JPH0670957U - 鋳物の中子砂除去装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋳物の中子砂除去作業時間の短縮と複数の異
なった鋳物の中子砂除去作業を連続的に行う鋳物の中子
砂除去装置を提供する。 【構成】 フレーム上に振動衝撃発生装置と、傾斜機構
を有する鋳物固定装置と、鋳物供給コンベヤを設ける。
振動衝撃発生装置は、回転機構を介して回転可能な面板
に複数個の振動衝撃発生機を設け、振動衝撃発生装置を
Ｘ１，Ｘ２方向に移動する走行機を有する。この複数個
の振動衝撃発生機は、鋳物への加振位置に合わせ、振動
衝撃発生機をＹ１，Ｙ２方向に移動する横行機を有す
る。鋳物固定装置には、台板上に回転機構を介して鋳物
固定治具取付機構を付随した面板を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、鋳物の中子砂を振動衝撃にて除去する装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば、鋳物の中子砂を振動衝撃にて除去する装置において、特開昭６ ３−６８２５７号公報に２個の水平軸を対向させ、各々の水平軸を回転可能に、 かつ軸線を一致させて形成し、各々の軸線の対向端部に面板を固着し、一方の面 板に鋳物を取り付、他方に複数個の振動衝撃発生機を取り付て、一方の面板を水 平軸方向に移動し、鋳物製品に複数個の振動衝撃発生機のハンマー部を押し当て 、鋳物と複数個の振動衝撃発生機を共に回転させながら、振動および衝撃力を伝 達させているが、鋳物取付用面板は、取り付面が垂直面となるように台板に固定 され、鋳物着脱時には台板が水平方向に、回転機構軸を中心に回転可能な構成と なっている。 本考案は、鋳物の中子砂除去作業時間の短縮と、複数の異なった鋳物の中子砂 除去作業を連続的に行う鋳物の中子砂除去装置を提供するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の鋳物の中子砂除去装置では、鋳物取付用面板は、取り付面が垂直面とな るように台板に固定され、鋳物着脱時には台板が水平方向のみ回転機構軸を中心 に回転可能な構成となっているため、鋳物取付用面板への鋳物の取り付が困難で 鋳物の中子砂除去作業時間が長く、又、複数の異なった鋳物の中子砂除去作業を 連続的に行うことが出来ない。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

鋳物の中子砂を振動衝撃にて除去する装置においてフレーム上に振動衝撃発生 装置、鋳物固定装置、鋳物供給コンベヤを設ける。

【０００５】 振動衝撃発生装置には、回転機構を介して回転可能な面板に、複数個の振動衝 撃発生機を設け、鋳物への加振位置に合わせ、振動衝撃発生機をＹ１，Ｙ２方向 に移動する横行機、振動衝撃発生装置をＸ１，Ｘ２方向に移動する走行機を設け る。

【０００６】 鋳物固定装置には、台板上に回転機構を介して、鋳物固定治具取付機構を付随 した面板を設け、台板には傾斜機構を設ける。

【０００７】

【実施例】

本考案の実施例を図１から図３に基づいて説明する。 図１は、鋳物の中子砂除去装置の正面図である。 フレーム上に振動衝撃発生装置１、鋳物固定装置１４、鋳物供給コンベヤ２８ を設ける。

【０００８】 振動衝撃発生装置１については、図１、図２を用いて説明する。 図２は、図１のＡ−Ａ矢視を示す。 フレーム２上に両端支持部材３で固定されたガイドバー４にスライド軸受５を 介してＸ１，Ｘ２方向に移動可能な支持部材６を設ける。

【０００９】 さらに、シリンダ７にてＹ１，Ｙ２方向に移動可能な複数個の振動衝撃発生機 ８を面板９に設け、前記面板９を駆動モータ１０、プーリー１１、ベルト１２に よる回転軸１３を介して、支持部材６上面に設ける。

【００１０】 鋳物固定装置１４については、図１から図３を用いて説明する。 図３は、鋳物固定装置１４の面板１５、治具１６の拡大を示す。 フレーム２上に、水平軸１７の両端に軸受３３を有し、水平軸１７に、回転機 構１８を付随した台板１９を設け、台板１９に台板１９傾斜用のトラニオン型シ リンダ２０の先端を、又トラニオン型シリンダ２０の本体をフレーム２上に、揺 動自在可能ように設ける。

【００１１】 さらに、面板１５の回転を拘束する係止片２１を付随したシリンダ２２を台板 １９上に設ける。

【００１２】 面板１５上には、治具１６を面板１５上に固定させるクランプシリンダ２３、 治具１６移動補助用のガイドローラ２４、ホイルコンベヤ２５、治具１６を面板 １５上より着脱させるシリンダ２６を有し、前記面板１５を回転機構１８の回転 軸２７を介して台板１９上に設ける。

【００１３】 鋳物固定装置１４の面板１５の回転は、振動衝撃発生機８が鋳物固定装置１４ の面板１５に接触し、振動衝撃発生機８取付の面板９が回転することにより、鋳 物固定装置１４の面板１５が同時回転可能な構造とした。

【００１４】 鋳物供給コンベヤ２８については、図１を用いて説明する。 フレーム２上に、鋳物固定装置１４の両側に、治具１６が移動可能な移動機構 （図示せず）を有し、治具１６が鋳物固定装置１４側へ移動可能な位置に、治具 １６移動補助用のガイドローラ２９、ホイルコンベヤ３０を支持部材（図示せず ）を介して設ける。

【００１５】 次に作用について説明する。 図１において、治具１６に例えば面板１５が垂直時に支持棒（図示せず）にて 中子砂を除去すべく鋳物３１を吊り下げるように治具１６上に鋳物３１を配置し 、前記治具１６を鋳物供給コンベヤ２８上に置く。この時、鋳物３１を治具１６ への取付方法としては、シリンダでのクランプ、又はネジ止めしても本考案の装 置が支障なく適用できる。

【００１６】 鋳物固定装置１４に付随したトラニオン型シリンダ２０を作動させ面板１５を 水平に保つ。 この時、治具１６が鋳物供給コンベヤ２８より鋳物固定装置１４の面板１５上 に移動する時、治具１６が面板１５上に接触しないよう、鋳物供給コンベヤ２８ のガイドローラ２９、ホイールコンベヤ３０の面と同一高さとなるように、シリ ンダ２６にて鋳物固定装置１４のガイドローラ２４、ホイールコンベヤ２５を上 昇させておく。

【００１７】 さらに、面板１５が回転しないように、シリンダ２２付随の係止片２１を、シ リンダ２２にて上昇させ、面板１５に押しあてる。

【００１８】 中子砂を除去すべく鋳物３１を配置した治具１６を、鋳物供給コンベヤ２８よ り、鋳物固定装置１４の面板１５上へと押し出す。 この時、治具１６を押し出す機構は、ホイールコンベヤ３０のホイールをモー タ駆動にて回転又は、エアシリンダで、治具１６を押し出しても、考案の装置が 支障なく適用できる。

【００１９】 面板１５上のガイドローラ２４、ホイールコンベヤ２５へと治具１６が移動完 了した後、シリンダ２６を引き込み、治具１６を面板１５上に配置し、クランプ シリンダ２３にて治具１６を面板１５上に固定する。

【００２０】 シリンダ７にて振動衝撃発生機８を鋳物３１の打撃部位に位置決する。

【００２１】 トラニオン型シリンダ２０にて台板１９を垂直方向にし、シリンダ３２にて振 動衝撃発生装置１を前進移動して振動衝撃発生機８を鋳物３１に押しあて、振動 衝撃発生機８を作動させ鋳物３１に振動及び衝撃を伝達する。

【００２２】 さらに、シリンダ２２を引き込み、係止片２１を面板１５より離脱させ、振動 衝撃発生装置１の駆動モータ１０にて回転軸１３を回転させると、回転機構１８ を付随した治具１６、鋳物３１を配置した面板１５も同時に回転する。

【００２３】 鋳物３１の開口部が、下向きの姿勢で回転停止、再び回転させることを繰り返 すことで、中子砂は振動、衝撃により崩壊され、鋳物３１の開口部より排出され る。

【００２４】 中子砂除去完了後は、シリンダ２２にてシリンダ２２付随の係止片２１を上昇 させ面板１５に押し当て、面板１５の回転を拘束しシリンダ３２にて振動衝撃発 生装置１を後退させ、トラニオン型シリンダ２０を引き込み、台板１９を水平に 保つ。

【００２５】 クランプシリンダ２３を解除し、シリンダ２６にてホイールコンベヤ２５、ガ イドローラ２４を上昇させ治具１６にあて、治具１６をガイドローラ２９、ホイ ールコンベヤ３０上へと移動させる。 以上の作業を繰り返し行う。

【考案の効果】

鋳物供給コンベヤを鋳物固定装置の両側に配置し、鋳物固定装置を傾斜させる ことにより （１）複数の異なった鋳物の中子砂除去作業が連続的に行える。 （２）鋳物の中子砂除去作業時間の短縮が出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の正面図

【図２】図１のＡ−Ａ矢視を示す

【図３】鋳物固定装置の面板、治具の拡大図

【符号の説明】

８ 振動衝撃発生機 １４ 鋳物固定装置 １６ 治具 ２０ トラニオン型シリンダ ２１ 係止片 ２２ シリンダ ２３ クランプシリンダ ２４ ガイドローラ ２５ ホイールコンベヤ ２６ シリンダ ２８ 鋳物供給コンベヤ ３１ 鋳物

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鋳物の中子砂を振動衝撃にて除去する装
   置において、フレーム上に振動衝撃発生装置と、鋳物固
   定装置と、鋳物供給コンベヤを設けたことを特徴とする
   鋳物の中子砂除去装置。
2. 【請求項２】 振動衝撃発生装置は、回転機構を介して
   回転可能な面板に複数個の振動衝撃発生機を設け、振動
   衝撃発生装置をＸ１，Ｘ２方向に移動する走行機を有す
   る請求項１記載の鋳物の中子砂除去装置。
3. 【請求項３】 複数個の振動衝撃発生機は、鋳物への加
   振位置に合わせ、振動衝撃発生機をＹ１，Ｙ２方向に移
   動する横行機を有する請求項１、２記載の鋳物中子砂除
   去装置。
4. 【請求項４】 鋳物固定装置は、台板上に回転機構を介
   して鋳物固定治具取付機構を付随した面板を設け、台板
   が傾斜機構を有する請求項１記載の鋳物の中子砂除去装
   置。