JPH0670086B2 - 塩化ゴムの製造方法 - Google Patents

塩化ゴムの製造方法

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JPH0670086B2
JPH0670086B2 JP2172145A JP17214590A JPH0670086B2 JP H0670086 B2 JPH0670086 B2 JP H0670086B2 JP 2172145 A JP2172145 A JP 2172145A JP 17214590 A JP17214590 A JP 17214590A JP H0670086 B2 JPH0670086 B2 JP H0670086B2
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rubber latex
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    • C08C19/12Incorporating halogen atoms into the molecule
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は主に屋外建造物等の重防食塗料に広く使われて
いる塩化ゴムの新規な製造方法およびそれにより得られ
る新規な塩化ゴムに関する。
〔従来の技術〕
塩化ゴムは天然ゴムや合成ゴム等を塩素含有率が60%以
上まで塩素化した樹脂で、有機溶剤に溶解し耐候性に優
れることから重防食塗料等に使われ工業的に多量に製造
されている。現在工業的に塩化ゴムを製造するには、天
然ゴムや合成ゴム等の原料を四塩化炭素等に塩素に不活
性な塩素系溶剤に溶解させ、この溶液に塩素ガスを通じ
て塩素化を行うという方法(溶液法)で行っている。
〔発明が解決しようとする課題〕
溶液法で塩素化を行う場合には高価な塩素系有機溶剤を
多量に使用せねばならず不経済であるばかりか、生成物
から四塩化炭素等の塩素系溶剤を完全に分離回収するこ
とが困難で製品中に混ざったり揮発して大気中に逃げた
りしていた。四塩化炭素に代表される塩素系有機溶剤は
人体に有害であるのみならず、オゾン層を破壊する恐れ
が指摘されており、今後使用できなくなる可能性が高
い。従来から行われてきた溶液法での塩素化方法には以
上のような重大な問題点がある。
また、溶液法とはまったく異なった塩素化方法として、
天然ゴムのラテックスを塩素化しようとする試みがなさ
れてきた。Brit.Pat.634241、あるいはINDUSTRIAL AND
ENGINEERING CHEMISTRY Vol.43.p.2535(1951)には天
然ゴムからカチオン性ラテックスを作り、塩素ガスを吹
き込んで塩素化する方法が記述されているが、この方法
では塩素含有率が最高61%のものしか得られず、また得
られた塩化ゴムは溶剤には溶解せず塗料用途には使用で
きないものであった。このものから溶剤に溶解する塩化
ゴムを得るには塩素化度が61%程度のものを四塩化炭素
等の溶剤に懸濁させてさらに塩素化せねばならなかっ
た。また、特公昭34-10195号公報には天然ゴムまたは合
成ゴムラテックスから塩素ゴムを作り次いでこれを50〜
60%まで塩素化した後生成物を分離し固相状態で塩素化
して溶剤に溶解する塩化ゴムを作る方法が開示されてい
るが、操作が煩雑な上反応効率が悪く経済性に欠けてい
る。このようにラテックスから塩化ゴムを製造する試み
には問題点が多く工業的に実施されるに至っていない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は上記の問題点を解決するための鋭意研究の
結果、ゴムラテックスを塩素ガスで水媒体中のまま塩素
含有率60%〜75%まで塩素化する方法において、 (A) 塩素化の前にゴムラテックスにノニオン系また
はカチオン系界面活性剤を加え次に酸を加えラテックス
を酸性にする処理を行い、次いで (B) 塩素化の第1段階において光を遮断して50℃以
下の温度でゴムラテックスを少なくとも塩素含有率30%
以上まで塩素化し、 (C) 塩素化の第2段階において紫外線を照射しなが
ら残りの塩素化を行うことで四塩化炭素等の塩素系有機
溶剤をまったく使用せずにまた有機溶剤に溶解する塩化
ゴムをラテックスから直接製造できることを見出した。
又本発明法により得られる新規な塩化ゴムは優れた塗装
性能、特に耐塩水噴霧性、耐湿性、耐アルカリ性に優れ
ていることを見出した。
本発明法におけるゴムラテックスとは天然ゴムラテック
ス,合成ポリイソプレンゴムラテックス、ポリブタジエ
ンラテックス、SBRラテックス、ポリクロロプレンゴム
ラテックス等のポリジエン系ゴムラテックスをいう。ま
たこれらのラテックスを解重合したものやグラフト等の
変性を加えた改質ラテックスでもよい。これらの中でも
天然ゴムラテックスまたは合成ポリイソプレンゴムラテ
ックスが価格も安く得られた塩化ゴムの用途が多く工業
的に実施するのに有利である。
ゴムラセックスに直接塩素ガスを吹き込むとラテックス
が凝固し塩素化を行うことができない。これはラテック
スがアニオン性であり、塩素ガスを吹き込むと塩酸が生
成してラテックスが破壊されるためである。このため塩
素化の前にゴムラテックスにノニオン系界面活性剤また
はカチオン系界面活性剤を加え次に酸を加えてラテック
スを酸性にする処理を行う。この処理を行うとゴムラテ
ックスに塩素ガスを吹き込んでもラテックスは凝固せず
塩素化を行うことができる。ノニオン系またはカチオン
系界面活性剤の量はラテックスの固形分に対し0.5%な
いし10%が好ましく、0.5%以下ではラテックスの凝固
を防ぐことができず、10%を越えてもその効果は向上し
ない。さらに好ましくは2%ないし5%である。ノニオ
ン系界面活性剤としてはポリオキエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンアル
キルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキル
エステル等が、カチオン系界面活性剤としては脂肪族ア
ミン塩またはその4級アンモニウム塩、芳香族4級アン
モチウム塩、複素環4級アンモニウム塩等が上げられ
る。添加する酸としてはギ酸、酢酸、塩酸、硫酸等が使
用できるが塩酸が好ましい。添加する酸の量はラテック
スのpHが3以下になるように加えるのが望ましくさらに
好ましくはpHが1以下になる量であり、酸の量が少ない
とラテックスの凝固を防ぐことができず、酸の量が多過
ぎると副反応を起こすので望ましくない。塩素化反応に
おけるラテックスの濃度は1%ないし20%が好ましく、
20%以上では塩素化の進行と共に粘度が上昇して反応効
率が落ち、1%以下では生産性が悪い。
塩素化の第1段階においては光を遮断して50℃以下の温
度でラテックスに塩素ガスを吹き込んで少なくとも塩素
含有率30%以上まで塩素化を行う。ポリジエン系ゴムラ
テックスは分子内に二重結合を持っており、ラテックス
に塩素ガスを吹き込むと塩素が二重結合に付加してい
く。塩素の二重結合への付加反応は低温でも速やかに進
み、ラテックス状態を維持したまま短時間で塩素含有率
30%以上まで塩素化される。このとき光を照射したり温
度を50℃以上に上げたりするとラテックスの凝固が起こ
り塩素化を進めることができなくなる。塩素化は発熱し
ながら進むので冷却しながら塩素化するのが望ましい。
塩素含有率が30%以上になったかどうかはラテックスに
通じた塩素ガスの量から知ることができる。また、塩素
化の第1段階において界面活性剤を連続的または間欠的
に添加しながら塩素化を行うと界面活性剤のトータルの
添加量を少なくすることができるばかりか塩素化の効率
を高めることができ望ましい。これは塩素ガスにより界
面活性剤が塩素化されその効力が失われていくのでそれ
を補ってラテックス粒子の凝集を防ぐためだと思われ、
またこのため塩素が粒子内部に浸透しやすく均一な塩素
化が行われるという効果もある。
塩素化の第2段階においては紫外線を照射しながら塩素
含有量が60%〜75%まで塩素化を行う。塩素含有率30%
以上になれば光を照射したり温度を上げてももはや凝固
は起こらない。塩素含有率は60%以下では塩化ゴムは溶
剤に溶解しない。塩素含有率75%以上では塩素の利用効
率が悪くなる。ところで、紫外線とは一般に波長400nm
以下の光のことをいい、本発明で紫外線とは主として紫
外領域の光を与える光線のことをいう。そして紫外線の
光源には水銀ランプ、炭素アーク灯、希ガスの放電管等
が挙げられる。従来塩素化反応において光が触媒になる
ということは広く知られていたが、反面単に光を当てれ
ば塩素化が早く進むという程度の知識に留まっており太
陽光や蛍光灯の光を照射して塩素化を行うことが多かっ
た。これらの光では紫外線を含むもののその割合が少な
く可視光線と言うのが適当であり紫外線を照射している
とは言えない。ところが本発明者等は種々実験の結果、
太陽光や蛍光灯の照射では溶剤に溶解する塩化ゴムを作
ることは困難であるが、主として紫外領域の光を与える
光源を用いると塩素化の反応効率が高く溶剤にも溶解す
る塩化ゴムを製造できることがわかった。その理由はよ
くわかっていないが、紫外線の中で近紫外(300nm以
上)の成分が一定強度以上必要なためと思われる。
また塩素化の第2段階においては塩素化の進行と共に塩
化ゴムの分子の切断反応が起こり分子量が低下してい
く。分子量の低下は酸素、熱、紫外線により起こり特に
300nm以下の波長の紫外線においても顕著であると推測
される。分子量が低下すると得られた塩化ゴムを溶剤に
溶解させたときの溶液の粘度が低くなり過ぎ塗料として
使いにくい場合があるので塩化ゴムの用途によっては30
0nm以下の成分を除くのが望ましい。300nmより短い波長
の成分を除くには各種フイルターを使用すればよいが、
簡易的にはパイレックスガラスを用いてもよい。また紫
外線の光源として高圧水銀ランプは波長が300nm以下の
成分が比較的少なく、近紫外領域の313nmと366nmに強力
なスペクトル線がある本発明の紫外線の光源として好適
である。また反応時間を短縮し塩素の利用効率を上げる
ためには紫外線の光源は濃度10%のときゴムラテックス
1m3当たり10W以上の出力であることが望ましい。また紫
外線の出力は塩素化の第2段階の間で徐々に上げていき
塩素含有率が55%を越えてから10W以上になるようにし
てもよい。尚、紫外線の出力がゴムラテックス1m3当た
り10W以下でも反応時間が長くなるものの塩素化は可能
である。
塩素化の第2段階における反応温度は40℃ないし100℃
が好ましく、40℃以下では反応に時間がかかり、100℃
以上で塩素化しても何の利点もないばかりか加圧反応装
置が必要となり操作も複雑になる。また、好ましくは塩
素化の第2段階において40℃から徐々に温度を上げてい
き塩素含有率が55%を越えたところからは60℃以上で塩
素化することである。
本発明のゴムラテックスの塩素化の反応装置は内部をガ
ラスライニングした撹拌機、ジャケット付きの反応タン
クで行うことができ、塩素化の第1段階と第2段階とは
引き続いて行ってもよい。塩素化の反応に先立ち分子の
切断を防ぐために不活性ガスで空気をパージすることは
望ましいことである。塩素化の反応中、消泡剤、ラジカ
ル発生剤等の添加剤を加えることは何の差し支えもな
い。反応終了後は生成物は数μ〜数十μの粒子の懸濁液
になっているのでろ過すれば分解でき、水洗、乾燥すれ
ば白色、粉末状の製品が得られる。また反応の途中で酸
素の吹き込み、温度や紫外線の光量のコントロールを行
うことで生成物の分子量を調節することもできる。
このようにして本発明の方法で製造した塩化ゴムは溶液
法で作ったものと同等以上の品質を有しており、トルエ
ン、キシレン、酢酸エチル、MEK等の有機溶剤に容易に
溶解し塗料用途に使用できる。
〔作用〕
本発明の方法でゴムラテックスを塩素化する場合、ノニ
オン系またはカチオン系界面活性剤を加え次に酸を加え
ているのでラテックスが酸性状態でも安定でありラテッ
クスに塩素ガスを通じてもラテックスが凝固しない。そ
の上塩素化の第1段階において光を処断し低温で塩素化
するのでラテックスの凝固が起こらない。このためラテ
ックスを直接塩素化することが可能である。塩素化の第
2段階においては紫外線を照射しながら塩素化を進める
ので塩素含有率が60%以上でありかつ溶剤溶解性の塩化
ゴムを作ることができる。そのメカニズムははっきりと
はわからないが、紫外線の中の近紫外の成分が作用して
いるためと思われる。それに加え、塩素化前の処理や塩
素化第1段階の条件が良いためラテックスの凝集が起こ
らず微粒子のままのため、塩素が粒子内部まで浸透し安
く比較的均一に塩素化がなされるためと考えられる。
〔実施例〕
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、
本発明はこれによって制限されるものではない。
実施例1 天然ゴムラテックス(Soctex-CC、ハイアンモニアタイ
プ、固形分60%)3kgにノニオン系界面活性剤(エマノ
ーン3199、花王製)90gと水30リットルを加えてよく撹
拌し塩酸を加えてpHを1とした。これを内容積が50リッ
トルで撹拌機、高圧水銀ランプ(定格電力450W)を入れ
たパイレックスガラス管、温度計、廃ガス排出口を備え
た内面をガラスライニングした反応容器に仕込んだ。窒
素ガスで系内をパージした後光を遮断し室温において、
フラスコの底部にもうけた口から塩素ガスを吹き込ん
だ。3時間後サンプリグし塩素含有率を測定すると43%
(重量%、以下同様)であった。水銀ランプを点灯し温
度を80℃に上げてさらに7時間塩素ガスを吹き込んだ。
反応液をろ過、水洗、乾燥すると白色の粉末が得られ
た。塩素含有率は65%であり、トルエンに容易に溶解し
た。
実施例2 天然ゴムラテックスを合成ポリイソプレンゴムラテック
ス(マックスプレンIR-900、住友精化製)に代えた他は
実施例1と同様な操作を行って塩素含有率66%の塩化ゴ
ムを得た。トルエンに溶解させると容易に溶解した。
実施例3 天然ゴムラテックス(実施例1と同じもの)3kgに界面
活性剤(実施例1と同じもの)18gと水30リットルを加
え塩酸を加えてpH1とした。これをよく撹拌し実施例1
と同じ装置に仕込み塩素化の最初の3時間に界面活性剤
(実施例1と同じもの)36gを水1リットルに溶解した
液を逐添しながら塩素化を行った。その後実施例1と同
様な操作を行い塩素化を終了した。生成物の塩素含有率
は68%でありトルエンに容易に溶解した。
実施例4 実施例1の同様な操作を行ったが、水銀ランプを入れる
管は石英製の管とした。これは300nm以下の紫外線も透
過するものである。得られた塩化ゴムの塩素含有率は67
%であり、トルエンに容易に溶解した。20%トルエン溶
液の粘度を測定すると、実施例1が10cpであり、本実施
例のものは6cpであった。
実施例5 実施例1と同様な操作を行ったが、水銀ランプは出力の
小さいもの(定格電力100W)を用いた。15時間塩素化を
進めると塩素含有率65%でトルエンに溶解する塩化ゴム
が得られた。
実施例6 実施例1と同様な操作を行ったが、塩素化の第2段階で
は温度を40℃から7℃/時間の割合で90℃まで上げてい
った。得られた塩化ゴムの塩素含有率は68%でありトル
エンに容易に溶解した。
実施例7 実施例1と同様な操作を行い、13時間塩素化を行ったと
ころ、塩素含有率70%でトルエンに容易に溶解する塩化
ゴムが得られた。
比較例1 実施例1と同じ装置に天然ゴムラテックス(実施例1と
同じもの)3kgと水30リットルを仕込み塩素ガスを吹き
込んだ。しばらくするとラテックスは大きな塊となり塩
素化を続けることは困難であった。
比較例2 実施例1と同じ装置に天然ゴムラテックス(実施例1の
同じもの)3kgとノニオン系界面活性剤(エマノーン319
9、花王製)90gと水30リットルを加え塩素ガスを吹き込
んだ。比較例1と同様にしばらくするとラテックスは大
きな塊となり塩素化を続けることは困難であった。
比較例3 最初から水銀ランプを点灯した他は実施例1と同様にし
て塩素化を行った。1時間後ラテックスは凝集し始めそ
の後塊となった。
比較例4 最初から温度を60℃に上げた他は実施例1と同様にして
塩素化を行った。比較例3と同様にラテックスは塊とな
った。
比較例5 水銀ランプの代わりに蛍光灯を使った他は実施例1と同
様にして塩素化を行った。30時間塩素化を行ったが塩素
含有率は62%であり、トルエンに膨潤したが溶解しなか
った。
参考例 天然ゴム(RSS1号、ムーニー粘度50)2kgと四塩化炭素4
0リットルを内容積50リットルのガラスライニングした
反応器に仕込み75℃で溶解した。光を照射しながら反応
温度75℃で塩素カスを15時間通じ塩素化した。反応液を
水蒸気蒸留し乾燥して塩化ゴムの粉末を得た。塩素化度
は68%であった。
塩化ゴムの性能試験 実施例1,2、比較例5の塩化ゴムおよび参考例の溶液法
で製造した塩化ゴムを100部取り、塩パラ(A−40)45
部、二酸化チタン125部、安定剤2.5部、キシレン250部
を加え、混練して塗料を調製した。これをサンドブラス
ト板にスプレー塗装し、性能を試験した。結果を次の表
に示した。
尚、比較例5の塩化ゴムからは塗料を調製できなかっ
た。
試験方法 接着性:ゴバン目試験、7日後 塩水噴霧テスト:5%NaCl水を35℃において噴霧、30日後 耐湿性:50℃、100%RH、30日後 耐アルカリ性:3%NaOH水に浸漬、30日後 促進耐候性:サンシャインウェザオメータ、1000時間後 結果は◎、○、△、×、××の5段階で表示した。
〔発明の効果〕
本発明の塩化ゴムの製造方法ではラテックスから直接塩
化ゴムを作るので、従来使われてきた四塩化炭素等の反
応溶剤を全く使用しない。しかも従来法の溶剤を使用し
て製造した塩化ゴムより優れた物性の製品が得られる。
それに加えて高価で、人体に有害で、オゾン層を破壊す
る恐れがある四塩化炭素等の反応溶剤を使用しないの
で、経済的であり、衛生上安全であり、地球環境を破壊
しない。またラテックスを塩素化しようとした試みと比
較して、本発明の方法は反応プロセスが簡単で工業化が
容易であり、さらに有機溶剤に溶解する塩化ゴムが製造
可能である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然ゴムラテックスまたは合成イソプレン
    ゴムラテックスを塩素ガスで塩素含有率60%〜75%まで
    水媒体中のまま塩素化することにより得られる塩素化ポ
    リイソプレン構造を有する塩化ゴムにおいて、 (A) 塩素化の前にゴムラテックスにノニオン系また
    はカチオン系界面活性剤を加え次に酸を加えてラテック
    スを酸性する処理を行い、次いで (B) 塩素化の第1段階において光を遮断して50℃以
    下の温度でゴムラテックスを少なくとも塩素含有率30%
    以上まで塩素化し、 (C) 塩素化の第2段階において紫外線を照射しなが
    ら残りの塩素化を行うことにより製造される ことを特徴とする接着性、塩水噴霧テスト、耐湿性、耐
    アルカリ性に優れた有機溶剤に溶解する塩化ゴム。
  2. 【請求項2】ゴムラテックスを塩素ガスで塩素含有率60
    %〜75%まで水媒体中のまま塩素化する方法において、 (A) 塩素化の前にゴムラテックスにノニオン系また
    はカチオン系界面活性剤を加え次に酸を加えてラテック
    スを酸性にする処理を行い、次いで (B) 塩素化の第1段階において光を遮断して50℃以
    下の温度でゴムラテックスを少なくとも塩素含有率30%
    以上まで塩素化し、 (C) 塩素化の第2段階において紫外線を照射しなが
    ら残りの塩素化を行うことを特徴とする有機溶剤に溶解
    する塩化ゴムの製造方法。
  3. 【請求項3】ゴムラテックスが天然ゴムラテックスまた
    は合成ポリイソプレンゴムラテックスである請求項2記
    載の塩化ゴムの製造方法。
  4. 【請求項4】塩素化の第1段階においてノニオン系また
    はカチオン系界面活性剤を連続的または間欠的に添加し
    ながら光を遮断して50℃以下の温度でゴムラテックスを
    塩素含有率30%以上まで塩素化する請求項2又は3記載
    の塩化ゴムの製造方法。
  5. 【請求項5】塩素化の第2段階において照射する紫外線
    が300nmより短い波長の成分を除いた高圧水銀ランプの
    紫外線である請求項2ないし4までのいずれか1項記載
    の塩化ゴムの製造方法。
  6. 【請求項6】塩素化の第2段階において40℃以上100℃
    以下の温度で紫外線を照射しながら残りの塩素化を行う
    請求項2ないし5までのいずれか1項記載の塩化ゴムの
    製造方法。
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