JP2005154739A - 樹脂組成物ならびにそれを用いたプリプレグおよび積層板 - Google Patents

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Hitoshi Sakuraba
仁 桜庭
Takashi Iiyama
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Abstract

【課題】 ハロゲンフリーで、かつ0.2mm以下の厚さでも十分な難燃性を持ち、かつ十分な耐湿性や吸湿ハンダ耐熱性を有する積層板を提供すること。
【解決手段】 (A)少なくとも二つ以上のマレイミド基を含む化合物、(B)フェノール樹脂、(C)エポキシ樹脂を含有し、(B)又は(C)の少なくとも一方はナフタレン環を有するものを含み、(B)と(C)それぞれのOH当量、エポキシ当量を用いて計算されるナフタレン環の質量の合計が、(A)+(B)+(C)成分の質量の合計に対し20質量%以上であり、かつ(A)成分の(A)+(B)+(C)成分の全質量に対する含有率と該ナフタレン環の含有率の合計が65質量%以上であることを特徴とする樹脂組成物及びそれから得られるプリプレグ、並びに積層板。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子・電気部品、プリント配線板、半導体基板、IC封止材等の電子材料分野に用いられる樹脂組成物およびその用途に関し、さらに詳しくはハロゲン含有難燃剤、リン含有難燃剤を含まず、特に高耐熱性を要求されるプリント配線板用、半導体基板用として好適であり、かつ吸湿耐熱性、耐湿性に優れた樹脂組成物ならびにそれを用いたプリプレグおよび積層板に関するものである。
電子材料分野では、火災に対する安全性を確保するために難燃性が要求されている。プリント配線板用、半導体基板用の積層板材料に関しては、その代表的な規格としてUnderwriters Laboratories Inc.のUL94規格があり、垂直燃焼試験で好ましくはV-1、より好ましくはV-0の条件に合格することが求められる。これまでに当該分野で使用されている樹脂はいずれもこの条件に合格するために、含臭素化合物などの含ハロゲン化合物を難燃剤として含有している。これら含ハロゲン化合物は高度な難燃性を有するが、例えば芳香族臭素化合物は熱分解により腐食性を有する臭素、臭化水素を発生するだけでなく、酸素存在下では毒性の高い化合物を形成する可能性がある(非特許文献1参照)。
このような理由からハロゲン化合物を含まない材料、所謂「ハロゲンフリー」の材料が研究開発されている(例えば特許文献1等参照)。その中で含ハロゲン化合物に替わる難燃剤として、赤リン等の含リン化合物が中心的に検討されてきた。しかしながら、含リン難燃剤は燃焼時にホスフィンなどの有毒リン化合物を発生する恐れがある上、含リン化合物難燃剤として代表的なリン酸エステルを使用した場合、組成物の耐湿性が著しく損なわれるという欠点がある。
一方、他の難燃剤として金属水酸化物が知られており、例えば水酸化アルミニウムは、加熱時に結晶水を放出する以下のような反応により難燃剤としての効果があることが知られている。
2Al(OH)3 → Al2O3+ 3H2O
しかしながら、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物を単独で難燃剤として使用する場合、求められる難燃性能を得るためには多量の添加が必要である。一般的なエポキシ樹脂を使用し、水酸化アルミニウムを難燃剤として添加した積層板の場合では、UL94規格のV-0レベルを達成するのに必要な水酸化アルミニウムの添加量は、樹脂組成物の70wt%〜75wt%程度、燃焼しにくい骨格の樹脂を使用した場合でも50wt%程度の水酸化アルミニウムの添加が必要となる(非特許文献2参照)。水酸化アルミニウムの添加量が多い場合、樹脂組成物およびその樹脂により形成される積層板の性能、特に耐湿性及び吸湿後の耐熱性(ハンダ耐熱性)が著しく低下する(特許文献2参照)。耐湿性や吸湿後の耐熱性は、積層板が半導体用基板などとして使用される場合の実装時の信頼性に大きく影響するため、改善が要求されている。
また従来は積層板の難燃性を評価する場合、1.6mmなどの厚いもので評価を行うことが多い。しかし近年の電子機器の軽薄短小化に伴い、半導体基板として使用される積層板の厚さは0.5mm以下、好ましくは0.2mm以下が求められている。厚さが薄くなればなるほど、燃焼時に酸素と接触しやすく、燃えやすいため一般的に難燃剤は多く必要になる。そのため薄い積層板での難燃性を満足し、かつ十分な耐湿性、吸湿後のハンダ耐熱性を持つ積層板材料を得るためには更に難燃性の高い樹脂組成が求められている。
本出願人はこのような難燃性の高い樹脂として特定のマレイミド基を含有する樹脂組成を提案している(特許文献3、4参照)。しかしながらこれらの場合でも0.2mm以下の薄板で行われる厳しい難燃性試験に耐えうる十分な難燃性を得ることは難しかった。一方、基板材料に求められる吸湿条件下での耐熱性の向上にナフタレン環を有する特定のエポキシ樹脂を使用した場合、十分な耐熱性を得られることが分かっている(特許文献5参照)。ただし耐熱性と難燃性は必ずしも一致しないため、十分な耐熱性と難燃性を併せもつ樹脂組成を得ることは難しかった。
西沢仁、"ハロゲン系難燃剤"、ポリマーの難燃化、大成社、pp.69〜79(1992) 特開2003-231762号公報 木内幸浩、位地正年、エレクトロニクス実装学会誌 5(2)pp.159〜165(2003) 特開2001-226465号公報 特開2003-119348号公報 特開2003-147170号公報 特開2003-335925号公報
本発明の目的は、ハロゲンフリーで、かつ基板として用いた場合0.5mm以下の厚さでも十分な難燃性を持ち、かつ十分な耐湿性や吸湿ハンダ耐熱性を有する樹脂組成物、並びに積層板を得ることである。
本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のマレイミド基を含む化合物と、フェノール樹脂と、エポキシ樹脂を含む樹脂組成物において、フェノール樹脂とエポキシ樹脂の少なくとも一つがナフタレン環を有するものを含み、該樹脂中に含まれるナフタレン環の質量の合計が特定の割合以上であり、かつマレイミド基を含む化合物の含有率と樹脂中に含まれるナフタレン環の含有率の合計が特定の範囲内にある場合に、特に難燃性、耐湿熱性に優れた組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、以下に関するものである。
1) (A)少なくとも二つ以上のマレイミド基を含む化合物、
(B)フェノール樹脂、
(C)エポキシ樹脂を含有し、(B)又は(C)の少なくとも一方はナフタレン環を有するものを含み、(B)と(C)それぞれのOH当量、エポキシ当量を用いて計算されるナフタレン環の質量の合計が、(A)+(B)+(C)成分の質量の合計に対し20質量%以上であり、かつ(A)成分の(A)+(B)+(C)成分の全質量に対する含有率と該ナフタレン環の含有率の合計が65質量%以上であることを特徴とする樹脂組成物、好ましくは、
2) (A)少なくとも二つ以上のマレイミド基を含む化合物の含有量が、(A)+(B)+(C)成分の質量の合計に対し、マレイミド環に含まれる窒素原子の含有量として3.5質量%以上含有する1)の樹脂組成物であり、より好ましくは、
3) 更に金属水酸化物を含有するものである1)の樹脂組成物、及び
4) 1)の樹脂組成物を基材に含浸して得られることを特徴とするプリプレグ、並びに
5) 4)のプリプレグを一枚又は複数枚積層させたものを加熱硬化することを特徴とする積層板、また、
6) 1)の樹脂組成物から得られる樹脂を絶縁層として含有することを特徴とする積層板である。
本発明の樹脂組成物は高い難燃性を持つため、0.5mm以下という薄い積層板となった場合でも十分な難燃性を得ることができる。また樹脂組成物の難燃性が高いことにより、金属水酸化物等の吸湿特性を劣化させ得る難燃剤の添加が不要/又は添加を通常に比べて少量とすることが可能であり、結果として樹脂組成物、それにより形成される積層板は高い耐湿性、吸湿耐熱性をもつものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、
(A)少なくとも二つ以上のマレイミド基を含む化合物、
(B)フェノール樹脂、
(C)エポキシ樹脂とを含んでいるものである。
まず、本発明の樹脂組成物を構成する各成分について説明する。
(A)少なくとも二つ以上のマレイミド基を含む化合物
本発明で用いられる少なくとも二つ以上のマレイミド基を含む化合物は、少なくとも二つ以上のマレイミド基を有する化合物であれば、特に限定されないが、好ましくは下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2005154739
(式中、R1はm価の有機基を示す。mは2以上の整数であり、好ましくは2〜10である。R1が示す有機基としては、下記一般式(2-1)〜(2-3)からなる群より選ばれるものが好ましく例示される。)
Figure 2005154739
Figure 2005154739
Figure 2005154739
(式中、Xは互いに同一でも異なっていてもよく、-CH-、-C(CH-、-C(C-、-CO-、-O-、-(単結合)、-S-または-SO2-を示す。Yは互いに同一でも異なっていてもよく、-CH3、-CH2CH3、または水素原子を示す。)
本発明で用いることのできる少なくとも二つ以上のマレイミド基を含む化合物として具体的には、例えば、N,N’−(1,3−フェニレン)ビスマレイミド、N,N’−[1,3−(2−メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N’−(1,4−フェニレン)ビスマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(4−マレイミドフェニル)エーテル、ビス(4−マレイミドフェニル)スルホン、ビス(4−マレイミドフェニル)スルフィド、ビス(4−マレイミドフェニル)ケトン、1,4−ビス(マレイミドメチル)ベンゼン、1,3−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン等が挙げられる。
また本発明で用いられる少なくとも二つ以上のマレイミド基を含む化合物として、下記一般式(3)
Figure 2005154739
(式中、nは平均値で0〜10である。)で表されるマレイミド基を含む化合物、および下記一般式(4)
Figure 2005154739
(式中、nは平均値で0〜10である。)で表されるマレイミド基を含む化合物なども例として挙げることができる。これらのマレイミド基を含む化合物(A)は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
(B)フェノール樹脂
本発明で用いられるフェノール樹脂(B)は、フェノール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されないが、少なくとも一つのナフタレン環を有するフェノール性水酸基を有する化合物を含むことが好ましい。上記条件を満たせば特に限定されないが、少なくとも一つのナフタレン環を有するフェノール性水酸基を有する化合物の具体的には以下のようなものが例として挙げられる。
ジヒドロキシナフタレン、トリヒドロキシナフタレン、テトラヒドロキシナフタレン等のヒドロキシナフタレン類等が挙げられる。また、ヒドロキシナフタレン類、およびヒドロキシナフタレン類とフェノール類との混合物をアルデヒド類と反応させて得られる化合物等が例示できる。ヒドロキシナフタレン類としては、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等が例示でき、フェノール類としては、フェノール、クレゾール、レゾルシノール等が例示できる。また、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。これらの化合物の一例を具体的に示すと、一般式(5)で表される化合物などが挙げられる。
Figure 2005154739
(式中、jは平均値で0〜10である)
尚、これらの化合物は上記方法により得ることもできるが、使用可能な市販品として、日本化薬株式会社製、商品名:カヤハードNHN等を使用することも可能である。
または、ヒドロキシナフタレン類、およびヒドロキシナフタレン類とフェノール類との混合物をアルキルアルコール誘導体またはアラルキルハライド誘導体とを反応させて得られる化合物等が挙げられる。アラルキルアルコール誘導体としてはp-キシリレングリコール、p-キシリレングリコールジメチルエーテル等が例示でき、また、アラルキルハライド誘導体としてはp-キシリレンジクロライド等が例示できる。これらの化合物の一例を具体的に示すと一般式(6)で表される化合物などが挙げられる。
Figure 2005154739
(式中、pは1または2、nは1〜10の整数を表す)
尚、これらの化合物は上記方法により得ることもできるが、使用可能な市販品として、新日鐵化学株式会社製、商品名:SN180等を使用することも可能である。
これらのフェノール樹脂は、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
(C)エポキシ樹脂
本発明で用いられるエポキシ樹脂(C)は、エポキシ基を有するものであれば特に限定されない。
本発明で用いられるエポキシ樹脂(C)中には、少なくとも一つのナフタレン環を有するエポキシ化合物を含むことが好ましい。少なくとも一つのナフタレン環を有するエポキシ化合物としては、具体的には以下のようなものが例として挙げられる。
例えばジヒドロキシナフタレン、トリヒドロキシナフタレン、テトラヒドロキシナフタレン等のヒドロキシナフタレン類とエピクロルヒドリンを反応させて得られる化合物等である。尚、これらの化合物は上記方法により得ることもできるが、使用可能な市販品として、大日本インキ化学社製、商品名:エピクロンHP4032等を使用することも可能である。
または、ナフトール、ジヒドロキシナフタレンなどのヒドロキシナフタレン類、およびこれらヒドロキシナフタレン類とフェノール、クレゾール、レゾルシノールなどのフェノール類との混合物を、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒドなどのアルデヒド類と反応させた生成物にさらにエピクロルヒドリンを反応させることにより得られる化合物も例として挙げることができる。これらの化合物の一例を具体的に示すと一般式(7)で表される化合物などが挙げられる。
Figure 2005154739
(式中、Gはグリシジル基を、jは平均値で0〜10である)
尚、これらの化合物は上記方法により得ることもできるが、使用可能な市販品として、日本化薬株式会社製、商品名:NC-7000等を使用することも可能である。
または、ナフトール、ジヒドロキシナフタレンなどのヒドロキシナフタレン類、およびこれらヒドロキシナフタレン類とフェノール、クレゾール、レゾルシノールなどのフェノール類との混合物と、アラルキルアルコール誘導体またはアラルキルハライド誘導体と反応させた生成物にさらにエピクロロヒドリンの反応により得られる化合物等が挙げられる。これらの化合物の一例を具体的に示すと一般式(8)で表される化合物などが挙げられる。
Figure 2005154739
(式中、Gはグリシジル基を、pは1または2、nは1〜10の整数を表す)
尚、これらの化合物は上記方法により得ることもできるが、使用可能な市販品として、新日鐵化学株式会社製、商品名:ESN-175等を使用することも可能である。これらのエポキシ化合物は、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
また本発明の樹脂組成物では、エポキシ樹脂として液状エポキシ樹脂を含むことが好ましい。液状エポキシ樹脂としては特に制限されないが、好ましい例としては常温で液状のエポキシ樹脂が挙げられる。具体的な例としてはビスフェノールA、ビスフェノールF、などのビスフェノールをエピクロルヒドリンと反応させたエポキシ樹脂、およびそのオリゴマーなどが挙げられる。これらの液状エポキシ樹脂は、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。常温で液状のエポキシ樹脂は比較的分子量が小さいため、硬化した際に架橋密度が高くなり、強固な樹脂組成物とすることができる。また、常温で液状であることにより、プリプレグを製造する際の乾燥工程において樹脂に流動性を与え、プリプレグ表面の平滑化に寄与するため、ゆず肌などの表面外観欠点の防止となる。
液状エポキシ樹脂の含有量は、上記樹脂組成物の樹脂成分(((A)+(B)+(C)成分質量の合計))に対して0.1〜10質量%の範囲で用いられることが望ましい。前述の範囲である方が表面外観欠点防止の効果が高く、樹脂組成物の難燃性が十分であり好ましい。
樹脂組成物
本発明の樹脂組成物は、(A)少なくとも二つ以上のマレイミド基を含む化合物と、(B)フェノール樹脂と、(C)エポキシ樹脂とを含んでいる。
本発明の樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲内において、上記(A)、(B)および(C)以外の他の樹脂成分(以下単に「他の樹脂成分」ともいう。)を含有していてもよい。
(B)のフェノール樹脂と(C)のエポキシ樹脂の含有量は、(A)+(B)+(C)成分の質量の合計に対して(B)と(C)それぞれのOH当量、エポキシ当量を用いて計算されるナフタレン環の質量の合計が20質量%以上、より好ましくは25質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
尚、(B)のフェノール樹脂のナフタレン環の質量mNap(B)は以下の数式を用いて求めることができる。
Nap(B)=((B)の質量)÷((B)のOH当量)×(1÷((B)中の一つのナフタレン環にあるOH基の数)×128
また、(C)のエポキシ樹脂のナフタレン環の質量mNap(C)は以下の数式を用いて求めることができる。
Nap(C)=((C)の質量)÷((C)のエポキシ当量)×(1÷((C)中の一つのナフタレン環にあるエポキシ基の数)×128
樹脂成分の質量合計に対するナフタレン環の質量の割合MNap(total)は以下の数式を用いて求めることができる。
Nap(total)=(mNap(B)+mNap(C))÷((A)+(B)+(C)成分質量の合計)
樹脂成分の質量合計に対するナフタレン環の質量の割合MNap(total)が20質量%以上である場合、樹脂組成物の難燃性が高く、また耐湿性も高く、さらに剛直なナフタレン環が耐熱性を高めることから耐熱性も向上することができる。ナフタレン環の質量の合計が20質量%に満たないと、十分な難燃性を得ることが難しい。ナフタレン環を含むフェノール樹脂およびエポキシ樹脂中のナフタレン環含有率は平均で40〜60質量%程度であるため、ナフタレン環の質量の合計が50質量%以下である方が、樹脂中のマレイミド化合物の含有量が少なくならず、耐熱性の面から好ましい。
さらに上記の樹脂組成物中のナフタレン環の含有率MNap(total)と、(A)のマレイミド基を含む化合物の(A)+(B)+(C)成分中の含有率Xmの合計が65質量%以上、好ましくは70質量%以上であることが好ましい。
(A)のマレイミド基を含む化合物の(A)+(B)+(C)成分の含有率は、下記の数式により求められる。
m=((A)の質量)÷((A)+(B)+(C)成分の質量の合計)
Nap(total)が20質量%以上でかつMNap(total)とXmの合計が65質量%以上、好ましくは70%質量以上である場合、ナフタレン環の含有率およびマレイミド基を含む化合物が単独で65質量%以上含まれる場合に比べて樹脂組成物の難燃性が高く、かつ吸湿性が低く吸湿条件下での耐熱性も高い。一方MNap(total)は85質量%以下であることが好ましい。MNap(total)が85質量%以下である方が樹脂組成物の脆性が低く、基板材料となった場合にクラックなどが生じにくいため好ましい。
マレイミド基を含む化合物(A)の含有量は、(A)+(B)+(C)成分の質量の合計に対して、マレイミド基を含む化合物(A)中の窒素原子含有量として好ましくは3.5質量%以上6.5質量%以下、より好ましくは4.0質量%以上6.0質量%以下の量で含有することが望ましい。樹脂組成物中のマレイミド基を含む化合物(A)の含有量が上記範囲内にある方が、得られる樹脂組成物から得られる基板、積層板などは十分な難燃性を有する。なおマレイミド基を含む化合物(A)中の窒素原子含有量は最大で約14%程度であるため、フェノール樹脂(B)およびエポキシ樹脂(C)の合計量は最大で約75質量%程度である。
フェノール樹脂(B)とエポキシ樹脂(C)との配合比は特に制限はないが、フェノール樹脂(B)のOH基に対するエポキシ樹脂(C)のエポキシ基の数が好ましくは0.2〜5.0、より好ましくは0.5〜3.0の範囲にあることが好ましい。フェノール樹脂(B)とエポキシ樹脂(C)との配合比が上記範囲内にあると、樹脂組成物の硬化が充分に行われ積層板の耐湿性、ハンダ耐熱性などに優れる。
その他の樹脂成分
本発明の樹脂組成物は、上記各種成分の他、必要に応じて反応性稀釈剤などを難燃性が損なわれない範囲で加えてもよい。
反応性稀釈剤としては、グリシドール、アリルグリシジルエーテル、メチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルなどのエポキシ樹脂に対して一般的に使用される反応性希釈剤、ジアリルフタレート、o,o'-ジアリルビスフェノールA、ビスフェノールAジアリルエーテルなどのアリル基を含有する化合物(これらの化合物は熱硬化性イミド樹脂に対して一般的に使用される反応性稀釈剤である)が挙げられる。
これら反応性稀釈剤の含有量は、樹脂成分に対して0.1〜10質量%の範囲で用いられることが望ましい。0.1質量%未満では反応性稀釈剤としての効果が小さい可能性があり、10質量%以上では樹脂組成物からなる樹脂ワニスの粘度が著しく低下するために作業性に劣る場合がある。
金属水酸化物
本発明の樹脂組成物は、更に金属水酸化物を加えることも好ましい。本発明の樹脂組成物において用いられる金属水酸化物としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ヒドロキシスズ酸亜鉛等の(OH)をもつ金属化合物であれば特に制限を受けないが、水酸化アルミニウム(Al(OH)3)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、ヒドロキシスズ酸亜鉛(ZnSn(OH)6)等が好ましく、水酸化アルミニウムがより好ましい。
また、これら金属水酸化物は、不純物として含まれるNa2Oの含有量が低いことが好ましい。Na2Oの含有量としては好ましくは0.3%未満、より好ましくは0.2%以下、特に好ましくは0〜0.1%である。金属水酸化物中に不純物として含まれるNa2O量が多い場合は洗浄を行う方法、特開平8-325011号公報などに記載されているような方法などにより、含有するNa2O量を0.3%未満に低減した上で用いることが好ましい。金属水酸化物のNa2O含有量が上記範囲内にあると、該金属水酸化物を含む耐熱性樹脂組成物から得られる積層板は、特にハンダ耐熱性に優れる。また、積層板が回路基板として使用された場合にイオンマイグレーションによる信頼性劣化を引き起こしにくい。本発明で用いられる金属水酸化物の粒径は特に限定されないが、通常平均粒径が0.1〜10μmのものが用いられる。これら金属水酸化物は、1種単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
また上記の金属水酸化物には、カップリング剤を使用することが好ましい。カップリング剤としてはシラン系、チタネート系、アルミネート系およびジルコアルミネート系などのカップリング剤が使用できる。その中でもシラン系カップリング剤が好ましく、特に反応性の官能基をもつシラン系カップリング剤がより好ましい。
シラン系カップリング剤の例としてはビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができ、これらの1種類または2種類以上が使用される。これらのシラン系カップリング剤は予め金属水酸化物表面に吸着ないしは反応により固定されていることが好ましい。カップリング剤を用いると、金属水酸化物と樹脂との接着性が向上し、樹脂組成物から得られる積層板の機械的強度、耐熱性の向上が期待できる。
金属水酸化物は、(A)+(B)+(C)成分の質量の合計を100質量部としたときに5〜100質量部、好ましくは5〜80質量部含有することが望ましい。金属水酸化物の含有量が上記範囲内にあると、難燃効果が得られワニスにしたときの粘度が適度であり基材への含浸性が良く、作業性に優れる。また金属水酸化物の含有量が100質量部を超えた場合(樹脂組成物の50wt%を越えた場合)は、樹脂組成物の吸水性が高く、吸湿後のハンダ耐熱性などに悪影響を与える。
本発明に係る樹脂組成物は、実質的にリン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤を含有しておらず、リン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤の含有量はリンまたはハロゲン換算で0.05以下である。なお日本プリント回路工業界(JPCA)で定める「ハロゲンフリー」の定義は銅張積層板においてハロゲンの含有量が0.09質量%以下であるため本発明の樹脂組成物および形成される積層板はこれに該当する。
硬化促進剤
本発明の樹脂組成物は、更に硬化促進剤を含有することが好ましい。硬化促進剤としては例として2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−へプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフェニルボレートなどのイミダゾール類;トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリンなどのアミン類;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩類;1,8-ジアザ-ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7およびその誘導体等が挙げられる。これらの硬化促進剤は、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
これら硬化促進剤の含有量は、後述するワニスまたはプリプレグの所望するゲル化時間が得られるように配合するのが望ましいが、一般的には、樹脂成分の合計量((A)+(B)+(C)成分の合計量)100質量部に対して、0.005〜5質量部の範囲で用いられる。
無機充填剤
本発明の樹脂組成物には無機充填剤を加えることもできる。無機充填剤の種類の好ましい例としてはシリカ、アルミナ、酸化チタン、タルク、焼成タルク、カオリン、マイカ、クレー、窒化アルミニウム、ガラスなどが挙げられる。シリカ、アルミナ、酸化チタン、タルクがより好ましく、特に球状のシリカおよびタルクが好ましい。シリカ、アルミナ、酸化チタンは硬度が高いため少量の添加で弾性率向上に寄与することが可能である。形状については球状のものを用いた場合、樹脂ワニスとなった場合に粘度の極端な上昇がなく、その後の作業性に優れるため好ましい。タルクは特に扁平な形状のものの場合曲げ弾性率の向上に寄与することが可能である。無機充填剤含有量は、一般的には樹脂成分の合計量((A)+(B)+(C)成分の合計量)100質量部に対して、10〜150質量部の範囲で用いられることが好ましい。
添加剤
本発明の樹脂組成物には用途に応じて添加剤を加えることもできる。添加剤の好ましい例としては、消泡剤、レベリング剤、表面張力調整剤として一般に使用される添加剤などがあげられる。具体的な例としてはフッ素系、シリコーン系、アクリル系などの消泡剤、レベリング剤が挙げられる。添加剤の含有量は、一般的には樹脂成分の合計量((A)+(B)+(C)成分の合計量)100質量部に対して、0.0005〜5質量部の範囲で用いられることが好ましい。
樹脂組成物の調製方法
本発明の樹脂組成物は、例えばマレイミド基を含む化合物(A)と、フェノール樹脂(B)、エポキシ樹脂(C)とを80〜200℃で、0.1〜10時間加熱混合して均一な混合物とすることができる。金属水酸化物や無機充填剤を加える場合は、上記の混合物を常温で粉砕し、粉末状態で混合することもできるし、以下に記述する樹脂ワニス中に上記の金属水酸化物や無機充填剤を混合することもできる。
樹脂ワニス
本発明の樹脂ワニスは、マレイミド基を含む化合物(A)と、フェノール樹脂(B)と、エポキシ樹脂(C)とが溶剤に溶解されてなるものである。
樹脂ワニスに用いられる溶剤としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジオキサン、アセトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン、2−へプタノンなどが挙げられる。溶剤としては、比較的沸点が低いものが好ましく、メチルエチルケトン、アセトン、ジオキサンまたはこれらを主成分とする混合物が好ましく用いられる。
本発明に係る樹脂ワニスは、本発明の目的を損なわない範囲内において、上記(A)、(B)および(C)以外の他の樹脂成分を含有していてもよい。樹脂ワニス中のマレイミド基を含む化合物(A)、フェノール樹脂(B)、エポキシ樹脂(C)の含有量は上記樹脂組成物と同様である。
本発明に係る樹脂ワニスは、上記のような硬化促進剤を含有することが好ましく、含有量は上記と同様である。また本発明に係る樹脂ワニスは、上記樹脂組成物が含有していてもよい「その他の樹脂成分」を含有することができる。樹脂ワニス中には、上記(A)、(B)、(C)が、合計で通常50〜80質量%、好ましくは50〜70質量%の範囲で含まれることが望ましい。
樹脂ワニスは、例えば、有機溶剤中でマレイミド基を含む化合物(A)、フェノール樹脂(B)およびエポキシ樹脂(C)および他の樹脂成分を加熱混合して均一な溶液とすることにより調製することができる。加熱混合時の温度は、有機溶剤の沸点にもよるが、通常50〜200℃であり、加熱混合時間は、通常0.1〜20時間である。また、本発明の樹脂ワニスは、上記樹脂組成物と上記溶剤とを混合し溶解することにより調製することもできる。
プリプレグ
本発明のプリプレグは、基材に上記樹脂組成物が含浸されている。本発明のプリプレグは、基材に上記樹脂ワニスを基材に塗布または含浸させ、次いで乾燥して溶剤を除去することにより製造することができる。基材としては、ガラス不織布、ガラスクロス、炭素繊維布、有機繊維布、紙等の従来プリプレグに用いられる公知の基材が全て使用可能である。上記樹脂ワニスを上記基材に塗布または含浸した後、乾燥工程を経てプリプレグを製造するが、塗布方法、含浸方法、乾燥方法は従来公知の方法が用いられ特に限定されるものではない。
乾燥条件については、使用する溶剤の沸点により適宜決められるが、プリプレグ中の残存溶剤の量が1質量%以下となるような条件であることが望ましい。具体的な例を挙げると、140℃〜220℃の範囲において5分〜10分程度の滞留時間が好ましいが、連続でプリプレグの乾燥を行うような製造工程においては、温度の最適な範囲は搬送速度に依存して変化するためこの限りではない。
積層板
本発明に係る積層板は、上記プリプレグを1枚または複数枚積層し、熱プレスにより加熱硬化してなる。積層板を製造するときの加熱加圧条件は特に限定されるものではないが、加熱温度は100〜300℃、好ましくは150〜250℃であり、圧力は1.0〜10MPaであり、加熱加圧時間は10〜300分程度である。
本発明に係る積層板は、上記の積層板の両面に金属箔または金属板が積層一体化されてなる両面金属張板も包含する。両面金属張板は、1枚のプリプレグの片面もしくは両面に金属箔もしくは金属板を積層し、熱プレスするか、または複数枚積層されたプリプレグの最外層となる両面に金属箔または金属板を積層し熱プレスすることにより、プリプレグを加熱硬化させ一体化させることにより製造することができる。金属箔または金属板としては、特に限定されないが、好ましくは銅、アルミニウム、鉄、ステンレスなどが使用できる。加熱硬化させる際の条件は、上記積層板と同様の条件である。
更に、本発明の積層板は、上記の両面金属張板に回路形成を施したものと、プリプレグを交互に積層し、最外層に金属箔または金属板を積層し熱プレスすることにより製造する多層積層板の形態も含む。該多層積層版は、一般的な多層プリント配線板用の積層板の製造工程で用いられる様々な手法を用いて製造することができ、特に工法に制限を受けない。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1〜5および比較例1〜2
表1に示す組成(質量部)のうち(A)〜(C)およびその他の樹脂の配合物を、フラスコ内メチルエチルケトン:N−メチル−2−ピロリドンの混合溶媒(混合比はメチルエチルケトン:N−メチル−2−ピロリドン=4:1)中で80℃、6時間溶解し、樹脂ワニスを得た。このようにして得られた樹脂ワニスに金属水酸化物、硬化促進剤、無機充填剤、添加剤を加え均一に攪拌し、108g/m2(厚み約100μm)のガラスクロスに含浸し、150℃で5分間乾燥して、約200g/m2(厚み約100μm)のプリプレグを得た。このプリプレグを5枚重ね合わせ、さらにその上下の最外層に18μmの銅箔を配して、2MPaの圧力で、180〜230℃、120分の加熱条件で成形し、0.5〜0.7mm厚みの銅張積層板を得た。このようにして得られた積層板の試験結果も同様に表中に示した。試験の方法を以下に示す。また難燃性の評価についてはプリプレグを2枚重ね合わせた他は上記と同様にして作成した0.2〜0.3mm厚みの銅張積層板を使用して行った。
(1)難燃性:UL94規格の難燃性試験方法に準じて測定した。
(2)耐湿性:プレッシャークッカーを使用し、121℃、100%RH、2.1気圧の条件で24時間加湿後の重量を測定し、加湿前の重量を基準とした重量変化率を計算し、吸湿率とした。
(3)ハンダ耐熱性:JIS C-6481に準じて、試験片を121℃、2.1気圧、100%RHの条件下で、3時間吸水処理後、任意の温度のハンダ浴に60秒間フロートし、銅箔部分に膨れがでない最高の温度を耐熱温度とした。
実施例および比較例では、以下の原料を使用した。
(A)マレイミド基を含む化合物;BMI-S(商品名、窒素原子含有量:約8%、分子量:358、三井化学(株)社製)
BMI-MP(商品名、窒素原子含有量:約10%、分子量:268、三井化学(株)社製)
(B)フェノール樹脂;
ナフトールアラルキル樹脂、SN180(商品名、OH当量190、一つのナフタレン環にあるOH基の数:1、新日鐵化学(株)社製)
ナフトールアラルキル樹脂、SN485(商品名、OH当量215、一つのナフタレン環にあるOH基の数:1、新日鐵化学(株)社製)
(C)エポキシ樹脂;
ナフタレン型エポキシ樹脂、エピクロンHP4032(商品名、エポキシ当量150、一つのナフタレン環にあるエポキシ基の数:2、大日本インキ化学工業(株)社製)
ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ESN175(商品名、エポキシ当量270、一つのナフタレン環にあるエポキシ基の数:1、新日鐵化学(株)社製)
ジヒドロキシナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂、ESN375(商品名、エポキシ当量170、一つのナフタレン環にあるエポキシ基の数:2、新日鐵化学(株)社製)
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピコート828EL(商品名、エポキシ当量190、ナフタレン環含有なし、ジャパンエポキシレジン(株)社製)
その他の樹脂成分;
反応希釈剤;アリルグリシジルエーテル(エピオールA(商品名)、日本油脂(株)社製)
硬化促進剤:2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ(商品名)、四国化成工業(株)社製)
金属水酸化物:
水酸化アルミニウム;HS-330(商品名、平均粒子径;7μm、Na2O量;0.04%、昭和電工(株)社製)
水酸化アルミニウム;CL-303(商品名、中心粒径;2.5μm、Na2O量;0.21%、住友化学工業(株)社製)
無機充填剤:
球状シリカ;SO-C2(商品名、平均粒子径;0.5μm、龍森(株)社製)
添加剤(レベリング剤):FTX218(商品名、ネオス(株)社製)
Figure 2005154739
実施例に比較して、比較例1は、Mnap(total)が20%未満であり難燃性が十分でなかった。また比較例2は水酸化物の添加量が多いため難燃性は十分であるものの、樹脂組成物中のナフタレン環の質量の合計が20質量%以上に達しておらず、またMnap(total)+Xmも65%未満であるため実施例に比べ加湿後のハンダ耐熱性が低下し、吸湿率も高かった。
ハロゲン化合物、リン化合物を含まずに難燃性を得ることができるため、電子部品等に使用されるプリント配線板材料としては比較的環境負荷の小さい(環境に悪影響を与え得る化合物を含有していない)ものとして使用され得る。また耐湿性、耐湿熱性に優れることから、鉛フリーハンダを使用したプロセスで使用することができ、その結果ハンダ実装後の電子部品全体としても環境負荷の小さいものとなる。

Claims (6)

  1. (A)少なくとも二つ以上のマレイミド基を含む化合物、
    (B)フェノール樹脂、
    (C)エポキシ樹脂を含有し、(B)又は(C)の少なくとも一方はナフタレン環を有するものを含み、(B)と(C)それぞれのOH当量、エポキシ当量を用いて計算されるナフタレン環の質量の合計が、(A)+(B)+(C)成分の質量の合計に対し20質量%以上であり、かつ(A)成分の(A)+(B)+(C)成分の全質量に対する含有率と該ナフタレン環の含有率の合計が65質量%以上であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. (A)少なくとも二つ以上のマレイミド基を含む化合物の含有量が、(A)+(B)+(C)成分の質量の合計に対し、マレイミド環に含まれる窒素原子の含有量として3.5質量%以上含有する請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 更に金属水酸化物を含有するものである請求項1記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1に記載の樹脂組成物を基材に含浸して得られることを特徴とするプリプレグ。
  5. 請求項4記載のプリプレグを一枚又は複数枚積層させたものを加熱硬化することを特徴とする積層板。
  6. 請求項1記載の樹脂組成物から得られる樹脂を絶縁層として含有することを特徴とする積層板。
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