JPH0578814B2 - - Google Patents

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JPH0578814B2
JPH0578814B2 JP21209685A JP21209685A JPH0578814B2 JP H0578814 B2 JPH0578814 B2 JP H0578814B2 JP 21209685 A JP21209685 A JP 21209685A JP 21209685 A JP21209685 A JP 21209685A JP H0578814 B2 JPH0578814 B2 JP H0578814B2
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JP
Japan
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gear
motor
reduction ratio
film
speed
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JP21209685A
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Masaharu Kawamura
Yoshihito Harada
Ryuichi Kobayashi
Masayuki Suzuki
Tsunemasa Oohara
Yoichi Tosaka
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Canon Inc
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Publication date
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の利用分野) 本発明は、モータと負荷との間に接続される伝
達系が少なくとも二つの変速比を有し、これらの
変速比が切り換えられるようになつているカメラ
の改良に関するものである。
(発明の背景) 近年、モータによる電動駆動装置が広く採用さ
れ、シヤツタやレンズのチヤージ、フイルム巻上
げ、巻戻しなどが単一のモータ或いは複数のモー
タによつて駆動されるようになり、非常に操作性
も向上してきた。そのような中で、巻上げ伝達系
などが複数の減速比を有し、電源状態や負荷状態
などの状況に応じて減速比を切り換え、モータを
最適な状態で駆動するものが、本出願人により既
に出願されている。このようなもの、或いは撮影
者によつて減速比が選定されるものにおいては、
巻上げ完了或いはチヤージ完了を電気的に検出
し、モータを停止させることによつて、機械的な
停止機構を不要にすることができる。しかし、モ
ータは高速で回転しており、停止信号が与えられ
ても、急に停止することができず、モータの停止
信号から駆動対象物が安定的に停止するまでに多
少の時間がかかる。そのため、駆動対象物のオー
バーランを生ずる。特に、高速減速比の場合に
は、オーバーランの距離が長い。オーバーランの
距離が長いと、種々の不都合が起こる。例えば、
フイルム巻上げ系の場合、フイルムの1駒巻上げ
長が長くなつてしまう。そこで、巻上げ完了手前
ではモータの駆動信号をデユーテイ的に変化させ
たり、駆動電圧を下げたりして、減速制御を行
い、停止位置で正確にフイルムを停止させること
が考えられる。しかしながら、低速減速比の場合
においても同様に減速制御を行うと、減速制御中
に停止してしまう危険性が大きい。
(発明の目的) 本発明の目的は、上述した問題点を解決し、駆
動対象物の停止位置精度を良好にすることができ
るカメラを提供することである。
(発明の特徴) 上記目的を達成するために、本発明は、カメラ
動作機構による動作状態を検出し、カメラ動作機
構の目標停止位置に対応する第1の動作位相及び
該第1の動作位相より手前の第2の動作位相を検
出する検出手段と、減速比の小さい第1の減速伝
達系に切り換えられている場合には、検出手段が
第2の動作位相を検出した際にモータの電気的な
減速制御を行うと共に、第1の動作位相を検出し
た際に電気的な停止制御を行い、減速比の大きい
第2の減速伝達系に切り換えられている場合に
は、電気的な減速制御を行わずに検出手段が第1
の動作位相を検出した際に電気的な停止制御を行
う制御手段を設けたことを特徴とする。
(発明の実施例) 第1図は本発明の一実施例の基本的構成を示
す。
設定手段1は、一駒撮影で、通常は巻上げ伝達
系の減速比が高速となつており、フイルム巻上げ
速度の低下に応じて自動的に高速から低速に切り
換わる単写高速モードと、連続撮影で、通常は巻
上げ伝達系の減速比が高速となつており、フイル
ム巻上げ速度の低下に応じて自動的に高速から低
速に切り換わる連写高速モードと、連続撮影で、
巻上げ伝達系の減速比が低速に固定されている連
写低速モードとの、いずれかのモードにカメラを
設定するものであり、制御手段2は、設定された
モードに従つた制御を行う。
単写高速モードに設定された場合、通常のフイ
ルム巻上げ時には、例えばマイクロコンピユータ
から成る制御手段2は、駆動回路3を動作させ
て、巻上げモータM2を一方向(例えば正転方
向)に回転させる。これにより、切換手段4は高
速減速比(減速比が小さい)を有する高速伝達系
5に切り換え、巻上げモータM2の回転力が高速
伝達系5を経て巻上げ負荷6(フイルム7を含
む)に伝達され、フイルム7が比較的高速で巻き
上げられる。巻上げ完了の少し手前になると、制
御手段2による巻上げモータM2の減速制御が行
われるが、これは高速減速比時にのみ行われ、低
速減速比時には行われない。それを第2図のフロ
ーチヤートを参照しながら説明する。
不図示の検出手段によつてシヤツタ閉が検出さ
れた後、制御手段2は、減速比に応じた駆動方向
に巻上げモータM2を駆動する。検出手段8によ
り巻上げ完了の手前が検出されると、制御手段2
は、減速比が高速、低速のどちらになつているか
を判別する。今は単写高速モードであるから、制
御手段2は、駆動回路3への駆動信号をデユーテ
イ的に変化させたり、駆動電圧のレベルを低減さ
せたりすることによつて、巻上げモータM2の減
速制御を行う。その後、検出手段8が巻上げ完了
を検出すると、制御手段2は巻上げモータM2停
止信号を出力して、停止制御を行う。このよう
に、高速減速比時には、巻上げ完了手前から巻上
げモータM2を減速させているので、巻上げ完了
検出時点ではフイルムの移動速度は相当低い状態
になつていて、そのため、巻上げ完了検出位置か
ら短いオーバーランにてフイルム7を停止させる
ことができる。
巻上げ負荷6が重い場合、電池使用時間の経過
や周囲温度の低下により電源電圧が低下した場合
などに、スプロケツトなどの回転を検出する検出
手段8からの信号によつて、制御手段2が巻上げ
速度の低下を判別すると、制御手段2は、駆動回
路3によつて巻上げモータM2を他方向(例えば
逆転方向)に回転させる。これにより、切換手段
4は低速減速比(減速比が大きい)を有する低速
伝達系9に切り換え、巻上げモータM2の回転力
が低速伝達系9を経て巻上げ負荷6に伝達され、
フイルム7が比較的低速で巻き上げられる。低速
減速比時には、第2図に示されるように、検出手
段8が巻上げ完了手前を検出しても、減速比が低
速であることを判別すると、制御手段2は巻上げ
モータM2の減速制御を行わない。巻上完了が検
出されると、制御手段2は巻上げモータM2の停
止制御を行う。このように、低速減速比時には、
減速制御を行わないので、巻上げモータM2が巻
上げ完了検出以前に停止してしまうおそれをなく
すことができる。
なお、切換手段4、高速伝達系5及び低速伝達
系9が巻上げ伝達系K2を構成するが、高速伝達
系5と低速伝達系9とは一部の減速歯車列を共用
するものでもよく、その場合は切換手段4は伝達
系5,9の途中に挿入される形となる。
連写高速モードに設定された場合も、巻上げモ
ータM2の動作については単写高速モードの場合
と同様である。
連写低速モードに設定された場合は、巻上げモ
ータM2の動作については単写高速モードにて自
動的に減速比が低速に切り換えられている場合と
同様である。
本実施例において特徴的なことは、フイルム巻
上げ機構の高速駆動と低速駆動との切換えに、減
速比の異なる2つの伝達系の切換え方式を用いる
と共に、高速駆動時と低速駆動時での巻上げ完了
停止位置を同じにするために、高速駆動時では巻
上げモータM2を減速制御した後で停止制御する
ことである。伝達系の慣性力は減速比の逆数の2
乗に質量と係数を乗算することによつて求まるの
で、減速のためのギヤが3段の場合と5段の場合
とで伝達系としての慣性力の差はそれほど大きく
ならない。駆動源としての巻上げモータM2の慣
性はオーバーランに大きく影響するが、巻上げモ
ータM2の回転速度を一定とすれば、巻上げモー
タM2を含めた伝達系の慣性力は実質的に変わら
ないと見ることができる。したがつて、減速比の
異なる伝達系の切換えの際の停止制御によるオー
バーラン量は減速比の値により求めることができ
る。即ち、巻上げモータM2の回転速度を一定と
すれば、伝達系の最終段の出力の回転速度が減速
比の差によつて異なることになる。よつて、減速
比の差に基づいて高速駆動時(減速比の小さい伝
達系を用いる)には巻上げモータM2を電気的停
止制御の直前に減速制御すれば、高速駆動時と低
速駆動時とでほぼ同じ最終段の回転速度で停止制
御が行われることになり、フイルム巻上げ停止位
置をほぼ同じにすることが可能となる。
仮に、駆動源としてのモータの回転速度を切り
換えて高速駆動と低速駆動とを行わせた場合で
は、モータを含めた伝達系の慣性は、モータの回
転速度の変化の2乗の差となつてしまい、オーバ
ーラン量の変化を把握することが難しい。
本実施例では、駆動源としての巻上げモータM
2の回転速度は一定としても、伝達系の減速比を
切り換えることにより、高速駆動と低速駆動とを
得られるようにしているので、上述のようなモー
タの回転速度を変化させるものに対して、モータ
を含めた慣性力の差を実質的に無視して単に減速
比の差に基づく減速制御を行うだけにて正確な位
置での巻上げ動作停止を得ることができる。
本実施例において、巻上げ伝達系K2の減速比
の切換を巻上げモータM2の回転方向の切換によ
つて行つているが、マグネツトなどによつて行う
ようにしてもよい。また、二つの減速比のいずれ
かに切り換えられるようになつているが、三つ以
上の減速比に切り換えられるようにすることもで
きる。
本実施例は、本発明を巻上げモータM2に関し
て適用したものであるが、チヤージモータ或いは
巻上げ、巻戻し及びチヤージを1台で駆動するモ
ータなどに関しても本発明を適用することができ
る。
第1図図示実施例を具体化したカメラの電動駆
動装置の例を第3〜10図に示す。
第3図はカメラを正面から見た時の各モータの
配置を示した図である。M1はシヤツタチヤージ
及び絞り調定機構、絞り駆動機構やミラー昇降機
構のチヤージを司どるチヤージモータであり、カ
メラ20の正面左側端に配置される。チヤージモ
ータM1については環境状態による負荷変動は少
ないが、絶対負荷が大きいから、比較的大きなモ
ータが必要となり、そのため、カメラ20の正面
左側端に突出形成されたグリツプ21内に納めら
れる。K1はチヤージモータM1用のチヤージ伝
達系である。巻上げモータM2はフイルムを巻き
取るスプール構成22内に配設され、隣接して巻
上げ伝達系K2が配置される。巻戻しモータM3
はカメラ20の正面右側すなわちパトローネ側に
配置され、隣接して巻戻し伝達系K3が配置され
る。23は電源電池で、単3型電池4本から成
る。
第4図はカメラ20を上方より見た時の各モー
タの配置を示した図である。24はフイルムパト
ローネ、25はブレードタイプの縦走りシヤツ
タ、26はミラー昇降機構、27はレンズの絞り
調定機構、28はレンズの絞り駆動機構、29は
フイルム30の送り量を割り出すスプロケツト構
成である。
第5図にチヤージモータM1及びチヤージ伝達
系K1の詳細を示す。
ピニオンギア101はチヤージモータM1の出
力軸に固定され、ギア102と噛み合う。ギア1
02,103は2段ギアを構成し、地板117に
植立された軸114にそれぞれ回転可能に軸支さ
れる。ギア102,103には各々互い違いにス
ラスト方向に突出する突部102a,103aが
形成され、この突部102a,103aの嵌合に
より、ギア102,103は回転方向には噛み合
つて連動するが、スラスト方向には互いに自由に
移動することができる。一方、ギア103は、軸
114を中心として回転する遊星レバー106と
接する面を有し、ギア102と103の間に配置
された圧縮バネ104により遊星レバー106と
摩擦接触する。これにより、遊星レバー106は
ギア103の回転方向に追従回動する。ギア10
5は、遊星レバー106に植立された軸115に
より回転可能に軸支され、ギア103と常時噛み
合う。ギア107は、大ギア107a及びその上
部に固着形成された小ギア(不図示)が地板11
7に植立された軸111に回転可能に軸支された
2段ギアを構成し、ギア103が時計方向に回転
してギア105が反時計方向(矢印方向)に回転
した時に、遊星レバー106が時計方向に回動し
て大ギア107aがギア105と噛み合う。ギア
108は地板117に植立された軸112に回転
可能に軸支され、大ギア108a及びその上部に
固着形成された小ギア(不図示)から成る。大ギ
ア108aはギア107の小ギアと常時噛み合
う。ギア110は遊星レバー106に植立された
軸116により回転可能に軸支され、ギア103
と常時噛み合う。ギア103が反時計方向に回転
して遊星レバー106が反時計方向に回動する
と、ギア110は大ギア108aと噛み合う。カ
ムギア109は地板117に植立された軸124
に回転可能に軸支され、歯車109a及びカム1
13が形成されている。歯車109aは常時ギア
108の小ギアと噛み合つており、チヤージモー
タM1の回転方向によりピニオンギア101から
カムギア109への伝達系が切り換えられる。即
ち、チヤージモータM1が反時計方向に回転する
と、各部が実線矢印方向に回転して、遊星レバー
106の時計方向の回動により、ピニオンギア1
01→ギア102,103→ギア105→ギア1
07(大ギア107a,小ギア)→ギア108
(大ギア108a,小ギア)→カムギア109か
らなる減速比の大きい低速ギア列に切り換えられ
る。一方、チヤージモータM1が時計方向に回転
すると、各部が点線矢印方向に回転して、遊星レ
バー106の反時計方向の回動により、ピニオン
ギア101→ギア102,103→ギア110→
ギア108(大ギア108a,小ギア)→カムギ
ア109からなる減速比の小さい高速ギア列に切
り換えられる。なお、カムギア109はチヤージ
モータM1がどちらの方向に回転したとしても常
に時計方向に回転するように上記二つのギア列は
設定されている。
第1シヤツタチヤージレバー118は地板11
7に植立された軸125に回動可能に軸支され、
一方のレバー端には回転可能なコロ119が軸1
18aにより取り付けられ、他方のレバー端はカ
ム118bを形成する。コロ119はカムギア1
09のカム113の外周のカム面と摺動して、該
カム面のカム変位に追従した揺動を第1シヤツタ
チヤージレバー118に与える。そして、この揺
動によりカム118bも揺動することになる。第
2シヤツタチヤージレバー120は地板117に
植立された軸127により回転可能に軸支され、
軸120aを回転軸とするコロ121を有する。
コロ121はカム118bと係接しており、第1
シヤツタチヤージレバー118の揺動により第2
シヤツタチヤージレバー120を揺動させること
ができる。そして、第2シヤツタチヤージレバー
120は公知のシヤツタ機構(不図示)をチヤー
ジする。
レバー122は公知の絞り調定機構、ミラー昇
降機構やレンズの絞り駆動機構などをチヤージす
るレバーであり、地板117に植立された軸12
6に回転可能に軸支され、一方のレバー端には回
転可能なコロ123が軸122aにより取り付け
られ、このコロ123が第1シヤツタチヤージレ
バー118のカム118cと係接する。よつて、
レバー122も第1シヤツタチヤージレバー11
8の揺動により追従揺動して絞り調定機構、ミラ
ー昇降機構などをチヤージする。
S0は、カムギア109に固設され、くし歯状
の導電パターンから成るパルス信号基板(不図
示)とでスイツチを構成し、チヤージモータM1
によるチヤージ完了の少し前を検出する接片部材
である。
S1も、カムギア109に固設された前記パル
ス信号基板とでスイツチを構成する同様の接片部
材で、チヤージモータM1によるチヤージ完了を
検出するものである。
第6図に巻上げモータM2及び巻上げ伝達系K
2の詳細を示す。
ピニオンギア201はスプール構成22内に配
置された巻上げモータM2の出力軸に固着され
る。ギア202は大ギア202a及び小ギア20
2bを有する2段ギアで、回転可能に軸支され、
大ギア202aはピニオンギア201と噛み合
う。ギア203は大ギア203a及び小ギア20
3bを有する2段ギアで、回転可能に軸支され、
大ギア203aは小ギア202bと噛み合う。ギ
ア204は大ギア204a及び小ギア204bを
有する2段ギアで、回転可能に軸支され、大ギア
204aは小ギア203bと噛み合う。2段のギ
ア204の中心軸にはさらに遊星レバー219a
が軸受219bによつて回転可能に軸支され、圧
縮バネ220が小ギア204bと軸受219bと
の間に配置されて、軸受219bと大ギア204
aとを摩擦接触させる。この摩擦接触によりギア
204の回転方向に応じて遊星レバー219aは
追従回動することになる。遊星レバー219a上
には、大ギア205a及び小ギア205bを有す
る2段のギア205と、大ギア208a及びその
下部に固着形成された小ギア(不図示)を有する
2段のギア208とが、回転可能に取り付けられ
る。ギア205の近傍には2段のギア206が配
置され、大ギア206aと小ギア206bとがそ
れぞれ独立して回転可能に軸支される。だだし、
大ギア206aと小ギア206bとの間には一方
向クラツチの機能を付与するためのコイルスプリ
ング215が配置され、その一端が大ギア206
aのボス206cに固定され、大ギア206aの
時計方向の回転に伴ないコイルスプリング215
が小ギア206bの軸部を締め付け、一体に回転
させる。ギア207は小ギア206bと常時噛み
合い、軸216によつてスプロケツト構成29を
回転させる。スプロケツト構成29はスプロケツ
ト29a,29b及び軸29cから成る。ギア2
07には全周が12等分されたパルス信号基板P2
が固着され、スプロケツト29a,29bが1回
転すると、12個のパルスが接片部材S2を介して
得られる。したがつて、スプロケツト29a,2
9bは6枚歯であり、35mmフルサイズのカメラで
はその4/3回転で1駒分フイルムを送るから、接
片部材S2を介して得られるパルス数は16であ
る。いうまでもなく、パルス信号基板P2の等分
数を任意に選択することは可能である。
ギア208の近傍には2段のギア209が配置
され、大ギア209a及び小ギア209bを有
し、回転可能に軸支される。スプールギア210
はスプール構成22のスプール211に固着さ
れ、回転可能に軸支され、小ギア209bとは常
時噛み合う。スプール211の表面にはフイルム
の自動巻付けを促進するゴム部材211aが全周
に貼着される。さらにスプール211の外側近傍
にはカメラの固定部に設けられた軸213により
回動自在となるカバー212が配置され、カバー
212はバネ214によりスプール211側に押
圧されて、フイルムのスプール211への自動巻
付けを促進する機能を果す。なお、カバー21
2、軸213及びバネ214は1組しか図示され
ていないが、反対側にもう1組配置される。
スプロケツト29bの回転は結合された軸によ
つてギア217に伝達され、さらにギア217に
噛み合う検出ギア218に伝達される。ギア21
7と検出ギア218の歯数の比は3対4になつて
いる。ギア218には1回転で1パルスを発生す
るようなパルス信号基板P3が固着されており、
接片部材S3及びS4を介してパルスが得られ
る。接片部材S3は接片部材S4に対して所定の
位相分前に設けられており、接片部材S3から出
力されるパルスにより巻上げモータM2の駆動を
デユーテイ駆動に切り換えて、回転数を下げ、接
片部材S4からのパルスにより巻上げモータM2
にブレーキをかける時に速やかに停止するように
している。
検出ギア218が1回転する間に発生するパル
スにより巻上げモータM2を制御すると、35mmフ
ルサイズのカメラでは1駒分のフイルムが送られ
ることになる。当然のことながら、ギア217と
検出ギア218の歯数の比を3対2にするか、或
いは歯数比は3対4のままで、パルス信号基板P
3を2等分し、180度回転毎に1パルスを発生す
るようにすれば、1回のフイルム送り量をハーフ
サイズとすることができる。また、この場合、パ
ルスを2個計数した時に巻上げモータM2を停止
するようにすれば、フイルム送り量をフルサイズ
にすることも可能である。さらに、パルス計数の
個数を1個と2個とに切り換え可能にすれば、フ
ルサイズとハーフサイズに容易に対応することが
できる。
巻上げモータM2の回転力の伝達について説明
する。巻上げモータM2が反時計方向に回転する
と、各部が実線矢印方向に回転し、ギア204は
時計方向に回転して遊星レバー219aを時計方
向に回動させ、小ギア205bを大ギア206a
に噛み合わせると共に、ギア208の小ギアを大
ギア209aに噛み合わせる。したがつて、巻上
げモータM2の回転は、ピニオンギア201→ギ
ア202(大ギア202a,小ギア202b)→
ギア203(大ギア203a,小ギア203b)
→ギア204(大ギア204a,小ギア204
b)→ギア205(大ギア205a,小ギア20
5b)→ギア206(大ギア206a,小ギア2
06b)→ギア207→スプロケツト29a,2
9bへと低速減速比で伝達されると共に、ギア2
04(大ギア204a,小ギア204b)→ギア
208(大ギア208a,小ギア)→ギア209
(大ギア209a,小ギア209b)→スプール
ギア210→スプール構成22へと低速減速比で
伝達される。
それに対して、巻上げモータM2を時計方向に
回転させると、各部が点線矢印方向に回転し、ギ
ア204は反時計方向に回転して遊星レバー21
9aを反時計方向に回動させ、大ギア205aを
スプールギア210と直接噛み合わせる。したが
つて、ピニオンギア201→ギア202(大ギア
202a,小ギア202b)→ギア203(大ギ
ア203a,小ギア203b)→ギア204(大
ギア204a,小ギア204b)→大ギア205
a→スプールギア210からなる減速比の小さい
高速伝達系に切り換えられる。なお、スプロケツ
ト29a,29bへの伝達系は断たれ、スプロケ
ツト29a,29bは回転自由となる。
以上のように、巻上げモータM2のスプール構
成22方向の伝達系は巻上げモータM2の回転方
向により二種の減速比が得られ、具体的には反時
計方向の回転においては低速減速比となり、逆に
時計方向の回転では高速減速比となる。ただし、
どちらの回転方向でもスプール構成22は常に反
時計方向に回転する。
なお、フイルム自動装填時には、巻上げモータ
M2は反時計方向に回転されて、巻上げ伝達系K
2の減速比が低速側に切り換えられ、低速でスプ
ロケツト構成29及びスプール構成22の回転駆
動が行われる。その後の各撮影後の駒送りの時に
は、単写高速モード又は連写高速モードに設定さ
れている場合であつて、通常状態であれば、巻上
げモータM2は時計方向に回転されて、巻上げ伝
達系K2の減速比が高速側に切り換えられ、高速
でスプール構成22のみの回転駆動が行われる。
駒送り時に、電源状態或いは負荷状態に応じて減
速比が高速から低速に自動的に切り換えられる
と、巻上げモータM2は反時計方向に回転され、
スプロケツト構成29及びスプール構成22の両
方が回転駆動されるが、スプロケツト構成29の
周速よりスプール構成22の周速が大きくなるよ
うに伝達系の減速比が設定されているために、ス
プロケツト構成29はスプール構成22に巻き上
げられるフイルムによつて駆動されるので、問題
はない。したがつて、スプロケツト構成29は、
フイルムがスプール構成22によつて巻き上げら
れない時だけ、フイルムを駆動するが、それ以外
は、巻上げモータM2の回転方向とは無関係にフ
イルムに従動する。
第7図に巻戻しモータM3及び巻戻し伝達系K
3の詳細を示す。
ピニオンギア301は巻戻しモータM3の出力
軸に固着される。ギア302は大ギア302a及
び小ギア302bを有する2段ギアで、回転可能
に軸支され、大ギア302aはピニオンギア30
1と噛み合う。ギア303は大ギア303a及び
小ギア303bを有する2段ギアで、回転可能に
軸支され、大ギア303aは小ギア302bと噛
み合う。遊星レバー306はギア303と同一軸
上に回転可能に軸支され、圧縮バネ305が小ギ
ア303bと遊星レバー306との間に配置され
て、遊星レバー306と大ギア303aとを摩擦
接触させる。この摩擦接触によりギア303の回
転方向に応じて遊星レバー306は追従回動する
ことになる。遊星レバー306の先端には、大ギ
ア304a及び小ギア304bを有する2段のギ
ア304が回転可能に取り付けられる。ギア30
7はビス307aにて軸307bの一方端に取り
付けられ、軸307bの他方端にはフオーク30
8が取り付けられる。フオーク308はパトロー
ネ収納室310内に突出配置され、不図示のフイ
ルムパトローネの巻取り軸と噛み合うように構成
される。軸307b上の受座金307cとフオー
ク308との間にはコイルスプリング309が配
置され、フイルムパトローネをパトローネ収納室
310内に収納する際に収納し易いよう、フオー
ク308が一時退避できるようになつている。
巻戻しモータM3が時計方向に回転すると、ギ
ア303は時計方向に回転して遊星レバー306
を時計方向に回動させて、小ギア304bをギア
307に噛み合わせ、よつて、ピニオンギア30
1→ギア302(大ギア302a,小ギア302
b)→ギア303(大ギア303a,小ギア30
3b)→ギア304(大ギア304a,小ギア3
04b)→ギア307→フオーク308と回転力
が伝達される。それに対して巻戻しモータM3が
反時計方向に回転した場合には、遊星レバー30
6が反時計方向に回動して、小ギア304bとギ
ア307との噛合いが断たれて、回転力はフオー
ク308まで伝えられない。したがつて、巻戻し
モータM3を若干角反時計方向に回転させること
によつて、巻上げモータM2によるフイルム巻上
げ時に、巻戻し伝達系K3及び巻戻しモータM3
を巻上げ負荷に加えないようにすることができ、
低負荷でのフイルム巻上げが可能となる。
第8図は制御手段2としてマイクロコンピユー
タCOMが使用された具体例の電気回路を示す。
受光素子SPCは被写体からの反射光を受光し、
受光信号を帰還回路に圧縮ダイオードD1が接続
された高入力インピーダンスの演算増幅器OP1
に入力する。演算増幅器OP1は対数圧縮された
被写体輝度情報Bvを抵抗R1を経て出力する。
定電圧源VG1に接続される可変抵抗VR1,VR
2は、フイルム感度情報Sv及び絞り値情報Avを
出力する。帰還回路に抵抗R2が接続された演算
増幅器OP2は、シヤツタ秒時情報Tv=(Bv+Sv
−Av)を演算し、出力する。シヤツタ秒時情報
TvはA/DコンバータADCにより4ビツトのデ
イジタル値に変換され、デコーダドライバDCD
を経てフアインダ内表示装置DSPに表示される
と共に、マイクロコンピユータCOMの入力ポー
トPG0〜PG3に入力する。なお、4ビツトのコ
ードの0001〜1000は1/1000秒〜1/8秒に対応し、
コード0000と1001以上は警告用の表示素子に対応
する。
レリーズボタンの第1ストロークによつて、入
力ポートPF7に接続された第1ストロークスイ
ツチsw1がオンになると、出力ポートPE3の電
位がハイレベルになるので、インバータI1及び
抵抗R3によりトランジスタTR1がオンとな
り、電池Vbtからの電圧が電源電圧VCCとして各
回路に供給される。図中の矢印↑はVCCのことで
あり、矢印↑の記されていない回路ブロツク、例
えば演算増幅器、A/Dコンバータ等にも当然電
源電圧VCCが供給される。なお、マイクロコンピ
ユータCOM、デコーダLDEC及び表示器LCDに
は別の電源電圧VDDが供給される。
マイクロコンピユータCOMの端子RSTにはキ
ヤパシタCrが接続され、端子X0,X1には水
晶発振子QZが接続され、端子VDDに電源電圧VDD
が印加され、端子GNDは接地される。
入力ポートPA0〜PA3には、レリーズボタン
の第2ストロークによりオンとなる第2ストロー
クスイツチsw2、ミラーアツプでオフ、ミラー
ダウンでオンとなるミラーアツプスイツチ
swMRUP、先幕走行完了でオフ、チヤージ完了
でオンとなる先幕スイツチswCN1、後幕走行完
了でオフ、チヤージ完了でオンとなる後幕スイツ
チswCN2がそれぞれ接続される。
入力ポートPE0〜PF4には、パルス信号基板
P2及び接片部材S2(第6図)から成る第1フ
イルムスイツチswFLM1、パルス信号基板P3
及び接片部材S3(第6図)から成る第2フイル
ムスイツチswFLM2、パルス信号基板P3及び
接片部材S4から成る第3フイルムスイツチ
swFLM3、カムギア109(第5図)に固設さ
れたパルス信号基板及び接片部材S0から成り、
チヤージ完了の少し手前でオンとなる第1チヤー
ジスイツチswCGE1、同じパルス信号基板及び
接片部材S1から成り、チヤージ完了でオンとな
る第2チヤージスイツチswCGE2が、それぞれ
接続される。また、入力ポートPF5には、セル
フタイマモードSに設定されることによりオフと
なり、ドライバモードDに設定されることにより
オンとなるセルフ−ドライブ切換スイツチ
swMODEが接続される。入力ポートPF6には、
セルフタイマモードS内でのセルフ秒時(2秒、
10秒)或いはドライブモードD内でのモード(単
写高速、連写高速、連写低速)が選択される時に
押される押ボタン式の選択スイツチswSTEPが
接続される。セルフ−ドライブ切換スイツチ
swMODE及び選択スイツチswSTEPは、第1図
における設定手段1に対応するもので、カメラボ
デイの操作しやすい位置、例えばレンズの右側の
正面などに設けられる。
出力ポートPE0〜PE2にはトランジスタTR
2〜TR4のベースが接続され、トランジスタ
TR2〜TR4は、機械的レリーズ動作を起動す
る永久磁石付の第1緊定マグネツトMG0、先幕
を走行させる先幕マグネツトMG1、後幕を走行
させる後幕マグネツトMG2の通電を、それぞれ
制御する。
出力ポートPB0,PB1には巻上げモータM2
を駆動する駆動回路DR2が接続され、出力ポー
トPC0,PC1には巻戻しモータM3を駆動する
駆動回路DR3が接続され、出力ポートPD0,
PD1にはチヤージモータM1を駆動する駆動回
路DR1が接続される。
駆動回路DR1〜DR3は同一の回路構成のも
ので、その回路構成は第9図に示される。入力端
子A,Bには2ビツトの信号が入力する。まず、
A=1,B=0であつたとすると、入力端子Bの
信号がインバータI10により反転されるので、
アンドゲートA12の出力が1となり、オアゲー
トOR10の出力も1となり、トランジスタTR
32がオンする。また、インバータ113の出力
が0となることによりトランジスタTR31もオ
ンする。したがつて、モータMには電源電圧VCC
が印加されて電流が流れ、モータMは所定方向に
回転する。
A=0,B=1の時は、入力端子Aの信号がイ
ンバータI11により反転されるので、アンドゲ
ートA10の出力が1、オアゲートOR11の出
力も1、インバータI12の出力が0となること
により、トランジスタTR30,TR33がオン
し、モータMには逆方向に電流が流れ、モータM
は逆回転する。
A=1,B=1の時は、アンドゲートA11の
出力が1、オアゲートOR10,OR11の出力
も1となることにより、トランジスタTR32,
TR33がオンする。したがつて、モータMが回
転している時に、このモードにすると、ダイオー
ドD10,D11及びトランジスタTR32,
TR33により、モータMがどちらの方向の回転
をしていた場合でも通電が断たれる上に端子間が
短絡され、モータMの慣性回転に対してブレーキ
がかかる。
A=0,B=0にすると、アンドゲートA10
〜A12の出力はすべて0となり、トランジスタ
TR30〜TR33はすべてオフとなつて、モー
タMは開放状態となる。
第8図の説明に戻る。出力ポートPL0〜PL3
からは、マイクロコンピユータCOM内のレジス
タRLの2進4ビツトの信号が出力され、出力ポ
ートCLKOUTからは、水晶発振子QZの基本周波
数を分周した2Hz程度の低周波数のクロツクパル
スを出力する。これらの出力ポートにはデコーダ
LDECが接続され、デコーダLDECは液晶等で構
成された表示器LCDに接続される。表示器LCD
はカメラボデイの上面或いはフアインダ内などに
設けられる。
第10図にデコーダLDEC及び表示器LCDの詳
細を示す。デコーダLDECは2進−16進デコーダ
DEC、アンドゲートA21,A22及びオアゲ
ート21,OR22から成る。2進−16進デコー
ダDECは、第11図に示されように2進4ビツ
トの信号を16進の信号に変換し、表示器LCDは、
16進の信号入力により表示素子L1〜L5を点灯
し、或いは点滅する。表示素子L1の点滅は単写
自動変速を表示し、表示素子L2の点滅は連写自
動変速を表示する。オアゲートOR22を第10
図に点線で示すように接続して、連写自動変速を
表示素子L3の点滅により表示するようにしても
よい。
マイクロコンピユータCOMの動作を第12〜
14図のフローチヤートにより説明する。
電源電圧VDDが供給されることによつて、マイ
クロコンピユータCOMは動作する。水晶発振子
QZから基本クロツクの供給を受け、同時にキヤ
パシタCrによりパワーオンリセツトがかかる。
内蔵するプログラムカウンタは0番地に初期設定
され、プログラムはスタートから始まる。また、
各フラグはすべて0、出力ポートも0になるもの
とする。
[ステツプ1] 入力ポートPF7からの入力
(以下PF7入力という、他のポートについても
同様)が入力され、第1ストロークスイツチ
sw1はオンになつている時はステツプ2へ、
オフの時は第14図に示されるモード処理へ、
それぞれ進む。
[ステツプ2] 出力ポートPE3からハイレベ
ルの信号を出力し、トランジスタTR1(第8
図)をオンにし、電源電圧VCCを各部に供給さ
せる。
[ステツプ3] PA入力が入力される。もし各
部のチヤージが完了していて、撮影者がレリー
ズボタンの第2ストロークを押すと、PA0=
PA1=PA2=PA3=0となるから、PA入力
は16進数で00Hの値となる。PA入力が00Hで
あれば、レリーズシーケンスに入り、ステツプ
4へ進む。そうでなければ、ステツプ1へ戻
る。つまり、第1ストロークステツプsw1のみ
オンの時は、ステツプ1〜3を繰り返し、測光
及びその表示を行うだけである。
[ステツプ4] A/DコンバータADCにより
4ビツトのデイジタル値に変換されたシヤツタ
秒時のアペツクス値Tv(PG入力)をマイクロ
コンピユータCOMの内部のレジスタRGに記憶
させる。
[ステツプ5] マイクロコンピユータCOMの
内部のレジスタRLの4ビツト目のデータ(第
11図参照)によるブランチ命令。4ビツト目
のデータが1であれば、セルフタイマモードで
あるので、ステツプ6へ進み、0であればステ
ツプ9へ進む。
[ステツプ6] レジスタRLの1ビツト目のデ
ータによるブランチ命令。1ビツト目のデータ
が0であれば、セルフタイマ秒時が10秒である
ので、ステツプ7へ進み、1であれば、セルフ
タイマ秒時が2秒であるので、ステツプ8へ進
む。
[ステツプ7] タイマにより10秒を計時する。
[ステツプ8] タイマにより2秒を計時する。
[ステツプ9] PE0出力を1にして、トラン
ジスタTR2(第8図)をオンにし、電源電圧
VCCとほぼ同一電圧に充電されているキヤパシ
タC0から第1緊定マグネツトMG0に通電さ
せる。これにより、機械的レリーズ動作が起動
される。その後、一定時間タイマにより待ち時
間TIME1を作る。タイムアツプにより、PE0
出力を0にして、第1緊定マグネツトMG0の
通電を解除する。この待ち時間TIME1は第1
緊定マグネツトMG0が通電される最低時間よ
り若干長時間に設定しておけばよい。ここで、
公知の絞り込みとミラーアツプの機械的シーケ
ンスに入る。
[ステツプ10] ミラーアツプするまでの時間待
ちルーチンである。ミラーアツプがなされる
と、ステツプ11へ進む。このルーチンはミラー
アツプを確認した上でシヤツタ動作させるため
に設けられている。
[ステツプ11] フラグF0を判別する。F0=
1はフイルム終了を表す。
[ステツプ12] フラグF1を判別する。F1=
0は巻上げ完了時のフイルム停止認定を表す。
[ステツプ13] ステツプ4でシヤツタ秒時を記
憶したレジスタRGの内容を倍数系列の値にデ
ータ変換する。これは、レジスタRGに記憶さ
れた値は対数圧縮されたものであるので、実際
の制御値に合うようにデータを伸長するための
ルーチンである。
[ステツプ14] PE1出力を1にして、先幕マ
グネツトMG1に通電させる。この段階で先幕
が走行を開始する。
[ステツプ15] ステツプ13で伸長されたデータ
による実時間カウントを行い、演算されたシヤ
ツタ秒時の計時を行う。
[ステツプ16] PE2出力を1にして、後幕マ
グネツトMG2に通電させ、後幕を走行させ
る。これで、フオーカルプレーンシヤツタの制
御が終了する。一定時間タイマにより後幕が走
行を完了するのに必要な時間TIME2を作り、
その後、PE1=PE2=0として、先幕マグネ
ツトMG1及び後幕マグネツトMG2の通電を
解除する。
[ステツプ17] 後幕スイツチswCN2のオフ即
ち後幕走行完了を待つルーチンであり、走行完
了すると、ステツプ18へ進む。
[ステツプ18] レジスタRLの内容が2より小
さいか、2以上かを判別する。第11図より、
2より小さい場合は、単写高速モードか連写高
速モードであるから、いずれも減速比が高速に
なつている場合であり、ステツプ19へ進む。2
以上の場合は、減速比が低速になつている場合
であるから、ステツプ22へ進む。
[ステツプ19] PD0=0,PD1=1にするこ
とによつて、駆動回路DR1を動作させ、チヤ
ージモータM1を、チヤージ伝達系K1(第5
図)の減速比が高速になる方向に回転させる。
これにより、シヤツタ、ミラー、自動絞りなど
のチヤージが高速で行われれる。
[ステツプ20] PB0=0,PB1=1にするこ
とによつて、駆動回路DR2を動作させ、巻上
げモータM2を、巻上げ伝達系K2(第6図)
の減速比が高速になる方向に回転させる。これ
により、フイルム巻上げが高速で行われる。
[ステツプ21] 巻上げ完了直前のデユーテイ制
御に関係するレジスタRPに高速減速比用の定
数P1を記憶させ、巻上げ速度低下検出に関係
するレジスタRMに高速減速比用の定数M1を
記憶させる。
[ステツプ22] PD0=1,PD1=0にするこ
とによつて、チヤージモータM1を、チヤージ
伝達系K1の減速比が低速になる方向に回転さ
せる。
[ステツプ23] PB0=1,PB1=0にするこ
とによつて、巻上げモータM2を、巻上げ伝達
系K2の減速比が低速になる方向に回転させ
る。
[ステツプ24] レジスタRPに低速減速比用の
値0を記憶させ、レジスタRMに低速減速比用
の定数M2を記憶させる。
[ステツプ25] デユーテイ制御期間中の巻上げ
速度低下検出に関係するレジスタRDに定数D
を、フイルム停止の認定時間に関係するレジス
タRSに定数Sを、レジスタRMMにレジスタ
RMの内容を、レジスタRPPにレジスタRPの
内容を、それぞれ記憶させる。例えば、レジス
タRMMの内容は、高速減速比の場合は定数
M1となり、低速減速比の場合は定数M2とな
る。
フラグF0=F2=0,F1=1を設定す
る。F1=1の設定は、これから巻上げ動作を
開始することを意味する。フラグF2は第1フ
イルムスイツチswFLM1のオンオフ状態を表
す。
[ステツプ26] タイマインタラプト用のタイマ
TMRに定数Kをセツトする。Kの値は、フイ
ルム巻上げ速度、第1フイルムスイツチ
swFLM1のパルス信号基板P2(第6図)の
等分数及びマイクロコンピユータCOMのイン
ストラクシヨンサイクル時間によつて決定され
る定数である。
タイマインタラプト用のタイマTMRをスタ
ートさせる。また、タイマインタラプトを可能
にする。(EN T) タイマTMRがスタートしたので、以後、メ
インプログラムルーチンとは独立にタイマ
TMRはデクリメントを繰り返し、一定時間
(定数Kに依存)毎にインタラプトがかかり、
実行中のプログラムから専用のタイマインタラ
プトアドレスにジヤンプする。ここで、タイマ
インタラプト処理を第13図により説明する。
『タイマインタラプト処理』 [ステツプ101] タイマTMRのデクリメント
動作を停止し、インタラプトを禁止する。
[ステツプ102] フイルム1駒の巻上げが完了
する毎にオンする第3フイルムスイツチ
swFLM3からのPF2入力を入力する。ここで
は、ステツプ20或いは23で巻上げモータM2が
既に駆動され、最初のタイマインタラプトでは
第3フイルムスイツチFLM3はオフしている
ものとすると、ステツプ103へ進む。
[ステツプ103] フイルム1駒の巻上げが完了
する手前でオンする第2フイルムスイツチ
swFLM2からのPF1入力により、ブランチを
行う。第2フイルムスイツチswFLM2は、巻
上げ完了直前に巻上げモータM2を減速させ、
停止制御の精度を良くするために設けられてい
る。本実施例では、減速をデユーテイ制御によ
り行つているが、低電圧により減速を行うよう
にしてもよい。今、巻上げ完了直前ではないと
すると、ステツプ104へ進む。
[ステツプ104] フイルム巻上げ中にオンオフ
を繰り返す第1フイルムスイツチswFLM1か
らのPF0入力により、ブランチを行う。今、
PF0=0と仮定すると、ステツプ105へ進む。
[ステツプ105] フラグF2を判別する。ステ
ツプ25でF2=0に設定したから、ステツプ
106に進む。
[ステツプ106] レジスタRMMの内容を1だ
け減算し、その内容を再びレジスタRMMに記
憶させる。
[ステツプ107] RMM=0を判別する。現在
までのプログラムだと、RMM=M1(M2)−1
であるから、定数M1(M2)がある程度大きな
値だとすると、0にならないので、ステツプ
108へ進む。
[ステツプ108] タイマレジスタに定数Kを再
セツトし、タイマTMRをスタートさせ、タイ
マインタラプト処理を可能にする。
[ステツプ109] 元の実行中のプログラムに戻
る。タイマインタラプト処理は実行中のプログ
ラムから一定時間毎に三つのフイルムスイツチ
swFLM1,swFLM2,swFLM3の状態を判
別しにくいことを目的としている。プログラム
自体は非常に高速に各インストラクシヨンが実
行されているので、一定時間毎にフイルム巻上
げ情報を入力して事実上問題ないものとする。
今、あるタイマインタラプト処理で、第1フ
イルムスイツチswFLM1がオフしたとする
と、ステツプ104からステツプ110へ進む。
[ステツプ110] フラグF2=1を判別する。
ステツプ25でF2=0に設定したので、ステツ
プ111へ進む。
[ステツプ111] フラグF2を1にセツトする。
これは第1フイルムスイツチswFLM1がオフ
つまりPF0=1に変化したことを意味する。
[ステツプ112] ステツプ105でF2=1と判別
した場合、フラグF2の内容を第1フイルムス
イツチswFLM1のオンに合わせるために、こ
こでフラグF2を0にセツトする。
[ステツプ113] レジスタRMMに再びレジス
タRMの内容をセツトする。以下、ステツプ
108へ進み、前述のルーチンを実行する。ここ
でしばらく巻上げが実行され、1駒巻上げの直
前になつたとする。この時、第2フイルムスイ
ツチswFLM2がオンされるので、PF1=0と
なり、ステツプ103からはステツプ114へ進む。
[ステツプ114] レジスタRPPの内容が定数P
より小さいか、P以上かを判別する。レジスタ
RPPはデユーテイ制御のデユーテイ比を調整
するために用いられる。ステツプ21,24,25で
説明したように、最初は、レジスタRPPの内
容は定数P1(高速減速比用)或いは0(低速減
速比用)であり、高速減速比時には、定数P1
は定数Pより大きく設定されているので、最初
はステツプ115へ進む。低速減速比時には、レ
ジスタRPPの内容は何時も定数Pより小さい
ので、必ずステツプ119へ進む。
[ステツプ115] PB0=1,PB1=1にセツ
トする。これにより、巻上げモータM2の通電
をしや断すると共に、ブレーキをかける。
[ステツプ116] レジスタRPPの内容から1を
減算し、その値を再びレジスタRPPに記憶さ
せる。
[ステツプ117] レジスタRDの内容から1を
減算し、その値を再びレジスタRDに記憶させ
る。レジスタRDはデユーテイ制御期間中にお
けるフイルム終了を検知するために用いられる
もので、ステツプ25で定数Dにセツトされてい
る。定数Dはある程度大きい値とする。
[ステツプ118] レジスタRDの内容が0かど
うかを判別する。最初は0でないので、ステツ
プ108へ進み、前述のルーチンを実行する。
何回かのタイマインタラプト処理を行つた
後、レジスタRPPの内容が定数Pより小さく
なると、ステツプ114からステツプ119へプログ
ラムは分岐する。
[ステツプ119] レジスタRLの内容が2より小
さいか、2以上かを判別する。第11図を参照
すると、2より小さい場合は、高速減速比時で
あるから、ステツプ120へ、2以上の場合は、
低速減速比時であるから、ステツプ121へ、そ
れぞれ進む。
[ステツプ120] PB0=0,PB1=1にする
ことによつて、巻上げモータM2を、巻上げ伝
達系K2(第6図)の減速比が高速になる方向
に回転させ、高速巻上げを行う。
[ステツプ121] PB0=1,PB1=0にする
ことによつて、巻上げモータM2を、巻上げ伝
達系K2の減速比が低速になる方向に回転さ
せ、低速巻上げを行う。
[ステツプ122] レジスタRPPの内容が0かど
うかを判別する。0でないとすると、ステツプ
116へ進み、前述のルーチンを実行する。0に
なると、ステツプ123へ進む。
[ステツプ123] レジスタRPPにレジスタRP
の内容(定数P1或いは0)を再び記憶させる。
このように、デユーテイ制御は、レジスタ
RPPに或る値を入れて、タイマインタラプト
毎(一定時間毎)に1ずつ減算し、レジスタ
RPPの内容が定数P以上の時は巻上げモータ
M2への通電がしや断し、ブレーキをかけ、定
数Pより小さい時は巻上げモータM2に電流を
流し、0になつた時はレジスタRPPに元の値
を入れ、繰り返す方式をとつている。したがつ
て、デユーテイ比は、タイマTMRの定数Kと
レジスタRPPにセツトされる定数P1とによつ
て決定され、第1フイルムスイツチswFLM1
のオンオフには依存しない。
ステツプ24及びステツプ114,119〜123は本
発明の特徴に係るところで、低速減速比時にお
いては、ステツプ24でレジスタRPの内容を0
に設定しているので、ステツプ114からは必ず
ステツプ119へ進み、デユーテイ制御をしない
ようにしている。なお、ステツプ24でのレジス
タRPの内容は0には限らず、定数Pより小さ
い値であればよい。
今、巻上げモータM2の減速回転が実行され
続けて、1駒巻上げ完了になると、第3フイル
ムスイツチswFLM3がオンになる。この時、
タイマインタラプト処理ではステツプ102から
ステツプ124へ分岐する。
[ステツプ124] PB0=1,PB1=1にセツ
トする。これにより、巻上げモータM2の通電
をしや断すると共に、ブレーキをかける。
[ステツプ125] ステツプ119と同様に、レジス
タRLの内容が2より小さいか、2以上かを判
別する。高速減速比時ではステツプ126へ、低
速減速比時ではステツプ127へ、それぞれ進む。
[ステツプ126] ステツプ25で最初に定数Sに
セツトされたレジスタRSの内容から高速減速
比用の定数S1を減算して、再びレジスタRSに
記憶させる。レジスタRSは、巻上げモータM
2の停止信号からフイルム停止と認定するまで
の高速減速比時及び低速減速比時の認定時間
T1及びT2の設定のために用いられるものであ
る。
[ステツプ127] ステツプ126と同様に、レジス
タRSの内容から低速減速比用の定数S2を減算
して、再びレジスタRSに記憶させる。
[ステツプ128] レジスタRSの内容が1より小
さいか、1以上かを判別する。1以上の場合
は、認定時間T1或いはT2がまだ経過していな
いことになるので、ステツプ108へ進み、前述
のルーチンを実行する。1より小さい場合は、
認定時間T1或いはT2が経過したことになるの
で、ステツプ129へ進む。
[ステツプ129] フイルムが完全に停止してい
ると認定し、フラグF1=0にセツトする。
ステツプ124〜129に関して、高速減速比時と
低速減速比時とでは、巻上げ伝達系の慣性が異
なるために、巻上げモータM2の停止信号(ス
テツプ124)が発せられてからフイルムが完全
に停止するまでの安定時間が異なるが、それに
対応して、巻上げモータM2の停止信号からフ
イルム停止と認定するまでの認定時間T1,T2
(ステツプ124からステツプ129まで)を、定数
S1,S2を別々に定めることによつて、異なる
ものにしている。
ステツプ129の後、ステツプ109を経て実行中
のプログラムに戻る。ここで、ステツプ108を
通過しないため、これ以後、タイマインタラプ
トがかかることはない。
次に、巻上げモータM2の駆動中に、電源電
圧が低下したり、高速減速比に設定したにも拘
らず温度変化によりフイルム巻上げ速度が低下
した時のことを考えてみる。
フイルム巻上げ速度が低下してくるにつれ
て、第1フイルムスイツチFLM1のオンオフ
が反転する時間間隔が長くなつてくる。しか
し、タイマインタラプトは一定時間毎にかかる
ため、ステツプ105或いはステツプ110からステ
ツプ106へ進むルーチンが多くなり、ついには、
レジスタRMMの内容が0になる。このように
して、フイルム巻上げ速度の低下を検出してい
る。この時は、ステツプ107からステツプ130へ
進む。なお、レジスタRMMを初期設定するレ
ジスタRMの値は、高速減速比時と低速減速比
時とでは、フイルム巻上げ速度が異なるため
に、それぞれ独立に定められる必要があるの
で、ステツプ21,24で異なる定数M1,M2に設
定されている。
ステツプ104〜107,110〜113から成る、フイ
ルム巻上げ速度低下検出のためのタイムアウト
ルーチンは、デユーテイ制御期間中には用いら
れない。その理由は、デユーテイ制御ルーチン
の最後のステツプ116,123の後に、このタイム
アウトルーチンを続けると、タイマインタラプ
ト処理のプログラムステツプ数が多くなり、メ
インルーチンに戻るまでの時間が長くなつて、
例えば、チヤージモータM1のブレーキをかけ
るタイミングが遅くなるなど、実行中のプログ
ラムに問題を起す場合が生じるからである。
したがつて、デユーテイ制御期間中では、ス
テツプ117,118によつて、デユーテイ制御期間
全体の時間がレジスタRDの初期設定定数Dに
依存する時間より長くなつた時に、フイルム巻
上げ速度が低下したと判別し、ステツプ130へ
分岐する。
[ステツプ130] レジスタRLの内容が2より小
さいか、2以上か、即ち減速比が高速か低速か
を判別する。高速減速比時にはステツプ131へ、
低速減速比時にはステツプ132へ、それぞれ進
む。高速減速比時で、フイルム巻上げ速度が低
下した場合には、減速比を高速から低速に切り
換えることによつて、フイルム巻上げが可能に
なる。低速減速比時で、フイルム巻上げ速度が
低下した場合は、カメラの露出制御可能な電源
電圧が保持されている限り、低速減速比でのフ
イルム巻上げ能力が十分あるとすると、フイル
ムが終了した場合のみとなる。
[ステツプ131] 第2チヤージスイツチCGE2
の状態を示すPF4入力を判別する。チヤージ
が完了していないと、ステツプ133へ進み、チ
ヤージが完了していると、ステツプ134へ進む。
[ステツプ132] このステツプに進んできた時
は、低速減速比時で、且つフイルム巻上げ速度
が低下した時であるから、ステツプ130で説明
したように、フイルムが終了した場合である。
したがつて、PB0=0,PB1=0にすること
によつて、巻上げモータM2の両端子を開放さ
せる。また、フイルム終了を表すためにフラグ
F0を1にセツトする。この後、ステツプ109
へ進むので、これ以後、タイマインタラプトは
かからない。
[ステツプ133] チヤージが完了していない場
合なので、PD0=1、PD1=0にすることに
よつて、チヤージ伝達系K1(第5図)の減速
比を低速に切り換える方向にチヤージモータM
1を回転させ、チヤージを低速で行わせる。
[ステツプ134] PB0=1、PB1=0にする
ことによつて、巻上げ伝達系K2(第6図)の
減速比を低速に切り換える方向に巻上げモータ
M2を回転させ、巻上げを低速で行わせる。
[ステツプ135] ステツプ133及び134で減速比
が高速から低速に自動的に切り換わつたので、
レジスタRL(第11図)の3ビツト目を1にセ
ツトして、自動変速モードに変更する。同時
に、レジスタRLの内容を出力ポートPL0〜PL
3からデコーダLDECに出力する。これによ
り、表示器LCDの表示素子L1或いはL2
(第10図)が点滅して、自動変速モードに切
り換わつたことを表示する。
減速比が低速に切り換わつたので、レジスタ
RPに低速減速比用の値0をセツトし、レジス
タRPPを値0に初期設定する。同様に、レジ
スタRMに低速減速比用の定数M2をセツトし、
レジスタRMMを定数M2に初期設定する。次
にステツプ108へ進み、前述のルーチンを実行
する。
以上のタイマインタラプト処理は、メインル
ーチンのステツプ26から次の撮影でのステツプ
12までの間、常に実行され、フイルム巻上げ制
御を正確に実行する。
メインプログラムルーチンの説明に戻る。
[ステツプ27] 第1チヤージスイツチswCGE
1に接続されているPF3入力を判別する。チ
ヤージ完了の少し手前で、第1チヤージスイツ
チswCGE1がオンになるのを待つて、ステツ
プ28へ進む。
[ステツプ28] レジスタRLの内容が2より小
さいか、2以上か、即ち減速比が高速か低速か
を判別する。高速減速比時にはステツプ29へ、
低速減速比時にはステツプ30へ、それぞれ進
む。
[ステツプ29] 高速減速比時であるので、チヤ
ージモータM1への通電をしや断し、ブレーキ
をかける。これは、チヤージが高速で行われる
ので、チヤージ完了でチヤージモータM1にブ
レーキをかけると、チヤージモータM1が慣性
で回転を続けて、オーバーチヤージするのを、
防ぐためで、チヤージ完了の少し手前でブレー
キをかけ、チヤージ完了で正確にチヤージ系が
停止するようにしたものである。
[ステツプ30] シヤツタ、ミラー、自動絞りな
どのチヤージが完了したことを示す第2チヤー
ジスイツチswCGE2からの0の信号が入力す
るのを待つて、ステツプ31へ進む。勿論、チヤ
ージ完了を待つ間に何度もタイマインタラプト
処理が行われる。
[ステツプ31] PD0=PD1=1にする。これ
によりチヤージモータM1への通電をしや断
し、ブレーキをかける。
[ステツプ32] フイルム終了を表すフラグF0
を判断する。今、フイルムは終了していないと
すると、ステツプ33へ進む。
[ステツプ33] レジスタRLの内容が1である
かどうか、即ち、連写高速モードであるかどう
かを判別する。連写高速モードであれば、
NEXT(ステツプ3)へジヤンプする。ステツ
プ3からは前述したように撮影シーケンスが進
むわけであるが、ここで特記すべきことは、巻
上げ完了時のフイルム停止認定(フラグF1=
0)を確認せずに、ステツプ9で第1緊定マグ
ネツトMG0に通電してしまうことである。つ
まり、実際の撮影のために直接関係ない絞り込
み、ミラーアツプを、巻上げ完了時のフイルム
停止とは無関係に実行させ、スピードアツプを
図つていることである。その後、ステツプ10で
ミラーアツプを確認し、ステツプ12で巻上げ完
了時のフイルム停止認定を確認する。ここまで
の間、タイマインタラプトは何度もかかり、巻
上げ完了に際してフイルム停止と認定している
ならば、次のシヤツタ開放制御へ進む。ステツ
プ12にきて、まだ巻上げ完了時にフイルム停止
認定がされていない時は、ステツプ11,12のル
ープの繰り返し、タイマインタラプト処理にお
いてフイルム停止認定がされるのを待つ。以上
が連写高速モードのルーチンである。
[ステツプ34] 連写高速モード以外の場合は、
巻上げ完了時のフイルム停止認定がされるまで
(フラグF1が0になるまで)待つ。
[ステツプ35] レジスタRLの内容が5、即ち
連写自動変速モードであるかどうかを判別す
る。連写自動変速モードであれば、NEXT(ス
テツプ3)へジヤンプする。そうでなければ、
ステツプ36へ進む。
[ステツプ36] レジスタRLの内容が2、即ち
連写低速モードであるかどうかを判別する。連
写低速モードであれば、NEXTへジヤンプす
る。そうでなければ、ステツプ37へ進む。
[ステツプ37] レジスタRLの4ビツト目が1、
即ちセルフタイマモードであるかどうかを判別
する。セルフタイマモードであれば、NEXT
へジヤンプする。そうでなければ、ステツプ38
へ進む。
[ステツプ38] 第1ストロークスイツチsw1
の状態を示すPF7入力を判別し、第1ストロ
ークスイツチsw1がオフになるのを待つて、
STARTへ戻る。このステツプにくるのは、単
写高速モードか、単写自動変速モードの場合で
あるので、第1ストロークスイツチsw1のオ
フ、即ちレリーズボタンの押下げが解除される
まで待つ。
このように、連続撮影で、減速比が低速にな
つている場合は、高速減速比時とは異なり、巻
上げ完了時のフイルム停止認定がなされてか
ら、次のリレーズシーケンスを開始すること
で、カメラとしての異常な動きを禁止すること
ができる。即ち、連写の低速減速比時には、フ
イルム停止認定までに比較的時間がかかるた
め、フイルム停止認定を確認せずに、レリーズ
シーケンスを開始させてしまうと、ミラーアツ
プが完了してからシヤツタが開くまでに時間が
かかりすぎ、撮影者に異常な感じを与えてしま
うが、ステツプ34〜36によりこれを防ぐことが
できる。
次に、フイルムが巻上げ途中で終了した場合
を考えてみる。
この場合、タイムインタラプト処理でフラグ
F0=1となるので、ステツプ32からステツプ
39へ分岐する。
[ステツプ39] PC0=0,PC1=1にして、
駆動回路DR3を介して巻戻しモードM3に通
電し、巻戻しを開始する。
[ステツプ40] レジスタRMに定数M3をセツ
トする。
[ステツプ41〜48] 第13図のステツプ104〜
107、110〜113で説明したフイルムの移動を検
出するためのプログラムと同様なもので、巻戻
しが終了すると、第1フイルムスイツチ
swFLM1のオンオフが反転しなくなるのを検
出するプログラムであり、巻戻しが完了する
と、ステツプ49へ進む。
[ステツプ49] PC0=1とし、巻戻しモード
M3の回転を停止させる。
[ステツプ50] フイルム終了を表すフラグF0
を0にリセツトする。
[ステツプ51] レジスタRLの3ビツト目を0
にセツトする。つまり、自動変速に切り換わつ
ている場合には、巻戻し完了で自動変速を解除
するようにしている。これは、撮影者はもとも
と単写高速モード或いは連写高速モードに設定
しているのであり、フイルムを変えたり、外部
環境(特に温度)が違つたりすることによつて
次の撮影は高速減速比でフイルム巻上げを行う
ことができる可能性があるので、初期設定モー
ドに戻す方が効果的であるからである。この
後、STARTへ戻る。
次に、高速減速比で連続撮影中、シヤツタ、
ミラー、自動絞りのチヤージが早く終わり、巻
上げがいまだ完了せず、ステツプ9により次の
撮影動作の第1緊定マグネツトMG0が通電さ
れた後に、フイルムが終了した場合について考
えてみる。
この場合は、第1緊定マグネツトMG0によ
り機械的リレーズ動作が起動されているので、
絞りり込み、ミラーアツプが行われるが、フイ
ルムは巻上げ途中で停止して、それ以上巻き上
げられず、第3フイルムスイツチswFLM3は
オフのままである。したがつて、このままで、
フイルムを巻き戻すと、撮影者はシヤツタが開
いているものと誤解し、誤つた操作をする可能
性がある。また、強い光線がレンズから入射す
ると、フイルムのかぶりをおこすおそれがあ
る。そのため、一度ミラーをダウンさせてか
ら、フイルムを巻き戻すのがよい。
ステツプ10でミラーアツプを確認した後、ス
テツプ11,12で巻上げ完了時のフイルム停止認
定を待つ間、タイムインタラプト処理でフイル
ム終了を検出すると、ステツプ132でフラグF
0=1にセツトするため、ステツプ11でステツ
プ52に分岐する。
[ステツプ52] PD0=1,PD1=0とし、チ
ヤージモータM1をチヤージ伝達系K1の減速
比が低速になる方向に回転させる。設定された
モードに応じてチヤージモータM1の回転方向
を切り換えるようにしてもよい。次にステツプ
30へジヤンプし、チヤージ完了を確認して、ス
テツプ31,32,39へとプログラムは進み、巻戻
し制御に入る。
『モード処理』 第12図のステツプ1で第1ストロークスイツ
チsw1のオフを判別すると、第14図に示され
るモード処理を行う。
[ステツプ150] 出力ポートPE3を0にする。
これにより、トランジスタTR1(第8図)を
オフにして、電源電圧VCCをオフにさせる。測
光が停止され、省電となる。なお、電源電圧
VDDは生きている。
[ステツプ151] セルフ−ドライブ切換スイツ
チswMODEからのPF5入力を判別する。ドラ
イブモードであれば、ステツプ152へ、セルフ
タイマモードであれば、ステツプ153へ、それ
ぞれ進む。
[ステツプ152] レジスタRLの4ビツト目が1
であるかどうかを判別する。1の時は、その時
までセルフタイマモードであつたので、ステツ
プ153へ進み、0の時はドライブモードであつ
たので、ステツプ155へ進む。
[ステツプ153] このステツプへくる時は、セ
ルフ−ドライブ切換スイツチswMODEを撮影
者がセルフタイマモードからドライブモードへ
切り換えたことを意味する。したがつて、レジ
スタRLの内容を0にセツトして、ドライブモ
ードのうちの最初のモード、つまり単写高速モ
ードにする。
[ステツプ154] レジスタRLの内容を出力ポー
トPL0〜PL3から出力させて、表示器LCDに
表示させる。そして、STARTへ戻る。
[ステツプ155] 選択スイツチswSTEPからの
PF6入力を判別する。PF6=1の時は、セル
フ−ドライブ切換スイツチswMODEも選択ス
イツチswSTEPも変化がないことを意味する
ので、STARTへ戻る。PR6=0の時は、選
択スイツチswSTEPが押されているので、ス
テツプ156へ進む。
[ステツプ156] レジスタRLの3ビツト目が
1、即ち自動変速に切り換わつているかどうか
を判別する。自動変速になつていれば、ステツ
プ157へ、なつていなければ、ステツプ158へ、
それぞれ進む。
[ステツプ157] レジスタRLの内容と1とのア
ンド演算をして、その結果を再びレジスタRL
に記憶させる。これは、2ビツト目、3ビツト
目、4ビツト目を0にすることに等しく、自動
変速を解除するためである。したがつて、撮影
者は、自動変速を手動で解除するには、選択ス
イツチswSTEPを1回押すだけでよい。
[ステツプ158] 自動変速になつていない場合
には、レジスタRLの内容を1だけ加算し、再
び記憶させる。
[ステツプ159] レジスタRLの内容が3である
かどうかを判別する。RL=3は何のモードに
も割り当てられていないので、3になることは
ドライブモードを一巡したことを意味する。3
であれば、ステツプ160へ進み、3でなければ、
ステツプ161へ進む。
[ステツプ160] レジスタRLの内容を0にセツ
トする。
ステツプ158,159,160は、単写高速モード
→連写高速モード→連写低速モードを、選択ス
イツチswSTEPの押圧毎に切り換えることを
意味する。
[ステツプ161] レジスタRLの内容を出力ポー
トPL0〜PL3から出力させて、表示器LCDに
表示させる。
[ステツプ162] 選択スイツチswSTEPの押圧
が解除されるまで待つて、STARTへ戻る。
[ステツプ163] セルフ−ドライブ切換スイツ
チswMODEがオフの場合も、レジスタRLの4
ビツト目が1であるかどうかを判別する。1の
時は、その時までセルフタイマモードであつた
ので、ステツプ165へ進み、0の時はドライブ
モードであつたので、ステツプ164へ進む。
[ステツプ164] このステツプへくる時は、セ
ルフ−ドライブ切換スイツチswMODEを撮影
者がドライブモードからセルフタイマモードへ
切り換えたことを意味する。したがつて、レジ
スタRLの内容を16進数で0AHにセツトして、
セルフタイマモードのうちの最初のモード、つ
まりセルフタイマ10秒モードにする。
[ステツプ165] 選択スイツチswSTEPからの
PF6入力を判断する。PF6=1の時は、セル
フ−ドライブ切換スイツチswMODEも選択ス
イツチswSTEPも変化がないことを意味する
ので、STARTへ戻る。PF6=0の時は、選
択スイツチswSTEPが押されているので、ス
テツプ166へ進む。
[ステツプ166] レジスタRLの内容が0AHな
ら、ステツプ167へ、そうでなければ、ステツ
プ168へ、それぞれ進む。
[ステツプ167] レジスタRLに、セルフタイマ
2秒モードを表す16進数コード0BHを記憶さ
せる。
[ステツプ168] レジスタRLに、セルフタイマ
10秒モードを表す16進数コード0AHを記憶さ
せる。
ステツプ166,167,168は、セルフタイマ10
秒モードとセルフタイマ2秒モードとを、選択
スイツチswSTEPの押圧毎に切り換えること
を意味する。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、減速比
が異なる高速駆動用と低速駆動用の減速伝達系を
設けたことを前提とし、高速駆動用の減速伝達系
に切り換えられている場合には、目標停止位置の
手前でモータの電気的な減速制御を行つた後で電
気的な停止制御を行い、低速駆動用の減速伝達系
に切り換えられている場合には、モータの電気的
な減速制御を行わずに電気的な停止制御を行うよ
うにしたので、カメラ動作機構の目標停止位置へ
の停止が減速伝達系の切換えにもかかわらず正確
に行えると共に、低速駆動時に目標停止位置の手
前で停止してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロツク図、
第2図は本発明の一実施例の動作の一部を示すフ
ローチヤート、第3図は第1図図示の実施例が具
体化されたカメラを示す正面図、第4図は同じく
平面図、第5図はチヤージ伝達系を示す斜視図、
第6図は巻上げ伝達系を示す斜視図、第7図は巻
戻し伝達系を示す斜視図、第8図はマイクロコン
ピユータ及び周辺回路を示す回路図、第9図は駆
動回路を示す回路図、第10図はデコーダ及び表
示器を示すブロツク図、第11図はモードのコー
ドを示す図、第12〜14図はフローチヤートで
ある。 1……設定手段、2……制御手段、3……駆動
回路、4……切換手段、5……高速伝達系、6…
…巻上げ負荷、7……フイルム、8……検出手
段、9……低速伝達系、M2……巻上げモータ、
K2……巻上げ伝達系、DR1〜DR3……駆動
回路、COM……マイクロコンピユータ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 モータと、該モータを駆動源として動作する
    ものであつて、第1の減速比を有する第1の減速
    伝達系と該第1の減速比より減速比が大きい第2
    の減速比を有する第2の減速伝達系とが少なくと
    も切り換えられる伝達手段と、該伝達手段の動作
    によつて駆動されるものであつて、該モータの電
    気的な停止のための制御により繰り返し目標停止
    位置に停止させられるカメラ動作機構を備えたカ
    メラにおいて、 前記カメラ動作機構による動作状態を検出し、
    該カメラ動作機構の前記目標停止位置に対応する
    第1の動作位相及び該第1の動作位相より手前の
    第2の動作位相を検出する検出手段と、 前記第1の減速伝達系に切り換えられている場
    合には、前記検出手段が前記第2の動作位相を検
    出した際に前記モータの電気的な減速制御を行う
    と共に、前記第1の動作位相を検出した際に電気
    的な停止制御を行い、前記第2の減速伝達系に切
    り換えられている場合には、該電気的な減速制御
    を行わずに該検出手段が前記第1の動作位相を検
    出した際に電気的な停止制御を行う制御手段を設
    けたことを特徴とするカメラ。
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