JPH0672936A - パーフルオロジヨードエーテルの製造方法 - Google Patents
パーフルオロジヨードエーテルの製造方法Info
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- JPH0672936A JPH0672936A JP25053192A JP25053192A JPH0672936A JP H0672936 A JPH0672936 A JP H0672936A JP 25053192 A JP25053192 A JP 25053192A JP 25053192 A JP25053192 A JP 25053192A JP H0672936 A JPH0672936 A JP H0672936A
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- fluoride
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- tetrafluoroethylene
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】含フッ素モノマーの合成用中間体等として有用
なパーフルオロジヨードエーテルを高収率で製造する。 【構成】非プロトン性極性溶媒中でアルカリ金属フッ化
物の存在下にパーフルオロジカルボン酸ジフルオリド、
テトラフルオロエチレン、およびヨウ素源を反応させ、
パーフルオロジカルボン酸ジフルオリドの2個の−CO
F(カルボン酸フルオリド部分)を−CF2OCF2C
F2Iに置換するパーフルオロジヨードエーテルを製造
する。
なパーフルオロジヨードエーテルを高収率で製造する。 【構成】非プロトン性極性溶媒中でアルカリ金属フッ化
物の存在下にパーフルオロジカルボン酸ジフルオリド、
テトラフルオロエチレン、およびヨウ素源を反応させ、
パーフルオロジカルボン酸ジフルオリドの2個の−CO
F(カルボン酸フルオリド部分)を−CF2OCF2C
F2Iに置換するパーフルオロジヨードエーテルを製造
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パーフルオロジヨード
エーテルの製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は、両末端に−CF2 OCF2 CF2 Iなる部位を有す
るパーフルオロジヨードエーテルの製造方法に関するも
のである。
エーテルの製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は、両末端に−CF2 OCF2 CF2 Iなる部位を有す
るパーフルオロジヨードエーテルの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般式ICF2 CF2 O(CF
2 )n COFで表わされるω−ヨードアシルフルオリド
は特公昭62−7898号公報に記載されている。この
化合物は、パーフルオロラクトンにフッ素源、ヨウ素
源、およびテトラフルオロエチレンを反応させて得られ
る。また、ICF2 CF2 O−を有するω−ヨードアシ
ルフルオリドの製造法として、ジフルオロヨードアセチ
ルフルオリドにテトラフルオロエチレンオキシドを反応
させる方法も知られている。
2 )n COFで表わされるω−ヨードアシルフルオリド
は特公昭62−7898号公報に記載されている。この
化合物は、パーフルオロラクトンにフッ素源、ヨウ素
源、およびテトラフルオロエチレンを反応させて得られ
る。また、ICF2 CF2 O−を有するω−ヨードアシ
ルフルオリドの製造法として、ジフルオロヨードアセチ
ルフルオリドにテトラフルオロエチレンオキシドを反応
させる方法も知られている。
【0003】このω−ヨードアシルフルオリドのICF
2 CF2 O−は脱IF反応によりパーフルオロビニルエ
ーテル基(CF2 =CFO−)に転換することができる
ことより、このω−ヨードアシルフルオリドは各種含フ
ッ素モノマーの中間体として特に有用であることが知ら
れている。
2 CF2 O−は脱IF反応によりパーフルオロビニルエ
ーテル基(CF2 =CFO−)に転換することができる
ことより、このω−ヨードアシルフルオリドは各種含フ
ッ素モノマーの中間体として特に有用であることが知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ω−ヨードアシルフル
オリドは基本的にパーフルオロビニルエーテル基を1個
有する化合物の中間体となる。しかし、パーフルオロビ
ニルエーテル基を2個有する化合物をこれより製造する
ことは困難である。パーフルオロビニルエーテル基を2
個有する化合物は、架橋性を有するモノマーとして有用
であると考えられる。しかしながら、従来この出発原料
となる両末端にICF2 CF2 O−を有するパーフルオ
ロジヨードエーテル化合物は知られていない。
オリドは基本的にパーフルオロビニルエーテル基を1個
有する化合物の中間体となる。しかし、パーフルオロビ
ニルエーテル基を2個有する化合物をこれより製造する
ことは困難である。パーフルオロビニルエーテル基を2
個有する化合物は、架橋性を有するモノマーとして有用
であると考えられる。しかしながら、従来この出発原料
となる両末端にICF2 CF2 O−を有するパーフルオ
ロジヨードエーテル化合物は知られていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、高
収率でパーフルオロジヨードエーテルを製造し得る方法
を求めて鋭意検討を重ねた結果、パーフルオロジカルボ
ン酸ジフルオリドを特定の反応に供することにより目的
とするパーフルオロジヨードエーテルが高収率で得られ
るという知見を得るに到った。本発明は下記パーフルオ
ロジヨードエーテルの製造方法である。
収率でパーフルオロジヨードエーテルを製造し得る方法
を求めて鋭意検討を重ねた結果、パーフルオロジカルボ
ン酸ジフルオリドを特定の反応に供することにより目的
とするパーフルオロジヨードエーテルが高収率で得られ
るという知見を得るに到った。本発明は下記パーフルオ
ロジヨードエーテルの製造方法である。
【0006】アルカリ金属フッ化物の存在下にパーフル
オロジカルボン酸ジフルオリド、テトラフルオロエチレ
ン、およびヨウ素源を反応させ、パーフルオロジカルボ
ン酸ジフルオリドの2個の−COF(カルボン酸フルオ
リド部分)を−CF2 OCF 2 CF2 Iに置換すること
を特徴とするパーフルオロジヨードエーテルの製造方
法。
オロジカルボン酸ジフルオリド、テトラフルオロエチレ
ン、およびヨウ素源を反応させ、パーフルオロジカルボ
ン酸ジフルオリドの2個の−COF(カルボン酸フルオ
リド部分)を−CF2 OCF 2 CF2 Iに置換すること
を特徴とするパーフルオロジヨードエーテルの製造方
法。
【0007】本発明における出発原料であるパーフルオ
ロジカルボン酸ジフルオリドは、脂肪族の線状化合物で
あってその両末端に−COF(カルボン酸フルオリド部
分)を有する化合物であることが好ましい。特に、FO
C−Rf −COF(ただし、Rf は炭素数10以下のパ
ーフルオロアルキレン基、または炭素数20以下のパー
フルオロアルキレン基の少なくとも1個のジフルオロメ
チレン基をエーテル性酸素原子に置換してなるパーフル
オロオキサアルキレン基)で表される化合物であること
が好ましい。
ロジカルボン酸ジフルオリドは、脂肪族の線状化合物で
あってその両末端に−COF(カルボン酸フルオリド部
分)を有する化合物であることが好ましい。特に、FO
C−Rf −COF(ただし、Rf は炭素数10以下のパ
ーフルオロアルキレン基、または炭素数20以下のパー
フルオロアルキレン基の少なくとも1個のジフルオロメ
チレン基をエーテル性酸素原子に置換してなるパーフル
オロオキサアルキレン基)で表される化合物であること
が好ましい。
【0008】上記Rf で表される炭素数10以下のパー
フルオロアルキレン基は、直鎖状のものであっても分岐
を有するものであってもよい。またその炭素数は2〜8
が好ましい。
フルオロアルキレン基は、直鎖状のものであっても分岐
を有するものであってもよい。またその炭素数は2〜8
が好ましい。
【0009】また、Rf で表されるパーフルオロオキサ
アルキレン基とは炭素数20以下のパーフルオロアルキ
レン基の少なくとも1個のジフルオロメチレン基(−C
F2−)をエーテル性酸素原子(−O−)に置換してな
る2価の基である。エーテル性酸素原子に置換されるジ
フルオロメチレン基はパーフルオロアルキレン基の両末
端以外の位置にある必要がある。置換されるエーテル性
酸素原子は2個以上であってもよいが、エーテル性酸素
原子2個の間には少なくとも1個、通常は2個以上の炭
素原子が存在する必要がある。従って、エーテル性酸素
原子に置換される前のパーフルオロアルキレン基の炭素
数の下限は通常5個である。より好ましいエーテル性酸
素原子に置換される前のパーフルオロアルキレン基の炭
素数は5〜15個である。
アルキレン基とは炭素数20以下のパーフルオロアルキ
レン基の少なくとも1個のジフルオロメチレン基(−C
F2−)をエーテル性酸素原子(−O−)に置換してな
る2価の基である。エーテル性酸素原子に置換されるジ
フルオロメチレン基はパーフルオロアルキレン基の両末
端以外の位置にある必要がある。置換されるエーテル性
酸素原子は2個以上であってもよいが、エーテル性酸素
原子2個の間には少なくとも1個、通常は2個以上の炭
素原子が存在する必要がある。従って、エーテル性酸素
原子に置換される前のパーフルオロアルキレン基の炭素
数の下限は通常5個である。より好ましいエーテル性酸
素原子に置換される前のパーフルオロアルキレン基の炭
素数は5〜15個である。
【0010】本発明における出発原料であるパーフルオ
ロジカルボン酸ジフルオリドとしては、特に、その入手
の容易性や生成物の有用性などの面から、パーフルオロ
−2,9−ジメチル−3,8−ジオキサデカンジオイル
フルオリド[FOC−CF(CF3 )O(CF2 )4 O
CF(CF3 )−COF]を採用するのが好ましい。パ
ーフルオロ−2,9−ジメチル−3,8−ジオキサデカ
ンジオイルフルオリドは、パーフルオロ−γ−ブチロラ
クトンにヘキサフルオロプロペンオキシドを2モル付加
させる方法(特開昭52−3017号公報参照)などに
より製造可能である。
ロジカルボン酸ジフルオリドとしては、特に、その入手
の容易性や生成物の有用性などの面から、パーフルオロ
−2,9−ジメチル−3,8−ジオキサデカンジオイル
フルオリド[FOC−CF(CF3 )O(CF2 )4 O
CF(CF3 )−COF]を採用するのが好ましい。パ
ーフルオロ−2,9−ジメチル−3,8−ジオキサデカ
ンジオイルフルオリドは、パーフルオロ−γ−ブチロラ
クトンにヘキサフルオロプロペンオキシドを2モル付加
させる方法(特開昭52−3017号公報参照)などに
より製造可能である。
【0011】本発明において使用されるアルカリ金属フ
ッ化物としては、ナトリウム、カリウム、セシウム、ル
ビジウム、などのフッ化物が用いられるが、入手し易
さ、取扱性、脱水操作性、価格などの面からフッ化カリ
ウムが好ましく採用可能である。アルカリ金属フッ化物
の使用量は出発原料1モルに対して0.4〜10モル、
好ましくは2〜5モルの範囲から選定される。
ッ化物としては、ナトリウム、カリウム、セシウム、ル
ビジウム、などのフッ化物が用いられるが、入手し易
さ、取扱性、脱水操作性、価格などの面からフッ化カリ
ウムが好ましく採用可能である。アルカリ金属フッ化物
の使用量は出発原料1モルに対して0.4〜10モル、
好ましくは2〜5モルの範囲から選定される。
【0012】本発明において使用されるヨウ素源として
は、ヨウ素、または塩化ヨウ素や臭化ヨウ素などのハロ
ゲン化ヨウ素が好ましい。ヨウ素源の使用量は、通常、
出発原料1モル当たり0.4〜10モル、好ましくは2
〜5モルの範囲から選定される。
は、ヨウ素、または塩化ヨウ素や臭化ヨウ素などのハロ
ゲン化ヨウ素が好ましい。ヨウ素源の使用量は、通常、
出発原料1モル当たり0.4〜10モル、好ましくは2
〜5モルの範囲から選定される。
【0013】本発明においては、通常反応は溶媒中で行
われる。溶媒としては極性溶媒が使用され、特に非プロ
トン性極性溶媒であることが好ましい。例えば、プロト
ン性溶媒中では、水素引き抜き反応の併発によりパーフ
ルオロジヨードエーテルの収率が低下する傾向があり、
また、非極性溶媒中では、フッ素アニオン源よりフッ素
アニオンが放出されず、反応が進行し難いからである。
かかる非プロトン性極性溶媒としては、スルホラン、ジ
グライム、テトラグライム、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、ジオキサン、ベンゾニトリル等が
例示でき、通常出発原料の重量の1〜15倍、好ましく
は3〜10倍の範囲から使用量が選定される。
われる。溶媒としては極性溶媒が使用され、特に非プロ
トン性極性溶媒であることが好ましい。例えば、プロト
ン性溶媒中では、水素引き抜き反応の併発によりパーフ
ルオロジヨードエーテルの収率が低下する傾向があり、
また、非極性溶媒中では、フッ素アニオン源よりフッ素
アニオンが放出されず、反応が進行し難いからである。
かかる非プロトン性極性溶媒としては、スルホラン、ジ
グライム、テトラグライム、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、ジオキサン、ベンゾニトリル等が
例示でき、通常出発原料の重量の1〜15倍、好ましく
は3〜10倍の範囲から使用量が選定される。
【0014】本発明方法における反応は、特に限定され
ずに、種々の操作や条件下での実施が可能であり、出発
原料の種類、従って生成物の種類などに応じて最適な反
応操作条件を選定するのが望ましい。反応温度は通常、
−20〜+150℃が採用され、特に0〜100℃が反
応を円滑に進行させるために望ましい。また、テトラフ
ルオロエチレンの系内の仕込圧力としては0〜20kg/c
m2ゲ−ジの範囲が好ましく採用可能である。
ずに、種々の操作や条件下での実施が可能であり、出発
原料の種類、従って生成物の種類などに応じて最適な反
応操作条件を選定するのが望ましい。反応温度は通常、
−20〜+150℃が採用され、特に0〜100℃が反
応を円滑に進行させるために望ましい。また、テトラフ
ルオロエチレンの系内の仕込圧力としては0〜20kg/c
m2ゲ−ジの範囲が好ましく採用可能である。
【0015】反応器への出発原料、溶媒、アルカリ金属
フッ化物、ヨウ素源およびテトラフルオロエチレンの装
填順序についても、種々の形態が可能であるが、例え
ば、アルカリ金属フッ化物、溶媒、原料、ヨウ素源、テ
トラフルオロエチレンの順に装填し、各段階で充分に撹
拌を行う場合に高収率が達成される。反応時間は、通常
は5〜50時間程度、特に8〜30時間程度で充分であ
る。
フッ化物、ヨウ素源およびテトラフルオロエチレンの装
填順序についても、種々の形態が可能であるが、例え
ば、アルカリ金属フッ化物、溶媒、原料、ヨウ素源、テ
トラフルオロエチレンの順に装填し、各段階で充分に撹
拌を行う場合に高収率が達成される。反応時間は、通常
は5〜50時間程度、特に8〜30時間程度で充分であ
る。
【0016】残ガスをパージして反応を終了後、例え
ば、反応混合物を10%Na2 SO3水溶液中に注ぎ、
反応生成物は油状層として取得され、蒸留して精製され
る。
ば、反応混合物を10%Na2 SO3水溶液中に注ぎ、
反応生成物は油状層として取得され、蒸留して精製され
る。
【0017】本発明により得られるパーフルオロジヨー
ドエーテルの両末端のICF2 CF2 O−は、脱IF反
応によりパーフルオロビニルエーテル基(CF2 =CF
O−)に転換可能である。また、エチレンを付加し脱H
Iすることにより、両末端にビニル基(CH2 =CH
−)を有するパーフルオロビニルエーテルにも変換で
き、これをヒドロシリル化したものは、シリコーンシー
ラント等の架橋剤として有用である。また、このパーフ
ルオロジヨードエーテルはこれら官能基を有する化合物
の原料のみならず、他の種々の用途に使用できるもので
ある。なお、実施例1、2で合成した1,10−ビス
(2−ヨードテトラフルオロエトキシ)−パーフルオロ
−2,9−ジメチル−3,8−ジオキサデカンは新規化
合物である。
ドエーテルの両末端のICF2 CF2 O−は、脱IF反
応によりパーフルオロビニルエーテル基(CF2 =CF
O−)に転換可能である。また、エチレンを付加し脱H
Iすることにより、両末端にビニル基(CH2 =CH
−)を有するパーフルオロビニルエーテルにも変換で
き、これをヒドロシリル化したものは、シリコーンシー
ラント等の架橋剤として有用である。また、このパーフ
ルオロジヨードエーテルはこれら官能基を有する化合物
の原料のみならず、他の種々の用途に使用できるもので
ある。なお、実施例1、2で合成した1,10−ビス
(2−ヨードテトラフルオロエトキシ)−パーフルオロ
−2,9−ジメチル−3,8−ジオキサデカンは新規化
合物である。
【0018】以下、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもので
はない。
するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもので
はない。
【0019】
[実施例1]充分に乾燥した内容積 500mlのハステロイ
製オートクレーブに、450℃で5時間加熱乾燥したフッ化
カリウム12.0g(207mmol)を仕込み、脱気後、モレキュラ
シーブにより乾燥したテトラグライム190gを仕込み、20
℃で1時間撹拌した。
製オートクレーブに、450℃で5時間加熱乾燥したフッ化
カリウム12.0g(207mmol)を仕込み、脱気後、モレキュラ
シーブにより乾燥したテトラグライム190gを仕込み、20
℃で1時間撹拌した。
【0020】次いでパーフルオロ−2,9−ジメチル−
3,8−ジオキサデカンジオイルフルオリド25g(48mmo
l) を仕込み20℃で約8時間撹拌を続けてから、窒素気
流下に固体状のヨウ素60.3g(238mmol)を仕込んだ。反応
器内温度を20℃とし1時間撹拌後、反応器に連結したホ
ルダーからテトラフルオロエチレンを反応器に導入し、
器内圧力が8〜10kg/cm2ゲージに維持されるようにテト
ラフルオロエチレンを補給し、約18時間撹拌を続けるこ
とにより反応を行った。この間テトラフルオロエチレン
の導入量は、11.4g(114mmol)であった。
3,8−ジオキサデカンジオイルフルオリド25g(48mmo
l) を仕込み20℃で約8時間撹拌を続けてから、窒素気
流下に固体状のヨウ素60.3g(238mmol)を仕込んだ。反応
器内温度を20℃とし1時間撹拌後、反応器に連結したホ
ルダーからテトラフルオロエチレンを反応器に導入し、
器内圧力が8〜10kg/cm2ゲージに維持されるようにテト
ラフルオロエチレンを補給し、約18時間撹拌を続けるこ
とにより反応を行った。この間テトラフルオロエチレン
の導入量は、11.4g(114mmol)であった。
【0021】得られた反応混合物は、ガスクロマトグラ
フィーおよび19F核磁気共鳴スペクトル分析により、目
的とするパーフルオロジヨードエーテルが30.8g 、副生
物であるモノヨードエーテルが4.1g含有していることを
確認した。
フィーおよび19F核磁気共鳴スペクトル分析により、目
的とするパーフルオロジヨードエーテルが30.8g 、副生
物であるモノヨードエーテルが4.1g含有していることを
確認した。
【0022】反応混合物を10%Na2SO3水溶液中に注ぎ、
油状層を水洗、分液、脱水および蒸留して、沸点が75℃
/0.2mmHgの透明な液体 28.0g(収率57%)を得た。得ら
れたこの化合物は目的とするパーフルオロジヨードエー
テルである1,10−ビス(2−ヨードテトラフルオロ
エトキシ)−パーフルオロ−2,9−ジメチル−3,8
−ジオキサデカンであった。
油状層を水洗、分液、脱水および蒸留して、沸点が75℃
/0.2mmHgの透明な液体 28.0g(収率57%)を得た。得ら
れたこの化合物は目的とするパーフルオロジヨードエー
テルである1,10−ビス(2−ヨードテトラフルオロ
エトキシ)−パーフルオロ−2,9−ジメチル−3,8
−ジオキサデカンであった。
【0023】IR 1290cm-1(C-F) MS m/e 1018(M+)19 F−NMR(CCl3F 基準、CDCl3 溶媒);表1
【0024】
【表1】
【0025】[実施例2]実施例1において、溶媒をジ
メチルホルムアミドとする以外は同様にして反応を行っ
た。その結果、パーフルオロジヨードエーテル、パーフ
ルオロモノヨードエーテルの生成量は、それぞれ 27.6
g、8.5gであった。
メチルホルムアミドとする以外は同様にして反応を行っ
た。その結果、パーフルオロジヨードエーテル、パーフ
ルオロモノヨードエーテルの生成量は、それぞれ 27.6
g、8.5gであった。
【0026】[実施例3]充分に乾燥した内容積 500ml
のハステロイ製オートクレーブに、450℃で5時間加熱乾
燥したフッ化カリウム26.4g(471mmol)を仕込み、脱気
後、モレキュラシーブにより乾燥したテトラグライム17
0gを仕込み、20℃で1時間撹拌した。次いでパーフルオ
ロ−γ−ブチロラクトン20g(103mmol)を仕込み、20℃で
約8時間撹拌を続けてから、窒素気流下に固体状のヨウ
素130.9g(516mmol) を仕込んだ。
のハステロイ製オートクレーブに、450℃で5時間加熱乾
燥したフッ化カリウム26.4g(471mmol)を仕込み、脱気
後、モレキュラシーブにより乾燥したテトラグライム17
0gを仕込み、20℃で1時間撹拌した。次いでパーフルオ
ロ−γ−ブチロラクトン20g(103mmol)を仕込み、20℃で
約8時間撹拌を続けてから、窒素気流下に固体状のヨウ
素130.9g(516mmol) を仕込んだ。
【0027】反応器内温度を20℃とし1時間撹拌後、反
応器に連結したホルダーからテトラフルオロエチレンを
反応器に導入し、器内圧力が8〜10kg/cm2ゲージに維持
されるようにテトラフルオロエチレンを補給し、約15時
間撹拌を続けることにより反応を行った。この間テトラ
フルオロエチレンの導入量は、24.7g(247mmol)であっ
た。
応器に連結したホルダーからテトラフルオロエチレンを
反応器に導入し、器内圧力が8〜10kg/cm2ゲージに維持
されるようにテトラフルオロエチレンを補給し、約15時
間撹拌を続けることにより反応を行った。この間テトラ
フルオロエチレンの導入量は、24.7g(247mmol)であっ
た。
【0028】その結果、ガスクロマトグラフィーおよび
19F核磁気共鳴スペクトル分析により、上記反応混合物
中には、目的とする1,4−ビス(2−ヨードテトラフ
ルオロエトキシ)パーフルオロブタンが60.8g 、副生物
であるパーフルオロ(5−オキサ−7−ヨードヘプタノ
イルフルオリド)が2.7g含有されていることを確認し
た。
19F核磁気共鳴スペクトル分析により、上記反応混合物
中には、目的とする1,4−ビス(2−ヨードテトラフ
ルオロエトキシ)パーフルオロブタンが60.8g 、副生物
であるパーフルオロ(5−オキサ−7−ヨードヘプタノ
イルフルオリド)が2.7g含有されていることを確認し
た。
【0029】反応混合物を10%Na2SO3水溶液中に注ぎ、
油状層を水洗、分液、脱水および蒸留して、沸点が47℃
/0.3mmHgの透明な液体である1,4−ビス(2−ヨード
テトラフルオロエトキシ)パーフルオロブタン 56.0g
(収率79%)を得た。
油状層を水洗、分液、脱水および蒸留して、沸点が47℃
/0.3mmHgの透明な液体である1,4−ビス(2−ヨード
テトラフルオロエトキシ)パーフルオロブタン 56.0g
(収率79%)を得た。
【0030】IR 1286cm-1(C-F) MS m/e 686(M+)19 F−NMR(CCl3F 基準、CDCl3 溶媒);表2
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明の方法により、含フッ素モノマー
等の合成用中間体等として有用なパーフルオロジヨード
エーテルが高収率で製造される。
等の合成用中間体等として有用なパーフルオロジヨード
エーテルが高収率で製造される。
Claims (4)
- 【請求項1】アルカリ金属フッ化物の存在下にパーフル
オロジカルボン酸ジフルオリド、テトラフルオロエチレ
ン、およびヨウ素源を反応させ、パーフルオロジカルボ
ン酸ジフルオリドの2個の−COF(カルボン酸フルオ
リド部分)を−CF2 OCF2 CF2 Iに置換すること
を特徴とするパーフルオロジヨードエーテルの製造方
法。 - 【請求項2】パーフルオロジカルボン酸ジフルオリドが
FOC−Rf −COF(ただし、Rf は炭素数10以下
のパーフルオロアルキレン基、または炭素数20以下の
パーフルオロアルキレン基の少なくとも1個のジフルオ
ロメチレン基をエーテル性酸素原子に置換してなるパー
フルオロオキサアルキレン基)で表される化合物であ
る、請求項1の製造方法。 - 【請求項3】反応を非プロトン性極性溶媒中で行う、請
求項1の製造方法。 - 【請求項4】1,10−ビス(2−ヨードテトラフルオ
ロエトキシ)−パーフルオロ−2,9−ジメチル−3,
8−ジオキサデカン。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25053192A JPH0672936A (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | パーフルオロジヨードエーテルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25053192A JPH0672936A (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | パーフルオロジヨードエーテルの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0672936A true JPH0672936A (ja) | 1994-03-15 |
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ID=17209287
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP25053192A Withdrawn JPH0672936A (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | パーフルオロジヨードエーテルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0672936A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7674928B2 (en) | 2006-11-13 | 2010-03-09 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Polyfluoroether-based phosphates |
CN107001212A (zh) * | 2014-12-01 | 2017-08-01 | 3M创新有限公司 | 制备含卤代氟化醚的化合物的方法 |
-
1992
- 1992-08-26 JP JP25053192A patent/JPH0672936A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7674928B2 (en) | 2006-11-13 | 2010-03-09 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Polyfluoroether-based phosphates |
US7815816B2 (en) | 2006-11-13 | 2010-10-19 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Polyfluoroether-based phosphates |
CN107001212A (zh) * | 2014-12-01 | 2017-08-01 | 3M创新有限公司 | 制备含卤代氟化醚的化合物的方法 |
JP2017536390A (ja) * | 2014-12-01 | 2017-12-07 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | ハロゲン化されたフッ素化エーテル含有化合物の製造方法 |
EP3227253A4 (en) * | 2014-12-01 | 2019-01-23 | 3M Innovative Properties Company | METHOD FOR PRODUCING HALOGENATED FLUORINATED ETHER-CONTAINING COMPOUNDS |
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