JPH0672016A - インクジェット記録用紙の製造方法 - Google Patents
インクジェット記録用紙の製造方法Info
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- JPH0672016A JPH0672016A JP4236522A JP23652292A JPH0672016A JP H0672016 A JPH0672016 A JP H0672016A JP 4236522 A JP4236522 A JP 4236522A JP 23652292 A JP23652292 A JP 23652292A JP H0672016 A JPH0672016 A JP H0672016A
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- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 寸法安定性に優れ、インクの乾燥性が速く、
画像の滲み、掠れ等が無く、更には鉛筆筆記性等の性能
を有するインクジェット記録用紙を提供する。 【構成】 合成樹脂フイルムの両面に薄葉紙を貼り合
せ、寸法安定性の良好な基材を得る。更に、その上にイ
ンクジェット記録適性を有する塗工層を形成する。塗工
層は、顔料を含有する親水性樹脂よりなる。顔料を平均
粒子径 2.0〜10.0μmのものを使用する事により、画像
の滲み、掠れ等が改良され、親水性樹脂を使用すること
によりインク乾燥性を向上させる。
画像の滲み、掠れ等が無く、更には鉛筆筆記性等の性能
を有するインクジェット記録用紙を提供する。 【構成】 合成樹脂フイルムの両面に薄葉紙を貼り合
せ、寸法安定性の良好な基材を得る。更に、その上にイ
ンクジェット記録適性を有する塗工層を形成する。塗工
層は、顔料を含有する親水性樹脂よりなる。顔料を平均
粒子径 2.0〜10.0μmのものを使用する事により、画像
の滲み、掠れ等が改良され、親水性樹脂を使用すること
によりインク乾燥性を向上させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットプリン
ター、プロッターの適性に優れた記録用紙の製造方法に
関するものである。
ター、プロッターの適性に優れた記録用紙の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、騒音が少な
く、現像、定着プロセスを必要とせず、且つ容易にフル
カラー記録が行えることから各種プリンター、プロッタ
ー等として、近年急速に普及している。インクジェット
記録方式に使用される記録用紙は、上質紙やコート紙等
のいわゆる普通紙が使用出来る。しかし、記録用紙に要
求される以下の様な性能について、満足なものが得られ
ていない。
く、現像、定着プロセスを必要とせず、且つ容易にフル
カラー記録が行えることから各種プリンター、プロッタ
ー等として、近年急速に普及している。インクジェット
記録方式に使用される記録用紙は、上質紙やコート紙等
のいわゆる普通紙が使用出来る。しかし、記録用紙に要
求される以下の様な性能について、満足なものが得られ
ていない。
【0003】 画像濃度が高く、しかもインクドット
の滲みがなく、ドット周辺がシャープで 解像度の高い
こと。 インクの吸収が速く乾燥性に優れること。 記録後の寸法変化がなく、カール、波打ち等の変形
がないこと。
の滲みがなく、ドット周辺がシャープで 解像度の高い
こと。 インクの吸収が速く乾燥性に優れること。 記録後の寸法変化がなく、カール、波打ち等の変形
がないこと。
【0004】これらの要求性能に対し、従来からインク
ジェット用紙の開発が行われて来ている。例えば、基紙
上にインク吸収性の良い顔料と結着剤とを主体とするコ
ート層を設け(特開昭55−51583号公報、同61
−135783号公報)、記録用紙を得る方法がある。
ジェット用紙の開発が行われて来ている。例えば、基紙
上にインク吸収性の良い顔料と結着剤とを主体とするコ
ート層を設け(特開昭55−51583号公報、同61
−135783号公報)、記録用紙を得る方法がある。
【0005】しかし、これらの方法において得られた記
録用紙は、インクの吸収が速く乾燥性に優れ、画像濃度
の高い記録を得られるが、インク又は、インクの溶媒が
基紙に浸透してパルプ繊維が膨脹し、画像部分に脹れを
生じるため、カール、波打ちが発生し、記録用紙の寸法
が変化してしまう欠点がある。
録用紙は、インクの吸収が速く乾燥性に優れ、画像濃度
の高い記録を得られるが、インク又は、インクの溶媒が
基紙に浸透してパルプ繊維が膨脹し、画像部分に脹れを
生じるため、カール、波打ちが発生し、記録用紙の寸法
が変化してしまう欠点がある。
【0006】一方、基紙の代わりに合成樹脂フイルムを
基材に使用した方法(特開平3−67685号公報、同
3−104683号公報、同3−274178号公報)
がある。この方法では、インク等の水分に影響されず用
紙の寸法安定性の良好なものを得ることが出来るが、イ
ンクがコート層を通過しフイルム界面に達したとき、コ
ート層とフイルムとの接着性を弱くするため、コート層
が浮上ったり、剥がれたりする欠点がある。又、鉛筆等
による筆記、消去を繰返すとフイルム基材上のコート層
が剥がれるなどの欠点がある。
基材に使用した方法(特開平3−67685号公報、同
3−104683号公報、同3−274178号公報)
がある。この方法では、インク等の水分に影響されず用
紙の寸法安定性の良好なものを得ることが出来るが、イ
ンクがコート層を通過しフイルム界面に達したとき、コ
ート層とフイルムとの接着性を弱くするため、コート層
が浮上ったり、剥がれたりする欠点がある。又、鉛筆等
による筆記、消去を繰返すとフイルム基材上のコート層
が剥がれるなどの欠点がある。
【0007】又、インクジェット記録用紙以外の用途
で、紙とフイルムの両方の特徴を合せ持たせるため、フ
イルムの両面に紙を貼り合せた用紙がある(特公昭62
−28465号公報、特公平2−59777号公報)。
前者の提案は、貼り合せた基紙に熱可塑性合成樹脂を含
浸させた描画用紙で、電子写真複写の熱定着時の寸法変
化を改良するものであり、熱可塑性合成樹脂を含浸さ
せ、基紙の含水率変化を抑えているため、吸水性に乏し
くインクジェット記録に用いた場合、インクの吸収が悪
く、乾燥が遅い欠点がある。後者の提案は、貼り合せた
基紙に合成樹脂マット剤層を設け、更に導電層を形成し
た記録用紙で、コンピューターアウトプット用紙、証
券、通帳等に関して、機械的強度、熱変化等を改良した
ものであり、又、合成樹脂マット剤層に用いられている
合成樹脂は、吸水性がないため、インクジェット記録に
用いた場合、インクの乾燥が遅い欠点がある。以上、こ
れらの方法では使用目的が違い、インクジェット記録適
性を持つものが得られない。
で、紙とフイルムの両方の特徴を合せ持たせるため、フ
イルムの両面に紙を貼り合せた用紙がある(特公昭62
−28465号公報、特公平2−59777号公報)。
前者の提案は、貼り合せた基紙に熱可塑性合成樹脂を含
浸させた描画用紙で、電子写真複写の熱定着時の寸法変
化を改良するものであり、熱可塑性合成樹脂を含浸さ
せ、基紙の含水率変化を抑えているため、吸水性に乏し
くインクジェット記録に用いた場合、インクの吸収が悪
く、乾燥が遅い欠点がある。後者の提案は、貼り合せた
基紙に合成樹脂マット剤層を設け、更に導電層を形成し
た記録用紙で、コンピューターアウトプット用紙、証
券、通帳等に関して、機械的強度、熱変化等を改良した
ものであり、又、合成樹脂マット剤層に用いられている
合成樹脂は、吸水性がないため、インクジェット記録に
用いた場合、インクの乾燥が遅い欠点がある。以上、こ
れらの方法では使用目的が違い、インクジェット記録適
性を持つものが得られない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、記録時のイ
ンク乾燥性が速く、画像の滲み、掠れ等がなく、又、記
録後の用紙の寸法安定性に優れたインクジェット記録用
紙を提供することを目的とするものである。
ンク乾燥性が速く、画像の滲み、掠れ等がなく、又、記
録後の用紙の寸法安定性に優れたインクジェット記録用
紙を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題点を解決するためフイルムの優れた特性である寸法安
定性、引裂き強度、耐折強度、耐水性等と、紙とコート
層の接着性、筆記具での筆記、消去性等の両方の特徴を
合せ持たせるため、フイルムの両面に、坪量5〜30g/
m2 の薄い紙を貼り合せたものを基材とし、好ましくは
平均粒子径 2.0〜10.0μmの顔料と親水性樹脂とを含有
する塗工液を塗布する事により問題点を解決せしめるに
至った。
題点を解決するためフイルムの優れた特性である寸法安
定性、引裂き強度、耐折強度、耐水性等と、紙とコート
層の接着性、筆記具での筆記、消去性等の両方の特徴を
合せ持たせるため、フイルムの両面に、坪量5〜30g/
m2 の薄い紙を貼り合せたものを基材とし、好ましくは
平均粒子径 2.0〜10.0μmの顔料と親水性樹脂とを含有
する塗工液を塗布する事により問題点を解決せしめるに
至った。
【0010】即ち本発明は、合成樹脂フイルムの両面に
接着剤を介して薄い紙を貼り合せ、その上に少くとも顔
料と親水性樹脂とを含有する塗工液を塗布し、記録層を
形成せしめてなる記録用紙の製造方法である。
接着剤を介して薄い紙を貼り合せ、その上に少くとも顔
料と親水性樹脂とを含有する塗工液を塗布し、記録層を
形成せしめてなる記録用紙の製造方法である。
【0011】
【作用】本発明で使用される合成樹脂フイルムは、ポリ
エステル、ポリプロピレン、ポリカーボネイト、セルロ
ースアセテート、ポリイミド等が挙げられるが、特性及
び価格面からポリエステルフイルムの使用が好ましく、
フイルムの厚さは、6〜250 μmの任意の厚さのものを
使用することが出来る。
エステル、ポリプロピレン、ポリカーボネイト、セルロ
ースアセテート、ポリイミド等が挙げられるが、特性及
び価格面からポリエステルフイルムの使用が好ましく、
フイルムの厚さは、6〜250 μmの任意の厚さのものを
使用することが出来る。
【0012】前記のフイルムに貼り合せる薄い紙として
は、坪量5〜30g/m2 で和紙、洋紙いずれのものでも
使用することが出来る。坪量5g/m2 未満では、合成
樹脂フイルムとの貼り合せの時に、しわが入ったり、紙
切れが発生する問題がある。又、30g/m2 を越えると
貼り合せた合成樹脂フイルムよりも紙の性質の影響を受
けて、記録後の寸法安定性が劣ってしまう。
は、坪量5〜30g/m2 で和紙、洋紙いずれのものでも
使用することが出来る。坪量5g/m2 未満では、合成
樹脂フイルムとの貼り合せの時に、しわが入ったり、紙
切れが発生する問題がある。又、30g/m2 を越えると
貼り合せた合成樹脂フイルムよりも紙の性質の影響を受
けて、記録後の寸法安定性が劣ってしまう。
【0013】本発明において合成樹脂フイルムに薄い紙
を貼り合せるのに使用する接着剤としては、一般に使用
されている尿素樹脂系、フェノール系、エポキシ系、ポ
リウレタン系、ポリエステル系、イソシアネート系、酢
酸ビニル系、アクリル系およびゴム系等の接着剤が挙げ
られる。更に、この貼り合せた基材上へ親水性樹脂中に
顔料が含有される塗工液を塗布し、記録層を設ける。
を貼り合せるのに使用する接着剤としては、一般に使用
されている尿素樹脂系、フェノール系、エポキシ系、ポ
リウレタン系、ポリエステル系、イソシアネート系、酢
酸ビニル系、アクリル系およびゴム系等の接着剤が挙げ
られる。更に、この貼り合せた基材上へ親水性樹脂中に
顔料が含有される塗工液を塗布し、記録層を設ける。
【0014】本発明の記録層に用いられる親水性樹脂と
しては、一般にインクジェット記録用紙に用いられる親
水性樹脂であり、例えば、酸化デンプン、エーテル化デ
ンプン、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム、アルギン
酸ソーダ、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポ
リエチレンイミン、ポリエチレングリコール、ポリウレ
タン、ポリアクリル酸またはその共重合体、ポリメタク
リル酸またはその共重合体等が挙げられ、インクの定着
剤として、カチオン性樹脂を使用する事も出来る。又、
これら、単独あるいは併用してもよい。
しては、一般にインクジェット記録用紙に用いられる親
水性樹脂であり、例えば、酸化デンプン、エーテル化デ
ンプン、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム、アルギン
酸ソーダ、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポ
リエチレンイミン、ポリエチレングリコール、ポリウレ
タン、ポリアクリル酸またはその共重合体、ポリメタク
リル酸またはその共重合体等が挙げられ、インクの定着
剤として、カチオン性樹脂を使用する事も出来る。又、
これら、単独あるいは併用してもよい。
【0015】親水性樹脂中に含有される顔料としては、
クレー、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、硫酸カル
シウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、水酸化ア
ルミニウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪
酸カルシウム、珪藻土、シリカ等の無機顔料、及び有機
顔料が挙げられる。この顔料の平均粒子径は、 2.0〜1
0.0μmが好ましい。平均粒子径が10.0μm以上では、
比表面積が小さくなり記録適性において、インクドット
の広がりが不均一になるため、画像が掠れ、鮮明性を失
ってしまう。又、表面の平滑度が低くなるため、筆記具
での描画においても画線が掠れたり、ペン先等の摩耗が
大きくなる。一方、平均粒子径が 2.0μm以下では、比
表面積が大きくなりインクの吸収速度は速くなるが、一
方、塗膜強度が弱くなり、十分な筆記性が得られない。
又、透明性が低下するため、特に第二原図用紙等に用い
た場合、必要とされる透明性が得られない。顔料の添加
量は、任意に選択可能であるが、通常は、親水性樹脂 1
00重量部に対し、5〜200 重量部の範囲であり、好まし
くは10〜100 重量部の範囲で使用される。
クレー、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、硫酸カル
シウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、水酸化ア
ルミニウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪
酸カルシウム、珪藻土、シリカ等の無機顔料、及び有機
顔料が挙げられる。この顔料の平均粒子径は、 2.0〜1
0.0μmが好ましい。平均粒子径が10.0μm以上では、
比表面積が小さくなり記録適性において、インクドット
の広がりが不均一になるため、画像が掠れ、鮮明性を失
ってしまう。又、表面の平滑度が低くなるため、筆記具
での描画においても画線が掠れたり、ペン先等の摩耗が
大きくなる。一方、平均粒子径が 2.0μm以下では、比
表面積が大きくなりインクの吸収速度は速くなるが、一
方、塗膜強度が弱くなり、十分な筆記性が得られない。
又、透明性が低下するため、特に第二原図用紙等に用い
た場合、必要とされる透明性が得られない。顔料の添加
量は、任意に選択可能であるが、通常は、親水性樹脂 1
00重量部に対し、5〜200 重量部の範囲であり、好まし
くは10〜100 重量部の範囲で使用される。
【0016】更に必要に応じて、耐水化剤、帯電防止
剤、紫外線吸収剤、青味付け等の染料及び顔料、蛍光染
料等を添加し、使用することも可能である。
剤、紫外線吸収剤、青味付け等の染料及び顔料、蛍光染
料等を添加し、使用することも可能である。
【0017】以上の樹脂、顔料等を使用した記録層塗工
液を公知の塗工方法であるバーコート、エアーナイフコ
ート、カーテンコート、クラビアコート、ロールコート
等の方法を利用して塗工することができる。塗工量とし
ては、 0.5〜20g/m2 の範囲であるが、好ましくは1
〜10g/m2 である。以上の様にして得られた記録用紙
は、紙単独の記録用紙と異なりフイルムと紙との貼り合
せであるため、記録後における脹れ等の発生が無く、寸
法安定性が良好であり、又、外部環境の温度、湿度変化
においても、しわ、カール等の発生がないため、記録時
の用紙の搬送不良や用紙通過箇所の擦られによる汚れ等
もなく記録適性にも良好である。
液を公知の塗工方法であるバーコート、エアーナイフコ
ート、カーテンコート、クラビアコート、ロールコート
等の方法を利用して塗工することができる。塗工量とし
ては、 0.5〜20g/m2 の範囲であるが、好ましくは1
〜10g/m2 である。以上の様にして得られた記録用紙
は、紙単独の記録用紙と異なりフイルムと紙との貼り合
せであるため、記録後における脹れ等の発生が無く、寸
法安定性が良好であり、又、外部環境の温度、湿度変化
においても、しわ、カール等の発生がないため、記録時
の用紙の搬送不良や用紙通過箇所の擦られによる汚れ等
もなく記録適性にも良好である。
【0018】又、使用する顔料の平均粒子径の範囲を指
定することにより、インクジェット記録以外にも、筆記
具による筆記、消去を行う製図材料や電子写真複写機に
よる複写材料等の第二原図用紙として使用することも可
能である。
定することにより、インクジェット記録以外にも、筆記
具による筆記、消去を行う製図材料や電子写真複写機に
よる複写材料等の第二原図用紙として使用することも可
能である。
【0019】
【実施例】以下に実施例を上げて、本発明を更に詳細に
説明する。なお単位は重量部若しくは重量%である。
説明する。なお単位は重量部若しくは重量%である。
【0020】(実施例1)厚さ16μmのポリエステルフ
イルムの両面にアクリル系接着剤を塗布、乾燥して、そ
の上に坪量19g/m2 の薄葉紙を貼り合せ、薄葉紙/フ
イルム/薄葉紙の複合体を得た。次に、その貼り合せた
薄葉紙の上に記録層塗工液を塗布した。塗工液組成は、
ポリビニルアルコール(PVA117:(株)クラレ
製)10%水溶液を 100部、ポリビニルピロリドン(PV
PK−30:GAF社製)15%水溶液を15部、シリカ
(サイロイド74:平均粒子径 3.5μm:富士デヴィソ
ン(株)製)20%分散水溶液を10部、耐水化剤(グリオ
キザール:日本合成化学工業(株)製)2部、水10部、
メチルアルコール10部よりなり、この塗工液を乾燥重量
で2g/m2 になるように塗布し、乾燥することにより
インクジェット記録用紙を得た。
イルムの両面にアクリル系接着剤を塗布、乾燥して、そ
の上に坪量19g/m2 の薄葉紙を貼り合せ、薄葉紙/フ
イルム/薄葉紙の複合体を得た。次に、その貼り合せた
薄葉紙の上に記録層塗工液を塗布した。塗工液組成は、
ポリビニルアルコール(PVA117:(株)クラレ
製)10%水溶液を 100部、ポリビニルピロリドン(PV
PK−30:GAF社製)15%水溶液を15部、シリカ
(サイロイド74:平均粒子径 3.5μm:富士デヴィソ
ン(株)製)20%分散水溶液を10部、耐水化剤(グリオ
キザール:日本合成化学工業(株)製)2部、水10部、
メチルアルコール10部よりなり、この塗工液を乾燥重量
で2g/m2 になるように塗布し、乾燥することにより
インクジェット記録用紙を得た。
【0021】(実施例2)実施例1と同一の基材を使用
し、その上に記録層塗工液を塗布した。塗工液組成は、
ポリビニルアルコール(ゴーセノールN−300:日本
合成化学工業(株)製)10%水溶液を 100部、カチオン
性樹脂(サフトマーST−2100:三菱油化(株)
製)25%水溶液を10部、シリカ(サイロイド404:平
均粒子径 5.2μm:富士デヴィソン(株)製)20%分散
水溶液を10部、耐水化剤(グリオキザール:日本合成化
学工業(株)製)2部、水10部、メチルアルコール10部
よりなり、この塗工液を乾燥重量で2g/m2 になるよ
うに塗布し、乾燥することによりインクジェット記録用
紙を得た。
し、その上に記録層塗工液を塗布した。塗工液組成は、
ポリビニルアルコール(ゴーセノールN−300:日本
合成化学工業(株)製)10%水溶液を 100部、カチオン
性樹脂(サフトマーST−2100:三菱油化(株)
製)25%水溶液を10部、シリカ(サイロイド404:平
均粒子径 5.2μm:富士デヴィソン(株)製)20%分散
水溶液を10部、耐水化剤(グリオキザール:日本合成化
学工業(株)製)2部、水10部、メチルアルコール10部
よりなり、この塗工液を乾燥重量で2g/m2 になるよ
うに塗布し、乾燥することによりインクジェット記録用
紙を得た。
【0022】(比較例1)一般に製図用紙等に使用され
ているトレーシングペーパー(60g/m2 :三菱製紙
(株)製)を用いてインクジェット記録用紙とした。
ているトレーシングペーパー(60g/m2 :三菱製紙
(株)製)を用いてインクジェット記録用紙とした。
【0023】(比較例2)坪量65g/m2 の上質紙を基
材にし、実施例1と同じ記録層塗工液を同一条件に実施
してインクジェット記録用紙を得た。
材にし、実施例1と同じ記録層塗工液を同一条件に実施
してインクジェット記録用紙を得た。
【0024】(比較例3)実施例1の記録層塗工液のサ
イロイド74を除き、サイロイド150(平均粒子径
1.4μm:富士デヴィソン(株)製)を使用した他は実
施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
イロイド74を除き、サイロイド150(平均粒子径
1.4μm:富士デヴィソン(株)製)を使用した他は実
施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
【0025】(比較例4)実施例1の記録層塗工液のサ
イロイド74をを除き、サイロイド620(平均粒子径
12.0μm:富士デヴィソン(株)製)を使用した他は実
施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
イロイド74をを除き、サイロイド620(平均粒子径
12.0μm:富士デヴィソン(株)製)を使用した他は実
施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
【0026】[評価]以上の記録用紙について、各特性
の評価方法を以下に説明する。さらにそれらの測定結果
を表1に示す。 (1) 記録用紙…インクジェットプリンターHG−51
30(エプソン社製)により記録した。 (2) インク乾燥性…インクが完全に乾燥するまでに要
した時間を○〜×で評価した。○は60秒未満、△は60〜
120 秒、×は 120秒超。 (3) インク滲み…実態顕微鏡で観察したドット形状と
エッジ部分を○〜×で評価した。○は滲みなし、△は滲
みややあり、×は滲み大。 (4) カール・しわ…記録後に試料を平板上に放置し、
○〜×で評価した。○はカール・しわなし、△はカール
・しわやや発生、×はカール・しわ発生。 (5) 鉛筆筆記性…三菱鉛筆ユニ 0.5mm、HBを使用
し、鉛筆筆記の可否、鉛筆摩耗性、画線の鮮明性につい
て○〜×で評価した。それぞれについて○は良好、△は
やや良好、×は不良。 尚、筆記の可否については、筆記→消しゴム消去→筆記
を5回繰返し、鉛筆の滑り、塗膜の取られを評価した。
の評価方法を以下に説明する。さらにそれらの測定結果
を表1に示す。 (1) 記録用紙…インクジェットプリンターHG−51
30(エプソン社製)により記録した。 (2) インク乾燥性…インクが完全に乾燥するまでに要
した時間を○〜×で評価した。○は60秒未満、△は60〜
120 秒、×は 120秒超。 (3) インク滲み…実態顕微鏡で観察したドット形状と
エッジ部分を○〜×で評価した。○は滲みなし、△は滲
みややあり、×は滲み大。 (4) カール・しわ…記録後に試料を平板上に放置し、
○〜×で評価した。○はカール・しわなし、△はカール
・しわやや発生、×はカール・しわ発生。 (5) 鉛筆筆記性…三菱鉛筆ユニ 0.5mm、HBを使用
し、鉛筆筆記の可否、鉛筆摩耗性、画線の鮮明性につい
て○〜×で評価した。それぞれについて○は良好、△は
やや良好、×は不良。 尚、筆記の可否については、筆記→消しゴム消去→筆記
を5回繰返し、鉛筆の滑り、塗膜の取られを評価した。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明では、インクの乾
燥性が速く、滲みも掠れも無く、又、記録後のカール、
しわの無い記録用紙であり、鉛筆等の筆記性にも良好な
適性を兼ね備えたインクジェット記録用紙である。
燥性が速く、滲みも掠れも無く、又、記録後のカール、
しわの無い記録用紙であり、鉛筆等の筆記性にも良好な
適性を兼ね備えたインクジェット記録用紙である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】以上の樹脂、顔料等を使用した記録層塗工
液を公知の塗工方法であるバーコート、エアーナイフコ
ート、カーテンコート、グラビアコート、ロールコート
等の方法を利用して塗工することができる。塗工量とし
ては、0.5〜20g/m2の範囲であるが、好ましく
は1〜10g/m2である。以上の様にして得られた記
録用紙は、紙単独の記録用紙と異なりフイルムと紙との
貼り合せであるため、記録後における脹れ等の発生が無
く、寸法安定性が良好であり、又、外部環境の温度、湿
度変化においても、しわ、カール等の発生がないため、
記録時の用紙の搬送不良や用紙通過箇所の擦られによる
汚れ等もなく記録適性にも良好である。
液を公知の塗工方法であるバーコート、エアーナイフコ
ート、カーテンコート、グラビアコート、ロールコート
等の方法を利用して塗工することができる。塗工量とし
ては、0.5〜20g/m2の範囲であるが、好ましく
は1〜10g/m2である。以上の様にして得られた記
録用紙は、紙単独の記録用紙と異なりフイルムと紙との
貼り合せであるため、記録後における脹れ等の発生が無
く、寸法安定性が良好であり、又、外部環境の温度、湿
度変化においても、しわ、カール等の発生がないため、
記録時の用紙の搬送不良や用紙通過箇所の擦られによる
汚れ等もなく記録適性にも良好である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】[評価]以上の記録用紙について、各特性
の評価方法を以下に説明する。さらにそれらの測定結果
を表1に示す。 (1) 記録用紙…インクジェットプリンターHG−5
130(エプソン社製)により記録した。 (2) インク乾燥性…インクが完全に乾燥するまでに
要した時間を○〜×で評価した。○は60秒未満、△は
60〜120秒、×は120秒超。 (3) インク滲み…実体顕微鏡で観察したドット形状
とエッジ部分を○〜×で評価した。○は滲みなし、△は
滲みややあり、×は滲み大。 (4) カール・しわ…記録後に試料を平板上に放置
し、○〜×で評価した。○はカール・しわなし、△はカ
ール・しわやや発生、×はカール・しわ発生。 (5) 鉛筆筆記生…三菱鉛筆ユニ0.5mm、HBを
使用し、鉛筆筆記の可否、鉛筆摩耗性、画線の鮮明性に
ついて○〜×で評価した。それぞれについて○は良好、
△はやや良好、×は不良。 尚、筆記の可否については、筆記→消しゴム消去→筆記
を5回繰返し、鉛筆の滑り、塗膜の取られを評価した。
の評価方法を以下に説明する。さらにそれらの測定結果
を表1に示す。 (1) 記録用紙…インクジェットプリンターHG−5
130(エプソン社製)により記録した。 (2) インク乾燥性…インクが完全に乾燥するまでに
要した時間を○〜×で評価した。○は60秒未満、△は
60〜120秒、×は120秒超。 (3) インク滲み…実体顕微鏡で観察したドット形状
とエッジ部分を○〜×で評価した。○は滲みなし、△は
滲みややあり、×は滲み大。 (4) カール・しわ…記録後に試料を平板上に放置
し、○〜×で評価した。○はカール・しわなし、△はカ
ール・しわやや発生、×はカール・しわ発生。 (5) 鉛筆筆記生…三菱鉛筆ユニ0.5mm、HBを
使用し、鉛筆筆記の可否、鉛筆摩耗性、画線の鮮明性に
ついて○〜×で評価した。それぞれについて○は良好、
△はやや良好、×は不良。 尚、筆記の可否については、筆記→消しゴム消去→筆記
を5回繰返し、鉛筆の滑り、塗膜の取られを評価した。
Claims (1)
- 【請求項1】 合成樹脂フイルムの両面に、坪量5〜30
g/m2 の薄い紙を貼り合せ、該紙の片面、若しくは両
面に少くとも親水性樹脂と顔料を含有する塗工液を塗布
した事を特徴とするインクジェット記録用紙の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4236522A JPH0672016A (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | インクジェット記録用紙の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4236522A JPH0672016A (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | インクジェット記録用紙の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0672016A true JPH0672016A (ja) | 1994-03-15 |
Family
ID=17001949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4236522A Pending JPH0672016A (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | インクジェット記録用紙の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0672016A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1431457A1 (en) * | 2002-12-20 | 2004-06-23 | GRUPPO CORDENONS S.p.A. | Sheet paper material with the look and feel of plastic, and related production method |
-
1992
- 1992-08-12 JP JP4236522A patent/JPH0672016A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1431457A1 (en) * | 2002-12-20 | 2004-06-23 | GRUPPO CORDENONS S.p.A. | Sheet paper material with the look and feel of plastic, and related production method |
US7816012B2 (en) | 2002-12-20 | 2010-10-19 | Gruppo Cordenons S.P.A. | Sheet paper material with the look and feel of plastic, and relative production method |
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