JPH0674350B2 - 高熱伝導性ゴム・プラスチック組成物 - Google Patents

高熱伝導性ゴム・プラスチック組成物

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JPH0674350B2
JPH0674350B2 JP62225170A JP22517087A JPH0674350B2 JP H0674350 B2 JPH0674350 B2 JP H0674350B2 JP 62225170 A JP62225170 A JP 62225170A JP 22517087 A JP22517087 A JP 22517087A JP H0674350 B2 JPH0674350 B2 JP H0674350B2
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alumina
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rubber
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particles
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順 小川
幸男 小田
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Showa Denko KK
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高熱伝導性ゴム・プラスチック組成物に関す
る。詳しくは高熱伝導性、低粘度で、作業性が良好なゴ
ム・プラスチック組成物に関する。
(従来の技術) 近年、電子部品の高集積化、高密度化にともなって、チ
ップ当りの電力消費量も増大の一途にあり、発生した熱
を効率良く放熱し、素子の温度上昇を少なくすることが
重要な問題になっている。
そこで、電気絶縁材料や、電気・電子通信機器等のシー
ルに用いる接着剤等に適した熱伝導性に優れた材料の開
発が急務となっている。
従来、特に放熱特性を重視した用途には、エポキシ樹脂
などに結晶性シリカを配合した材料が用いられている。
しかし、結晶性シリカは、モース硬度が大きく、かつ鋭
いカッティングエッジを有する粉砕粒子であるため、配
合量を増していくと組成物の粘度が高くなり、作業性が
悪くなるという欠点があった。従って、配合量には限度
があり、作業性を考慮すると最も多量に充填させた場合
でも、せいぜいその熱伝導率は30×10-4cal:cm・sec・
℃止まりであり、もはやこのレベルでは放熱特性として
充分満足できるものではない。
かかる放熱特性を改善するため、結晶シリカより熱伝導
率の大きな充填剤として、アルミナ、窒化アルミニウ
ム、炭化硅素などが注目されている。特にアルミナは比
較的低コストで品質が安定しており汎用性が大きいため
シリカの代替材料として有望である。ところが既存のア
ルミナは、その特性からゴム・プラスチックの充填剤と
して適切なものとは云い難い。たとえばバイヤー法で作
られるアルミナは大きさが数μmから最大10μm程度の
板状ないし不定形状の1次粒子であるが、吸油量が大き
いためゴム・プラスチックへの充填性が悪く、また、多
量に充填した場合には組成物の粘度が著しく高くなり作
業性が悪化するため、充填量は重量比で70%が限度であ
り、熱伝導率はせいぜい30×10-4cal:cm・sec・℃止ま
りである。また、電融アルミナや焼結アルミナを粉砕し
たアルミナは、緻密なαアルミナ粒子から成り、任意の
粒径範囲に調整することができるため、バイヤーアルミ
ナに比べ、ゴム・プラスチックへの充填性は優れてい
る。しかし、破砕形状で鋭い角を有するため、多量に充
填すると組成物の粘度が高くなり、作業性を考慮すると
満足しうる熱伝導率を持つ組成物は得られていない。
そこで、本発明者等はこれら電融アルミナ、焼結アルミ
ナの粉砕品の、粒度分布を維持しつつ、粒子形状の改良
について鋭意研究した結果、ハロゲン化合物、硼素化合
物等の鉱化剤、あるいは結晶成長剤を電融アルミナある
いは焼結アルミナの粉砕品に少量添加し、1000℃〜1550
℃の温度で加熱処理する方法により、これらアルミナ粗
粒子の鋭い角すなわちカッティングエッジが減少し、同
時に形状が球状化することを見い出し、さきに特許出願
中である(特願昭61−30923号) (発明が解決しようとする問題点) 上記の方法によって得られる球状コランダム粒子は、従
来のアルミナに比べ充填性が良く、低粘度でかつ45×10
-4cal:cm・sec・℃程度の熱伝導率をもつゴム・プラス
チック組成物が得られる。しかし、電気絶縁材料や接着
剤等に要求される放熱特性は、このレベルではもはや満
足できるものではなく、さらに作業性が良好で、かつ熱
伝導率が高いゴム・プラスチック組成物はいまだ開発さ
れていない。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、上記した現状にかんがみ鋭意研究の結
果、問題点解決の手段を見出し、本発明に到達したもの
である。
すなわち、本発明の要旨は 平均粒子径5μm以下のアルミナ粒子を重量で10%ない
し30%と、残部が単一粒子の平均粒子径10μm以上であ
り、かつカッティングエッジを有しない形状である球状
コランダム粒子とからなるアルミナを充填してなること
を特徴とする高熱伝導性ゴム・プラスチック組成物であ
る。
本発明で用いる球状コランダム粒子としては、本出願人
のさきに出願になる、特願昭61−30923号に示されたも
のが最も適している。この球状コランダム粒子は、該願
書に添付した図面の第1図(a)に示されるように、実
質的に球状の粗大な単一粒子から成り、従来のアルミナ
(同第2図(a))とは明らかに形態を異にしている。
この球状コランダム粒子の平均粒子型は10μm以上であ
る。10μm未満ではゴム・プラスチックに対して充填性
が悪くなるため好ましくない。
本発明で用いる平均粒子5μm以下のアルミナ粒子の種
類は特に限定されるものではなく、たとえばバイヤーア
ルミナ、電融アルミナあるいは焼結アルミナのいずれで
も良い。5μmを超えた場合ゴム・プラスチックに充填
した際に組成物の粘度が高くなり、満足しうる効果が得
られない。
本発明で用いるアルミナは、平均粒子径5μm以下のア
ルミナ粒子が10%ないし30%、残部が球状コランダム粒
子からなるアルミナである。この範囲外では充填性が悪
く、ゴム・プラスチックに充填した際に組成物の粘度が
高くなり作業性が悪化するため好ましくない。
上記のごときアルミナを配合する対象は、特に限定され
るものではないが、特にエポキシ樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンゴムなどが好ま
しい。上記アルミナの充填量の範囲は、重量比で75%以
上が望ましい。75%未満では熱伝導率が充分でなくなり
好ましくない。なお配合物中には、本発明の主旨を損な
わない範囲で難燃剤、アルミナ以外のフィラー、滑剤、
着色剤、沈降防止剤、脱胞剤等を添加することは自由で
ある。
本発明は、シリコーンゴムの放熱ゴムシート、シートラ
ント、接着剤、あるいはエポキシ樹脂等に配合し電気絶
縁材料として応用することができる。
本発明のゴム・プラスチック組成物を電気絶縁材料等に
用いる場合、成形法は特に限定されるものではなく、た
とえば注形法、積層法等がある。
以下、本発明について実施例をあげて説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものでない。
(実施例および比較例) 第1表に、使用した球状コランダム粒子、バイヤーアル
ミナ、および焼結アルミナの粒子径を示した。これらの
粒子の諸配合を第2表の実施例1〜3、比較例1〜6に
示した。
エポキシ樹脂(シェル化学(株)製コピコート815)50
g、硬化剤(日立化成工業(株)製HN2200)40gに、前記
第2表のアルミナを各200g,250g,300g,350g,400g配合し
組成物を得た。各組成物の粘度を測定し、その結果を第
3表に示した。
上記のごとく本発明の組成物のみが、アルミナの多量に
充填しても粘度が低く充分作業性が良いことが認められ
る。
次にエポキシ樹脂(シエル化学(株)製エピコート81
5)50g、硬化剤(日立化成工業(株)製HN2200)40g
に、前記第2表のアルミナを徐々に添加し、組成物の粘
度が500poiseに達した時にアルミナの配合比率と、その
組成物を硬化させた時に熱伝導率を測定し、その結果を
第4表に示した。
液状組成物では、一般に粘度が500poiseを超えると作業
性が著しく低下するが、上記のごとく本発明の組成物の
みが、アルミナを重量で80%以上配合しても組成物の粘
度が500poise以下であり、50×10-4cal/cm・sec.℃以上
の熱伝導率が得られていることが認められる。
(発明の効果) 上記の結果から明らかなように、平均粒子径5μm以下
のアルミナ粒子を10%ないし30%、残部が球状コランダ
ム粒子からなるアルミナを充填したゴム・プラスチック
組成物は、粘度が低く作業性が良好で、かつ高熱伝導性
に優れた実用性の高い組成物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/10 Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒子径5μm以下のアルミナ粒子を重
    量で10%ないし30%と、残部が単一粒子の平均粒子径10
    μm以上であり、かつカッティングエッジを有しない形
    状である球状コランダム粒子とからなるアルミナを充填
    してなることを特徴とする高熱伝導性ゴム・プラスチッ
    ク組成物。
JP62225170A 1987-09-10 1987-09-10 高熱伝導性ゴム・プラスチック組成物 Expired - Lifetime JPH0674350B2 (ja)

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