146B2 - カメラ - Google Patents

カメラ

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JPH0675146B2
JPH0675146B2 JP3657685A JP3657685A JPH0675146B2 JP H0675146 B2 JPH0675146 B2 JP H0675146B2 JP 3657685 A JP3657685 A JP 3657685A JP 3657685 A JP3657685 A JP 3657685A JP H0675146 B2 JPH0675146 B2 JP H0675146B2
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JP
Japan
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gear
motor
film
winding
transmission system
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JP3657685A
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経昌 大原
政行 鈴木
洋一 登坂
竜一 小林
義仁 原田
正春 川村
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Canon Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、減速比の異なる複数の巻上げ伝達系を切り換
え可能なカメラの改良に関するものである。
(発明の背景) 近年、カメラの電動化が進んで巻上げ及び巻戻しを可能
とするカメラが提案されている。この種のカメラの構造
は、電動巻上げ用のモータを駆動源とする巻上げ伝達系
の途中にクラッチ等の切換機構を設けて、この切換機構
を巻戻し伝達系と切換可能なものとし、1個のモータの
駆動力を切換機構により切り換えて巻上げ及び巻戻しを
行うものであった。
しかし、このような方式では、 (1)カメラのレイアウト上、モータはレンズをはさん
でパトローネ室とは反対側に配置されるため、モータか
ら巻戻し軸までの距離が長くなってしまい、伝達系を歯
車列で構成すると、歯車数が増し、伝達効率が悪くな
る。
(2)チャージ負荷の中で、シャッタチャージ機構や、
レンズ、ミラー駆動機構の負荷は、温度の影響を受け
ず、ほぼ一定だが、フィルムの巻上げ負荷は、フィルム
枚数の差などの固体差や温度変化により約5倍の差が生
じ、伝達系の減速比を不必要に大きくせねばならず、効
率良いチャージが行えない。
上記の欠点を除去するものとして、複数個のモータを用
いて、カメラ各部のチャージとフィルムの巻上げをそれ
ぞれ専用のモータ及び伝達系によって別個に行うもの
が、実開昭54−91834号によって提案されている。
また、複数個のモータを有することの効果をさらに高め
るために、例えば、巻上げ伝達系に減速比の大きい低速
伝達系と減速比の小さい高速伝達系とを設け、巻上げモ
ータの回転方向を切り換えることによって、巻上げ伝達
系の減速比を切り換えて、フィルムの個体差や温度変
化、さらには電源電池の劣化等に応じて、それに適した
減速比でフィルム給送を行うようにしたものが、本願出
願人によって提案されている。モータの回転方向を切り
換えることにより伝達系の減速比を切り換える方式とし
て、遊星ギア切換方式が知られており、スペース、コス
ト等の点で、カメラのような小型の機器に適している。
しかし、フィルム巻上げと巻戻しとにそれぞれ別個のモ
ータを用いる場合、巻上げモータ及びその伝達系と、巻
戻しモータ及びその伝達系とは、フィルムを会して連結
されることになるので、フィルム巻戻し時には、巻戻し
モータにより巻上げ伝達系及び巻上げモータをも回転さ
せることになり、特に巻上げ伝達系の減速比が大きい方
に切り換えられている状態では、巻戻しモータの負荷が
過大になってしまう。また、場合によってはフィルムが
破損するという事故をひきおこすことにもなりかねな
い。
(発明の目的) 本発明の目的は、上述した問題点を解決し、巻戻しの際
の負荷が過大になるのを防ぐことができるカメラを提供
することである。
(発明の特徴) 上記目的を達成するために、本発明は、モータと、該モ
ータを駆動源として動作するものであって、第1の巻上
げ伝達系と該第1の巻上げ伝達系より減速比が大きい第
2の巻上げ伝達系とが切換機構により切り換え可能なフ
ィルム巻上げ機構と、フィルム巻戻し機構を有するカメ
ラにおいて、前記フィルム巻戻し機構による巻戻しに際
して、前記切換機構を動作させて強制的に前記第1の巻
上げ伝達系に切り換える制御手段を設けたことを特徴と
する。
(発明の実施例) 第1図は本発明の一実施例の基本的構成を示す。
通常のフィルム巻上げ時には、例えばマイクロコンピュ
ータから成る制御手段1が駆動回路2を動作させて、巻
上げモータM2を一方向(例えば正転方向)に回転させ
る。これにより、切換手段3は減速比の小さい高速伝達
系4に切り換え、巻上げモータM2の回転力が高速伝達系
4を経て巻上げ負荷5(フィルム6を含む)に伝達さ
れ、フィルム6が比較的高速で巻き上げられる。
巻上げ負荷5が重い場合、温度が低下したり、電源電圧
が低下した場合、フィルム6の自動装填を行う場合など
には、制御手段1は駆動回路2によって巻上げモータM2
を他方向(例えば逆転方向)に回転させる。これによ
り、切換手段3は減速比の大きい低速伝達系7に切り換
え、巻上げモータM2の回転力が低速伝達系7を経て巻上
げ負荷5に伝達され、フィルム6が比較的低速で巻き上
げられる。切換手段3、高速伝達系4及び低速伝達系7
が巻上げ伝達系K2を構成するが、高速伝達系4と低速伝
達系7とは一部の減速歯車列を共用するものでもよく、
その場合は切換手段3は伝達系4,7の途中に挿入される
形となる。
検出手段8は巻上げ中、巻上げ完了直前、巻上げ完了な
どの巻上げ状態を検出し、この検出信号に応じて制御手
段1は巻上げモータM2の減速、停止などを制御する。
巻上げモータM2の通電にかかわらず、検出手段8がフィ
ルム6の移動を検出しない時には、制御手段1はフィル
ム終了と判断し、巻戻し動作に入る。巻戻し負荷9(フ
ィルム6を含む)はフィルム6を介して巻上げ負荷5、
巻上げ伝達系K2及び巻上げモータM2に連結されているの
で、もし、その時、減速比の大きい低速伝達系7に切り
換えられている状態であると、巻戻しモータM3の負荷が
過大になる。そこで、制御手段1は、巻戻しを行わせる
前に、駆動回路2によって巻上げモータM2を一方向に回
転させ、切換手段3により減速比の小さい高速伝達系4
に切り換える。巻上げモータM2の通電を一旦停止させた
後、制御手段1は駆動回路10を動作させ、巻戻しモータ
M3を一方向に回転させる。これにより、巻戻しモータM3
の回転力は巻戻し伝達系K3を経て巻戻し負荷9に伝達さ
れ、フィルム6が巻き戻される。同時に巻上げモータM2
に再び同じ方向に通電し、高速伝達系K2への切換を確保
する。巻戻し開始後、所定時間経過すると、制御手段1
は駆動回路2の動作を停止し、巻上げモータM2の端子間
を開放する。その後も、巻戻しが続行される。巻戻しが
完了すると、制御手段1は駆動回路10により巻戻しモー
タM3を他方向に回転させ、巻戻し伝達系K3に含まれる遊
星ギアの噛合をはずす。これにより、フィルム巻上げ時
に、巻戻し伝達系K3及び巻戻しモータM3が巻上げ負荷に
付加されることがなくなる。なお、本実施例では制御手
段1が本発明の制御手段に相当する。
本実施例によれば、巻戻し負荷9に余分に加わる負荷
は、減速比が小さい方に切り換えられた巻上げ伝達系K2
及び端子間が開放された巻上げモータM2であるから、小
さいものにおさえることができ、実用上は十分有効であ
る。
巻上げモータM2の回転方向の切換により減速比が大きい
方から小さい方に切り換わる際に、切換手段3に用いら
れる遊星ギアが切り換わり時のショックで反転して、再
び減速比の大きい側と連結してしまったり、また、遊星
ギアの噛合が不完全な場合、巻戻しが開始されてスプー
ルが反転をはじめると、遊星ギアの噛合がはずれて、減
速比の大きい側と連結してしまうことがある。ところ
が、本実施例によれば、巻戻し開始後所定時間、巻上げ
伝達系K2の減速比を小さい方に切り換える方向に巻上げ
モータM2に通電するので、減速比の小さい方への切換状
態を確実に維持することができる。
また、本実施例によれば、巻上げモータM2の回転方向の
切換により減速比を切り換えているので、例えばマグネ
ットのような他の機構を追加する必要がなく、機構の複
雑化、装置の大型化を避けることができる。
本実施例において、巻戻し時の巻上げモータM2の通電
を、巻戻しモータM3の通電に際して一旦停止している
が、連続的に通電するようにしてもよいし、巻戻しモー
タM3の通電前のみに通電するようにすることもできる。
第2図は本発明の前提となる一例の基本的構成を示す。
この例は、巻上げ伝達系K2の減速比の切換を外部操作に
より機械的に行うものである。
制御手段1は、フィルム終了が検出されると、表示手段
11にフィルム終了を表示させる。撮影者はこれを見て、
操作手段12により切換手段3が高速伝達系4に切り換え
るように操作する。この切換を検出手段8が検出する
と、制御手段1は駆動回路10を動作させ、巻戻しモータ
M3を一方向に回転させる。これにより、巻戻しモータM3
の回転力は巻戻し伝達系K3を経て巻戻し負荷9に伝達さ
れ、フィルム6が巻き戻される。
第1図図示実施例をカメラにおいて具体化したフィルム
駆動装置の例を第3〜9図に示す。
第3図はカメラを正面から見た時の各モータの配置を示
した図である。M1はシャッタチャージ及び絞り調定機
構、レンズ駆動機構やミラー昇降機構のチャージを司ど
るチャージモータであり、カメラ20の正面左側端に配置
される。チャージモータM1については環境状態による負
荷変動は少ないが、絶対負荷が大きいから、比較的大き
なモータが必要となり、そのため、カメラ20の正面左側
端に突出形成されたグリップ21内に納められる。K1はチ
ャージモータM1用のチャージ伝達系である。巻上げモー
タM2はフィルムを巻き取るスプール構成22内に配設さ
れ、隣接して巻上げ伝達系K2が配置される。巻戻しモー
タM3はカメラ20の正面右側すなわちパトローネ側に配置
され、隣接して巻戻し伝達系K3が配置される。23は電源
電池で、単3型電池4本から成る。
第4図はカメラ20を上方より見た時の各モータの配置を
示した図である。24はフィルムパトローネ、25はブレー
ドタイプの縦走りシャッタ、26はミラー昇降機構、27は
レンズの絞り調定機構、28はレンズ駆動機構、29はフィ
ルム6の送り量を割り出すスプロケット構成である。
第5図にチャージモータM1及びチャージ伝達系K1の詳細
を示す。
ピニオンギア101はチャージモータM1の出力軸に固定さ
れ、ギア102と噛み合う。ギア102,103は2段ギアを構成
し、地板117に植立された軸114にそれぞれ回転可能に軸
支される。ギア102,103には各々互い違いにスラスト方
向に突出する突部102a,103aが形成され、この突部102a,
103aの嵌合により、ギア102,103は回転方向には噛み合
って連動するが、スラスト方向には互いに自由に移動す
ることができる。一方、ギア103は、軸114を中心として
回転する遊星レバー106と接する面を有し、ギア102と10
3の間に配置された圧縮バネ104により遊星レバー106と
摩擦接触する。これにより、遊星レバー106はギア103の
回転方向に追従回動する。ギア105は、遊星レバー106に
植立された軸115により回転可能に軸支され、ギア103と
常時噛み合う。ギア107は、大ギア107a及びその上部に
固着形成された小ギア(不図示)が地板117に植立され
た軸111に回転可能に軸支された2段ギアを構成し、ギ
ア103が時計方向に回転してギア105が反時計方向(矢印
方向)に回転した時に、遊星レバー106が時計方向に回
動して大ギア107aがギア105と噛み合う。ギア108は地板
117に植立された軸112に回転可能に軸支され、大ギア10
8a及びその上部に固着形成された小ギア(不図示)から
成る。大ギア108aはギア107の小ギアと常時噛み合う。
ギア110は遊星レバー106に植立された軸116により回転
可能に軸支され、ギア103と常時噛み合う。ギア103が反
時計方向に回転して遊星レバー106が反時計方向に回動
すると、ギア110は大ギア108aと噛み合う。カムギア109
は地板117に植立された軸124に回転可能に軸支され、歯
車109a及びカム113が形成されている。歯車109aは常時
ギア108の小ギアと噛み合っており、チャージモータM1
の回転方向によりピニオンギア101からカムギア109への
伝達系が切り換えられる。即ち、チャージモータM1が反
時計方向に回転すると、各部が実線矢印方向に回転し
て、遊星レバー106の時計方向の回動により、ピニオン
ギア101→ギア102,103→ギア105→ギア107(大ギア107
a,小ギア)→ギア108(大ギア108a,小ギア)→カムギア
109からなる減速比の大きい低速ギア列に切り換えられ
る。一方、チャージモータM1が時計方向に回転すると、
各部が点線矢印方向に回転して、遊星レバー106の反時
計方向の回動により、ピニオンギア101→ギア102,103→
ギア110→ギア108(大ギア108a,小ギア)→カムギア109
からなる減速比の小さい高速ギア列に切り換えられる。
なお、カムギア109はチャージモータM1がどちらの方向
に回転したとしても常に時計方向に回転するように上記
二つのギア列は設定されている。
第1シャッタチャージレバー118は地板117に植立された
軸125に回動可能に軸支され、一方のレバー端には回転
可能なコロ119が軸118aにより取り付けられ、他方のレ
バー端はカム118bを形成する。コロ119はカムギア109の
カム113の外周のカム面と摺動して、該カム面のカム変
位に追従した揺動を第1シャッタチャージレバー118に
与える。そして、この揺動によりカム118bも揺動するこ
とになる。第2シャッタチャージレバー120は地板117に
植立された軸127により回転可能に軸支され、軸120aを
回転軸とするコロ121を有する。コロ121はカム118bと係
接しており、第1シャッタチャージレバー118の揺動に
より第2シャッタチャージレバー120を揺動させること
ができる。そして、第2のシャッタチャージレバー120
は公知のシャッタ機構(不図示)をチャージする。
レバー122は公知の絞り調定機構、ミラー昇降機構やレ
ンズ駆動機構などをチャージするレバーであり、地板11
7に植立された軸126に回転可能に軸支され、一方のレバ
ー端には回転可能なコロ123が軸122aにより取り付けら
れ、このコロ123が第1シャッタチャージレバー118のカ
ム118cと係接する。よって、レバー122も第1シャッタ
チャージレバー118の揺動により追従揺動して絞り調定
機構、ミラー昇降機構などをチャージする。
S0は、カムギア109に固設された信号基板(不図示)と
でスイッチを構成し、カム113がチャージモータM1によ
り回転したことを検出する接片部材である。
第6図に巻上げモータM2及び巻上げ伝達系K2の詳細を示
す。
ピニオンギア201はスプール構成22内に配置された巻上
げモータM2の出力軸に固着される。ギア202は大ギア202
a及び小ギア202bを有する2段ギアで、回転可能に軸支
され、大ギア202aはピニオンギア201と噛み合う。ギア2
03は大ギア203a及び小ギア203bを有する2段ギアで、回
転可能に軸支され、大ギア203aは小ギア202bと噛み合
う。ギア204は大ギア204a及び小ギア204bを有する2段
ギアで、回転可能に軸支され、大ギア204aは小ギア203b
と噛み合う。2段のギア204の中心軸にはさらに遊星レ
バー219aが軸受219bによって回転可能に軸支され、圧縮
バネ220が小ギア204bと軸受219bとの間に配置されて、
軸受219bと大ギア204aとを摩擦接触させる。この摩擦接
触によりギア204の回転方向に応じて遊星レバー219aは
追従回動することになる。遊星レバー219a上には、大ギ
ア205a及び小ギア205bを有する2段のギア205と、大ギ
ア208a及びその下部に固着形成された小ギア(不図示)
を有する2段のギア208とが、回転可能に取り付けられ
る。ギア205の近傍には2段のギア206が配置され、大ギ
ア206aと小ギア206bとがそれぞれ独立して回転可能に軸
支される。ただし、大ギア206aと小ギア206bとの間には
一方向クラッチの機能を付与するためのコイルスプリン
グ215が配置され、その一端が大ギア206aのボス206cに
固定され、大ギア206aの時計方向の回転に伴ないコイル
スプリング215が小ギア206bの軸部を締め付け、一体に
回転させる。ギア207は小ギア206bと常時噛み合い、軸2
16によって駆動スプロケット29aを回転させる。ギア207
には全周が12等分されたパルス基板P1が固着され、駆動
スプロケット29aが1回転すると、12個のパルスが接片
部材S1を介して得られる。したがって、駆動スプロケッ
ト29aは6枚歯であり、35mmフルサイズのカメラではそ
の4/3回転で1駒分フィルムを送るから、接片部材S1を
介して得られるパルス数は16である。いうまでもなく、
パルス基板P1の等分数を任意に選択することは可能であ
り、巻上げモータM2の減速制御を通電断続駆動(デュー
ティ駆動)により行う場合には、もっと多い等分数にす
ることが好ましい。
ギア208の近傍には2段のギア209が配置され、大ギア20
9a及び小ギア209bを有し、回転可能に軸支される。スプ
ールギア210はスプール構成22のスプール211に固着さ
れ、回転可能に軸支され、小ギア209bとは常時噛み合
う。スプール211の表面にはフィルムの自動巻付けを促
進するゴム部材211aが全周に貼着される。さらにスプー
ル211の外側近傍にはカメラの固定部に設けられた軸213
により回動自在となるカバー212が配置され、カバー212
はバネ214によりスプール211側に押圧されて、フィルム
のスプール211への自動巻付けを促進する機能を果す。
なお、カバー212、軸213及びバネ214は1組しか図示さ
れていないが、反対側にもう1組配置される。
スプロケット29bはフィルムのみによって駆動されるも
ので、その回転は結合された軸によってギア217に伝達
され、さらにギア217に噛み合う検出ギア218に伝達され
る。ギア217と検出ギア218の歯数の比は3対4になって
いる。ギア218には1回転で1パルスを発生するような
パルス基板P2が固着されており、接片部材S2及びS3を介
してパルスが得られる。接片部材S2は接片部材S3に対し
て所定の位相分前に設けられており、接片部材S2から出
力されるパルスにより巻上げモータM2の駆動をデューテ
ィ駆動に切り換えて、回転数を下げ、接片部材S3からの
パルスにより巻上げモータM2にブレーキをかける時に速
やかに停止するようにしている。
検出ギア218が1回転する間に発生するパルスにより巻
上げモータM2を制御すると、35mmフルサイズのカメラで
は1駒分のフィルムが送られることになる。当然のこと
ながら、ギア217と検出ギア218の歯数の比を3対2にす
るか、或いは歯数比は3対4のままで、パルス基板P2を
2等分し、180度回転毎に1パルスを発生するようにす
れば、1回のフィルム送り量をハーフサイズとすること
ができる。また、この場合、パルスを2個計数した時に
巻上げモータM2を停止するようにすれば、フィルム送り
量をフルサイズすることも可能である。さらに、パルス
計数の個数を1個と2個とに切り換え可能にすれば、フ
ルサイズとハーフサイズに容易に対応することができ
る。
巻上げモータM2の回転力の伝達について説明する。巻上
げモータM2が反時計方向に回転すると、各部が実線矢印
方向に回転し、ギア204は時計方向に回転して遊星レバ
ー219aを時計方向に回動させ、小ギア205bを大ギア206a
に噛み合わせると共に、ギア208の小ギアを大ギア209a
に噛み合わせる。したがって、巻上げモータM2の回転
は、ピニオンギア201→ギア202(大ギア202a,小ギア202
b)→ギア203(大ギア203a,小ギア203b)→ギア204(大
ギア204a,小ギア204b)→ギア205(大ギア205a,小ギア2
05b)→ギア206(大ギア206a,小ギア206b)→ギア207→
駆動スプロケット29aへと大きな減速比で伝達されると
共に、ギア204(大ギア204a,小ギア204b)→ギア208
(大ギア208a,小ギア)→ギア209(大ギア209a,小ギア2
09b)→スプールギア210→スプール構成22へと大きな減
速比で伝達される。
それに対して、巻上げモータM2を時計方向に回転させる
と、各部が点線矢印方向に回転し、ギア204は反時計方
向に回転して遊星レバー219aを反時計方向に回動させ、
大ギア205aをスプールギア210と直接噛み合わせる。し
たがって、ピニオンギア201→ギア202(大ギア202a,小
ギア202b)→ギア203(大ギア203a,小ギア203b)→ギア
204(大ギア204a,小ギア204b)→大ギア205a→スプール
ギア210からなる減速比の小さい高速伝達系に切り換え
られる。なお、駆動スプロケット29aへの伝達系は断た
れ、駆動スプロケット29aは回転自由となる。
以上のように、巻上げモータM2のスプール構成22方向の
伝達系は巻上げモータM2の回転方向により二種の減速比
が得られ、具体的には反時計方向の回転においては大き
い減速比となり、逆に時計方向の回転では小さい減速比
となる。ただし、どちらの回転方向でもスプール構成22
は常に反時計方向に回転する。
なお、フィルム自動装填時には、巻上げモータM2は反時
計方向に回転されて、巻上げ伝達系K2の減速比が大きい
方に切り換えられ、低速で駆動スプロケット29a及びス
プール構成22の回転駆動が行われる。その後の各撮影後
の駒送りの時には、巻上げモータM2は時計方向に回転さ
れて、巻上げ伝達系K2の減速比が小さい方に切り換えら
れ、高速でスプール構成22のみの回転駆動が行われる。
勿論、駒送り時に巻上げモータM2を反時計方向に回転さ
せても、駆動スプロケット29aの周速よりスプール構成2
2の周速が大きくなるように伝達系の減速比が設定され
ているために、駆動スプロケット29aはスプール構成22
に巻き上げられるフィルムによって駆動されるので、問
題はない。したがって、駆動スプロケット29aは、フィ
ルムがスプール構成22によって巻き上げられない時だ
け、フィルムを駆動するが、それ以外は、巻上げモータ
M2の回転方向とは無関係にフィルムに従動する。
第7図に巻戻しモータM3及び巻戻し伝達系K3の詳細を示
す。
ピニオンギア301は巻戻しモータM3の出力軸に固着され
る。ギア302は大ギア302a及び小ギア302bを有する2段
ギアで、回転可能に軸支され、大ギア302aはピニオンギ
ア301と噛み合う。ギア303は大ギア303a及び小ギア303b
を有する2段ギアで、回転可能に軸支され、大ギア303a
は小ギア302bと噛み合う。遊星レバー306はギア303と同
一軸上に回転可能に軸支され、圧縮バネ305が小ギア303
bと遊星レバー306との間に配置されて、遊星レバー306
と大ギア303aとを摩擦接触させる。この摩擦接触により
ギア303の回転方向に応じて遊星レバー306は追従回動す
ることになる。遊星レバー306の先端には、大ギア304a
及び小ギア304bを有する2段のギア304が回転可能に取
り付けられる。ギア307はビス307aにて軸307bの一方端
に取り付けられ、軸307bの他方端にはフォーク308が取
り付けられる。フォーク308はパトローネ収納室310内に
突出配置され、不図示のフィルムパトローネの巻取り軸
と噛み合うように構成される。軸307b上の受座金307cと
フォーク308との間にはコイルスプリング309が配置さ
れ、フィルムパトローネをパトローネ収納室310内に収
納する際に収納し易いよう、フォーク308が一時退避で
きるようになっている。
巻戻しモータM3が時計方向に回転すると、ギア303は時
計方向に回転して遊星レバー306を時計方向に回動させ
て、小ギア304bをギア307に噛み合わせ、よって、ピニ
オンギア301→ギア302(大ギア302a,小ギア302b)→ギ
ア303(大ギア303a,小ギア303b)→ギア304(大ギア304
a,小ギア304b)→ギア307→フォーク308と回転力が伝達
される。それに対して巻戻しモータM3が反時計方向に回
転した場合には、遊星レバー306が反時計方向に回動し
て、小ギア304bとギア307との噛合いが断たれて、回転
力はフォーク308まで伝えられない。したがって、巻戻
しモータM3を若干角反時計方向に回転させることによっ
て、巻上げモータM2によるフィルム巻上げ時に、巻戻し
伝達系K3及び巻戻しモータM3を巻上げ負荷に加えないよ
うにすることができ、低負荷でのフィルム巻上げが可能
となる。
第8図は制御手段1としてマイクロコンピュータCOMが
使用された具体例の電気回路を示す。
受光素子SPCは被写体からの反射光を受光し、受光信号
を帰還回路に圧縮ダイオードD1が接続された高入力イン
ピーダンスの演算増幅器OP1に入力する。演算増幅器OP1
は対数圧縮された被写体輝度情報Bvを抵抗R1を経て出力
する。定電圧源VG1に接続される可変抵抗VR1,VR2は、フ
ィルム感度情報Sv及び絞り値情報Avを出力する。帰還回
路に抵抗R2が接続された演算増幅器OP2は、シャッタ秒
時情報Tv=(Bv+Sv−Av)を演算し、出力する。シャッ
タ秒時情報TvはA/DコンバータADCにより4ビットのディ
ジタル値に変換され、デコーダドライバDCDを経てファ
インダ内表示装置DSPに表示されると共に、マイクロコ
ンピュータCOMの入力ポートPG0〜PG3に入力する。な
お、4ビットのコードの0001〜1000は1/1000秒〜1/8秒
に対応し、コード0000と1001以上は警告用の表示素子に
対応する。
レリーズボタンの第1ストロークにより第1ストローク
スイッチsw1がオンになると、トランジスタTR1がオンと
なり、電池Vbtからの電圧が電源電圧Vccとして各回路に
供給される。図中の矢印↑はVccのことであり、矢印↑
の記されていない回路ブロック、例えば演算増幅器、A/
Dコンバータ等にも当然電源電圧Vccが供給される。第1
ストロークスイッチsw1がオフになった後も、トランジ
スタTR1のベースにマイクロコンピュータCOMの出力ポー
トPE3からインバータI1及び抵抗R3を経てローレベルの
信号が与えられる間、電源電圧Vccの供給は保持され
る。
マイクロコンピュータCOMの端子RSTにはキャパシタCrが
接続され、端子X0,X1には水晶発振子QZが接続され、端
子VDDに電源電圧Vccが印加され、端子GNDは接地され
る。
入力ポートPA0〜PA3には、レリーズボタンの第2ストロ
ークによりオンとなる第2ストロークスイッチsw2、ミ
ラーアップでオフ、ミラーダウンでオンとなるミラーア
ップスイッチswMRUP、先幕走行完了でオフ、チャージ完
了でオンとなる先幕スイッチswCN1、後幕走行完了でオ
フ、チャージ完了でオンとなる後幕スイッチswCN1がそ
れぞれ接続される。
入力ポートPF0〜PF3には、パルス基板P1及び接片部材S1
(第6図)から成る第1フィルムスイッチswFLM1、パル
ス基板P2及び接片部材S2(第6図)から成る第2フィル
ムスイッチswFLM2、パルス基板P2及び接片部材S3から成
る第3フィルムスイッチswFLM3、カムギア109(第5
図)に固設された信号基板及び接片部材S0から成り、チ
ャージ完了によりオンとなるチャージスイッチswCGEが
それぞれ接続される。
出力ポートPE0〜PE2にはトランジスタTR2〜TR4のベース
が接続され、トランジスタTR2〜TR4は、機械的レリーズ
動作を起動する永久磁石付の第1緊定マグネットMG0、
先幕を走行させる先幕マグネットMG1、後幕を走行させ
る後幕マグネットMG2の通電を、それぞれ制御する。
出力ポートPB0,PB1には巻上げモータM2を駆動する駆動
回路DR2が接続され、出力ポートPC0、PC1には巻戻しモ
ータM3を駆動する駆動回路DR3が接続され、出力ポートP
D0,PD1にはチャージモータM1を駆動する駆動回路DR1が
接続される。駆動回路DR1〜DR3は同一の回路構成のもの
で、その回路構成は第9図に示される。入力端子A,Bに
は2ビットの信号が入力する。まず、A=1,B=0であ
ったとすると、入力端子Bの信号がインバータI10によ
り反転されるので、アンドゲートA12の出力が1とな
り、オアゲートOR10の出力も1となり、トランジスタTR
32がオンする。また、インバータI13の出力が0となる
ことによりトランジスタTR31もオンする。したがって、
モータMには電源電圧Vccが印加されて電流が流れ、モ
ータMは所定方向に回転する。
A=0,B=1の時は、入力端子Aの信号がインバータI11
により反転されるので、アンドゲートA10の出力が1、
オアゲートOR11の出力も1、インバータI12の出力が0
となることにより、トランジスタTR30,TR33がオンし、
モータMには逆方向に電流が流れ、モータMは逆回転す
る。
A=1,B=1の時は、アンドゲートA11の出力が1、オア
ゲートOR10,OR11の出力も1となることにより、トラン
ジスタTR32,TR33がオンする。したがって、モータMが
回転している時に、このモードにすると、ダイオードD1
0,D11及びトランジスタTR32,TR33により、モータMがど
ちらの方向の回転をしていた場合でも通電が断たれる上
に端子間が短絡され、モータMの慣性回転に対してブレ
ーキがかかる。
A=0,B=0にすると、アンドゲートA10〜A12の出力は
すべて0となり、トランジスタTR30〜TR33はすべてオフ
となって、モータMは開放状態となる。
マイクロコンピュータCOMの動作を第10A図、第10B図及
び第11図のフローチャートにより説明する。
[ステップ1]第1ストロークスイッチsw1のオンに応
じて電源電圧Vccが供給されることによって、マイクロ
コンピュータCOMは動作する。水晶発振子QZから基本ク
ロックの供給を受け、同時にキャパシタCrによりパワー
オンリセットがかかる。内蔵するプログラムカウンタは
0番地に初期設定され、プログラムはスタートから始ま
る。また、各フラグはすべて0、出力ポートも0になる
ものとする。
[ステップ2]入力ポートPA0〜PA3からの入力(以下PA
入力という、他のポートについても同様)を受けとる。
もし各部のチャージが完了していて、撮影者がレリーズ
ボタンの第2ストロークを押すと、PA0=PA1=PA2=PA3
=0となるから、PA入力は16進数で00Hの値となる。
[ステップ3]PA入力が00Hであれば、ステップ5へ進
み、そうでなければ、ステップ4へ進む。
[ステップ4]今、PA入力が00Hでないならば、PE3出力
を0とする。パワーオンリセット時、すべての出力ポー
トは0であるから、この命令は無意味であるが、プログ
ラムが途中からステップ1にジャンプすることがあるの
で、この時意味を持つ。(電源電圧Vccのラッチ解除) [ステップ5]PA入力が00Hの時、つまり撮影者がレリ
ーズボタンの第2ストロークを押した時、撮影モードに
入る。PE3出力が1となり、トランジスタTR1のオンを保
持し、電源電圧Vccをラッチする。
[ステップ6]A/DコンバータADCにより4ビットのディ
ジタル値に変換されたシャッタ秒時のアペックス値Tvを
入力する。4ビットであるので、10進数で0〜15までと
り得る。
[ステップ7]ステップ6で入力されたPG入力はアキュ
ムレータAにあるので、この値を内部レジスタRG1に転
送する。
[ステップ8]PE0出力を1にして、トランジスタTR2を
オンにし、電源電圧Vccとほぼ同一電圧に充電されてい
るキャパシタC0から第1緊定マグネットMG0に通電させ
る。これにより、機械的レリーズ動作が起動される。
[ステップ9]一定時間タイマにより待ち時間を作る。
このプログラムは、例えばアキュムレータAにある値を
入れ、1ずつ引算してA=0になるまでの時間を使えば
よく、フローが煩雑になるので、省略した。なお、TIME
2〜TIME5も同様である。
[ステップ10]PE0出力を0にして、第1緊定マグネッ
トMG0の通電を解除する。TIME1は第1緊定マグネットMG
0が通電される最低時間より若干長時間に設定しておけ
ばよい。この後、公知の絞り込みとミラーアップの機械
的シーケンスに入る。
[ステップ11]ミラーの状態を示すPA1入力を受けと
る。第1緊定マグネットMG0が解除されているので、あ
る時間後にはミラーアップする筈である。
[ステップ12]ミラーアップするまでの時間待ちルーチ
ンである。ミラーアップがなされると、ステップ13へ進
む。このルーチンはミラーアップを確認した上でシャッ
タ動作させるために設けられている。
[ステップ13]フラグF0を判別する。F0=1はフィルム
終了を表す。
[ステップ14]フラグF1を判別する。F1=0は巻上げ完
了を表す。
[ステップ15]内部レジスタRG1の値が0か否かを判別
する。前記したようにシャッタ秒時が1/1000秒より短秒
時になると、PG入力が0000即ちRG1=0となる。
[ステップ16]RG1=0の場合には、強制的にRG1=1つ
まり1/1000秒に固定する。
[ステップ17]RG1>8即ち1/8秒より長秒時になること
を判別する。
[ステップ18]RG1>8の場合には、強制的にRG1=8つ
まり1/8秒に固定する。
[ステップ19]アキュムレータAに1をいれる。ステッ
プ19〜22のルーチンはシャッタ秒時を示す内部レジスタ
RG1の値を倍数系列に伸長変換するものである。
[ステップ20]内部レジスタRG1の値から1を引算し
て、再び内部レジスタRG1に入れる。
[ステップ21]RG1=0を判別する。0になればステッ
プ23へ、0でなければステップ22へ進む。
[ステップ22]アキュムレータAの内容をレフトシフト
する。つまり倍の値にする。アキュムレータAが8ビッ
トであるとすると、例えば、RG=8であれば、アキュム
レータAの内容は7回レフトシフトされる。したがっ
て、最初アキュムレータAの内容は00000001であったの
が、10000000となる。
[ステップ23]アキュムレータAの内容を内部レジスタ
RG1に転送する。これによりシャッタ秒時が倍数系列に
伸長されたことになる。
[ステップ24]PE1出力を1にして、先幕マグネットMG1
に通電させる。この段階で先幕が走行を開始する。
[ステップ25]一定時間タイマにより待ち時間を作る。
[ステップ26]内部レジスタRG1の内容を1だけ減少さ
せる。
[ステップ27]RG1=0になるまでステップ25→27を繰
り返す。これにより、シャッタ秒時の実時間が計時され
る。
[ステップ28]PE2出力を1にして、後幕マグネットMG2
に通電させ、後幕を走行させる。これで、フォーカルプ
レーンシャッタの制御が終了する。
[ステップ29]一定時間タイマにより後幕が走行を完了
するのに必要な時間を作る。
[ステップ30]PE1=PE2=0として、先幕マグネットMG
1及び後幕マグネットMG2の通電を解除する。
[ステップ31]後幕スイッチswCN2からの入力を受けと
る。
[ステップ32]後幕スイッチswCN2のオフ即ち後幕走行
完了を待つルーチンであり、走行完了すると、ステップ
33へ進む。
[ステップ33]PD0=0、PD1=1にすることによって、
駆動回路DR1を動作させ、チャージモータM1を回転させ
る。これにより、シャッタ、ミラー、自動絞りなどのチ
ャージが行われれる。
[ステップ34]チャージモータM1と巻上げモータM2の通
電開始時期をずらし、チャージモータM1に流れる電流が
安定するのを待つための待ち時間を作る。これにより、
初期通電時の過電流(ラッシュ電流)が重なるのを防ぐ
ことができる。
[ステップ35]PB0=0,PB1=1にすることにより、駆動
回路DR2を動作させ、巻上げモータM2を回転させる。こ
れにより、フィルムが巻き上げられる。
[ステップ36]タイマインタラプト用のタイマTMRに定
数Kをセットする。Kの値は、フィルム巻上げ速度、第
1フィルムスイッチswFLM1のパルス基板P1(第6図)の
等分数及びマイクロコンピュータCOMのインストラクシ
ョンサイクル時間によって決定される定数である。
[ステップ37]タイマインタラプト用のタイマTMRをス
タートさせる。タイマインタラプトを可能にする。(EN
T)内部レジスタRG2に定数Mを入力する。フラグF0
=F2=F3=0,F1=1を設定する。フラグF2は第1フィル
ムスイッチswFLM1のオンオフ状態を表し、フラグF3は第
2フィルムスイッチswFLM2のオンオフ状態を表す。タイ
マTMRがスタートしたので、以後、メインプログラムル
ーチンとは独立にタイマTMRはデクリメントを繰り返
し、一定時間(定数Kに依存)毎にインタラプトがかか
り、実行中のプログラムから専用のタイマインタラプト
アドレスにジャンプする。ここで、タイマインタラプト
処理を第11図により説明する。
『タイマインタラプト処理』 [ステップ101]タイマTMRのデクリメント動作及びイン
タラプトを禁止する。
[ステップ102]第1フィルムスイッチswFLM1からのPF0
入力を受けとる。
[ステップ103]PF0=0ならステップ104へ、PF0=1な
らステップ114へ、それぞれ進む。
[ステップ104]PB0=0はステップ35で設定したものと
変わらないので、巻上げモータM2の通電は継続される。
[ステップ105]フラグF2を判別する。ステップ37でF2
=0に設定したから、ステップ106に進む。
[ステップ106]内部レジスタRG2の内容を1だけ減少さ
せる。
[ステップ107]RG2=0を判別する。現在までのプログ
ラムだと、RG2=M−1であるから、Mがある程度大き
な値だとすると、0にならないので、ステップ108へ進
む。
[ステップ108]第2フィルムスイッチswFLM2からのPF1
入力を受けとる。
[ステップ109]PF1=0を判別する。フィルムが1駒巻
上げの直前まで送られていなければ、PF1=1であるの
で、ステップ110へ進む。
[ステップ110]第3フィルムスイッチswFLM3からのPF2
入力を受けとる。
[ステップ111]PF2=0を判別する。フィルムの1駒巻
上げが完了していなければ、PF2=1であるので、ステ
ップ112へ進む。
[ステップ112]タイマレジスタに定数Kを再セットし
て、タイマTMRをスタートさせ、インタラプトを可能に
する。
[ステップ113]元の実行中のプログラムに戻る。タイ
マインタラプト処理は実行中のプログラムから一定時間
毎に三つのフィルムスイッチswFLM1,swFLM2,swFLM3の状
態を判別しにいくことを目的としている。プログラム自
体は非常に高速に各インストラクションが実行されてい
るので、一定時間毎にフィルム巻上げ情報を入力して事
実上問題ないものとする。
今、あるタイマインタラプト処理で、第1フィルムスイ
ッチswFLM1がオフしたとすると、ステップ103からステ
ップ114へ進む。
[ステップ114]フラグF3=1を判別する。ステップ37
でF3=0に設定したので、ステップ115へ進む。
[ステップ115]フラグF2=1を判別する。ステップ37
でF2=0に設定したので、ステップ116へ進む。
[ステップ116]フラグF2を1にセットする。これは第
1フィルムスイッチswFLM1がオフつまりPF0=1に変化
したことを意味する。
[ステップ117]内部レジスタRG2に再び定数Mをセット
する。以下、ステップ108へ進み、前述のルーチンを実
行する。ここでしばらく巻上げが実行され、1駒巻上げ
の直前になったとする。この時、第2フィルムスイッチ
swFLM2がオンされるので、PE1=0となり、ステップ109
からはステップ118へ進む。
[ステップ118]フラグF3を1にセットする。したがっ
て、これ以後のタイマインタラプト処理で、ステップ11
4からはステップ119へ進む。
[ステップ119]PB0=1にセットする。ステップ35です
でにPB1=1にセットしてあるので、巻上げモータM2の
通電をしゃ断すると共に、ブレーキをかける。しかしな
がら、巻上げモータM2は慣性によりすぐに止まることは
できず、回転を続ける。以後のタイマインタラプト処理
により第1フィルムスイッチswFLM1がオフからオンに切
り換わった時ステップ103からステップ104へ進み、再び
PB0=0になることにより巻上げモータM2に再度通電す
る。この時、ステップ116でフラグF2=1に既にセット
されているので、ステップ120へ進む。
[ステップ120]フラグF2=0にセットし、次にステッ
プ117で内部レジスタRG2に定数Mをセットする。したが
って、第2フィルムスイッチswFLM2がオン、つまり巻上
げが完了直前になると、第1フィルムスイッチswFLM1の
オンオフの変化に応じて、巻上げモータM2に対して通電
→ブレーキ→通電→ブレーキという繰返し制御(デュー
ティ制御)が行われ、減速が実行される。
フィルムの1駒巻上げが完了すると、第3フィルムスイ
ッチswFLM3がオンになるので、ステップ111からステッ
プ121へ進む。
[ステップ121]ステップ119と同様に巻上げモータM2に
ブレーキをかける。
[ステップ122]フラグF1=0にセットする。これは巻
上げ完了を表すフラグである。次にステップ113で元の
プログラムに戻る。ステップ112を通過していないた
め、これ以後再度インタラプトがかかることはない。
次に、例えば24枚撮りのフィルムを使い、24駒の撮影を
終了した場合には、巻上げモータM2がフィルムを巻き上
げようとするが、フィルムはもうこれ以上移動すること
ができないので、第1フィルムスイッチswFLM1のオンオ
フが変化しなくなる。したがって、フラグF2は0または
1に固定されて変化しなくなり、ステップ106において
内部レジスタRG2の内容を1ずつ引算し、何回目かのタ
イマインタラプト処理ではRG2=0となる。そのため、
ステップ107からステップ123へ進む。
[ステップ123]PB0=PB1=0にセットされ、巻上げモ
ータM2の両端子は開放される。
[ステップ124]フラグF0=1にセットする。これはフ
ィルム終了を表す。
以上のタイムインタラプト処理は、メインルーチンのス
テップ37から次の撮影でのステップ15までの間、常に実
行され、フィルム巻上げ制御を正確に実行する。
メインプログラムルーチンの説明に戻る。
[ステップ38]シャッタ、ミラー、自動絞りなどのチャ
ージが完了したことを示すチャージスイッチswCGEから
の信号を入力する。
[ステップ39]ステップ38と共にチャージが完了するま
で待つルーチンを構成する。勿論、この間に何度もタイ
マインタラプト処理が行われる。
[ステップ40]PD0出力を1にする。これによりチャー
ジモータM1にブレーキがかかる。
[ステップ41]フィルム終了を表すフラグF0を判別す
る。今、フィルムは終了していないとすると、ステップ
42へ進む。
[ステップ42]ステップ2と同様。
[ステップ43]撮影者が連続撮影をする場合は、第2ス
トロークsw2がオンになり続けるので、PA入力が16進数
で00Hになり、NEXT(ステップ6)へジャンプする。ス
テップ6からは前述したように撮影シーケンスが進むわ
けであるが、ここで特記すべきことは、フィルム巻上げ
の完了を確認せずに、ステップ8で第1緊定マグネット
MG0に通電してしまうことである。つまり、実際の撮影
のために直接関係ない絞り込み、ミラーアップを、巻上
げ完了とは無関係に実行させ、スピードアップを図って
いることである。その後、ステップ12でミラーアップを
確認し、ステップ14で巻上げを確認する。ここまでの
間、タイマインタラプトは何度もかかり、巻上げが完了
しているならば、次のシャッタ制御へ進む。
次に1駒のみの撮影について述べる。1駒撮影後、撮影
者はレリーズボタンの第2ストロークを押していない筈
であるから、ステップ43からステップ44へ進む。
[ステップ44]タイマインタラプト処理で巻上げ完了が
確認されるまで、即ちF1=0になるまでステップ41〜44
を繰り返す。巻上げ完了になると、START(ステップ
1)に戻り、ステップ4で電源電圧Vccのラッチを解除
する。第1ストロークスイッチsw1もオフの場合は、電
源電圧Vccがなくなる。(撮影シーケンス終了) 『巻戻し処理』 フィルムが巻上げ途中で終了した場合、タイムインタラ
プト処理でフラグF0=1となるので、ステップ41からス
テップ45へ分岐する。
[ステップ45〜47]ステップ28〜30と同様に後幕マグネ
ットMG2に一定時間通電させることにより後幕を走行さ
せる。これは、巻戻しの間、撮影者が不注意にレンズを
はずし、強い光線をシャッタ幕に照射することによるフ
ィルムのかぶりを防止するものである。アパーチャに先
幕と後幕の両方が存在するので、フィルム面への光を完
全に防ぐことができる。
[ステップ48]後幕スイッチswCN2からの信号を入力す
る。
[ステップ49]後幕走行完了を待ち、完了すると、ステ
ップ50へ進む。
[ステップ50]内部レジスタRG2に定数M0を設定する。
[ステップ51]PB0=0,PB1=1とし、巻上げモータM2を
時計方向に回転させ、巻上げ伝達系K2の減速比を小さい
方に切り換える。
[ステップ52]一定時間タイマにより待ち時間を作る。
[ステップ53]PB1=0とし、巻上げモータM2の端子間
を開放する。
[ステップ54]一定時間タイマにより待ち時間を作る。
[ステップ55]内部レジスタRG2の内容から1を減ず
る。
[ステップ56]RG2=0になるまで即ちM0回、ステップ5
1〜56を繰り返す。これにより巻上げモータM2は通電→
端子間開放→通電→端子間開放のデューティ制御が行わ
れ、時計方向に弱いトルクで回転し、遊星レバー219a
(第6図)が反時計方向に回動して、大ギア205aがスプ
ールギア210と直接噛み合い、スプール構成22を巻上げ
方向に回転させようとする。しかし、この時、デューテ
ィ制御のために、例えフィルムはつっぱり状態にあった
としてもフィルムに過大なテンションがかかることはな
い。同様な効果は、巻上げモータM2の端子間電圧を下げ
ることによっても得ることができる。
また、ステップ51〜56を繰り返すことにより、大ギア20
5aとスプールギア210との噛合いの確実性を増すことが
できる。即ち、大ギア205aとスプールギア210とは、遊
星レバー219aの反時計方向の回動時に歯と歯がぶつか
り、互いにはねかえって、うまく噛み合わないことがあ
るが、ステップ51〜56を所定回数繰り返すことによっ
て、その噛合いを確実に行わせることができる。
[ステップ57]PC0=0,PC1=1にして、駆動回路DR3を
介して巻戻しモータM3に通電し、巻戻しを開始する。
[ステップ58〜64]ステップ51〜56とまったく同様で、
巻上げモータM2をデューティ制御する。この時、巻戻し
モータM3と巻上げモータM2とは同時に通電状態になり、
フィルムを介して互いに引っ張り合うことになり、大ギ
ア205aとスプールギア210がさらに確実に噛み合い、巻
戻し中、その噛合いが維持される。次に第10B図に示さ
れるステップ65へ進む。
[ステップ65]内部レジスタRG2をM1に設定する。
[ステップ66〜74]タイマインタラプト処理におけるス
テップ102,103,105,106,107,115,116,117,120で説明し
たフィルムの移動を検出するためのプログラムと同様な
もので、巻戻しが終了すると、駆動スプロケット29aが
回転しなくなるのを検出するプログラムであり、巻戻し
が完了すると、ステップ75へ進む。
[ステップ75]PC0=1とし、巻戻しモータM3の回転を
停止させる。
[ステップ76]フィルム終了を表すフラグF0を0にリセ
ットする。
[ステップ77]PD0=0,PD1=1にして、チャージモータ
M1を回転させる。これは、巻戻しの前にステップ45で後
幕を走行させているので、シャッタ機構をチャージ完了
状態に戻すためである。
[ステップ78]チャージスイッチswCGEからの信号を入
力する。
[ステップ79]チャージ完了を待って、ステップ80へ進
む。
[ステップ80]チャージモータM1の回転を停止させる。
これで巻戻し処理はすべて終了し、START(ステップ
1)に戻る。
次に連続撮影中、シャッタ、ミラー、自動絞りのチャー
ジが早く終わり、巻上げがいまだ完了せず、ステップ8
〜10により次の撮影動作の第1緊定マグネットMG0が通
電された後に、フィルムが終了した場合について考えて
みる。
この場合は、第1緊定マグネットMG0により機械的レリ
ーズ動作が起動されているので、絞り込み、ミラーアッ
プが行われるが、フィルムは巻上げ途中で停止して、そ
れ以上巻き上げられず、第3フィルムスイッチswFLM3は
オフのままである。したがって、このままで、フィルム
を巻き戻すと、撮影者はシャッタが開いているものと誤
解し、誤った操作をする可能性がある。また、強い光線
がレンズから入射すると、フィルムのかぶりをおこすお
それがある。そのため、一度ミラーをダウンさせてか
ら、フィルムを巻き戻すのがよい。
ステップ12でミラーアップを確認した後、ステップ13,1
4で巻上げ完了を待つ間、タイムインタラプト処理でフ
ィルム終了を検出すると、ステップ124でフラグF0=1
にセットするため、ステップ13でステップ81に分岐す
る。
[ステップ81]PD0=0,PD1=1とし、チャージモータM1
を回転させる。
[ステップ82〜83]チャージ完了を検出する。
[ステップ84]PD0=1にして、チャージモータM1にブ
レーキをかける。この状態でミラーがチャージされるの
で、ダウンして初期状態に復帰する。次にRWND(ステッ
プ45)へジャンプし、巻戻し処理を行う。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、フィルム巻戻し
機構による巻戻しに際して、巻戻しの負荷に加わる巻上
げ伝達系を減速比の小さい方の第1の巻上げ伝達系に切
り換えるようにしたから、巻戻しの際の負荷が過大にな
るのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図は
本発明の前提となる一例を示すブロック図、第3図は第
1図図示の実施例が具体化されたカメラを示す正面図、
第4図は同じく平面図、第5図はチャージ伝達系を示す
斜視図、第6図は巻上げ伝達系を示す斜視図、第7図は
巻戻し伝達系を示す斜視図、第8図はマイクロコンピュ
ータ及び周辺回路を示す回路図、第9図は駆動回路を示
す回路図、第10A図、第10B図及び第11図はフローチャー
トである。 1……制御手段、2,10……駆動回路、3……切換手段、
4……高速伝達系、5……巻上げ負荷、6……フィル
ム、7……定速伝達系、8……検出手段、9……巻戻し
負荷、11……表示手段、12……操作手段、M2……巻上げ
モータ、M3……巻戻しモータ、K2……巻上げ伝達系、K3
……巻戻し伝達系、DR1〜DR3……駆動回路、COM……マ
イクロコンピュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 竜一 神奈川県川崎市高津区下野毛770番地 キ ヤノン株式会社玉川事業所内 (72)発明者 原田 義仁 神奈川県川崎市高津区下野毛770番地 キ ヤノン株式会社玉川事業所内 (72)発明者 川村 正春 神奈川県川崎市高津区下野毛770番地 キ ヤノン株式会社玉川事業所内 (56)参考文献 特開 昭57−96321(JP,A) 実開 昭58−10417(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータと、該モータを駆動源として動作す
    るものであって、第1の巻上げ伝達系と該第1の巻上げ
    伝達系より減速比が大きい第2の巻上げ伝達系とが切換
    機構により切り換え可能なフィルム巻上げ機構と、フィ
    ルム巻戻し機構を有するカメラにおいて、 前記フィルム巻戻し機構による巻戻しに際して、前記切
    換機構を動作させて強制的に前記第1の巻上げ伝達系に
    切り換える制御手段を設けたことを特徴とするカメラ。
JP3657685A 1985-02-27 1985-02-27 カメラ Expired - Lifetime JPH0675146B2 (ja)

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