JPH0672026A - 感熱多重記録材料及びそれに使用する下葉材料 - Google Patents

感熱多重記録材料及びそれに使用する下葉材料

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JPH0672026A
JPH0672026A JP4252176A JP25217692A JPH0672026A JP H0672026 A JPH0672026 A JP H0672026A JP 4252176 A JP4252176 A JP 4252176A JP 25217692 A JP25217692 A JP 25217692A JP H0672026 A JPH0672026 A JP H0672026A
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JP
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heat
color
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methyl
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JP4252176A
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English (en)
Inventor
Masajiro Sano
正次郎 佐野
Tsunashige Itou
伊藤  維成
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】同時に2枚の良好な記録画像を得ることのでき
る感熱多重記録材料及び該感熱多重記録材料用下葉材料
を提供することにある。 【構成】 支持体の表面に、加熱時に互いに接触して発
色する、実質的に無色又は淡色の2以上の発色成分の組
み合わせを含有する感熱記録層を設けると共に、裏面に
電子供与性染料前駆体を主成分として含有する熱溶融性
転写層を設けてなる上葉感熱記録材料と、他の支持体の
表面に、顕色剤及び増感剤を主成分として含有する受容
層を設けてなる下葉材料とを、前記転写層と受容層が互
いに密着するように積層せしめてなる感熱多重記録材料
であって、前記受容層に含有される、顕色剤としてサリ
チル酸誘導体金属塩を使用すると共に、増感剤として融
点が30〜110℃である熱可融性物質を使用すること
を特徴とする感熱多重記録材料及びそれに使用する下葉
材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録材料に関し、特
に感熱記録と同時に感熱複写が行われる感熱多重記録材
料に関する。
【0002】
【従来技術】感熱記録方法は、(1)現像が不要であ
る、(2)支持体が紙の場合は紙質が一般紙に近い、
(3)取り扱いが容易である、(4)発色濃度が高い、
(5)記録装置が簡単であり安価である、(6)記録時
の騒音がない等の利点があるため、白黒のファクシミリ
やプリンターの分野で急速に普及している。
【0003】更に、特開昭57−12693号公報に開
示されている如く、支持体の表面に、熱により反応して
発色する2成分系発色剤の両成分を含む感熱発色層を形
成し、該支持体の裏面に、前記2成分系発色剤のうちの
一方の成分を主成分として含有する熱溶融性転写層を塗
設する一方、他方の成分を主成分として含有する転写記
録層を支持体上に塗設し、前記熱溶融性転写層と転写記
録層とを相対峙させて重ね合わせ、密着してなることを
特徴とする同時複写用感熱記録体も開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
感熱記録方式によって、同時に2枚の記録画像を得た場
合には、2枚目の記録画像の品質が悪いという欠点があ
った。そこで、本発明者等は、2枚目の記録画像の品質
を改善すべく鋭意検討した結果、異なる支持体に塗布す
る発色成分の組み合わせとして、電子供与性染料前駆体
と顕色剤の組み合わせを採用すると共に、特定の顕色剤
と増感剤を使用した場合には、極めて良好な結果を得る
ことができることを見出し、本発明に到達した。
【0005】従って、本発明の第1の目的は、同時に2
枚の良好な記録画像を得ることのできる、感熱多重記録
材料を提供することにある。本発明の第2の目的は、良
好な画像を記録することのできる、感熱多重記録材料用
の下葉材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、支持体の表面に、加熱時に互いに接触して発色す
る、実質的に無色又は淡色の2以上の発色成分の組み合
わせを含有する感熱記録層を設けると共に、裏面に電子
供与性染料前駆体を主成分として含有する熱溶融性転写
層を設けてなる上葉感熱記録材料と、支持体の表面に、
顕色剤及び増感剤を成分として含有する受容層を設けて
なる下葉材料とを、前記転写層と受容層が互いに密着す
るように積層せしめてなる感熱多重記録材料であって、
前記受容層に含有される、顕色剤としてサリチル酸誘導
体金属塩を使用すると共に、増感剤として融点が30〜
110℃である熱可融性物質を使用することを特徴とす
る感熱多重記録材料及び該感熱多重記録材料用下葉材料
によって達成された。
【0007】本発明において、加熱時に互いに接触して
発色する実質的に無色又は淡色の2以上の発色成分の組
み合わせとは、電子供与性染料前駆体と顕色剤の組み合
わせ、又はジアゾ化合物とカップラーの組み合わせであ
り、各成分には2種以上の化合物を混合して使用しても
良い。しかしながら、発色濃度や画像鮮明性の観点か
ら、電子供与性染料前駆体と顕色剤の組み合わせを採用
することが好ましい。これらの発色成分を含有する感熱
記録層については、既に公知のものを、公知の方法に従
って、支持体上に適宜設けることができる。
【0008】本発明においては、上記の如くして、一方
の面に感熱記録層を設けた支持体の他方の面に、熱溶融
性の転写層を設ける。この熱溶融性の転写層とは、この
層を他の支持体上に設けた受容層と密着させて加熱した
場合に、50〜100℃で加熱箇所の転写層が受容層の
方に転写されるように形成された層であり、本発明にお
いては、この層の中に、電子供与性染料前駆体が含有さ
れる。
【0009】熱溶融性転写層は、上記の発色成分の他、
該発色成分を支持体裏面に維持させるためのバインダ
ー、及び受容層への付着性を改善するために、必要に応
じて添加される低軟化点の樹脂とからなる。更に、潤滑
油等の添加剤を必要に応じて加えても良い。上記バイン
ダーとしては、カルナバワックス、マイクロクリスタリ
ンワックスなどの低融点ワックス類を使用することが好
ましい。
【0010】また、前記必要に応じて添加される低軟化
点の樹脂は、公知のものの中から適宜選択して使用する
ことができるが、特に、ポリ酢酸ビニルやアクリル系の
樹脂類を使用することが好ましい。一方、上記転写層を
受容する受容層は、転写層に含有される発色成分と加熱
時に接触することにより発色反応を起こす顕色剤を、S
BRラテックス等のラテックス中に分散させた液を塗布
し、乾燥させることによって容易に設けることができ
る。
【0011】転写層に使用する電子供与性染料前駆体
は、エレクトロンを供与して、或いは酸等のプロトンを
受容して高濃度に発色する公知の化合物の中から適宜選
択して用いることができるが、これらは通常ラクトン、
ラクタム、サルトン、スピロピラン、エステル、アミド
等の部分骨格を有し、電子受容性化合物(顕色剤)と接
触してこれらの部分骨格が開環又は開裂する化合物が用
いられる。
【0012】このような電子供与性染料前駆体として
は、例えば、トリアリールメタン系化合物、ジフェニル
メタン系化合物、キサンテン系化合物、チアジン系化合
物、スピロピラン系化合物等があり、それらの具体例と
しては以下の発色剤を挙げることができる。
【0013】青発色系発色剤としては、クリスタルバイ
オレットラクトン、3,6−ビス−ジフェニルアミノフ
ルオラン、3−〔4−(ジエチルアミノ)−2−エトキ
シフェニル〕−3−(2−メチル−1−オクチル−3−
インドリル)フタリド、3−〔4−(ジメチルアミノ)
−2−エトキシフェニル〕−3−(2−メチル−1−オ
クチル−3−インドリル)−4−アザフタリド、3−
〔4−(ジメチルアミノ)−2−エトキシフェニル〕−
3−(2−メチル−1−エチル−3−インドリル)−4
−アザフタリド、3−〔1,1−ビス(4−ジエチルア
ミノフェニル)エチレン−2−イル〕−6−ジメチルア
ミノフタリド;
【0014】赤発色系発色剤としては、2−クロロ−3
−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベ
ンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ
−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフルオラン、
2−メチル−6−N−エチル−N−トリルフルオラン、
2−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−
ベンゾ−6−ジブチルアミノフルオラン、3,3−ビス
(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)フ
タリド、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインド
ール−3−イル)フタリド、ローダミン−β−(p−ニ
トロアニリノ)ラクタム;
【0015】緑発色系発色剤としては、2−ジベンジル
アミノ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ
−6−N−エチル−N−エチル−N−ヘキシルアミノフ
ルオラン、2−オクチルアミノ−6−ジエチルアミノフ
ルオラン、2−(N−メチル)アニリノ−6−N−エチ
ル−N−トリルアミノフルオラン、3,3−ビス(4−
ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフ
タリド;橙発色系発色剤としては、2−メチル−6−ジ
エチルアミノフルオラン、3−クロロ−6−N−シクロ
ヘキシルアミノフルオラン、2−t−ブチル−6−ジエ
チルアミノフルオラン、1,3−ジメチル−6−ジエチ
ルアミノフルオラン;
【0016】黒発色系発色剤としては、2−アニリノ−
3−メチル−6−N−メチル−N−(イソプロピル)ア
ミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−
メチル−N−ペンチルアミノフルオラン、2−アニリノ
−3−メチル−6−N−メチル−N−シクロヘキシルア
ミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエ
チルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6
−ジメチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチ
ル−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−メチル−N−
イソアミルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロ
ロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3
−クロロ−6−N−メチル−N−エチルアミノフルオラ
ン、2−アニリノ−3−クロロ−6−N−メチル−N−
(イソプロピル)アミノフルオラン、2−アニリノ−3
−クロロ−6−N−3−メチル−6−ジメチルアミノフ
ルオラン、2−(p−メチルアニリノ)−3−メチル−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−(p−メチルアニ
リノ)−3−メチル−6−N−メチル−N−エチルアミ
ノフルオラン、2−(p−メチルアニリノ)−3−メチ
ル−6−N−メチル−N−イソプロピルアミノフルオラ
ン、2−(p−メチルアニリノ)−3−メチル−6−N
−メチル−N−ペンチルアミノフルオラン、2−(p−
メチルアニリノ)−3−メチル−6−N−メチル−N−
シクロヘキシルアミノフルオラン、2−(p−メチルア
ニリノ)−3−メチル−6−N−エチル−N−ペンチル
アミノフルオラン、2−(p−メチルアニリノ)−3−
クロロ−6−ジメチルアミノフルオラン、2−(p−メ
チルアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルミノフルオ
ラン、2−(p−メチルアニリノ)−3−クロロ−6−
N−メチル−N−エチルアミノフルオラン等がある。
【0017】受容層に含有される顕色剤として、本発明
では、特にサリチル酸誘導体の金属塩を使用する。これ
によって、理由は必ずしも明確ではないが、受容層に形
成される記録画像の品質をこれまでになく良質なものと
することができる。
【0018】本発明で用いられるサリチル酸誘導体金属
塩の好ましい具体例としては、3,5−ジ−t−ブチル
サリチル酸、3,5−ジ−t−オクチルサリチル酸、
3,5−ジ−t−ノニルサリチル酸、3,5−ジ−t−
ドデシルサリチル酸、3−メチル−5−t−ドデシルサ
リチル酸、3−t−ドデシルサリチル酸、3−イソドデ
シルサリチル酸、5−t−ドデシルサリチル酸、5−シ
クロヘキシルサリチル酸、3,5−ビス(α−メチルベ
ンジル)サリチル酸、3,5−ビス(α,α−ジメチル
ベンジル)サリチル酸、3−メチル−5−(α−メチル
ベンジル)サリチル酸、3−(α,α−ジメチルベンジ
ル)−5−メチルサリチル酸、3−(α,α−ジメチル
ベンジル)−6−メチルサリチル酸、3−(α−メチル
ベンジル)−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチ
ル酸、3−(α,α−ジメチルベンジル)−6−エチル
サリチル酸、3−フェニル−5−(α,α−ジメチルベ
ンジル)サリチル酸、カルボキシ変性テルペンフェノー
ル樹脂、3,5−ビス(α−ジメチルベンジル)サリチ
ル酸とベンジルクロライドとの反応物であるサリチル酸
樹脂等の亜鉛塩、ニッケル塩、アルミニウム塩、カルシ
ウム塩等が挙げられる。
【0019】本発明においては、上記のサリチル酸誘導
体金属塩を、ボールミル、アートライター、サンドグラ
インダー等を用いて水系で固体分散させた形、又は、該
金属塩を10〜200重量%溶解させた有機溶剤溶液を
水系で乳化分散させた形で使用することが好ましい。こ
の場合、塗液の塗布適性や受容層の隠蔽性を良好なもの
として顕色剤の顕色性能を向上させる必要がある場合に
は、無機顔料を併用することが好ましい。
【0020】サリチル酸誘導体金属塩を乳化分散させる
ために使用する上記の有機溶剤としては、トルエン、キ
シレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、ジイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢
酸アミル、メチレンクロライド、ブタノール、パラフィ
ン、灯油等を挙げることができる。水中に分散させるに
際しては、上記有機溶剤溶液の量は、水の量に対して5
〜120重量%の範囲であることが好ましく、50〜1
00重量%であることが特に好ましい。尚、得られた分
散液を加熱し、有機溶剤を蒸発させて除去したものを用
いても良い。
【0021】前記無機顔料としては、酸化チタン、酸化
亜鉛、酸化珪素、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、カオリン、活性白土、タルク、硫酸バリウム、酸化
マグネシウム等が挙げられる。これらは併用しても良
い。無機顔料の使用量は、サリチル酸誘導体金属塩1重
量部に対して1〜100重量部であることが好ましく、
2〜40重量部の範囲であることが特に好ましい。
【0022】本発明においては、前記した如く、受容層
に含有させる増感剤として融点が30〜110℃である
熱可融性物質を使用する。これによって、理由は必ずし
も明確ではないが、受容層に形成される記録画像の品質
を更に良質なものとすることができる。本発明におい
て、融点が30〜110℃である熱可融性物質とは、融
点が30〜110℃、好ましくは30〜80℃であっ
て、融点以上に加熱することによって粘度の低い液体状
態となり、該液体を融点以下に冷却すると再度結晶性の
固体となるようなワックス類をいう。
【0023】上記のワックス類の具体例としては、みつ
ろう、鯨ろう、ラノリン等の動物系ワックス、キャンデ
リラワックス、カルナウバワックス、木ろう等の植物系
のワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリ
ンワックス等の石油系ワックス、モンタンワックス誘導
体、パラフィンワックス誘導体、低分子量ポリエチレン
及びその誘導体、ジステアリルケトン等の合成ワック
ス;
【0024】カプロン酸アマイド、カプリン酸アマイ
ド、ラウリン酸アマイド、ミリスチン酸アマイド、ステ
アリン酸アマイド、N−ステアリルステアリン酸アマイ
ド、N−オレイルステアリン酸アマイド、メチロールス
テアリン酸アマイド、ベヘン酸アマイド、メチロールベ
ヘン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド、
オレイン酸アマイド、N−オレイルオレイン酸アマイ
ド、N−ステアリルオレイン酸アマイド、リノール酸ア
マイド、リシノール酸アマイド、リノレン酸アマイド、
N−ステアリルエルカ酸アマイド、N−オレイルパルミ
チン酸アマイド等の脂肪酸アマイド系ワックス;
【0025】ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸ワック
ス、ステアリルアルコール等のアルコール系ワックス、
ジステアリルリン酸エステル等のリン酸エステル系ワッ
クス等又はこれらの混合物が挙げられる。本発明におい
ては、上記ワックス類を、単独で或いは無機顔料や顕色
剤と共に、水溶性高分子を保護コロイドとして有する水
相に混合した固体分散物の形で用いることができるが、
該ワックス類を融点以上に加熱して溶融し、水溶性高分
子を保護コロイドとして有する水相に混合して乳化した
乳化分散物の形で用いることが好ましい。
【0026】受容層には、前記サリチル酸誘導体金属塩
や無機顔料を受容層中に維持し、また、支持体との接着
性を良好に保つ観点から、バインダーを含有させること
が好ましい。上記のバインダーとしては、スチレン−ブ
タジエン共重合体ラテックス、酢酸ビニル系ラテック
ス、アクリル酸エステル系ラテックス等のラテックス
類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、無水マレ
イン酸−スチレン共重合体等の合成高分子、デンプン、
カゼイン、アラビアゴム、ゼラチン、カルボキシメチル
セルロース、メチルセルロース等の天然高分子を挙げる
ことができる。
【0027】本発明で使用する支持体は、透明又は不透
明の、公知の支持体の中から適宜選択することができ
る。例えば、記録体をOHPにかけたい場合には透明支
持体を使用し、OHPにかける要求がない場合の用途に
対しては不透明な支持体を用いれば良い。本発明におい
ては、支持体の一方の面に感熱記録層を有するととも
に、他方の面に転写層を有する上葉材料を作製し、別の
支持体の一方の表面に受容層を設けた下葉材料を作製す
る。次いで、上葉紙の転写層と下葉紙の受容層とを密着
させたまま圧着ローラーの間に通して一体化することに
より、本発明の感熱多重記録体を得ることができる。
【0028】
【発明の効果】本発明の感熱多重記録材料は、下葉材料
に対して、発色成分の一つとして、サリチル酸誘導体金
属塩を使用すると共に、熱可融性樹脂を増感剤として使
用しているので、下葉材料上に、画像濃度の高い高品質
の画像を形成させることができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0030】上葉材料の作製 (1)感熱発色層の形成 電子供与性染料前駆体として、2−アニリノ−3−メチ
ル−6−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミ
ノフルオラン、顕色剤として4−4’−イソプロピリデ
ンジフェノール、増感剤としてシュウ酸ジ(p−メチル
ベンジル)エステルの各20gを、別々に、ポリビニル
アルコール(PVA−105:クラレ株式会社製の商品
名)5重量%水溶液100gと共に、平均粒子径が1.
5μm以下となるように一昼夜ボールミルで分散し、各
分散液を得た。また、炭酸カルシウム80gを、ヘキサ
メタリン酸ソーダ0.5重量%水溶液160gと共にホ
モジナイザー(AM−7型:日本精機株式会社製の商品
名)で分散し、顔料分散液を得た。
【0031】以上のようにして作製した各分散液を、電
子供与性染料前駆体分散液5g、顕色剤分散液10g、
シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)エステル分散液10
g、炭酸カルシウム分散液5gの割合で混合した後、更
にステアリン酸亜鉛を21重量%含有するエマルジョン
3gを添加して感熱発色層塗布液を得た。得られた感熱
発色層塗布液を、坪量30g/m2 の一般紙上に、塗布
層の乾燥重量が5g/m2 になるようにワイヤーバーを
用いて塗布し、50℃で1分間乾燥して感熱記録紙を得
た。
【0032】(2)転写層の形成 電子供与性染料前駆体としてクリスタルバイオレットラ
クトン10g、熱可融性物質としてカルナウバワックス
30g及びステアリン酸アミド15gを120〜130
℃で溶融した後、70〜80℃にて上記の感熱記録紙の
裏面に3.0g/m2 の塗工量となるように塗工して上
葉材料を得た。
【0033】実施例I−1. 〔顕色剤乳化分散液の調製〕3,5−ビス(α−メチル
ベンジル)サリチル酸亜鉛100gを、キシレン90g
に加えて溶解した。得られた溶液20gを、ポリビニル
アルコール(PVA−117:クラレ株式会社製の商品
名)の2重量%水溶液40g中に添加し、ホモジナイザ
ー(AM−7型:日本精機株式会社製の商品名)を用い
て乳化物の平均粒子径が1.0μmになるように乳化し
た。次いで、得られた乳化分散液を加熱し、沸騰させて
キシレンを除去し、固形分濃度で25重量%の乳化分散
液を調製した。
【0034】〔ワックス乳化分散液の調製〕融点が69
℃のN−オレイルパルミチン酸アマイド20gを融点以
上に加熱・溶融し、ポリアクリル酸のナトリウム塩0.
5gとメチルセルロース2gを水70gに溶解させた8
5℃の水溶液中に添加し、平均粒子径が0.7μmとな
るようにホモジナイザーを用いて10分間乳化分散して
乳化分散液を調製した。
【0035】〔顕色剤塗布液の調製〕炭酸カルシウム
(ブリリアント15(Brillant15 ):平均粒子径0.
5μm:白石工業株式会社製の商品名)120g、活性
白土10g、酸化亜鉛20g、ヘキサメタリン酸ナトリ
ウム1gと水200gを、平均粒子径が3μmとなるよ
うにサンドグラインダーを用いて混合分散し、無機顔料
分散液を得た。得られた無機顔料分散液300gに、上
記ワックス分散液25g、及びポリビニルアルコール
(PVA−117)の9重量%水溶液200gを添加
し、更に上記顕色剤乳化分散液を50g添加した後、固
形分濃度が20重量%になるように水を加え、顕色剤塗
布液を得た。
【0036】下葉材料の作製 上記顕色剤塗布液を、50g/m2 の原紙上に、固形分
で5.0g/m2 となるようにワイヤーバーを用いて塗
布し、100℃で1分間乾燥して下葉材料を得た。以上
の如くして得られた塗布紙の各塗布面を、ベックマン平
滑度で50〜80秒となるようにキャレンダー処理を施
した。
【0037】実施例I−2.実施例I−1〔ワックス乳
化分散液の調製〕で用いたN−オレイルパルミチン酸ア
マイド20gに代えて、融点が45℃のN−オレイルオ
レイン酸アマイド20gを使用した他は実施例I−1と
全く同様にして下葉材料を得た。
【0038】実施例I−3.実施例I−1〔ワックス乳
化分散液の調製〕で用いたN−オレイルパルミチン酸ア
マイド20gに代えて、融点が74℃のマイクロワック
ス20gを使用した他は実施例I−1と全く同様にして
下葉材料を得た。
【0039】実施例I−4.実施例I−1〔ワックス乳
化分散液の調製〕で用いたN−オレイルパルミチン酸ア
マイド20gに代えて、融点が78℃のロジン誘導体2
0gを使用した他は実施例I−1と全く同様にして下葉
材料を得た。
【0040】実施例I−5.実施例I−1の〔ワックス
乳化分散液の調製〕で用いたN−オレイルパルミチン酸
アマイド20gに代えて、融点が38℃のラノリン20
gを使用した他は実施例I−1と全く同様にして下葉材
料を得た。
【0041】比較例I.実施例1−1で使用したワック
ス乳化分散液を用いなかった他は、実施例1−1と全く
同様にして下葉材料を得た。
【0042】発色試験 前記上葉材料と、実施例1−1〜1−4及び比較例1で
得られた下葉材料を重ね合わせて、NECポータブルタ
ーミナルN6919モデル60Hにて印字し、マクベス
RD−514型反射濃度計(ビジュアルフィルター使
用)を用いて下葉材料上の発色濃度を測定した。結果は
表1に示した通りである。以上の結果は、本発明の有効
性を実証するものである。
【0043】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の表面に、加熱時に互いに接触し
    て発色する、実質的に無色又は淡色の2以上の発色成分
    の組み合わせを含有する感熱記録層を設けると共に、裏
    面に電子供与性染料前駆体を主成分として含有する熱溶
    融性転写層を設けてなる上葉感熱記録材料と、支持体の
    表面に、顕色剤及び増感剤を主成分として含有する受容
    層を設けてなる下葉材料とを、前記転写層と受容層が互
    いに密着するように積層せしめてなる感熱多重記録材料
    であって、前記受容層に含有される顕色剤としてサリチ
    ル酸誘導体金属塩を使用すると共に、増感剤として融点
    が30〜110℃である熱可融性物質を使用することを
    特徴とする感熱多重記録材料。
  2. 【請求項2】 支持体上に、サリチル酸誘導体金属塩及
    び融点が30〜110℃である熱可融性物質を含有する
    塗布液を塗布・乾燥してなる、請求項1に記載の感熱多
    重記録材料用下葉材料。
JP4252176A 1992-08-27 1992-08-27 感熱多重記録材料及びそれに使用する下葉材料 Pending JPH0672026A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005042263A1 (ja) * 2003-10-23 2005-05-12 Asahi Kasei Chemicals Corporation 分散液組成物および記録材料

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