JPH0671129B2 - プリプレグおよび銅張積層板 - Google Patents

プリプレグおよび銅張積層板

Info

Publication number
JPH0671129B2
JPH0671129B2 JP8417488A JP8417488A JPH0671129B2 JP H0671129 B2 JPH0671129 B2 JP H0671129B2 JP 8417488 A JP8417488 A JP 8417488A JP 8417488 A JP8417488 A JP 8417488A JP H0671129 B2 JPH0671129 B2 JP H0671129B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
bisphenol
weight
curing agent
clad laminate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP8417488A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01257388A (ja
Inventor
邦夫 西村
董 平川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP8417488A priority Critical patent/JPH0671129B2/ja
Publication of JPH01257388A publication Critical patent/JPH01257388A/ja
Publication of JPH0671129B2 publication Critical patent/JPH0671129B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は芳香族ポリアミド繊維からなる補強基材にエポ
キシ樹脂組成物を含浸させてなり、高度の耐熱性,ピー
ル強度,難燃性および吸湿時のハンダ耐熱性(以下「耐
湿ハンダ性」という)を有するチップオンボード(以下
「COB」という)用銅張積層板製造のためのプリプレグ
および銅張積層板に関する。
〈従来技術〉 近年、負の温度線膨張係数を有する芳香族ポリアミド繊
維からなる基材に正の温度線膨張係数を有するエポキシ
樹脂やポリイミド樹脂を含浸させることによりセラミッ
クチップキャリヤー並の温度線膨張係数を有するプリン
ト基板を作る試みが報告されている(例えば特公昭60-5
2937号公報,特開昭61-160500号公報,特開昭62-261190
号公報,特開昭62-273792号公報,特開昭62-274688号公
報,特開昭62-274689号公報など)。それらの基板は温
度線膨張係数のミスマッチがないことからリードレスセ
ラミックチップキャリヤー(LCCC)を搭載してもそのハ
ンダ接合部にクラックを生じにくいという長所がある。
一方近年ベアチップを直接基板に接合させる、いわゆる
チップオンボード(COB)の技術が開発されつつある。C
OBではシリコンベアーチップを基板にダイボンデイング
するのでその接合部にクラックが生じシリコンベアーチ
ップが基板からはずれやすい。またCOBではシリコンベ
アーチップを基板にダイボンデイングするときの温度
(通常150〜300℃程度)やワイヤーあるいはワイヤーレ
スボンデイングするときの温度(通常150〜200℃程度)
に耐える耐熱性や銅箔ピール強度が耐熱寸法安定性に加
えて必要である。あわせて高度の難燃性や耐湿ハンダ性
も必要である。
しかるに、芳香族ポリアミド繊維を基材とするエポキシ
含浸銅張積層板においてこれらの特性を全て満足する銅
張積層板は従来知られていない。特に芳香族ポリアミド
繊維はガラス繊維に比べると燃えやすく、特に銅箔の厚
みを除く基板の厚みが1mm以下の薄葉基板ではUL94−VO
の難燃性を具備することは極めて困難であった。さらに
芳香族ポリアミド繊維はガラス繊維に比べて吸水率が高
いことから耐湿ハンダ性が不良であった。従って高度の
耐熱性とピール強度を保持しながら、さらにUL94V−O
の難燃性と耐湿ハンダ性とを兼備させることは不可能と
されていた。
〈発明の目的〉 本発明は芳香族ポリアミド繊維基材にエポキシ樹脂組成
物を含浸させ、高度の耐熱性とピール強度とを保持しな
がら、さらにUL94V−Oの難燃性と耐湿ハンダ性とを兼
備したCOB用銅張積層板を製造するためのプリプレグお
よび該プリプレグを用いた銅張積層板を提供せんとする
ものである。
〈発明の構成〉 即ち本発明は、 「(1)下記エポキシ樹脂aを主成分とするエポキシ樹
脂および下記フェノール系硬化剤bを主成分とする硬化
剤を、エポキシ当量に対するフェノール性水酸基当量比
が0.6〜1.3になるように配合後更に硬化促進剤などの添
加剤を添加したエポキシ樹脂組成物を芳香族ポリアミド
繊維基材に含浸させてなるプリプレグ エポキシ樹脂a:(I)ビスフェノールAとホルムアルデ
ヒドとの重縮合物のグリシジルエーテル化物、およびハ
ロゲン化ビスフェノールAとホルムアルデヒドとの重縮
合物のグリシジルエーテル化物よりなる群から選ばれた
少なくとも一種のグリシジルエーテル化物と(II)ビス
フェノールA,ビスフェノールFおよびテトラブロモビス
フェノールAよりなる群から選ばれた少なくとも一種の
化合物骨格のみを骨格とする二官能エポキシ樹脂と(II
I)ビスフェノールA,ビスフェノールFおよびテトラブ
ロモビスフェノールAよりなる群から選ばれた少なくと
も一種のビスフェノールとを反応させて得られたエポキ
シ樹脂 硬化剤b:ビスフェノールAとホルムアルデヒドとの重縮
合物およびハロゲン化ビスフェノールAとホルムアルデ
ヒドとの重縮合物より選ばれた少なくとも一種の重縮合
物からなる硬化剤。
(2)上記エポキシ樹脂aを主成分とするエポキシ樹脂
および上記硬化剤bを主成分とする硬化剤を、エポキシ
当量に対するフェノール性水酸基当量比が0.6〜1.3にな
るように配合後更に硬化促進剤などの添加剤を添加した
エポキシ樹脂組成物を芳香族ポリアミド繊維基材に含浸
させてなるプリプレグを所要枚数積層しその表面へ銅箔
を重ねて加圧加熱により一体に成形されてなる銅張積層
板」である。
本発明において芳香族ポリアミド繊維とは下記反復単位
(I)式および/または(II)式からなるものである。
上記式中、Ar1,Ar2,Ar3は置換されたもしくは置換され
ない芳香環であって (但しXは−O−,−S−, −CH2−, 等)である。
Ar1,Ar2,Ar3の芳香環への置換基として炭素原子数1〜
3のアルキル基,ハロゲン原子,フェニル基などがあ
る。上記反復単位(I)式においてAr1の15〜30モル%
および/又は であり、残りが 等の直線あるいは平行軸結合の芳香族残基(但し芳香族
環に直接結合している水素原子の一部がハロゲン原子,
メチル基,メトキシ基等で置換されていても良い)で構
成される共重合物を十分に延伸して高度に分子配向させ
た高モジュラス全芳香族ポリアミド共重合体繊維および
/又は該繊維を砕いてフイブリル化させた短繊維が特に
好ましい。
本発明の芳香族ポリアミド繊維の単糸繊度は0.1〜10デ
ニールが好ましい。特に好ましくは0.3〜5デニールで
ある。0.1デニール未満では製糸技術上困難な点が多い
(断糸,毛羽の発生等)。一方10デニールを越えると機
械的物性の点で実用的でなくなる。芳香族ポリアミド繊
維は種々の形態をとることができる。例えば、織物,長
繊維不織布,短繊維不織布,紙などのシート形態として
の基材であっても良く、また単にエポキシ樹脂中に分散
されてなる短繊維形態としての基材であっても良い。不
織布や紙などの形態において芳香族ポリアミド繊維は短
繊維あるいはフイブリル状パルプのいずれの形態でもよ
くまたこれらの任意の組み合わせからなる混合物であっ
ても良い。短繊維の場合、繊維長は1〜60mmが好まし
く、さらには2〜50mmが好ましい。繊維長が1mm未満の
場合得られる不織布や紙の機械的物性が低下しまた繊維
長が60mmを越えると得られる不織布や紙中における短繊
維の分布状態が不良となりやはり機械的物性が低下す
る。短繊維を機械的剪断力によりフイブリル化させたパ
ルプは製糸困難な繊度の短繊維まで得ることができ、特
に紙では短繊維の分布状態をより向上させ地合を改良す
ることができる。更に本発明に於ては目的を損なわない
範囲で他の繊維、例えばガラス繊維,炭素繊維,ポリエ
ーテルケトン繊維,ポリエーテルエーテルケトン繊維,
ポリエーテルイミド繊維,ポリイミド繊維,全芳香族ポ
リエステル繊維,ポリフェニレンサルファイド繊維,セ
ラミック繊維などを混合してもよい。この場合の割合は
40重量%以下、好ましくは30重量%以下である。
従来から銅張積層板用難燃性エポキシ樹脂組成物として
は、テトラブロモビスフェノールAとビスフェノールA
との共重合物であるブロム化ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂に耐熱性のオルソクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、硬化剤としてジシアンジアミドなどを加えたも
のが多用されてきた。しかし該エポキシ樹脂組成物はピ
ール強度は良好であるが耐熱性が低く、更に従来のブロ
ム含有率(エポキシ樹脂組成物の固形分対比約15〜18重
量%)のワニス(FR−4相当)を芳香族ポリアミド繊維
基材に対して含浸させた基板は難燃性が劣りまた耐湿ハ
ンダ性も不良である。これらの欠点を克服させるために
まず難燃性に着目してオルソクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂の代わりにブロム化フェノールノボラック型
エポキシ樹脂を用い、次に耐熱性を向上させるためにそ
の配合量を増大させると耐熱性の向上もわずかであり同
時にピール強度が大幅に低下し更に耐湿ハンダ性の向上
は殆んどない。更に他の耐熱性の骨格を導入したり剛直
な核を数多く導入したり架橋密度を増大したりする方法
により耐熱性だけはかなり向上させることができる。し
かし一方で難燃剤を加えると耐熱性,ピール強度,耐湿
ハンダ性等が低下するため、従来より難燃性を強化させ
つつ耐熱性を向上させ、かつピール強度や耐湿ハンダ性
を同時に向上させることは極めて困難であった。一方硬
化剤の方では耐熱性と耐湿性を有する硬化剤としてフェ
ノールノボラック樹脂やオルソクレゾールノボラック樹
脂,メタクレゾールノボラック樹脂,パラクレゾールノ
ボラッラク樹脂,レゾルシンノボラック樹脂などのアル
キルフェノールノボラック樹脂がある。これらのノボラ
ック樹脂を上記各種のエポキシ樹脂の硬化剤として使用
した場合は耐熱性および耐湿ハンダ性はかなり向上する
がピール強度が著しく低下してしまう。
従ってガラス繊維に比べて難燃性が低く(難燃性が劣
る)かつ吸水率が高い(耐湿ハンダ性が劣る)芳香族ポ
リアミド繊維を基材とする基板においては、耐熱性とピ
ール強度を向上させかつ高度の難燃性や耐湿ハンダ性を
付与するためには全く従来と異なるエポキシ樹脂と硬化
剤システムの開発が必要であった。
本発明者らは上述のごとき従来の欠点を克服すべく種々
のエポキシ樹脂と硬化剤を開発しまたその配合を種々検
討した結果、下記エポキシ樹脂aを主成分とするエポキ
シ樹脂,下記硬化剤bを主成分とする硬化剤および硬化
促進剤などを添加してなるエポキシ樹脂組成物が含浸さ
れてなるプリプレグを所要枚数積層しその表面へ銅箔を
重ねて加圧加熱により一体に成形した銅張積層板が優れ
た特性を有することを見いだし本発明に至った。エポキ
シ樹脂a:(I)ビスフェノールAとホルムアルデヒドと
の重縮合物のグリシジルエーテル化物、およびハロゲン
化ビスフェノールAとホルムアルデヒドとの重縮合物の
グリシジルエーテル化物よりなる群から選ばれた少なく
とも一種のグリシジルエーテル化物と(II)ビスフェノ
ールA,ビスフェノールFおよびテトラブロモビスフェノ
ールAよりなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物
骨格のみを骨格とする二官能エポキシ樹脂と(III)ビ
スフェノールA,ビスフェノールFおよびテトラブロモビ
スフェノールAよりなる群から選ばれた少なくとも一種
のビスフェノールとを反応させて得られたエポキシ樹脂 硬化剤b:ビスフェノールAとホルムアルデヒドとの重縮
合物およびハロゲン化ビスフェノールAとホルムアルデ
ヒドとの重縮合物より選ばれた少なくとも一種の重縮合
物からなる硬化剤。
上記エポキシ樹脂aのうちビスフェノールAとホルムア
ルデヒドとの重縮合物のグリシジルエーテル化物、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂およびテトラブロモビスフ
ェノールAを、例えばジメチルイミダゾールのような触
媒の存在下で反応させて得られるエポキシ樹脂が特に良
好である。該エポキシ樹脂は上記(I)〜(III)の各
必須成分が各々(I)が約50〜90部、(II)が約5〜50
部、(III)が約10〜50部の割合で触媒(例えばイミダ
ゾール類あるいはイミダゾリン類など)の存在下で反応
させて得られる。
上記硬化剤bのうちビスフェノールAとホルムアルデヒ
ドとの重縮合物が特に良好である。
上記エポキシ樹脂aを主成分とするエポキシ樹脂に対し
て特定の上記硬化剤bを主成分とする硬化剤を使用する
ことにより初めて耐熱性,ピール強度,難燃性および耐
湿ハンダ性のすべてをバランス良く向上させることがで
きるわけであるが、これは硬化剤bがエポキシ樹脂aの
骨格に類似する分子骨格を持つ化合物であるので両者の
相溶性が良くなりバランスの良い架橋構造を形成しうる
ことによるものと推定される。
上記エポキシ樹脂と硬化剤とはエポキシ当量に対するフ
ェノール性水酸基当量が0.6〜1.3望ましくは0.7〜1.2に
なるように配合することが好ましい。該当量比が1.3を
越える場合には硬化剤が一部未反応で残り、また0.6未
満ではエポキシ樹脂が未反応で残るためいずれの場合も
各性能が低下する。
本発明のエポキシ樹脂組成物に更に高度の難燃性が必要
の場合はブロム含量45〜55重量%のブロム化ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂がエポキシ樹脂組成物の全固形分
対比10〜30重量%配合されていても良い。10重量%未満
では難燃性向上に対する硬化は少なく、30重量%を越え
ると銅張積層板の耐熱性とピール強度が低下する。
更に本発明のエポキシ樹脂組成物中の硬化促進剤として
はイミダゾール類またはイミダゾリン類が良好である。
イミダゾール類としては2−メチルイミダゾール,2−エ
チルイミダゾール,4−メチルイミダゾール,2−エチル−
4−メチルイミダゾール,2−ウンデシルイミダゾール,1
−ベンジル−2−メチルイミダゾールなどが良好であ
る。イミダゾリン類としては2−エチル−4−メチルイ
ミダゾリン,2−ウンデシルイミダゾリン,2−メチルイミ
ダゾリンなどが良好である。
またその他の硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン
なども良好である。
更に本発明のエポキシ樹脂組成物は硬化物の性能を損わ
ない範囲内で例えば滑剤,接着促進剤,難燃剤、安定剤
(酸化防止剤,紫外線吸収剤,重合禁止剤など),離型
剤,メッキ活性剤,その他無機又は有機の充填剤(シリ
カ,タルク,酸化チタン,フッ素系ポリマー微粒子,顔
料,染料,炭化カルシウム)などを添加しても良い。特
に無機難燃剤としては酸化アンチモンが良好でありその
中でも特に五酸化アンチモンはワニス分散性や安定性に
優れ、かつ無電解メッキ中への溶出汚染がなく最も優れ
る。酸化アンチモンの配合量はエポキシ樹脂組成物の全
固形分対比0.2〜10重量%の範囲が良好である。0.2重量
%未満では難燃性に対する硬化が少なく、10重量%を超
えるとピール強度が低下する。
更に本発明においては硬化剤bに加えて更に芳香族ポリ
アミン類を添加してもよい。芳香族ポリアミンの例とし
てはジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニル
メタン、ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−メチレ
ンジアニリン、ジアミノジニトリルウスルホン、ビス
(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、m−アミノベン
ジルアミン、4−メトキシ−6−メチル−mフェニレン
ジアミン、4,4′−チオジアニリンなどがある。またハ
ロゲン化芳香族ポリアミンでも良い。
本発明のエポキシ樹脂組成物の溶剤としては種々のもの
が使用できる。たとえばアセトン、メチルエチルケト
ン、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢
酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、メタノール、エタノールなどの単独あるいは混合溶
剤を用いることができる。
本発明のプリプレグは上記エポキシ樹脂組成物を芳香族
ポリアミド繊維基材に従来公知の方法で含浸乾燥させる
ことにより製造することができる。更に該プリプレグは
従来公知の方法で所要枚数積層しその表面へ銅箔を重ね
て加圧加熱により一体に成形することにより銅張積層板
を製造することができる。
本発明のプリプレグは上記エポキシ樹脂aを主成分とす
るエポキシ樹脂,上記硬化剤bを主成分とする硬化剤,
硬化促進剤などを添加してなるエポキシ樹脂組成物が含
浸されてなり、これを用いて成形した銅張積層板は、熱
分析機械装置(TMA)により測定したガラス転移点Tgが1
50℃以上であり、常温における1oz銅箔のピール強度が
1.4Kg/cm以上であり、難燃性がUL94V−Oであり、かつ1
00℃水煮沸1時間後の260℃におけるハンダ耐熱性が180
℃以上である。該銅張積層板は銅箔の厚みを除く厚みが
1.0mm以下であり難燃性や耐熱ハンダ性の付与しにくい
薄葉基板においても上述の各性能が保持されている。
〈発明の効果〉 本発明の銅張積層板は平面方向の温度線膨張係数がシリ
コンベアーチップ並に小さい。従ってCOB用基板として
用いてもダイボンデイング部にクラックが発生しない。
更に高度の耐熱性を有するためダイボンデイング時の温
度やワイヤーあるいはワイヤーレスボンデイング時の温
度に耐えて硬度やピール強度を保持できる。またUL94V
−Oの難燃性と耐湿ハンダ性とを備えている。
〈実施例〉 以下実施例により本発明を更に詳しく説明する。実施例
中に用いた測定法は下記のとおりである。ガラス転移点
(Tg) 熱分析機械装置(TMA:理学電機(株)製)を用いた。20
℃,40%RHにおいて幅4.5mm,長さ23mmのサンプル(完全
エッチング物)を切り出しチャック間距離20mmでTMAに
セットした。引張モードで荷重5g,昇温速度10℃/minで2
00℃まで昇温し、次に5℃/minで50℃まで降温し、再度
10℃/minで200℃まで昇温した。二度目の昇温線におい
てその微分係数がゼロになる点をガラス転移点:Tg
(℃)とした。
ピール強度(PS) 1oz銅箔の常温におけるピール強度を、JISC6481の方法
で測定した。
難燃性 完全エッチング物をUL94Vの方法で測定した。
耐湿ハンダ性 JIS C6481の方法により100℃煮沸水中で1時間浸漬後、
260℃におけるハンダ耐熱性を測定した。
実施例1 ビスフェノールAとホルムアルデヒドとの重縮合物のグ
リシジルエーテル化物(エポキシ当量208)80重量部、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量187)2
0重量部、およびテトラブロモビスフェノールA30重量部
をジメチルイミダゾール0.03重量部の存在下で反応させ
てエポキシ当量342,ブロム含有量23重量%のエポキシ樹
脂a−1を得た。次にビスフェノールAとホルムアルデ
ヒドとを重縮合させて硬化剤b−1を得た。エポキシ樹
脂a−1 56重量部,ブロム化ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(エポキシ当量470,ブロム含有量48重量%)20
重量部,硬化剤b−1 24重量部とを配合しこれに2−
エチル−4−メチルイミダゾール0.04重量部からなるエ
ポキシ樹脂組成物にメチルエチルケトン/エチレングリ
コールモノメチルエーテル混合溶剤(混合重量比1/1)
を加えて不揮発分60重量%,ブロム含有量22.5重量%
(固形分対比)のワニスを調整した。
全芳香族ポリエーテルアミド繊維(テクノーラ:帝人
(株)製1.5デニール,3mm長)および水系エポキシ樹脂
バインダーからなる全芳香族ポリエーテルアミド繊維紙
(坪量58g/m2,厚み0.16mm)に上述のワニスを含浸し10
0℃で3分間乾燥しエポキシ樹脂組成物含有量が70重量
%のプリプレグを得た。このプリプレグを4枚重ねてそ
の両面に1ozの銅箔を重ね温度170℃,圧力40Kg/cm2で1
時間積層成形して厚さ0.4mmの銅張積層板を製造した。
この銅張積層板の特性は第1表に示すとおりであった。
実施例2 実施例1で調整したワニスを全芳香族ポリエーテルアミ
ド繊維(テクノーラ:帝人(株)製1.5デニール)か
らなる織物(目付62/m2,厚み0.1mm)に含浸し100℃で
3分間乾燥しエポキシ樹脂組成物含有量が70重量%のプ
リプレグを得た。このプリプレグを4枚重ね実施例1と
同様な方法で積層成形して厚さ0.4mmの銅張積層板を製
造した。この銅張積層板の特性は第1表に示すとおりで
あった。
実施例3 実施例1で調整したワニスに五酸化アンチモン0.5重量
部を加えて不揮発分60重量%のワニスを調整した。実施
例1で用いた全芳香族ポリエーテルアミド繊維紙に上述
のワニスを含浸し、乾燥後実施例1と同様な方法で積層
成形して厚さ0.4mmの銅張積層板を製造した。この銅張
積層板の特性は第1表に示すとおりであった。
実施例4 エポキシ樹脂a−1 75重量部と硬化剤b−1 25重量
部とを配合しこれに2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル0.04重量部,五酸化アンチモン6.0重量部からなるエ
ポキシ樹脂組成物にメチルエチルケトン/エチレングリ
コールモノメチルエーテル混合溶剤(混合重量比1/1)
を加えて不揮発分60重量%,ブロム含有量17.3重量%
(固形分対比)のワニスを調整した。実施例1で用いた
全芳香族ポリエーテルアミド繊維紙に上述のワニスを含
浸し乾燥後実施例1と同様な方法で積層成形して厚さ0.
4mmの銅張積層板を製造した。この銅張積層板の特性は
第1表に示すとおりであった。
実施例5 ブロム化ビスフェノールAとホルムアルデヒドとの重縮
合物のグリシジルエーテル化物(エポキシ当量470)80
重量部,ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当
量187)20重量部、およびテトラブロモビスフェノール
A 30重量部を実施例1における方法と同様にして反応
させてエポキシ当量420,ブロム含有量28重量%のエポキ
シ樹脂a−2を得た。エポキシ樹脂a−2 79重量部と
硬化剤b−1 21重量部とを配合しこれに2−エチル−
4−メチルイミダゾール0.04重量部およびメチルエチル
ケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル混合溶
剤(混合重量比1/1)を加えて不揮発分60重量%,ブロ
ム含有量22.1重量%(固形分対比)のワニスを調整し
た。
実施例1で用いた全芳香族ポリエーテルアミド繊維紙に
上述のワニスを含浸し、乾燥後実施例1と同様な方法で
積層成形して厚さ0.4mmの銅張積層板を製造した。この
銅張積層板の特性は第1表に示すとおりであった。
比較例1 ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当
量460,ブロム含有量21重量%)82重量部,ブロム化フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量275,ブ
ロム含有量36重量%)14重量部,ジシアンジアミド4重
量部,2−エチル−4−メチルイミダゾール0.04重量部お
よびメチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチ
ルエーテル混合溶剤(混合重量比1/1)からなる不揮発
分60重量%,ブロム含有量22.3重量%(固形分対比)の
ワニスを調整した。
実施例1で用いた全芳香族ポリエーテルアミド繊維紙に
上述のワニスを含浸し、乾燥後実施例1と同様な方法で
積層成形して厚さ0.4mmの銅張積層板を製造した。この
銅張積層板の特性は第1表に示すとおりであった。
比較例2 比較例1で用いたブロム化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂50重量部,ブロム化フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂50重量部,ジシアンジアミド4重量部,2−エチル
−4−メチルイミダゾール0.04重量部およびメチルエチ
ルケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル混合
溶剤(混合重量比1/1)からなる不揮発成分60重量%,
ブロム含有量28.5重量%(固形分対比)のワニスを調整
した。
実施例1で用いた全芳香族ポリエーテルアミド繊維紙に
上述のワニスを含浸,塗布,乾燥後実施例1と同様な方
法で積層成形して厚さ0.4mmの銅張積層板を製造した。
この銅張積層板の特性は第1表の示すとおりであった。
比較例3 比較例1で用いたブロム化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂21重量部,ブロム化フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂75重量部,ジシアンジアミド4重量部,2−エチル
−4−メチルイミダゾール0.04重量部およびメチルエチ
ルケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル混合
溶剤(混合重量比1/1)からなる不揮発分60重量%,ブ
ロム含有量31.4重量%(固形分対比)のワニスを調整し
た。
実施例1で用いた全芳香族ポリエーテルアミド繊維紙に
上述のワニスを含浸,塗布,乾燥後実施例1と同様な方
法で積層成形して厚さ0.4mmの銅張積層板を製造した。
この銅張積層板の特性は第1表に示すとおりであった。
比較例4 比較例1で用いたブロム化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂28重量部,ブロム化フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂43重量部,オルソクレゾールノボラック樹脂29重
量部,2−エチル−4−メチルイミダゾール0.04重量部お
よびメチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチ
ルエーテル混合溶剤(混合重量比1/1)からなる不揮発
分60重量%,ブロム含有量21.4重量%(固形分対比)の
ワニスを調整した。
実施例1で用いた全芳香族ポリエーテルアミド繊維紙に
上述のワニスを含浸し乾燥後実施例1と同様な方法で積
層成形して厚さ0.4mmの銅張積層板を製造した。この銅
張積層板の特性は第1表に示すとおりであった。
比較例5 ブロム化ビスフェノールA型とホルムアルデヒドとの重
縮合物のグリシジルエーテル化物であるエポキシ樹脂75
重量部(ブロム含有量35重量%),硬化剤b−1 25重
量部,2−エチル−4−メチルアミダゾール0.04重量部お
よびメチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチ
ルエーテル混合溶剤(混合重量比1/1)からなる不揮発
分60重量%,ブロム含有量26.3重量%(固形分対比)の
ワニスを調整した。
実施例1で用いた全芳香族ポリエーテルアミド繊維紙に
上述のワニスを含浸し乾燥後実施例1と同様な方法で積
層成形して厚さ0.4mmの銅張積層板を製造した。この銅
張積層板の特性は第1表に示すとおりであった。
比較例6 比較例1で用いたブロム化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂20重量部,比較例5で用いたブロム化ビスフェノー
ルA型とホルムアルデヒドとの重縮合物のグリシジルエ
ーテル化物であるエポキシ樹脂57重量部,硬化剤b−1
23重量部,2−エチル−4−メチルイミダゾール0.04重
量部およびメチルエチルケトン/エチレングリコールモ
ノメチルエーテル混合溶剤(混合重量比1/1)からなる
不揮発分60重量%,ブロム含有量24.2重量%(固形分対
比)のワニスを調整した。
実施例1で用いた全芳香族ポリエーテルアミド繊維紙に
上述のワニスを含浸し乾燥後実施例1と同様な方法で積
層成形して厚さ0.4mmの銅張積層板を製造した。この銅
張積層板の特性は第1表に示すとおりであった。
第1表の結果から明らかなように、比較例のエポキシ樹
脂組成物対比各実施例のエポキシ樹脂組成物を含浸させ
てなるプリプレグよりなる銅張積層板は、耐熱性,ピー
ル強度,難燃性および耐湿ハンダ性が優れバランスのと
れた性能を有することがわかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記エポキシ樹脂aを主成分とするエポキ
    シ樹脂および下記フェノール系硬化剤bを主成分とする
    硬化剤を、エポキシ当量に対するフェノール性水酸基当
    量比が0.6〜1.3になるように配合後更に硬化促進剤など
    の添加剤を添加したエポキシ樹脂組成物を芳香族ポリア
    ミド繊維基材に含浸させてなるプリプレグ エポキシ樹脂a:(I)ビスフェノールAとホルムアルデ
    ヒドとの重縮合物のグリシジルエーテル化物、およびハ
    ロゲン化ビスフェノールAとホルムアルデヒドとの重縮
    合物のグリシジルエーテル化物よりなる群から選ばれた
    少なくとも一種のグリシジルエーテル化物と(II)ビス
    フェノールA,ビスフェノールFおよびテトラブロモビス
    フェノールAよりなる群から選ばれた少なくとも一種の
    化合物骨格のみを骨格とする二官能エポキシ樹脂と(II
    I)ビスフェノールA,ビスフェノールFおよびテトラブ
    ロモビスフェノールAよりなる群から選ばれた少なくと
    も一種のビスフェノールとを反応させて得られるエポキ
    シ樹脂 硬化剤b:ビスフェノールAとホルムアルデヒドとの重縮
    合物およびハロゲン化ビスフェノールAとホルムアルデ
    ヒドとの重縮合物より選ばれた少なくとも一種の重縮合
    物からなる硬化剤。
  2. 【請求項2】上記エポキシ樹脂aを主成分とするエポキ
    シ樹脂および上記硬化剤bを主成分とする硬化剤を、エ
    ポキシ当量に対するフェノール性水酸基当量比が0.6〜
    1.3になるように配合後更に硬化促進剤などの添加剤を
    添加したエポキシ樹脂組成物を芳香族ポリアミド繊維基
    材に含浸させてなるプリプレグを所要枚数積層しその表
    面へ銅箔を重ねて加圧加熱により一体に成形されてなる
    銅張積層板。
JP8417488A 1988-04-07 1988-04-07 プリプレグおよび銅張積層板 Expired - Lifetime JPH0671129B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8417488A JPH0671129B2 (ja) 1988-04-07 1988-04-07 プリプレグおよび銅張積層板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8417488A JPH0671129B2 (ja) 1988-04-07 1988-04-07 プリプレグおよび銅張積層板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01257388A JPH01257388A (ja) 1989-10-13
JPH0671129B2 true JPH0671129B2 (ja) 1994-09-07

Family

ID=13823127

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8417488A Expired - Lifetime JPH0671129B2 (ja) 1988-04-07 1988-04-07 プリプレグおよび銅張積層板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0671129B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3106407B2 (ja) * 1991-02-06 2000-11-06 油化シエルエポキシ株式会社 電気積層板用エポキシ樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01257388A (ja) 1989-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5614048B2 (ja) 熱硬化性絶縁樹脂組成物、並びにこれを用いたプリプレグ、積層板及び多層プリント配線板
CN108485182B (zh) 一种高频树脂组合物及使用其制作的半固化片和层压板
JP5672788B2 (ja) ポリアゾメチンを有するビスマレイミド誘導体とその製造方法、並びに熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ及び積層板
EP2412740A1 (en) Epoxy resin composition, prepreg, metal foil with resin, resin sheet, laminate and multi-layer board
JP2002080693A (ja) エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
US11339258B2 (en) Resin composition, and pre-preg, metal-clad laminate and printed circuit board prepared using the same
CN108047718B (zh) 马来酰亚胺树脂组合物、预浸料、层压板和印刷电路板
US20130306357A1 (en) Epoxy resin composition, and prepreg and printed circuit board usng the same
KR102325101B1 (ko) 말레이미드 수지 조성물, 프리프레그, 적층판과 인쇄회로기판
US10994516B2 (en) Resin composition, and pre-preg, metal-clad laminate and printed circuit board prepared using the same
WO2015101233A1 (zh) 一种无卤环氧树脂组合物及其用途
JP2007070418A (ja) 接着シート、金属箔張積層板及びビルドアップ型多層プリント配線板
JP2003253018A (ja) プリプレグ及びそれを用いたプリント配線板
JP2004315705A (ja) 変性ポリイミド樹脂組成物ならびにそれを用いたプリプレグおよび積層板
JP2006257286A (ja) シアノ基含有熱硬化性ベンゾオキサジン樹脂、熱硬化性樹脂組成物及びその用途
JP4923862B2 (ja) エポキシ変性グアナミン化合物溶液の製造方法、熱硬化性樹脂組成物並びに、これを用いたプリプレグ及び積層板
JPH0671129B2 (ja) プリプレグおよび銅張積層板
JP2005154739A (ja) 樹脂組成物ならびにそれを用いたプリプレグおよび積層板
JP2016060840A (ja) 熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ、積層板及びプリント配線板
JP2003266596A (ja) 銅張積層板
JP2012092195A (ja) 樹脂組成物、樹脂ワニス、プリプレグ、金属張積層板、及びプリント配線板
JP3546594B2 (ja) エポキシ樹脂組成物、プリプレグ及び積層板
JPH0737568B2 (ja) 新規な硬化性ポリフェニレンエーテル・エポキシ樹脂組成物並びにこれを用いた複合材料および積層体
JPH0384040A (ja) プリプレグおよび銅張積層板
JP2009073997A (ja) エポキシ樹脂組成物、そのエポキシ樹脂組成物を用いたプリプレグ及び金属張積層板

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070907

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080907

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080907